ゲスト
(ka0000)
【東幕】知追う者、南に向かう街道で
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/01/17 12:00
- リプレイ完成予定
- 2018/01/26 12:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●つやつや
天ノ都の雰囲気は大変よろしくなかった。庶民に直接響くわけでなくとも、中央の雰囲気と言うのは漏れるのが常。噂話は広まり、憶測だけが飛び交う。
正月をたっぷりと自宅で過ごしていた大江 紅葉には「里に戻る準備をもっと早くしたい」ということが多く寄せられた。
「正直言って勝手に住み着くならいいよという適当さで戻っているに過ぎないのです」
紅葉はペットのウサギの卯佐美の頭を撫でて言う。
「長は武家……それがメーンに立っている状況で、どうあがいても私ができることは少ないのです」
卯佐美の前足の下に手を入れぶらーんと持ち上げる。
「なお、うちの一門としては、変な武家が上に立った瞬間、反旗を翻す気はしますねぇ」
たいてい仲良くしてきているが、爺やたちの話を聞くとどうもその気があるらしい。
「そもそも、御先祖様、武家ぽくありませんでした?」
以前ライブラリを通して出会った大江 匡平は知識欲は旺盛だが舞刀士であった。公家だろうが武器は持つが、雰囲気的に匡平は武家の印象だ。伝わっている話によると、武芸を良くしていたとはある。
「公家として出仕していますけれど、叔父や従兄弟って……武術していましたね」
妖怪との交戦状態で武器を手にしないこともあり得ないだろう。妹の若葉も符術より武力の方が重要と考えていた。
「ひょっとして……公家ぽいけど武家!?」
実は適当な家だと気づいた瞬間だった。
「まあいいですけれど……私が符術師なのには変わりないですし、こだわったところで面白いことないですし」
卯佐美を床の上に置きひっくり返す。
独り言も終えたころ、陰陽寮に向かった。建物に使付くにつれてなんとなく重苦しい雰囲気が漂う。
陰陽寮に入ると、人が少ない。
「師匠、明けましておめでとうございます」
「おう、おめでとう」
紅葉の師匠かつ上司の吉備 灯世がじっと見ているのに気づく。
「お前、太ったな。色艶いいし」
「セクハラです!」
「反応早い上……」
「師匠は中年太りにはお気を付けください」
「ぐっ」
痛み分けで終了した。
「ところで、これ読んでおけ」
紅葉は資料を渡され、目を通し眉を顰める。
「見て来い。武家が動けん状態であり、こっちも動けない」
「師匠……私、行ってはいけない気がします」
占いのセンスはないと思っている紅葉だが、直感は信じるたちだ。都を離れたくないと感じている。
「俺もいるし、松永殿もいる」
「……」
「その地域に住む人はお前が行くことに安心を得るだろう。里を作り直すのに、結局、お前が動かないとならないんだから」
「師匠……武家じゃないと……」
「手柄立てればいいんだよ、結局は! 松永殿がいるって言っているじゃないか。あいつは武家だし、上司も武家。恩は売るに限る。それに、都にいる方が安全だろ? お前さんのところの家令に闇討ちされそうだし、あまりひどいところに行かせると」
「そんな。爺やは優しいから師匠に怒ったりしませんよ」
紅葉はニコニコ言う。
「い、いや……本当、お前知らないんだな……お前来て間もないころ、いじめてきた奴いるだろう? あいつらがおとなしくなったの、上のとりなし以前に、お前の家の人間が討ち入りしようとしたからだよ」
「……うふふ、何ですか、その話。師匠、勝手に話を作らないでくださいよ」
紅葉はにこにこと立ち去った、協力してくれるハンターを募るために。
●束の間
街に出て見回りの武家の集団に会う。
「お……紅葉殿」
「あ、光頼殿」
松永 光頼と部下の四人と出会い、紅葉も挨拶をする。
「どこか出かけるんですか」
「顔に書いてあります?」
「ええ、まあ」
「ちょっと、里近辺の道を見に行きます。あそこ、南方からのルートがあるようですし。そうなると、何か発生してもおかしくない状況と思います」
街道としてはメーンではないとはいえ、もしそこを妖怪が通れば、里の復興であれこれしている里人と周囲の里の人に影響が出かねない。最終的には都にも影響は出る。
「御供したいですが」
「いえいえ。私が離れるのはちょっと不安と言ったら、うちのことは師匠と光頼殿が見てくれるから心配するなって言われました」
「そうですか。では、紅葉殿が帰る場所は守りましょう」
「はい、お願いします」
二人はニコニコする。
光頼の部下たちは後ろを見てにやにやしている。
「皆さんもお気をつけて。あ、これ、たくさんあるので飲んでください」
炭酸飲料を人数分手渡した。
「珍しい物を……ありがとうございます」
部下たちも口々に礼を述べる。
「では」
紅葉が頭を下げて立ち去った。
光頼はその背を見送る。
「で、松永様はいつ大江様と結婚するんです」
部下の一人がぶっちゃけた。
「はっ!?」
光頼が素っ頓狂な声をあげた。相当珍しいことで、部下たちの表情が変わる。
「ひょっとして、本人たちだけですか知らないんですかね?」
「松永様、長男ですよね……跡取りですよね、もめますね」
部下たち口々に的確なことを言う。上司たちの話から妙な方向に進んでいるらしい噂話は。
光頼からすれば距離が縮まっているのか不明だ。そもそも、互いの気持ちと言うのが謎である。
「松永様が公家に入って、次男の頼寧さまが松永家の跡取りになるんですかね」
「……」
的を外していない言い方だ。紅葉は陰陽寮で下っ端と言い張っているが、公家の一員であり、人数的には消えかかっている大江家の宗家の長であるのだから。
●見えるものは
里の近くでは雑魔が出現するようになっているというのは前回ハンターからの情報で得ている。
里人は陸地側にある拠点の回りには防御用の柵の建設をしていた。それを見て回り、紅葉はハンターとともに南下する。
かつての砦の先に向かう。その先は時間を考えると足を踏み入れていないため、何があるのかよくはわかっていない。
「荒涼とした大地というのは分かっています」
遠くに山が見える。谷があり南方に続いている道があるのだろう、険しいかもしれないが。
今彼女がいる所とその間の荒野には妙な静けさが漂う。動くものはある、遠くに雑魔の群だ。
「……皆さん……」
紅葉の声が固い。雑魔が群れているのは嫌なもであり、それだけで済むとは限らない。
「あの灌木の回りは要注意ですね。あとは……あの木の当たりです」
それらと接敵するのは時間の問題であり、止めないと敵は押し寄せ民を傷つけ殺す。
「調べるすべはありません……でも、何かいる気もします……」
ハンターはうなずき、用心する旨を告げ、戦闘の準備をしたのだった。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●つやつや
天ノ都の雰囲気は大変よろしくなかった。庶民に直接響くわけでなくとも、中央の雰囲気と言うのは漏れるのが常。噂話は広まり、憶測だけが飛び交う。
正月をたっぷりと自宅で過ごしていた大江 紅葉には「里に戻る準備をもっと早くしたい」ということが多く寄せられた。
「正直言って勝手に住み着くならいいよという適当さで戻っているに過ぎないのです」
紅葉はペットのウサギの卯佐美の頭を撫でて言う。
「長は武家……それがメーンに立っている状況で、どうあがいても私ができることは少ないのです」
卯佐美の前足の下に手を入れぶらーんと持ち上げる。
「なお、うちの一門としては、変な武家が上に立った瞬間、反旗を翻す気はしますねぇ」
たいてい仲良くしてきているが、爺やたちの話を聞くとどうもその気があるらしい。
「そもそも、御先祖様、武家ぽくありませんでした?」
以前ライブラリを通して出会った大江 匡平は知識欲は旺盛だが舞刀士であった。公家だろうが武器は持つが、雰囲気的に匡平は武家の印象だ。伝わっている話によると、武芸を良くしていたとはある。
「公家として出仕していますけれど、叔父や従兄弟って……武術していましたね」
妖怪との交戦状態で武器を手にしないこともあり得ないだろう。妹の若葉も符術より武力の方が重要と考えていた。
「ひょっとして……公家ぽいけど武家!?」
実は適当な家だと気づいた瞬間だった。
「まあいいですけれど……私が符術師なのには変わりないですし、こだわったところで面白いことないですし」
卯佐美を床の上に置きひっくり返す。
独り言も終えたころ、陰陽寮に向かった。建物に使付くにつれてなんとなく重苦しい雰囲気が漂う。
陰陽寮に入ると、人が少ない。
「師匠、明けましておめでとうございます」
「おう、おめでとう」
紅葉の師匠かつ上司の吉備 灯世がじっと見ているのに気づく。
「お前、太ったな。色艶いいし」
「セクハラです!」
「反応早い上……」
「師匠は中年太りにはお気を付けください」
「ぐっ」
痛み分けで終了した。
「ところで、これ読んでおけ」
紅葉は資料を渡され、目を通し眉を顰める。
「見て来い。武家が動けん状態であり、こっちも動けない」
「師匠……私、行ってはいけない気がします」
占いのセンスはないと思っている紅葉だが、直感は信じるたちだ。都を離れたくないと感じている。
「俺もいるし、松永殿もいる」
「……」
「その地域に住む人はお前が行くことに安心を得るだろう。里を作り直すのに、結局、お前が動かないとならないんだから」
「師匠……武家じゃないと……」
「手柄立てればいいんだよ、結局は! 松永殿がいるって言っているじゃないか。あいつは武家だし、上司も武家。恩は売るに限る。それに、都にいる方が安全だろ? お前さんのところの家令に闇討ちされそうだし、あまりひどいところに行かせると」
「そんな。爺やは優しいから師匠に怒ったりしませんよ」
紅葉はニコニコ言う。
「い、いや……本当、お前知らないんだな……お前来て間もないころ、いじめてきた奴いるだろう? あいつらがおとなしくなったの、上のとりなし以前に、お前の家の人間が討ち入りしようとしたからだよ」
「……うふふ、何ですか、その話。師匠、勝手に話を作らないでくださいよ」
紅葉はにこにこと立ち去った、協力してくれるハンターを募るために。
●束の間
街に出て見回りの武家の集団に会う。
「お……紅葉殿」
「あ、光頼殿」
松永 光頼と部下の四人と出会い、紅葉も挨拶をする。
「どこか出かけるんですか」
「顔に書いてあります?」
「ええ、まあ」
「ちょっと、里近辺の道を見に行きます。あそこ、南方からのルートがあるようですし。そうなると、何か発生してもおかしくない状況と思います」
街道としてはメーンではないとはいえ、もしそこを妖怪が通れば、里の復興であれこれしている里人と周囲の里の人に影響が出かねない。最終的には都にも影響は出る。
「御供したいですが」
「いえいえ。私が離れるのはちょっと不安と言ったら、うちのことは師匠と光頼殿が見てくれるから心配するなって言われました」
「そうですか。では、紅葉殿が帰る場所は守りましょう」
「はい、お願いします」
二人はニコニコする。
光頼の部下たちは後ろを見てにやにやしている。
「皆さんもお気をつけて。あ、これ、たくさんあるので飲んでください」
炭酸飲料を人数分手渡した。
「珍しい物を……ありがとうございます」
部下たちも口々に礼を述べる。
「では」
紅葉が頭を下げて立ち去った。
光頼はその背を見送る。
「で、松永様はいつ大江様と結婚するんです」
部下の一人がぶっちゃけた。
「はっ!?」
光頼が素っ頓狂な声をあげた。相当珍しいことで、部下たちの表情が変わる。
「ひょっとして、本人たちだけですか知らないんですかね?」
「松永様、長男ですよね……跡取りですよね、もめますね」
部下たち口々に的確なことを言う。上司たちの話から妙な方向に進んでいるらしい噂話は。
光頼からすれば距離が縮まっているのか不明だ。そもそも、互いの気持ちと言うのが謎である。
「松永様が公家に入って、次男の頼寧さまが松永家の跡取りになるんですかね」
「……」
的を外していない言い方だ。紅葉は陰陽寮で下っ端と言い張っているが、公家の一員であり、人数的には消えかかっている大江家の宗家の長であるのだから。
●見えるものは
里の近くでは雑魔が出現するようになっているというのは前回ハンターからの情報で得ている。
里人は陸地側にある拠点の回りには防御用の柵の建設をしていた。それを見て回り、紅葉はハンターとともに南下する。
かつての砦の先に向かう。その先は時間を考えると足を踏み入れていないため、何があるのかよくはわかっていない。
「荒涼とした大地というのは分かっています」
遠くに山が見える。谷があり南方に続いている道があるのだろう、険しいかもしれないが。
今彼女がいる所とその間の荒野には妙な静けさが漂う。動くものはある、遠くに雑魔の群だ。
「……皆さん……」
紅葉の声が固い。雑魔が群れているのは嫌なもであり、それだけで済むとは限らない。
「あの灌木の回りは要注意ですね。あとは……あの木の当たりです」
それらと接敵するのは時間の問題であり、止めないと敵は押し寄せ民を傷つけ殺す。
「調べるすべはありません……でも、何かいる気もします……」
ハンターはうなずき、用心する旨を告げ、戦闘の準備をしたのだった。
解説
●判定基準
成功条件:マップ上の妖怪の排除
失敗条件:妖怪にマップを突破されること(下の方向に逃げられる)
※大江 紅葉の護衛も含むため、彼女が重体になった場合、失敗に傾きます。
●マップ(1マス=約10メートル) 画面に向かって上が南。
■■■■■■
□□□□□□
◆□□□□□
□◆□□□□
□□□□〇□
□□□□□□
~~~~~(省略、約50メートル)
ハンター
◆=灌木
〇=高木
■=雑魔
●同行者
大江 紅葉 公家、陰陽寮所属符術師。短弓相当の弓を所持。使用可能スキルは【加護符】【五色光符陣】【浄龍樹陣】。馬には乗って移動する。
●敵情報
・雑魔×20 サイズ1。スライム状で動きは鈍い。攻撃は酸を飛ばす、殴る。
・天狗×1 サイズ1。ある程度飛行はできる。風関連の魔法を使う、太刀を所有
・かまいたち×3(1組) サイズ0。3匹一組で行動。切る、防御、治すができる特徴を持つ。
成功条件:マップ上の妖怪の排除
失敗条件:妖怪にマップを突破されること(下の方向に逃げられる)
※大江 紅葉の護衛も含むため、彼女が重体になった場合、失敗に傾きます。
●マップ(1マス=約10メートル) 画面に向かって上が南。
■■■■■■
□□□□□□
◆□□□□□
□◆□□□□
□□□□〇□
□□□□□□
~~~~~(省略、約50メートル)
ハンター
◆=灌木
〇=高木
■=雑魔
●同行者
大江 紅葉 公家、陰陽寮所属符術師。短弓相当の弓を所持。使用可能スキルは【加護符】【五色光符陣】【浄龍樹陣】。馬には乗って移動する。
●敵情報
・雑魔×20 サイズ1。スライム状で動きは鈍い。攻撃は酸を飛ばす、殴る。
・天狗×1 サイズ1。ある程度飛行はできる。風関連の魔法を使う、太刀を所有
・かまいたち×3(1組) サイズ0。3匹一組で行動。切る、防御、治すができる特徴を持つ。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
入力中「サイズ2」って書きかけて違う何かになりそうでした。どんなかまいたちだろう。
さて、大江 紅葉が珍しくスキルに戦闘用入れて出かけます。紅葉でシリアスなの久々ともいえますね……。
よろしくおねがいします。
入力中「サイズ2」って書きかけて違う何かになりそうでした。どんなかまいたちだろう。
さて、大江 紅葉が珍しくスキルに戦闘用入れて出かけます。紅葉でシリアスなの久々ともいえますね……。
よろしくおねがいします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/01/24 20:59
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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【質問卓】 メイム(ka2290) エルフ|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2018/01/14 14:40:20 |
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相談卓 メイム(ka2290) エルフ|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2018/01/16 11:39:19 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/01/16 01:08:47 |