ゲスト
(ka0000)
麻痺毒針な毛深い雑魔
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/10/01 07:30
- リプレイ完成予定
- 2014/10/10 07:30
オープニング
毛深いガーゴイル。
そう表現するしかない外見の雑魔が、たった1剣士によって葬られようとしていた。
「騎士様は見物してやがってくださーい!」
嘲りと優越感に満ちた言葉を吐きつつ長剣を突き出し、成人男性の平均を上回る大きさの雑魔を一刺しする。
「ヴォイドの退路は断っておく」
重装甲の騎士が素直に頷き距離をとる。
剣士は剣の腕も身のこなしも騎士より明らかに上手だった。
素晴らしい反射神経で雑魔の爪や牙をことごとく躱し、攻撃直後の雑魔に一撃を与えて即距離をとる。
ひとつひとつの動きは華やかでも綺麗でもないとはいえ、隙を見せずに確実に雑魔を確実に追い詰める様は敬意を抱くに足りるかもしれない。
「な……ぁ」
唐突に剣士の動きが鈍った。
雑魔が筋肉を膨張させ拳を振り上げる。力はあっても明らかに隙だらけでとどめを刺す好機だ。なのに剣士はこれまでの冴えた動きが嘘のように動けない。
毛だらけの拳が動き出し、剣士の瞳が絶望に染まる。
そして拳が肉を陥没させる音ではなく重鎧と雑魔の拳がぶつかる音が響いた。
「ふむ」
己の体で剣士を庇った騎士が形の良い鼻を大型犬っぽく動かす。
汗でも血でも埃でもない妙な臭いがする。
分からないままにショートソードを振るう。
大型の剣に比べれば当て易いはずの一撃は、剣士に劣るとはいえ騎士よりは身軽な雑魔によって完全に躱されてしまう。
「糞、逃げろ。そいつは麻痺毒を使っ」
剣士の声が途絶え、地面に倒れる音が聞こえた。
「なるほど。助言感謝する」
重さを感じさせない動きで剣士を脇に抱える。
鎧を貫けなかった小さな毒針が大量に落ちていくが、よくもわるくも大雑把な騎士は全く気付いていない。
雑魔が頬を膨らませ、今度は騎士だけを狙って針を吹きつける。
装甲で防御されていない急所、具体的には目元に針が刺さる。
「千日手か」
雑魔が止めのつもりで放った拳を分厚い籠手で弾く。
剣1本装備しただけの剣士とは異なり、騎士は全身をくまなく分厚い装甲で覆っている。身の軽さに自信はなくても体の頑丈さと抵抗力は十分なので、先程のように急所にあたってもすぐに動ける程度に回復できる。
それから十数分。雑魔はほとんど効かない攻撃を繰り返し騎士は延々と当たらない攻撃を繰り返す。
やがて、このままでは騎士の増援に襲われると判断した雑魔が逃げ出し、騎士は剣士を抱えて人里目指して駆け出すのだった。
●
『以上が1週間前の顛末だ』
らいぶ、中継中、と画面端っこで点滅中の3Dディスプレイから冷静な騎士の声が流れてくる。
『4日前に偵察したときには数が増えていた』
その時点で数は2。
ハンターが依頼をうけて現地に到着した頃には3から4に増えている可能性がある。
『雑魔がいるのは街道の近くにある野原だ。私は雑魔討伐まで街道警備を継続する。戦力が必要なら私も参戦するので遠慮せず声をかけてくれ。以上だ』
3Dディスプレイに現地の地図と雑魔に関する細かな情報が浮かんでいく。
『こういうのは慣れないな』
中継が続いているのに気付いていないらしい。直前と比べると非常に柔らかな声が流れてくる。
『どうしてこんなに可愛いんだ』
ごそごそと何かを優しく抱き上げ抱きしめる音。
『パルムちゃん、お菓子食べる?』
甘ったるい声が急に途切れ、ハンター本部が奇妙な沈黙に包まれるのだった。
そう表現するしかない外見の雑魔が、たった1剣士によって葬られようとしていた。
「騎士様は見物してやがってくださーい!」
嘲りと優越感に満ちた言葉を吐きつつ長剣を突き出し、成人男性の平均を上回る大きさの雑魔を一刺しする。
「ヴォイドの退路は断っておく」
重装甲の騎士が素直に頷き距離をとる。
剣士は剣の腕も身のこなしも騎士より明らかに上手だった。
素晴らしい反射神経で雑魔の爪や牙をことごとく躱し、攻撃直後の雑魔に一撃を与えて即距離をとる。
ひとつひとつの動きは華やかでも綺麗でもないとはいえ、隙を見せずに確実に雑魔を確実に追い詰める様は敬意を抱くに足りるかもしれない。
「な……ぁ」
唐突に剣士の動きが鈍った。
雑魔が筋肉を膨張させ拳を振り上げる。力はあっても明らかに隙だらけでとどめを刺す好機だ。なのに剣士はこれまでの冴えた動きが嘘のように動けない。
毛だらけの拳が動き出し、剣士の瞳が絶望に染まる。
そして拳が肉を陥没させる音ではなく重鎧と雑魔の拳がぶつかる音が響いた。
「ふむ」
己の体で剣士を庇った騎士が形の良い鼻を大型犬っぽく動かす。
汗でも血でも埃でもない妙な臭いがする。
分からないままにショートソードを振るう。
大型の剣に比べれば当て易いはずの一撃は、剣士に劣るとはいえ騎士よりは身軽な雑魔によって完全に躱されてしまう。
「糞、逃げろ。そいつは麻痺毒を使っ」
剣士の声が途絶え、地面に倒れる音が聞こえた。
「なるほど。助言感謝する」
重さを感じさせない動きで剣士を脇に抱える。
鎧を貫けなかった小さな毒針が大量に落ちていくが、よくもわるくも大雑把な騎士は全く気付いていない。
雑魔が頬を膨らませ、今度は騎士だけを狙って針を吹きつける。
装甲で防御されていない急所、具体的には目元に針が刺さる。
「千日手か」
雑魔が止めのつもりで放った拳を分厚い籠手で弾く。
剣1本装備しただけの剣士とは異なり、騎士は全身をくまなく分厚い装甲で覆っている。身の軽さに自信はなくても体の頑丈さと抵抗力は十分なので、先程のように急所にあたってもすぐに動ける程度に回復できる。
それから十数分。雑魔はほとんど効かない攻撃を繰り返し騎士は延々と当たらない攻撃を繰り返す。
やがて、このままでは騎士の増援に襲われると判断した雑魔が逃げ出し、騎士は剣士を抱えて人里目指して駆け出すのだった。
●
『以上が1週間前の顛末だ』
らいぶ、中継中、と画面端っこで点滅中の3Dディスプレイから冷静な騎士の声が流れてくる。
『4日前に偵察したときには数が増えていた』
その時点で数は2。
ハンターが依頼をうけて現地に到着した頃には3から4に増えている可能性がある。
『雑魔がいるのは街道の近くにある野原だ。私は雑魔討伐まで街道警備を継続する。戦力が必要なら私も参戦するので遠慮せず声をかけてくれ。以上だ』
3Dディスプレイに現地の地図と雑魔に関する細かな情報が浮かんでいく。
『こういうのは慣れないな』
中継が続いているのに気付いていないらしい。直前と比べると非常に柔らかな声が流れてくる。
『どうしてこんなに可愛いんだ』
ごそごそと何かを優しく抱き上げ抱きしめる音。
『パルムちゃん、お菓子食べる?』
甘ったるい声が急に途切れ、ハンター本部が奇妙な沈黙に包まれるのだった。
解説
毛を針のように飛ばす、毛有りガーゴイル雑魔との戦闘依頼です。
戦場は平坦で障害物のない平地です。
3キロメートル北に街道があり、騎士1名が雑魔に対する警戒と、事情を知らずに来た者に対する避難誘導を行っています。
●敵戦力
ガーゴイル型雑魔3体。
毛深いガーゴイルという、視覚的に強敵な少し大きめ雑魔です。
知性は賢い獣程度。同数より多い相手からは出来るだけ逃げようとします。騎士に苦戦したからかもしれません。
一度攻撃されると積極的に反撃してきます。
生命力と回避が高め。防御点、受け防御、受け、抵抗、移動力は並み程度です。
攻撃手段は以下の4種です。
毛攻撃1。針っぽい毛を周囲に撒き散らします。雑魔を中心とする射程2の並命中低威力の範囲攻撃です。被弾したときは麻痺(強度1行動阻害)に抵抗する必要があります。
毛攻撃2。特に強い効果のある、針に近い毛を口から飛ばします。射程1の高命中低威力の単体攻撃です。被弾したときは麻痺(強度3行動阻害)に抵抗する必要があります。
拳攻撃1。パンチです。射程1。命中は並み程度、威力は非常に低いです。
拳攻撃2。力を込めたパンチです。射程1。もとの腕力が低いので、威力は弱くはありませんが特に高くもありません。使う度に疲労で威力が落ちていきます。
騎士は以下の依頼に登場したのと同一人物です。
【深棲】重装甲騎士。囮に堕つ
戦場は平坦で障害物のない平地です。
3キロメートル北に街道があり、騎士1名が雑魔に対する警戒と、事情を知らずに来た者に対する避難誘導を行っています。
●敵戦力
ガーゴイル型雑魔3体。
毛深いガーゴイルという、視覚的に強敵な少し大きめ雑魔です。
知性は賢い獣程度。同数より多い相手からは出来るだけ逃げようとします。騎士に苦戦したからかもしれません。
一度攻撃されると積極的に反撃してきます。
生命力と回避が高め。防御点、受け防御、受け、抵抗、移動力は並み程度です。
攻撃手段は以下の4種です。
毛攻撃1。針っぽい毛を周囲に撒き散らします。雑魔を中心とする射程2の並命中低威力の範囲攻撃です。被弾したときは麻痺(強度1行動阻害)に抵抗する必要があります。
毛攻撃2。特に強い効果のある、針に近い毛を口から飛ばします。射程1の高命中低威力の単体攻撃です。被弾したときは麻痺(強度3行動阻害)に抵抗する必要があります。
拳攻撃1。パンチです。射程1。命中は並み程度、威力は非常に低いです。
拳攻撃2。力を込めたパンチです。射程1。もとの腕力が低いので、威力は弱くはありませんが特に高くもありません。使う度に疲労で威力が落ちていきます。
騎士は以下の依頼に登場したのと同一人物です。
【深棲】重装甲騎士。囮に堕つ
マスターより
あえて回避特化装備で勝負するのも浪漫に溢れていて素晴らしいと思います。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/10/09 19:15
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼相談用スレッド アレン=プレアール(ka1624) 人間(クリムゾンウェスト)|21才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2014/10/01 02:52:31 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/09/26 08:01:16 |