ゲスト
(ka0000)
End of Calamity
マスター:神宮寺飛鳥

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/09/26 15:00
- リプレイ完成予定
- 2017/10/10 15:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
「……下水道の亡霊?」
食堂で山積みにされたふかし芋を鷲掴みにしたヴィルヘルミナが首をかしげる。
テーブルを挟んで対面するオズワルドは泥のようなコーヒーの注がれたマグカップを片手に頷き、そして説明した。
「AN作戦って知ってるか?」
「ああ。例年行われている、帝都の下水道を掃除するための作戦だろう?」
「逆になんで知ってンだ」
冷や汗を流すオズワルドを前に、芋を齧りながら女は笑う。
公には何事もなかった事にされたが、この女には過去の記憶がないはずなのだが。
「そういえば確かに今年は実施していないな」
「だから謎……じゃねぇや。今年はハンターを呼ばずに第一師団だけで片付けてんだ。去年は森都のエルフに浄化もしてもらったんで、結構キレイなままなんでな」
しかしその途中で兵士が見たというのだ。下水道に巣くう――亡霊を。
「シグルドだな」
「残念ながら奴は第一副師団長なので作戦に参加しアリバイがある」
「ではナサニエルの変な発明品ではないのか?」
「それも違うと思うがな。兵士は言っていた。その亡霊は、古い騎士のような姿をしていた、と」
騎士――その言葉でヴィルヘルミナの手が止まる。
「亡霊……騎士……つまり英霊か?」
血盟作戦以降、この世界の各地には精霊が続々と顕現している。
その中には英霊と呼ばれる、人や動物をベースにした精霊も交じっているのだ。
「外見は? 名は名乗らなかったのか?」
「3m近い巨漢だったそうだ。武器は持っていないが……馬鹿でかい盾を持っていたと」
芋を咥えながらヴィルヘルミナは懐から手帳を取り出す。それをぺらぺらと捲ると、そのままオズワルドに差し出した。
「騎士の英霊、巨漢、盾を持つもの……間違いないな。絶火騎士、“聖盾のアレクサンダー”だ」
「こいつは……帝国に伝わるお伽噺の類か?」
「ああ。帝国は自然精霊が弱いが、土地柄英雄の伝説はごまんとある。特に国民に広く知られるものであればあるほど、英霊として顕現する可能性は高い」
率直に言ってよく調べられている。
ヴィルヘルミナ・ウランゲルという女はこう言った調べものが得意だったろうか? 少なくともそんな印象はオズワルドにはなかったが。
怪訝な様子を察したのか、ヴィルヘルミナは鼻で笑い、そして片目を瞑って言った。
「私もこの国の伝説の中で育った者だ。英雄には憧れた」
「ただのファンかよ!」
「本物のアレクサンダーならば仲間にしたい。が、一般兵では荷が重いな」
精霊の保護回収は帝国軍も行っているが、土地柄帝国の精霊は人間に心を開かない。
故に、既に精霊と通じている覚醒者を交渉役にあてるのが定石であった。
「それに、実際は見間違えで歪虚ということもある。その場合は浄化術が必要だな」
「森都に協力を要請するか? 今はだいぶ話が通りやすくなってるからな」
「いや……強力な歪虚だったら力の弱い巫女は殺されるからな。自前のを用意しよう」
そう言って山のように芋が乗せられた皿を片手に、ヴィルヘルミナは席を立った。
その数日後。
「こんな不潔なところに精霊がいるわけないでしょ……」
げんなりした様子で下水道を歩くのは浄化の器だ。
第十師団にて囚人兵として刑期返済に努める少女は、森の神の力を失ってもまだ高位の浄化術者であった。
「精霊はマテリアルが不純で不潔なところは嫌うのよ」
「それは自然精霊の話だろう? 英霊は違うかもしれんぞ」
「だとしたら英霊って変態なのね……」
「それにここも結構キレイになってきたし。前は普通にスライムとかうじゃうじゃいたからな」
「なぜその上に平然と都を作れるの!?」
「いやいや。都の下に、スライムが後から現れたのだ……む?」
片手を横に出してヴィルヘルミナが静止する。
入り組んだ下水の奥から響き渡る、地鳴りのような音……いや、これは……。
「呻き声……?」
進んでいくと、壁が崩れたらしい瓦礫が水路に向かって散らばっているのが見える。
「声はこの奥から聞こえるようだな」
「その前に何で壁の奥にまだ道があるのよ」
「何かの間違いで封鎖されたのかもしれんな」
ずんずんと進んでいくと、レンガの壁は土壁に変わっていく。
そして行き止まりとなったのは30mほどの空洞。そこには様々な風化した武具と共に、規則正しく石が並んでいる。
「出た~古墓地~」
その奥、跪いて懸命に祈る大男の姿があった。
『オォォォォ……! 神よ……大いなる光よ。我らの罪を許したまえ……オォォォ……!』
「帰りたい!」
「気持ちはわかるが……その前に。我が名はヴィルヘルミナ・ウランゲル! ゾンネンシュトラール帝国の皇帝である! 英霊よ、貴様の名を聞こう!」
『……ゾン……?』
ゆっくりと振り返り、巨漢は首を傾げる。
『……知らぬ名……知らぬ国……つまり、蛮族……?』
騎士は地面に突き刺さっていた大盾を引き抜くと、それを大地に叩きつける。
次の瞬間、無数の十字架がヴィルヘルミナの足元から槍のようにせり上がった。
「実体のある……だが瞬時に消えるマテリアルの幻影……魔法か」
「何で無事なのよ!?」
「よけた」
「いやあんなの来たら私はよけられないから死ぬんですけど」
「前はよけてたじゃないか」
「弱くなったのーーーーーーー!!」
『ウオオオオオオオオオオオオオッ! 蛮族ゥウウウウウ!!』
「うわーーーーーコミュニケーションとれないやつだわ!」
「来るぞ!」
剣を抜き身構えるヴィルヘルミナ。
騎士は大盾を振り回し、ハンター達へ突進を開始する……。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
「……下水道の亡霊?」
食堂で山積みにされたふかし芋を鷲掴みにしたヴィルヘルミナが首をかしげる。
テーブルを挟んで対面するオズワルドは泥のようなコーヒーの注がれたマグカップを片手に頷き、そして説明した。
「AN作戦って知ってるか?」
「ああ。例年行われている、帝都の下水道を掃除するための作戦だろう?」
「逆になんで知ってンだ」
冷や汗を流すオズワルドを前に、芋を齧りながら女は笑う。
公には何事もなかった事にされたが、この女には過去の記憶がないはずなのだが。
「そういえば確かに今年は実施していないな」
「だから謎……じゃねぇや。今年はハンターを呼ばずに第一師団だけで片付けてんだ。去年は森都のエルフに浄化もしてもらったんで、結構キレイなままなんでな」
しかしその途中で兵士が見たというのだ。下水道に巣くう――亡霊を。
「シグルドだな」
「残念ながら奴は第一副師団長なので作戦に参加しアリバイがある」
「ではナサニエルの変な発明品ではないのか?」
「それも違うと思うがな。兵士は言っていた。その亡霊は、古い騎士のような姿をしていた、と」
騎士――その言葉でヴィルヘルミナの手が止まる。
「亡霊……騎士……つまり英霊か?」
血盟作戦以降、この世界の各地には精霊が続々と顕現している。
その中には英霊と呼ばれる、人や動物をベースにした精霊も交じっているのだ。
「外見は? 名は名乗らなかったのか?」
「3m近い巨漢だったそうだ。武器は持っていないが……馬鹿でかい盾を持っていたと」
芋を咥えながらヴィルヘルミナは懐から手帳を取り出す。それをぺらぺらと捲ると、そのままオズワルドに差し出した。
「騎士の英霊、巨漢、盾を持つもの……間違いないな。絶火騎士、“聖盾のアレクサンダー”だ」
「こいつは……帝国に伝わるお伽噺の類か?」
「ああ。帝国は自然精霊が弱いが、土地柄英雄の伝説はごまんとある。特に国民に広く知られるものであればあるほど、英霊として顕現する可能性は高い」
率直に言ってよく調べられている。
ヴィルヘルミナ・ウランゲルという女はこう言った調べものが得意だったろうか? 少なくともそんな印象はオズワルドにはなかったが。
怪訝な様子を察したのか、ヴィルヘルミナは鼻で笑い、そして片目を瞑って言った。
「私もこの国の伝説の中で育った者だ。英雄には憧れた」
「ただのファンかよ!」
「本物のアレクサンダーならば仲間にしたい。が、一般兵では荷が重いな」
精霊の保護回収は帝国軍も行っているが、土地柄帝国の精霊は人間に心を開かない。
故に、既に精霊と通じている覚醒者を交渉役にあてるのが定石であった。
「それに、実際は見間違えで歪虚ということもある。その場合は浄化術が必要だな」
「森都に協力を要請するか? 今はだいぶ話が通りやすくなってるからな」
「いや……強力な歪虚だったら力の弱い巫女は殺されるからな。自前のを用意しよう」
そう言って山のように芋が乗せられた皿を片手に、ヴィルヘルミナは席を立った。
その数日後。
「こんな不潔なところに精霊がいるわけないでしょ……」
げんなりした様子で下水道を歩くのは浄化の器だ。
第十師団にて囚人兵として刑期返済に努める少女は、森の神の力を失ってもまだ高位の浄化術者であった。
「精霊はマテリアルが不純で不潔なところは嫌うのよ」
「それは自然精霊の話だろう? 英霊は違うかもしれんぞ」
「だとしたら英霊って変態なのね……」
「それにここも結構キレイになってきたし。前は普通にスライムとかうじゃうじゃいたからな」
「なぜその上に平然と都を作れるの!?」
「いやいや。都の下に、スライムが後から現れたのだ……む?」
片手を横に出してヴィルヘルミナが静止する。
入り組んだ下水の奥から響き渡る、地鳴りのような音……いや、これは……。
「呻き声……?」
進んでいくと、壁が崩れたらしい瓦礫が水路に向かって散らばっているのが見える。
「声はこの奥から聞こえるようだな」
「その前に何で壁の奥にまだ道があるのよ」
「何かの間違いで封鎖されたのかもしれんな」
ずんずんと進んでいくと、レンガの壁は土壁に変わっていく。
そして行き止まりとなったのは30mほどの空洞。そこには様々な風化した武具と共に、規則正しく石が並んでいる。
「出た~古墓地~」
その奥、跪いて懸命に祈る大男の姿があった。
『オォォォォ……! 神よ……大いなる光よ。我らの罪を許したまえ……オォォォ……!』
「帰りたい!」
「気持ちはわかるが……その前に。我が名はヴィルヘルミナ・ウランゲル! ゾンネンシュトラール帝国の皇帝である! 英霊よ、貴様の名を聞こう!」
『……ゾン……?』
ゆっくりと振り返り、巨漢は首を傾げる。
『……知らぬ名……知らぬ国……つまり、蛮族……?』
騎士は地面に突き刺さっていた大盾を引き抜くと、それを大地に叩きつける。
次の瞬間、無数の十字架がヴィルヘルミナの足元から槍のようにせり上がった。
「実体のある……だが瞬時に消えるマテリアルの幻影……魔法か」
「何で無事なのよ!?」
「よけた」
「いやあんなの来たら私はよけられないから死ぬんですけど」
「前はよけてたじゃないか」
「弱くなったのーーーーーーー!!」
『ウオオオオオオオオオオオオオッ! 蛮族ゥウウウウウ!!』
「うわーーーーーコミュニケーションとれないやつだわ!」
「来るぞ!」
剣を抜き身構えるヴィルヘルミナ。
騎士は大盾を振り回し、ハンター達へ突進を開始する……。
解説
●目的
聖盾のアレクサンダーに人類の力を示せ。
●???
その男は忌み嫌われた追放者。
子供の頃から人間離れした巨体に醜い面構え。言葉もろくに話せない。
ひっそりと山奥で生活する男は、毎日寂しくて泣いていました。
そこへ蛮族征伐の旅のため立ち寄ったのは、勇者ナイトハルトでした。
勇者は醜い男に神の偉大さを説きました。そして男は勇者に同行を願い出ます。
心優しい勇者は快く仲間に迎え入れます。そして彼が人間と共に戦うために、鋼の仮面を与えました。
男はとっても喜んで、一生勇者についていくと誓ったのです。
男はその怪力で勇者の敵を薙ぎ払い、鋼のような身体で勇者の身を護りました。
けれど男にできるのはそれだけ。ほかの仲間のような特技はありません。
いつしか傷つき倒れていく仲間を見て、醜い男は神様に願いました。
どうか私に――敵を殺す力ではなく、仲間を癒す力をお授けください、と……。
●敵情報
『アレクサンダー』
盾の概念精霊と伝説の騎士の英霊が一体化したもの。サイズ2。
全身を鎧でガッチリ固めた大男。盾とは名ばかりの巨大な鉄塊を振り回し戦う。
おそらくは聖導師だが、回復魔法だけは使えなかったと言われる。
地面や壁から十字架を出現させる能力の他、聖導師のスキルを強化した能力を使用する。
ちなみに亡霊型歪虚ではなく実体化した英霊なので、普通に物理攻撃で倒せる。
●友軍情報
『ヴィルヘルミナ』
帝国皇帝、クラスは闘狩人。
ファンなので見に来た。戦いに参加することもできる。
片手剣、盾、魔導銃を装備。
『浄化の器』
第十師団兵。クラスは霊闘士。
浄化術者としてきているのであまり強くない。
普通のロングソードを装備。
聖盾のアレクサンダーに人類の力を示せ。
●???
その男は忌み嫌われた追放者。
子供の頃から人間離れした巨体に醜い面構え。言葉もろくに話せない。
ひっそりと山奥で生活する男は、毎日寂しくて泣いていました。
そこへ蛮族征伐の旅のため立ち寄ったのは、勇者ナイトハルトでした。
勇者は醜い男に神の偉大さを説きました。そして男は勇者に同行を願い出ます。
心優しい勇者は快く仲間に迎え入れます。そして彼が人間と共に戦うために、鋼の仮面を与えました。
男はとっても喜んで、一生勇者についていくと誓ったのです。
男はその怪力で勇者の敵を薙ぎ払い、鋼のような身体で勇者の身を護りました。
けれど男にできるのはそれだけ。ほかの仲間のような特技はありません。
いつしか傷つき倒れていく仲間を見て、醜い男は神様に願いました。
どうか私に――敵を殺す力ではなく、仲間を癒す力をお授けください、と……。
●敵情報
『アレクサンダー』
盾の概念精霊と伝説の騎士の英霊が一体化したもの。サイズ2。
全身を鎧でガッチリ固めた大男。盾とは名ばかりの巨大な鉄塊を振り回し戦う。
おそらくは聖導師だが、回復魔法だけは使えなかったと言われる。
地面や壁から十字架を出現させる能力の他、聖導師のスキルを強化した能力を使用する。
ちなみに亡霊型歪虚ではなく実体化した英霊なので、普通に物理攻撃で倒せる。
●友軍情報
『ヴィルヘルミナ』
帝国皇帝、クラスは闘狩人。
ファンなので見に来た。戦いに参加することもできる。
片手剣、盾、魔導銃を装備。
『浄化の器』
第十師団兵。クラスは霊闘士。
浄化術者としてきているのであまり強くない。
普通のロングソードを装備。
マスターより
お世話になっております。神宮寺です。
というわけで、久しぶりに帝国のシナリオです。
新しいストーリーに続くプロローグ的な意味もありますが、普通のバトルなのでお気軽にご参加ください。
敵は一体ですが、高位歪虚級の戦闘力を持っているとお考え下さい。
聖導師のスキルを研究すると倒しやすくなります。
なお、質問にはNPCがお答えいたします。
それではよろしくお願いいたします。
というわけで、久しぶりに帝国のシナリオです。
新しいストーリーに続くプロローグ的な意味もありますが、普通のバトルなのでお気軽にご参加ください。
敵は一体ですが、高位歪虚級の戦闘力を持っているとお考え下さい。
聖導師のスキルを研究すると倒しやすくなります。
なお、質問にはNPCがお答えいたします。
それではよろしくお願いいたします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/10/09 23:29
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談しよう! ソフィア =リリィホルム(ka2383) ドワーフ|14才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/09/25 21:57:10 |
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教えて!ルミナちゃん(質問卓) ユノ(ka0806) エルフ|10才|男性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2017/09/25 09:44:06 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/09/21 21:41:59 |