ゲスト
(ka0000)
想いの花を届けに
マスター:STANZA

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/06/16 12:00
- リプレイ完成予定
- 2014/06/25 12:00
オープニング
自由都市同盟の沿岸に位置する、蒸気工場都市フマーレ。
沿岸の工場地帯から内陸の住宅街へと続く一帯には、様々な店が軒を連ねる商店街がある。
利用者の殆どが工場労働者である為、そこには極彩色の街ヴァリオスの様な高級品を扱う店は殆どない。
代わりに庶民が気軽に利用出来る様な、気取らない雰囲気の店が揃っていた。
その一角に、猫雑貨と花の店「フロル」がある。
お世辞にも広いとは言えない店内に、猫をモチーフにした様々な雑貨がひしめき、その隙間に季節の花が飾られている——そんな雰囲気の可愛らしい店だ。
店主はフロリアス・カヴァーリオ、通称フロル。
店の名と同じというのが紛らわしいと感じるか、それとも覚えやすいと感じるかは人それぞれだ。
とにかく、店はそのフロルという青年が一人で切り盛りしていた。
普段の売り上げは、猫雑貨と花が半々くらい——嘘です、ごめんなさい。
猫雑貨、殆ど売れてません。
それでも雑貨の売り場を縮小しようと考えないのは、フロル自身が無類の猫好きである為だ。
この店は殆ど趣味でやっていると言って良い。
と言うか実際に殆ど利益は出ていないので、その意味でも趣味の領域だろう。
その中で辛うじて生活費を稼いでくれる、それが生花の販売だった。
何かの記念日や特別な日に花束を贈る習慣は、この世界にもある。
花を貰って渋い顔になる人は、どこの世界にもまずいないだろう。
それが豪華な花束でも、たった一輪の野に咲く花でさえ、受け取った人を幸せな気分にしてくれる。
そこに何か特別な想いが込められているとしたら尚更だ。
客の注文に応じて、特別な日の特別な想いが込められた花束を用意するのも花屋の仕事だった。
ところが、その日。
「……え、街道が通れないのですか……?」
店に設置された魔法伝話の受話器を取ったフロルは、そこから聞こえる声に表情を曇らせた。
「それは困りましたね〜」
間延びした話し方のせいか、余り真剣に困っている様には聞こえない。
しかし実際は、店の信用にも関わる大問題だった。
その日、店には一件の注文が入っていた。
「今日の夕方までに、想花がどうしても必要なのですよー」
想花(おもいばな)は、別名ハーティクル・フラワーとも言う。
ハート型をした淡いピンクの小花がスプレー状に群れ咲く可愛らしい花だ。
リアルブルーの花に例えるなら、かすみ草の花がハート型になった様なものだと言えば良いだろうか。
その花の形ゆえか、この世界では告白の際に添える花として有名だった。
ただし、その生産量は少なく、必要な時にタイミング良く手に入る事は滅多にない。
想花が手に入っただけで、その告白は成功したも同然——そう言われる程のラッキーアイテムなのだ。
フロルは事前に生産者に確認し、この日に入荷が可能であるとの確約を得ていた。
生産者の方でも約束通りに出荷し、今まさにフロルの店に向けて、荷馬車で街道をゴトゴトやって来るところだったのだ。
しかし運の悪いことに、そこにヴォイドが現れてしまった。
生産者はいったん街道を離れ、近くの魔法伝話を借りてフロルに連絡を入れて来た——という訳だ。
「現れたヴォイドは、どんな奴でしょう?」
『ゴブリンの群れだ、20匹くらいだったな』
フロルの問いに、伝話の声が答える。
「わかりました、ではこちらからハンターオフィスに救援を依頼しますねー」
その程度なら街道警備の陸軍に頼むまでもない——と言うか、はっきり言ってヘタレな陸軍よりもハンター達の方がよほど頼りになるだろう。
「今、伝話をお借りしている場所は……はい、そうですかー」
ふむふむ。
「では、そこから動かずに待っていて下さいね〜」
通話を切ったフロルは、今度はハンターオフィスに連絡を入れた。
ゴブリンさえ片付けてしまえば、今日の夕方には店に着く筈だ。
ハンター達にはそのまま護衛について貰えば、残りの道中も安心だろう。
お客さんが花束を取りに来るのは、工場の勤務時間が終わった後だから——
急げば間に合う。
でも慌てず慎重に。
「無事に済んだら、ハンターの皆さんにはお茶でもご馳走しましょうか〜」
可愛い猫柄の缶に入ったお茶があった筈だ。
売り物だけど、まあいいや!
沿岸の工場地帯から内陸の住宅街へと続く一帯には、様々な店が軒を連ねる商店街がある。
利用者の殆どが工場労働者である為、そこには極彩色の街ヴァリオスの様な高級品を扱う店は殆どない。
代わりに庶民が気軽に利用出来る様な、気取らない雰囲気の店が揃っていた。
その一角に、猫雑貨と花の店「フロル」がある。
お世辞にも広いとは言えない店内に、猫をモチーフにした様々な雑貨がひしめき、その隙間に季節の花が飾られている——そんな雰囲気の可愛らしい店だ。
店主はフロリアス・カヴァーリオ、通称フロル。
店の名と同じというのが紛らわしいと感じるか、それとも覚えやすいと感じるかは人それぞれだ。
とにかく、店はそのフロルという青年が一人で切り盛りしていた。
普段の売り上げは、猫雑貨と花が半々くらい——嘘です、ごめんなさい。
猫雑貨、殆ど売れてません。
それでも雑貨の売り場を縮小しようと考えないのは、フロル自身が無類の猫好きである為だ。
この店は殆ど趣味でやっていると言って良い。
と言うか実際に殆ど利益は出ていないので、その意味でも趣味の領域だろう。
その中で辛うじて生活費を稼いでくれる、それが生花の販売だった。
何かの記念日や特別な日に花束を贈る習慣は、この世界にもある。
花を貰って渋い顔になる人は、どこの世界にもまずいないだろう。
それが豪華な花束でも、たった一輪の野に咲く花でさえ、受け取った人を幸せな気分にしてくれる。
そこに何か特別な想いが込められているとしたら尚更だ。
客の注文に応じて、特別な日の特別な想いが込められた花束を用意するのも花屋の仕事だった。
ところが、その日。
「……え、街道が通れないのですか……?」
店に設置された魔法伝話の受話器を取ったフロルは、そこから聞こえる声に表情を曇らせた。
「それは困りましたね〜」
間延びした話し方のせいか、余り真剣に困っている様には聞こえない。
しかし実際は、店の信用にも関わる大問題だった。
その日、店には一件の注文が入っていた。
「今日の夕方までに、想花がどうしても必要なのですよー」
想花(おもいばな)は、別名ハーティクル・フラワーとも言う。
ハート型をした淡いピンクの小花がスプレー状に群れ咲く可愛らしい花だ。
リアルブルーの花に例えるなら、かすみ草の花がハート型になった様なものだと言えば良いだろうか。
その花の形ゆえか、この世界では告白の際に添える花として有名だった。
ただし、その生産量は少なく、必要な時にタイミング良く手に入る事は滅多にない。
想花が手に入っただけで、その告白は成功したも同然——そう言われる程のラッキーアイテムなのだ。
フロルは事前に生産者に確認し、この日に入荷が可能であるとの確約を得ていた。
生産者の方でも約束通りに出荷し、今まさにフロルの店に向けて、荷馬車で街道をゴトゴトやって来るところだったのだ。
しかし運の悪いことに、そこにヴォイドが現れてしまった。
生産者はいったん街道を離れ、近くの魔法伝話を借りてフロルに連絡を入れて来た——という訳だ。
「現れたヴォイドは、どんな奴でしょう?」
『ゴブリンの群れだ、20匹くらいだったな』
フロルの問いに、伝話の声が答える。
「わかりました、ではこちらからハンターオフィスに救援を依頼しますねー」
その程度なら街道警備の陸軍に頼むまでもない——と言うか、はっきり言ってヘタレな陸軍よりもハンター達の方がよほど頼りになるだろう。
「今、伝話をお借りしている場所は……はい、そうですかー」
ふむふむ。
「では、そこから動かずに待っていて下さいね〜」
通話を切ったフロルは、今度はハンターオフィスに連絡を入れた。
ゴブリンさえ片付けてしまえば、今日の夕方には店に着く筈だ。
ハンター達にはそのまま護衛について貰えば、残りの道中も安心だろう。
お客さんが花束を取りに来るのは、工場の勤務時間が終わった後だから——
急げば間に合う。
でも慌てず慎重に。
「無事に済んだら、ハンターの皆さんにはお茶でもご馳走しましょうか〜」
可愛い猫柄の缶に入ったお茶があった筈だ。
売り物だけど、まあいいや!
解説
自由都市同盟の沿岸に位置する、蒸気工場都市フマーレ。
その郊外に位置する花の栽培農家から、沿岸部の商店街に向かった荷馬車が、途中で立ち往生しています。
原因は街道に現れたヴォイド(ゴブリン)の群れ。
退治するなり追い払うなりして街道の安全を確保した後、荷馬車を護衛して「猫雑貨と花の店フロル」まで無事に送り届けて下さい。
現場から店までは荷馬車で半日程度、順調に行けば夕方には辿り着けます。
敵:
ゴブリン×20くらい
所謂ヤラレ役の雑魚ヴォイド。
個々の能力の低さを群れる事でカバーしようと考えているらしいが、群れたところで対して強くもならないのが雑魚の雑魚たる所以か。
手にした棍棒で力任せに殴りかかるか、拾った石を投げる程度の攻撃しかして来ない。
危なくなるとすぐ逃げる。
今回はとりあえずその場の安全が確保出来れば良いので、逃がしても構わない。
届け物:
想花(おもいばな)・別名ハーティクル・フラワー。
水を入れたバケツに20本程度、荷馬車に積まれている。
荷馬車は大きいが、荷物はそれだけなので、ゴブリン退治後は町まで乗せて貰える。
現場:
フマーレ郊外から沿岸部まで続く街道。
リゼリオのオフィスから転移門で現場の近くまで行けるが、そこから先は自力で移動する必要がある(徒歩で1時間程度)
道幅は馬車が二台並んで通れる程度、舗装はされていない。
道の脇は見通しの良い草原。
届け先:
猫雑貨と花の店フロル。
店主はフロリアス・カヴァーリオ(フロル)、見た目は20歳くらいだが、微妙に性別不詳。
銀色にも見える薄紫の髪を長く伸ばし、少しのんびりした話し方をする猫好き青年。
常に白猫と黒猫を従えている。
※OP及び解説に明記された情報は、全てPCが知っているものとして構いません。
※情報として明示されていない事に関してはお任せします。
ルール的に問題のない範囲において、ご自由にお楽しみ下さい。
その郊外に位置する花の栽培農家から、沿岸部の商店街に向かった荷馬車が、途中で立ち往生しています。
原因は街道に現れたヴォイド(ゴブリン)の群れ。
退治するなり追い払うなりして街道の安全を確保した後、荷馬車を護衛して「猫雑貨と花の店フロル」まで無事に送り届けて下さい。
現場から店までは荷馬車で半日程度、順調に行けば夕方には辿り着けます。
敵:
ゴブリン×20くらい
所謂ヤラレ役の雑魚ヴォイド。
個々の能力の低さを群れる事でカバーしようと考えているらしいが、群れたところで対して強くもならないのが雑魚の雑魚たる所以か。
手にした棍棒で力任せに殴りかかるか、拾った石を投げる程度の攻撃しかして来ない。
危なくなるとすぐ逃げる。
今回はとりあえずその場の安全が確保出来れば良いので、逃がしても構わない。
届け物:
想花(おもいばな)・別名ハーティクル・フラワー。
水を入れたバケツに20本程度、荷馬車に積まれている。
荷馬車は大きいが、荷物はそれだけなので、ゴブリン退治後は町まで乗せて貰える。
現場:
フマーレ郊外から沿岸部まで続く街道。
リゼリオのオフィスから転移門で現場の近くまで行けるが、そこから先は自力で移動する必要がある(徒歩で1時間程度)
道幅は馬車が二台並んで通れる程度、舗装はされていない。
道の脇は見通しの良い草原。
届け先:
猫雑貨と花の店フロル。
店主はフロリアス・カヴァーリオ(フロル)、見た目は20歳くらいだが、微妙に性別不詳。
銀色にも見える薄紫の髪を長く伸ばし、少しのんびりした話し方をする猫好き青年。
常に白猫と黒猫を従えている。
※OP及び解説に明記された情報は、全てPCが知っているものとして構いません。
※情報として明示されていない事に関してはお任せします。
ルール的に問題のない範囲において、ご自由にお楽しみ下さい。
マスターより
この世界では初めまして。
別世界ではいつもお世話になっております、或いはお久しぶりです——STANZA(すたんざ)です。
思えばAFOで産婆さんを運んだのを皮切りに、新しく参加するWTの一本目は大抵「お届け物」か「猫関連」だったな、と思い出し……今回もお届け物(微妙に猫成分入り)にしてみました。
今回は戦闘システムやら何やら余り難しい事は考えず、ざっくりと世界観を味わって頂ければと思います。
戦闘は軽く片付けて、道中やフロルの店での雑談メインでもOKです。
では、よろしくお願いいたします。
別世界ではいつもお世話になっております、或いはお久しぶりです——STANZA(すたんざ)です。
思えばAFOで産婆さんを運んだのを皮切りに、新しく参加するWTの一本目は大抵「お届け物」か「猫関連」だったな、と思い出し……今回もお届け物(微妙に猫成分入り)にしてみました。
今回は戦闘システムやら何やら余り難しい事は考えず、ざっくりと世界観を味わって頂ければと思います。
戦闘は軽く片付けて、道中やフロルの店での雑談メインでもOKです。
では、よろしくお願いいたします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/06/22 06:10
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 モニカ(ka1736) エルフ|12才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2014/06/16 02:24:01 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/06/10 23:01:12 |