ゲスト
(ka0000)
ワルサー的、初夏のお茶会
マスター:御影堂

このシナリオは3日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在14人 / 1~25人
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 7日
- プレイング締切
- 2016/05/17 15:00
- リプレイ完成予定
- 2016/05/29 15:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●
「お茶会……ですか」
サチコ・W・ルサスールは、目の前に置かれた紅茶に口をつけ、ふと呟く。
彼女は今、王国某所の商館に招かれていた。
「えぇ、そうですの。私の商会では、毎年素晴らしいお茶会を行っていますのよ」
「すごいですわね」
サチコの目の前では、でっぷりした唇を大きく震わせながら、一人の貴婦人が話していた。サチコの噂を聞いて一目会いたかったというが、小一時間ほど話しっぱなしなのは貴婦人の方だった。
相槌を打ちながら、絶え間なくメイドが入れる紅茶を飲んでいた。その間、調子よく回っていた貴婦人の語りが、不意に詰まった。
「それでね、御茶会は毎回コンセプトを変えるのですけれど……」
「どうかされたのですか」
「いえねぇ、今年のお茶会は東方風というべきなのかしら。リアルブルーの奥ゆかしきお茶会を真似ようという話が出ているのですわ」
「それは、面白そうですわね」
言葉を選びながら、サチコは笑顔を作る。
サチコの笑顔に貴婦人は「えぇ、もちろん」と答えつつも表情は曇ったままだ。
「けれど、問題がございますの」
「問題ですか……」
嫌な予感がサチコの頭をよぎる。このパターンは、いつものダメなパターンだとサチコの記憶が警鐘を鳴らす。だが、相手は商会のお偉方の奥方である。弁説にかけては、向こうのほうが上だ。
下手に機嫌を損ねることもできない。
「えぇ、実は商会の中に東方やリアルブルーの奥ゆかしきお茶会について、知識のある者がおりませんでしたの」
「えーと、でしたら、コンセプトを変えれば……」
「困ったことに、うちの者が勝手に招待状を送った後で気づいたのですわ」
「……それは、大変ですねぇ」
他人事だ、と心に決めてサチコは告げた。
「ところで、サチコ様」
「は、はい。何でしょうか」
逃げるように貴婦人から視線を外し、紅茶の水面を見る。
「サチコ様は、その……リアルブルーについて造詣が深いとお伺いしましたわ。お父様が喜々としてお話していらしたの」
飲みかけた紅茶を吹き出しそうになり、サチコは何とか踏みとどまった。
「お父様が?」
「それはもう、嬉しそうにリアルブルーの行事を積極的に行おうとしたり、知識を得ようと努力していらっしゃるとか。そこで、お願いがあるのですけれど……」
「……はい」
「私達のお茶会を、助けて下さいません?」
「あの、私も、その、旅の途中で……」
「サチコ様は、お優しい方だと、聞いていますわ」
ここまでで一番の笑みを浮かべ、貴婦人はサチコをまっすぐに見た。紅茶から上げた視線が、貴婦人の瞳とぶつかる。有無を言わせない笑顔を前に、サチコは言葉をなくした。
「厚かましいのはわかっていますわ。ぜひ、お願いできますかしら」
「私に、任せて下さい。何とか、してみますわ……」
貴婦人の笑顔とは対照的に、サチコは自分の笑みは苦しいのだろうなと思いながら、紅茶を飲み干すのだった。
「ありがとう、サチコ様。そうそう、お茶会に必要な物は何でも言ってくださいまし。サチコ様のご友人やお手伝いに来てくださる方もお茶会に参加してもらいますわね」
貴婦人の声を聞きながら、サチコの思考ははるか遠くに逃げていくのであった。
●
宿へ戻ったサチコはことの経緯を従者のタロとジロに話した。
厄介事を抱え込む声質を持つサチコに、二人は苦笑を浮かべる。サチコの機嫌を損ねないよう、即座に『リアルブルー大全』を取り出した。
サチコの愛読書だ。
「えー、リアルブルーの奥ゆかしきお茶会ですが、これですかね」
「NODATE?」
「野点というようですね。屋外で行われるお茶会らしいです」
タロから書物を奪って、サチコは勝手に読み始める。
「マッチャなる粉挽きのお茶を使うようですね。……茹で小豆を主体としたお菓子を食べると」
服装はいつか来たことのある和服がスタンダードらしい。
そのあたりも用意できるなら用意したいなと思い始めるサチコである。
「必要なのは、次のとおりですね」
話を聞いていたジロが手近なメモに記入していく。
1)抹茶の準備
2)和菓子の準備
3)着物を用意する
4)会場の飾り付けをする
5)商会の人間に作法を教える
「……た、大変そうですわ」
「受けてしまったものは仕方ありません。ヘルプを頼みつつ、乗り切りましょう」
もはや諦めをつけたタロが告げる。
サチコは、ため息を吐きながら「やってみせますわ」と肩をすくめるのだった。
●
「お茶会……ですか」
サチコ・W・ルサスールは、目の前に置かれた紅茶に口をつけ、ふと呟く。
彼女は今、王国某所の商館に招かれていた。
「えぇ、そうですの。私の商会では、毎年素晴らしいお茶会を行っていますのよ」
「すごいですわね」
サチコの目の前では、でっぷりした唇を大きく震わせながら、一人の貴婦人が話していた。サチコの噂を聞いて一目会いたかったというが、小一時間ほど話しっぱなしなのは貴婦人の方だった。
相槌を打ちながら、絶え間なくメイドが入れる紅茶を飲んでいた。その間、調子よく回っていた貴婦人の語りが、不意に詰まった。
「それでね、御茶会は毎回コンセプトを変えるのですけれど……」
「どうかされたのですか」
「いえねぇ、今年のお茶会は東方風というべきなのかしら。リアルブルーの奥ゆかしきお茶会を真似ようという話が出ているのですわ」
「それは、面白そうですわね」
言葉を選びながら、サチコは笑顔を作る。
サチコの笑顔に貴婦人は「えぇ、もちろん」と答えつつも表情は曇ったままだ。
「けれど、問題がございますの」
「問題ですか……」
嫌な予感がサチコの頭をよぎる。このパターンは、いつものダメなパターンだとサチコの記憶が警鐘を鳴らす。だが、相手は商会のお偉方の奥方である。弁説にかけては、向こうのほうが上だ。
下手に機嫌を損ねることもできない。
「えぇ、実は商会の中に東方やリアルブルーの奥ゆかしきお茶会について、知識のある者がおりませんでしたの」
「えーと、でしたら、コンセプトを変えれば……」
「困ったことに、うちの者が勝手に招待状を送った後で気づいたのですわ」
「……それは、大変ですねぇ」
他人事だ、と心に決めてサチコは告げた。
「ところで、サチコ様」
「は、はい。何でしょうか」
逃げるように貴婦人から視線を外し、紅茶の水面を見る。
「サチコ様は、その……リアルブルーについて造詣が深いとお伺いしましたわ。お父様が喜々としてお話していらしたの」
飲みかけた紅茶を吹き出しそうになり、サチコは何とか踏みとどまった。
「お父様が?」
「それはもう、嬉しそうにリアルブルーの行事を積極的に行おうとしたり、知識を得ようと努力していらっしゃるとか。そこで、お願いがあるのですけれど……」
「……はい」
「私達のお茶会を、助けて下さいません?」
「あの、私も、その、旅の途中で……」
「サチコ様は、お優しい方だと、聞いていますわ」
ここまでで一番の笑みを浮かべ、貴婦人はサチコをまっすぐに見た。紅茶から上げた視線が、貴婦人の瞳とぶつかる。有無を言わせない笑顔を前に、サチコは言葉をなくした。
「厚かましいのはわかっていますわ。ぜひ、お願いできますかしら」
「私に、任せて下さい。何とか、してみますわ……」
貴婦人の笑顔とは対照的に、サチコは自分の笑みは苦しいのだろうなと思いながら、紅茶を飲み干すのだった。
「ありがとう、サチコ様。そうそう、お茶会に必要な物は何でも言ってくださいまし。サチコ様のご友人やお手伝いに来てくださる方もお茶会に参加してもらいますわね」
貴婦人の声を聞きながら、サチコの思考ははるか遠くに逃げていくのであった。
●
宿へ戻ったサチコはことの経緯を従者のタロとジロに話した。
厄介事を抱え込む声質を持つサチコに、二人は苦笑を浮かべる。サチコの機嫌を損ねないよう、即座に『リアルブルー大全』を取り出した。
サチコの愛読書だ。
「えー、リアルブルーの奥ゆかしきお茶会ですが、これですかね」
「NODATE?」
「野点というようですね。屋外で行われるお茶会らしいです」
タロから書物を奪って、サチコは勝手に読み始める。
「マッチャなる粉挽きのお茶を使うようですね。……茹で小豆を主体としたお菓子を食べると」
服装はいつか来たことのある和服がスタンダードらしい。
そのあたりも用意できるなら用意したいなと思い始めるサチコである。
「必要なのは、次のとおりですね」
話を聞いていたジロが手近なメモに記入していく。
1)抹茶の準備
2)和菓子の準備
3)着物を用意する
4)会場の飾り付けをする
5)商会の人間に作法を教える
「……た、大変そうですわ」
「受けてしまったものは仕方ありません。ヘルプを頼みつつ、乗り切りましょう」
もはや諦めをつけたタロが告げる。
サチコは、ため息を吐きながら「やってみせますわ」と肩をすくめるのだった。
解説
●目的
リアルブルーのおくゆかしき茶会を堪能する
●準備
いずれかの行動を行ってください。
但し、誰も行っていない準備がないように注意してください。
サチコは総監督なので、どこにでも介入できる。
1)抹茶の準備
石臼で抹茶を引く準備をする。
何らかの別の趣向を用意することも可能。
2)和菓子の準備
餡こを用いたお菓子を作る。
1)班と連携して抹茶スイーツをつくってもよい
3)着物を用意する
みんなが着る着物を用意する。
サチコが着る着物を好き勝手に用意できる。
4)会場の飾り付けをする
東方風・リアルブルーの日本風な感じにする。
屋外なので樹木を選定したり、和傘を用意したり等。
実際には、それら準備を踏まえたお茶会を描写します。
実際には「これは私が用意した」という会話や、
お茶会内でサチコや他のPLにも作法を教える等です。
●堪能
御茶会に実際に参加して、お茶をいただく。
和菓子や抹茶スイーツに舌鼓を打つ。
着物を着倒す等で堪能してください。
なお、サチコは要望があればどこにでも現れます。
リアルブルーのおくゆかしき茶会を堪能する
●準備
いずれかの行動を行ってください。
但し、誰も行っていない準備がないように注意してください。
サチコは総監督なので、どこにでも介入できる。
1)抹茶の準備
石臼で抹茶を引く準備をする。
何らかの別の趣向を用意することも可能。
2)和菓子の準備
餡こを用いたお菓子を作る。
1)班と連携して抹茶スイーツをつくってもよい
3)着物を用意する
みんなが着る着物を用意する。
サチコが着る着物を好き勝手に用意できる。
4)会場の飾り付けをする
東方風・リアルブルーの日本風な感じにする。
屋外なので樹木を選定したり、和傘を用意したり等。
実際には、それら準備を踏まえたお茶会を描写します。
実際には「これは私が用意した」という会話や、
お茶会内でサチコや他のPLにも作法を教える等です。
●堪能
御茶会に実際に参加して、お茶をいただく。
和菓子や抹茶スイーツに舌鼓を打つ。
着物を着倒す等で堪能してください。
なお、サチコは要望があればどこにでも現れます。
マスターより
こんにちは、御影堂です。
御茶会を楽しむをコンセプトにした日常のイベントシナリオです。
交流会的な感じで楽しんでください。
サチコは要望があれば、余程際どいものでないかぎり、だいたいのことはさせます。
また、サチコと絡まないこともできます。
よろしくお願いいたします。
御茶会を楽しむをコンセプトにした日常のイベントシナリオです。
交流会的な感じで楽しんでください。
サチコは要望があれば、余程際どいものでないかぎり、だいたいのことはさせます。
また、サチコと絡まないこともできます。
よろしくお願いいたします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/05/28 21:25
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/05/16 18:13:01 |
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相談卓 最上 風(ka0891) 人間(リアルブルー)|10才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2016/05/17 12:37:00 |