ゲスト
(ka0000)
火輪の燭光
マスター:鷹羽柊架

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~7人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/04/10 07:30
- リプレイ完成予定
- 2017/04/19 07:30
オープニング
辺境はスコール族が住まう土地にも雪解けの時期が訪れていた。
昼間は暖かく、夜は寒い日が続いており、もうすぐ畑の時期だとスコールの民達は春を待ち遠しくしている。
そんな中でスコール族に保護された少年、エーノス族のルックスはスコール族の戦士たちに剣の稽古を受けていた。
年を越す間際に賊に一族を殺されたり、連れ去られた経緯があり、虫の息でスコール族へ助けを求めてハンター達の手によって、賊の一部は捕まった。
しかし、それから賊に関する情報は来なかった。
ルックスは傷を癒す中、宙ぶらりんな気持ちになるのを恐れて剣の修行に明け暮れて日々を過ごしていた。
「うわぁ!」
雪解けでぬかるんだ地面に滑ったルックスは肩から盛大に転んでしまった。
「はははは、この時期は踏ん張らんと泥だらけになるぞ」
「うわぁ」
泥は顔まで汚しており手で拭うとさらに汚れてしまう。しかし、ルックスはもう一度手合わせ願いたいと立ち上がって剣を構える。
そんなルックスの気概を察してか、スコール族の戦士は内心では心配しつつも、彼に付き合う。
「そんなに根を詰めても上達しませんよ。ルックス様」
二回手を叩いて稽古の時間を止めたのはスコール族長補佐のカオンだ。
「あ、カオン様っ!」
「お話がございます。こちらへ」
カオンは用件だけ告げると、すぐに踵を返して歩き始める。ルックスは急いでカオンの後を追った。
向かった先は、カオンの家だった。
乾燥させた薬草茶を供されて冷えた体を温める。
「本題はこちらです」
ルックスの目の前に差し出されたのは見覚えのある首飾り。
炎のような色の鳥の羽根をあしらった首飾りはエーノス族であることを示している。
この首飾りは青い石をあしらっていた。
今、それを見つめるルックスがかけているものと似ていたが、ルックスは羽根と青い石と黄色の石が細く編まれた紐に括りつけられている。
「この石をつけているのは、俺のと、ストルのものだけです」
ルックスは首飾りを見つめて答えた。
「……カオン様、これをどこで」
「見つけたのは、ハンターの方です。場所は辺境ドワーフが有する採掘場の地上部分です」
カオンが言い終わる前にルックスが駆け出そうとすると、丁度カオンの母が木の実入りのスコーンを持ってきたところで、ルックスは慌てて足を止める。
「慌ててどうしました?」
カオンとよく似た柔和な笑みを浮かべる彼女にルックスはテンパって足を止めてしまう。
「……慌てたところで、ストル様がいるかはわかりません。しかし、我が族長の話では先の歪虚がヴェドルを目指して侵攻していた時、ストル様に似た姿は見なかったそうです」
伝説の入墨を持つ、スコール族の現族長の話はルックスも聞いてる。
「今は闇雲に探すよりも、情報を得るのが先です」
静かに告げるカオンの言葉にルックスは自分の無力さを思い出してうなだれて一度、頷いた。
「いずれ、ストル様の首飾りを発見したハンター様を依頼した方がこちらにいらっしゃいます。その時にお話をしてもいいでしょう?」
どこか、声音をやわらげてカオンは告げた。
部族なき部族の名を年若いルックスは知らなかった。
歪虚の侵略にて、滅ぼされた部族も多い。その生き残り達をかき集めて組織を形成していたなんて。
「え、同年代……」
「……はいですにゃ」
ものすごいドン引きした顔をしたルックスが言えば、テトは所在無さげに頷く。
「まぁまぁ、ルックス様。テト様は戦闘民族シバ族最後の生き残りのシバ様の愛弟子です」
「帝国に従属したって、爺様が怒ってた……昔は本当に強い人だったって、なのに、帝国の犬になるなんてって」
どうやら、エーノス族はシバの行動に対しては否定的な感情を思っているものがいたようだった。
ルックスはシバの人物像はあくまで他人の噂で形成されていたので、好意も悪意もない。
「私は、シバ様いてこそ、帝国と対等の立場でいられたと思ってますよ」
にこっと笑うカオンをルックス動揺した様子で見つめていた。
「現在は、まだ部族なき部族は休止状態ですにゃ……ですが、辺境に何かあれば調査や戦闘をしますにゃ」
テトは少し戸惑いつつ、ゆっくり話す。
「現在、辺境への歪虚軍の動きは鎮まってますにゃ。ですが、その首飾りは人為的な奪略の果てにヴェドル近郊の採掘場にありましたにゃ」
ちらりと、テトがルックスの首にかけられている二つの首飾りへ視線を送る。
「ストルはいなかった」
「はいですにゃ」
ルックスが確かめるように、どこか怒気を含んだように言えば、テトは頷く。
「調査は辺境全域に広がりますにゃ」
「もしかしたら、情報がつかめるかも……」
とくんと、ルックスの胸が高鳴る。
「己を見失にゃうことがなければ……ですにゃ」
成果が出ない事に人は時間をかけて己を見失うことがある。
誰にも気づかれない内に見失うのだ。
「来るのは、自由ですにゃ。ですが、抜けるのは許されませんにゃ」
ルックスに差し出されたテトの手は華奢ながらも、同年代の……記憶に残るストルにはない手だった。
どんな危険な任務も負うのかは想像に容易い。
だが、比べたストルは探さないと見つからない。
危険なのは承知だ。
「あんたが、俺の長になるんだな」
「そうなりますにゃ」
テトがあっさりと告げると、ルックスはその手をとった。
もう片方の手は二つの首飾りを握りしめながら。
ルックスは世話になったスコール族に世話になった感謝を告げ、テトと共にスコール族を出た。
「これからどうするんだ」
二人乗りで馬に乗っていたルックスが手綱を握っていた。
「首飾りが落ちてたところから、辺りを付けて、街を探しましたら、要塞郊外の街にぶつかりましたにゃ。そこで賊らしいものがいないか調査しますにゃ」
後ろに座っていたテトが応える。
「まずは要塞に行ってもらいますにゃ。そこでハンター達がおりますにゃ。そこで一緒に調査してもらいますにゃ」
「わかった」
ハンターの言葉にルックスはまた彼らに会えるのかと心を跳ねさせた。
彼らには大きな感謝がある。
ストルが見つかれば、きっと彼女もハンターの事が好きになるだろうとルックスは想いを馳せた。
昼間は暖かく、夜は寒い日が続いており、もうすぐ畑の時期だとスコールの民達は春を待ち遠しくしている。
そんな中でスコール族に保護された少年、エーノス族のルックスはスコール族の戦士たちに剣の稽古を受けていた。
年を越す間際に賊に一族を殺されたり、連れ去られた経緯があり、虫の息でスコール族へ助けを求めてハンター達の手によって、賊の一部は捕まった。
しかし、それから賊に関する情報は来なかった。
ルックスは傷を癒す中、宙ぶらりんな気持ちになるのを恐れて剣の修行に明け暮れて日々を過ごしていた。
「うわぁ!」
雪解けでぬかるんだ地面に滑ったルックスは肩から盛大に転んでしまった。
「はははは、この時期は踏ん張らんと泥だらけになるぞ」
「うわぁ」
泥は顔まで汚しており手で拭うとさらに汚れてしまう。しかし、ルックスはもう一度手合わせ願いたいと立ち上がって剣を構える。
そんなルックスの気概を察してか、スコール族の戦士は内心では心配しつつも、彼に付き合う。
「そんなに根を詰めても上達しませんよ。ルックス様」
二回手を叩いて稽古の時間を止めたのはスコール族長補佐のカオンだ。
「あ、カオン様っ!」
「お話がございます。こちらへ」
カオンは用件だけ告げると、すぐに踵を返して歩き始める。ルックスは急いでカオンの後を追った。
向かった先は、カオンの家だった。
乾燥させた薬草茶を供されて冷えた体を温める。
「本題はこちらです」
ルックスの目の前に差し出されたのは見覚えのある首飾り。
炎のような色の鳥の羽根をあしらった首飾りはエーノス族であることを示している。
この首飾りは青い石をあしらっていた。
今、それを見つめるルックスがかけているものと似ていたが、ルックスは羽根と青い石と黄色の石が細く編まれた紐に括りつけられている。
「この石をつけているのは、俺のと、ストルのものだけです」
ルックスは首飾りを見つめて答えた。
「……カオン様、これをどこで」
「見つけたのは、ハンターの方です。場所は辺境ドワーフが有する採掘場の地上部分です」
カオンが言い終わる前にルックスが駆け出そうとすると、丁度カオンの母が木の実入りのスコーンを持ってきたところで、ルックスは慌てて足を止める。
「慌ててどうしました?」
カオンとよく似た柔和な笑みを浮かべる彼女にルックスはテンパって足を止めてしまう。
「……慌てたところで、ストル様がいるかはわかりません。しかし、我が族長の話では先の歪虚がヴェドルを目指して侵攻していた時、ストル様に似た姿は見なかったそうです」
伝説の入墨を持つ、スコール族の現族長の話はルックスも聞いてる。
「今は闇雲に探すよりも、情報を得るのが先です」
静かに告げるカオンの言葉にルックスは自分の無力さを思い出してうなだれて一度、頷いた。
「いずれ、ストル様の首飾りを発見したハンター様を依頼した方がこちらにいらっしゃいます。その時にお話をしてもいいでしょう?」
どこか、声音をやわらげてカオンは告げた。
部族なき部族の名を年若いルックスは知らなかった。
歪虚の侵略にて、滅ぼされた部族も多い。その生き残り達をかき集めて組織を形成していたなんて。
「え、同年代……」
「……はいですにゃ」
ものすごいドン引きした顔をしたルックスが言えば、テトは所在無さげに頷く。
「まぁまぁ、ルックス様。テト様は戦闘民族シバ族最後の生き残りのシバ様の愛弟子です」
「帝国に従属したって、爺様が怒ってた……昔は本当に強い人だったって、なのに、帝国の犬になるなんてって」
どうやら、エーノス族はシバの行動に対しては否定的な感情を思っているものがいたようだった。
ルックスはシバの人物像はあくまで他人の噂で形成されていたので、好意も悪意もない。
「私は、シバ様いてこそ、帝国と対等の立場でいられたと思ってますよ」
にこっと笑うカオンをルックス動揺した様子で見つめていた。
「現在は、まだ部族なき部族は休止状態ですにゃ……ですが、辺境に何かあれば調査や戦闘をしますにゃ」
テトは少し戸惑いつつ、ゆっくり話す。
「現在、辺境への歪虚軍の動きは鎮まってますにゃ。ですが、その首飾りは人為的な奪略の果てにヴェドル近郊の採掘場にありましたにゃ」
ちらりと、テトがルックスの首にかけられている二つの首飾りへ視線を送る。
「ストルはいなかった」
「はいですにゃ」
ルックスが確かめるように、どこか怒気を含んだように言えば、テトは頷く。
「調査は辺境全域に広がりますにゃ」
「もしかしたら、情報がつかめるかも……」
とくんと、ルックスの胸が高鳴る。
「己を見失にゃうことがなければ……ですにゃ」
成果が出ない事に人は時間をかけて己を見失うことがある。
誰にも気づかれない内に見失うのだ。
「来るのは、自由ですにゃ。ですが、抜けるのは許されませんにゃ」
ルックスに差し出されたテトの手は華奢ながらも、同年代の……記憶に残るストルにはない手だった。
どんな危険な任務も負うのかは想像に容易い。
だが、比べたストルは探さないと見つからない。
危険なのは承知だ。
「あんたが、俺の長になるんだな」
「そうなりますにゃ」
テトがあっさりと告げると、ルックスはその手をとった。
もう片方の手は二つの首飾りを握りしめながら。
ルックスは世話になったスコール族に世話になった感謝を告げ、テトと共にスコール族を出た。
「これからどうするんだ」
二人乗りで馬に乗っていたルックスが手綱を握っていた。
「首飾りが落ちてたところから、辺りを付けて、街を探しましたら、要塞郊外の街にぶつかりましたにゃ。そこで賊らしいものがいないか調査しますにゃ」
後ろに座っていたテトが応える。
「まずは要塞に行ってもらいますにゃ。そこでハンター達がおりますにゃ。そこで一緒に調査してもらいますにゃ」
「わかった」
ハンターの言葉にルックスはまた彼らに会えるのかと心を跳ねさせた。
彼らには大きな感謝がある。
ストルが見つかれば、きっと彼女もハンターの事が好きになるだろうとルックスは想いを馳せた。
解説
依頼内容
要塞郊外にてエーノス族を襲った賊の調査
要塞郊外といってもかなり遠いところにあります。
治安が悪く、女や子供は狙われますので、そこに住む女性や子供たちはマントやローブを深く被っているようです。
旅人も多く出入りしているので、旅人を装えば大抵は何事もないです。
ハンターに対しては元ハンターなどもいる為、嫌悪の対象ではありません。
プレイングとダイス次第では対人戦が起きます。
街並みは整備された町ではなく、岩山や崖の麓にあるので、建物がひしめき合う小さな町です。
大衆酒場も多く、風俗街みたいな感じです。
飲み屋兼宿泊施設も存在します。
エーノス族の民は必ず、炎のような色の羽根をあしらった首飾りをしているとのこと。
同行NPC
テト:にゃんにゃんうるさいシバの弟子。
シバの遺した諜報組織『部族なき部族』の一員ですが、エンドレスの強襲を受けてショック状態を受けていたが、去年の秋ごろに少し復活。
ファリフの要請で辺境ドワーフの採掘場の歪虚調査に乗り出したら、ハンターよりエーノス族の証である首飾りを渡され、ルックスに返した。
ルックス:賊に壊滅させられたエーノス族の少年。十四歳。賊に同じ民の女性陣を連れ去られ、その中に幼馴染のストルも入っていた。
ストルを探し出すために、部族なき部族へ加入する。
クラスは霊闘士。剣の腕前はまだまだ向上中。
要塞郊外にてエーノス族を襲った賊の調査
要塞郊外といってもかなり遠いところにあります。
治安が悪く、女や子供は狙われますので、そこに住む女性や子供たちはマントやローブを深く被っているようです。
旅人も多く出入りしているので、旅人を装えば大抵は何事もないです。
ハンターに対しては元ハンターなどもいる為、嫌悪の対象ではありません。
プレイングとダイス次第では対人戦が起きます。
街並みは整備された町ではなく、岩山や崖の麓にあるので、建物がひしめき合う小さな町です。
大衆酒場も多く、風俗街みたいな感じです。
飲み屋兼宿泊施設も存在します。
エーノス族の民は必ず、炎のような色の羽根をあしらった首飾りをしているとのこと。
同行NPC
テト:にゃんにゃんうるさいシバの弟子。
シバの遺した諜報組織『部族なき部族』の一員ですが、エンドレスの強襲を受けてショック状態を受けていたが、去年の秋ごろに少し復活。
ファリフの要請で辺境ドワーフの採掘場の歪虚調査に乗り出したら、ハンターよりエーノス族の証である首飾りを渡され、ルックスに返した。
ルックス:賊に壊滅させられたエーノス族の少年。十四歳。賊に同じ民の女性陣を連れ去られ、その中に幼馴染のストルも入っていた。
ストルを探し出すために、部族なき部族へ加入する。
クラスは霊闘士。剣の腕前はまだまだ向上中。
マスターより
お世話になります。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
前回、発見したのはエーノス族の首飾りでした。
現在生き残りのルックスの怪我も治り、一歩進むことになりました。
シナリオ「望む仇」「火輪の灯」の関連シナリオとなります。
初めての方でも入れます。
どうか、エーノス族を襲った賊、そして連れ去られた女性達の情報を集めてください。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
前回、発見したのはエーノス族の首飾りでした。
現在生き残りのルックスの怪我も治り、一歩進むことになりました。
シナリオ「望む仇」「火輪の灯」の関連シナリオとなります。
初めての方でも入れます。
どうか、エーノス族を襲った賊、そして連れ去られた女性達の情報を集めてください。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/04/16 18:06
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/04/10 00:56:54 |
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情報収集頑張りましょう 星野 ハナ(ka5852) 人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター) |
最終発言 2017/04/10 01:05:38 |