ゲスト
(ka0000)
【東幕】ちょいとそこ行く二枚目役者
マスター:紺堂 カヤ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/05/11 07:30
- 完成日
- 2018/05/20 18:17
このシナリオは3日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
空は広々と晴れ渡り、爽やかな風が吹いていた。明るい陽射しの中に、人々の賑やかな声が響く。
「やっぱり、西は違うな」
リゼリオの街並みをぐるりと眺め、そう呟くのは東方の少年商人・史郎(kz0242)だ。東方──エトファリカ連邦国もずいぶんと復興が進み、活気をとりもどしてきたけれど、目の前の光景を見るとまだまだ遠く及ばないという気がする。
「折角来たんだし、しっかり勉強して帰らないとな」
史郎が西方へやってきたのは、買い付けのためだった。先日、西方の衣服や小物の受注を大量に受けることができたのだ。
捨て子である史郎は、物心ついてすぐ覚醒者となった。養父は何も言わないが、史郎は自分の出生地が「ここ」ではないのだろうと察していた。
ともかく、覚醒者でありハンターであることは商売の役に立つ。史郎は、不純な動機と自覚しつつ、ハンターの登録をしていた。実際は、ハンターとして仕事をもらうことよりも、他のハンターに依頼をして仕事を手伝ってもらうことの方が多いくらいなのだが。
「さーて、どうするか」
一番の目的である買い付けは、無事に完了した。適当に市場を見て回ってもいいし、王国まで足をのばして馴染みになった宝石商に挨拶しておくのもいい……、と史郎が考えていると。
「ねえ! ちょっと! そこの少年!」
「はい?」
突然、見知らぬ女性から声をかけられた。その女性は、史郎の顔を正面からじろじろと見てから、うん、と満足そうに頷いた。
「文句なしの美少年だわ、君、合格!!」
「へ? 合格? えーっと、何のことですか?」
史郎がきょとんとした顔をすると、女性はにやりと笑ってこう告げた。
「君、売れっこ俳優になってみない?」
女性は、ミリィと名乗った。普段は王国を中心にして動いているハンターだという。今は知り合いの劇団と契約中で、会場の警備などの仕事をしているということだった。
「客入りは上々だったんだけど……、数日前に、主演俳優を含む数名の役者が、寝込んじゃって。ちょっとタチの悪い風邪が、劇団内で流行ったらしくって」
数日間は休演にしたものの、このままでは大赤字。代役を立ててでも再開しなければ、劇団は潰れてしまうという。
「周りの役は、まあ、なんとかなるんだけど、問題は主演俳優でね……。世にも美しい少年、という設定なのよ。いくら演技でカバーするったって限界があるでしょ? ふさわしい子を探しまわって、困ってたってわけ」
「はあ……。事情はわかりましたが」
ひとまず女性の話を聞いてみた史郎は、苦笑した。
「お願い!! ちょっとの間でいいの!! あと二、三日のうちには、本当の役者は回復するはずだから! ね?」
断られる雰囲気を察したのか、ミリィは両手を合わせて史郎を拝むように頭を下げた。
「はあ……、しかし、俺に役者の経験はありませんよ。見た目がクリアできたとしても、それでは劇団の評判にかかわるのでは?」
「あら。その点は心配してないけど」
ミリィは懇願姿勢を解いてあっさりそんなことを言った。
「私の勘だけど。役者の経験はなくても、君、演技の経験は豊富なんじゃない? というより、その普段の姿勢もすでに演技だったりして」
ふふん、と笑うミリィに、史郎は内心で舌を巻いた。
(この人……なかなかどうして)
まあ役者になってみるなんてなかなかあることではないし、と思い、史郎はミリィの頼みをきくことにした。
(ここで西の娯楽を学んでいくのも、これから役に立つかもしれないし)
東方の復興がこれからどんどん進めば、こうした娯楽も盛り上げることができるはずなのだ。よし、と心を決めて、史郎は微笑んだ。
「わかりました。引き受けます。……ただし、俺はちょっと高いですよ?」
ニヤリと笑って、そう付け加えることは忘れない。
「やっぱり、西は違うな」
リゼリオの街並みをぐるりと眺め、そう呟くのは東方の少年商人・史郎(kz0242)だ。東方──エトファリカ連邦国もずいぶんと復興が進み、活気をとりもどしてきたけれど、目の前の光景を見るとまだまだ遠く及ばないという気がする。
「折角来たんだし、しっかり勉強して帰らないとな」
史郎が西方へやってきたのは、買い付けのためだった。先日、西方の衣服や小物の受注を大量に受けることができたのだ。
捨て子である史郎は、物心ついてすぐ覚醒者となった。養父は何も言わないが、史郎は自分の出生地が「ここ」ではないのだろうと察していた。
ともかく、覚醒者でありハンターであることは商売の役に立つ。史郎は、不純な動機と自覚しつつ、ハンターの登録をしていた。実際は、ハンターとして仕事をもらうことよりも、他のハンターに依頼をして仕事を手伝ってもらうことの方が多いくらいなのだが。
「さーて、どうするか」
一番の目的である買い付けは、無事に完了した。適当に市場を見て回ってもいいし、王国まで足をのばして馴染みになった宝石商に挨拶しておくのもいい……、と史郎が考えていると。
「ねえ! ちょっと! そこの少年!」
「はい?」
突然、見知らぬ女性から声をかけられた。その女性は、史郎の顔を正面からじろじろと見てから、うん、と満足そうに頷いた。
「文句なしの美少年だわ、君、合格!!」
「へ? 合格? えーっと、何のことですか?」
史郎がきょとんとした顔をすると、女性はにやりと笑ってこう告げた。
「君、売れっこ俳優になってみない?」
女性は、ミリィと名乗った。普段は王国を中心にして動いているハンターだという。今は知り合いの劇団と契約中で、会場の警備などの仕事をしているということだった。
「客入りは上々だったんだけど……、数日前に、主演俳優を含む数名の役者が、寝込んじゃって。ちょっとタチの悪い風邪が、劇団内で流行ったらしくって」
数日間は休演にしたものの、このままでは大赤字。代役を立ててでも再開しなければ、劇団は潰れてしまうという。
「周りの役は、まあ、なんとかなるんだけど、問題は主演俳優でね……。世にも美しい少年、という設定なのよ。いくら演技でカバーするったって限界があるでしょ? ふさわしい子を探しまわって、困ってたってわけ」
「はあ……。事情はわかりましたが」
ひとまず女性の話を聞いてみた史郎は、苦笑した。
「お願い!! ちょっとの間でいいの!! あと二、三日のうちには、本当の役者は回復するはずだから! ね?」
断られる雰囲気を察したのか、ミリィは両手を合わせて史郎を拝むように頭を下げた。
「はあ……、しかし、俺に役者の経験はありませんよ。見た目がクリアできたとしても、それでは劇団の評判にかかわるのでは?」
「あら。その点は心配してないけど」
ミリィは懇願姿勢を解いてあっさりそんなことを言った。
「私の勘だけど。役者の経験はなくても、君、演技の経験は豊富なんじゃない? というより、その普段の姿勢もすでに演技だったりして」
ふふん、と笑うミリィに、史郎は内心で舌を巻いた。
(この人……なかなかどうして)
まあ役者になってみるなんてなかなかあることではないし、と思い、史郎はミリィの頼みをきくことにした。
(ここで西の娯楽を学んでいくのも、これから役に立つかもしれないし)
東方の復興がこれからどんどん進めば、こうした娯楽も盛り上げることができるはずなのだ。よし、と心を決めて、史郎は微笑んだ。
「わかりました。引き受けます。……ただし、俺はちょっと高いですよ?」
ニヤリと笑って、そう付け加えることは忘れない。
リプレイ本文
ミリィと劇団への協力を決めた史郎 (kz0242)は、たちまち忙しくなった。台本を渡され、セリフを暗記し、舞台上での立ち位置や照明のタイミングも覚えた。
「さて、どうなるかと思ったが、案外なんとかなりそうだね。……思いがけず、兄さんたちにも会えましたしね」
そう言って史郎が笑顔を向けると、ハンス・ラインフェルト(ka6750)が嬉しそうに頷いた。
「また東方に行った時にお会いしたいと思った方にこんなところで会えるとは。こういう奇貨は是非とも大事にしたいですね」
「お久しぶりです史郎さん。東方に行かないとお会いできないかと思っていたのでビックリです」
穂積 智里(ka6819)も、ハンスの隣に駆けてきて挨拶をしてくれる。ふたりとも、東方にて行動を共にしたことのあるハンターだった。それと、もうひとり。
「お芝居の中だけとはいえ、史郎さんの兄になることができるとは」
鳳城 錬介(ka6053)がにこにことそう言う。彼もまた、何度も史郎と顔を合わせているハンターだった。
「あのう、わたくしもご挨拶させていただいてよろしいでしょうか……」
おずおずと顔を覗かせたのはエステル・ソル(ka3983)だ。もちろん、と史郎は破顔する。
「お邪魔してしまってすみません」
「とんでもない。こちらこそ、ご挨拶が遅くなって申し訳ありません。どうぞ、よろしくお願い致しますね」
如才ない史郎の微笑みは美しく、エステルは思わず見惚れた。妖精役を担うことに決まったけれど、わざわざ演技をしなくとも「少年の美しさ」を称えることができそうだと思った。
顔を合わせて挨拶をすることのできた五人は、運よく病魔から逃れることのできた劇団員の指導のもと、台本の読み合わせを始めた。なんせ、練習できるのは一日だけ。明日にはすぐ本番なのだ。余裕はないに等しい。
「突然台本を渡された時は何事かと思いましたが、やってみるとなかなか楽しいものですね」
セリフの多さを苦にすることもなく楽しそうに稽古する錬介を、エステルが尊敬のまなざしで見た。
「台詞さんが沢山です、わたくし、覚えきれるように、が、がんばるのです」
「大丈夫ですよ、本番も台本は確認できますからね。でもできるだけ覚えておいた方が安心ですよね。練習、お付き合いしましょうか」
妖精役のエステルと一番会話の場面が多いのは少年役の史郎だ。呼吸を合わせながらの練習を、ふたりで開始した。その様子を見て、劇団員は残りの役者三人に声をかける。
「練習はまた各自でやっていただくこととして。衣装合わせもしておかなければなりませんから、更衣室へ来ていただけますか」
錬介とハンスは男性更衣室へ、智里は女性更衣室へと案内され、用意されていた衣装を着てサイズを調整してもらった。衣装を着た状態で舞台にも立ってみた方がいいだろう、と三人が衣装姿で再び顔を合わせると。
「台詞が少ないのは良いんですけれどっ……」
露出の多い衣装で恥ずかしそうに立つ智里。グラマラスな姿で誘惑する、という役どころであるだけに仕方のないことなのだが、もともとこの役をやるはずだった劇団の女優とは体型が違い過ぎていたらしい。ビキニにヴェールがついたような衣装の胸に詰め物をするなど、涙ぐましい努力が見られた。
「……ハンスさん~~」
夫であるハンスに泣きつくと、ハンスは思わず吹き出して、くすくすと笑いながら妻にアドバイスした。
「マウジー、その上目遣いは大変可愛らしいのですが、多分役に合っていないと思いますよ? 恥ずかしいなら眼鏡を外して相手を見ないようにするのはどうでしょう?」
「そ、そうですね……、眼鏡を外しても、衣装の色などで相手の判別はできると思いますし……」
「何にせよ、本番でいきなり眼鏡を取るのは危ないでしょう。練習しておきましょうか」
錬介がふたりの様子を微笑ましく見守ってから、そう提案した。本番への準備は、着々と進んでいた。
しばらく休演が続いていた劇団の公演が再開するとのことで、それを心待ちにしていた人々で芝居小屋の前はなかなかの長さの行列ができていた。
「と、いうことでまずは列の整備をするわよ、よろしくね」
ミリィが会場整備を担当することになった龍華 狼(ka4940)に声をかける。狼は姿勢よくびしっとお辞儀をして了解の意を示す。
「はい! よろしくお願いします! 会場整備頑張ります!」
内心で、これで金が貰えるなら安い仕事だ、などと考えていることなどその様子からは微塵もわからない。しかし、考えていることがどうであれ、狼は自分の仕事をきちんとこなす男だった。事前に会場での人手が少ない所や死角になりやすい場所の確認はしてあったし、入場から客席までの客の導線もあらかじめ作っておくなどの準備を整えていたのだ。だから、入場口に列ができることも想定内だった。
「観劇のお客様はこちらへお並びください、二列でできるだけ詰めてくださいますようお願い致します!」
よく通る声で客に呼びかけ、入口に誘導し、スムーズに入場できるよう立ち回る狼を、ミリィは感心した眼差しで眺めた。
「ようこそお越しくださいましたぁ。お席はあちらですよぉ」
狼が誘導した先では、鵤(ka3319)がチケットのもぎりを担当し、客を案内していた。
「……はー、此処にいるだけで金が貰えるとか最高じゃね? もーおっさんずっともぎりでもいいくらい……おっとぉいらっしゃーい。三名様ごあんないねぇー?」
ここのところ面倒な仕事ばかりに当たり疲れ果てていた鵤は、今回の仕事の楽さに感動すら覚えていた。
「はーい、いらっしゃーい、奥へどうぞ~。……お子様連れ四名様、奥へ入られますよぉ~!」
小さな子どもをふたり連れた若い夫婦のチケットをもぎり、鵤は案内のために客席を歩き回っているスタッフに声をかけた。チケットをもぎる際には劇団発行のリーフレットを必ず渡しているし、楽な仕事と言いつつも手を抜くことはなく、むしろ手厚い対応をしているといえた。
観客の入りは上々で、客席はみるみる埋まり、チケットは完売。つまり、満席になった。入り口での案内を終えた狼が、客席を見て回り、席を探している客を誘導したり、売店の場所を教えたりと、実にこまやかに働いている。物腰も柔らかで丁寧な狼の対応に、客もずいぶん満足しているようだった。
チケット完売、となれば、もぎりとしての仕事もなくなったことになる。鵤はコキコキと首を鳴らしつつ一服ふかすべく、劇場の裏手へ出た。
「やーおっさんチョー頑張っちゃったわぁ。一仕事した後の煙草は美味いねぇ」
白い煙がすうっと空にのぼってゆくのを見守ると、疲れが薄れるような気がした。開演五分前を知らせるブザーが鳴るころ、鵤は煙草の火を踏み消して、劇場へ戻った。
開演五分前のブザーに、エステルと智里が肩を強張らせた。
「チケット完売、満員御礼だってさ」
史郎がニヤリとそんなことを言うので、緊張感はさらに高まる。
「すみません、プレッシャーをかけるつもりじゃなかったんですが」
史郎は苦笑しつつ慌てて謝った。隣で、錬介がくすくすと笑う。
「楽しんでやりましょう」
「間もなく開演です、お席におつきくださーい!」
狼が客に呼びかけている声が、舞台袖にも聞こえてきた。出演者たちは頷き合って、血分の立ち位置への準備を完了させる。
そして。舞台の幕が上がった。
劇は、兄弟の穏やかな日常風景から始まる。朝日を浴びて気持ちよさそうに伸びをする兄の錬介と、それを追って小屋から出てくる弟の史郎。
「おはよう、兄さん」
「ああ、おはよう」
挨拶をかわすだけの場面なのに、観客がほう、とため息をつくのがわかった。それほどに、舞台上で微笑む史郎は輝いていた。
「……こりゃあなかなか見物になりそうだねぇ……」
客席の一番後ろの通路に立って缶ビールを片手にしていた鵤が、そっと呟いた。と。
「それはちょっとまずいんじゃないかな」
いつの間にか、隣には狼がいた。開演してからもスリなどに警戒して客席を油断なく見張っていたのである。
「おっとぉ、見つかったかぁ」
鵤が首をすくめると、狼とは反対側から、ミリィも近付いてきた。
「はいはい、まだお仕事あるわよ。舞台袖にいらっしゃい」
そして鵤はミリィにずるずると引きずられて行った。缶ビールはすかさず狼が回収する。そんな三人の様子を、舞台の上から確認して笑ってしまいそうになった錬介だったが、笑いをこらえて無事、冒頭シーン最後のセリフを言った。
「それじゃ、仕事にいってくるよ。今日はあまり遅くならないと思う」
「うん、いってらっしゃい」
史郎が大きく手を振って、朝のシーンが終わった。ここからは錬介が道に迷い、見慣れないお屋敷へ入り込んでしまうシーンとなる。つまり。ハンスと智里の出番だ。
「さあ、出番ですよ、マウジー」
「はい! 私はサキュバス私はサキュバス私はサキュバス……」
何度も口の中で呟いて、自己暗示をかけている智里は、メイクで妖艶な顔立ちに変身している。いつもと違う魅力が存分に発揮されていて、ハンスはつい嬉しくなる。
「しまった……こんな館は見たことがないぞ。近道なんてするものじゃないな」
舞台下手で道に迷う演技をする錬介を横目に、ふたりは舞台上手に登場すると、錬介を待ち構え、捕らえる相談を始めた。執事風の衣装に身を包んだハンスは、智里の上役、という立ち位置だ。
「分かっているな、久方ぶりの人間だ。堕落して魔王様に魂を供するようになるまで絶対逃がすなよ?」
智里の腰を抱き寄せて言い含めるように命ずると、智里は精一杯の「悪い顔」をして頷くのだった。
「わかっております。あの男の魂、ぜひ貴方の御前に」
その妖艶な様子に、客席が沸き、拍手が起きる。智里は錬介を言葉巧みに屋敷内へと招き入れ、ハンスと共に丁重なもてなしをした。三人とも、セリフ覚えは完璧で、観客を物語の中へ引き込んでいく。
「おもてなしをありがとうございました。そろそろ、おいとま致しますね」
「まだいいじゃありませんか、宴はまだまだこれからです」
「いえ、でも……」
「我らが主人も、お客人が楽しめるよう精一杯もてなせと申しております」
「でも、帰らなくては」
「まだ帰らなくても」
「いいじゃありませんか」
「君達ちょっと息が合いすぎじゃないかな!?」
テンポの良い掛け合いに、観客がどっと笑う。盛り上がる劇場に、袖で待機していた史郎も微笑み、エステルに目配せした。そろそろ、出番だ。
「はい、がんばってぇ。おっさんカンペ持って控えてるから安心してぇ」
ミリィに引っ張ってこられた鵤が、大道具の移動を手伝い終えて舞台袖へやってくると、小声でそう言って手をぱたぱたと振る。その、ほどよく力の抜けた様子に安心したのか、エステルが自然な笑顔を浮かべ、先に舞台へ出て行った史郎を追って、ライトの下へ可憐な姿を現した。ひらひらしたドレスを身にまとう可憐な妖精にぴったりの可愛らしい曲が流れ、エステルは歌って踊りながら自分が「どんな妖精なのか」を観客に紹介する。
♪~頼み事されたら、美しいものを見せてとおねだり~♪
♪~見せてくれないとつーんとそっぽを向いちゃう!~♪
「美しい姿、美しい言葉、美しい心。わたくし、美しいものは全て好きよ」
扇や杖を持ち、それを頼りにマジックフライトを使ってときおりふわふわと浮いて見せるエステルは、特に子どもたちの視線を釘づけにした。
「ああ、美しいものだけ見つめて過ごせればいいのに」
照明も暗めの幻想的なものになった、そんな瞬間に。客席ではひとつの事件が起ころうとし……、そして。
「っと、そういう行為はお控えくださいね?」
狼によって防がれた。客席の暗さに乗じて、無防備になった手荷物から財布を抜き取ろうとした男がいたのである。観劇中に妙に席を移動する動きを見つけ、狼が警戒していたのであった。手首をひねりあげ、騒ぎにならないように素早くロビーへと引っ張り出す。
「ありがとう、鮮やかだったわ。あとは私が『処理』するわね」
ミリィがにっこりと頷いて、狼から男を引き取る。実はミリィもこの男に注目していたのだが、自分が動くよりも先に狼が対処したため、出る幕がなかったのである。ミリィは狼の対応力に心底感心した。
舞台上の物語は佳境を迎えていた。史郎とエステルが連れだって、錬介が捕らえられている城にやってきたのだ。エステルはシャインを使って「妖精の魔法」を光で表現し、そのリアルな演出に客席はどよめいた。
「兄さんを、返して!!」
史郎が迫真の演技で叫ぶ。
「大丈夫、わたくしがついています」
歌に踊りに演技にと大忙しのエステルは、綿密に用意したカンペを扇の内側に隠し、タイミングよく確認しているがゆえにしっかり物語の進行をリードしていた。
そして、クライマックスを迎える。
「くっ、今回は退散だ! 先に逃げろ!」
「嫌です、共に行きますわ!」
悪役ながら、夫婦愛をいかんなく見せつけつつ、悪魔のふたりが退散すると。
「兄さん!!」
「ああ、よかった……!! 一緒に家に帰ろうね」
史郎と錬介がかたく抱き合い、客席からは割れんばかりの拍手が響き渡った。
「いやー、皆ありがとう! 最高だったわ!!」
無事に公演を終え、客が引き上げたところで、ミリィが全員を労った。舞台上の大道具もスタッフと鵤によって綺麗に片付けられている。
「おっかしいねぇ……、結局おっさん重労働でない?」
ぼやく鵤に、ミリィはけらけら笑ってビールを差し出した。
「お疲れさま。裏方で気を利かせて動いてくれる人って、目立たないけど実は一番貴重なのよね。助かったわ。さ、今度は存分に飲んでいいわよ!」
劇団側が、ささやかながら打ち上げの宴を用意してくれたようで、皆で乾杯した。
「成功した劇に打ち上げはつきもの。いただきましょう史郎さん」
「はい」
ハンスに促され、史郎も料理に手を付ける。食べながらふと思い出して、ハンスに質問した。
「それにしても……、智里さんはずいぶんと客席から熱い視線を浴びていましたが……、よかったんですか?」
「妻を見せびらかすのも夫の甲斐性、史郎さんも結婚すればお分かりになると思いますよ」
ハンスは穏やかに微笑んでそう返すと、その微笑みを妻に向けた。眼鏡をかけて視界を取り戻した智里は、夫に微笑み返して寄り添う。
「ハンスさんの雄姿が見えなかったのは残念ですけれど、相手がハンスさんのつもりで演じたから楽しかったですよ?」
アツアツぶりを見せつける夫婦を前に、史郎は肩をすくめて笑うしかなかった。
そして、すっかり片付けられた舞台を眺めて、そっと呟く。
「……こういうことが、エトファリカでもできたら、いいよな」
それはきっと、遠い未来のことではないだろう。
「さて、どうなるかと思ったが、案外なんとかなりそうだね。……思いがけず、兄さんたちにも会えましたしね」
そう言って史郎が笑顔を向けると、ハンス・ラインフェルト(ka6750)が嬉しそうに頷いた。
「また東方に行った時にお会いしたいと思った方にこんなところで会えるとは。こういう奇貨は是非とも大事にしたいですね」
「お久しぶりです史郎さん。東方に行かないとお会いできないかと思っていたのでビックリです」
穂積 智里(ka6819)も、ハンスの隣に駆けてきて挨拶をしてくれる。ふたりとも、東方にて行動を共にしたことのあるハンターだった。それと、もうひとり。
「お芝居の中だけとはいえ、史郎さんの兄になることができるとは」
鳳城 錬介(ka6053)がにこにことそう言う。彼もまた、何度も史郎と顔を合わせているハンターだった。
「あのう、わたくしもご挨拶させていただいてよろしいでしょうか……」
おずおずと顔を覗かせたのはエステル・ソル(ka3983)だ。もちろん、と史郎は破顔する。
「お邪魔してしまってすみません」
「とんでもない。こちらこそ、ご挨拶が遅くなって申し訳ありません。どうぞ、よろしくお願い致しますね」
如才ない史郎の微笑みは美しく、エステルは思わず見惚れた。妖精役を担うことに決まったけれど、わざわざ演技をしなくとも「少年の美しさ」を称えることができそうだと思った。
顔を合わせて挨拶をすることのできた五人は、運よく病魔から逃れることのできた劇団員の指導のもと、台本の読み合わせを始めた。なんせ、練習できるのは一日だけ。明日にはすぐ本番なのだ。余裕はないに等しい。
「突然台本を渡された時は何事かと思いましたが、やってみるとなかなか楽しいものですね」
セリフの多さを苦にすることもなく楽しそうに稽古する錬介を、エステルが尊敬のまなざしで見た。
「台詞さんが沢山です、わたくし、覚えきれるように、が、がんばるのです」
「大丈夫ですよ、本番も台本は確認できますからね。でもできるだけ覚えておいた方が安心ですよね。練習、お付き合いしましょうか」
妖精役のエステルと一番会話の場面が多いのは少年役の史郎だ。呼吸を合わせながらの練習を、ふたりで開始した。その様子を見て、劇団員は残りの役者三人に声をかける。
「練習はまた各自でやっていただくこととして。衣装合わせもしておかなければなりませんから、更衣室へ来ていただけますか」
錬介とハンスは男性更衣室へ、智里は女性更衣室へと案内され、用意されていた衣装を着てサイズを調整してもらった。衣装を着た状態で舞台にも立ってみた方がいいだろう、と三人が衣装姿で再び顔を合わせると。
「台詞が少ないのは良いんですけれどっ……」
露出の多い衣装で恥ずかしそうに立つ智里。グラマラスな姿で誘惑する、という役どころであるだけに仕方のないことなのだが、もともとこの役をやるはずだった劇団の女優とは体型が違い過ぎていたらしい。ビキニにヴェールがついたような衣装の胸に詰め物をするなど、涙ぐましい努力が見られた。
「……ハンスさん~~」
夫であるハンスに泣きつくと、ハンスは思わず吹き出して、くすくすと笑いながら妻にアドバイスした。
「マウジー、その上目遣いは大変可愛らしいのですが、多分役に合っていないと思いますよ? 恥ずかしいなら眼鏡を外して相手を見ないようにするのはどうでしょう?」
「そ、そうですね……、眼鏡を外しても、衣装の色などで相手の判別はできると思いますし……」
「何にせよ、本番でいきなり眼鏡を取るのは危ないでしょう。練習しておきましょうか」
錬介がふたりの様子を微笑ましく見守ってから、そう提案した。本番への準備は、着々と進んでいた。
しばらく休演が続いていた劇団の公演が再開するとのことで、それを心待ちにしていた人々で芝居小屋の前はなかなかの長さの行列ができていた。
「と、いうことでまずは列の整備をするわよ、よろしくね」
ミリィが会場整備を担当することになった龍華 狼(ka4940)に声をかける。狼は姿勢よくびしっとお辞儀をして了解の意を示す。
「はい! よろしくお願いします! 会場整備頑張ります!」
内心で、これで金が貰えるなら安い仕事だ、などと考えていることなどその様子からは微塵もわからない。しかし、考えていることがどうであれ、狼は自分の仕事をきちんとこなす男だった。事前に会場での人手が少ない所や死角になりやすい場所の確認はしてあったし、入場から客席までの客の導線もあらかじめ作っておくなどの準備を整えていたのだ。だから、入場口に列ができることも想定内だった。
「観劇のお客様はこちらへお並びください、二列でできるだけ詰めてくださいますようお願い致します!」
よく通る声で客に呼びかけ、入口に誘導し、スムーズに入場できるよう立ち回る狼を、ミリィは感心した眼差しで眺めた。
「ようこそお越しくださいましたぁ。お席はあちらですよぉ」
狼が誘導した先では、鵤(ka3319)がチケットのもぎりを担当し、客を案内していた。
「……はー、此処にいるだけで金が貰えるとか最高じゃね? もーおっさんずっともぎりでもいいくらい……おっとぉいらっしゃーい。三名様ごあんないねぇー?」
ここのところ面倒な仕事ばかりに当たり疲れ果てていた鵤は、今回の仕事の楽さに感動すら覚えていた。
「はーい、いらっしゃーい、奥へどうぞ~。……お子様連れ四名様、奥へ入られますよぉ~!」
小さな子どもをふたり連れた若い夫婦のチケットをもぎり、鵤は案内のために客席を歩き回っているスタッフに声をかけた。チケットをもぎる際には劇団発行のリーフレットを必ず渡しているし、楽な仕事と言いつつも手を抜くことはなく、むしろ手厚い対応をしているといえた。
観客の入りは上々で、客席はみるみる埋まり、チケットは完売。つまり、満席になった。入り口での案内を終えた狼が、客席を見て回り、席を探している客を誘導したり、売店の場所を教えたりと、実にこまやかに働いている。物腰も柔らかで丁寧な狼の対応に、客もずいぶん満足しているようだった。
チケット完売、となれば、もぎりとしての仕事もなくなったことになる。鵤はコキコキと首を鳴らしつつ一服ふかすべく、劇場の裏手へ出た。
「やーおっさんチョー頑張っちゃったわぁ。一仕事した後の煙草は美味いねぇ」
白い煙がすうっと空にのぼってゆくのを見守ると、疲れが薄れるような気がした。開演五分前を知らせるブザーが鳴るころ、鵤は煙草の火を踏み消して、劇場へ戻った。
開演五分前のブザーに、エステルと智里が肩を強張らせた。
「チケット完売、満員御礼だってさ」
史郎がニヤリとそんなことを言うので、緊張感はさらに高まる。
「すみません、プレッシャーをかけるつもりじゃなかったんですが」
史郎は苦笑しつつ慌てて謝った。隣で、錬介がくすくすと笑う。
「楽しんでやりましょう」
「間もなく開演です、お席におつきくださーい!」
狼が客に呼びかけている声が、舞台袖にも聞こえてきた。出演者たちは頷き合って、血分の立ち位置への準備を完了させる。
そして。舞台の幕が上がった。
劇は、兄弟の穏やかな日常風景から始まる。朝日を浴びて気持ちよさそうに伸びをする兄の錬介と、それを追って小屋から出てくる弟の史郎。
「おはよう、兄さん」
「ああ、おはよう」
挨拶をかわすだけの場面なのに、観客がほう、とため息をつくのがわかった。それほどに、舞台上で微笑む史郎は輝いていた。
「……こりゃあなかなか見物になりそうだねぇ……」
客席の一番後ろの通路に立って缶ビールを片手にしていた鵤が、そっと呟いた。と。
「それはちょっとまずいんじゃないかな」
いつの間にか、隣には狼がいた。開演してからもスリなどに警戒して客席を油断なく見張っていたのである。
「おっとぉ、見つかったかぁ」
鵤が首をすくめると、狼とは反対側から、ミリィも近付いてきた。
「はいはい、まだお仕事あるわよ。舞台袖にいらっしゃい」
そして鵤はミリィにずるずると引きずられて行った。缶ビールはすかさず狼が回収する。そんな三人の様子を、舞台の上から確認して笑ってしまいそうになった錬介だったが、笑いをこらえて無事、冒頭シーン最後のセリフを言った。
「それじゃ、仕事にいってくるよ。今日はあまり遅くならないと思う」
「うん、いってらっしゃい」
史郎が大きく手を振って、朝のシーンが終わった。ここからは錬介が道に迷い、見慣れないお屋敷へ入り込んでしまうシーンとなる。つまり。ハンスと智里の出番だ。
「さあ、出番ですよ、マウジー」
「はい! 私はサキュバス私はサキュバス私はサキュバス……」
何度も口の中で呟いて、自己暗示をかけている智里は、メイクで妖艶な顔立ちに変身している。いつもと違う魅力が存分に発揮されていて、ハンスはつい嬉しくなる。
「しまった……こんな館は見たことがないぞ。近道なんてするものじゃないな」
舞台下手で道に迷う演技をする錬介を横目に、ふたりは舞台上手に登場すると、錬介を待ち構え、捕らえる相談を始めた。執事風の衣装に身を包んだハンスは、智里の上役、という立ち位置だ。
「分かっているな、久方ぶりの人間だ。堕落して魔王様に魂を供するようになるまで絶対逃がすなよ?」
智里の腰を抱き寄せて言い含めるように命ずると、智里は精一杯の「悪い顔」をして頷くのだった。
「わかっております。あの男の魂、ぜひ貴方の御前に」
その妖艶な様子に、客席が沸き、拍手が起きる。智里は錬介を言葉巧みに屋敷内へと招き入れ、ハンスと共に丁重なもてなしをした。三人とも、セリフ覚えは完璧で、観客を物語の中へ引き込んでいく。
「おもてなしをありがとうございました。そろそろ、おいとま致しますね」
「まだいいじゃありませんか、宴はまだまだこれからです」
「いえ、でも……」
「我らが主人も、お客人が楽しめるよう精一杯もてなせと申しております」
「でも、帰らなくては」
「まだ帰らなくても」
「いいじゃありませんか」
「君達ちょっと息が合いすぎじゃないかな!?」
テンポの良い掛け合いに、観客がどっと笑う。盛り上がる劇場に、袖で待機していた史郎も微笑み、エステルに目配せした。そろそろ、出番だ。
「はい、がんばってぇ。おっさんカンペ持って控えてるから安心してぇ」
ミリィに引っ張ってこられた鵤が、大道具の移動を手伝い終えて舞台袖へやってくると、小声でそう言って手をぱたぱたと振る。その、ほどよく力の抜けた様子に安心したのか、エステルが自然な笑顔を浮かべ、先に舞台へ出て行った史郎を追って、ライトの下へ可憐な姿を現した。ひらひらしたドレスを身にまとう可憐な妖精にぴったりの可愛らしい曲が流れ、エステルは歌って踊りながら自分が「どんな妖精なのか」を観客に紹介する。
♪~頼み事されたら、美しいものを見せてとおねだり~♪
♪~見せてくれないとつーんとそっぽを向いちゃう!~♪
「美しい姿、美しい言葉、美しい心。わたくし、美しいものは全て好きよ」
扇や杖を持ち、それを頼りにマジックフライトを使ってときおりふわふわと浮いて見せるエステルは、特に子どもたちの視線を釘づけにした。
「ああ、美しいものだけ見つめて過ごせればいいのに」
照明も暗めの幻想的なものになった、そんな瞬間に。客席ではひとつの事件が起ころうとし……、そして。
「っと、そういう行為はお控えくださいね?」
狼によって防がれた。客席の暗さに乗じて、無防備になった手荷物から財布を抜き取ろうとした男がいたのである。観劇中に妙に席を移動する動きを見つけ、狼が警戒していたのであった。手首をひねりあげ、騒ぎにならないように素早くロビーへと引っ張り出す。
「ありがとう、鮮やかだったわ。あとは私が『処理』するわね」
ミリィがにっこりと頷いて、狼から男を引き取る。実はミリィもこの男に注目していたのだが、自分が動くよりも先に狼が対処したため、出る幕がなかったのである。ミリィは狼の対応力に心底感心した。
舞台上の物語は佳境を迎えていた。史郎とエステルが連れだって、錬介が捕らえられている城にやってきたのだ。エステルはシャインを使って「妖精の魔法」を光で表現し、そのリアルな演出に客席はどよめいた。
「兄さんを、返して!!」
史郎が迫真の演技で叫ぶ。
「大丈夫、わたくしがついています」
歌に踊りに演技にと大忙しのエステルは、綿密に用意したカンペを扇の内側に隠し、タイミングよく確認しているがゆえにしっかり物語の進行をリードしていた。
そして、クライマックスを迎える。
「くっ、今回は退散だ! 先に逃げろ!」
「嫌です、共に行きますわ!」
悪役ながら、夫婦愛をいかんなく見せつけつつ、悪魔のふたりが退散すると。
「兄さん!!」
「ああ、よかった……!! 一緒に家に帰ろうね」
史郎と錬介がかたく抱き合い、客席からは割れんばかりの拍手が響き渡った。
「いやー、皆ありがとう! 最高だったわ!!」
無事に公演を終え、客が引き上げたところで、ミリィが全員を労った。舞台上の大道具もスタッフと鵤によって綺麗に片付けられている。
「おっかしいねぇ……、結局おっさん重労働でない?」
ぼやく鵤に、ミリィはけらけら笑ってビールを差し出した。
「お疲れさま。裏方で気を利かせて動いてくれる人って、目立たないけど実は一番貴重なのよね。助かったわ。さ、今度は存分に飲んでいいわよ!」
劇団側が、ささやかながら打ち上げの宴を用意してくれたようで、皆で乾杯した。
「成功した劇に打ち上げはつきもの。いただきましょう史郎さん」
「はい」
ハンスに促され、史郎も料理に手を付ける。食べながらふと思い出して、ハンスに質問した。
「それにしても……、智里さんはずいぶんと客席から熱い視線を浴びていましたが……、よかったんですか?」
「妻を見せびらかすのも夫の甲斐性、史郎さんも結婚すればお分かりになると思いますよ」
ハンスは穏やかに微笑んでそう返すと、その微笑みを妻に向けた。眼鏡をかけて視界を取り戻した智里は、夫に微笑み返して寄り添う。
「ハンスさんの雄姿が見えなかったのは残念ですけれど、相手がハンスさんのつもりで演じたから楽しかったですよ?」
アツアツぶりを見せつける夫婦を前に、史郎は肩をすくめて笑うしかなかった。
そして、すっかり片付けられた舞台を眺めて、そっと呟く。
「……こういうことが、エトファリカでもできたら、いいよな」
それはきっと、遠い未来のことではないだろう。
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/05/10 08:23:40 |
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【相談卓】楽屋にて 鳳城 錬介(ka6053) 鬼|19才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2018/05/10 08:27:15 |