ゲスト
(ka0000)
【転臨】烏合の衆な友軍と
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- ユニット参加人数
- 現在8 / 0~8
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/09/22 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/10/01 19:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
諸侯の軍が合流して1時間が経った。
未だ整列すら終わらず、予定されている指揮官訓示が始まる気配すらない。
「司祭様! 我々だけで出発しましょう!」
若手の聖堂戦士が血走った目で上申する。
半時間も行軍すればイスルダ島における歪虚の最大拠点に到達する。
住民を殺し土地を奪っただけでも許し難い。
最期まで戦い抜いた戦士の遺骸を歪虚に変えたことを考えるとはらわたが煮えくりかえる。
「抑えて下さい」
言葉では無く、司祭が纏う濃厚な殺意に気づいて体が固まる。
笑みに見える表情を保ったままなのが非常に怖い。
「我々の戦力だけでは敵拠点に近づくこともできません」
この隊の実質的指揮官である老兵に目を向ける。
呆れるほど分厚い鎧を来て平然と茶を啜っていた男が、曖昧な顔でうなずいた。
「で、ですが」
「私も気持ちは一緒です」
説法慣れしているのだろう。
掌で転がすように怒りの方向をずらし、若手聖堂戦士の闘志だけ焚き付け天幕から出て行かせる。
「旨い茶ですなー」
相変わらず他人事な老兵に、少女司祭がじっとりとした視線を向ける。
視線はそのままに、スイッチが入りっぱなしのトランシーバーを手に取り後方と連絡をとる。
ハンターが上陸したと知らされ、初めて安堵に近い息を吐いた。
「報告です! 10分後から訓示を始めるので司祭様に同席して頂きたいと……」
伝令が駆け込んで来る。
そこには気弱な少女も引退直前の老兵もいない。
歪虚も逃げ出す眼光の男女1組が、無言でうなずき戦場へ踏み出した。
●1時間後の敗走直前
勇壮な兵士達が、真正面から敵軍とぶつかった。
錆びた剣が真新しい盾で受け止められ、反撃の刃が乾ききった体に半ばまで埋まる。
兵士達は激しく戦いながらじりじりと戦線を押し上げる。
だがその進撃は10メートルも続かず終わる。
左右に広げた蝙蝠羽が4メートルに達する、蝙蝠と人間を足して割らずに悪趣味を掛け合わせた異形が頭の上から襲いかかる。
これがハンターなら躱しざまに仕留めたりそもそも近寄らせず銃か弓か術で仕留めたのだろうが、年に1月程度しか訓練しない兼業兵士では耐えられない。
至極あっさり士気が崩壊し、100メートル近く下がったところで聖堂戦士団の援護と治療を受けようやく立ち止まった。
「司祭様!」
部下が動揺してもイコニアは平然としている。
歪虚目がけて突撃したいのをぐっと堪えているだけなのだが、彼女をよく知らない聖堂戦士から見ると非常に頼りがいのある上司である。
老兵が無言で合図を送る。
このまま引きつけて敵勢を拠点から引き離せ。
そんな、味方の損害を許容する非情の指示だった。
「重傷者には1隊を護衛につけて後方へ送って下さい。私も前に出ます、参りましょう!」
泥の中で転がるような拙い戦が、ハンター到着まで延々と続いていた。
●救援依頼ではない
ハンターオフィスでは無く、現地へ向かう途上で詳しい説明が始まった。
『緊急依頼を引き受けてくださり感謝します。今回お願いしたいのは、イスルダ島中心部にある歪虚の拠点攻略の補助です』
グラズヘイム王国の騎士団、有力諸侯、ついでに聖堂戦士団も参戦中の大規模作戦である。
もちろん全てが別組織。
能力とカリスマを兼ね備えた騎士が指揮をしているらしいが、多分とんでもなく苦労をしているだろう。
『出発前に渡した地図を見て下さい。右上の端と、その左にある丘を占領をお願いします』
ちらりと見る。
敵拠点からの増援を迎え撃つのにも、敵拠点へ攻め入る味方を援護するにも向いた地形だ。
だが、ここを攻めるとなると現在苦戦中の、辛うじて肉眼で見える距離にいる友軍を見捨てる展開になりそうな気もする。
『依頼成功条件は丘2つの占拠です』
友軍を援護しなくても罪に問われないということだ。
もちろん援護もして報酬を増やしても、救ってやって名声をもぎ取っても構わない。
好きに動けるという点では楽な依頼のようだった。
●たたかう司祭さん
「ふんにゅっ」
幼くすら聞こえる声を伴い、鉄の塊が蝙蝠人間に突き込まれた。
つるりとした肌が大きく凹み、人間の胃液より強烈な酸が蝙蝠人間の口から零れる。
イコニアは慣れた動きで酸と拳を回避。
見上げる位置にある蝙蝠頭をメイスで潰そうとして、空に逃げられ盛大に空振りすることになる。
「飛行歪虚1匹とにらみ合っています。援護の必要無し。負傷者は私の側へ」
ふんす、と鼻から息を吐いて詰まっていた鼻血を吹き飛ばす。
数歩歩いて地に落ちた血を踏みにじり、広範囲治癒術で大勢の聖堂戦士を一気に癒やした。
「司祭様、その、伯爵の軍が」
戦前は伯爵様と言っていたはずだが開戦後数分で様がとれ、今では吐き捨てるように口にしている。
大勢連れてきて威張り散らかした後、数に劣る歪虚に後退を強いられ歪虚より少数の聖堂戦士団の援護を受ける有様だ。
落胆と怒りが諸侯の軍に向くのも仕方が無かった。
「大公様か騎士団に援軍を要請できませんか」
「無理です。敵拠点攻略のための戦力が足り無くなります」
空を飛ぶ蝙蝠人間からの唾飛ばし……強酸攻撃を分厚い盾で防ぎながら緑の目を光らせる。
この場にいる聖堂戦士団は二線級ですらない。
迷子の案内や清掃活動が業務の半分を占める、戦闘では無く警備が専門の部隊だ。
だから敵前哨の雑魚を引きつける役割を担当している。
この程度しないと無駄飯食い扱いが当然。
有力部隊を呼ぶなど論外だ。
「私達が1分粘るごとにイスルダ島奪還が1分近づきます。歪虚打倒のため、この地で果てた同胞に報いるため、徹底的にやりましょう!」
メイスをぶん投げる。
ほぼ紛れ当たりで蝙蝠人間に命中。
高度が下がったところで興奮した聖堂戦士たちに滅多打ちにされ挽肉に変わる。
『黒羊神殿』攻略戦最序盤の不利な局面で、ちっぽけな部隊が抵抗の要になりつつあった。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
諸侯の軍が合流して1時間が経った。
未だ整列すら終わらず、予定されている指揮官訓示が始まる気配すらない。
「司祭様! 我々だけで出発しましょう!」
若手の聖堂戦士が血走った目で上申する。
半時間も行軍すればイスルダ島における歪虚の最大拠点に到達する。
住民を殺し土地を奪っただけでも許し難い。
最期まで戦い抜いた戦士の遺骸を歪虚に変えたことを考えるとはらわたが煮えくりかえる。
「抑えて下さい」
言葉では無く、司祭が纏う濃厚な殺意に気づいて体が固まる。
笑みに見える表情を保ったままなのが非常に怖い。
「我々の戦力だけでは敵拠点に近づくこともできません」
この隊の実質的指揮官である老兵に目を向ける。
呆れるほど分厚い鎧を来て平然と茶を啜っていた男が、曖昧な顔でうなずいた。
「で、ですが」
「私も気持ちは一緒です」
説法慣れしているのだろう。
掌で転がすように怒りの方向をずらし、若手聖堂戦士の闘志だけ焚き付け天幕から出て行かせる。
「旨い茶ですなー」
相変わらず他人事な老兵に、少女司祭がじっとりとした視線を向ける。
視線はそのままに、スイッチが入りっぱなしのトランシーバーを手に取り後方と連絡をとる。
ハンターが上陸したと知らされ、初めて安堵に近い息を吐いた。
「報告です! 10分後から訓示を始めるので司祭様に同席して頂きたいと……」
伝令が駆け込んで来る。
そこには気弱な少女も引退直前の老兵もいない。
歪虚も逃げ出す眼光の男女1組が、無言でうなずき戦場へ踏み出した。
●1時間後の敗走直前
勇壮な兵士達が、真正面から敵軍とぶつかった。
錆びた剣が真新しい盾で受け止められ、反撃の刃が乾ききった体に半ばまで埋まる。
兵士達は激しく戦いながらじりじりと戦線を押し上げる。
だがその進撃は10メートルも続かず終わる。
左右に広げた蝙蝠羽が4メートルに達する、蝙蝠と人間を足して割らずに悪趣味を掛け合わせた異形が頭の上から襲いかかる。
これがハンターなら躱しざまに仕留めたりそもそも近寄らせず銃か弓か術で仕留めたのだろうが、年に1月程度しか訓練しない兼業兵士では耐えられない。
至極あっさり士気が崩壊し、100メートル近く下がったところで聖堂戦士団の援護と治療を受けようやく立ち止まった。
「司祭様!」
部下が動揺してもイコニアは平然としている。
歪虚目がけて突撃したいのをぐっと堪えているだけなのだが、彼女をよく知らない聖堂戦士から見ると非常に頼りがいのある上司である。
老兵が無言で合図を送る。
このまま引きつけて敵勢を拠点から引き離せ。
そんな、味方の損害を許容する非情の指示だった。
「重傷者には1隊を護衛につけて後方へ送って下さい。私も前に出ます、参りましょう!」
泥の中で転がるような拙い戦が、ハンター到着まで延々と続いていた。
●救援依頼ではない
ハンターオフィスでは無く、現地へ向かう途上で詳しい説明が始まった。
『緊急依頼を引き受けてくださり感謝します。今回お願いしたいのは、イスルダ島中心部にある歪虚の拠点攻略の補助です』
グラズヘイム王国の騎士団、有力諸侯、ついでに聖堂戦士団も参戦中の大規模作戦である。
もちろん全てが別組織。
能力とカリスマを兼ね備えた騎士が指揮をしているらしいが、多分とんでもなく苦労をしているだろう。
『出発前に渡した地図を見て下さい。右上の端と、その左にある丘を占領をお願いします』
ちらりと見る。
敵拠点からの増援を迎え撃つのにも、敵拠点へ攻め入る味方を援護するにも向いた地形だ。
だが、ここを攻めるとなると現在苦戦中の、辛うじて肉眼で見える距離にいる友軍を見捨てる展開になりそうな気もする。
『依頼成功条件は丘2つの占拠です』
友軍を援護しなくても罪に問われないということだ。
もちろん援護もして報酬を増やしても、救ってやって名声をもぎ取っても構わない。
好きに動けるという点では楽な依頼のようだった。
●たたかう司祭さん
「ふんにゅっ」
幼くすら聞こえる声を伴い、鉄の塊が蝙蝠人間に突き込まれた。
つるりとした肌が大きく凹み、人間の胃液より強烈な酸が蝙蝠人間の口から零れる。
イコニアは慣れた動きで酸と拳を回避。
見上げる位置にある蝙蝠頭をメイスで潰そうとして、空に逃げられ盛大に空振りすることになる。
「飛行歪虚1匹とにらみ合っています。援護の必要無し。負傷者は私の側へ」
ふんす、と鼻から息を吐いて詰まっていた鼻血を吹き飛ばす。
数歩歩いて地に落ちた血を踏みにじり、広範囲治癒術で大勢の聖堂戦士を一気に癒やした。
「司祭様、その、伯爵の軍が」
戦前は伯爵様と言っていたはずだが開戦後数分で様がとれ、今では吐き捨てるように口にしている。
大勢連れてきて威張り散らかした後、数に劣る歪虚に後退を強いられ歪虚より少数の聖堂戦士団の援護を受ける有様だ。
落胆と怒りが諸侯の軍に向くのも仕方が無かった。
「大公様か騎士団に援軍を要請できませんか」
「無理です。敵拠点攻略のための戦力が足り無くなります」
空を飛ぶ蝙蝠人間からの唾飛ばし……強酸攻撃を分厚い盾で防ぎながら緑の目を光らせる。
この場にいる聖堂戦士団は二線級ですらない。
迷子の案内や清掃活動が業務の半分を占める、戦闘では無く警備が専門の部隊だ。
だから敵前哨の雑魚を引きつける役割を担当している。
この程度しないと無駄飯食い扱いが当然。
有力部隊を呼ぶなど論外だ。
「私達が1分粘るごとにイスルダ島奪還が1分近づきます。歪虚打倒のため、この地で果てた同胞に報いるため、徹底的にやりましょう!」
メイスをぶん投げる。
ほぼ紛れ当たりで蝙蝠人間に命中。
高度が下がったところで興奮した聖堂戦士たちに滅多打ちにされ挽肉に変わる。
『黒羊神殿』攻略戦最序盤の不利な局面で、ちっぽけな部隊が抵抗の要になりつつあった。
解説
丘を2時間保持できれば作戦成功です。
・スケルトン
元兵士と元住民の遺骸から生産されたと思われる雑魔です。
武装は鋼鉄製の剣槍鎧から、枯れ木の棍棒と汚れた服まで様々。
移動力1~2。
回避力は20~30もあり、強力な範囲攻撃から生き延びることがあります。
威力は重装備のハンターにとっては0同然ですがそれ以外にとっては……。
装備のよいスケルトンは、数列の横隊をつくって人間に襲いかかります。
・蝙蝠人間
サイズ1~2。
鍛えた成人男性以上の体格と、広げた状態で幅4~6メートルの羽を持つ蝙蝠人間型歪虚です。
全体的に能力が高く、飛行能力は移動力10もあります。
しかし飛行自体は上手では無く、命中と回避と受けは飛行時に半減します。地上での移動力は3。
攻撃手段は酸の噴射(射程1~5スクエア)と素手格闘。
会話能力はないものの指揮能力はあり、スケルトンを使い捨てるように使うこともあります。
サイズ1よりサイズ2の方がかなり強いです。
・NPC
イコニアが重傷以上になると貴族部隊がハンターの言うことを全く聞かなくなります。
老兵が死ぬとイコニアの指揮能力が地の底まで落ちます。
・地図(1文字縦横100m
abcdef
あ増□□丘□丘 □=平地。障害物一切無し。他の場所も平地
い□□□□□□ 丘=丘1つあり。サイズ2蝙蝠人間が20以上
う□骨骨羽□□ 骨=スケルトン80前後。隣接する人間部隊を攻撃中
え□貴聖骨□□ 羽=蝙蝠人間40前後。ほぼサイズ1。聖堂戦士団を攻撃中
お□□□貴□□ 貴=貴族指揮下の部隊。劣勢。後退中
か□□□□ハハ 聖=聖堂戦士団その他。余裕なし
増=スケルトンまたはサイズ1蝙蝠人間が、一定時間毎に出現
ハ=ハンター初期位置
・スケルトン
元兵士と元住民の遺骸から生産されたと思われる雑魔です。
武装は鋼鉄製の剣槍鎧から、枯れ木の棍棒と汚れた服まで様々。
移動力1~2。
回避力は20~30もあり、強力な範囲攻撃から生き延びることがあります。
威力は重装備のハンターにとっては0同然ですがそれ以外にとっては……。
装備のよいスケルトンは、数列の横隊をつくって人間に襲いかかります。
・蝙蝠人間
サイズ1~2。
鍛えた成人男性以上の体格と、広げた状態で幅4~6メートルの羽を持つ蝙蝠人間型歪虚です。
全体的に能力が高く、飛行能力は移動力10もあります。
しかし飛行自体は上手では無く、命中と回避と受けは飛行時に半減します。地上での移動力は3。
攻撃手段は酸の噴射(射程1~5スクエア)と素手格闘。
会話能力はないものの指揮能力はあり、スケルトンを使い捨てるように使うこともあります。
サイズ1よりサイズ2の方がかなり強いです。
・NPC
イコニアが重傷以上になると貴族部隊がハンターの言うことを全く聞かなくなります。
老兵が死ぬとイコニアの指揮能力が地の底まで落ちます。
・地図(1文字縦横100m
abcdef
あ増□□丘□丘 □=平地。障害物一切無し。他の場所も平地
い□□□□□□ 丘=丘1つあり。サイズ2蝙蝠人間が20以上
う□骨骨羽□□ 骨=スケルトン80前後。隣接する人間部隊を攻撃中
え□貴聖骨□□ 羽=蝙蝠人間40前後。ほぼサイズ1。聖堂戦士団を攻撃中
お□□□貴□□ 貴=貴族指揮下の部隊。劣勢。後退中
か□□□□ハハ 聖=聖堂戦士団その他。余裕なし
増=スケルトンまたはサイズ1蝙蝠人間が、一定時間毎に出現
ハ=ハンター初期位置
マスターより
頑張れば頑張るほど敵が増える依頼です。
その分他の方面が楽になるかもしれません。
疑問点があれば、質問卓でイコニアにどうぞ。
現地到着時点で分かること限定で回答があります。
その分他の方面が楽になるかもしれません。
疑問点があれば、質問卓でイコニアにどうぞ。
現地到着時点で分かること限定で回答があります。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/09/30 10:18
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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相談卓 ミカ・コバライネン(ka0340) 人間(リアルブルー)|31才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/09/22 12:25:26 |
|
![]() |
質問卓 ミカ・コバライネン(ka0340) 人間(リアルブルー)|31才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/09/19 20:40:48 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/09/17 19:23:47 |