ゲスト
(ka0000)
知追う者、未来を願い地清める
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/09/19 09:00
- リプレイ完成予定
- 2017/09/28 09:00
オープニング
●工程表
エトファリカ連邦国天ノ都、陰陽寮において、大江 紅葉は上司の吉備 灯世と話をする。
「あい、分かった……」
灯世は妹弟子であり、兄として父として面倒を見てきた紅葉の行動に感慨深いものがあった。
(両親の生死が不明、多くの同郷人を失い、宗主と言う名を頂き、妹のためと言いながら出仕を始めた子がなぁ。書物があるところに入ったら出てこなかったりはあったし、代々符術師とかいうが実力ないお偉方にいじめられてもへこたれず……というか、家臣団が怖かったなぁ)
灯世は思い出して震える。
紅葉が足を引っかけられて転んだりするのはしょっちゅう、書庫に閉じ込められたとか事件はあった。灯世や当時の師匠も必死に守ろうとしていたが、妖怪との交戦状態でなかなか手が回らない。いじめに走る奴らは実力がない、足手まといだから後方にいたがために、後方にいるひよっこ符術師に当たった状態だった。
紅葉は「我慢すれば済むことです。本がたくさん読めました」と言っていたが、家臣団は紅葉を育てる役割もあり、ぶちぎれ、打ちこわしに走りかかっていたのだった。
文官の家だとなめてかかると、一致団結する大江家臣団は普段を考えると想像つかない行動に出る。
げに恐ろしき大江家の家臣団。
「……どうしたんですか?」
「いや、まあ、お前も大きくなったよなと思ったわけだ」
「あー、師匠のところもお子さんも大きくなりました」
「歪虚支配地域だったもんな……一応、一般人も行けるとしても土地が力強く回復するほうがいいし。儀式できるんだっけ?」
「えー」
紅葉は冷めた目で灯世を見る。
「行ってこい。そして、人類の土地を取り戻す第二歩にしろ」
「はい。行ってまいります」
●帰り道
紅葉が城を出たところで松永 光頼に呼び止められた。
「大江殿、少し話があるんですがよろしいでしょうか?」
「え、あ、はい!」
改まって言われると緊張する。
城内の一室にて対面する。
「実は……この辺りって大江家が住んでいた里ですよね」
地図を指さす。
「はい」
「……その近辺に大物の妖怪がいるという話があるんです」
「ええええ? どうしましょう、里人たち結構戻っていますよ、順番に」
「ですよね。話は伺っています。虎猫と柴犬事件の後からあちらへの人の動きが大きいのは把握しています。戻ることはいいんですよ」
紅葉がどばっと汗をかいているのを見て、光頼は「この人は何をしているんだろう」と不安がる。
「えと……武家は動いたりします?」
「このままでいけば動きます。火災も起こっているという話がありますし」
情報漏洩。
「ここはうちの土地です」
キパリという。
「即刻逃げた武家など頼りにしません。あ、松永殿は素敵な方だと知っているので、えと……えっと」
紅葉は勢いでしゃべり、困惑し、顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。光頼は反応に困り、やはりそっぽを向いた。
「えと、あの」
「あの」
二人の声は重なる。そして譲り合いをした後、笑った。
「えっと、近々私そっちに行く予定なのです」
「なぜですか」
「結界ではないですね……えと、浄化してきます」
「……そうですか。人手はいりますか?」
「できれば、変に介入されたくありません」
「そうですよね……上には里側が独自に動くとそれとなく……」
紅葉はほっと光頼を見る。
光頼は時間の流れを感じる。
(あの時の人が……)
年相応の女性としてそこにいる。
「時間ができたら、里にお伺いしたいですね」
「ぜひぜひ。まあ、私も出仕ありますから、こちらに住みますよ。あちらはまだまだ先です」
少しずつ、妖怪の支配からの脱却がなされているのだ。
●依頼
紅葉はハンターオフィスに依頼を出しに行く。
「何があるのかさっぱりわかりません。多すぎても少なすぎても問題です」
あの近辺で過去から現在まで見受けられた妖怪を紅葉はリストアップはしていた。
「幅広いですね」
「はい。雑魔の類はなんでもござれかもしれません。基本的に海ということもあり海にゆかりのある妖怪が多い感じはしました。ただ、イツマデは妙に出ています」
「結局あれは何でしょうか?」
「不明です。ただ、戦で足止めされ戻れなかったものとも、死んだあと生まれ変わることができない人とも聞いたことあります」
イツマデ、イツマデと鳴き、空を飛び生き物を襲う。その声は聞くものを不安にさせる。
先ほど、光頼が「火災が起きている」と言っていた。つまり、別の妖怪もいる可能性が高い。
「あの近辺は陸上はあまり状況が良くありません。空を飛べるか水の中か……儀式をするのは里の中でも安定していそうな場所です」
「もともとは……里の外に社があったんです?」
「武家屋敷は外ですよ。しかし、大江家だって里を守る権利があり、独自に社となる信仰の場はありました」
はず、と言ったのを職員は聞き漏らさない。
「正直いって、私頻繁に行っていません。爺たちの言葉を頼りに、実家があったあたりにあるはずです。どこでも浄化は可能ですし、安定させるならば島か手前の部分ですね」
結局「島」でするのだと紅葉はいう。
「分かりました……護衛とともに妖怪退治ですね」
「はいよろしくお願いします」
職員は紅葉の依頼を受理した。
エトファリカ連邦国天ノ都、陰陽寮において、大江 紅葉は上司の吉備 灯世と話をする。
「あい、分かった……」
灯世は妹弟子であり、兄として父として面倒を見てきた紅葉の行動に感慨深いものがあった。
(両親の生死が不明、多くの同郷人を失い、宗主と言う名を頂き、妹のためと言いながら出仕を始めた子がなぁ。書物があるところに入ったら出てこなかったりはあったし、代々符術師とかいうが実力ないお偉方にいじめられてもへこたれず……というか、家臣団が怖かったなぁ)
灯世は思い出して震える。
紅葉が足を引っかけられて転んだりするのはしょっちゅう、書庫に閉じ込められたとか事件はあった。灯世や当時の師匠も必死に守ろうとしていたが、妖怪との交戦状態でなかなか手が回らない。いじめに走る奴らは実力がない、足手まといだから後方にいたがために、後方にいるひよっこ符術師に当たった状態だった。
紅葉は「我慢すれば済むことです。本がたくさん読めました」と言っていたが、家臣団は紅葉を育てる役割もあり、ぶちぎれ、打ちこわしに走りかかっていたのだった。
文官の家だとなめてかかると、一致団結する大江家臣団は普段を考えると想像つかない行動に出る。
げに恐ろしき大江家の家臣団。
「……どうしたんですか?」
「いや、まあ、お前も大きくなったよなと思ったわけだ」
「あー、師匠のところもお子さんも大きくなりました」
「歪虚支配地域だったもんな……一応、一般人も行けるとしても土地が力強く回復するほうがいいし。儀式できるんだっけ?」
「えー」
紅葉は冷めた目で灯世を見る。
「行ってこい。そして、人類の土地を取り戻す第二歩にしろ」
「はい。行ってまいります」
●帰り道
紅葉が城を出たところで松永 光頼に呼び止められた。
「大江殿、少し話があるんですがよろしいでしょうか?」
「え、あ、はい!」
改まって言われると緊張する。
城内の一室にて対面する。
「実は……この辺りって大江家が住んでいた里ですよね」
地図を指さす。
「はい」
「……その近辺に大物の妖怪がいるという話があるんです」
「ええええ? どうしましょう、里人たち結構戻っていますよ、順番に」
「ですよね。話は伺っています。虎猫と柴犬事件の後からあちらへの人の動きが大きいのは把握しています。戻ることはいいんですよ」
紅葉がどばっと汗をかいているのを見て、光頼は「この人は何をしているんだろう」と不安がる。
「えと……武家は動いたりします?」
「このままでいけば動きます。火災も起こっているという話がありますし」
情報漏洩。
「ここはうちの土地です」
キパリという。
「即刻逃げた武家など頼りにしません。あ、松永殿は素敵な方だと知っているので、えと……えっと」
紅葉は勢いでしゃべり、困惑し、顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。光頼は反応に困り、やはりそっぽを向いた。
「えと、あの」
「あの」
二人の声は重なる。そして譲り合いをした後、笑った。
「えっと、近々私そっちに行く予定なのです」
「なぜですか」
「結界ではないですね……えと、浄化してきます」
「……そうですか。人手はいりますか?」
「できれば、変に介入されたくありません」
「そうですよね……上には里側が独自に動くとそれとなく……」
紅葉はほっと光頼を見る。
光頼は時間の流れを感じる。
(あの時の人が……)
年相応の女性としてそこにいる。
「時間ができたら、里にお伺いしたいですね」
「ぜひぜひ。まあ、私も出仕ありますから、こちらに住みますよ。あちらはまだまだ先です」
少しずつ、妖怪の支配からの脱却がなされているのだ。
●依頼
紅葉はハンターオフィスに依頼を出しに行く。
「何があるのかさっぱりわかりません。多すぎても少なすぎても問題です」
あの近辺で過去から現在まで見受けられた妖怪を紅葉はリストアップはしていた。
「幅広いですね」
「はい。雑魔の類はなんでもござれかもしれません。基本的に海ということもあり海にゆかりのある妖怪が多い感じはしました。ただ、イツマデは妙に出ています」
「結局あれは何でしょうか?」
「不明です。ただ、戦で足止めされ戻れなかったものとも、死んだあと生まれ変わることができない人とも聞いたことあります」
イツマデ、イツマデと鳴き、空を飛び生き物を襲う。その声は聞くものを不安にさせる。
先ほど、光頼が「火災が起きている」と言っていた。つまり、別の妖怪もいる可能性が高い。
「あの近辺は陸上はあまり状況が良くありません。空を飛べるか水の中か……儀式をするのは里の中でも安定していそうな場所です」
「もともとは……里の外に社があったんです?」
「武家屋敷は外ですよ。しかし、大江家だって里を守る権利があり、独自に社となる信仰の場はありました」
はず、と言ったのを職員は聞き漏らさない。
「正直いって、私頻繁に行っていません。爺たちの言葉を頼りに、実家があったあたりにあるはずです。どこでも浄化は可能ですし、安定させるならば島か手前の部分ですね」
結局「島」でするのだと紅葉はいう。
「分かりました……護衛とともに妖怪退治ですね」
「はいよろしくお願いします」
職員は紅葉の依頼を受理した。
解説
大江 紅葉の護衛
●里と近辺
里は周りが海に囲まれ、潮の満ち引きで道ができる場所にあります。便宜上、昼間は里と外はつながっていますが、夜間は小舟がないと行き来はできません。
里の手前は浜と真新しい小屋が二軒、簡便な柵が小屋を守る程度にあります。
里に関しては、小高い丘の形になっています。日中、里と外の出入り口となるところがある道がメーンです。そこを上り切ると広場となっており、見晴らしがよいです。なお、昔はお墓として使用していました。
大江家の屋敷跡はメーンの道を途中で東に折れて行きます。屋敷自体は形はとどめていますが、住む場合は立て直しが必要とされています。
儀式で紅葉が使うのはこの屋敷の、庭だった部分です。
●一般の人の状況
里と手前の陸地合わせて常時二十人前後はいます。非覚醒者です。
島には大江家から先住した虎猫八匹、柴犬四匹、驢馬四匹がおります。
●PL情報
・イツマデ サイズ2、憤怒に属す怪鳥。鳴き声に特徴があり、聞くものを不安にさせる。
なお、これまでイツマデ(サイズ1)は出ていますが、空を飛び足蹴りする、程度で能力はありません。大きくなったことで何かする可能性はあります。
・ヒッポウ サイズ1 憤怒に属す怪鳥、ツルに似た姿をしている。くちばしに火を咥えており、別名「火災の兆し」とも言われている。
※依頼内容は里までの護衛も実際は含まれていますが、警戒すると思いますのでプレイングに記載せず問題ないです。
里に到着後から浄化終了までが重要です。あれこれ準備も含め儀式は明け方です。
なお、質問がある場合は大江 紅葉が出発48時間前まで答えます。
●里と近辺
里は周りが海に囲まれ、潮の満ち引きで道ができる場所にあります。便宜上、昼間は里と外はつながっていますが、夜間は小舟がないと行き来はできません。
里の手前は浜と真新しい小屋が二軒、簡便な柵が小屋を守る程度にあります。
里に関しては、小高い丘の形になっています。日中、里と外の出入り口となるところがある道がメーンです。そこを上り切ると広場となっており、見晴らしがよいです。なお、昔はお墓として使用していました。
大江家の屋敷跡はメーンの道を途中で東に折れて行きます。屋敷自体は形はとどめていますが、住む場合は立て直しが必要とされています。
儀式で紅葉が使うのはこの屋敷の、庭だった部分です。
●一般の人の状況
里と手前の陸地合わせて常時二十人前後はいます。非覚醒者です。
島には大江家から先住した虎猫八匹、柴犬四匹、驢馬四匹がおります。
●PL情報
・イツマデ サイズ2、憤怒に属す怪鳥。鳴き声に特徴があり、聞くものを不安にさせる。
なお、これまでイツマデ(サイズ1)は出ていますが、空を飛び足蹴りする、程度で能力はありません。大きくなったことで何かする可能性はあります。
・ヒッポウ サイズ1 憤怒に属す怪鳥、ツルに似た姿をしている。くちばしに火を咥えており、別名「火災の兆し」とも言われている。
※依頼内容は里までの護衛も実際は含まれていますが、警戒すると思いますのでプレイングに記載せず問題ないです。
里に到着後から浄化終了までが重要です。あれこれ準備も含め儀式は明け方です。
なお、質問がある場合は大江 紅葉が出発48時間前まで答えます。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
大江 紅葉、陰陽寮の符術師らしく、宗主らしい行動をとります。帰還事業の一環です。
人の往来も増え、戻る人もいることでしょう。
よろしくお願いします。
大江 紅葉、陰陽寮の符術師らしく、宗主らしい行動をとります。帰還事業の一環です。
人の往来も増え、戻る人もいることでしょう。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/09/25 17:30
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 トリエステ・ウェスタ(ka6908) ドラグーン|21才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2017/09/18 23:41:34 |
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【質問卓】 メイム(ka2290) エルフ|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2017/09/17 12:47:40 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/09/17 10:07:26 |