ゲスト
(ka0000)
歪虚の魔手
マスター:秋月雅哉

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- プレイング締切
- 2015/06/08 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/06/17 19:00
オープニング
●新たなる侵略の手
かつてラキエルと名乗った歪虚が根城にしていた廃屋は彼を討伐したハンターの提案により完全に破壊されていた。
そしてその後見つかった、周囲に負のマテリアルを蔓延らせ雑魔化させるという性質を持った宝珠も回収された。
山には平和が戻り、静寂が戻るはずだった。
「あれをその場で破壊してくれてたらボクの仕事も楽だったんだけどなぁ」
陽気でいてどこか陰のある声。
「……小夜子って言ったっけ。同胞の仇は討たないといけないよねぇ」
――蛙のように歪曲した兜と鎧をまとったその影は声に僅かな愉悦を含ませ、そっとその場を去っていった。
白拍子の姿に狐面を側頭部に括り、腰に太刀をはいた女性が森の中を何かを探すように歩いている。
その規則正しい足の動きがふいに止まった。
「……立ち枯れている植物が目立つな。それに……この植物は雑魔化している……?」
生き生きとした緑の輝く季節なのに立ち枯れた植物。そして鳥居と祠周辺にいくつか見つかっていた雑魔化した植物。
「……蛙の兜を被った謎の人影、とやらが関わっているのか……?
もしそれが新しい歪虚なら、司書に、と賜ったパルムが安全に暮らしていける日はまだ遠そうだな……」
雑魔の侵食具合を確かめる、白拍子姿の女性の名は御影 小夜子(k0118)という。青の世界からやってきた彼女は迫害を受けていたこともあって紅の世界に良い印象を抱いていなかった。
しかし皮肉にも家族同然に暮らしていた狐の精霊を雑魔にされたことをきっかけに動き出した時間を経て、今は自分と共に転移してきた鳥居や鳥居の奥の祠、そして最奥にある神霊樹の若木を守ることに生きる意味を見出し始めている。
「……この間の宝珠の件といい、やはり一度シュバルツエンド殿を通してハンターの方々に助力を仰いだ方が良いだろうか」
思案しながらも他に異常がないかつぶさに見て回る小夜子の動作には無駄も隙もない。
見つかったのは複数の植物型の雑魔。小夜子の平時は黒曜石のように凪いだ瞳に険が宿る。
自立行動もできない、脅威としてはささやかなものだったが嫌な方に可能性が高まった証拠だった。
すなわち、新たな歪虚がこの山にやってきたという決して喜ぶことのできないシナリオだ。
その周囲はまるで生命力を奪われたように立ち枯れている。
目についた、雑魔と化した植物を太刀で仕留めた後、小夜子は狐面をかぶり駆けた。
常人にとっては悪路というより道がないとも感じられるこの山も、長年暮らしていた彼女にとっては庭のようなものだ。
目指すのはかつて自分と、この山を救ってくれた存在の集まる場所――ハンターオフィスだ。
「ルカ・シュバルツエンド殿はいらっしゃるか」
山を下りても駆け続け、オフィスについた小夜子は息を整える間も惜しいとばかりに職員に問いかける。
「シュバルツエンドさんでしたら、いつもの部屋にいらっしゃいますよ」
「かたじけない」
短いやり取りの後、すぐに説明ができるように息を整えながら小夜子がルカ・シュバルツエンド(kz0073)のデスクへ向かう。
「失礼する。至急、助力を願いたい案件が浮上した」
狐の面越しにも伝わる緊迫した雰囲気と刃物のように鋭い声にルカはいつもの飄々とした笑みを引き締め、報告書を書く手を止めた。
「山に新たに歪虚が侵略の手を伸ばしつつある可能性がある。手を貸していただきたい」
小夜子から話を聞いたルカは至急手の空いているハンターは集まって欲しい、と召集を願い出た。
集まったハンターたちに一度息を吐いて気持ちを切り替えた後、顔を上げて語りかける。
「小夜子君が普段暮らしている山……以前ラキエルという歪虚によって大量の動物が歪虚化した山、そして司書のいない神霊樹の若木がある場所でもある。
そこに新たに歪虚が侵入した可能性がある。この間皆と協力して取り除いた宝珠の、本来の創生主かもしれない。
あれは解析にかけた結果、埋め込むと周囲に負のマテリアルを侵食させ周りの生物を雑魔化させるものだったという結果が出ているけれど、あれ自体が雑魔として活動することも可能かもしれない、という見解が最近新たに報告された。
ラキエルの戦い方は剣と、生き物に直接働きかけて雑魔にするものだった。
協力者か、ラキエルが倒されたことによって後任がやってきた可能性があるんだよ」
ルカはそれから小夜子が見聞きした、全身鎧の不審者の存在と鳥居周辺の植物についてもハンターたちに説明した。
「一番怪しいのはその全身鎧の存在だと思う。普通の村人は全身鎧なんて着ないしね。皆には雑魔化した植物が他にないか、影響を受けて雑魔になりかけている存在はいないか、そして可能ならこの全身鎧の歪虚の目的の確認をお願いしたい」
「たびたび申し訳ないが……どうか助力をお願いする」
かつてラキエルと名乗った歪虚が根城にしていた廃屋は彼を討伐したハンターの提案により完全に破壊されていた。
そしてその後見つかった、周囲に負のマテリアルを蔓延らせ雑魔化させるという性質を持った宝珠も回収された。
山には平和が戻り、静寂が戻るはずだった。
「あれをその場で破壊してくれてたらボクの仕事も楽だったんだけどなぁ」
陽気でいてどこか陰のある声。
「……小夜子って言ったっけ。同胞の仇は討たないといけないよねぇ」
――蛙のように歪曲した兜と鎧をまとったその影は声に僅かな愉悦を含ませ、そっとその場を去っていった。
白拍子の姿に狐面を側頭部に括り、腰に太刀をはいた女性が森の中を何かを探すように歩いている。
その規則正しい足の動きがふいに止まった。
「……立ち枯れている植物が目立つな。それに……この植物は雑魔化している……?」
生き生きとした緑の輝く季節なのに立ち枯れた植物。そして鳥居と祠周辺にいくつか見つかっていた雑魔化した植物。
「……蛙の兜を被った謎の人影、とやらが関わっているのか……?
もしそれが新しい歪虚なら、司書に、と賜ったパルムが安全に暮らしていける日はまだ遠そうだな……」
雑魔の侵食具合を確かめる、白拍子姿の女性の名は御影 小夜子(k0118)という。青の世界からやってきた彼女は迫害を受けていたこともあって紅の世界に良い印象を抱いていなかった。
しかし皮肉にも家族同然に暮らしていた狐の精霊を雑魔にされたことをきっかけに動き出した時間を経て、今は自分と共に転移してきた鳥居や鳥居の奥の祠、そして最奥にある神霊樹の若木を守ることに生きる意味を見出し始めている。
「……この間の宝珠の件といい、やはり一度シュバルツエンド殿を通してハンターの方々に助力を仰いだ方が良いだろうか」
思案しながらも他に異常がないかつぶさに見て回る小夜子の動作には無駄も隙もない。
見つかったのは複数の植物型の雑魔。小夜子の平時は黒曜石のように凪いだ瞳に険が宿る。
自立行動もできない、脅威としてはささやかなものだったが嫌な方に可能性が高まった証拠だった。
すなわち、新たな歪虚がこの山にやってきたという決して喜ぶことのできないシナリオだ。
その周囲はまるで生命力を奪われたように立ち枯れている。
目についた、雑魔と化した植物を太刀で仕留めた後、小夜子は狐面をかぶり駆けた。
常人にとっては悪路というより道がないとも感じられるこの山も、長年暮らしていた彼女にとっては庭のようなものだ。
目指すのはかつて自分と、この山を救ってくれた存在の集まる場所――ハンターオフィスだ。
「ルカ・シュバルツエンド殿はいらっしゃるか」
山を下りても駆け続け、オフィスについた小夜子は息を整える間も惜しいとばかりに職員に問いかける。
「シュバルツエンドさんでしたら、いつもの部屋にいらっしゃいますよ」
「かたじけない」
短いやり取りの後、すぐに説明ができるように息を整えながら小夜子がルカ・シュバルツエンド(kz0073)のデスクへ向かう。
「失礼する。至急、助力を願いたい案件が浮上した」
狐の面越しにも伝わる緊迫した雰囲気と刃物のように鋭い声にルカはいつもの飄々とした笑みを引き締め、報告書を書く手を止めた。
「山に新たに歪虚が侵略の手を伸ばしつつある可能性がある。手を貸していただきたい」
小夜子から話を聞いたルカは至急手の空いているハンターは集まって欲しい、と召集を願い出た。
集まったハンターたちに一度息を吐いて気持ちを切り替えた後、顔を上げて語りかける。
「小夜子君が普段暮らしている山……以前ラキエルという歪虚によって大量の動物が歪虚化した山、そして司書のいない神霊樹の若木がある場所でもある。
そこに新たに歪虚が侵入した可能性がある。この間皆と協力して取り除いた宝珠の、本来の創生主かもしれない。
あれは解析にかけた結果、埋め込むと周囲に負のマテリアルを侵食させ周りの生物を雑魔化させるものだったという結果が出ているけれど、あれ自体が雑魔として活動することも可能かもしれない、という見解が最近新たに報告された。
ラキエルの戦い方は剣と、生き物に直接働きかけて雑魔にするものだった。
協力者か、ラキエルが倒されたことによって後任がやってきた可能性があるんだよ」
ルカはそれから小夜子が見聞きした、全身鎧の不審者の存在と鳥居周辺の植物についてもハンターたちに説明した。
「一番怪しいのはその全身鎧の存在だと思う。普通の村人は全身鎧なんて着ないしね。皆には雑魔化した植物が他にないか、影響を受けて雑魔になりかけている存在はいないか、そして可能ならこの全身鎧の歪虚の目的の確認をお願いしたい」
「たびたび申し訳ないが……どうか助力をお願いする」
解説
●目的について
・鳥居と祠周辺で雑魔化している植物の殲滅及び影響を受けて雑魔になりかけている存在の討伐
・山全体の調査、その中でも、山で度々目撃されるようになった「蛙のような兜を被った全身鎧」の存在の確認と目的を探る
の二つとなります。
●ラキエル、小夜子について
・ラキエル
暴食の歪虚。かつて小夜子が家族同然として扱っていた狐の精霊を雑魔化させたり、山の動物を大量に雑魔化させハンターと小夜子によって討伐されました。
剣妃の手先で目的は神霊樹の若木の奪取と山の生命(村人含む)を全て雑魔にする事だったようです。
・小夜子
リアルブルーからの転移者で、狐の精霊を心を通わせ、迫害から逃げて山で静かに暮らしていたベルセルクの女性。
普段は狐の面で顔を隠しています。
家族である精霊は失ったものの、彼らと生きた山と、司書のいない神霊樹の若木を守るために生きるという指針をハンターから示され、それからは少しずつクリムゾンウェストでの生活を前向きにとらえ始めました。
ラキエルを倒すときハンターと共闘しています。
●その他
PL情報となりますが蛙のように歪曲した兜の存在はラキエルの相棒だった存在でデュラハン型の歪虚となります。
オープニングにある「周りの動植物を雑魔化させる宝珠」の作り手。
この宝珠は使い方によっては魔弾状の雑魔として歪虚が使役可能な物でもあります。
戦闘となった場合歪虚はこの魔弾型雑魔を配下として戦いますが、歪虚には目的があるらしく決着がつく前に撤退します。
・鳥居と祠周辺で雑魔化している植物の殲滅及び影響を受けて雑魔になりかけている存在の討伐
・山全体の調査、その中でも、山で度々目撃されるようになった「蛙のような兜を被った全身鎧」の存在の確認と目的を探る
の二つとなります。
●ラキエル、小夜子について
・ラキエル
暴食の歪虚。かつて小夜子が家族同然として扱っていた狐の精霊を雑魔化させたり、山の動物を大量に雑魔化させハンターと小夜子によって討伐されました。
剣妃の手先で目的は神霊樹の若木の奪取と山の生命(村人含む)を全て雑魔にする事だったようです。
・小夜子
リアルブルーからの転移者で、狐の精霊を心を通わせ、迫害から逃げて山で静かに暮らしていたベルセルクの女性。
普段は狐の面で顔を隠しています。
家族である精霊は失ったものの、彼らと生きた山と、司書のいない神霊樹の若木を守るために生きるという指針をハンターから示され、それからは少しずつクリムゾンウェストでの生活を前向きにとらえ始めました。
ラキエルを倒すときハンターと共闘しています。
●その他
PL情報となりますが蛙のように歪曲した兜の存在はラキエルの相棒だった存在でデュラハン型の歪虚となります。
オープニングにある「周りの動植物を雑魔化させる宝珠」の作り手。
この宝珠は使い方によっては魔弾状の雑魔として歪虚が使役可能な物でもあります。
戦闘となった場合歪虚はこの魔弾型雑魔を配下として戦いますが、歪虚には目的があるらしく決着がつく前に撤退します。
マスターより
小夜子の住む村に新しい脅威がやってきたようです。
どうぞ彼女に助力の手を。
どうぞ彼女に助力の手を。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/06/10 00:27
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/06 18:49:20 |
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相談卓だよ 天竜寺 舞(ka0377) 人間(リアルブルー)|18才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/06/08 00:06:19 |