ゲスト
(ka0000)
【闇光】忍び寄る闇
マスター:香月丈流

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在10人 / 4~10人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/11/25 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/12/04 22:00
オープニング
●
こんな事態に陥ると、誰が想像しただろう?
歪虚からの領地奪還を目的に、北狄で始まった大規模な戦い。負のマテリアルを少しずつ浄化し、迫り来る雑魔の大群を蹴散らし、遂には夢幻城へと侵攻するに至った。
これは人類が一致団結した結果であり、その功績は胸を張って誇れるものだろう。
だからこそ……人々が歪虚の想像よりも優秀な働きをしたからこそ、歪虚王が2体も動き始めたのは、皮肉な事ではあるが。
圧倒的な戦力を前に、後退する事は恥ではない。生きていれば、反撃の機会は必ず与えられる。その時まで耐え忍ぶ事も、また『戦い』なのだ。
様々な想いが交錯する中、歪虚王とは違う『危機』が北狄に迫ろうとしていた。
●
「ひぃっ!?」
浄化キャンプの周辺に響く、女性の短い悲鳴。その原因を作ったのは、1人……いや、1体の雑魔だった。
陽光で銀色に輝く長髪に、冷たいアイスブルーの瞳を備えた男性。長身痩躯で中性的な顔立ちは、芸術品のように美しい。
一見すると人間と大差無いが……生気を失った蒼白い肌と犬のような牙は、『自分が吸血鬼だ』と主張しているようなモノである。
その吸血鬼が、突然キャンプに出現。近くに居た術者や兵士の首に噛み付き、噛まれた者は一瞬で膝から崩れていく。想定外の不意討ちに、10人近い人数が数十秒で地に伏した。
が、残った兵士達は冷静さを取り戻し、すぐに吸血鬼を包囲。10人以上の兵士が四方八方を取り囲み、数人の術者達が倒れた者達の介抱に向かった。
逃げ道を塞がれ、圧倒的に不利な立場になっても、吸血鬼は焦る様子を見せていない。それどころか歪んだ笑みを浮かべ、両手を広げながら叫んだ。
『さあ、聞かせておくれ。絶望の追走曲(カノン)を!』
吸血鬼が言葉を口にした直後、倒れていた者達が一斉に跳ね起きた。その瞳に、獰猛な殺意を宿して。
『ウゥ……ウガアアァアァァ!』
野獣のような雄叫びを上げ、起き上がった者達が剣や槍を振り回す。狙いは吸血鬼ではなく、術者や兵士達。つまりは……同士討ち。
「ちょっ!? おい、何のつもりだ!」
「止めろ馬鹿! 聞こえねぇのか!」
兵士達が話し掛けるが、返事は無い。手加減も容赦も無く、全力で剣撃が打ち込まれてくる。仲間の攻撃を受け止め、兵士の1人が吸血鬼を睨んだ。
「おい、お前! コイツ等に何しやがった!!」
『何って、見ての通りさ。僕のお人形になって貰ったんだよ。絶望を彩るには、悪くない演出だろう?』
神経を逆撫でするような、挑発的な口調と言葉。歪虚は人間の血肉や命を奪う存在だが、絶望や恐怖といった『負の感情』を狙う事も少なくない。この吸血鬼も、怒りや不安を煽るために兵士の一部を操っているのだろう。
「悪趣味な野郎だな。反吐が出る……!」
不快感を露にし、言葉を吐き捨てる兵士達。出来る事なら今すぐ斬り倒したいが、突撃して逆に噛み付かれ、操られてしまっては意味が無い。
それ以前に、彼らには『浄化キャンプの維持』という任務がある。暴れている仲間達を抑えなければ、浄化施設が壊される可能性が高い。もし『正のマテリアル』の供給が途絶えたら……前線に居る者達を含め、多くの犠牲者が出てしまう。
『おやおや……僕の趣向は、お気に召さなかったようだねぇ。まぁ、君達の意見は関係ないけどさ』
残念そうな口振りとは裏腹に、吸血鬼は嬉しそうに微笑んでいる。人間が同士討ちしている姿が、焦りの表情が、絶望に染まっていく様子が、楽しくて仕方が無いようだ。
雑魔は喧騒から若干離れ、小さな岩に腰を下ろした。
『せいぜい、抵抗して見せておくれ。舞台の幕は、上がったばかりなんだからね……!』
高見の見物を気取り、挑発的な笑みを浮かべる吸血鬼。悔しいが……このキャンプの戦力では、状況を打開する事は出来ない。最後の望みを託すように、術者の1人がハンターズソサエティに連絡を送った。
こんな事態に陥ると、誰が想像しただろう?
歪虚からの領地奪還を目的に、北狄で始まった大規模な戦い。負のマテリアルを少しずつ浄化し、迫り来る雑魔の大群を蹴散らし、遂には夢幻城へと侵攻するに至った。
これは人類が一致団結した結果であり、その功績は胸を張って誇れるものだろう。
だからこそ……人々が歪虚の想像よりも優秀な働きをしたからこそ、歪虚王が2体も動き始めたのは、皮肉な事ではあるが。
圧倒的な戦力を前に、後退する事は恥ではない。生きていれば、反撃の機会は必ず与えられる。その時まで耐え忍ぶ事も、また『戦い』なのだ。
様々な想いが交錯する中、歪虚王とは違う『危機』が北狄に迫ろうとしていた。
●
「ひぃっ!?」
浄化キャンプの周辺に響く、女性の短い悲鳴。その原因を作ったのは、1人……いや、1体の雑魔だった。
陽光で銀色に輝く長髪に、冷たいアイスブルーの瞳を備えた男性。長身痩躯で中性的な顔立ちは、芸術品のように美しい。
一見すると人間と大差無いが……生気を失った蒼白い肌と犬のような牙は、『自分が吸血鬼だ』と主張しているようなモノである。
その吸血鬼が、突然キャンプに出現。近くに居た術者や兵士の首に噛み付き、噛まれた者は一瞬で膝から崩れていく。想定外の不意討ちに、10人近い人数が数十秒で地に伏した。
が、残った兵士達は冷静さを取り戻し、すぐに吸血鬼を包囲。10人以上の兵士が四方八方を取り囲み、数人の術者達が倒れた者達の介抱に向かった。
逃げ道を塞がれ、圧倒的に不利な立場になっても、吸血鬼は焦る様子を見せていない。それどころか歪んだ笑みを浮かべ、両手を広げながら叫んだ。
『さあ、聞かせておくれ。絶望の追走曲(カノン)を!』
吸血鬼が言葉を口にした直後、倒れていた者達が一斉に跳ね起きた。その瞳に、獰猛な殺意を宿して。
『ウゥ……ウガアアァアァァ!』
野獣のような雄叫びを上げ、起き上がった者達が剣や槍を振り回す。狙いは吸血鬼ではなく、術者や兵士達。つまりは……同士討ち。
「ちょっ!? おい、何のつもりだ!」
「止めろ馬鹿! 聞こえねぇのか!」
兵士達が話し掛けるが、返事は無い。手加減も容赦も無く、全力で剣撃が打ち込まれてくる。仲間の攻撃を受け止め、兵士の1人が吸血鬼を睨んだ。
「おい、お前! コイツ等に何しやがった!!」
『何って、見ての通りさ。僕のお人形になって貰ったんだよ。絶望を彩るには、悪くない演出だろう?』
神経を逆撫でするような、挑発的な口調と言葉。歪虚は人間の血肉や命を奪う存在だが、絶望や恐怖といった『負の感情』を狙う事も少なくない。この吸血鬼も、怒りや不安を煽るために兵士の一部を操っているのだろう。
「悪趣味な野郎だな。反吐が出る……!」
不快感を露にし、言葉を吐き捨てる兵士達。出来る事なら今すぐ斬り倒したいが、突撃して逆に噛み付かれ、操られてしまっては意味が無い。
それ以前に、彼らには『浄化キャンプの維持』という任務がある。暴れている仲間達を抑えなければ、浄化施設が壊される可能性が高い。もし『正のマテリアル』の供給が途絶えたら……前線に居る者達を含め、多くの犠牲者が出てしまう。
『おやおや……僕の趣向は、お気に召さなかったようだねぇ。まぁ、君達の意見は関係ないけどさ』
残念そうな口振りとは裏腹に、吸血鬼は嬉しそうに微笑んでいる。人間が同士討ちしている姿が、焦りの表情が、絶望に染まっていく様子が、楽しくて仕方が無いようだ。
雑魔は喧騒から若干離れ、小さな岩に腰を下ろした。
『せいぜい、抵抗して見せておくれ。舞台の幕は、上がったばかりなんだからね……!』
高見の見物を気取り、挑発的な笑みを浮かべる吸血鬼。悔しいが……このキャンプの戦力では、状況を打開する事は出来ない。最後の望みを託すように、術者の1人がハンターズソサエティに連絡を送った。
解説
雑魔の襲撃を受け、浄化キャンプの一角が壊滅の危機に直面しています。キャンプを救い、浄化の力を維持するためにも、協力をお願いします。
雑魔が現れたのは、北狄の南側。辺境地域から『正のマテリアル』を送る中継地点の1つであり、術者や護衛役の兵士も多く配備されています。
浄化が進んでいる地点でもあるので、周辺にスケルトン等の姿はありません。『負のマテリアル』も薄まっているので、状態異常を引き起こす可能性は低いでしょう。
殲滅対象となる雑魔は、吸血鬼型が1体。『噛んだ相手を操る』能力を持っていて、操った兵士達を使って襲ってきます。敵の吸血鬼は回避能力が高いので、攻撃を当てるのは難しいかもしれません。
今回の敵は、自ら積極的に攻撃する事はありません。気紛れに、覚醒者に噛み付いてくるかもしれませんが、抵抗の値次第では操りの効果を無効化できます。
操られている兵士は、10人。彼らは遠慮なく攻撃してきますが、吸血鬼を倒せば正気に戻ります。覚醒者と比べれば戦闘能力は高くないので、取り押さえるのは難しくありません。
敵兵の他に、操られていない人達が20人程度居ます。彼らが噛まれて操られる可能性もあるので、ご注意を。
元凶となった吸血鬼を倒し、浄化キャンプの安全を確保できれば、依頼は成功となります。ですが、雑魔を倒せなかったり、兵士達を殺傷してしまった場合、依頼は失敗となります。
雑魔が現れたのは、北狄の南側。辺境地域から『正のマテリアル』を送る中継地点の1つであり、術者や護衛役の兵士も多く配備されています。
浄化が進んでいる地点でもあるので、周辺にスケルトン等の姿はありません。『負のマテリアル』も薄まっているので、状態異常を引き起こす可能性は低いでしょう。
殲滅対象となる雑魔は、吸血鬼型が1体。『噛んだ相手を操る』能力を持っていて、操った兵士達を使って襲ってきます。敵の吸血鬼は回避能力が高いので、攻撃を当てるのは難しいかもしれません。
今回の敵は、自ら積極的に攻撃する事はありません。気紛れに、覚醒者に噛み付いてくるかもしれませんが、抵抗の値次第では操りの効果を無効化できます。
操られている兵士は、10人。彼らは遠慮なく攻撃してきますが、吸血鬼を倒せば正気に戻ります。覚醒者と比べれば戦闘能力は高くないので、取り押さえるのは難しくありません。
敵兵の他に、操られていない人達が20人程度居ます。彼らが噛まれて操られる可能性もあるので、ご注意を。
元凶となった吸血鬼を倒し、浄化キャンプの安全を確保できれば、依頼は成功となります。ですが、雑魔を倒せなかったり、兵士達を殺傷してしまった場合、依頼は失敗となります。
マスターより
この依頼に目を通して下さった方、参加して下さった方、過去に参加して下さった方に感謝を。
香月丈流です。
『兵士を殺傷した場合』は失敗となりますが、多少の反撃なら問題ありません。
気絶させる、縄で動きを封じる等、重傷を与えなければOKです。
吸血鬼に噛まれ、抵抗に失敗した場合、行動混乱に陥るので、ご注意を。
香月丈流です。
『兵士を殺傷した場合』は失敗となりますが、多少の反撃なら問題ありません。
気絶させる、縄で動きを封じる等、重傷を与えなければOKです。
吸血鬼に噛まれ、抵抗に失敗した場合、行動混乱に陥るので、ご注意を。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/12/04 02:16
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓はこちらです アシェ-ル(ka2983) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/11/25 21:12:25 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/11/23 00:39:36 |