ゲスト
(ka0000)
【深棲】ナミダの傭兵
マスター:神宮寺飛鳥

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/08/01 12:00
- リプレイ完成予定
- 2014/08/10 12:00
オープニング
「なんでダメなんだよ! おれ知ってるんだぞ! 今この辺りに出て来たヴォイドは、おれたちのコロニーを襲った奴なんだろ!?」
オフィスに立ち寄ったハンターは依頼を物色中に少年の声を耳にして振り返った。
そこにはオフィスの職員に詰め寄っている十歳くらいの少年の姿があった。手には彼に釣り合わない剣が握られている。
「こっちの世界に来て、覚醒者って奴になればヴォイドと戦えるんだろ!? なんでおれは駄目なんだよ!」
「えっと、覚醒者には資質のある人間しかなれないんですよ。あなたはその適性がなかったんでしょう?」
「あるよ! リアルブルーの人間には適性がある事が多いんだろ!? おれにだってあるはずだ! もう一回良く調べてくれよ!」
カウンター越しに駄々をこねる少年だが、それで状況が動く筈もなし。結局追い払われてしまった少年は肩を落としてトボトボ歩いている。
「こうなったら、おれ一人だけでもヴォイドを倒してやる……!」
そんな危険で幼い決意を耳にしては困ってしまう。当然だが、彼が一人で歪虚と戦った所で返り討ちに遭うのは目に見えている。
と、その時。ハンターの背後から伸びて来た手が肩を叩いた。いつの間にかそこにはリアルブルー人らしき男が立っている。
「あー、少年少年? ちょっといいかな?」
「誰だおっさん?」
「よくぞ聞いてくれました。僕はヴォイドと戦うさすらいのハンター。こっちの人は僕の相棒」
初対面の男に急に相棒扱いされては戸惑って当然だが、男は「合わせて」と小さな声で囁きかける。
「この人はまだ駆け出しだけど、この辺じゃそこそこ知れてるハンターでね。腕は確かだ。勿論、この僕もね」
「おっさん達強いのか!? だったらおれと一緒にヴォイドと戦ってくれよ!」
「話は聞いていたけれど、どうしてヴォイドと戦いたいんだい?」
「おっさんはリアルブルー人だろ? だったら知ってるだろ、LH044で起きた事件……。おれ、あそこの出身だったんだ」
それはサルヴァトーレ・ロッソがリアルブルーから転移してくる直前に起きた事件。VOIDと呼ばれる敵との戦い、そこで人は大きな犠牲を払った。
「コロニーは滅茶苦茶になって、友達とも離れ離れになった。父さんも母さんも死んだ。おれはただあそこから逃げる事しか出来なかった……」
悔しげに歯を食いしばり、剣を見せつけるように掲げる。
「だけど、こっちの世界でならあいつらと戦えるって聞いたんだ! 皆の仇を討つ為におれも戦いたいんだよ!」
「それ、今の君の保護者は同意してるのかい?」
「……孤児院の先生は関係ないだろ! おれの人生はおれが決める!」
ぽりぽりと頬を掻き、男は腰を落として少年と目線を合わせる。
「奴らの恐ろしさは君も良く理解しているだろう? 覚醒者なら確かに対抗できる。でも、君はまだ覚醒者じゃない」
「……まだ?」
「そう、まだだ。君もいつか力に目覚める日が来るかもしれないね。だけどそれは今じゃない。そしてそんな未来の英雄を守るのは、僕達先に覚醒したハンターの役割さ」
男はウィンクしつつ笑うと、少年の頭をポンと撫でる。
「同盟領に現れたヴォイドは僕達が必ず倒す。だからここで待っていてくれるかい?」
「やだよ?」
がくっと転びそうになる男。少年は腕を組み。
「おっさん達が本当に強くて、あいつらを倒せるのか、しょーこみせてよ」
「証拠って……まさかついてくる気かい?」
こくりと頷く少年。男は困ったように笑い。
「……写真じゃだめかい?」
「だめ」
「……わかったよ。なら、遠くからこれで見ているといい」
男は双眼鏡を取り出し少年に持たせた。
「これは高価な物だから壊さないようにね。まずは孤児院の先生に事情を説明してきなさい。僕達はここで仲間を集めて待っているから」
「わかったけど、逃げんなよ! 逃げたらこの双眼鏡ぶっ壊すからな!」
走り去る少年を見送り苦笑を浮かべる男。それからハンターへと振り返る。
「急にすまないね。僕は遠藤、君と同じハンターだ。話は聞いていたね? 出来れば協力してくれるとありがたいのだけれど……」
思案するハンター。正直ただ巻き込まれた気しかしない。遠藤と名乗った男は腕を組み。
「君がこの中で一番彼の事を見ていた。優しくて悲しそうな目でね。だから僕は君を信じようと思った。君のお人好しな所を、ね」
軽薄そうな、しかしどこか優しそうな穏やかな表情で男は語る。差し出された右手は胡散臭さが染みついていたが、ハンターはその手を取ってしまった。
それは彼の言う通り、お人好しだったからなのか。男は満足げに頷いて言った。
「契約成立、だね。それではしばらくの間宜しく頼むよ、僕の相棒さん」
オフィスに立ち寄ったハンターは依頼を物色中に少年の声を耳にして振り返った。
そこにはオフィスの職員に詰め寄っている十歳くらいの少年の姿があった。手には彼に釣り合わない剣が握られている。
「こっちの世界に来て、覚醒者って奴になればヴォイドと戦えるんだろ!? なんでおれは駄目なんだよ!」
「えっと、覚醒者には資質のある人間しかなれないんですよ。あなたはその適性がなかったんでしょう?」
「あるよ! リアルブルーの人間には適性がある事が多いんだろ!? おれにだってあるはずだ! もう一回良く調べてくれよ!」
カウンター越しに駄々をこねる少年だが、それで状況が動く筈もなし。結局追い払われてしまった少年は肩を落としてトボトボ歩いている。
「こうなったら、おれ一人だけでもヴォイドを倒してやる……!」
そんな危険で幼い決意を耳にしては困ってしまう。当然だが、彼が一人で歪虚と戦った所で返り討ちに遭うのは目に見えている。
と、その時。ハンターの背後から伸びて来た手が肩を叩いた。いつの間にかそこにはリアルブルー人らしき男が立っている。
「あー、少年少年? ちょっといいかな?」
「誰だおっさん?」
「よくぞ聞いてくれました。僕はヴォイドと戦うさすらいのハンター。こっちの人は僕の相棒」
初対面の男に急に相棒扱いされては戸惑って当然だが、男は「合わせて」と小さな声で囁きかける。
「この人はまだ駆け出しだけど、この辺じゃそこそこ知れてるハンターでね。腕は確かだ。勿論、この僕もね」
「おっさん達強いのか!? だったらおれと一緒にヴォイドと戦ってくれよ!」
「話は聞いていたけれど、どうしてヴォイドと戦いたいんだい?」
「おっさんはリアルブルー人だろ? だったら知ってるだろ、LH044で起きた事件……。おれ、あそこの出身だったんだ」
それはサルヴァトーレ・ロッソがリアルブルーから転移してくる直前に起きた事件。VOIDと呼ばれる敵との戦い、そこで人は大きな犠牲を払った。
「コロニーは滅茶苦茶になって、友達とも離れ離れになった。父さんも母さんも死んだ。おれはただあそこから逃げる事しか出来なかった……」
悔しげに歯を食いしばり、剣を見せつけるように掲げる。
「だけど、こっちの世界でならあいつらと戦えるって聞いたんだ! 皆の仇を討つ為におれも戦いたいんだよ!」
「それ、今の君の保護者は同意してるのかい?」
「……孤児院の先生は関係ないだろ! おれの人生はおれが決める!」
ぽりぽりと頬を掻き、男は腰を落として少年と目線を合わせる。
「奴らの恐ろしさは君も良く理解しているだろう? 覚醒者なら確かに対抗できる。でも、君はまだ覚醒者じゃない」
「……まだ?」
「そう、まだだ。君もいつか力に目覚める日が来るかもしれないね。だけどそれは今じゃない。そしてそんな未来の英雄を守るのは、僕達先に覚醒したハンターの役割さ」
男はウィンクしつつ笑うと、少年の頭をポンと撫でる。
「同盟領に現れたヴォイドは僕達が必ず倒す。だからここで待っていてくれるかい?」
「やだよ?」
がくっと転びそうになる男。少年は腕を組み。
「おっさん達が本当に強くて、あいつらを倒せるのか、しょーこみせてよ」
「証拠って……まさかついてくる気かい?」
こくりと頷く少年。男は困ったように笑い。
「……写真じゃだめかい?」
「だめ」
「……わかったよ。なら、遠くからこれで見ているといい」
男は双眼鏡を取り出し少年に持たせた。
「これは高価な物だから壊さないようにね。まずは孤児院の先生に事情を説明してきなさい。僕達はここで仲間を集めて待っているから」
「わかったけど、逃げんなよ! 逃げたらこの双眼鏡ぶっ壊すからな!」
走り去る少年を見送り苦笑を浮かべる男。それからハンターへと振り返る。
「急にすまないね。僕は遠藤、君と同じハンターだ。話は聞いていたね? 出来れば協力してくれるとありがたいのだけれど……」
思案するハンター。正直ただ巻き込まれた気しかしない。遠藤と名乗った男は腕を組み。
「君がこの中で一番彼の事を見ていた。優しくて悲しそうな目でね。だから僕は君を信じようと思った。君のお人好しな所を、ね」
軽薄そうな、しかしどこか優しそうな穏やかな表情で男は語る。差し出された右手は胡散臭さが染みついていたが、ハンターはその手を取ってしまった。
それは彼の言う通り、お人好しだったからなのか。男は満足げに頷いて言った。
「契約成立、だね。それではしばらくの間宜しく頼むよ、僕の相棒さん」
解説
●目的
歪虚の殲滅、及び同行者の護衛。
●概要
同盟領某所に出現した狂気の歪虚を殲滅する。
目標は海中に潜み、往来する船を襲う大型のタコの様な歪虚。
目標出現地点付近まで同盟軍の大型船で移動し、そこから小型船に乗り換えて目標を誘い出し、遭遇し次第撃破する。
小型船は一隻で、ハンター全員が搭乗して十分な強度がある。
小型船が破壊された場合でも歪虚が撃破され安全が確保されれば大型船が迎えに来てくれるので問題ない。
敵は一体だが強力で油断は出来ない相手だ。水中戦闘になる可能性も高く、準備が必要とされる。
今回の依頼には本来関係のない筈のリアルブルー人の少年が同行している。
大型船の同盟軍兵士が守ってくれているが、無茶な行動をしないとも限らない。
そうならないよう、事前に上手く言いくるめておければ安全だろう。
ちなみにこの少年を無理言って乗せてもらったので、報酬が本来の金額より少なくなっているので注意すべし。
●敵情報
『大タコ歪虚』
狂気の歪虚。サイズ3。
一体だけだが文字通り手数が多く、水を高圧で発射する等攻撃手段も多彩。
強敵ではあるが、全員で頑張れば普通に倒せる程度の相手。
水中戦では性能が上がるので注意。
●特筆
猟撃士の遠藤が同行。武器は水中銃。
三十代くらいのいい加減そうな男。元軍人か傭兵と言った身のこなし。
大型船には同行者の少年が乗っており、双眼鏡で戦闘の様子を見ている模様。
万が一にもついて来たりしないように釘を刺しておこう。
歪虚の殲滅、及び同行者の護衛。
●概要
同盟領某所に出現した狂気の歪虚を殲滅する。
目標は海中に潜み、往来する船を襲う大型のタコの様な歪虚。
目標出現地点付近まで同盟軍の大型船で移動し、そこから小型船に乗り換えて目標を誘い出し、遭遇し次第撃破する。
小型船は一隻で、ハンター全員が搭乗して十分な強度がある。
小型船が破壊された場合でも歪虚が撃破され安全が確保されれば大型船が迎えに来てくれるので問題ない。
敵は一体だが強力で油断は出来ない相手だ。水中戦闘になる可能性も高く、準備が必要とされる。
今回の依頼には本来関係のない筈のリアルブルー人の少年が同行している。
大型船の同盟軍兵士が守ってくれているが、無茶な行動をしないとも限らない。
そうならないよう、事前に上手く言いくるめておければ安全だろう。
ちなみにこの少年を無理言って乗せてもらったので、報酬が本来の金額より少なくなっているので注意すべし。
●敵情報
『大タコ歪虚』
狂気の歪虚。サイズ3。
一体だけだが文字通り手数が多く、水を高圧で発射する等攻撃手段も多彩。
強敵ではあるが、全員で頑張れば普通に倒せる程度の相手。
水中戦では性能が上がるので注意。
●特筆
猟撃士の遠藤が同行。武器は水中銃。
三十代くらいのいい加減そうな男。元軍人か傭兵と言った身のこなし。
大型船には同行者の少年が乗っており、双眼鏡で戦闘の様子を見ている模様。
万が一にもついて来たりしないように釘を刺しておこう。
マスターより
お世話になっております、神宮寺でございます。
基本的には普通の歪虚殲滅依頼です。
少年は無茶な性格で何をし出すかわからないので、予め変な事しないようにしといてください。
尚、報酬が減額されて少し少なくなっているので気を付けてください。
それでは宜しくお願い致します。
基本的には普通の歪虚殲滅依頼です。
少年は無茶な性格で何をし出すかわからないので、予め変な事しないようにしといてください。
尚、報酬が減額されて少し少なくなっているので気を付けてください。
それでは宜しくお願い致します。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/08/07 06:40
参加者一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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作戦相談卓 ラスティ(ka1400) 人間(リアルブルー)|20才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2014/08/01 12:02:38 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/07/28 01:31:39 |