ゲスト
(ka0000)
実験畑の研究日誌1頁目
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2014/12/17 22:00
- 完成日
- 2014/12/23 02:25
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
ハンターオフィスの受付嬢、ハンターの案内人を自称する彼女は、塗装の禿げたベンチに座り、背凭れに凭れきって脚を投げ出し、冬の高い空を仰いだ。
ここ、農業魔術研究機関、ジェオルジの北の山の麓に営まれる、前領主・ルーベンの実験畑の一部を管理運営する機関、の、広い敷地の中央に誂えられた日時計を臨む古いベンチ。
農業魔術研究機関、通称、実験畑では「魔術をもっともーっと、農業に役立てよう」を、モットーに多くの畑で日夜教授や研究生達が、新種の作物や新しい農業向けの魔術の研究に勤しんでいる。
案内人は今日もここへ営業に来た。
ちょっとした依頼にも、ハンターさんの手を貸しましょう!
害獣の駆除なんて、駆け出しハンターさんのいい経験です!
荒んだ戦いの日々を送るハンターさんに、癒やしの農村ライフな一時を!
手製のポスターにはポップな書体でカラフルにそう書いてある。
しかし、職員達は皆忙しく、大抵の教授や研究生は畑で作業中。話を聞いて貰うこともできず、今回で空振り3回目。
何度か、実験畑からハンターオフィスへ要請があったことがある。
それは、人を襲ったり、毒を撒いたりして、手に負えない作物ができてしまったときや、マテリアルの異常が広まってしまったとき。即ち、緊急自体に限られるのだ。
しかし実験畑で起こる事件は、緊急事態ばかりでは無い。
例えば、「根がしっかり張ると、きっと丈夫に育つよね。えーい」と勢いで魔術を施してしまった為、小さなナス1本の苗が畑3つ分に広がってしまった、なんていう事故が最近あったそうだ。
研究生が数十日を掛けて対処したらしいが、そんな時にもハンターオフィスなら手を貸すことはできる。
「今日も、空振りですかねぇ……」
案内人は呟いた。
そんな彼女に1人の研究生が近付いてきた。
「あの……ポスター、見たんですが……」
ポスターには当然ハンターオフィスの文字が書かれている。
そして、案内人の装いはハンターオフィスの制服だ。
「なんでしょう!」
依頼人だ、と案内人は目を輝かせた。
オーバーオールに白衣を羽織り、袖口を土で汚した研究生は項垂れて言いづらそうに話し始めた。
●
植物と光の関係に魔術の効果を絡める実践。
彼女が師事している教授の今回の実験は、ある植物に光によって成長を抑制する魔術を施した上で、畑の半分だけは夜通し明るく照らし続けるというものだった。
結果は芳しく、光を当てなかった方は通常よりも小さく、当てた方は更に細くしなびた葉を垂らしていた。
しかし、光が全てに当たっていたわけでは無い。
「――それで、根っこがすごいごとになってしまって……私が、ここに来たばかりの頃、初めての仕事も畑いっぱいの根っこ退治だったんです」
その時はナスだったと、彼女は肩を竦めて畑を見遣った。
研究チームのメンバーらしい青年が引き抜いたばかりの草を掲げて手を振っている。
「サンプルは採取したので、後はひたすら引っこ抜くだけです……彼、一番力有るんですけどね、それでも」
案内人が畑に向いた瞬間に、その青年が千切れた草を放り出して尻餅をついた。
「スコップも、刃が立たなくて。全然、掘り返せないんです……」
大したことじゃ無いんですけどね、と言いながら眉間を抑えて秋晴れの空を仰いだ。
案内人が首を傾げる。
「その、教授さんが、見当たりませんよ?」
畑にいるのは彼女と同じ研究生ばかりだ。
腰に手を添え示すと、溜息交じりにこう答えた。
「捻っちゃったらしくて。悲鳴上げて倒れて、医務室に寝かされてます」
案内人は黙って目を逸らした。
「きゃーきゃー言いながら、私たちよりはしゃいで引っこ抜……こうとしてたんですけど」
言い淀む間に、1株も抜けずに倒れたんだと察し。
「分かりました! 敵討ち引き受けましょう!」
案内人がそう言って、立ち上がった。
そうして集められたハンター達に、軍手が一組ずつ手渡されるのだった。
ハンターオフィスの受付嬢、ハンターの案内人を自称する彼女は、塗装の禿げたベンチに座り、背凭れに凭れきって脚を投げ出し、冬の高い空を仰いだ。
ここ、農業魔術研究機関、ジェオルジの北の山の麓に営まれる、前領主・ルーベンの実験畑の一部を管理運営する機関、の、広い敷地の中央に誂えられた日時計を臨む古いベンチ。
農業魔術研究機関、通称、実験畑では「魔術をもっともーっと、農業に役立てよう」を、モットーに多くの畑で日夜教授や研究生達が、新種の作物や新しい農業向けの魔術の研究に勤しんでいる。
案内人は今日もここへ営業に来た。
ちょっとした依頼にも、ハンターさんの手を貸しましょう!
害獣の駆除なんて、駆け出しハンターさんのいい経験です!
荒んだ戦いの日々を送るハンターさんに、癒やしの農村ライフな一時を!
手製のポスターにはポップな書体でカラフルにそう書いてある。
しかし、職員達は皆忙しく、大抵の教授や研究生は畑で作業中。話を聞いて貰うこともできず、今回で空振り3回目。
何度か、実験畑からハンターオフィスへ要請があったことがある。
それは、人を襲ったり、毒を撒いたりして、手に負えない作物ができてしまったときや、マテリアルの異常が広まってしまったとき。即ち、緊急自体に限られるのだ。
しかし実験畑で起こる事件は、緊急事態ばかりでは無い。
例えば、「根がしっかり張ると、きっと丈夫に育つよね。えーい」と勢いで魔術を施してしまった為、小さなナス1本の苗が畑3つ分に広がってしまった、なんていう事故が最近あったそうだ。
研究生が数十日を掛けて対処したらしいが、そんな時にもハンターオフィスなら手を貸すことはできる。
「今日も、空振りですかねぇ……」
案内人は呟いた。
そんな彼女に1人の研究生が近付いてきた。
「あの……ポスター、見たんですが……」
ポスターには当然ハンターオフィスの文字が書かれている。
そして、案内人の装いはハンターオフィスの制服だ。
「なんでしょう!」
依頼人だ、と案内人は目を輝かせた。
オーバーオールに白衣を羽織り、袖口を土で汚した研究生は項垂れて言いづらそうに話し始めた。
●
植物と光の関係に魔術の効果を絡める実践。
彼女が師事している教授の今回の実験は、ある植物に光によって成長を抑制する魔術を施した上で、畑の半分だけは夜通し明るく照らし続けるというものだった。
結果は芳しく、光を当てなかった方は通常よりも小さく、当てた方は更に細くしなびた葉を垂らしていた。
しかし、光が全てに当たっていたわけでは無い。
「――それで、根っこがすごいごとになってしまって……私が、ここに来たばかりの頃、初めての仕事も畑いっぱいの根っこ退治だったんです」
その時はナスだったと、彼女は肩を竦めて畑を見遣った。
研究チームのメンバーらしい青年が引き抜いたばかりの草を掲げて手を振っている。
「サンプルは採取したので、後はひたすら引っこ抜くだけです……彼、一番力有るんですけどね、それでも」
案内人が畑に向いた瞬間に、その青年が千切れた草を放り出して尻餅をついた。
「スコップも、刃が立たなくて。全然、掘り返せないんです……」
大したことじゃ無いんですけどね、と言いながら眉間を抑えて秋晴れの空を仰いだ。
案内人が首を傾げる。
「その、教授さんが、見当たりませんよ?」
畑にいるのは彼女と同じ研究生ばかりだ。
腰に手を添え示すと、溜息交じりにこう答えた。
「捻っちゃったらしくて。悲鳴上げて倒れて、医務室に寝かされてます」
案内人は黙って目を逸らした。
「きゃーきゃー言いながら、私たちよりはしゃいで引っこ抜……こうとしてたんですけど」
言い淀む間に、1株も抜けずに倒れたんだと察し。
「分かりました! 敵討ち引き受けましょう!」
案内人がそう言って、立ち上がった。
そうして集められたハンター達に、軍手が一組ずつ手渡されるのだった。
リプレイ本文
●
頭の後ろに手を組みながら空を眺め、ボルディア・コンフラムス(ka0796)は溜息を零す。
「よりによって草むしりかよ……ん、ま、しょうがねぇ」
よしやるか、とばかりに袖を捲る。研究生が、良かったら襷にとその袂へ紐を差し出した。
「お、サンキュ。受けちまったからには全部引っこ抜いてやるぜ!」
結び目を整え、ニッと明るく笑顔を見せる。
「力仕事なら、私の出番だな」
ジーナ(ka1643)が結んだ唇の口角を上げて、軍手を引き上げながら畑を見る。
「こう見えてもドワーフだからな。少しは自信があるんだ」
畑を一瞥し、こんなことを済まないと顔を伏せる研究生の肩をポンと宥める。闘いでなくてもハンターが必要ならばそれは仕事だと、嵌めた軍手を確かめる様に、指を握って伸ばしてと動かした。
畑の様子を見て、なるほどと頷いていたディアドラ・ド・デイソルクス(ka0271)も振り返る。
「心配はいらんぞ、大王たるボクがいるのだ」
重たげに見える鎧も構わず、ぴょんと軽快に跳ねて見せ、両手を腰に胸を張る。
「そう、ボクは大王だからな!」
困っているならば、見捨てるものか、と。
「まずは、畑を見せて頂きましょう?――元は、何の植物だったのですか?」
屈んで萎れた葉を摘まみ、シア(ka3197)が首を傾がせる。
「なんて言ったかしら……ホウレンソウ、冬が旬の葉菜なんだけど……」
「芽吹かせて魔術を施して、それから葉の方は殆ど育ってないんだ。だから、もう何とも言えないものになってしまって」
言い淀んだ研究生を引き継ぎ、掘り出した一株の広がる根を括っていた別の研究生が答えた。根を担いで示した葉は近くで見ても、葉菜らしい可食部に乏しい。
それが一面に植えられた畑を見渡し、想像以上だな、と山田 勇三(ka3604)が呟いた。畑仕事も悪くないと、着込んだトレーニングウェアの上下と地下足袋を見やる。
「その根は、外国の映画を観ている様だな……」
山田の装いに、やる気満々ですねと喜んでいた研究生が、これですか、と根を示す。
「これほどうねる根は……こちらではこれが普通なのでしょうか」
このうねりに似たものを知っていると瞼を伏せて故郷を思い浮かべるが、故郷のそれは根では無くて。
研究生は慌てたように違いますと手を、首を振って否定する。
「そちらのことは存じませんが……こっちのこれは異常です」
困った声で肩を竦めながら、運んできた株を転がした。
「雑草さんがいっぱいなんだと思ってましたぁ~」
雑草よりも手強そうだと、スノゥ(ka1519)が畑を眺める。
「とりあえずぅ~、草むしり頑張りましょう」
ぐっと握った手を伸ばして背伸びを、その仕草もどこか穏やかでゆったりと。
「ですね! では、皆さん、頑張って下さい!」
軍手を配り終え、ハンター達が畑や植物について研究生と話し始めると、案内人は畑から離れようと手を振って一歩下がる。
言葉と仕草の穏やかさには似合わない素早い手が、案内人を捕まえた。
「みんなで、頑張りましょうねぇ~?」
力が無いので、いや構わないと言い合う内に、もう片方の手をシアが掴まえた。
「折角、依頼いただけたんですから。一緒にしましょう!」
一緒にと握る手を揺らし、スノゥはにっこりと微笑む。今回も逃げられないと悟った案内人はこくりと小さく頷いた。
「ではぁ……軍手と一緒にスコップも借りてきましょうねぇ~。1人1本で良いですか?」
それなら鍬が、水を撒くからバケツが、とハンター達に必要な物を聞き出し、研究生に有無を確認して倉庫に向かう。1人では抱えられそうに無い数に、案内人はスノゥに手を引っ張られた。
「皆さんにお渡ししたら、畑掘りですねぇ~」
スコップ1つ探すのにも手間取る横で、必要な物をてきぱきと揃え、はい、と差し出し持たせながら朗らかな声で告げる。
逃げませんよと口を尖らせながら、渡されたバケツを抱え、その中に数本、小さなスコップを見つけた。足の掛かる大きなスコップと、鍬と残りのバケツ、沢山抱えながらすたすたと歩いて行く彼女の背が頼もしく見え、憧憬の眩しさに目を細めた。
ディアドラが、やぁっ、と斧を振り下ろし畑の土へ叩き付ける。
「ふむ。これはなかなか、手強そうだが……」
切っ先が根を数本絶ち、根に固められた土の刺さった斧を引いて、隣へともう一度振り下ろす。
「水で解すにしても少しは穴を開けておいた方が良さそうだ。それくらいなら、すぐできるだろう」
「よっしゃ、俺も!」
ボルディアもバケツを待っている間にと、斧を叩き付けて畑の様子を覗う。
土を跳ね上げながら表面が解れていくが、根の深さまで解すにはもう少し手が掛かりそうだ。
山田がふと研究生へ近付いて、今更だがと添えながら言う。
「失礼、少々覗いたいのですが……こちらの畑、水を使って土を解させて頂きたいのですが構いませんか?」
研究生はからりと笑って頷いた。
「こんな状況ですし、もう、どろどろになっても問題ありません。ただ、隣まで流れて仕舞うと厄介ですが……」
ちらりと覗う通路1本隔てた畑には、見知らぬ植物が青々と茂っていた。
シアは屈んで根を束ねた株を眺める。彼女は根の様子や葉の強さを見ながら、研究生に声を掛けた。
「こちらはどのように掘り出されたのですか?」
「確か……回りを少し掘って、引っ張って、また少し掘って……最後は彼が一気にぐいっと。水を使うなんて思いつかなかったわ。お願いして良かった――――」
「戻りましたぁ~。はい、バケツに、スコップですよぉ」
研究生が紐からはみ出した根を摘んで微笑むと、丁度戻ってきたスノゥがハンター達へ道具を配り始めた。
●
勢いを付けて振り下ろした鍬、4つに分かれた鋭い先端が絡む根の隙間に刺さるが、そのままでは押しても引いても動かせそうに無い。
「本当に耕すだけになりそうです」
もう一度振り下ろし、硬い地面に穴を増やす。
繰り返している内に鍬が刺さった表層の緩みを手に感じた。シアはほっと息を吐いて、場所を変える。何カ所かをそうして解し、水を撒けば幾らかは染み込んでいくだろうかと摘まんだ土の塊を指先で崩す。
水汲みの支度が出来たようだと、鍬を置いて井戸の方へと目をやった。
一番近くの井戸は畑2つ隣、ポンプのハンドルをがたりと下ろし、2、3度体重を掛けて押し下げる。軋む音を立てる古いポンプは磨かれた水口からとくとくと水を零し始めた。
汗を拭った研究員が、ハンドルをボルディアに託す。
「最初はちょっとコツがいるんです。後は押すだけで出るんですけどね」
未だ手の熱を移したままの木のハンドルを握り、ボルディアはいくぞ、と声を上げる。
長身と膂力を生かして上下に動かすそれは、勢いを付けて水をバケツに溜めていく。
「よっしゃ、次!」
「ああ、これだ」
ジーナは溢れる程に満ちたバケツを退けて空のバケツを水口の下に置く。2つのバケツを畑へ運び、途中をシアに引き継ぐと、空のバケツに水を汲みに井戸へ戻る。
シアがバケツを届けた先、ディアドラは斧を地面に叩き付けて水の染み込む隙間を作っていた。
「えーいっ、と。どうだ、これで水も入りやすくなっただろ」
小柄な丈を優に超える大振りの斧を振りかぶり、土を跳ね上げながらもう一撃。
地面を抉る衝撃の振動がシアの足にも伝わってきた。開けられた穴に注ぐようにバケツを傾ける。水はすぐに地面に染み込んだ。
「上手くいったな! シアの所も、早速撒いてくるといい」
「そうですね」
空になったバケツを抱えて寝かせた鍬を振り返りにこりと頷く。
ジーナが次のバケツを提げて山田に届けに向かう。シアは空のバケツを手に井戸へと急いだ。ボルディアが急かすように手を振って、白い歯の覗く明るい笑顔を向けた。
山田は携えた剣を抜く。両刃の刀身が光を移して煌めいた。
黒檀の瞳を凜と、息を静かに吸い、はあっと掛け声と共に畑へ突き立てる。
「ん……やはり、違うな」
地面に刺さる切っ先とその格好の違和感に首を捻る。
しかし、揺すればその刃が根を切り、抱いていた土を零すように剣の回りが幾らか解れたように思えた。スコップに持ち替えて土を掘り、根が絡んだら剣で絶つ。
屈みっぱなしの作業の合間に、腰を痛めまいと立ち上がって背筋を伸ばす。背を反らし仰ぐ空はまだ明るく日は高い。
「手伝おうか?」
「――ん、ああ、いや、まだまだ……水を持って来てくれたんですか。助かります」
バケツを置いたジーナが横から声を掛けた。
まだ疲れてはいないと軽く手を横に、辞儀を添えてバケツを受け取ると掘ったばかりの畑へ流す。
「ふむ」
「良さそうだな。次も撒いてしまおう。もう少し運んでくる」
2杯目をその側へ傾け染み込ませると、ジーナは井戸へと戻っていった。
シアが数杯目のバケツを鍬の側へ流し、額を軍手の甲で拭う。
「これくらいでしょうか……?」
バケツを提げて戻ってきたボルディアが、粗方湿気った畑を眺め、終わっちまったのかと首を傾がせる。
「じゃ、これで終いだっ」
勢いを付けてバケツから放り出された飛沫は、きらきらと弧を描いて畑に降り注いだ。
少し離れて掘り出す作業を進めていたスノウの手を、軍手を真っ黒に染めながら1つも抜けない根に飽いていた案内人がつついて呼んだ。
「虹です!」
「ですねぇ~……見とれていないで頑張るのです、もう少しで掘り出せるのですよ」
スコップを握り直し、スノウはざくりと周囲の土を掘り起こす。
周囲の土を払い現れた根を含む土ごと2人がかりで引っ張り出して、漸く1株引き抜いた。
水が染みて幾らか柔らかくなった畑で作業を続けるハンター達、日が傾き掛けた頃、シアと山田が畑を抜けて食堂へ向かった。
外した軍手をポケットへ屋内には通っている水道で手を濯ぎ、食堂へ向かう。
山田が休憩に「握り飯を」と尋ねると、まめしとエプロンを着けた職員が首を傾げる。ここじゃ扱っていないのよ、と申し訳なさそうに。それなら、とシアが、
「温かい物を持って行きたいのですが……」
何かありませんか、と尋ねる。
「今だとおすすめはカボチャのパイかしら?」
「そうですか。ではそれを……」
山田が畑に出ている数を数え、シアを足して、最後に慌てて自分を足して。
「――あ、あの教授のところ? 伝票は向こうに渡しておくわね……」
お喋りな職員押し付けられて、経費でしょと笑われて。
カボチャの甘い香りがバスケットに一杯、畑で戦うハンターたちの元へ届けられた。
●
カボチャで英気を養った休憩の後、畑の半分程が掘り終わっていた。
研究生達もなんとか協力し、数株を掘り出していたようだ。
水の届かない畑の端を掘っていたスノゥと案内人も他のハンター達同様、濡れた畑の中にいた。
湿気た土を払い浮き彫りになる根と葉、その天辺を両手でしっかりと掴みジーナは畑に足を踏みしめる。ごそり、と土が剥がれる感触が手に伝わって、不意にふっと、根が捉えていた土を離し、絡んでいた他の根が千切れて腕が軽くなる。
引き抜く勢いのまま、背後に転んで仕舞いそうになるのを踏みとどまって、また1つ引き抜いた草を畑に落とす。
穴だらけになった畑の中、体力には自信があったがそれでも大分疲れたと周囲を見回した。
がっ、とスコップを根に突き立て、その柄を押しててこの原理で引き抜く。ディアドラは小柄な体の全体重を乗せているが、地中で絡む根がそれを妨げた。
柄に手が添えられる。
「私も、そろそろ1人で抜くのは草臥れまして。一緒にどうだろうか?」
ウェアの袖を捲った山田が声を掛けてスコップを押す。
「ははは、苦しゅうないぞ」
その声に合わせて、ディアドラもスコップを押す。
引き上げられた根が勢いを付けて畑にどさりと飛び出した。
土を掘り、スコップに鍬にと叩き付けながら抜けないと、シアが根を引っ張って溜息を着く。
「代わろう。次のを掘っておいてくれ」
「良いんですか?」
ジーナが引き抜く傍らで、残りの草を掘り進める。根の絡みを絶つようにできる限りの土を落としながら。
抜けたよ、とジーナが声を掛けると、シアも手を止めてその株を見た。石を抱いていたようで、道理で重いはずだと肩を落とす。
もしかしたらと隣の株は少し深く掘り進め、土を出来るだけ払ってから引っ張った。
案内人が早々に諦めてしまった株にスノゥはしきりにスコップを立てる。
「もう一度引っ張ってみませんかぁ?」
2人掛かりでもその根はびくとも動かなかった。朗らかな声にも疲れの色が滲み始めている。
「どした?」
斧を担いでボルディアが声を掛ける。
掘ってもまったく動かない根を示してスノゥが溜息を零す。
「ん、そういうことなら」
2人に下がれと斧を振り上げて、
「おおおらああああああ!」
その草と隣の草の間に勢いよく斧を振り下ろす。
地面に刺さった刃が絡んでいた根をいくら語ったのだろう刺したままの斧を揺らせば、その根はすんなり引き抜かれた。
「お隣と、こんなに絡まってたんですねぇ~」
絡まって千切れた隣の株の根を摘まんでスノゥが呟く。それが途切れたなら隣も抜きやすくなっただろうかと。
畑の植物が粗方片づいた頃、つんとする湿布薬の匂いを纏って、白衣の女性が現れた。前傾し、腰をさすりながら研究生に付き添われている。
「調子はどう? ……あら、どなた?」
畑に見つけたハンター達の存在に首を傾げて、研究生が手伝いを依頼したことと、無事に畑が元通りになりそうだと伝えると満足そうに頷いた。
「助かりました。ありがとう……いい方々ね、また何かお願いしてしまうかも」
研究生に掘り出した苗の始末の指示を出し、女性は腰を支えながらハンター達に頭を下げて救護室へ戻っていった。
最後の一株を引き抜くと、丁度日も暮れたところだった。白衣を脱いだ研究生達がカンテラを手に戻ってくる。
帰途に就くハンター達に助かりました、ありがとうと手を振って見送った。
頭の後ろに手を組みながら空を眺め、ボルディア・コンフラムス(ka0796)は溜息を零す。
「よりによって草むしりかよ……ん、ま、しょうがねぇ」
よしやるか、とばかりに袖を捲る。研究生が、良かったら襷にとその袂へ紐を差し出した。
「お、サンキュ。受けちまったからには全部引っこ抜いてやるぜ!」
結び目を整え、ニッと明るく笑顔を見せる。
「力仕事なら、私の出番だな」
ジーナ(ka1643)が結んだ唇の口角を上げて、軍手を引き上げながら畑を見る。
「こう見えてもドワーフだからな。少しは自信があるんだ」
畑を一瞥し、こんなことを済まないと顔を伏せる研究生の肩をポンと宥める。闘いでなくてもハンターが必要ならばそれは仕事だと、嵌めた軍手を確かめる様に、指を握って伸ばしてと動かした。
畑の様子を見て、なるほどと頷いていたディアドラ・ド・デイソルクス(ka0271)も振り返る。
「心配はいらんぞ、大王たるボクがいるのだ」
重たげに見える鎧も構わず、ぴょんと軽快に跳ねて見せ、両手を腰に胸を張る。
「そう、ボクは大王だからな!」
困っているならば、見捨てるものか、と。
「まずは、畑を見せて頂きましょう?――元は、何の植物だったのですか?」
屈んで萎れた葉を摘まみ、シア(ka3197)が首を傾がせる。
「なんて言ったかしら……ホウレンソウ、冬が旬の葉菜なんだけど……」
「芽吹かせて魔術を施して、それから葉の方は殆ど育ってないんだ。だから、もう何とも言えないものになってしまって」
言い淀んだ研究生を引き継ぎ、掘り出した一株の広がる根を括っていた別の研究生が答えた。根を担いで示した葉は近くで見ても、葉菜らしい可食部に乏しい。
それが一面に植えられた畑を見渡し、想像以上だな、と山田 勇三(ka3604)が呟いた。畑仕事も悪くないと、着込んだトレーニングウェアの上下と地下足袋を見やる。
「その根は、外国の映画を観ている様だな……」
山田の装いに、やる気満々ですねと喜んでいた研究生が、これですか、と根を示す。
「これほどうねる根は……こちらではこれが普通なのでしょうか」
このうねりに似たものを知っていると瞼を伏せて故郷を思い浮かべるが、故郷のそれは根では無くて。
研究生は慌てたように違いますと手を、首を振って否定する。
「そちらのことは存じませんが……こっちのこれは異常です」
困った声で肩を竦めながら、運んできた株を転がした。
「雑草さんがいっぱいなんだと思ってましたぁ~」
雑草よりも手強そうだと、スノゥ(ka1519)が畑を眺める。
「とりあえずぅ~、草むしり頑張りましょう」
ぐっと握った手を伸ばして背伸びを、その仕草もどこか穏やかでゆったりと。
「ですね! では、皆さん、頑張って下さい!」
軍手を配り終え、ハンター達が畑や植物について研究生と話し始めると、案内人は畑から離れようと手を振って一歩下がる。
言葉と仕草の穏やかさには似合わない素早い手が、案内人を捕まえた。
「みんなで、頑張りましょうねぇ~?」
力が無いので、いや構わないと言い合う内に、もう片方の手をシアが掴まえた。
「折角、依頼いただけたんですから。一緒にしましょう!」
一緒にと握る手を揺らし、スノゥはにっこりと微笑む。今回も逃げられないと悟った案内人はこくりと小さく頷いた。
「ではぁ……軍手と一緒にスコップも借りてきましょうねぇ~。1人1本で良いですか?」
それなら鍬が、水を撒くからバケツが、とハンター達に必要な物を聞き出し、研究生に有無を確認して倉庫に向かう。1人では抱えられそうに無い数に、案内人はスノゥに手を引っ張られた。
「皆さんにお渡ししたら、畑掘りですねぇ~」
スコップ1つ探すのにも手間取る横で、必要な物をてきぱきと揃え、はい、と差し出し持たせながら朗らかな声で告げる。
逃げませんよと口を尖らせながら、渡されたバケツを抱え、その中に数本、小さなスコップを見つけた。足の掛かる大きなスコップと、鍬と残りのバケツ、沢山抱えながらすたすたと歩いて行く彼女の背が頼もしく見え、憧憬の眩しさに目を細めた。
ディアドラが、やぁっ、と斧を振り下ろし畑の土へ叩き付ける。
「ふむ。これはなかなか、手強そうだが……」
切っ先が根を数本絶ち、根に固められた土の刺さった斧を引いて、隣へともう一度振り下ろす。
「水で解すにしても少しは穴を開けておいた方が良さそうだ。それくらいなら、すぐできるだろう」
「よっしゃ、俺も!」
ボルディアもバケツを待っている間にと、斧を叩き付けて畑の様子を覗う。
土を跳ね上げながら表面が解れていくが、根の深さまで解すにはもう少し手が掛かりそうだ。
山田がふと研究生へ近付いて、今更だがと添えながら言う。
「失礼、少々覗いたいのですが……こちらの畑、水を使って土を解させて頂きたいのですが構いませんか?」
研究生はからりと笑って頷いた。
「こんな状況ですし、もう、どろどろになっても問題ありません。ただ、隣まで流れて仕舞うと厄介ですが……」
ちらりと覗う通路1本隔てた畑には、見知らぬ植物が青々と茂っていた。
シアは屈んで根を束ねた株を眺める。彼女は根の様子や葉の強さを見ながら、研究生に声を掛けた。
「こちらはどのように掘り出されたのですか?」
「確か……回りを少し掘って、引っ張って、また少し掘って……最後は彼が一気にぐいっと。水を使うなんて思いつかなかったわ。お願いして良かった――――」
「戻りましたぁ~。はい、バケツに、スコップですよぉ」
研究生が紐からはみ出した根を摘んで微笑むと、丁度戻ってきたスノゥがハンター達へ道具を配り始めた。
●
勢いを付けて振り下ろした鍬、4つに分かれた鋭い先端が絡む根の隙間に刺さるが、そのままでは押しても引いても動かせそうに無い。
「本当に耕すだけになりそうです」
もう一度振り下ろし、硬い地面に穴を増やす。
繰り返している内に鍬が刺さった表層の緩みを手に感じた。シアはほっと息を吐いて、場所を変える。何カ所かをそうして解し、水を撒けば幾らかは染み込んでいくだろうかと摘まんだ土の塊を指先で崩す。
水汲みの支度が出来たようだと、鍬を置いて井戸の方へと目をやった。
一番近くの井戸は畑2つ隣、ポンプのハンドルをがたりと下ろし、2、3度体重を掛けて押し下げる。軋む音を立てる古いポンプは磨かれた水口からとくとくと水を零し始めた。
汗を拭った研究員が、ハンドルをボルディアに託す。
「最初はちょっとコツがいるんです。後は押すだけで出るんですけどね」
未だ手の熱を移したままの木のハンドルを握り、ボルディアはいくぞ、と声を上げる。
長身と膂力を生かして上下に動かすそれは、勢いを付けて水をバケツに溜めていく。
「よっしゃ、次!」
「ああ、これだ」
ジーナは溢れる程に満ちたバケツを退けて空のバケツを水口の下に置く。2つのバケツを畑へ運び、途中をシアに引き継ぐと、空のバケツに水を汲みに井戸へ戻る。
シアがバケツを届けた先、ディアドラは斧を地面に叩き付けて水の染み込む隙間を作っていた。
「えーいっ、と。どうだ、これで水も入りやすくなっただろ」
小柄な丈を優に超える大振りの斧を振りかぶり、土を跳ね上げながらもう一撃。
地面を抉る衝撃の振動がシアの足にも伝わってきた。開けられた穴に注ぐようにバケツを傾ける。水はすぐに地面に染み込んだ。
「上手くいったな! シアの所も、早速撒いてくるといい」
「そうですね」
空になったバケツを抱えて寝かせた鍬を振り返りにこりと頷く。
ジーナが次のバケツを提げて山田に届けに向かう。シアは空のバケツを手に井戸へと急いだ。ボルディアが急かすように手を振って、白い歯の覗く明るい笑顔を向けた。
山田は携えた剣を抜く。両刃の刀身が光を移して煌めいた。
黒檀の瞳を凜と、息を静かに吸い、はあっと掛け声と共に畑へ突き立てる。
「ん……やはり、違うな」
地面に刺さる切っ先とその格好の違和感に首を捻る。
しかし、揺すればその刃が根を切り、抱いていた土を零すように剣の回りが幾らか解れたように思えた。スコップに持ち替えて土を掘り、根が絡んだら剣で絶つ。
屈みっぱなしの作業の合間に、腰を痛めまいと立ち上がって背筋を伸ばす。背を反らし仰ぐ空はまだ明るく日は高い。
「手伝おうか?」
「――ん、ああ、いや、まだまだ……水を持って来てくれたんですか。助かります」
バケツを置いたジーナが横から声を掛けた。
まだ疲れてはいないと軽く手を横に、辞儀を添えてバケツを受け取ると掘ったばかりの畑へ流す。
「ふむ」
「良さそうだな。次も撒いてしまおう。もう少し運んでくる」
2杯目をその側へ傾け染み込ませると、ジーナは井戸へと戻っていった。
シアが数杯目のバケツを鍬の側へ流し、額を軍手の甲で拭う。
「これくらいでしょうか……?」
バケツを提げて戻ってきたボルディアが、粗方湿気った畑を眺め、終わっちまったのかと首を傾がせる。
「じゃ、これで終いだっ」
勢いを付けてバケツから放り出された飛沫は、きらきらと弧を描いて畑に降り注いだ。
少し離れて掘り出す作業を進めていたスノウの手を、軍手を真っ黒に染めながら1つも抜けない根に飽いていた案内人がつついて呼んだ。
「虹です!」
「ですねぇ~……見とれていないで頑張るのです、もう少しで掘り出せるのですよ」
スコップを握り直し、スノウはざくりと周囲の土を掘り起こす。
周囲の土を払い現れた根を含む土ごと2人がかりで引っ張り出して、漸く1株引き抜いた。
水が染みて幾らか柔らかくなった畑で作業を続けるハンター達、日が傾き掛けた頃、シアと山田が畑を抜けて食堂へ向かった。
外した軍手をポケットへ屋内には通っている水道で手を濯ぎ、食堂へ向かう。
山田が休憩に「握り飯を」と尋ねると、まめしとエプロンを着けた職員が首を傾げる。ここじゃ扱っていないのよ、と申し訳なさそうに。それなら、とシアが、
「温かい物を持って行きたいのですが……」
何かありませんか、と尋ねる。
「今だとおすすめはカボチャのパイかしら?」
「そうですか。ではそれを……」
山田が畑に出ている数を数え、シアを足して、最後に慌てて自分を足して。
「――あ、あの教授のところ? 伝票は向こうに渡しておくわね……」
お喋りな職員押し付けられて、経費でしょと笑われて。
カボチャの甘い香りがバスケットに一杯、畑で戦うハンターたちの元へ届けられた。
●
カボチャで英気を養った休憩の後、畑の半分程が掘り終わっていた。
研究生達もなんとか協力し、数株を掘り出していたようだ。
水の届かない畑の端を掘っていたスノゥと案内人も他のハンター達同様、濡れた畑の中にいた。
湿気た土を払い浮き彫りになる根と葉、その天辺を両手でしっかりと掴みジーナは畑に足を踏みしめる。ごそり、と土が剥がれる感触が手に伝わって、不意にふっと、根が捉えていた土を離し、絡んでいた他の根が千切れて腕が軽くなる。
引き抜く勢いのまま、背後に転んで仕舞いそうになるのを踏みとどまって、また1つ引き抜いた草を畑に落とす。
穴だらけになった畑の中、体力には自信があったがそれでも大分疲れたと周囲を見回した。
がっ、とスコップを根に突き立て、その柄を押しててこの原理で引き抜く。ディアドラは小柄な体の全体重を乗せているが、地中で絡む根がそれを妨げた。
柄に手が添えられる。
「私も、そろそろ1人で抜くのは草臥れまして。一緒にどうだろうか?」
ウェアの袖を捲った山田が声を掛けてスコップを押す。
「ははは、苦しゅうないぞ」
その声に合わせて、ディアドラもスコップを押す。
引き上げられた根が勢いを付けて畑にどさりと飛び出した。
土を掘り、スコップに鍬にと叩き付けながら抜けないと、シアが根を引っ張って溜息を着く。
「代わろう。次のを掘っておいてくれ」
「良いんですか?」
ジーナが引き抜く傍らで、残りの草を掘り進める。根の絡みを絶つようにできる限りの土を落としながら。
抜けたよ、とジーナが声を掛けると、シアも手を止めてその株を見た。石を抱いていたようで、道理で重いはずだと肩を落とす。
もしかしたらと隣の株は少し深く掘り進め、土を出来るだけ払ってから引っ張った。
案内人が早々に諦めてしまった株にスノゥはしきりにスコップを立てる。
「もう一度引っ張ってみませんかぁ?」
2人掛かりでもその根はびくとも動かなかった。朗らかな声にも疲れの色が滲み始めている。
「どした?」
斧を担いでボルディアが声を掛ける。
掘ってもまったく動かない根を示してスノゥが溜息を零す。
「ん、そういうことなら」
2人に下がれと斧を振り上げて、
「おおおらああああああ!」
その草と隣の草の間に勢いよく斧を振り下ろす。
地面に刺さった刃が絡んでいた根をいくら語ったのだろう刺したままの斧を揺らせば、その根はすんなり引き抜かれた。
「お隣と、こんなに絡まってたんですねぇ~」
絡まって千切れた隣の株の根を摘まんでスノゥが呟く。それが途切れたなら隣も抜きやすくなっただろうかと。
畑の植物が粗方片づいた頃、つんとする湿布薬の匂いを纏って、白衣の女性が現れた。前傾し、腰をさすりながら研究生に付き添われている。
「調子はどう? ……あら、どなた?」
畑に見つけたハンター達の存在に首を傾げて、研究生が手伝いを依頼したことと、無事に畑が元通りになりそうだと伝えると満足そうに頷いた。
「助かりました。ありがとう……いい方々ね、また何かお願いしてしまうかも」
研究生に掘り出した苗の始末の指示を出し、女性は腰を支えながらハンター達に頭を下げて救護室へ戻っていった。
最後の一株を引き抜くと、丁度日も暮れたところだった。白衣を脱いだ研究生達がカンテラを手に戻ってくる。
帰途に就くハンター達に助かりました、ありがとうと手を振って見送った。
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相談卓 ボルディア・コンフラムス(ka0796) 人間(クリムゾンウェスト)|23才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2014/12/17 19:12:46 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/12/15 21:32:15 |