ゲスト
(ka0000)
【詩天】憤怒王なんて呼ばないでっ!
マスター:神宮寺飛鳥

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 不明
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/02/13 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/02/22 19:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
「おじいさん、大変だよ! あそこに人が打ち上げられてるわ!」
「ありゃあ~、どざえもんけぇ~!? おぅい、若い人! 生きてるけぇ!? 婆さん、家に運ぶっち、そっち持たんしゃい!」
その日、とある両村に一人の見目麗しき若者が打ち上げられた。
女性と見紛うような端正な顔つきに綺羅びやかな着物は、海水に(約一週間)浸って尚、美しさを損なっていなかった。
――男は、ある日突然自覚した。自分は運命に見捨てられた存在だと。
自らを認識した時、彼は既に終わっていた。
闇の眷属に用意された七つの王座。かつてその一つに座し、憤怒王を名乗った怪物がいた。
それが無様に人類に討伐された時、生に縋り付き無様に放り出した糞――それこそが彼だった。
(なんという……私は肥溜めです……)
愕然と頭を抱え鏡を覗き込むと、そこには実に“悍ましい”顔があった。
美しい――あまりに美しすぎる。
おおよそありとあらゆる憤怒たる者が醜い容姿をしているのは、彼らにとってそれこそが誇らしいから(たぶん)だ。
人類を怒りのままに焼き払う醜い怪物、獣――それこそ王の威厳というものではないのか(少なくとも彼にとってはそうだった)。
それがどうしてこんな外見になる。まるで人間のような。いくら頑張っても顎に髭すら生えてこないではないか。
(それはそうでしょう。便宜上父上とアレを呼ぶのなら、アレが放り投げた理性――人間性こそこの私なわけで)
誕生と同時に一切のやる気を失った彼は、憤怒本陣にある父の作ったやけにデカい根城に引きこもった。
毎日自分に傅く眷属達は先王の敵討ちだなんだと盛り上がっているが正直どうでもいい。
(……外の世界に旅行に行きたいですね)
だから人類が攻め込んでくると知った時にはちょっと嬉しかった。
やっとこのクソのような役職――勝手にくたばって勝手に自分を作った父親から逃れられると。
そんな彼にも友人(と思っている)はいた。詩天に執着を見せる秋寿さんと青木さんだ。
秋寿さんは結構ノリもいいし、おちょくるといいリアクションをしてくれるので好きだった。元々人間というところもいい。
青木さんはずっと遠くからわざわざやってきて力を欲するという武者修行っぷりと、やっぱり元人間というのがよかった。
(私の人生で初めての友達……いえ、歪虚生……? まあどちらでもよいでしょう)
三人で悪巧みをするのは楽しかった。二人が土産話をしてくれるし(作戦報告なのだが)。
更に、異世界からやってきたマクスウェルさんが更に広い世界を教えてくれた時、男は決意した。
“バックレよう”――と。
蒼乱作戦を瀕死になりつつ生き延びた九蛇頭尾大黒狐 蓬生は、コッソリ憤怒本陣を抜け出した。
それからマクスウェルさんと青木さん、秋寿さんにお手紙を書き、一人で旅を始めた。
西方に向かうのには陸路を使い、辺境を経由した。
何か近くで大きな戦いもあった気もするが無視。でも無視したせいでこの道は帰りに使えなくなる。
なるべく人目につかぬようにあちこちを観光する中で、自分は比較的歪虚の中でも気配を消す事に優れていると知る。
とは言え王の片鱗。気配を隠したとしても覚醒者にはバレるし、傍にいるだけで人間はドンドン具合が悪くなる。下手すると死ぬ。
だから一処に留まれない。転々と旅をする中で広い世界を知り、そして自分を知った。
(私はどうやら、結構人類が好きみたいです)
詩天に足を運ばなかったのは、流石に東方エリアは足がつくと思ったからだが、良く考えたら本陣から一回も出たことないから皆知ってるわけもないと気づき、秋寿さんが執着する詩天も見てみたくなって、東方に戻ることにした。
陸路が使えなかったのでパクった小舟で暗黒海域を渡ろうとしたが、熟練の船乗りでも難しい暗黒海域横断に失敗し、船が転覆。
二週間無人島で過ごした後、憤怒王だから泳げばイケると思って大海に飛び込んだ後、現在に至る――。
(ここは……東方の民家?)
目を覚ますと男は布団の中にいた。
そしてきっと自分を助け出し、看病してくれたであろう老夫婦が、眠っているが故に制御できなかった自分の負のマテリアルで倒れているのを目にした。
(このままではこの二人は死んでしまいますね)
感謝の手紙を残し、蓬生は家を出る。自分はどこにも馴染めない。旅の途中でも優しくしてくれる人はいた。でも、長く一緒にいると死んでしまう。
非覚醒者は、王の放つ負の気配に耐えられない。直ぐに体調を崩してしまうのだ。
「詩天は……どちらでしょう? まあ、歩いていればいずれ着くでしょう」
着きませんでした。船じゃないと行けません。
暫く東方を彷徨い(途中歪虚とバレて交戦を繰り返しながら逃亡し)また小舟をパクって詩天へ辿り着いた男は、街道に咲く花を「美しい」と愛でる瞬間負のマテリアルで枯らしつつ上機嫌に歩いていた。
「おや。こんなところに茶屋が……せっかくですし、少し休んで行きましょうか」
返り討ちにしたハンターから奪った金がまだある。ハンターすっごいお金持ってる。
歪虚なので腹は減らないが、なるべく各地の食を堪能するのがマイルールだ。
「ごめんください。お茶を一杯と、お団子を……おや?」
彼は知らなかった。その店にまさか、ハンターが立ち寄っているとは。
こういう場合はまず間違いなく攻撃されるが、なるべく穏和に事をやり過ごしたかったので、男は一計を案じた。
そうだ、知らんぷりをしよう、と――――。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
「おじいさん、大変だよ! あそこに人が打ち上げられてるわ!」
「ありゃあ~、どざえもんけぇ~!? おぅい、若い人! 生きてるけぇ!? 婆さん、家に運ぶっち、そっち持たんしゃい!」
その日、とある両村に一人の見目麗しき若者が打ち上げられた。
女性と見紛うような端正な顔つきに綺羅びやかな着物は、海水に(約一週間)浸って尚、美しさを損なっていなかった。
――男は、ある日突然自覚した。自分は運命に見捨てられた存在だと。
自らを認識した時、彼は既に終わっていた。
闇の眷属に用意された七つの王座。かつてその一つに座し、憤怒王を名乗った怪物がいた。
それが無様に人類に討伐された時、生に縋り付き無様に放り出した糞――それこそが彼だった。
(なんという……私は肥溜めです……)
愕然と頭を抱え鏡を覗き込むと、そこには実に“悍ましい”顔があった。
美しい――あまりに美しすぎる。
おおよそありとあらゆる憤怒たる者が醜い容姿をしているのは、彼らにとってそれこそが誇らしいから(たぶん)だ。
人類を怒りのままに焼き払う醜い怪物、獣――それこそ王の威厳というものではないのか(少なくとも彼にとってはそうだった)。
それがどうしてこんな外見になる。まるで人間のような。いくら頑張っても顎に髭すら生えてこないではないか。
(それはそうでしょう。便宜上父上とアレを呼ぶのなら、アレが放り投げた理性――人間性こそこの私なわけで)
誕生と同時に一切のやる気を失った彼は、憤怒本陣にある父の作ったやけにデカい根城に引きこもった。
毎日自分に傅く眷属達は先王の敵討ちだなんだと盛り上がっているが正直どうでもいい。
(……外の世界に旅行に行きたいですね)
だから人類が攻め込んでくると知った時にはちょっと嬉しかった。
やっとこのクソのような役職――勝手にくたばって勝手に自分を作った父親から逃れられると。
そんな彼にも友人(と思っている)はいた。詩天に執着を見せる秋寿さんと青木さんだ。
秋寿さんは結構ノリもいいし、おちょくるといいリアクションをしてくれるので好きだった。元々人間というところもいい。
青木さんはずっと遠くからわざわざやってきて力を欲するという武者修行っぷりと、やっぱり元人間というのがよかった。
(私の人生で初めての友達……いえ、歪虚生……? まあどちらでもよいでしょう)
三人で悪巧みをするのは楽しかった。二人が土産話をしてくれるし(作戦報告なのだが)。
更に、異世界からやってきたマクスウェルさんが更に広い世界を教えてくれた時、男は決意した。
“バックレよう”――と。
蒼乱作戦を瀕死になりつつ生き延びた九蛇頭尾大黒狐 蓬生は、コッソリ憤怒本陣を抜け出した。
それからマクスウェルさんと青木さん、秋寿さんにお手紙を書き、一人で旅を始めた。
西方に向かうのには陸路を使い、辺境を経由した。
何か近くで大きな戦いもあった気もするが無視。でも無視したせいでこの道は帰りに使えなくなる。
なるべく人目につかぬようにあちこちを観光する中で、自分は比較的歪虚の中でも気配を消す事に優れていると知る。
とは言え王の片鱗。気配を隠したとしても覚醒者にはバレるし、傍にいるだけで人間はドンドン具合が悪くなる。下手すると死ぬ。
だから一処に留まれない。転々と旅をする中で広い世界を知り、そして自分を知った。
(私はどうやら、結構人類が好きみたいです)
詩天に足を運ばなかったのは、流石に東方エリアは足がつくと思ったからだが、良く考えたら本陣から一回も出たことないから皆知ってるわけもないと気づき、秋寿さんが執着する詩天も見てみたくなって、東方に戻ることにした。
陸路が使えなかったのでパクった小舟で暗黒海域を渡ろうとしたが、熟練の船乗りでも難しい暗黒海域横断に失敗し、船が転覆。
二週間無人島で過ごした後、憤怒王だから泳げばイケると思って大海に飛び込んだ後、現在に至る――。
(ここは……東方の民家?)
目を覚ますと男は布団の中にいた。
そしてきっと自分を助け出し、看病してくれたであろう老夫婦が、眠っているが故に制御できなかった自分の負のマテリアルで倒れているのを目にした。
(このままではこの二人は死んでしまいますね)
感謝の手紙を残し、蓬生は家を出る。自分はどこにも馴染めない。旅の途中でも優しくしてくれる人はいた。でも、長く一緒にいると死んでしまう。
非覚醒者は、王の放つ負の気配に耐えられない。直ぐに体調を崩してしまうのだ。
「詩天は……どちらでしょう? まあ、歩いていればいずれ着くでしょう」
着きませんでした。船じゃないと行けません。
暫く東方を彷徨い(途中歪虚とバレて交戦を繰り返しながら逃亡し)また小舟をパクって詩天へ辿り着いた男は、街道に咲く花を「美しい」と愛でる瞬間負のマテリアルで枯らしつつ上機嫌に歩いていた。
「おや。こんなところに茶屋が……せっかくですし、少し休んで行きましょうか」
返り討ちにしたハンターから奪った金がまだある。ハンターすっごいお金持ってる。
歪虚なので腹は減らないが、なるべく各地の食を堪能するのがマイルールだ。
「ごめんください。お茶を一杯と、お団子を……おや?」
彼は知らなかった。その店にまさか、ハンターが立ち寄っているとは。
こういう場合はまず間違いなく攻撃されるが、なるべく穏和に事をやり過ごしたかったので、男は一計を案じた。
そうだ、知らんぷりをしよう、と――――。
解説
●目的
団子屋で何事もなく生存を続ける。
●概要
いよいよ始まらんとする詩天での決戦……その何日か前くらい……。
きたる憤怒との戦いに備え、恐らく決戦とはあまり関係がないであろう海沿いの街道にも巡回に来ていたハンターたち。
見回りの途中、街道にあった小さな茶屋で休憩をすることになった。
そこで団子やらお茶やら各々リラックスして楽しんでいると、突然街道の花が枯れはじめる。
あくまでも抑えられてはいるが、覚醒者の諸君を誤魔化すことはできない。それほどまでに強力な負の気配。
間違いない。何らかの高位の歪虚が、君達に迫ってくる――!!
「ごめんください。お茶を一杯と、お団子を……おや?」
多分こいつが高位歪虚だしバッチリ目があったが、向こうは知らんぷりをしている。
一体何が狙いかはわからないが、放置するわけにはいかないだろう。
いや、放置していてもいいのだろうか? そこらは君達の判断に任せるぞ!!
●???
『九蛇頭尾大黒狐 蓬生』
憤怒王、獄炎が死に際に遺したとされる分体。
極炎ほどではないが、非常に高位の戦闘力を持つ憤怒王代理。
見目麗しき優男だが、魔法とかで戦わず思い切り刀で殴ってくる。
火炎と幻術を操る、すごく強い歪虚。
団子とお茶を飲んだら茶屋の人が気絶する前に出ていく所に優しみを感じる。
見た目より遥かに頭のおかしい歪虚。
団子屋で何事もなく生存を続ける。
●概要
いよいよ始まらんとする詩天での決戦……その何日か前くらい……。
きたる憤怒との戦いに備え、恐らく決戦とはあまり関係がないであろう海沿いの街道にも巡回に来ていたハンターたち。
見回りの途中、街道にあった小さな茶屋で休憩をすることになった。
そこで団子やらお茶やら各々リラックスして楽しんでいると、突然街道の花が枯れはじめる。
あくまでも抑えられてはいるが、覚醒者の諸君を誤魔化すことはできない。それほどまでに強力な負の気配。
間違いない。何らかの高位の歪虚が、君達に迫ってくる――!!
「ごめんください。お茶を一杯と、お団子を……おや?」
多分こいつが高位歪虚だしバッチリ目があったが、向こうは知らんぷりをしている。
一体何が狙いかはわからないが、放置するわけにはいかないだろう。
いや、放置していてもいいのだろうか? そこらは君達の判断に任せるぞ!!
●???
『九蛇頭尾大黒狐 蓬生』
憤怒王、獄炎が死に際に遺したとされる分体。
極炎ほどではないが、非常に高位の戦闘力を持つ憤怒王代理。
見目麗しき優男だが、魔法とかで戦わず思い切り刀で殴ってくる。
火炎と幻術を操る、すごく強い歪虚。
団子とお茶を飲んだら茶屋の人が気絶する前に出ていく所に優しみを感じる。
見た目より遥かに頭のおかしい歪虚。
マスターより
お世話になっております。神宮寺です。
いよいよ詩天が決戦と聞いて、応援に駆けつけました。
応援です。応援しているつもりです。
蓬生は大規模ボスになるくらいなのでむちゃくちゃ強いですが、一応殴ってもいいです。
質問などは受け付けませんので、一発勝負でがんばってください。
ちゃんとした詩天シナリオも出ていますので、要チェック!!!
いよいよ詩天が決戦と聞いて、応援に駆けつけました。
応援です。応援しているつもりです。
蓬生は大規模ボスになるくらいなのでむちゃくちゃ強いですが、一応殴ってもいいです。
質問などは受け付けませんので、一発勝負でがんばってください。
ちゃんとした詩天シナリオも出ていますので、要チェック!!!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/02/18 18:47
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 十 音子(ka0537) 人間(リアルブルー)|23才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2017/02/13 08:51:55 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/02/09 23:12:08 |