ゲスト
(ka0000)
火輪の照光
マスター:鷹羽柊架

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/05/12 09:00
- リプレイ完成予定
- 2017/05/21 09:00
オープニング
●
要塞近郊の町にて、エーノス族の若い女達が売られたという事実がハンター達の手によって確かめられた。
当該地域に売られた女たちは誰一人としていなかった模様。
エーノス族の生き残りであるルックスは逸る気持ちを抑えながらも続報を待つことにした。
部族なき部族のメンバーが数人町の中に潜り込んで情報収集を行う。内容はエーノス族の女性たちの事もあるが、前回ハンターが遭遇した中性的な美貌の青年のこともあった。
調査を続けていくと、その青年は時折この町に現れることがあるそうだ。
更に町中で初めて見かけた時期は部族なき部族のメンバー達に心当たりがある。町の外で待機して話を聞いたメンバーである山羊はため息をつく。
「似たような覚醒者だと思っていたんだがな……」
「海狸が引き続き調べると言っていたよ」
茶の髪に黒い眼の女が山羊に言えば早口で頼むと返した。
「最終的には接触を考えるよ。あの時、何があったか確かめないと……」
女が呟けば、山羊は一つ頷く。
●
テトとルックスは街の者達に顔を見られているので、要塞にあるドワーフ工房にて待っていた。
ドワーフ工房に出向しているカペラがテトの話をファリフより聞いており、彼らの逗留先として提供してくれた。
ただし、衣食住を提供する代わりに労働をしてもらっている。
「なんで俺も聞き込みしたらダメなんだ?」
不満を顕にした表情でテトへくいつくのはルックスだ。
「ルックスはあの町の連中に顔を見られてますにゃ。ハンターを使ってストルを探していることを元締めにばれておりますし、町を疑っているような行動を我々が行うのは、話をつけてくれたハンター達に失礼ですにゃ」
淡々とテトが言い聞かせていると、ルックスは言葉に詰まってしまう。
「テト嬢の言うとおりだ。ハンターは我々帝国……要塞管理官の依頼にも受けることはあるし、要塞の治安部隊が出て来る事を警戒して君達へ情報を出し渋ることになる。ストル嬢の行方も途切れる可能性がある」
更に言葉を補足したのは今いる部屋の主、工房管理官のアルフェッカだった。
「というか、何で君たちが執務室にいるんだ?」
呆れ声のアルフェッカが言えば、「そう言うんなら、ちったぁ働け」と休憩中のシェダルが茶々を入れる。
きちんと仕事はしてるのに、仕事したくないとだらけるので時折突っ込まれる。
「それは……」
テトが理由を告げようとした瞬間、ドワーフ工房の女性技師であるフォニケがドアを開けて入ってきた。
「テトちゃんとお肉がここにいると聞いて!」
「にゃんでわかりましたにゃぁあああ!?」
「つぅか、お前の肉はさっき食っただろうが!」
フォニケは一歩踏み出した瞬間に全速力で駆け出し、間合いを詰めた。
自らを庇うように手を突き出したテトの腕を軽く払って一気に身軽なテトを抱き締める。
「まだまだ、試着はあるのよー!」
そのままお持ち帰りされたテトの後姿を見てからルックスはアルフェッカの方を向く。
「どうして、治安部隊は動かないんですか?」
「証拠がないから。事実はあっても、現行犯逮捕じゃないとね」
肩を竦めるアルフェッカにルックスは「そうですか」と呟いた。
●
満月へと向かう三日月の夜でもあの町は喧騒が絶えない。
朝も晩もなく、住人たちは怠惰な時間を過ごす。
部族なき部族のメンバーも夜の闇に溶け込むように町の中を歩いている。
海狸というコードネームを持つメンバーは町の者に気づかれないように陰を歩いていた。余計な摩擦を生まないように。
「…… ……」
喧騒の中、確かに聞こえた。
自分以外いなくなった部族由来のコードネームではなく、本当の名前を。
その声を海狸は知っている。
振り向いて確かめようとしたが、その術はなかった。
●
翌日、部族なき部族のメンバーである海狸が死んだことが判明された。
他殺だろうと断定された。
致命傷は喉へ一直線に切られた傷。
争った形跡が見受けられず、隙をついて殺されたのだろう。
「海狸の姉さま……」
大粒の涙を零してテトが彼女の死を悲しんでいた。
そんな彼女の姿を見て、ルックスは少し動揺している。
辺境にとって、人の死は当たり前にあり、悲しむ者はあまりいない。
生を失ったその魂は生きている者と共にあるという考えを持つといわれている。
しかし、テトは仲間の死に敏感であり、戦いにとても臆病だ。死という隔たりで二度と会えない寂しさを悲しむ。
当のルックスは自分が関わることで更に死人が出たことに衝撃を隠しきれなかった。
自分が頼んだことがどれだけ危険が分からなかったといえばそうかもしれない。人の命が奪われる事の重さに足元から崩れそうだと感じてしまう。
山羊がルックスの肩をしっかり掴んだ。彼が自分を見失わないように。
「……ハンターを呼んでくださいにゃ……」
しゃくりあげつつ、涙を流したまま呟いたテトの言葉をメンバーは静かに受け止めた。
集められたハンターにはそれからのエーノス族の行方の進歩状況や町で潜入調査で部族なき部族のメンバーである海狸の死を伝える。
エーノス族のその後の足取りは分からなかったが、ストルだろう少女を買った人物の推測を口にする。
「ストルを買ったのは、ビスという男の可能性がある。先日のハンター達の調査で彼とよく似た男と遭遇した、覚醒するときの特徴もよく似ていた」
山羊の言葉に、ハンターの一人が疑問をぶつける。
何故、その時に教えてくれなかったのか。
「それは、彼は調査任務中に死んだと思われていたからよ。コードネームは黒犬と呼ばれていたわ」
死体は一応あったが、よくわからなかったというのが真相だ。
「……死体を偽造し、逃亡という可能性がありましたにゃ……生きている可能性は無きにしも非ずですにゃ……」
しゅんとした様子のテトが言えば、場が静かになった。
「再び、あの町に行って、黒犬の兄さまをがいたか調べてくださいにゃ……」
テトの言葉にハンター達は承知してくれた。
要塞近郊の町にて、エーノス族の若い女達が売られたという事実がハンター達の手によって確かめられた。
当該地域に売られた女たちは誰一人としていなかった模様。
エーノス族の生き残りであるルックスは逸る気持ちを抑えながらも続報を待つことにした。
部族なき部族のメンバーが数人町の中に潜り込んで情報収集を行う。内容はエーノス族の女性たちの事もあるが、前回ハンターが遭遇した中性的な美貌の青年のこともあった。
調査を続けていくと、その青年は時折この町に現れることがあるそうだ。
更に町中で初めて見かけた時期は部族なき部族のメンバー達に心当たりがある。町の外で待機して話を聞いたメンバーである山羊はため息をつく。
「似たような覚醒者だと思っていたんだがな……」
「海狸が引き続き調べると言っていたよ」
茶の髪に黒い眼の女が山羊に言えば早口で頼むと返した。
「最終的には接触を考えるよ。あの時、何があったか確かめないと……」
女が呟けば、山羊は一つ頷く。
●
テトとルックスは街の者達に顔を見られているので、要塞にあるドワーフ工房にて待っていた。
ドワーフ工房に出向しているカペラがテトの話をファリフより聞いており、彼らの逗留先として提供してくれた。
ただし、衣食住を提供する代わりに労働をしてもらっている。
「なんで俺も聞き込みしたらダメなんだ?」
不満を顕にした表情でテトへくいつくのはルックスだ。
「ルックスはあの町の連中に顔を見られてますにゃ。ハンターを使ってストルを探していることを元締めにばれておりますし、町を疑っているような行動を我々が行うのは、話をつけてくれたハンター達に失礼ですにゃ」
淡々とテトが言い聞かせていると、ルックスは言葉に詰まってしまう。
「テト嬢の言うとおりだ。ハンターは我々帝国……要塞管理官の依頼にも受けることはあるし、要塞の治安部隊が出て来る事を警戒して君達へ情報を出し渋ることになる。ストル嬢の行方も途切れる可能性がある」
更に言葉を補足したのは今いる部屋の主、工房管理官のアルフェッカだった。
「というか、何で君たちが執務室にいるんだ?」
呆れ声のアルフェッカが言えば、「そう言うんなら、ちったぁ働け」と休憩中のシェダルが茶々を入れる。
きちんと仕事はしてるのに、仕事したくないとだらけるので時折突っ込まれる。
「それは……」
テトが理由を告げようとした瞬間、ドワーフ工房の女性技師であるフォニケがドアを開けて入ってきた。
「テトちゃんとお肉がここにいると聞いて!」
「にゃんでわかりましたにゃぁあああ!?」
「つぅか、お前の肉はさっき食っただろうが!」
フォニケは一歩踏み出した瞬間に全速力で駆け出し、間合いを詰めた。
自らを庇うように手を突き出したテトの腕を軽く払って一気に身軽なテトを抱き締める。
「まだまだ、試着はあるのよー!」
そのままお持ち帰りされたテトの後姿を見てからルックスはアルフェッカの方を向く。
「どうして、治安部隊は動かないんですか?」
「証拠がないから。事実はあっても、現行犯逮捕じゃないとね」
肩を竦めるアルフェッカにルックスは「そうですか」と呟いた。
●
満月へと向かう三日月の夜でもあの町は喧騒が絶えない。
朝も晩もなく、住人たちは怠惰な時間を過ごす。
部族なき部族のメンバーも夜の闇に溶け込むように町の中を歩いている。
海狸というコードネームを持つメンバーは町の者に気づかれないように陰を歩いていた。余計な摩擦を生まないように。
「…… ……」
喧騒の中、確かに聞こえた。
自分以外いなくなった部族由来のコードネームではなく、本当の名前を。
その声を海狸は知っている。
振り向いて確かめようとしたが、その術はなかった。
●
翌日、部族なき部族のメンバーである海狸が死んだことが判明された。
他殺だろうと断定された。
致命傷は喉へ一直線に切られた傷。
争った形跡が見受けられず、隙をついて殺されたのだろう。
「海狸の姉さま……」
大粒の涙を零してテトが彼女の死を悲しんでいた。
そんな彼女の姿を見て、ルックスは少し動揺している。
辺境にとって、人の死は当たり前にあり、悲しむ者はあまりいない。
生を失ったその魂は生きている者と共にあるという考えを持つといわれている。
しかし、テトは仲間の死に敏感であり、戦いにとても臆病だ。死という隔たりで二度と会えない寂しさを悲しむ。
当のルックスは自分が関わることで更に死人が出たことに衝撃を隠しきれなかった。
自分が頼んだことがどれだけ危険が分からなかったといえばそうかもしれない。人の命が奪われる事の重さに足元から崩れそうだと感じてしまう。
山羊がルックスの肩をしっかり掴んだ。彼が自分を見失わないように。
「……ハンターを呼んでくださいにゃ……」
しゃくりあげつつ、涙を流したまま呟いたテトの言葉をメンバーは静かに受け止めた。
集められたハンターにはそれからのエーノス族の行方の進歩状況や町で潜入調査で部族なき部族のメンバーである海狸の死を伝える。
エーノス族のその後の足取りは分からなかったが、ストルだろう少女を買った人物の推測を口にする。
「ストルを買ったのは、ビスという男の可能性がある。先日のハンター達の調査で彼とよく似た男と遭遇した、覚醒するときの特徴もよく似ていた」
山羊の言葉に、ハンターの一人が疑問をぶつける。
何故、その時に教えてくれなかったのか。
「それは、彼は調査任務中に死んだと思われていたからよ。コードネームは黒犬と呼ばれていたわ」
死体は一応あったが、よくわからなかったというのが真相だ。
「……死体を偽造し、逃亡という可能性がありましたにゃ……生きている可能性は無きにしも非ずですにゃ……」
しゅんとした様子のテトが言えば、場が静かになった。
「再び、あの町に行って、黒犬の兄さまをがいたか調べてくださいにゃ……」
テトの言葉にハンター達は承知してくれた。
解説
依頼内容
部族なき部族のメンバー、黒犬かもしれない男の捜索
ハンターの皆様はテトの依頼に応じて要塞郊外の町にて、黒犬かもしれない男の捜索をしていただきます。
黒犬:部族なき部族のメンバー。名前はビス。年齢は二十代前半で黒長髪褐色肌。
覚醒時は白い布の幻影に肌の色がコールタールのように黒くなる。
要塞郊外の町について。
要塞郊外といってもかなり遠いところにあります。
治安が悪く、女や子供は狙われますので、そこに住む女性や子供たちはマントやローブを深く被っているようです。
旅人も多く出入りしているので、旅人を装えば大抵は何事もないです。
ハンターに対しては元ハンターなどもいる為、嫌悪の対象ではありません。
プレイングとダイス次第では対人戦が起きます。
街並みは整備された町ではなく、岩山や崖の麓にあるので、建物がひしめき合う小さな町です。
大衆酒場も多く、風俗街みたいな感じです。
飲み屋兼宿泊施設も存在します。
下図のマスは前回、町に行ったときの大体の配置です。
右123456
1□□□□□□
2□□□☆■□
3□□◆□□□
大通り
左123456
1□□□□★◎
2□□□□□□
3□□□▲□□
☆:右2、4。町の元締めの場所を教えてくれた店。
■:右2、5。競りが行われている店を教えてくれた店。
◆:右3、3。連れ去られたエーノス族の女達が競りにかけられた事実を教えてくれた人間がいた。
★:左1、5。競りが行われる際の準備の話とエーノス族の競りの話をしていた。
◎:左1、6。元締めがいる店。目印は赤黒い樽。
競りをやっていた場所は上記の地図でいうところの左4、3くらいのところにあります。
商売女が切り盛りしてるあまり音楽を奏でてない広いホールがあるだけのジャズバーみたいな店。
今回、プレイングによりけりで所持金がマイナスになることもあります。
テト、ルックスはプレイングで呼んでいただけたら出てきます。
部族なき部族のメンバー、黒犬かもしれない男の捜索
ハンターの皆様はテトの依頼に応じて要塞郊外の町にて、黒犬かもしれない男の捜索をしていただきます。
黒犬:部族なき部族のメンバー。名前はビス。年齢は二十代前半で黒長髪褐色肌。
覚醒時は白い布の幻影に肌の色がコールタールのように黒くなる。
要塞郊外の町について。
要塞郊外といってもかなり遠いところにあります。
治安が悪く、女や子供は狙われますので、そこに住む女性や子供たちはマントやローブを深く被っているようです。
旅人も多く出入りしているので、旅人を装えば大抵は何事もないです。
ハンターに対しては元ハンターなどもいる為、嫌悪の対象ではありません。
プレイングとダイス次第では対人戦が起きます。
街並みは整備された町ではなく、岩山や崖の麓にあるので、建物がひしめき合う小さな町です。
大衆酒場も多く、風俗街みたいな感じです。
飲み屋兼宿泊施設も存在します。
下図のマスは前回、町に行ったときの大体の配置です。
右123456
1□□□□□□
2□□□☆■□
3□□◆□□□
大通り
左123456
1□□□□★◎
2□□□□□□
3□□□▲□□
☆:右2、4。町の元締めの場所を教えてくれた店。
■:右2、5。競りが行われている店を教えてくれた店。
◆:右3、3。連れ去られたエーノス族の女達が競りにかけられた事実を教えてくれた人間がいた。
★:左1、5。競りが行われる際の準備の話とエーノス族の競りの話をしていた。
◎:左1、6。元締めがいる店。目印は赤黒い樽。
競りをやっていた場所は上記の地図でいうところの左4、3くらいのところにあります。
商売女が切り盛りしてるあまり音楽を奏でてない広いホールがあるだけのジャズバーみたいな店。
今回、プレイングによりけりで所持金がマイナスになることもあります。
テト、ルックスはプレイングで呼んでいただけたら出てきます。
マスターより
おせわになっております。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
今回、部族なき部族のメンバーが殺害されました。
きな臭い話からのスタートですが、どうかよろしくお願いします。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
今回、部族なき部族のメンバーが殺害されました。
きな臭い話からのスタートですが、どうかよろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/05/19 06:16
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 鞍馬 真(ka5819) 人間(リアルブルー)|22才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2017/05/11 22:27:52 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/05/09 00:39:50 |