ゲスト
(ka0000)
真実の実・リンゴを食べた人は……!
マスター:星群彩佳

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在17人 / 1~25人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 8日
- プレイング締切
- 2015/10/04 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/10/18 22:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
○真実の実を食べたハンター達は……
「お嬢様、本日のオヤツはアップルパイでございます。お茶もリンゴジャム入りのアップルティーにしてみました」
「美味しそうね! 我がウィクトーリア家が所有する山で採れるリンゴは、大きくて美味しいし♪ 毎年この時が楽しみなのよね」
僅か十歳にしてウィクトーリア家の仕事をこなしているルサリィ・ウィクトーリア(kz0133)は、ティータイムにメイドのフェイト・アルテミス(kz0134)が銀のトレーにのせて持ってきたオヤツに眼を輝かせる。
ウィクトーリア家では自然の食材を得る為に、人の手を加えていない自然の山をいくつか所有していた。そのおかげでこの季節になると、秋の味覚をふんだんに収穫することができるのだ。
特にルサリィはリンゴが大好物で、今日は先日収穫したばかりのリンゴを使ったオヤツになっている。
ルサリィは仕事机の上を片付けて、早速フォークを手に取った。
「それじゃあいっただき……」
「お待ちください! ルサリィお嬢様っ!」
そこへ突然、平メイドで十五歳のエルサが部屋に飛び込んで来る。
上司のフェイトは、息を激しく切らしているエルサをキッと睨み付けた。
「何事ですか、エルサ。ルサリィお嬢様に失礼ですよ」
「突然のご無礼、申し訳ございません! ですが、リンゴは口になさらないでください!」
口を開けてアップルパイを頬張ろうとしていたルサリィを、エルサは必至の形相で見つめる。
あまりの迫力に気圧されたルサリィは、アップルパイを刺しているフォークを恐る恐る皿に置いた。
「まっまだ一口も食べていないわ。リンゴがどうかしたの?」
「そっそれがですね……。先日、ウィクトーリア家が所有している山から、リンゴを大量に収穫させてこの屋敷へ運ばせましたよね?」
「そうですよ。リンゴはルサリィお嬢様の大好物ですからね」
フェイトが頷きながら答えると、エルサは視線を泳がせながら続ける。
「そしてあの山の近くには、魔術師を育てる為に資産家達が設立した寮付きの学校があります。在籍しているのは主に、お嬢様と同じ歳ぐらいの子供達でして……」
「そんなこと説明されなくても、お嬢様も私も知っています。ちゃんと本題に入りなさい」
「はっはい! かっ簡単に申し上げますと、魔術師の卵である子供達がウィクトーリア家の所有する山にこっそり入り込み、魔法の練習をしていたそうです。そして魔法をかけた対象が、リンゴなのです!」
「うっそ!」
ルサリィは慌ててソファ椅子から飛び降りて、壁に背を付けた。
「学生達はリンゴにどんな魔法をかけたの?」
「それが『リンゴを食べた人は嘘をつけなくなる』……と言いますか、思っている本音が全て口に出てしまうらしいです。リンゴの実には【真実を言わせる】魔法がかけられたようなので……。学校に問い合わせてみたところ、学生がかけた魔法なのでどんなにリンゴを食べても半日ほどしか効果は続かないそうです」
思いのほか簡単で身体に害のない魔法だったので、ルサリィはほっとして肩を下ろす。
「毒リンゴかと思ったけど、そうじゃなかったのね。だったら勿体無いけど、リンゴは全部処分して……」
「それがもう遅いんですよ!」
エルサは泣きそうな顔で声を荒げる。
「……あっ! もしかして振る舞ったリンゴもそうなのですか?」
フェイトは思い当たることがあるらしく、青ざめた顔になった。
「そうなんですぅ。どうしましょう~?」
「えっ? リンゴ、もう市場で売っちゃったとか、飲食店に納品しちゃったの?」
オイオイと泣き出してしまったエルサに代わり、フェイトが首を横に振って答える。
「いえ、今回はあくまでも味見用として収穫してきたので……。しかしお嬢様、お忘れですか? 今年はリンゴが豊富に収穫できたので、日頃の感謝を込めて先程までハンターの方達に振る舞っていたことを……」
「んっ? ……ああっ!」
言われてルサリィは思い出す。
確かにここ最近、ハンター達には世話になっていたので、お礼としてこの屋敷に招待したのだ。リンゴを材料とした飲み物や食べ物を大量にシェフに作らせて、ホールで立食パーティをしていた。
「その上、お土産にリンゴを渡してしまいましたし……」
止めのフェイトの一言で、ルサリィは全身の血の気が引く。
「でっでもエルサ、何で今頃になって分かったの?」
「それがシェフ達が味見の為にリンゴを口にしていたようですが、徐々にその効果が出てきたみたいでして……。厨房では先程までケンカ騒ぎが起きていました」
ところがルサリィ用にリンゴのオヤツを作って、フェイトに渡していたことを思い出したシェフは我に返り、エルサに食べるのを止めるように頼んできたのだ。
「今現在、使用人総出でお帰りになったハンターの方達に注意をしに行きまして、お土産に渡したリンゴも回収しています。しかし大分時間が経過してしまっているので、お土産のリンゴも他の方が食べている可能性が……」
「ひぃーっ! とっとにかく早くハンター達にリンゴのことを伝えて! 嘘をつけなくなるってことは、本音しか語れないってことでしょ? 聞いた感じでは良いように聞こえるけど、人付き合いの中では嘘を言うことも大事なのよ! 彼らの個人的な評判が落ちる前に、教えるのよ!」
○真実の実を食べたハンター達は……
「お嬢様、本日のオヤツはアップルパイでございます。お茶もリンゴジャム入りのアップルティーにしてみました」
「美味しそうね! 我がウィクトーリア家が所有する山で採れるリンゴは、大きくて美味しいし♪ 毎年この時が楽しみなのよね」
僅か十歳にしてウィクトーリア家の仕事をこなしているルサリィ・ウィクトーリア(kz0133)は、ティータイムにメイドのフェイト・アルテミス(kz0134)が銀のトレーにのせて持ってきたオヤツに眼を輝かせる。
ウィクトーリア家では自然の食材を得る為に、人の手を加えていない自然の山をいくつか所有していた。そのおかげでこの季節になると、秋の味覚をふんだんに収穫することができるのだ。
特にルサリィはリンゴが大好物で、今日は先日収穫したばかりのリンゴを使ったオヤツになっている。
ルサリィは仕事机の上を片付けて、早速フォークを手に取った。
「それじゃあいっただき……」
「お待ちください! ルサリィお嬢様っ!」
そこへ突然、平メイドで十五歳のエルサが部屋に飛び込んで来る。
上司のフェイトは、息を激しく切らしているエルサをキッと睨み付けた。
「何事ですか、エルサ。ルサリィお嬢様に失礼ですよ」
「突然のご無礼、申し訳ございません! ですが、リンゴは口になさらないでください!」
口を開けてアップルパイを頬張ろうとしていたルサリィを、エルサは必至の形相で見つめる。
あまりの迫力に気圧されたルサリィは、アップルパイを刺しているフォークを恐る恐る皿に置いた。
「まっまだ一口も食べていないわ。リンゴがどうかしたの?」
「そっそれがですね……。先日、ウィクトーリア家が所有している山から、リンゴを大量に収穫させてこの屋敷へ運ばせましたよね?」
「そうですよ。リンゴはルサリィお嬢様の大好物ですからね」
フェイトが頷きながら答えると、エルサは視線を泳がせながら続ける。
「そしてあの山の近くには、魔術師を育てる為に資産家達が設立した寮付きの学校があります。在籍しているのは主に、お嬢様と同じ歳ぐらいの子供達でして……」
「そんなこと説明されなくても、お嬢様も私も知っています。ちゃんと本題に入りなさい」
「はっはい! かっ簡単に申し上げますと、魔術師の卵である子供達がウィクトーリア家の所有する山にこっそり入り込み、魔法の練習をしていたそうです。そして魔法をかけた対象が、リンゴなのです!」
「うっそ!」
ルサリィは慌ててソファ椅子から飛び降りて、壁に背を付けた。
「学生達はリンゴにどんな魔法をかけたの?」
「それが『リンゴを食べた人は嘘をつけなくなる』……と言いますか、思っている本音が全て口に出てしまうらしいです。リンゴの実には【真実を言わせる】魔法がかけられたようなので……。学校に問い合わせてみたところ、学生がかけた魔法なのでどんなにリンゴを食べても半日ほどしか効果は続かないそうです」
思いのほか簡単で身体に害のない魔法だったので、ルサリィはほっとして肩を下ろす。
「毒リンゴかと思ったけど、そうじゃなかったのね。だったら勿体無いけど、リンゴは全部処分して……」
「それがもう遅いんですよ!」
エルサは泣きそうな顔で声を荒げる。
「……あっ! もしかして振る舞ったリンゴもそうなのですか?」
フェイトは思い当たることがあるらしく、青ざめた顔になった。
「そうなんですぅ。どうしましょう~?」
「えっ? リンゴ、もう市場で売っちゃったとか、飲食店に納品しちゃったの?」
オイオイと泣き出してしまったエルサに代わり、フェイトが首を横に振って答える。
「いえ、今回はあくまでも味見用として収穫してきたので……。しかしお嬢様、お忘れですか? 今年はリンゴが豊富に収穫できたので、日頃の感謝を込めて先程までハンターの方達に振る舞っていたことを……」
「んっ? ……ああっ!」
言われてルサリィは思い出す。
確かにここ最近、ハンター達には世話になっていたので、お礼としてこの屋敷に招待したのだ。リンゴを材料とした飲み物や食べ物を大量にシェフに作らせて、ホールで立食パーティをしていた。
「その上、お土産にリンゴを渡してしまいましたし……」
止めのフェイトの一言で、ルサリィは全身の血の気が引く。
「でっでもエルサ、何で今頃になって分かったの?」
「それがシェフ達が味見の為にリンゴを口にしていたようですが、徐々にその効果が出てきたみたいでして……。厨房では先程までケンカ騒ぎが起きていました」
ところがルサリィ用にリンゴのオヤツを作って、フェイトに渡していたことを思い出したシェフは我に返り、エルサに食べるのを止めるように頼んできたのだ。
「今現在、使用人総出でお帰りになったハンターの方達に注意をしに行きまして、お土産に渡したリンゴも回収しています。しかし大分時間が経過してしまっているので、お土産のリンゴも他の方が食べている可能性が……」
「ひぃーっ! とっとにかく早くハンター達にリンゴのことを伝えて! 嘘をつけなくなるってことは、本音しか語れないってことでしょ? 聞いた感じでは良いように聞こえるけど、人付き合いの中では嘘を言うことも大事なのよ! 彼らの個人的な評判が落ちる前に、教えるのよ!」
解説
ということで、ハンターのみなさんはすでに魔法がかかっているリンゴを食べちゃっています。
あるいは恋人・友達・家族・仲間も一緒に参加しているのならば、どちらかが食べてしまった後で、どちらかはまだ……というのもアリです。
リンゴの効果は『嘘が言えなくなる』・『本音が口から出てしまう』ことです。半日ほどで効果は切れまして、今は午後三時頃だと思ってください。
どんなに抵抗しようとも、本当のことしか言えなくなります。
なので唯一の対応策としましては、口の中にアメを入れることです。口の中でアメを舐めていれば、話す時にモゴモゴして言葉が聞き取りにくくなるかと。
あるいは恋人・友達・家族・仲間も一緒に参加しているのならば、どちらかが食べてしまった後で、どちらかはまだ……というのもアリです。
リンゴの効果は『嘘が言えなくなる』・『本音が口から出てしまう』ことです。半日ほどで効果は切れまして、今は午後三時頃だと思ってください。
どんなに抵抗しようとも、本当のことしか言えなくなります。
なので唯一の対応策としましては、口の中にアメを入れることです。口の中でアメを舐めていれば、話す時にモゴモゴして言葉が聞き取りにくくなるかと。
マスターより
秋の味覚パニックシナリオ・第二弾になります!
今回は『真実の実』こと、リンゴが主役です。
嘘が言えなくなり、本音しか言えなくなってしまったみなさんが、どういう行動を起こすのか楽しみにしています♪
ちなみに秋の味覚パニックシナリオは、もう少し続ける予定です。
次はどんな秋の味覚が、どんな効果を起こすのか、楽しみにしててくださいね。
今回は『真実の実』こと、リンゴが主役です。
嘘が言えなくなり、本音しか言えなくなってしまったみなさんが、どういう行動を起こすのか楽しみにしています♪
ちなみに秋の味覚パニックシナリオは、もう少し続ける予定です。
次はどんな秋の味覚が、どんな効果を起こすのか、楽しみにしててくださいね。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/10/17 14:12