ゲスト
(ka0000)
【禁断】教会と盗賊と謎の十字架
マスター:蒼かなた

- シナリオ形態
- シリーズ(新規)
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/02/18 09:00
- リプレイ完成予定
- 2016/02/27 09:00
オープニング
●広がる噂
クリムゾンウェストでは日々様々な事件が起きている。
迷い猫や落とし物の捜索なんていう小さな事件から、殺人や強盗などといった凶悪事件まで種類も多様だ。
そして今、冒険都市『リゼリオ』でまた1つ噂になっている事件があった。
「おい、また出たみたいだな」
「ああ、これで5件目だ」
リゼリオの表通りにある酒場は何時だって人で溢れている。そんな賑やかな店内の一角で、その噂話がまた囁かれていた。
「今度は商人の屋敷から家宝の壺が盗まれたんだってな」
「何でも宝石か何かキラキラしたもんが大量にくっついた趣味の悪いものだったらしいけどな」
そんな話を肴に男達はジョッキに並々と注がれたエール酒を呷る。
ちょっと詳しく話すと、盗まれた商人も壺を仕舞ってあった場所を確かめるまで気づかなかったので、実際には何時盗まれたのかすら分かっていないらしい。
屋敷には主人のいない昼間でも常に使用人達がいたし、夜になっても警備の者が見回りをしていたにも関わらずだ。勿論その使用人達や警備の者が疑われたが、結局はシロだということが判明しているそうだ。
「で、不思議なのがその盗まれた壺。裏でもまだ流れてないらしいだよな」
「おい、ここでその話はすんなって……でも、そりゃ確かにおかしいな」
盗人達のセオリーでは盗品は早く捌くに越したことはない。荷物になって嵩張るし、そもそも金が欲しいからこそ盗むのだ。
だからその道のプロなら盗品を売る相手をあらかじめ決めてから仕事をすることが多いのだ。
「同じ手口であと4件やられてんだよな。そっちの品はどうなんだよ」
「ご想像の通り、どれも裏のルートでも流れてないらしいぜ」
「そいつはまた。よっぽど特殊なルートを持ってるか、個人からの仕事だったのかね」
謎の多い窃盗事件に男達は揃って肩を竦めた。
「一応その事件の容疑者として挙がってるのが、最近ここらを荒らしてる盗賊の連中だな」
「ああ、あいつらか。最近羽振りもいいらしいし、可能性はあるか?」
その盗賊というのが、灰色の狼≪グリスロボ≫と名乗る最近現れた犯罪集団だ。
盗みもするが殺しもする危ない連中が集まっており、最近も街道で商隊を襲撃し略奪したという話が男達の耳にも入っていた。
「まあ、こんだけ目立てばそろそろ潰されるだろうな」
「だろうな。名前なんて売れないのに越したことはねーんだよ。俺らみたいにな」
男達はくつくつと笑いながら、何かを祝うように互いのジョッキをぶつけあった。
●ハンターオフィス
「はい、依頼の申請はこれにて完了です」
「分かりました。それではよろしくお願いしますね」
そんなやり取りをしてから、聖職者のローブを羽織った男がハンターオフィスから出て行った。
「先輩、今のって聖堂教会の人ですか? ハンターオフィスに依頼してくるなんて珍しいですね」
カウンターで依頼受付を担当していた男性職員に、奥の席に居た女性職員がそう言って話しかけてきた。
「ああ、司祭様らしいんだが。どうやら個人的な依頼ってことらしくてね」
男性職員はやや口調を崩してそう話しながら、今回受理した依頼書を女性職員に渡す。
「えーっと……歪虚に滅ぼされた村にある教会から十字架の置物を回収して欲しいですか。これ、個人的なんですか?」
「何でもその村がさっきの司祭様の故郷らしくてね。十字架自体も高価なものではあるけど、教会としては危険を冒してまで回収が必要かと言われたらそうでもないらしい」
「なるほど。そういう理由もあって個人的なわけですか。つまり、ハンターの皆さんの出番なわけですね」
女性職員は納得がいったようで、依頼書のデータを端末に入力していき早速ハンターに向けて張り出す準備を始める。
「歪虚に滅ぼされた村ということは、まだその歪虚がいるんでしょうか?」
「滅ぼされたのは10年近く前らしいからどうだろうな。確かその辺りは最近盗賊による被害が頻発してるし、そいつらの根城にされてる可能性もあるな」
女性職員の問いに男性職員は特に考える間もなくそう返した。
「流石先輩。そういう情報がぱっと出てくるの凄いです」
「褒めても何もでないぞ。それよりさっさと手を動かせ」
「はーい」
こうして、依頼受理から1時間もしないうちに新しい依頼がハンター達に向けて張り出された。
●少女と白猫
その廃村はなだらかな草原を越えた先にある。多くの建物は壁や屋根が崩れ、家屋としての機能を失っている。
そんな中で村の丁度中央に建つ石造りの教会だけが建物としての形をしっかりと保ったまま残っていた。
そして、そんな廃村の後ろには丁度村全体を見渡せる小高い丘があった。そこに今、1人の人影が立っていた。
「……ここ?」
黒いマントを羽織った小柄な少女は、自分の足元へ向けてそう問いかけた。するとそこにいた小さな白猫が一声ニィと鳴く。
少女が再び廃村の方へと視線を向けると、教会の正面の扉が開いて数名の人影が出てきたのが見えた。遠目だが歪虚には見えない。腰や背中に剣や弓を携えていることからも人間で間違いないだろう。
廃村の教会から出てきた武装した集団と怪しい事このうえないが、それでも少女は動じることなく背負った大剣へと手を伸ばす。
「……行こう」
そう呟き、少女は丘を下り始めた。
クリムゾンウェストでは日々様々な事件が起きている。
迷い猫や落とし物の捜索なんていう小さな事件から、殺人や強盗などといった凶悪事件まで種類も多様だ。
そして今、冒険都市『リゼリオ』でまた1つ噂になっている事件があった。
「おい、また出たみたいだな」
「ああ、これで5件目だ」
リゼリオの表通りにある酒場は何時だって人で溢れている。そんな賑やかな店内の一角で、その噂話がまた囁かれていた。
「今度は商人の屋敷から家宝の壺が盗まれたんだってな」
「何でも宝石か何かキラキラしたもんが大量にくっついた趣味の悪いものだったらしいけどな」
そんな話を肴に男達はジョッキに並々と注がれたエール酒を呷る。
ちょっと詳しく話すと、盗まれた商人も壺を仕舞ってあった場所を確かめるまで気づかなかったので、実際には何時盗まれたのかすら分かっていないらしい。
屋敷には主人のいない昼間でも常に使用人達がいたし、夜になっても警備の者が見回りをしていたにも関わらずだ。勿論その使用人達や警備の者が疑われたが、結局はシロだということが判明しているそうだ。
「で、不思議なのがその盗まれた壺。裏でもまだ流れてないらしいだよな」
「おい、ここでその話はすんなって……でも、そりゃ確かにおかしいな」
盗人達のセオリーでは盗品は早く捌くに越したことはない。荷物になって嵩張るし、そもそも金が欲しいからこそ盗むのだ。
だからその道のプロなら盗品を売る相手をあらかじめ決めてから仕事をすることが多いのだ。
「同じ手口であと4件やられてんだよな。そっちの品はどうなんだよ」
「ご想像の通り、どれも裏のルートでも流れてないらしいぜ」
「そいつはまた。よっぽど特殊なルートを持ってるか、個人からの仕事だったのかね」
謎の多い窃盗事件に男達は揃って肩を竦めた。
「一応その事件の容疑者として挙がってるのが、最近ここらを荒らしてる盗賊の連中だな」
「ああ、あいつらか。最近羽振りもいいらしいし、可能性はあるか?」
その盗賊というのが、灰色の狼≪グリスロボ≫と名乗る最近現れた犯罪集団だ。
盗みもするが殺しもする危ない連中が集まっており、最近も街道で商隊を襲撃し略奪したという話が男達の耳にも入っていた。
「まあ、こんだけ目立てばそろそろ潰されるだろうな」
「だろうな。名前なんて売れないのに越したことはねーんだよ。俺らみたいにな」
男達はくつくつと笑いながら、何かを祝うように互いのジョッキをぶつけあった。
●ハンターオフィス
「はい、依頼の申請はこれにて完了です」
「分かりました。それではよろしくお願いしますね」
そんなやり取りをしてから、聖職者のローブを羽織った男がハンターオフィスから出て行った。
「先輩、今のって聖堂教会の人ですか? ハンターオフィスに依頼してくるなんて珍しいですね」
カウンターで依頼受付を担当していた男性職員に、奥の席に居た女性職員がそう言って話しかけてきた。
「ああ、司祭様らしいんだが。どうやら個人的な依頼ってことらしくてね」
男性職員はやや口調を崩してそう話しながら、今回受理した依頼書を女性職員に渡す。
「えーっと……歪虚に滅ぼされた村にある教会から十字架の置物を回収して欲しいですか。これ、個人的なんですか?」
「何でもその村がさっきの司祭様の故郷らしくてね。十字架自体も高価なものではあるけど、教会としては危険を冒してまで回収が必要かと言われたらそうでもないらしい」
「なるほど。そういう理由もあって個人的なわけですか。つまり、ハンターの皆さんの出番なわけですね」
女性職員は納得がいったようで、依頼書のデータを端末に入力していき早速ハンターに向けて張り出す準備を始める。
「歪虚に滅ぼされた村ということは、まだその歪虚がいるんでしょうか?」
「滅ぼされたのは10年近く前らしいからどうだろうな。確かその辺りは最近盗賊による被害が頻発してるし、そいつらの根城にされてる可能性もあるな」
女性職員の問いに男性職員は特に考える間もなくそう返した。
「流石先輩。そういう情報がぱっと出てくるの凄いです」
「褒めても何もでないぞ。それよりさっさと手を動かせ」
「はーい」
こうして、依頼受理から1時間もしないうちに新しい依頼がハンター達に向けて張り出された。
●少女と白猫
その廃村はなだらかな草原を越えた先にある。多くの建物は壁や屋根が崩れ、家屋としての機能を失っている。
そんな中で村の丁度中央に建つ石造りの教会だけが建物としての形をしっかりと保ったまま残っていた。
そして、そんな廃村の後ろには丁度村全体を見渡せる小高い丘があった。そこに今、1人の人影が立っていた。
「……ここ?」
黒いマントを羽織った小柄な少女は、自分の足元へ向けてそう問いかけた。するとそこにいた小さな白猫が一声ニィと鳴く。
少女が再び廃村の方へと視線を向けると、教会の正面の扉が開いて数名の人影が出てきたのが見えた。遠目だが歪虚には見えない。腰や背中に剣や弓を携えていることからも人間で間違いないだろう。
廃村の教会から出てきた武装した集団と怪しい事このうえないが、それでも少女は動じることなく背負った大剣へと手を伸ばす。
「……行こう」
そう呟き、少女は丘を下り始めた。
解説
【依頼内容】
廃村の教会から十字架の置物を回収する
【現場情報】
リゼリオから少し離れた場所にある廃村。
西には草原、北と南には林が広がり、東には小高い丘がある立地。
家屋は全部で20ほどあるがその半分が全壊。もう半分も壁や屋根に穴が空いている状態。
村の中央には石造り教会が建っており、西側から正面入り口、礼拝堂と祭壇、そしてその奥に司祭室と厨房がある。厨房には裏口あり。
礼拝堂は10~20人が礼拝出来る程度の広さ。司祭室と厨房は一般的な広さと考えて間違いはない。
また、教会には地下の隠し部屋があり、司祭室の奥にある鐘楼へ登る梯子の下にその入り口がある。
【回収品情報】
高さ30cmほどの純銀製の十字架の置物。十字架の中心に宝玉が埋め込まれている。
教会の地下にある隠し部屋に保管されていたらしい。
【備考】
ハンター達が到着するのは昼過ぎ、天候は晴れ。廃村西側の草原から廃村に向かう形となる。
盗賊の存在については依頼を受けた際に注意事項に挙がっており、可能ならば討伐して欲しいとのこと。追加報酬あり。
OPは【●少女と白猫】以外はPL情報として扱って構わない。
※以下、PL情報
【敵情報】
盗賊 10人
灰色の狼≪グリスロボ≫と名乗る盗賊集団。
剣や弓で武装しており腕前はそこそこ。ただ非覚醒者なのでハンター達の敵ではない。
教会およびその正面の広場でたむろしている様子。
盗賊頭 1人
灰色の狼≪グリスロボ≫のリーダー。
覚醒者でありクラスは猟撃士。レベルはそれほど高くない模様。
粗悪な魔導銃の他、投げナイフを使用することが分かっている。
【少女と白猫】
シャルとだけ名乗る茜色の髪に浅黒い肌をした少女。それとそのペットの白猫セイン。
少女は覚醒者らしいがクラスなどは不明。大剣をメインに時折鋼糸も使う。
何らかの目的があってこの廃村を訪れた模様。
廃村の教会から十字架の置物を回収する
【現場情報】
リゼリオから少し離れた場所にある廃村。
西には草原、北と南には林が広がり、東には小高い丘がある立地。
家屋は全部で20ほどあるがその半分が全壊。もう半分も壁や屋根に穴が空いている状態。
村の中央には石造り教会が建っており、西側から正面入り口、礼拝堂と祭壇、そしてその奥に司祭室と厨房がある。厨房には裏口あり。
礼拝堂は10~20人が礼拝出来る程度の広さ。司祭室と厨房は一般的な広さと考えて間違いはない。
また、教会には地下の隠し部屋があり、司祭室の奥にある鐘楼へ登る梯子の下にその入り口がある。
【回収品情報】
高さ30cmほどの純銀製の十字架の置物。十字架の中心に宝玉が埋め込まれている。
教会の地下にある隠し部屋に保管されていたらしい。
【備考】
ハンター達が到着するのは昼過ぎ、天候は晴れ。廃村西側の草原から廃村に向かう形となる。
盗賊の存在については依頼を受けた際に注意事項に挙がっており、可能ならば討伐して欲しいとのこと。追加報酬あり。
OPは【●少女と白猫】以外はPL情報として扱って構わない。
※以下、PL情報
【敵情報】
盗賊 10人
灰色の狼≪グリスロボ≫と名乗る盗賊集団。
剣や弓で武装しており腕前はそこそこ。ただ非覚醒者なのでハンター達の敵ではない。
教会およびその正面の広場でたむろしている様子。
盗賊頭 1人
灰色の狼≪グリスロボ≫のリーダー。
覚醒者でありクラスは猟撃士。レベルはそれほど高くない模様。
粗悪な魔導銃の他、投げナイフを使用することが分かっている。
【少女と白猫】
シャルとだけ名乗る茜色の髪に浅黒い肌をした少女。それとそのペットの白猫セイン。
少女は覚醒者らしいがクラスなどは不明。大剣をメインに時折鋼糸も使う。
何らかの目的があってこの廃村を訪れた模様。
マスターより
皆さんこんにちわ。蒼かなたです。
今回からこちらのシリーズシナリオ【禁断】を開始します。
謎の少女シャルを中心に巻き起こる事件、そしてそれに関わることとなったハンター達の物語。
もし宜しければ皆様のご参加をお待ちしております。
今回からこちらのシリーズシナリオ【禁断】を開始します。
謎の少女シャルを中心に巻き起こる事件、そしてそれに関わることとなったハンター達の物語。
もし宜しければ皆様のご参加をお待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/02/25 21:38
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/02/18 08:28:50 |
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十字架の置物回収 作戦相談卓 ナタナエル(ka3884) エルフ|20才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2016/02/18 08:50:02 |