ゲスト
(ka0000)
森の中の少女
マスター:天田洋介

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/07/02 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/07/11 19:00
オープニング
宵の口のグラズヘイム王国の東部森林地帯。森の中にある丸太小屋では楽しそうな声が響いていた。
「晩御飯は具だくさんのスープよ♪ パンも焼きたてなんだから」
「わあ、ほんとうだ!」
テーブルについた少女ナエの前に母親のカリーヌがスープの皿を置く。湯気と一緒に美味しそうなにおいが立ちのぼる。
「では森の恵みに感謝して食べようか」
「うん♪ いっただきますー♪」
父親ドッタの一言で食事が始まった。
森の奥に一家だけで暮らしていたのには理由がある。約二年前、ドッタが小川の中で砂金を発見したのがきっかけだった。
当初はドッタだけで籠もるつもりだったのだが、離ればなれは嫌だとカリーヌが大反対する。話し合いの末、小川の近くに丸太小屋を建てて家族全員で住むことになった。
採れる砂金は決して多くはない。だが元々貧しい一家にとっては大金である。それなりに溜まったところでここを引き払い、何かしらの商売を始めるつもりだった。
「気のせい……ではないよな?」
「ええ、どうしたのかしら?」
楽しく食事を頂いていたところ、地面が揺れているのに両親が気づく。いきなり壁と屋根の一部が吹き飛ばされた。
「早く!」
何が起きたかわからなかったが、ドッタの機転によって全員が床下の倉庫へ飛び込んだ。こっそりと床板の隙間から地上の様子を覗き込む。
月下に照らされていたのは巨大な四つ足の魔獣だった。鼻が象のように長い。外皮は赤と紫のまだら模様で二つの牙が銀色に輝いている。
仮に『赤紫牙』と名付けた魔獣は丸太小屋周辺に留まり続けた。いくら待っても何処かに行く気配は感じられなかった。
三日が過ぎた頃、ドッタとカリーヌは覚悟を決める。床下の出入り口は落下してきた屋根材のせいで開けることができない。しかしナエだけなら通風口から外にでることは可能だ。
「ナエ、この袋と手紙を持ってエルフの集落に行くんだ。道はわかるよね」
「でも、パパのママが……」
「大丈夫よ。お手紙には助けて私たちも助けて欲しいって書いてあるの。だからエルフのみなさんがうまくやってくれるわ」
「……うん。わかった」
ナエは両親の言うとおりにする。ばれずにこっそりと通風口から抜けだして森の中を駆けた。半日後、泥まみれで集落に辿り着いたナエはエルフの長老に手紙と小袋を渡す。
「……なるほどな」
手紙には娘をどうか大人になるまで育てて欲しいと認められていた。袋に入っていた砂金はそのための謝礼。両親は最初から自分達の命を諦めていたのである。
「パパとママが閉じ込められているの」
「心配せんでよいぞ。すべてわしに任せるがよい」
エルフの長老はナエに微笑んでみせた。
かといって集落の戦力は微々たるもの。赤紫牙にエルフの集落を襲われる危険性を考えれば、うかつには動けない。
そこでハンターに協力を求める。魔導伝話のある町まで使いの早馬を走らせるのだった。
「晩御飯は具だくさんのスープよ♪ パンも焼きたてなんだから」
「わあ、ほんとうだ!」
テーブルについた少女ナエの前に母親のカリーヌがスープの皿を置く。湯気と一緒に美味しそうなにおいが立ちのぼる。
「では森の恵みに感謝して食べようか」
「うん♪ いっただきますー♪」
父親ドッタの一言で食事が始まった。
森の奥に一家だけで暮らしていたのには理由がある。約二年前、ドッタが小川の中で砂金を発見したのがきっかけだった。
当初はドッタだけで籠もるつもりだったのだが、離ればなれは嫌だとカリーヌが大反対する。話し合いの末、小川の近くに丸太小屋を建てて家族全員で住むことになった。
採れる砂金は決して多くはない。だが元々貧しい一家にとっては大金である。それなりに溜まったところでここを引き払い、何かしらの商売を始めるつもりだった。
「気のせい……ではないよな?」
「ええ、どうしたのかしら?」
楽しく食事を頂いていたところ、地面が揺れているのに両親が気づく。いきなり壁と屋根の一部が吹き飛ばされた。
「早く!」
何が起きたかわからなかったが、ドッタの機転によって全員が床下の倉庫へ飛び込んだ。こっそりと床板の隙間から地上の様子を覗き込む。
月下に照らされていたのは巨大な四つ足の魔獣だった。鼻が象のように長い。外皮は赤と紫のまだら模様で二つの牙が銀色に輝いている。
仮に『赤紫牙』と名付けた魔獣は丸太小屋周辺に留まり続けた。いくら待っても何処かに行く気配は感じられなかった。
三日が過ぎた頃、ドッタとカリーヌは覚悟を決める。床下の出入り口は落下してきた屋根材のせいで開けることができない。しかしナエだけなら通風口から外にでることは可能だ。
「ナエ、この袋と手紙を持ってエルフの集落に行くんだ。道はわかるよね」
「でも、パパのママが……」
「大丈夫よ。お手紙には助けて私たちも助けて欲しいって書いてあるの。だからエルフのみなさんがうまくやってくれるわ」
「……うん。わかった」
ナエは両親の言うとおりにする。ばれずにこっそりと通風口から抜けだして森の中を駆けた。半日後、泥まみれで集落に辿り着いたナエはエルフの長老に手紙と小袋を渡す。
「……なるほどな」
手紙には娘をどうか大人になるまで育てて欲しいと認められていた。袋に入っていた砂金はそのための謝礼。両親は最初から自分達の命を諦めていたのである。
「パパとママが閉じ込められているの」
「心配せんでよいぞ。すべてわしに任せるがよい」
エルフの長老はナエに微笑んでみせた。
かといって集落の戦力は微々たるもの。赤紫牙にエルフの集落を襲われる危険性を考えれば、うかつには動けない。
そこでハンターに協力を求める。魔導伝話のある町まで使いの早馬を走らせるのだった。
解説
森の中に象によく似た魔獣『赤紫牙』がいます。退治してもらえるでしょうか。丸太小屋周辺に留まっているようです。
赤紫牙は非常に凶暴です。
直径三十センチ程度の幹の樹木なら鼻の払いでへし折ります。牙も強力な武器です。鼻には劣りますが、尻尾の振り払いも強烈です。
太い足で踏みつけられる危険性もありますので気をつけてください。
PL情報(みなさんが前もって知らない情報です)
エルフの長老は両親に何かあってもナエを育てる覚悟です。また砂金を受け取るつもりもありません。大人になったナエにすべてを持たせることでしょう。そうならない未来が一番です。
床下の倉庫には食料三日分にしかありませんでした。つまりナエを逃がした時点でゼロです。皆さんが現地に到着するのはゼロになった時点から二日半後。時刻は午後三時頃です。
常識的な必要経費はエルフの長老持ちです。滞在期間中の食事や寝泊まりの家は提供されます。
赤紫牙は非常に凶暴です。
直径三十センチ程度の幹の樹木なら鼻の払いでへし折ります。牙も強力な武器です。鼻には劣りますが、尻尾の振り払いも強烈です。
太い足で踏みつけられる危険性もありますので気をつけてください。
PL情報(みなさんが前もって知らない情報です)
エルフの長老は両親に何かあってもナエを育てる覚悟です。また砂金を受け取るつもりもありません。大人になったナエにすべてを持たせることでしょう。そうならない未来が一番です。
床下の倉庫には食料三日分にしかありませんでした。つまりナエを逃がした時点でゼロです。皆さんが現地に到着するのはゼロになった時点から二日半後。時刻は午後三時頃です。
常識的な必要経費はエルフの長老持ちです。滞在期間中の食事や寝泊まりの家は提供されます。
マスターより
長く生きていますが、未だに本物の砂金を見たことがありません。きっと重いのでしょうね。やはりくしゃみぐらいでは飛ばないのでしょうか?
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/07/07 23:50
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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作戦相談の場 No.0(ka4640) 人間(リアルブルー)|20才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/07/02 05:14:36 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/07/01 01:34:58 |