ゲスト
(ka0000)
【初夢】ヴォイドハザード
マスター:KINUTA

このシナリオは4日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 7日
- プレイング締切
- 2017/01/04 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/01/17 19:00
オープニング
※このシナリオは夢シナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。
赤い光が点滅し、サイレンが鳴る。抑揚のない声が響き渡る。
【警告・警告・地下14階層システムダウン・地下14階層システムダウン・警告・警告……】
白い服を着た社員たちが白い廊下を駆け回る。目につく基盤に片端からパスワードを打ち込み、ありったけの隔壁を閉じる。少しでも時間を稼ぐために。
「おい、救援は? 救援はいつ来るんだ! 通信は届いているはずだろう!」
「EGG本社から連絡は!」
「まだです!」
【警告・警告・地下13階層に異常あり・地下13階層に異常あり・警告・警告……】
「ウソだろ!? 2メートルの厚さを持つテクノスチールの防火壁だぞ!? あいつら一体どうやって突破してるんだ!」
皆、高速エレベーターに殺到する。エレベーターに乗れなかったものは死に物狂いで階段を駆け上がる。
その時全ての電源が落とされた。
地下と地上を繋ぐ最大規模にして最大強度の隔壁が閉じられていく。
【緊急事態により・全階層閉鎖・全階層閉鎖・全階層閉鎖・この案件は部外秘です……】
●その夜の市民たち
E・G・G――エバー・グリーン・ジェネレーション。
この巨大複合体企業は、一般に『製薬会社』としてその名を知られている。
内服外服を問わず安価なものから高価なものまで、業界シェア率70パーセント。世間的には親しみやすい身近な企業というイメージで、通っている。
しかしそれはあくまでも表の顔。
裏の顔は、献金によって政界と大きなコネクションを作り、軍とも積極的に交流、細菌研究を請け負う――死の商人である。
現在21:35。小雨のそぼ降る夜。
リゼリオシティ近郊にあるEGG製薬会社は、喧噪に包まれていた。
警察車両が広大な敷地の周辺をぐるりと取り囲んでいる。
『リアルブルー・ペーパー』の記者八橋杏子がマスコミ仲間を代表し、市警のスペットと言い争っている。
「300名の社員及び関係者が誰も自宅に戻ってきてないそうですが、やはり中で重大事故が起きたんですか! 最近導入した新型コンピューターシステムと、何か関わりが……」
「詳細は追って当局から発表する! それまで一切の報道は禁止や! 市民を徒に不安にさせるだけやからな!」
「報道の自由はどうなるんですか! そんな猫みたいなことをして恥ずかしくないんですか!」
「どういう意味や!」
機動隊員が騒ぐ人々を押し返し、道を造る。そこに、大型車が列をなして入ってくる。
黒塗りの無骨な車体にペイントされているのは民間軍事会社『クリムゾン・ウェスト』のロゴマーク。
敷地内に誘導された大型車が停止する。会社支給のロゴ入りジャケットを着た傭兵が、続々降りてくる。
その姿を見てスペットは安堵した。
クリムゾン・ウェストは業界でも1、2を争う一流企業。彼らならこの事態を、素早く収めてくれるに違いない。そしたら自分たちもさっさと仕事を切り上げ、家に帰れる。超過勤務は真っ平だ……。
●その夜の傭兵たち
一切の明かりが消えた製薬会社は黒い塊。実際以上に大きく見える。
もっとも地上に見えている部分など、地下に隠れている部分に比べれば、10分の1にも満たない――関係者以外知らない事実だ。
「皆さん大丈夫ですかね。事故が起きてから、かれこれ24時間経過しているそうですけど」
カチャの言葉にアレックスは、憮然とした表情を示す。
「大丈夫だろ。管理AIがバグって、システムダウンさせただけらしいから。とにかく、早いところ救出してやらないとな」
彼が不機嫌な理由をカチャは知っている。この会社に恋人であるジュアンが勤めているのだ。職務上平静を装っていても、気が気でないに違いない。
「そうですね。早く助けてあげないと」
会社の正面入り口に歩み寄った傭兵たちは、扉に手をかけようとした。
途端に凄まじい電流が走る。
一同、慌てて飛び下がる。
「バリアが作動してるぞ!」
「ということは、管理AIは稼働してるのか?」
「稼働してるならなんで社員を締め込んだりするんだよ。このバリアだって尋常じゃないぞ。まともにくらったら人間が死ぬレベルだ」
「……暴走でしょうか?」
憶測を語り合い続けても埒が明かない。
アレックスは、直接コンタクトを取ってみることにした。端末機器で管理AI――『マゴイ』――にアクセスし、コンタクトを試みる。
「マゴイ、聞こえるか、マゴイ」
【……聞こえています……】
幸い、意志疎通は可能らしい。
「一体何をやってるんだ、マゴイ。早く扉を開けて、社員を解放しろ」
【……それは出来ません……】
「何故だ」
【……緊急事態が起きたのです……】
「何だ、その緊急事態というのは」
【……それはお伝え出来ません……部外秘案件です……それはお伝え出来ません……部外秘案件です……それはお伝え出来ません……部外秘案件です……】
何を聞いてもマゴイは、同じ言葉を繰り返し続けるだけ。
やはり不具合を起こしているらしい。傭兵たちはそう結論づけた。
「こういう時はどうしたらいいんだ」
「電源を落とせばいいんじゃないですか?」
「どうやって。発電施設は建物の中にあるんだぞ」
「あ、そうか」
話し合っていても埒が明かないので、EGG本社に連絡する。
しばらくの後、AIを強制終了させるパスコードが送られてきた。
それを使って『マゴイ』を眠らせ、今度こそ建物の中へ。
奥へ、奥へ、奥へ。地下への入り口へ。
そこは、巨大な分厚い扉で閉じられている。
「こーれーはー……どうやって開けるんだ?」
「全員で一度に攻撃とか?」
「それだと、下に人がいたとき危ないだろ」
幸いにも議論は長引かなかった。丹念に周辺を探した結果、手動ロック解除装置を見つけ出せたのだ。
「よし、ロックが外れたぞ! 引けー!」
「せーの!」
扉に蟻の這い出る隙間が生まれる。それはネズミの這い出る隙間、犬の這い出る隙間とどんどん広がって行く。
闇の中から人が出てきた。
ジュアンだ。
「アレックス!」
アレックスは、飛びついてきた彼を抱きとめる。
「おージュアン、無事だったか!」
「うん、きっと来てくれると思ってたよ!」
言うなりジュアンは抱き締めたアレックスの首筋に、鋭い犬歯を突き立てた。
頸動脈を探り当てぶつりと噛み切る。
冗談のように血が噴き出す。アレックスの体が痙攣する。目から光が消える。
ジュアンが赤く染まった口で笑う。
「僕たちずうっと一緒だよねぇ、アレックス」
赤い光が点滅し、サイレンが鳴る。抑揚のない声が響き渡る。
【警告・警告・地下14階層システムダウン・地下14階層システムダウン・警告・警告……】
白い服を着た社員たちが白い廊下を駆け回る。目につく基盤に片端からパスワードを打ち込み、ありったけの隔壁を閉じる。少しでも時間を稼ぐために。
「おい、救援は? 救援はいつ来るんだ! 通信は届いているはずだろう!」
「EGG本社から連絡は!」
「まだです!」
【警告・警告・地下13階層に異常あり・地下13階層に異常あり・警告・警告……】
「ウソだろ!? 2メートルの厚さを持つテクノスチールの防火壁だぞ!? あいつら一体どうやって突破してるんだ!」
皆、高速エレベーターに殺到する。エレベーターに乗れなかったものは死に物狂いで階段を駆け上がる。
その時全ての電源が落とされた。
地下と地上を繋ぐ最大規模にして最大強度の隔壁が閉じられていく。
【緊急事態により・全階層閉鎖・全階層閉鎖・全階層閉鎖・この案件は部外秘です……】
●その夜の市民たち
E・G・G――エバー・グリーン・ジェネレーション。
この巨大複合体企業は、一般に『製薬会社』としてその名を知られている。
内服外服を問わず安価なものから高価なものまで、業界シェア率70パーセント。世間的には親しみやすい身近な企業というイメージで、通っている。
しかしそれはあくまでも表の顔。
裏の顔は、献金によって政界と大きなコネクションを作り、軍とも積極的に交流、細菌研究を請け負う――死の商人である。
現在21:35。小雨のそぼ降る夜。
リゼリオシティ近郊にあるEGG製薬会社は、喧噪に包まれていた。
警察車両が広大な敷地の周辺をぐるりと取り囲んでいる。
『リアルブルー・ペーパー』の記者八橋杏子がマスコミ仲間を代表し、市警のスペットと言い争っている。
「300名の社員及び関係者が誰も自宅に戻ってきてないそうですが、やはり中で重大事故が起きたんですか! 最近導入した新型コンピューターシステムと、何か関わりが……」
「詳細は追って当局から発表する! それまで一切の報道は禁止や! 市民を徒に不安にさせるだけやからな!」
「報道の自由はどうなるんですか! そんな猫みたいなことをして恥ずかしくないんですか!」
「どういう意味や!」
機動隊員が騒ぐ人々を押し返し、道を造る。そこに、大型車が列をなして入ってくる。
黒塗りの無骨な車体にペイントされているのは民間軍事会社『クリムゾン・ウェスト』のロゴマーク。
敷地内に誘導された大型車が停止する。会社支給のロゴ入りジャケットを着た傭兵が、続々降りてくる。
その姿を見てスペットは安堵した。
クリムゾン・ウェストは業界でも1、2を争う一流企業。彼らならこの事態を、素早く収めてくれるに違いない。そしたら自分たちもさっさと仕事を切り上げ、家に帰れる。超過勤務は真っ平だ……。
●その夜の傭兵たち
一切の明かりが消えた製薬会社は黒い塊。実際以上に大きく見える。
もっとも地上に見えている部分など、地下に隠れている部分に比べれば、10分の1にも満たない――関係者以外知らない事実だ。
「皆さん大丈夫ですかね。事故が起きてから、かれこれ24時間経過しているそうですけど」
カチャの言葉にアレックスは、憮然とした表情を示す。
「大丈夫だろ。管理AIがバグって、システムダウンさせただけらしいから。とにかく、早いところ救出してやらないとな」
彼が不機嫌な理由をカチャは知っている。この会社に恋人であるジュアンが勤めているのだ。職務上平静を装っていても、気が気でないに違いない。
「そうですね。早く助けてあげないと」
会社の正面入り口に歩み寄った傭兵たちは、扉に手をかけようとした。
途端に凄まじい電流が走る。
一同、慌てて飛び下がる。
「バリアが作動してるぞ!」
「ということは、管理AIは稼働してるのか?」
「稼働してるならなんで社員を締め込んだりするんだよ。このバリアだって尋常じゃないぞ。まともにくらったら人間が死ぬレベルだ」
「……暴走でしょうか?」
憶測を語り合い続けても埒が明かない。
アレックスは、直接コンタクトを取ってみることにした。端末機器で管理AI――『マゴイ』――にアクセスし、コンタクトを試みる。
「マゴイ、聞こえるか、マゴイ」
【……聞こえています……】
幸い、意志疎通は可能らしい。
「一体何をやってるんだ、マゴイ。早く扉を開けて、社員を解放しろ」
【……それは出来ません……】
「何故だ」
【……緊急事態が起きたのです……】
「何だ、その緊急事態というのは」
【……それはお伝え出来ません……部外秘案件です……それはお伝え出来ません……部外秘案件です……それはお伝え出来ません……部外秘案件です……】
何を聞いてもマゴイは、同じ言葉を繰り返し続けるだけ。
やはり不具合を起こしているらしい。傭兵たちはそう結論づけた。
「こういう時はどうしたらいいんだ」
「電源を落とせばいいんじゃないですか?」
「どうやって。発電施設は建物の中にあるんだぞ」
「あ、そうか」
話し合っていても埒が明かないので、EGG本社に連絡する。
しばらくの後、AIを強制終了させるパスコードが送られてきた。
それを使って『マゴイ』を眠らせ、今度こそ建物の中へ。
奥へ、奥へ、奥へ。地下への入り口へ。
そこは、巨大な分厚い扉で閉じられている。
「こーれーはー……どうやって開けるんだ?」
「全員で一度に攻撃とか?」
「それだと、下に人がいたとき危ないだろ」
幸いにも議論は長引かなかった。丹念に周辺を探した結果、手動ロック解除装置を見つけ出せたのだ。
「よし、ロックが外れたぞ! 引けー!」
「せーの!」
扉に蟻の這い出る隙間が生まれる。それはネズミの這い出る隙間、犬の這い出る隙間とどんどん広がって行く。
闇の中から人が出てきた。
ジュアンだ。
「アレックス!」
アレックスは、飛びついてきた彼を抱きとめる。
「おージュアン、無事だったか!」
「うん、きっと来てくれると思ってたよ!」
言うなりジュアンは抱き締めたアレックスの首筋に、鋭い犬歯を突き立てた。
頸動脈を探り当てぶつりと噛み切る。
冗談のように血が噴き出す。アレックスの体が痙攣する。目から光が消える。
ジュアンが赤く染まった口で笑う。
「僕たちずうっと一緒だよねぇ、アレックス」
解説
補足説明。
製薬会社が秘密裏に開発したヴォイド化ウイルスが漏れちゃって、さあ大変!
300人のヴォイドが世に放たれて大パニックは避けられないよ!
ヴォイドウイルスにやられるとヴォイド化するよ!
ヴォイド化した奴に噛まれるとヴォイド化するよ!
ヴォイド化だけどこれはIFだから、クリムゾン世界の常識に沿ってなくて大丈夫! 外見は全く変わらないよ! 知性もそのまま残るよ! だから敵だか味方だかすごく分かりにくいんだ! 騙し討ちし放題さ!
ヴォイド化すると無闇に仲間を増やしたくなるよ! 人類が皆ヴォイド化すれば世界は平和さ!
ヴォイド化するとほぼ無敵だよ! 撃っても撃っても死なないんだ! 一時動きは止められても、結局回復して来るんだ!
最後はきっと製薬会社が証拠隠滅のため、町に核兵器を撃ち込んでくるよ!
……という感じのIFです。
いつも通り、何をするかは自由。
最初からヴォイド化して登場したい方は、『EGG製薬会社の社員』という設定にしてください。
ヴォイド化した際どんな特殊能力を持つかも、併せて明記しておいてください。
NPCの状況
カチャ・タホ……傭兵/まだ人間
アレックス・バンダー……傭兵隊長/ヴォイド化
ジュアン……EGG製薬会社の社員/ヴォイド化
スペット…リゼリオシティの市警/まだ猫人間
八橋杏子……新聞記者/まだ人間。
マゴイ……AI/停止。
製薬会社が秘密裏に開発したヴォイド化ウイルスが漏れちゃって、さあ大変!
300人のヴォイドが世に放たれて大パニックは避けられないよ!
ヴォイドウイルスにやられるとヴォイド化するよ!
ヴォイド化した奴に噛まれるとヴォイド化するよ!
ヴォイド化だけどこれはIFだから、クリムゾン世界の常識に沿ってなくて大丈夫! 外見は全く変わらないよ! 知性もそのまま残るよ! だから敵だか味方だかすごく分かりにくいんだ! 騙し討ちし放題さ!
ヴォイド化すると無闇に仲間を増やしたくなるよ! 人類が皆ヴォイド化すれば世界は平和さ!
ヴォイド化するとほぼ無敵だよ! 撃っても撃っても死なないんだ! 一時動きは止められても、結局回復して来るんだ!
最後はきっと製薬会社が証拠隠滅のため、町に核兵器を撃ち込んでくるよ!
……という感じのIFです。
いつも通り、何をするかは自由。
最初からヴォイド化して登場したい方は、『EGG製薬会社の社員』という設定にしてください。
ヴォイド化した際どんな特殊能力を持つかも、併せて明記しておいてください。
NPCの状況
カチャ・タホ……傭兵/まだ人間
アレックス・バンダー……傭兵隊長/ヴォイド化
ジュアン……EGG製薬会社の社員/ヴォイド化
スペット…リゼリオシティの市警/まだ猫人間
八橋杏子……新聞記者/まだ人間。
マゴイ……AI/停止。
マスターより
KINUTAです。
年末年始、何も考えず銃を撃ちまくってみませんか?
年末年始、何も考えず銃を撃ちまくってみませんか?
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/01/13 00:06
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
質問卓 ボルディア・コンフラムス(ka0796) 人間(クリムゾンウェスト)|23才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2017/01/03 11:32:23 |
|
![]() |
【そうだんたく/無印】 メイム(ka2290) エルフ|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2016/12/30 09:37:38 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/01/04 18:19:49 |