ゲスト
(ka0000)
闇に蠢く者、歪虚の騎士
マスター:草なぎ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/02/24 15:00
- リプレイ完成予定
- 2016/03/04 15:00
オープニング
闇の中で、黒衣の歪虚が蠢いた。顔はフードで見えない。黒を一滴。呼吸を一つ。歪虚の吐息が、闇を増大させる。歪虚は豪奢な椅子に腰かけていた。ただ、眠ることなく、その場を占拠していた。すでに周辺は歪虚化が進んで闇に包まれている。
もう一つ、闇が湧いた。こちらも黒衣の歪虚である。跪いていた。しかし、顔は隠していなかった。女である。赤い瞳、白磁の肌、長い黒髪の美女である。側頭部にそれぞれ金の角を生やしていた。女は黒い甲冑を身に付けていて、赤いオーラを放っている。アイテルカイトの妖魔騎士ゾフィルシア。
「騎士が死にました」
ゾフィルシアの言葉に、顔を隠した歪虚は身を震わせた。闇が揺れる。
「無に還ったのだ」
「人間ごときが」
ゾフィルシアは牙を剥いた。椅子の上の歪虚は手を持ち上げた。
「無駄なことだ。無の浸食は止められん。この世界も……いずれ無に還る」
「では、私は行きます」
「私の存在も長くは持つまい。それが定めならばな……」
ゾフィルシアはそれには答えず、一礼してその場を後にする。
王国西方リベルタース。ハンターズソサエティのモニターを操作している女騎士がいた。金髪の若い騎士だった。名をミリアと言った。
「ダレンが死んだか……」
ミリアは「黒衣の妖魔騎士」の報告書に目を通していた。勇敢な男だった。心の優しい、民を思いやる誠実な騎士だった。領民を捨てて貴族が逃げ出した後も、かの地で戦っていた。異性としては惹かれなかったが、騎士としては立派な男だった。剣に生き、剣に死んだ男。もう少し、助けを求めてくれれば……。
「ミリア」
男が声を掛けてきた。こちらも騎士である。茶髪の若い男だった。名をライネルと言った。
「ライネル」
「何を見ているんだ」
「ダレンが死んだ」
ミリアの返答に、ライネルは吐息した。
「また良い奴を一人亡くしたな」
騎士であれば剣に生き、剣に散るのは本望とは思わない。自分を大事に出来ない奴は早死にする。まして、歪虚との最前線で……。
「越えられないハードルに考えなしに玉砕する奴は馬鹿だ。勝手に死にやがって……。ハンターをなぜ呼ばなかった」
「しかし……」
ミリアは言葉を零した。歪虚の侵食は止まらない。誰かがこの地を守らねば、やらなければならないのも事実。だからこうして自分もハンターズソサエティに足を運んでいるのではないか。ここはハンターと繋がっている。世界中のネットワークと接続できる。情報も入ってくる。
「おい、新しい情報だぞ」
近くにいた騎士マシウスが二人に声を掛けた。ミリアとライネルはマシウスのもとへ歩み寄ると、モニターを確認する。
巡回騎士ベリリアスからの報告だった。アイテルカイトの歪虚騎士の出現。雑魔の兵隊をリュクソネル村近郊に展開しているという。
ミリアは思った。ダレンはダレンにしかできないことをしたのだ。それを他人がどうこう言えるだろうか。彼は勇敢だった。それだけではあるまい。ダレンは雑魔から多くの民を救っていた。それがダレンなりの戦いだったのだ。
「私も戦う。私なりのやり方で」
ミリアの言葉に、ライネルは「何だって?」と返した。
マシウスはすでにコンソールを叩いてハンターとの連絡を取っていた。ネットワークを介してリベルタースからリゼリオへ通信が飛ぶ。
ゾフィルシアは真紅の瞳でリュクソネル村を見ていた。歪虚にとって人間、世界、生物はすべからく無に帰すべき存在である。その手段がどうあれ、歪虚の目的は変わらない。生物の命を奪うかどうかは問題ではないのだ。だから攻撃そのものに意味があるとすれば、それは歪虚の力のレベルによると言ってよい。それはゾフィルシアのアイテルカイトとしての力がまだ下位であることを示しているのだが。それは彼女も理解しており、己が戦士として戦わざるを得ないことも分かっている。
女妖魔の横に並ぶ異形の騎兵達。闇の軍勢が侵攻しようとしていた。
しかし。
ゾフィルシアは新たな人間達の出現を確認する。それは歪虚にとっての滅ぼすべき光の存在であり脅威。マテリアルを行使し、歪虚を滅する存在。覚醒者。ハンターと騎士たちが、到着したのだ。
ゾフィルシアは呼吸を整えると、手を上げた。
「攻撃目標を変更する。敵戦力を叩く! 宴はその後だ!」
異形の騎兵達が咆哮する。光と闇の戦いが始まる。
もう一つ、闇が湧いた。こちらも黒衣の歪虚である。跪いていた。しかし、顔は隠していなかった。女である。赤い瞳、白磁の肌、長い黒髪の美女である。側頭部にそれぞれ金の角を生やしていた。女は黒い甲冑を身に付けていて、赤いオーラを放っている。アイテルカイトの妖魔騎士ゾフィルシア。
「騎士が死にました」
ゾフィルシアの言葉に、顔を隠した歪虚は身を震わせた。闇が揺れる。
「無に還ったのだ」
「人間ごときが」
ゾフィルシアは牙を剥いた。椅子の上の歪虚は手を持ち上げた。
「無駄なことだ。無の浸食は止められん。この世界も……いずれ無に還る」
「では、私は行きます」
「私の存在も長くは持つまい。それが定めならばな……」
ゾフィルシアはそれには答えず、一礼してその場を後にする。
王国西方リベルタース。ハンターズソサエティのモニターを操作している女騎士がいた。金髪の若い騎士だった。名をミリアと言った。
「ダレンが死んだか……」
ミリアは「黒衣の妖魔騎士」の報告書に目を通していた。勇敢な男だった。心の優しい、民を思いやる誠実な騎士だった。領民を捨てて貴族が逃げ出した後も、かの地で戦っていた。異性としては惹かれなかったが、騎士としては立派な男だった。剣に生き、剣に死んだ男。もう少し、助けを求めてくれれば……。
「ミリア」
男が声を掛けてきた。こちらも騎士である。茶髪の若い男だった。名をライネルと言った。
「ライネル」
「何を見ているんだ」
「ダレンが死んだ」
ミリアの返答に、ライネルは吐息した。
「また良い奴を一人亡くしたな」
騎士であれば剣に生き、剣に散るのは本望とは思わない。自分を大事に出来ない奴は早死にする。まして、歪虚との最前線で……。
「越えられないハードルに考えなしに玉砕する奴は馬鹿だ。勝手に死にやがって……。ハンターをなぜ呼ばなかった」
「しかし……」
ミリアは言葉を零した。歪虚の侵食は止まらない。誰かがこの地を守らねば、やらなければならないのも事実。だからこうして自分もハンターズソサエティに足を運んでいるのではないか。ここはハンターと繋がっている。世界中のネットワークと接続できる。情報も入ってくる。
「おい、新しい情報だぞ」
近くにいた騎士マシウスが二人に声を掛けた。ミリアとライネルはマシウスのもとへ歩み寄ると、モニターを確認する。
巡回騎士ベリリアスからの報告だった。アイテルカイトの歪虚騎士の出現。雑魔の兵隊をリュクソネル村近郊に展開しているという。
ミリアは思った。ダレンはダレンにしかできないことをしたのだ。それを他人がどうこう言えるだろうか。彼は勇敢だった。それだけではあるまい。ダレンは雑魔から多くの民を救っていた。それがダレンなりの戦いだったのだ。
「私も戦う。私なりのやり方で」
ミリアの言葉に、ライネルは「何だって?」と返した。
マシウスはすでにコンソールを叩いてハンターとの連絡を取っていた。ネットワークを介してリベルタースからリゼリオへ通信が飛ぶ。
ゾフィルシアは真紅の瞳でリュクソネル村を見ていた。歪虚にとって人間、世界、生物はすべからく無に帰すべき存在である。その手段がどうあれ、歪虚の目的は変わらない。生物の命を奪うかどうかは問題ではないのだ。だから攻撃そのものに意味があるとすれば、それは歪虚の力のレベルによると言ってよい。それはゾフィルシアのアイテルカイトとしての力がまだ下位であることを示しているのだが。それは彼女も理解しており、己が戦士として戦わざるを得ないことも分かっている。
女妖魔の横に並ぶ異形の騎兵達。闇の軍勢が侵攻しようとしていた。
しかし。
ゾフィルシアは新たな人間達の出現を確認する。それは歪虚にとっての滅ぼすべき光の存在であり脅威。マテリアルを行使し、歪虚を滅する存在。覚醒者。ハンターと騎士たちが、到着したのだ。
ゾフィルシアは呼吸を整えると、手を上げた。
「攻撃目標を変更する。敵戦力を叩く! 宴はその後だ!」
異形の騎兵達が咆哮する。光と闇の戦いが始まる。
解説
グラズヘイム王国西方リベルタースでの戦闘です。このシナリオは先の「黒衣の妖魔騎士」と背景が繋がっています。
■敵戦力
ゾフィルシア:黒衣のアイテルカイト女騎士。敵司令官。連続攻撃。衝撃波。オーラを攻防に用いる魔戦士。威圧的言動で相手をバッドステータス行動不能にすることが出来る。本気にさせるには相応の打撃を与える必要があるが……。
歪虚騎兵×30:雑魔。甲冑と近接武器で武装している。スマッシュ、ダブルアタック、ソニックブームなど。知能はそこそこ。司令官の命令には忠実に動く。
■味方戦力
ミリア:リベルタース騎士。エンフォーサーLV10。
ライネル:リベルタース騎士。エンフォーサーLV9。
マシウス:リベルタース騎士。エンフォーサーLV8。
ベリリアス:リベルタース騎士。エンフォーサーLV5。
他、リベルタース騎士×10。LV5~10程度。エンフォーサー。
ハンターとはもちろん協調します。主力はみなさんPCになると考えています。
■状況
野戦です。リュクソネル村は戦場の東にあります。村の西に広がる平原での戦闘です。開始時点で500メートル以上敵と離れています。歪虚の戦列は一列横隊。ゾフィルシアは最初後方にいます。
■敵戦力
ゾフィルシア:黒衣のアイテルカイト女騎士。敵司令官。連続攻撃。衝撃波。オーラを攻防に用いる魔戦士。威圧的言動で相手をバッドステータス行動不能にすることが出来る。本気にさせるには相応の打撃を与える必要があるが……。
歪虚騎兵×30:雑魔。甲冑と近接武器で武装している。スマッシュ、ダブルアタック、ソニックブームなど。知能はそこそこ。司令官の命令には忠実に動く。
■味方戦力
ミリア:リベルタース騎士。エンフォーサーLV10。
ライネル:リベルタース騎士。エンフォーサーLV9。
マシウス:リベルタース騎士。エンフォーサーLV8。
ベリリアス:リベルタース騎士。エンフォーサーLV5。
他、リベルタース騎士×10。LV5~10程度。エンフォーサー。
ハンターとはもちろん協調します。主力はみなさんPCになると考えています。
■状況
野戦です。リュクソネル村は戦場の東にあります。村の西に広がる平原での戦闘です。開始時点で500メートル以上敵と離れています。歪虚の戦列は一列横隊。ゾフィルシアは最初後方にいます。
マスターより
草なぎです。今回は野戦となります。前回のシナリオを読んでいなくても大丈夫です。ゾフィルシア撃破まで行ければ大成功です。数では負けてますが、怯むことなく立ち向かって下さい。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/02/25 16:31
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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作戦会議室 ミリア・ラスティソード(ka1287) 人間(クリムゾンウェスト)|20才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2016/02/24 00:04:11 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/02/20 11:48:54 |