ゲスト
(ka0000)
【CF】キラキラ輝く愛の手を
マスター:狐野径

このシナリオは3日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在11人 / 1~25人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/12/13 15:00
- リプレイ完成予定
- 2016/12/25 15:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●年に何度かの苦行
ルゥルはリゼリオにやってきた。
本当なら楽しいはずの外出だ。
父親と兄に会わないということが入っていなければ。
「どうして、時々あって一緒にお食事するですか! ルゥル、嫌ですぅうううう、父上も兄上も大嫌いでーす」
家を出るとき、隣家のエクラ教司祭に泣きついてなだめて送り出されたのだった。母親に会えるのは楽しみなのであるが、それ以外が非常につらい。
転移門をくぐると母親アンジェが待っていた。
「母上」
「ルゥル、久しぶりね。マークのいうことを聞いてちゃんとやっているかしら?」
「はいです」
本来、保護者代わりの魔術師ではなく、その隣の家の司祭の名前を出す。
「では、行きますよ。キュールもケントも待っているし」
抱っこされたままルゥルは硬直する。母親の豊かな胸に顔をうずめる。
「いやいやいわないの」
「だって、父上も兄上もルゥルのこと嫌いなのです」
アンジェは困ったように首をかしげる。
「さて行くわよ」
待ち合わせはモノトーン教会の前。カップルやら不穏な人やら、聖輝節も近いとあって観光スポットとなっているために人が多い。
ルゥルはアンジェから降ろされるが、後ろに隠れる。
「あなた、久しぶり」
「ハンターである君を許しているわけだが、もう少し家に帰ってほしい」
「あなただっていないでしょ?」
「君よりはいる」
ルゥルはアンジェの後ろに隠れて父キュールをじっと見る。
(父上はルゥルがいるから母上を独り占めにできなくてルゥルが嫌いなのです)
ルゥルはむすっとした顔になる。
「耳隠したところでバレバレだって」
「みぎゃあああああ」
兄ケントがルゥルの後ろに回ってヘアバンドを外し、耳を引っ張る。
「うるさい」
「みぎゃあああああ」
困ったようなアンジェと眉間にしわを寄せるキュール。
ルゥルは戦った。肩に乗っているフェレットと頭の上に載っていたパルムも応戦する。ルゥルはケントの手をはたいて逃げる。
「もういやです。ごはんなんていりません。ルゥルは……ルゥルはいらない子なんです!」
「何を言い出すんだ」
キュールがさすがに慌ててルゥルに声を掛ける。
「兄ううはルゥルのお耳引っ張っていつもいじめます。父ううはルゥルが母ううを独り占めしたいのですぅ。だからルゥルが邪魔なんですぅうううう。みがっあああああああああ」
大泣きして人ごみに消えていく。念のため言うが、舌が回っていないから「上」が「うう」になっているのである。
視線が痛いくらいに残された大人たちに注がれる。
ニコニコ顔のアンジェは夫と長男に向かう。この状態でもニコニコ顔なのが逆に恐ろしい。
「探しに行かないんですか? ケントさんも何歳になったのですか? いい加減にしないと、ルゥルとの関係、本当に取り返し付きませんよ? あなたもです。可愛いなら可愛いと抱きしめればいいだけですよ! いつあなた方が気づくか待っていましたけどね……」
アンジェは溜息を洩らした。笑みが消える。
「こんな鈍い夫と義理の息子は最悪ですね……」
「……」
男たちはさすがに探しに少しずつ歩き始める。
「レストランで待っていますね」
アンジェはいつもの表情に戻った。
●雑貨屋
ルゥルは泣きながら走って迷子となった。
「うわっ」
「みぎゃ」
「きゅきゅきゅきゅ!」
「しゃあああ」
ルゥルは角を曲がったところで、荷物を持った少年とぶつかった。ぶつかったところでルゥルのペットたちは威嚇する。
「ああ、ごめんよ。そっちもごめんね。ほら、痛くない痛くない」
「きゅう」
「ククク」
少年は荷物を置いて、パルムとフェレットをなだめる。キョトンとしているルゥルに微笑む。
「どうしたんだい?」
「みぎゃあああ」
「髪の毛ぼさぼさだね。直してあげようか? 僕の勤めるお店そこだから、一緒に来る?」
「……知らない人について行っちゃいけないです」
「そうか。でも、お店なら入っていいでしょ?」
指さす先にあるお店には「雑貨屋喫茶」と書いてあった。
「……えと、雑貨屋の喫茶、何ですか?」
ルゥルは目を丸くする。
「うん『喫茶』が店名。うちのオーナーの趣味。でもわかりやすいし、泣いていた女の子も笑ったし、いい名前だよ」
「……みぎゃ」
「ふふっ。僕はシールっていうんだ。ブラシもあるからおいで?」
警戒しているルゥルはシールが歩き出すと後ろをついていく。ペットたちはじっとして状況を見ている。
お店の確認をしてから考えればいいのだ。
「戻ったよ、ああっ、何やってんだ、ライル!」
「おやおや、おかえりなさい、シール君。いやー、俺だってやればできるということで……」
「店番だけでいいよ! 大体、お前、不器用すぎ!」
モミの木と飾りの残骸そこにはある。もったいないどころの問題ではない。
「シール君、後ろのあれは何です?」
「あ、おいで。こんなお店だよ」
ルゥルは中に入る。
棚には小物がたくさん置いてあり、可愛いものからきれいなアクセサリーまである。窓辺にはテーブルがありちょっとだけカフェ風だ。
ルゥルはキラキラする髪留めを見つけ鏡で見てみる。
「似合うよ? さ、髪の毛ちゃんとしようかな」
自分でしようとしたが、シールはちゃっちゃとやってします。ヘアバンドをしない耳が出ているとルゥルは気づいて慌てるが、何もされない。
ハンターもエルフだからってルゥルの耳を引っ張たりはしない。エルフの女の子も以前出会っているし、彼女たちはキラキラして輝いていた。
「みぎゃああああああああああああ」
突然泣き出したルゥルにシールは驚いたようだが、優しく髪の毛を撫で落ち着くのを待っていた。
「何があったのかわからないけれど、ここにいたいだけいればいいよ?」
「でもでも、みぎゃぎゃぎゃ」
「聖輝節……クリスマスって知っているかい?」
「知っているです! リアルブルーのイベントなのです」
「そうなんだよ。その飾りつけもしたいから……手伝ってくれるかい」
ルゥルはうなずいた。
「おやおや、そんなちびっこをナンパですか」
「うるさい、お前、黙れ! おとなしく、レシピ通りにクッキー作れ! あっ! モミの木取りに行かないと……」
シールは同僚の青年に怒鳴り返したのだった。
●年に何度かの苦行
ルゥルはリゼリオにやってきた。
本当なら楽しいはずの外出だ。
父親と兄に会わないということが入っていなければ。
「どうして、時々あって一緒にお食事するですか! ルゥル、嫌ですぅうううう、父上も兄上も大嫌いでーす」
家を出るとき、隣家のエクラ教司祭に泣きついてなだめて送り出されたのだった。母親に会えるのは楽しみなのであるが、それ以外が非常につらい。
転移門をくぐると母親アンジェが待っていた。
「母上」
「ルゥル、久しぶりね。マークのいうことを聞いてちゃんとやっているかしら?」
「はいです」
本来、保護者代わりの魔術師ではなく、その隣の家の司祭の名前を出す。
「では、行きますよ。キュールもケントも待っているし」
抱っこされたままルゥルは硬直する。母親の豊かな胸に顔をうずめる。
「いやいやいわないの」
「だって、父上も兄上もルゥルのこと嫌いなのです」
アンジェは困ったように首をかしげる。
「さて行くわよ」
待ち合わせはモノトーン教会の前。カップルやら不穏な人やら、聖輝節も近いとあって観光スポットとなっているために人が多い。
ルゥルはアンジェから降ろされるが、後ろに隠れる。
「あなた、久しぶり」
「ハンターである君を許しているわけだが、もう少し家に帰ってほしい」
「あなただっていないでしょ?」
「君よりはいる」
ルゥルはアンジェの後ろに隠れて父キュールをじっと見る。
(父上はルゥルがいるから母上を独り占めにできなくてルゥルが嫌いなのです)
ルゥルはむすっとした顔になる。
「耳隠したところでバレバレだって」
「みぎゃあああああ」
兄ケントがルゥルの後ろに回ってヘアバンドを外し、耳を引っ張る。
「うるさい」
「みぎゃあああああ」
困ったようなアンジェと眉間にしわを寄せるキュール。
ルゥルは戦った。肩に乗っているフェレットと頭の上に載っていたパルムも応戦する。ルゥルはケントの手をはたいて逃げる。
「もういやです。ごはんなんていりません。ルゥルは……ルゥルはいらない子なんです!」
「何を言い出すんだ」
キュールがさすがに慌ててルゥルに声を掛ける。
「兄ううはルゥルのお耳引っ張っていつもいじめます。父ううはルゥルが母ううを独り占めしたいのですぅ。だからルゥルが邪魔なんですぅうううう。みがっあああああああああ」
大泣きして人ごみに消えていく。念のため言うが、舌が回っていないから「上」が「うう」になっているのである。
視線が痛いくらいに残された大人たちに注がれる。
ニコニコ顔のアンジェは夫と長男に向かう。この状態でもニコニコ顔なのが逆に恐ろしい。
「探しに行かないんですか? ケントさんも何歳になったのですか? いい加減にしないと、ルゥルとの関係、本当に取り返し付きませんよ? あなたもです。可愛いなら可愛いと抱きしめればいいだけですよ! いつあなた方が気づくか待っていましたけどね……」
アンジェは溜息を洩らした。笑みが消える。
「こんな鈍い夫と義理の息子は最悪ですね……」
「……」
男たちはさすがに探しに少しずつ歩き始める。
「レストランで待っていますね」
アンジェはいつもの表情に戻った。
●雑貨屋
ルゥルは泣きながら走って迷子となった。
「うわっ」
「みぎゃ」
「きゅきゅきゅきゅ!」
「しゃあああ」
ルゥルは角を曲がったところで、荷物を持った少年とぶつかった。ぶつかったところでルゥルのペットたちは威嚇する。
「ああ、ごめんよ。そっちもごめんね。ほら、痛くない痛くない」
「きゅう」
「ククク」
少年は荷物を置いて、パルムとフェレットをなだめる。キョトンとしているルゥルに微笑む。
「どうしたんだい?」
「みぎゃあああ」
「髪の毛ぼさぼさだね。直してあげようか? 僕の勤めるお店そこだから、一緒に来る?」
「……知らない人について行っちゃいけないです」
「そうか。でも、お店なら入っていいでしょ?」
指さす先にあるお店には「雑貨屋喫茶」と書いてあった。
「……えと、雑貨屋の喫茶、何ですか?」
ルゥルは目を丸くする。
「うん『喫茶』が店名。うちのオーナーの趣味。でもわかりやすいし、泣いていた女の子も笑ったし、いい名前だよ」
「……みぎゃ」
「ふふっ。僕はシールっていうんだ。ブラシもあるからおいで?」
警戒しているルゥルはシールが歩き出すと後ろをついていく。ペットたちはじっとして状況を見ている。
お店の確認をしてから考えればいいのだ。
「戻ったよ、ああっ、何やってんだ、ライル!」
「おやおや、おかえりなさい、シール君。いやー、俺だってやればできるということで……」
「店番だけでいいよ! 大体、お前、不器用すぎ!」
モミの木と飾りの残骸そこにはある。もったいないどころの問題ではない。
「シール君、後ろのあれは何です?」
「あ、おいで。こんなお店だよ」
ルゥルは中に入る。
棚には小物がたくさん置いてあり、可愛いものからきれいなアクセサリーまである。窓辺にはテーブルがありちょっとだけカフェ風だ。
ルゥルはキラキラする髪留めを見つけ鏡で見てみる。
「似合うよ? さ、髪の毛ちゃんとしようかな」
自分でしようとしたが、シールはちゃっちゃとやってします。ヘアバンドをしない耳が出ているとルゥルは気づいて慌てるが、何もされない。
ハンターもエルフだからってルゥルの耳を引っ張たりはしない。エルフの女の子も以前出会っているし、彼女たちはキラキラして輝いていた。
「みぎゃああああああああああああ」
突然泣き出したルゥルにシールは驚いたようだが、優しく髪の毛を撫で落ち着くのを待っていた。
「何があったのかわからないけれど、ここにいたいだけいればいいよ?」
「でもでも、みぎゃぎゃぎゃ」
「聖輝節……クリスマスって知っているかい?」
「知っているです! リアルブルーのイベントなのです」
「そうなんだよ。その飾りつけもしたいから……手伝ってくれるかい」
ルゥルはうなずいた。
「おやおや、そんなちびっこをナンパですか」
「うるさい、お前、黙れ! おとなしく、レシピ通りにクッキー作れ! あっ! モミの木取りに行かないと……」
シールは同僚の青年に怒鳴り返したのだった。
解説
PCさんの立場としては次が考えられます。
A.モノトーン教会周囲でルゥル行方不明の現場にいた
B.たまたま店「雑貨屋喫茶」にやってきた
C.その他
モミの木取りに行って飾りつけ、NPCたちにアプローチ、散歩などなど?
●ルゥル
8歳女。エルフだけど太いヘアバンドで耳を隠している。色白、金髪、緑の目。
父と兄に嫌われていると思っている。魔術師宅に預けられている理由は素質の有無に加え、兄から離すため。
●ルゥルの家族
・アンジェ 母親。エルフでハンター。今もあちこち飛び回っている。夫も前妻の子も好きである。
・キュール 父親。人間で商人。グラズヘイム王国にそこそこに大きな店を持っている。支店あり。前妻が病気で亡くなった後、アンジェと出会って結婚した。妻も息子も娘も愛しているが、表現が下手。
・ケント 長男、16歳。アンジェが義母として来たとき、ときめいた(初恋)。妹ができたとき、すごく喜んだけれども、恥ずかしくて思わず耳を引っ張ってしまった。それ以来、ルゥルを見ると耳を引っ張りいじめる。
●雑貨屋喫茶
世界各地で集めた雑貨を扱う。ターゲットは十代の女の子から二十代の女性となっているが、客層は幅広い。カフェ風の席では店内販売の飲み物とクッキーなどを食べることができる。
現在、ディスプレイ用のモミの木は薪一歩手前と化している。
・シール 15歳、はきはきした元気な少年。手先は器用。雑貨屋の店長と言っても差し支えがないかもしれない。
・ライル 22歳くらいの青年でへらへらした印象があるがそこそこイケメン。女性には優しいためか、近所のおばあちゃんに人気。
A.モノトーン教会周囲でルゥル行方不明の現場にいた
B.たまたま店「雑貨屋喫茶」にやってきた
C.その他
モミの木取りに行って飾りつけ、NPCたちにアプローチ、散歩などなど?
●ルゥル
8歳女。エルフだけど太いヘアバンドで耳を隠している。色白、金髪、緑の目。
父と兄に嫌われていると思っている。魔術師宅に預けられている理由は素質の有無に加え、兄から離すため。
●ルゥルの家族
・アンジェ 母親。エルフでハンター。今もあちこち飛び回っている。夫も前妻の子も好きである。
・キュール 父親。人間で商人。グラズヘイム王国にそこそこに大きな店を持っている。支店あり。前妻が病気で亡くなった後、アンジェと出会って結婚した。妻も息子も娘も愛しているが、表現が下手。
・ケント 長男、16歳。アンジェが義母として来たとき、ときめいた(初恋)。妹ができたとき、すごく喜んだけれども、恥ずかしくて思わず耳を引っ張ってしまった。それ以来、ルゥルを見ると耳を引っ張りいじめる。
●雑貨屋喫茶
世界各地で集めた雑貨を扱う。ターゲットは十代の女の子から二十代の女性となっているが、客層は幅広い。カフェ風の席では店内販売の飲み物とクッキーなどを食べることができる。
現在、ディスプレイ用のモミの木は薪一歩手前と化している。
・シール 15歳、はきはきした元気な少年。手先は器用。雑貨屋の店長と言っても差し支えがないかもしれない。
・ライル 22歳くらいの青年でへらへらした印象があるがそこそこイケメン。女性には優しいためか、近所のおばあちゃんに人気。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
ルゥル初登場「【CF】それはクリスマス?」から2年経つんだと驚きました。まだ? もう?
初めての日常シナリオだったので、すごく不安の中、OP出し、プレイングを待っていました。皆さまに支えられ何とか形になりました。
さて、シナリオの話をしましょう。のんびり見学しつつ、捜索に加わったり、モミの木取りに行ってきたりしても、雑貨屋でお茶をしても……。
よろしくお願いします。
ルゥル初登場「【CF】それはクリスマス?」から2年経つんだと驚きました。まだ? もう?
初めての日常シナリオだったので、すごく不安の中、OP出し、プレイングを待っていました。皆さまに支えられ何とか形になりました。
さて、シナリオの話をしましょう。のんびり見学しつつ、捜索に加わったり、モミの木取りに行ってきたりしても、雑貨屋でお茶をしても……。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/12/21 19:32
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/12/13 06:30:48 |
|
![]() |
雑談と相談の場 ルーネ・ルナ(ka6244) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2016/12/12 12:10:07 |