ゲスト
(ka0000)
偏屈頑固爺を護衛せよ
マスター:朝海りく

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/05/30 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/06/08 19:00
オープニング
●偏屈じいちゃんの墓参り
「いらんと言うとろうが!!!!」
依頼を受けたハンター達を出迎えたのは、歓迎の言葉でも、優しい笑顔でもなく――――空気を震わせるような、鋭い怒号だった。
杖に両手を乗せ、豪奢なソファーに座る老齢の男性、ダルロス。見るからに厳格そうな彼の顔に刻まれた無数のシワは、額や眉間のあたりが特に深く、その性格を物語っている。
そんなダルロスの隣に佇んでいた青年が、ぽりぽりと頬を掻いた。
「怒鳴らないでよ、じいちゃん。……すみませんね、この人、ちょっと気難しいとこあって」
のんびりとした声で謝罪する彼の名はルシオ。ダルロスの孫であり、そして、ハンター達にとっては依頼主でもある。
ルシオは、どこか緊張感に欠ける表情のまま続けた。
「それで、依頼の件ですけどね。東の森を抜けた先に、ばあちゃ……ええと、祖母の、墓があるんですよ。今日が命日だから墓参りに行こうと思ってたんですけど、なんか、その森に雑魔がいるらしくて」
その口調、まるで他人事である。
説明を続けようとするルシオの言葉を遮り、ダルロスが鼻を鳴らした。
「ふん。どこの馬の骨とも知らん者共の助けなぞいらんわ。こいつで十分じゃ」
と、杖で孫を差すが。
「無理だよ」
ルシオ、即答。
「何が無理か。お前もハンターの端くれなら、身内の一人くらい護れんでどうする」
「うーん……でも俺、雑魔と戦うのいやなんだよなあ。痛いの嫌いだし。それに雑魔って気持ち悪いよね、なんか、見た目的に」
「………………」
ハンターらしからぬ孫の女々しい言い分に、ダルロスは絶句するばかりである。
やがてその唇がわなわなと震え、怒りの鉄槌たる怒鳴り声が飛び出そうとした、その時。
「おじいちゃま!」
ダルロスのしわがれた声よりも早く、幼い声が室内に響いた。
ぱたぱたと足音を立て、客間に入ってきた少女がダルロスの膝にしがみつく。
「コーニャ……」
「あのねおじいちゃま。はんたーさんのいうこと、ちゃんときかなきゃだめだよ?」
「む? ……ううむ、しかしなコーニャ……」
「コーニャね、おじいちゃまに、ぶじに、かえってきてほしいの。おじいちゃまのこと、だいすきなの」
「……ふむ……そうか……うむ……」
服を握りしめ、くりくりとした大きな瞳で見上げてくるひ孫の姿に、ひん曲がっていた口元がわずかに緩む。
真っ直ぐなコーニャの言葉を受け、胸まである顎髭を撫でるダルロスは……どうやら、照れている、らしい。
そんな祖父の姿に、ルシオがまた頬を掻く。
「八十過ぎた爺さんのツンデレとか、気色悪いだけだよ」
「口を慎め、愚か者!!!」
べしっ。
「っ! いったいなあ……」
振り下ろされた杖に思いきり肩を打たれ、不満げに振り返るルシオ。
ジンジンと痛む肩をこれ見よがしに撫でさするが、ダルロスは知らん顔だ。その鋭い瞳をハンター達へと向ける。
「ふん。……まあ、良かろう。今回は同行を許してやるが、少しでもわしのカンに障るようなことがあれば……」
「おじいちゃま!」
「…………むう……」
幼いひ孫にたしなめられては、おじいちゃま、かたなしである。
コーニャの視線をひしひしと受けて口をつぐんでしまったダルロスに取って代わり、ようやくルシオが口を開いた。
「……で。皆さんにお願いしたいのは墓までの護衛と、雑魔の殲滅です。じいちゃんはこんなだし、基本的には俺が面倒みますんで、みなさんは戦闘に集中してもらえれば、それで。……まあ……じいちゃんが危なそうなら少しは戦いますけど、できれば俺も護衛対象だと思ってほしいなあって」
相変わらずのんびりのほほんとした声で、情けない発言をかまし続ける孫の姿に、ダルロスはこめかみを押さえて大きく溜息をついた。
「全く……情けない。わしが若い頃は……」
「はいはい、剣一本で名を上げたんだろ。昔話はいいから、ほら、行くよじいちゃん。立てる?」
「年寄り扱いするな馬鹿者!!」
「年寄りだろ」
「黙れ馬鹿者!! 年長者に敬意をはらわんか!!」
「はいはい」
立ち上がったことで杖に体重を預けてしまったダルロスから、あの攻撃が繰り出されることはない。だからなのか、ルシオは少々強気である。
「ふん。離せ、一人で歩けるわ」
身体を支える孫の手を払うと、ダルロスはゆっくりと扉に向けて歩き出した。その足取りからしても、身体を支えるだけの筋力はずいぶん落ちているように思える。
ふと、ダルロスが足を止めた。
「……そうじゃ。アレを忘れるでないぞ」
「アレ? ああ、マフィンね。大丈夫、ちゃんと持ってくから」
「忘れて行こうものなら何を言われるかわかりゃせん」
「…………だね。ばあちゃん、大好きだったから」
微笑んだルシオが静かに相槌を打つ。
そんな彼を一瞥したダルロスは、ふん、とまた鼻を鳴らし、ブツブツと文句を言いながら歩き出した。
「全く。いつまでも手の掛かる奴じゃ。あんなじゃじゃ馬と結婚したのが、そもそもの間違いだったのかもしれん」
腰の曲がった祖父の後ろ姿。
どことなく小さく見えるその背中を見つめたあと、ルシオはハンター達に向き直った。
「あんなこと言ってるけど、今日の……祖母の墓参りは、あの人にとって何よりも大切、なんです。口悪いし態度悪いし、色々迷惑かけると思うけど、……どうか、よろしくお願いします」
「おねがいします」
ルシオが、深く頭を下げた。その隣で、コーニャもぺこりとお辞儀する。
そんな彼らの後方、杖をつくダルロスの左薬指には、亡き妻との婚姻の証――――磨き抜かれた銀の指輪がはめられていた。
解説
●敵情報
以下、道中でルシオより。
「雑魔が発生したのは、たぶん一週間前くらい。鹿っぽいものって聞いてます。ツノがね、すっごいらしいんですよ。いきなり突っ込まれて突き刺されたり、吹っ飛ばされりした人もいるらしくて。やだなあ。……数は、えーと、3体くらいって聞きましたけど。でも、もっと多いって話もあるし……確認してないからわからないけど、それより少ないことはないと思います、たぶん」
なんとなく情報収集しただけなので、全部があやふや。
※PL情報
鋭く発達した大きなツノを持つ鹿の雑魔が6体。皮膚がただれてちょっぴりグロテスク。
戦闘開始時は3体、後々2体増え、最後に1体ボス的なものが加わります。倒したら次、ではなく、ターン経過により増えます。
最初の3体→やや弱、次の2体→普通、ボス→やや強です。
ツノを武器に突進、引っ掛けて放る等といった攻撃を行います。倒れた場合は踏み付けてきます。
ボスは後ろ足で蹴り上げてくることも。
最初の雑魚を瞬殺して先に進んだ場合、残党からの不意打ちを食らう可能性があるのでご注意ください。
※
●護衛対象
・ダルロス
基本的に孫のルシオが面倒をみます。
敵に標的にされた際には迎え撃とうと杖を振るいますが、バランスを崩してすっ転んだり、急に動いてギックリ腰になったり……。
動けなくなった彼はルシオがおぶりますが、その際、彼の回避・移動力が落ちますので、ダルロスとの共倒れに注意。
・ルシオ
一応ハンター、疾影士。帯剣してはいますが戦闘に参加するつもりはないようです。
アクティブスキルは瞬脚、部位狙い、フェイントアタック。万一、手が必要な時には指示を。
●森や墓
やや整備された道、横幅2スクエア程度。
途中分岐がいくつかありますが、道は二人が知っているのではぐれなければ迷うことはありません。
また、墓は森の先の岬にあります。
波の音と鳥のさえずり、お墓の周りに咲き誇る色とりどりの花。そんな綺麗な所です。
以下、道中でルシオより。
「雑魔が発生したのは、たぶん一週間前くらい。鹿っぽいものって聞いてます。ツノがね、すっごいらしいんですよ。いきなり突っ込まれて突き刺されたり、吹っ飛ばされりした人もいるらしくて。やだなあ。……数は、えーと、3体くらいって聞きましたけど。でも、もっと多いって話もあるし……確認してないからわからないけど、それより少ないことはないと思います、たぶん」
なんとなく情報収集しただけなので、全部があやふや。
※PL情報
鋭く発達した大きなツノを持つ鹿の雑魔が6体。皮膚がただれてちょっぴりグロテスク。
戦闘開始時は3体、後々2体増え、最後に1体ボス的なものが加わります。倒したら次、ではなく、ターン経過により増えます。
最初の3体→やや弱、次の2体→普通、ボス→やや強です。
ツノを武器に突進、引っ掛けて放る等といった攻撃を行います。倒れた場合は踏み付けてきます。
ボスは後ろ足で蹴り上げてくることも。
最初の雑魚を瞬殺して先に進んだ場合、残党からの不意打ちを食らう可能性があるのでご注意ください。
※
●護衛対象
・ダルロス
基本的に孫のルシオが面倒をみます。
敵に標的にされた際には迎え撃とうと杖を振るいますが、バランスを崩してすっ転んだり、急に動いてギックリ腰になったり……。
動けなくなった彼はルシオがおぶりますが、その際、彼の回避・移動力が落ちますので、ダルロスとの共倒れに注意。
・ルシオ
一応ハンター、疾影士。帯剣してはいますが戦闘に参加するつもりはないようです。
アクティブスキルは瞬脚、部位狙い、フェイントアタック。万一、手が必要な時には指示を。
●森や墓
やや整備された道、横幅2スクエア程度。
途中分岐がいくつかありますが、道は二人が知っているのではぐれなければ迷うことはありません。
また、墓は森の先の岬にあります。
波の音と鳥のさえずり、お墓の周りに咲き誇る色とりどりの花。そんな綺麗な所です。
マスターより
こんにちは、朝海りくです。
今回、雑魔から護って頂くのは、偏屈頑固なヒネクレお爺ちゃんと、ぬぼぬぼっとした孫の青年です。
爺ちゃんに声を掛けると強烈な一言が返ってくる可能性があるのでご注意ください。しかも超地獄耳です、ご注意ください。
とくに年寄り扱いすると杖が飛んでくることも……ある、かも?
ただ、墓参り中の彼は静かになります。
そっとしておいてやってほしいとルシオから告げられますが、彼も引き止めはしませんので、何かしたいことがある方は遠慮なくどうぞ。
それでは、みなさんのご参加を心よりお待ちしております。
今回、雑魔から護って頂くのは、偏屈頑固なヒネクレお爺ちゃんと、ぬぼぬぼっとした孫の青年です。
爺ちゃんに声を掛けると強烈な一言が返ってくる可能性があるのでご注意ください。しかも超地獄耳です、ご注意ください。
とくに年寄り扱いすると杖が飛んでくることも……ある、かも?
ただ、墓参り中の彼は静かになります。
そっとしておいてやってほしいとルシオから告げられますが、彼も引き止めはしませんので、何かしたいことがある方は遠慮なくどうぞ。
それでは、みなさんのご参加を心よりお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/06/06 13:38
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 リック・オルコット(ka4663) 人間(クリムゾンウェスト)|22才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/05/29 07:13:45 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/26 07:37:39 |