ゲスト
(ka0000)
広大な地下神殿に眠るのは
マスター:秋月雅哉

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- プレイング締切
- 2015/07/02 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/07/11 19:00
オープニング
●地下に眠るのは
足手纏いにならないよう気を付けるから同行させて欲しい。
そう願った結果、自分が人質となったせいで歪虚の企みは一歩、向こうに都合のいい展開を確保したまま進んでしまったことを小夜子は気に病んでいた。
彼女がリアルブルーにいたころ舞を習った帰り道に参拝していて、一緒に転移してきた祠はもうリアルブルーにも、クリムゾンウェストにもない。
ご神体が穢され、歪虚となった際の戦いで祠は倒壊し、その後ご神体を破壊した時に生じた地震によって祠の痕跡は跡形もなく消え失せた。
代わりに現れたのは地下へと続く階段。
共にご神体との戦いに臨んだハンターたちが帰った後、地上から見える範囲で小夜子は階段が何の意図を持って掘られたものなのか調査していた。
(傷のこともあるし、一人で突出して迷惑をかけた過去もある、だが……)
常時この場にいられる覚醒者は自分だけだ。それならば定時連絡の時に一つでも多くの情報を、と思うのは欲張りなのだろうか、と小夜子は思う。
「……壁画?」
朝日に晒された地下への階段を、光が届く範囲まで降りて脇に目を転じると宗教的な壁画が描かれていることに気づく。
「地下神殿、だろうか……。しかし、いつ、だれが何のために……」
そして、何を祀った神殿なのか。
同時に思い出した、べアルファレスと初めて邂逅した戦いの時に仲間が漏らしたセリフ。
「……大きな、力の流れ……」
ご神体を破壊させようと小夜子を人質に取ったべアルファレスは、後悔によって絶望する姿が見たい。そのようなことを言っては、いなかったか。
まだパズルのピースは揃わない。
しかし、第三幕はその先だ、と示された言葉と大きな力の流れ、そしてご神体を破壊することによって生まれる後悔。
「……此処に祠が転移したのは偶然だったはずだ。だが……」
その結果、強い正のマテリアルを持つご神体と祠が【何か】を封じていたとしたら。
【何か】は恐らく力の強い、祀られていたもの。それを呼び覚ます為にはご神体が邪魔だったとしたら。
「後悔する、ということは……我等にとって歓迎する類のものではなく……歪虚が利用するに値する手のものを祀っていた、という事か?」
その封印を解くことにハンターの手を使ったという筋書きは、二度ほど邂逅し、そのたびに人の絶望を愉悦としていた様子の蛙型の兜を被った歪虚が好みそうな手法に思える。
「……推測だらけだが、報告する事案ではある、か」
いつまでもあの歪虚の掌の上で踊らされるわけにはいかない。
気落ちして覇気のなかった小夜子に、いつもの凛とした、彼女の携える太刀のように鋭くも涼やかな気配が戻った瞬間だった。
「借りばかりが増えていくな……一連の騒動に片が付いたら、何か報いられるといいのだが」
颯爽とした足取りで階段を上りきると、小夜子はソサエティに向かって足を進め始めた。
ぽっかりと開いた地下への入り口となる階段は、陽光の下でも全容を掴ませない闇に包まれているのだった。
小夜子が立ち入らなかった、光の届かない神殿内部に、薄らとした光が満ちる。
ぼう、ぼう、と揺らめき、強弱のあるその光の発生源は神殿の最奥部だろうか。
よく見れば祭壇の上に何か捧げられているように見えなくもない。
天上は高く、神殿がかなり広いものだとその光量の安定しない謎の光が教えてくれる。
そしてその壁面に、おそらく血で描かれたものと思われる赤錆色の宗教的な壁画の存在にも、目を凝らせば気づくことができるだろう。
さまざまな供物とともに、生贄にされた人間が描かれたその壁画は、画力は稚拙だったが人々の恐れ慄く表情だけはやけにリアルに描かれていた。
祭壇を中心に六芒星を描くように配置された棺が、不意にがたがたと動き始める。
「目覚メダ……目覚メダ……神ノ、目覚メダ……」
歌うように、祈るように、現れたのは巨大な影が六つ。
明らかに人間のものではない。
「人間に……復讐ヲ……今コソ、我ラが立チ上がる時ガキタ……」
祭壇の光の一部がかつての死者を加護するように影たちに取り込まれていく。
「偉大ナルものよ……我ら二再ビ、更ナル力を与エ給エ……」
ひしゃげたような声が六方から響き渡る。地下神殿を揺るがすような大きな声だが生者の物とは思えない声でもあった。
「我等契約者二、再びノ力を与え給エ。全テハ我ラヲ追いヤッタ、人間へ復讐するため二……ソノ力ヲ持ッテ、再ビ恐怖を感染サセルタメ二」
契約者を名乗った六体は、微かに棺の残り香を漂わせながら自身たちの進攻する【神】に向かって祈りをささげ始めた。
ぼう、ぼう、と祭壇から発する光はそれにこたえるように徐々に強くなっていく。
べアルファレスの仕組んだショーの三幕が、開演しようとしていた。
足手纏いにならないよう気を付けるから同行させて欲しい。
そう願った結果、自分が人質となったせいで歪虚の企みは一歩、向こうに都合のいい展開を確保したまま進んでしまったことを小夜子は気に病んでいた。
彼女がリアルブルーにいたころ舞を習った帰り道に参拝していて、一緒に転移してきた祠はもうリアルブルーにも、クリムゾンウェストにもない。
ご神体が穢され、歪虚となった際の戦いで祠は倒壊し、その後ご神体を破壊した時に生じた地震によって祠の痕跡は跡形もなく消え失せた。
代わりに現れたのは地下へと続く階段。
共にご神体との戦いに臨んだハンターたちが帰った後、地上から見える範囲で小夜子は階段が何の意図を持って掘られたものなのか調査していた。
(傷のこともあるし、一人で突出して迷惑をかけた過去もある、だが……)
常時この場にいられる覚醒者は自分だけだ。それならば定時連絡の時に一つでも多くの情報を、と思うのは欲張りなのだろうか、と小夜子は思う。
「……壁画?」
朝日に晒された地下への階段を、光が届く範囲まで降りて脇に目を転じると宗教的な壁画が描かれていることに気づく。
「地下神殿、だろうか……。しかし、いつ、だれが何のために……」
そして、何を祀った神殿なのか。
同時に思い出した、べアルファレスと初めて邂逅した戦いの時に仲間が漏らしたセリフ。
「……大きな、力の流れ……」
ご神体を破壊させようと小夜子を人質に取ったべアルファレスは、後悔によって絶望する姿が見たい。そのようなことを言っては、いなかったか。
まだパズルのピースは揃わない。
しかし、第三幕はその先だ、と示された言葉と大きな力の流れ、そしてご神体を破壊することによって生まれる後悔。
「……此処に祠が転移したのは偶然だったはずだ。だが……」
その結果、強い正のマテリアルを持つご神体と祠が【何か】を封じていたとしたら。
【何か】は恐らく力の強い、祀られていたもの。それを呼び覚ます為にはご神体が邪魔だったとしたら。
「後悔する、ということは……我等にとって歓迎する類のものではなく……歪虚が利用するに値する手のものを祀っていた、という事か?」
その封印を解くことにハンターの手を使ったという筋書きは、二度ほど邂逅し、そのたびに人の絶望を愉悦としていた様子の蛙型の兜を被った歪虚が好みそうな手法に思える。
「……推測だらけだが、報告する事案ではある、か」
いつまでもあの歪虚の掌の上で踊らされるわけにはいかない。
気落ちして覇気のなかった小夜子に、いつもの凛とした、彼女の携える太刀のように鋭くも涼やかな気配が戻った瞬間だった。
「借りばかりが増えていくな……一連の騒動に片が付いたら、何か報いられるといいのだが」
颯爽とした足取りで階段を上りきると、小夜子はソサエティに向かって足を進め始めた。
ぽっかりと開いた地下への入り口となる階段は、陽光の下でも全容を掴ませない闇に包まれているのだった。
小夜子が立ち入らなかった、光の届かない神殿内部に、薄らとした光が満ちる。
ぼう、ぼう、と揺らめき、強弱のあるその光の発生源は神殿の最奥部だろうか。
よく見れば祭壇の上に何か捧げられているように見えなくもない。
天上は高く、神殿がかなり広いものだとその光量の安定しない謎の光が教えてくれる。
そしてその壁面に、おそらく血で描かれたものと思われる赤錆色の宗教的な壁画の存在にも、目を凝らせば気づくことができるだろう。
さまざまな供物とともに、生贄にされた人間が描かれたその壁画は、画力は稚拙だったが人々の恐れ慄く表情だけはやけにリアルに描かれていた。
祭壇を中心に六芒星を描くように配置された棺が、不意にがたがたと動き始める。
「目覚メダ……目覚メダ……神ノ、目覚メダ……」
歌うように、祈るように、現れたのは巨大な影が六つ。
明らかに人間のものではない。
「人間に……復讐ヲ……今コソ、我ラが立チ上がる時ガキタ……」
祭壇の光の一部がかつての死者を加護するように影たちに取り込まれていく。
「偉大ナルものよ……我ら二再ビ、更ナル力を与エ給エ……」
ひしゃげたような声が六方から響き渡る。地下神殿を揺るがすような大きな声だが生者の物とは思えない声でもあった。
「我等契約者二、再びノ力を与え給エ。全テハ我ラヲ追いヤッタ、人間へ復讐するため二……ソノ力ヲ持ッテ、再ビ恐怖を感染サセルタメ二」
契約者を名乗った六体は、微かに棺の残り香を漂わせながら自身たちの進攻する【神】に向かって祈りをささげ始めた。
ぼう、ぼう、と祭壇から発する光はそれにこたえるように徐々に強くなっていく。
べアルファレスの仕組んだショーの三幕が、開演しようとしていた。
解説
・目的について
祠が破壊された後出現した階段の下に広がる地下神殿の調査が目的となります
・地下神殿について
亜人が神として祀っていた歪虚の眠る地下神殿です
かなり広く、壁には血で書かれたと思われる宗教的壁画が描かれています。
祭壇からは目覚めが近いのか、薄らとした光が強弱をつけて放たれています。
壁に燭台は設置されていますが火はついていないので基本的に全体が暗く、祭壇の光が唯一の光源となるため必要と感じた場合は光源を持参してください。
PL情報ですが六体の元契約者のジャイアントがゾンビとなって神殿を守護しています。
・小夜子について
前回自分が原因でべアルファレスの目論み通りにハンターたちを動かす結果となった事を悔やみつつ、それでも見届けたいという思いから同行を申し出ています。
怪我はある程度回復しているため、指示があれば前線での戦いにも対応します。
・べアルファレスについて
デュラハン型の歪虚。兜が蛙の形を取っている特徴的な姿です。
愉快犯、道化師を気取っているのか人が嫌がる事を好んで行う習性があります。
舞台の演出家を気取りながら、ハンターたちを手玉に取ろうと画策しています。
この地下神殿についても利用を考えているようでハンターたちを誘導して地下への階段を露わにさせた張本人です。
祠が破壊された後出現した階段の下に広がる地下神殿の調査が目的となります
・地下神殿について
亜人が神として祀っていた歪虚の眠る地下神殿です
かなり広く、壁には血で書かれたと思われる宗教的壁画が描かれています。
祭壇からは目覚めが近いのか、薄らとした光が強弱をつけて放たれています。
壁に燭台は設置されていますが火はついていないので基本的に全体が暗く、祭壇の光が唯一の光源となるため必要と感じた場合は光源を持参してください。
PL情報ですが六体の元契約者のジャイアントがゾンビとなって神殿を守護しています。
・小夜子について
前回自分が原因でべアルファレスの目論み通りにハンターたちを動かす結果となった事を悔やみつつ、それでも見届けたいという思いから同行を申し出ています。
怪我はある程度回復しているため、指示があれば前線での戦いにも対応します。
・べアルファレスについて
デュラハン型の歪虚。兜が蛙の形を取っている特徴的な姿です。
愉快犯、道化師を気取っているのか人が嫌がる事を好んで行う習性があります。
舞台の演出家を気取りながら、ハンターたちを手玉に取ろうと画策しています。
この地下神殿についても利用を考えているようでハンターたちを誘導して地下への階段を露わにさせた張本人です。
マスターより
べアルファレスの舞台はまだ続くようです。
今回も小夜子が同行させて頂きます。
なにか指示がありましたらプレイングに御記載をお願いします。
今回も小夜子が同行させて頂きます。
なにか指示がありましたらプレイングに御記載をお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/07/02 23:22
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ミューレ(ka4567) エルフ|50才|男性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/07/02 13:00:13 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/07/01 16:33:27 |