ゲスト
(ka0000)
廃屋にひそむもの
マスター:三田村 薫

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/03/24 09:00
- リプレイ完成予定
- 2018/04/02 09:00
オープニング
●ある見張りの手記
一日目。今日からこの廃屋の見張りをすることになった。町でも処分したいらしいが、予算がなくて壊せないのだそうだ。だけど、廃墟とあっては恰好の遊び場になってしまう。そこで何かまずいことが重なったら、歪虚が湧いてしまうんだそうだ。そういうことで、ここがそんなことに使われないように見張りを募集していたと言うわけ。給金は安いが贅沢は言ってられない。流れ者の俺なんか雇ってくれるんだから! 今日は特になし。少し不気味だが。
そういえば、どうしてここは廃屋になってしまったんだろう? 少し気になる。明日にでも聞いてみようかな。
二日目。どうしてここが廃屋になったのか、町の人に聞いてみた。だけど皆言葉を濁すばかりで教えてくれない。教えてくれないなら見張りをやめる、と言うには俺も立場が弱い。一体何があったんだろうか?
今日は子どもを三人追い返した。
三日目。家の中で灯りが見えた。ぼんやりとした小さな灯りだ。子どもかと思って探しに行ったが、足跡もなかった。一体なんだったんだろう。
詰め所に戻るとコーヒーカップが倒れていた。悪戯か? 鍵を掛けることにする。
四日目。鍵をつけてもらった。今日も家の中で灯りが見えた。それを見て、忍び込もうとした子どもたちが逃げて行った。知り合いではなかったらしい。もう一度俺も見に行ったが、やはり誰もいなかった。
今日はカップは無事だった。
五日目。何かがおかしい。どうしてあの光は球形をしているんだ? 燭台や松明とは違うようだ。マテリアルか? 覚醒者なのだろうか? しかしハンターが来ているなら俺にも知らされているはずだ。おかしい。
今日は誰も来なかった。
六日目。役場に聞いてみたが、ハンターは雇っていないとのことだ。俺は光のことを報告して、もう一度廃屋で何が起きたのかを聞いた。やはり教えてくれなかった。もうこうなったら意地でも突き止めてやる。
今日はカップルを追い返した。
七日目。今日は家の中に入って見張ることにした。いつも光が見える時間になると、一階の居間に光る玉が現れた。詰め所に逃げ帰ると、鍵が傷だらけになっていた。もう嫌だ。
八日目。詰め所の窓が叩かれた。カーテンを開けても誰もいなかった。
今日は誰か来ただろうか。わからない。それどころじゃなかった。
九日目。あいつは俺をどうにかしようとしている。きっともとから、ここは歪虚が集まるようなところだったんだ。さっき窓が叩かれて、カーテンを開けたらこちらをにらむ女がいた。俺と目が合うと、すぐに走ってどこかに行った。もうたくさんだ。歪虚だろうがなんだろうが、同じ人間のハンターに倒せるなら俺にだって倒せる筈だ。
十日目。手斧を調達して来た。いくらなんでも頭を潰されたらどうにもならないだろう。あの女ぶちのめしてやる。
(手記はここで終わっている。この手記は最後に書かれた日から三日後に発見された。事情を悟った町役場の職員はこれを持ってハンターオフィスに通報した)
●ハンターオフィスにて
集まったハンターたちが、資料に添付された手記のコピーを読み終えると、剣呑な表情でおさげのハンターオフィス職員は言った。
「見張りの彼には言ってなかったんですよねぇ」
何をだろう? ハンターたちが首を傾げたところで、彼女は
「そこがなんで廃屋かって? 心中事件があったからなんですよってぇ! 既にまずいことは起きてたんですう! 歪虚が集まる可能性は十分あったんですよぉ!」
彼女が言うにはこうだ。見張り番が消えてしまったその廃屋は、かつて夫婦が住んでいた。しかし妻の借金、夫の不実、その他諸々。悪いことは重なるものだ。夫婦は刺し違えて死んだ。当然買い手が付くはずもない。行政は取り壊すつもりでいるが、予算がなかったらしい。しかし、悪戯をしたい年頃の子ども、好奇心旺盛な子どもは曰くつきの廃墟を反抗期の遊び場とて選んでしまう。見張りを付けたいが町の人間は誰も引き受けない。
「そんなこんなで、事情を知らない流れ者の彼に見張りを押しつけたってわけです。可哀想に。彼はもう生きてないでしょう」
深いため息を吐きながら、彼女は手記の写しを眺めて首を横に振った。
「今まで侵入した子どもたちはみーんな運が良かったんですねぇ。見張りの彼が……ジュストが最初の犠牲者です。だから、女の幽霊が出るって言うのもジュストの手記で初めて知れました。子どもたちは光しか見なかったんですねぇ」
彼女はジュストのノートをハンターたちに差し出した。
「原本です。持って行ってください。ところで、おかしいと思いませんか? 光が見えたから家に入ったのに、戻ったら詰め所にちょっかいかけられてるんですよ? 目撃されているのは女だけですが、男もいると思いますね。挟み撃ちにされます。気をつけて」
一日目。今日からこの廃屋の見張りをすることになった。町でも処分したいらしいが、予算がなくて壊せないのだそうだ。だけど、廃墟とあっては恰好の遊び場になってしまう。そこで何かまずいことが重なったら、歪虚が湧いてしまうんだそうだ。そういうことで、ここがそんなことに使われないように見張りを募集していたと言うわけ。給金は安いが贅沢は言ってられない。流れ者の俺なんか雇ってくれるんだから! 今日は特になし。少し不気味だが。
そういえば、どうしてここは廃屋になってしまったんだろう? 少し気になる。明日にでも聞いてみようかな。
二日目。どうしてここが廃屋になったのか、町の人に聞いてみた。だけど皆言葉を濁すばかりで教えてくれない。教えてくれないなら見張りをやめる、と言うには俺も立場が弱い。一体何があったんだろうか?
今日は子どもを三人追い返した。
三日目。家の中で灯りが見えた。ぼんやりとした小さな灯りだ。子どもかと思って探しに行ったが、足跡もなかった。一体なんだったんだろう。
詰め所に戻るとコーヒーカップが倒れていた。悪戯か? 鍵を掛けることにする。
四日目。鍵をつけてもらった。今日も家の中で灯りが見えた。それを見て、忍び込もうとした子どもたちが逃げて行った。知り合いではなかったらしい。もう一度俺も見に行ったが、やはり誰もいなかった。
今日はカップは無事だった。
五日目。何かがおかしい。どうしてあの光は球形をしているんだ? 燭台や松明とは違うようだ。マテリアルか? 覚醒者なのだろうか? しかしハンターが来ているなら俺にも知らされているはずだ。おかしい。
今日は誰も来なかった。
六日目。役場に聞いてみたが、ハンターは雇っていないとのことだ。俺は光のことを報告して、もう一度廃屋で何が起きたのかを聞いた。やはり教えてくれなかった。もうこうなったら意地でも突き止めてやる。
今日はカップルを追い返した。
七日目。今日は家の中に入って見張ることにした。いつも光が見える時間になると、一階の居間に光る玉が現れた。詰め所に逃げ帰ると、鍵が傷だらけになっていた。もう嫌だ。
八日目。詰め所の窓が叩かれた。カーテンを開けても誰もいなかった。
今日は誰か来ただろうか。わからない。それどころじゃなかった。
九日目。あいつは俺をどうにかしようとしている。きっともとから、ここは歪虚が集まるようなところだったんだ。さっき窓が叩かれて、カーテンを開けたらこちらをにらむ女がいた。俺と目が合うと、すぐに走ってどこかに行った。もうたくさんだ。歪虚だろうがなんだろうが、同じ人間のハンターに倒せるなら俺にだって倒せる筈だ。
十日目。手斧を調達して来た。いくらなんでも頭を潰されたらどうにもならないだろう。あの女ぶちのめしてやる。
(手記はここで終わっている。この手記は最後に書かれた日から三日後に発見された。事情を悟った町役場の職員はこれを持ってハンターオフィスに通報した)
●ハンターオフィスにて
集まったハンターたちが、資料に添付された手記のコピーを読み終えると、剣呑な表情でおさげのハンターオフィス職員は言った。
「見張りの彼には言ってなかったんですよねぇ」
何をだろう? ハンターたちが首を傾げたところで、彼女は
「そこがなんで廃屋かって? 心中事件があったからなんですよってぇ! 既にまずいことは起きてたんですう! 歪虚が集まる可能性は十分あったんですよぉ!」
彼女が言うにはこうだ。見張り番が消えてしまったその廃屋は、かつて夫婦が住んでいた。しかし妻の借金、夫の不実、その他諸々。悪いことは重なるものだ。夫婦は刺し違えて死んだ。当然買い手が付くはずもない。行政は取り壊すつもりでいるが、予算がなかったらしい。しかし、悪戯をしたい年頃の子ども、好奇心旺盛な子どもは曰くつきの廃墟を反抗期の遊び場とて選んでしまう。見張りを付けたいが町の人間は誰も引き受けない。
「そんなこんなで、事情を知らない流れ者の彼に見張りを押しつけたってわけです。可哀想に。彼はもう生きてないでしょう」
深いため息を吐きながら、彼女は手記の写しを眺めて首を横に振った。
「今まで侵入した子どもたちはみーんな運が良かったんですねぇ。見張りの彼が……ジュストが最初の犠牲者です。だから、女の幽霊が出るって言うのもジュストの手記で初めて知れました。子どもたちは光しか見なかったんですねぇ」
彼女はジュストのノートをハンターたちに差し出した。
「原本です。持って行ってください。ところで、おかしいと思いませんか? 光が見えたから家に入ったのに、戻ったら詰め所にちょっかいかけられてるんですよ? 目撃されているのは女だけですが、男もいると思いますね。挟み撃ちにされます。気をつけて」
解説
●目的
廃屋に現れる歪虚を撃退してください
●廃屋について
町の外れにある少し大きなお宅です。町が小さいので大豪邸と言うほどではありませんが、一階部分には広いホールがあり、忍び込もうとして逃げ帰って来た子どもたちもそこで光を見ているようです。
ジュストはまだ見つかっていません。
●詰め所について
手記を書いたジュストの為に用意された掘っ立て小屋です。書き物机、仮眠用ベッドがあります。飲み物は自分で用意していたようです。
入り口には傷だらけの南京錠がぶら下がっています。
●敵情報
女の歪虚:廃屋一階ホールに出現。青白い火の玉を伴って現れます。手にはナイフ。アップスタイルの髪型でワンピースを着ています。ナイフでの攻撃の他、素手でのつかみかかりで攻撃してきます。
外見や行動は幽霊じみていますが、物理攻撃は通ります。
男の歪虚:全員が廃屋に入ると敷地門周辺に出現。火の玉は持っていませんが手斧を所持しています。恐らく仕立てが良かったであろうスーツを着用。手斧での攻撃の他、素手でのつかみかかりで攻撃してきます。
こちらも物理攻撃が通ります。
女歪虚が気を引いている間に男歪虚が襲いかかる、と言う戦法をとるようです。
雑魔:三体います。この地の負のマテリアルに寄り集まった雑魔。手足の生えた土塊のようなものです。体当たりを仕掛けて来ます。動きはあまり早くないようです。
廃屋に現れる歪虚を撃退してください
●廃屋について
町の外れにある少し大きなお宅です。町が小さいので大豪邸と言うほどではありませんが、一階部分には広いホールがあり、忍び込もうとして逃げ帰って来た子どもたちもそこで光を見ているようです。
ジュストはまだ見つかっていません。
●詰め所について
手記を書いたジュストの為に用意された掘っ立て小屋です。書き物机、仮眠用ベッドがあります。飲み物は自分で用意していたようです。
入り口には傷だらけの南京錠がぶら下がっています。
●敵情報
女の歪虚:廃屋一階ホールに出現。青白い火の玉を伴って現れます。手にはナイフ。アップスタイルの髪型でワンピースを着ています。ナイフでの攻撃の他、素手でのつかみかかりで攻撃してきます。
外見や行動は幽霊じみていますが、物理攻撃は通ります。
男の歪虚:全員が廃屋に入ると敷地門周辺に出現。火の玉は持っていませんが手斧を所持しています。恐らく仕立てが良かったであろうスーツを着用。手斧での攻撃の他、素手でのつかみかかりで攻撃してきます。
こちらも物理攻撃が通ります。
女歪虚が気を引いている間に男歪虚が襲いかかる、と言う戦法をとるようです。
雑魔:三体います。この地の負のマテリアルに寄り集まった雑魔。手足の生えた土塊のようなものです。体当たりを仕掛けて来ます。動きはあまり早くないようです。
マスターより
こんにちは三田村です。
今回は、まるで自分が見ているかのような、を意識して書いてみました。少しでもぞくっとしていただけたなら嬉しいです。
OPはホラー仕立てですがシナリオとしてはシンプルな戦闘シナリオです。悲劇の廃屋を雑魔から開放してください。
今回は、まるで自分が見ているかのような、を意識して書いてみました。少しでもぞくっとしていただけたなら嬉しいです。
OPはホラー仕立てですがシナリオとしてはシンプルな戦闘シナリオです。悲劇の廃屋を雑魔から開放してください。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/03/27 03:28
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 エラ・“dJehuty”・ベル(ka3142) 人間(リアルブルー)|30才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/03/24 05:35:25 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/03/22 16:57:33 |