ゲスト
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【郷祭】おにぎり草(仮)の試食と命名
マスター:村井朋靖

- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/11/06 22:00
- リプレイ完成予定
- 2014/11/15 22:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●
今回のジェオルジ村長祭で大々的にお披露目されるのは、現領主のセスト・ジェオルジ(kz0034)が発見・研究し、前領主で農業研究家のルーベン・ジェオルジが増殖や品種改良を行った不思議な植物、仮称「おにぎり草」である。
これは蔓性植物の一種で、見た目は「大きな豆」だ。これを株分けで殖やす。サヤは20センチ程度で、1株にサヤがたくさん実る。
サヤの中に、おにぎりの素となる白い実が入っているので、サヤごと煮たり焼いたり蒸したりして食べるのが一般的。どんな調理法でも、サヤが黒くなったら食べ頃のサインだ。
サヤから実を出さなければそれなりに日持ちし、また一手間かかるが、実を出して干すと更に日持ちする。いわゆる乾飯である。まさにいつでもどこでも、おにぎりのような味わいを楽しめるという画期的な植物だ。なお、実には薄皮があり、この一部がノリのように黒くなっている。
しかもこの植物、つぼみの中に食材を入れることで白い実に味付けができる。カレーを入れればカレー味に、梅干を入れれば梅味となり、サヤと実も食材と同じ色に変化するのだ。この点は「飽きの来ない食糧」として売り出せると、一家の母・バルバラも太鼓判を押す。
この植物、セストとルーベンが親子で手がけた傑作という立場は揺るがしようのない事実だ。
しかし、一家の女性陣はひとつだけクレームをつける。これを何とかしないことには、大々的にお披露目したくないとさえ言う始末だった。
「なぜだ! なぜ、そんなに嫌がる!」
ルーベンは家族が集う食卓で、妻・バルバラと娘・ルイーザに訴えかける。
「あなた、口が酸っぱくなるほど言ってますけど……問題は、その名前よ」
「お母様の言う通り。おにぎり草っていうネーミングセンスが、ちょっとね……」
無情にも「ダサい」と口を揃える二人。なお、セストは何も言わずに、黙々と食事を続けている。
自分の味方をしてくれない息子を横目で見ながら、ルーベンは熱弁を振るう。
「ならば、どうする。私とセストのおにぎり草は、もうすぐ試食会でお披露目するんだぞ!」
「ああ、おにぎり草は仮称よ。あなたが何度叫んでも、正式名称にはしませんから」
「ぐぬぬ……!」
農業研究にかけては右に出る者はいないルーベンも、ひとたび家庭に戻ればただのダメ親父である。
「お父様、今回は試食会に参加された方に命名してもらおうと考えてるの」
ルイーザはそう切り出した。
今回の祭が盛り上がっている背景には、昨今のハンターの活躍が挙げられる。彼らに命名をお願いすれば、農耕推進地域ジェオルジとしても最大のPRになるだろう。この祭に協力する他の都市に華を持たせるのもいいが、ここは我等が領地。動かない理由などないわけで。
「姉上らしいご提案ですね。僕は賛成です」
最近は領主らしく、ハンターとも付き合っているセストも賛成。バルバラは……もはや説明するまでもない。
「ということで、試食会にお越しのハンターさんに命名をお願いする手はずを、すでに整えてあります」
ルーベンは「待て、その段取りは聞いてない!」とズレた片眼鏡をかけ直す。
「だいたい、ハンターは大勢来るだろう。そのうちのひとつを、誰が公明正大に決められるというんだ?」
彼の疑問はもっともだ。しかし交渉に関しては、バルバラの方が一枚上手。
「ええ、もっとも相応しいと思われる方をお呼びしておりますわ」
実質的領主たるバルバラの瞳が、怪しく光った。
●
翌日。バルバラはセストを伴って、領主の地に滞在する自由都市評議会の議長、ラウロ・デ・セータ(kz0022)の元を訪れた。
「コンシェルジュ、いつもお越しくださいまして、誠にありがとうございます」
「いやいや、いつもおもてなしいただいて恐縮です」
バルバラは客間に入るなり恭しく礼をし、ラウロの座るソファーへと近づく。彼も二人に席を勧めた。
「今回は実に賑やかで、大変よろしいことです」
「ええ、これもセストのおかげ。元を正せば、ハンターさんのおかげかと」
セストは静かに頷いた。真夏の決戦は、まだ記憶に新しい。そして今もまた……
しかし、ラウロは明るく話す。
「ハンターの皆様を労わるお祭りでもありますからな。この地で活力を得れば、必ず苦難に立ち向かえましょう」
「そこでコンシェルジュにも一肌脱いでいただきたく……」
バルバラはおにぎり草のことをセストに説明させ、自らは命名の決定をラウロにお願いしたい旨を切り出す。
「なんと、そんな重大な役目を私に! しかしここは皆様の地、むやみに私が決定を振りかざす場面ではなかろうかと……」
「いえ、普段から同盟の決定を担うあなただからこそ、今回はお願いしているのです」
この言葉は、セストの口から出たものだ。ラウロは戸惑いながらも「なるほど……」と頷く。
バルバラは相手の心が揺れたと知るや、一気に攻勢を強めた。
「もしお引き受けいただけるなら、ラウロ様には報酬として最高級のドライフルーツを……」
公明正大を絵に描いたような男・ラウロだが、「ドライフルーツに目がない」というのが唯一の弱点。彼は口に手をやり、小声で「報酬として、いただけるのですかな?」と念を押す。バルバラは微笑みながら無言で右手を隠し、そこで指を3本立てた。
「よろしい。おにぎり草の命名決定という難業、このラウロにお任せください」
大人のズルい駆け引きをセストは黙って見つめていたが、ずっと「指の数は何が基準なんだろう?」と考えていた。
かくして、「おにぎり草(仮)」の試食会と命名パーティーが、領主の土地で盛大に開催される運びとなった。
●
今回のジェオルジ村長祭で大々的にお披露目されるのは、現領主のセスト・ジェオルジ(kz0034)が発見・研究し、前領主で農業研究家のルーベン・ジェオルジが増殖や品種改良を行った不思議な植物、仮称「おにぎり草」である。
これは蔓性植物の一種で、見た目は「大きな豆」だ。これを株分けで殖やす。サヤは20センチ程度で、1株にサヤがたくさん実る。
サヤの中に、おにぎりの素となる白い実が入っているので、サヤごと煮たり焼いたり蒸したりして食べるのが一般的。どんな調理法でも、サヤが黒くなったら食べ頃のサインだ。
サヤから実を出さなければそれなりに日持ちし、また一手間かかるが、実を出して干すと更に日持ちする。いわゆる乾飯である。まさにいつでもどこでも、おにぎりのような味わいを楽しめるという画期的な植物だ。なお、実には薄皮があり、この一部がノリのように黒くなっている。
しかもこの植物、つぼみの中に食材を入れることで白い実に味付けができる。カレーを入れればカレー味に、梅干を入れれば梅味となり、サヤと実も食材と同じ色に変化するのだ。この点は「飽きの来ない食糧」として売り出せると、一家の母・バルバラも太鼓判を押す。
この植物、セストとルーベンが親子で手がけた傑作という立場は揺るがしようのない事実だ。
しかし、一家の女性陣はひとつだけクレームをつける。これを何とかしないことには、大々的にお披露目したくないとさえ言う始末だった。
「なぜだ! なぜ、そんなに嫌がる!」
ルーベンは家族が集う食卓で、妻・バルバラと娘・ルイーザに訴えかける。
「あなた、口が酸っぱくなるほど言ってますけど……問題は、その名前よ」
「お母様の言う通り。おにぎり草っていうネーミングセンスが、ちょっとね……」
無情にも「ダサい」と口を揃える二人。なお、セストは何も言わずに、黙々と食事を続けている。
自分の味方をしてくれない息子を横目で見ながら、ルーベンは熱弁を振るう。
「ならば、どうする。私とセストのおにぎり草は、もうすぐ試食会でお披露目するんだぞ!」
「ああ、おにぎり草は仮称よ。あなたが何度叫んでも、正式名称にはしませんから」
「ぐぬぬ……!」
農業研究にかけては右に出る者はいないルーベンも、ひとたび家庭に戻ればただのダメ親父である。
「お父様、今回は試食会に参加された方に命名してもらおうと考えてるの」
ルイーザはそう切り出した。
今回の祭が盛り上がっている背景には、昨今のハンターの活躍が挙げられる。彼らに命名をお願いすれば、農耕推進地域ジェオルジとしても最大のPRになるだろう。この祭に協力する他の都市に華を持たせるのもいいが、ここは我等が領地。動かない理由などないわけで。
「姉上らしいご提案ですね。僕は賛成です」
最近は領主らしく、ハンターとも付き合っているセストも賛成。バルバラは……もはや説明するまでもない。
「ということで、試食会にお越しのハンターさんに命名をお願いする手はずを、すでに整えてあります」
ルーベンは「待て、その段取りは聞いてない!」とズレた片眼鏡をかけ直す。
「だいたい、ハンターは大勢来るだろう。そのうちのひとつを、誰が公明正大に決められるというんだ?」
彼の疑問はもっともだ。しかし交渉に関しては、バルバラの方が一枚上手。
「ええ、もっとも相応しいと思われる方をお呼びしておりますわ」
実質的領主たるバルバラの瞳が、怪しく光った。
●
翌日。バルバラはセストを伴って、領主の地に滞在する自由都市評議会の議長、ラウロ・デ・セータ(kz0022)の元を訪れた。
「コンシェルジュ、いつもお越しくださいまして、誠にありがとうございます」
「いやいや、いつもおもてなしいただいて恐縮です」
バルバラは客間に入るなり恭しく礼をし、ラウロの座るソファーへと近づく。彼も二人に席を勧めた。
「今回は実に賑やかで、大変よろしいことです」
「ええ、これもセストのおかげ。元を正せば、ハンターさんのおかげかと」
セストは静かに頷いた。真夏の決戦は、まだ記憶に新しい。そして今もまた……
しかし、ラウロは明るく話す。
「ハンターの皆様を労わるお祭りでもありますからな。この地で活力を得れば、必ず苦難に立ち向かえましょう」
「そこでコンシェルジュにも一肌脱いでいただきたく……」
バルバラはおにぎり草のことをセストに説明させ、自らは命名の決定をラウロにお願いしたい旨を切り出す。
「なんと、そんな重大な役目を私に! しかしここは皆様の地、むやみに私が決定を振りかざす場面ではなかろうかと……」
「いえ、普段から同盟の決定を担うあなただからこそ、今回はお願いしているのです」
この言葉は、セストの口から出たものだ。ラウロは戸惑いながらも「なるほど……」と頷く。
バルバラは相手の心が揺れたと知るや、一気に攻勢を強めた。
「もしお引き受けいただけるなら、ラウロ様には報酬として最高級のドライフルーツを……」
公明正大を絵に描いたような男・ラウロだが、「ドライフルーツに目がない」というのが唯一の弱点。彼は口に手をやり、小声で「報酬として、いただけるのですかな?」と念を押す。バルバラは微笑みながら無言で右手を隠し、そこで指を3本立てた。
「よろしい。おにぎり草の命名決定という難業、このラウロにお任せください」
大人のズルい駆け引きをセストは黙って見つめていたが、ずっと「指の数は何が基準なんだろう?」と考えていた。
かくして、「おにぎり草(仮)」の試食会と命名パーティーが、領主の土地で盛大に開催される運びとなった。
解説
●依頼の目的
当初、今回のお祭りの目玉に据えられていた「おにぎり草(仮)」の試食をし、
ルーベンのダサいネーミングセンスを、ハンターさんのナイスな命名で打ち消すこと。
●依頼の内容
基本的に「おにぎり草(仮)」の試食会です。
主催はジェオルジ一族で、おにぎり草の他、さまざまなおかずやデザートも並びますが、
メインは「おにぎり草(仮)」の試食なので、必ずひとつは食べてくださいね!
プレイングに希望を書いていただければ、お好きな味付けになった実を用意します。
クリムゾンウェストでは手に入らないであろう料理や食材の場合は、
申し訳ありませんが、ある程度似た味のするものをつぼみに入れて対応します。
試食と同じくらい大切なのが、「おにぎり草(仮)」の命名です。
こちらは【希望する名称】という形式で、プレイングに明記してください。
なお、命名については、相談掲示板で事前に公開していただいても構いません。
また、他の方の名称を指示する場合も同様に、【希望する名称】の明記をお願いします。
命名は票数が多いものを優先して検討し、最終的にラウロが発表する形となります。
ただし、いろんな点を考慮しますので、最大得票の名称が採用されるとは限りません。
●イベシナの登場人物について
農業研究家で元領主のルーベン、領主の補佐役であるバルバラ、
派手な服装が大好きなルイーザ、現領主のセストのジェオルジ一族に加え、
自由都市評議会の議長、ラウロ・デ・セータが登場します。
●その他の補足
・イベシナの質問は、やけに嬉しそうなラウロ・デ・セータ(kz0022)がお答えします。
当初、今回のお祭りの目玉に据えられていた「おにぎり草(仮)」の試食をし、
ルーベンのダサいネーミングセンスを、ハンターさんのナイスな命名で打ち消すこと。
●依頼の内容
基本的に「おにぎり草(仮)」の試食会です。
主催はジェオルジ一族で、おにぎり草の他、さまざまなおかずやデザートも並びますが、
メインは「おにぎり草(仮)」の試食なので、必ずひとつは食べてくださいね!
プレイングに希望を書いていただければ、お好きな味付けになった実を用意します。
クリムゾンウェストでは手に入らないであろう料理や食材の場合は、
申し訳ありませんが、ある程度似た味のするものをつぼみに入れて対応します。
試食と同じくらい大切なのが、「おにぎり草(仮)」の命名です。
こちらは【希望する名称】という形式で、プレイングに明記してください。
なお、命名については、相談掲示板で事前に公開していただいても構いません。
また、他の方の名称を指示する場合も同様に、【希望する名称】の明記をお願いします。
命名は票数が多いものを優先して検討し、最終的にラウロが発表する形となります。
ただし、いろんな点を考慮しますので、最大得票の名称が採用されるとは限りません。
●イベシナの登場人物について
農業研究家で元領主のルーベン、領主の補佐役であるバルバラ、
派手な服装が大好きなルイーザ、現領主のセストのジェオルジ一族に加え、
自由都市評議会の議長、ラウロ・デ・セータが登場します。
●その他の補足
・イベシナの質問は、やけに嬉しそうなラウロ・デ・セータ(kz0022)がお答えします。
マスターより
こんにちは、村井朋靖(むらい・ともやす)です。ようこそ、クリムゾンウェストへ!
前回に続きまして、自由都市同盟【郷祭】に関わるイベントシナリオをお届けします。
連動ページに書かれた「あの植物」とは、実は「おにぎり草(仮)」のことでした。
ね、【郷祭】のイラストにいっぱい描いてありますよね? これです、これ!
ただ、名称がちょっと残念(?)なので、ぜひハンターさんのお知恵を拝借したいのです。
もちろんタダ飯が食べられるので、お仲間やお友達と一緒にご参加ください!
プレイングは、PC口調で書いていただけると助かります。
また、プレイングは仮で申請しておくと安心ですよ。今回はよろしくお願いします!
前回に続きまして、自由都市同盟【郷祭】に関わるイベントシナリオをお届けします。
連動ページに書かれた「あの植物」とは、実は「おにぎり草(仮)」のことでした。
ね、【郷祭】のイラストにいっぱい描いてありますよね? これです、これ!
ただ、名称がちょっと残念(?)なので、ぜひハンターさんのお知恵を拝借したいのです。
もちろんタダ飯が食べられるので、お仲間やお友達と一緒にご参加ください!
プレイングは、PC口調で書いていただけると助かります。
また、プレイングは仮で申請しておくと安心ですよ。今回はよろしくお願いします!
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/11/17 21:46
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/11/05 22:13:44 |
|
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おにぎり草(仮)の命名相談スレ ラウロ・デ・セータ(kz0022) 人間(クリムゾンウェスト)|61才|男性|一般人 |
最終発言 2014/11/06 03:50:46 |