ゲスト
(ka0000)
【龍奏】『蒼』の強襲
マスター:香月丈流

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/05/05 19:00
- リプレイ完成予定
- 2016/05/14 19:00
オープニング
剣閃と槍撃が入り乱れ、敵の体に新たな傷を刻んでいく。カム・ラディ遺跡の周辺で警備を担当していた軍人達は、敵の襲撃を受けて戦闘に突入。安全確保のため、武器を振るっていた。
敵が単独なのに対し、軍人の数は3人。力量は相手の方が僅かに上だが、連携攻撃を駆使して戦闘を優位に運んでいる。
1発の銃弾が敵の眉間に直撃し、追撃の槍が『鱗』に突き刺さる。更に、斬撃が敵の『翼』ごと背面を大きく斬り裂き、それが止めとなって力尽きた。
3人が戦っていた相手は、人間ではない。人型の異形……鋭い爪と牙を生やし、コウモリのような翼を備え、全身を『蒼い鱗』に包まれた存在……。
「これって……青龍の眷属、なんでしょうか」
槍を地面に刺し、軍人の1人が弱々しく口を開いた。青龍との協調が実現し、共闘の準備が進んでいる事は、関係者なら誰もが知っている。その眷属が、『強欲』の歪虚と似た姿をしている上、『青い鱗』の龍種だという事も。
襲って来た敵は、鱗の蒼いワイバーン。特徴を見る限り、青龍の眷属と同じである。
それが分かっているからこそ、彼らは龍を倒さず、話し合いで解決しようと思っていた。だが、相手にその気は無かったらしく、強烈な殺意を放ち続けていた。龍を倒さなければ、こちらが命を奪われていただろう。
「さぁね。俺は直接会った事がないし、断定は出来ないな」
「はぁ!? 馬鹿か、テメェは! こんな姿をしてるヤツ、他に誰が居るってんだよ!」
落ち着いて剣を納める兵士に、もう1人の兵士が吠える。拳銃片手に舌打ちしつつ、空いている手で後頭部をガジガジと掻いた。
「裏切ったんだよ、アイツらが! 最初っから、協力する気なんて無かったんじゃねぇの?」
吐き捨てるような、嫌悪感を込めた一言。彼のように、龍種に対して反感を抱いている者は少なくない。これまでの関係や歴史を考えると、それも仕方のない事かもしれないが。
彼の言葉に、槍使いの軍人は悲痛な表情を浮べている。剣使いの軍人は腕を組み、数秒間だけ思考を巡らせてから龍の死体を指差した。
「確かに、ソイツは青龍の眷属に似てるけどさ。確証もないのに決めつけるのは良くないんじゃないか?」
穏やかで落ち着いた口調。彼の指摘は一理あるし、正論だろう。
が……その余裕のある言動が気に障ったのか、銃使いの軍人が鋭い視線を向けた。正確には、ガンを飛ばしていると言った方が良いかもしれない。鬼のような形相で睨みつけ、今にも掴み掛かりそうなイキオイである。
「あ! 2人共、見て下さい!」
緊迫した空気を打ち破ったのは、意外にも槍使いの軍人だった。その切迫した口調に反応し、2人が素早く視線を向ける。次の瞬間、彼らの表情が驚愕に変わった。
力尽きた龍の亡骸が、音も無く崩れ始めている。銃創や負傷が広がっているワケではなく、全身が光や塵と化して手足の端から消滅。ほんの数秒で、龍の姿は完全に消え去った。
「光になって……」
「消え、ちまったな……」
睨み合っていた事も忘れ、茫然と呟く2人。彼らとは対照的に、槍使いの脳裏には『ある仮説』が浮かんでいた。
全身が光や塵と化して消滅していく……これと同じ光景を、彼は何度か目にしている。自身が参加した討伐任務や、ハンターと共闘した大規模作戦の際に。
そうやって消滅したのは……人類の天敵、歪虚。
「もしかして、さっきの龍は歪虚なんじゃないですか!? 眷属の姿を借りて、ボク達を混乱させる作戦だったとか!」
確証は無いが、有り得ない事でもない。『強欲』にとって、青龍も覚醒者も目障りな存在である。その2つが協力したら、歪虚側にとって大きな障害となるだろう。だとしたら、何らかの妨害工作を働いても不思議ではない。
「なるほどなぁ……だから、さっきの奴は背中に『赤い鱗』が混ざってたのか」
槍使いの仮説に、納得して何度も頷く剣使い。彼の口から零れた爆弾発言に、仲間達の動きが完全に止まった。若干の間を置いて、銃使いが荒々しく胸倉を掴む。
「テメェ! 何でそんな重要な事、教えねぇんだよ!」
「いやぁ……気付いたの、止めを刺す直前だったし。それに、誰にも聞かれなかったからさ」
若干天然ボケな言葉を返しつつ、柔らかく微笑む剣使い。その言動に呆れたのか、銃使いは舌打ちしながら手を離した。
『青龍の眷属に似た歪虚が出現した』。そう報告し、3人は警備任務に戻った。
これが、事件の『序章』にすぎないと知らずに。
数日後、『蒼い鱗』の歪虚が再び現れた。今度は単独ではなく、4体も。それが四方から迫り、軍は戦力の分散を余儀なくされた。
不運が更に重なり、敵は前回の雑兵よりも手強い。訓練された軍人達でも、足止めするのが精一杯という状況である。
この最悪とも言える境遇でも、彼らは信じていた。歪虚を倒す『人類の希望』が、必ず駆け付けてくれると。
敵が単独なのに対し、軍人の数は3人。力量は相手の方が僅かに上だが、連携攻撃を駆使して戦闘を優位に運んでいる。
1発の銃弾が敵の眉間に直撃し、追撃の槍が『鱗』に突き刺さる。更に、斬撃が敵の『翼』ごと背面を大きく斬り裂き、それが止めとなって力尽きた。
3人が戦っていた相手は、人間ではない。人型の異形……鋭い爪と牙を生やし、コウモリのような翼を備え、全身を『蒼い鱗』に包まれた存在……。
「これって……青龍の眷属、なんでしょうか」
槍を地面に刺し、軍人の1人が弱々しく口を開いた。青龍との協調が実現し、共闘の準備が進んでいる事は、関係者なら誰もが知っている。その眷属が、『強欲』の歪虚と似た姿をしている上、『青い鱗』の龍種だという事も。
襲って来た敵は、鱗の蒼いワイバーン。特徴を見る限り、青龍の眷属と同じである。
それが分かっているからこそ、彼らは龍を倒さず、話し合いで解決しようと思っていた。だが、相手にその気は無かったらしく、強烈な殺意を放ち続けていた。龍を倒さなければ、こちらが命を奪われていただろう。
「さぁね。俺は直接会った事がないし、断定は出来ないな」
「はぁ!? 馬鹿か、テメェは! こんな姿をしてるヤツ、他に誰が居るってんだよ!」
落ち着いて剣を納める兵士に、もう1人の兵士が吠える。拳銃片手に舌打ちしつつ、空いている手で後頭部をガジガジと掻いた。
「裏切ったんだよ、アイツらが! 最初っから、協力する気なんて無かったんじゃねぇの?」
吐き捨てるような、嫌悪感を込めた一言。彼のように、龍種に対して反感を抱いている者は少なくない。これまでの関係や歴史を考えると、それも仕方のない事かもしれないが。
彼の言葉に、槍使いの軍人は悲痛な表情を浮べている。剣使いの軍人は腕を組み、数秒間だけ思考を巡らせてから龍の死体を指差した。
「確かに、ソイツは青龍の眷属に似てるけどさ。確証もないのに決めつけるのは良くないんじゃないか?」
穏やかで落ち着いた口調。彼の指摘は一理あるし、正論だろう。
が……その余裕のある言動が気に障ったのか、銃使いの軍人が鋭い視線を向けた。正確には、ガンを飛ばしていると言った方が良いかもしれない。鬼のような形相で睨みつけ、今にも掴み掛かりそうなイキオイである。
「あ! 2人共、見て下さい!」
緊迫した空気を打ち破ったのは、意外にも槍使いの軍人だった。その切迫した口調に反応し、2人が素早く視線を向ける。次の瞬間、彼らの表情が驚愕に変わった。
力尽きた龍の亡骸が、音も無く崩れ始めている。銃創や負傷が広がっているワケではなく、全身が光や塵と化して手足の端から消滅。ほんの数秒で、龍の姿は完全に消え去った。
「光になって……」
「消え、ちまったな……」
睨み合っていた事も忘れ、茫然と呟く2人。彼らとは対照的に、槍使いの脳裏には『ある仮説』が浮かんでいた。
全身が光や塵と化して消滅していく……これと同じ光景を、彼は何度か目にしている。自身が参加した討伐任務や、ハンターと共闘した大規模作戦の際に。
そうやって消滅したのは……人類の天敵、歪虚。
「もしかして、さっきの龍は歪虚なんじゃないですか!? 眷属の姿を借りて、ボク達を混乱させる作戦だったとか!」
確証は無いが、有り得ない事でもない。『強欲』にとって、青龍も覚醒者も目障りな存在である。その2つが協力したら、歪虚側にとって大きな障害となるだろう。だとしたら、何らかの妨害工作を働いても不思議ではない。
「なるほどなぁ……だから、さっきの奴は背中に『赤い鱗』が混ざってたのか」
槍使いの仮説に、納得して何度も頷く剣使い。彼の口から零れた爆弾発言に、仲間達の動きが完全に止まった。若干の間を置いて、銃使いが荒々しく胸倉を掴む。
「テメェ! 何でそんな重要な事、教えねぇんだよ!」
「いやぁ……気付いたの、止めを刺す直前だったし。それに、誰にも聞かれなかったからさ」
若干天然ボケな言葉を返しつつ、柔らかく微笑む剣使い。その言動に呆れたのか、銃使いは舌打ちしながら手を離した。
『青龍の眷属に似た歪虚が出現した』。そう報告し、3人は警備任務に戻った。
これが、事件の『序章』にすぎないと知らずに。
数日後、『蒼い鱗』の歪虚が再び現れた。今度は単独ではなく、4体も。それが四方から迫り、軍は戦力の分散を余儀なくされた。
不運が更に重なり、敵は前回の雑兵よりも手強い。訓練された軍人達でも、足止めするのが精一杯という状況である。
この最悪とも言える境遇でも、彼らは信じていた。歪虚を倒す『人類の希望』が、必ず駆け付けてくれると。
解説
カム・ラディ遺跡周辺に現れた、『蒼い鱗』の歪虚。2度目の襲撃では数が増え、しかも四方から迫ってきています。苦戦している人々を救うためにも、協力をお願いします。
今回の敵は、蒼い鱗の『強欲』が4体。青龍の眷属は『青い鱗』なので、色は若干違いますが、肉眼で識別するのは難しいです。
敵が確認された場所は、カム・ラディ遺跡の四方。東西南北に1体ずつ出現し、遺跡に向かっています。今は軍や兵士が足止めしているので、遺跡から200m程度の位置に居ます。
周囲に林や岩は無いので、行動の邪魔になる物はありません。身を隠す場所も無いので、ご注意を。
倒すべき相手は、俗にリザードマンと呼ばれる歪虚。龍よりもトカゲ人間に近い姿をしているので、雑魔だと推測されます。ただし、単なる雑兵ではないので、経験の浅いハンターが1対1で戦うのは危険でしょう。
身長は2m弱。剣と盾を持ち、近接戦闘に特化しています。素早い動きからの連続攻撃や、盾を使った防御が得意です。
遠距離攻撃手段は持っていませんが、攻撃を防御しつつ高速移動で間合いを詰めてくるので、注意が必要です。
この4体を全て倒せなければ、依頼は失敗となります。
今回の敵は、蒼い鱗の『強欲』が4体。青龍の眷属は『青い鱗』なので、色は若干違いますが、肉眼で識別するのは難しいです。
敵が確認された場所は、カム・ラディ遺跡の四方。東西南北に1体ずつ出現し、遺跡に向かっています。今は軍や兵士が足止めしているので、遺跡から200m程度の位置に居ます。
周囲に林や岩は無いので、行動の邪魔になる物はありません。身を隠す場所も無いので、ご注意を。
倒すべき相手は、俗にリザードマンと呼ばれる歪虚。龍よりもトカゲ人間に近い姿をしているので、雑魔だと推測されます。ただし、単なる雑兵ではないので、経験の浅いハンターが1対1で戦うのは危険でしょう。
身長は2m弱。剣と盾を持ち、近接戦闘に特化しています。素早い動きからの連続攻撃や、盾を使った防御が得意です。
遠距離攻撃手段は持っていませんが、攻撃を防御しつつ高速移動で間合いを詰めてくるので、注意が必要です。
この4体を全て倒せなければ、依頼は失敗となります。
マスターより
この依頼に目を通して下さった方、参加して下さった方、過去に参加して下さった方に感謝を。
香月丈流です。
足止めしている軍人や兵士が死傷しても即失敗にはなりませんが、被害が少ない方が依頼結果は良くなります。
質問等があれば克牙が答えますので、遠慮なく聞いて下さい。
テンプレートを気にせず、プレイングは自由に書いて構いません。
香月丈流です。
足止めしている軍人や兵士が死傷しても即失敗にはなりませんが、被害が少ない方が依頼結果は良くなります。
質問等があれば克牙が答えますので、遠慮なく聞いて下さい。
テンプレートを気にせず、プレイングは自由に書いて構いません。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/05/14 03:29
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/05/04 05:57:36 |
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相談卓 星野 ハナ(ka5852) 人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター) |
最終発言 2016/05/05 16:57:31 |
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質問卓 夜桜 奏音(ka5754) エルフ|19才|女性|符術師(カードマスター) |
最終発言 2016/05/03 22:09:06 |