ゲスト
(ka0000)
迎撃!マギア砦防衛戦
マスター:とりる

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,500
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 6~15人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/05/26 19:00
- 完成日
- 2018/05/31 09:13
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
辺境北部、巨人用兵器工廠――。
「予想よりこの場所が露見するのが早かったですね」
「ハンター共の動きが迅速だったな。警備のサイクロプス共を補充しなきゃなんねぇぜまったく」
そのように話すのはこれまで烏合の衆であったサイクロプス群を纏め上げ、装備を近代化し『巨人の軍勢』として組織した張本人達である。
二人とも女性型の怠惰の巨人で、双子の姉妹。指揮官クラスの頭脳を持つ。名はフェニヤとメニヤという。
「ハンターや連合軍がここに攻めてくるのも時間の問題でしょうね」
「そうだな。それなら先手を打ってこっちから攻めてやるまでよ。叩き潰してやるぜ」
「それでは侵攻軍の指揮は任せましたよ、メニヤ。私はこの工廠の警備を固めます」
「わかったぜ姉貴。こっちは任せておきな。思う存分暴れてやる」
***
マギア砦・会議室――。
「前回、この砦を襲撃してきた、近代兵器で武装した巨人、それらが所持・使用していた装備――特に銃器ですね、その解析結果がようやく出ました」
連合軍少尉、相川・俊一の言葉で、会議に出席している全員が手元の資料のページを捲る。
「あれは敵が鹵獲したCAM用装備を解析し、簡略化、および量産化したものと判明しました」
相川少尉がそう言うと、室内がざわついた。
「ええ、私もこのような芸当が出来る歪虚は二人しか知り得ません。……もっとも、既に両名ともこの世……どの世界にも存在しませんが」
「ともあれ、です」と相川少尉は続ける。
「この間の辺境北部調査でハンター達が生産施設らしき建造物を発見しました。このまま野放しにして量産させ、全ての巨人に行き渡る、などということは決して許してはなりません」
怠惰の巨人全てが近代兵器フル装備……ということになれば悪夢以外の何物でもない。
「そこで、早急に連合軍遠征部隊を編成し、ハンターと共同で生産施設の破壊を――」
相川少尉が言いかけたところで、乱暴に扉が開かれた。
「緊急の報告です!」
会議室に入って来た兵士が声を上げる。
「なんです騒々しい」
「申し訳りません! しかし! これは緊急を要する事態かと! ……観測班から入電! マギア砦……ここに……進軍してくる巨人の軍勢、その数約五十、いえ、それ以上とも!!」
「なんですと!? それはやはり――」
「はい! 例によって全個体が近代兵器で武装しています! ……それで、ですが」
報告に来た兵士は一瞬口ごもる。
「なんですか? はっきり言ってください」
「指揮官らしき巨人の姿も……確認されている……と」
更にざわつく会議室内。相川少尉も動揺を隠し切れなかった。
「……なるほど、こちらが生産施設を叩きに来る前に、逆にこちらを叩いてしまおうというわけですか……」
相川少尉は俯き、中指でメガネのずれを直す。
「……ふふふ、歪虚も甘いですね。何度も攻められて、こちらが遠征軍編成まで丸裸でいるとでも……?」
「少尉殿……?」
兵士は「少尉殿は気が触れたのか?」と思うが。
「ご安心ください。我々には心強い戦力、ハンター達が居ます! 君、待機中のハンター全員に緊急出撃要請を! 我々CAM小隊も出ます!」
兵士は「了解しました!!」と敬礼し、急ぎ退室して行った。
会議は中断。参加していた面々は準備するなり避難するなりを開始した。
「まったく……、一介の少尉のする仕事ではありませんよ……。この作戦が成功したら昇進くらいなくては。無論、二階級特進は御免ですけどね」
相川少尉はぽつりと愚痴を吐き、それからCAMハンガーへと走るのだった。
「予想よりこの場所が露見するのが早かったですね」
「ハンター共の動きが迅速だったな。警備のサイクロプス共を補充しなきゃなんねぇぜまったく」
そのように話すのはこれまで烏合の衆であったサイクロプス群を纏め上げ、装備を近代化し『巨人の軍勢』として組織した張本人達である。
二人とも女性型の怠惰の巨人で、双子の姉妹。指揮官クラスの頭脳を持つ。名はフェニヤとメニヤという。
「ハンターや連合軍がここに攻めてくるのも時間の問題でしょうね」
「そうだな。それなら先手を打ってこっちから攻めてやるまでよ。叩き潰してやるぜ」
「それでは侵攻軍の指揮は任せましたよ、メニヤ。私はこの工廠の警備を固めます」
「わかったぜ姉貴。こっちは任せておきな。思う存分暴れてやる」
***
マギア砦・会議室――。
「前回、この砦を襲撃してきた、近代兵器で武装した巨人、それらが所持・使用していた装備――特に銃器ですね、その解析結果がようやく出ました」
連合軍少尉、相川・俊一の言葉で、会議に出席している全員が手元の資料のページを捲る。
「あれは敵が鹵獲したCAM用装備を解析し、簡略化、および量産化したものと判明しました」
相川少尉がそう言うと、室内がざわついた。
「ええ、私もこのような芸当が出来る歪虚は二人しか知り得ません。……もっとも、既に両名ともこの世……どの世界にも存在しませんが」
「ともあれ、です」と相川少尉は続ける。
「この間の辺境北部調査でハンター達が生産施設らしき建造物を発見しました。このまま野放しにして量産させ、全ての巨人に行き渡る、などということは決して許してはなりません」
怠惰の巨人全てが近代兵器フル装備……ということになれば悪夢以外の何物でもない。
「そこで、早急に連合軍遠征部隊を編成し、ハンターと共同で生産施設の破壊を――」
相川少尉が言いかけたところで、乱暴に扉が開かれた。
「緊急の報告です!」
会議室に入って来た兵士が声を上げる。
「なんです騒々しい」
「申し訳りません! しかし! これは緊急を要する事態かと! ……観測班から入電! マギア砦……ここに……進軍してくる巨人の軍勢、その数約五十、いえ、それ以上とも!!」
「なんですと!? それはやはり――」
「はい! 例によって全個体が近代兵器で武装しています! ……それで、ですが」
報告に来た兵士は一瞬口ごもる。
「なんですか? はっきり言ってください」
「指揮官らしき巨人の姿も……確認されている……と」
更にざわつく会議室内。相川少尉も動揺を隠し切れなかった。
「……なるほど、こちらが生産施設を叩きに来る前に、逆にこちらを叩いてしまおうというわけですか……」
相川少尉は俯き、中指でメガネのずれを直す。
「……ふふふ、歪虚も甘いですね。何度も攻められて、こちらが遠征軍編成まで丸裸でいるとでも……?」
「少尉殿……?」
兵士は「少尉殿は気が触れたのか?」と思うが。
「ご安心ください。我々には心強い戦力、ハンター達が居ます! 君、待機中のハンター全員に緊急出撃要請を! 我々CAM小隊も出ます!」
兵士は「了解しました!!」と敬礼し、急ぎ退室して行った。
会議は中断。参加していた面々は準備するなり避難するなりを開始した。
「まったく……、一介の少尉のする仕事ではありませんよ……。この作戦が成功したら昇進くらいなくては。無論、二階級特進は御免ですけどね」
相川少尉はぽつりと愚痴を吐き、それからCAMハンガーへと走るのだった。
リプレイ本文
●
またも武装巨人の襲撃を受けたマギア砦。しかも今回の敵は数が増えた上、攻城兵器まで用意していた。
更に――敵は指揮官の巨人が直々に出向き、隊列後方から親衛隊の武装巨人に守られつつ全体指揮を行っているという徹底ぶり。
それに立ち向かい、迎撃に当たるのは、各々のユニットを駆る十五名のハンター達である――。
デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013)の搭乗する機体はR7エクスシア『閻王の盃』。
「砦の防衛に回るぜ。襲撃してくるとは思っちゃいたが、予想以上に早かったな。世界の全てを見通すこのデスドクロ様の計算を僅かにでも上回ったか」
※彼の発言には一部『設定』が含まれています。ともあれデスドクロは襲撃を予想していたようだ。
敵からしてみれば巨人用近代兵器の生産施設の場所が露見したのだから攻められる前に攻めよ! というのは当然のことではあるが。
「グーハハハ! 敵ながら天晴だ。良いぜ特別だ……今回は15パーセントの力で相手をしてやろう」
前回は5パーセントだったのでかなり上がっている……。
敵は相応に戦力を増強しているのだから暗黒皇帝(シュヴァルツカイザー/『設定』です)も少し本気を出したのだろうか。
「前に戦った時と違ぇのは、パッと見だとまず数が違ぇな。群れの動きも微妙に違うのは、後ろの方の女巨人が影響してんのか……?」
さて、真面目な話。武装巨人の数は前回の襲撃から目に見えて増えている。後列に居る親衛隊らしき重装備の巨人も含めて。
その親衛隊が護衛するのは敵指揮官と思しき女性型巨人である……この指揮官が武装巨人達を統率していると見て間違いないだろう。
「細かいところはやり合ってみねぇと分からねぇが、連中の本気度が高いのは間違いねぇ」
辺境北部の兵器工廠をハンター達に発見されてしまい、敵は焦っているのだろうか……。
「散漫に戦ってたらジリ貧になるのは前以上だ……ってことで。俺様達の狙いは、サイクロプスを削りつつの、群れの司令塔っぽい女巨人を討つ!」
敵指揮官さえ叩けば武装巨人の軍勢の統制は崩れるだろうが……まず敵指揮官は後列に居るので接近が難しい。
飛行して接近しようにも、見たところ親衛隊が対空防御を固めているようであるゆえ……。
そうなれば地上から接近するしかないのだが、まずは隊列を組んで進攻中である多数の、武装巨人の数をかなり減らす必要があった。
「全員が共通認識を持って動くことが何より重要だからな。俺様も駒の一つになってやるよ」
岩井崎 旭(ka0234)が騎乗する相棒はイェジド『ウォルドーフ』。
「こっちから攻めるかと思ったら、まさか先手を取られるとはな」
今回はワイバーンではなくイェジド『ウォルドーフ』に騎乗する旭。――生産施設の場所が露見してからの、敵の対応は迅速だった。
相川少尉ですら連合軍の辺境北部遠征部隊を編成すべく上官に掛け合っている最中だったというのに。
「前よりも数が増えてやがるし……リーダーっぽいのまでいるのか」
前述の通り今回の敵は数を増している上に指揮官+親衛隊付き。
「まぁ、ここで出てきた敵を叩いとけば、逆侵攻する時が楽になるってもんだぜ!」
(結構なスパンで攻撃仕掛けられてるのもあるし、出来るだけ敵の戦力を削いでおきたいところだ)
その通りである。厳しい戦いになるがここで敵を殲滅させることに成功すれば辺境北部へ逆進攻する際に大分楽になるだろう。
という風に考えながら旭は通信機器を味方と合わせておく。
砦に優しくないパイルバンカー持ちの数は、事前に数えて……おきたかったのだが、まだ敵が離れているために正確な数は判別出来ない。
どうやら敵はパイルバンカー(攻城兵器)持ちの武装巨人を温存しているらしく、隊列中衛に配置しているようだった。
ユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239)が騎乗する相棒はイェジド『オリーヴェ』。
「巨人の軍勢の襲撃かぁ……。そういえば、向こうも重火器の類で武装してるんだっけ?」
気高く、凛々しく、美しく、の三拍子揃ったエルフの姫騎士、ユーリは近代兵器で武装している歪虚について思案。
「……最近の歪虚って、所謂近代兵器の類まで扱える様になったのね」
扱えるようになった、というか……そのように訓練した輩……知性のある歪虚がいると思われる。
前回と今回襲撃してきた武装巨人の場合は敵指揮官の女性型巨人が怪しい。
「まぁ、連中が知恵なんて無いとは思ってないけど、ゴブリンやらオークやらが使ってるのを見てるから、なんかもう驚かなくなってきたわね」
オークなども銃器で武装するようになっているという事態……やはり背後で暗躍する歪虚が存在しそうだ。
ちなみにオーク用の銃器の出元は巨人用兵器工廠かもしれない。そこは内部を調査して見なければ判らないが。
「まあいいわ、だからといって侮るつもりはないし自身の実力を驕るつもりもない。全力で迎え撃ち、尽くを斬り拓いて敵将を討つのみ……ってね」
ロニ・カルディス(ka0551)の搭乗する機体はR7エクスシア『清廉号』。
「これだけの戦力で指揮官も送ってくるとは、随分と本腰を入れてきているらしいな」
歴戦の聖導士である彼も今回の敵の陣容にはそのような印象を抱くらしい。
攻城兵器まで投入し、本気でマギア砦を潰しに来ているのは間違いない。
「だが、ここで指揮官を打ち取る事ができれば、流れはこちら側に傾く」
柊 恭也(ka0711)の搭乗する機体は魔導型ドミニオン『ギガント』。
「おーおー、これはまた壮観だな。巨人共にCAM用の兵装を装備させるたぁ、悪くない」
回収した巨人用装備を解析した結果、巨人用の近代兵器……主に火器は、元はCAM用装備だったことが判明。
そのため、巨人にCAMサイズの武装を装備させるという発想は「悪くない」というのが恭也の感想らしい。
「現状は一般的な兵装ばかりだが、放っておけば強化モデルも出回るだろうな。なら今の内に潰すのが得策だろうな」
このまま鹵獲されたCAM用兵装の解析が進めば、下手をすればマテリアル兵器も――
とまではいかないだろうが突撃砲(アサルトライフル)などは改良されていくことだろう。
ちなみに電子機器満載のCAM用装備を解析出来るほどの知識や技術や能力を持った歪虚二名は既に撃破されている。
一先ずは、これ以上の技術が歪虚に漏れる心配は無い……と見て良いかもしれない。
「ふむ……そうだな、どうせならPDAで音楽でもかけるか。こんな状況ならフリージャズが良いな」
と言って恭也は地球連合軍用PDAを操作する。
鹿東 悠(ka0725)の搭乗する機体はガルガリン『王虎』。
「いやはや、随分と数を揃えてきましたね。今回は指揮官に重装歩兵付きと……」
(ふむ……これは考え方によってはチャンス……ですね)
今回は通常の武装サイクロプスの数が半数になるまで全員で対処、その後は指揮官・親衛隊優先班と残敵掃討班に分かれて対処という作戦である。
そして悠は一体何を企んでいるのか……。
ボルディア・コンフラムス(ka0796)が騎乗する相棒はイェジド『ヴァーミリオン』。
「ヘッ……そういや巨人とやり合うのは久々だな? 以前と比べてどう変わったか、確かめてやるぜ!」
思わず見惚れてしまいそうな鍛え抜かれた肉体美を誇るボルディア。
その肉体から繰り出される一撃はかなりの威力を誇る。巨人相手でもまったく遜色はない。
というわけで今回、彼女はイェジド『ヴァーミリオン』と共に戦場を駆ける予定だ。
八劒 颯(ka1804)が搭乗する機体は魔導アーマー量産型『Gustav』。
「はやてにおまかせですの!」
藍色に近い青髪ツインテールに露出多めなビキニアーマー姿、そして魔導ドリルがトレードマークの彼女。
愛機の魔導アーマー量産型『Gustav』にも装備された巨大なアーマードリル『轟旋』がかなり目立つ。
「今回は防衛戦。巨人部隊が相手です」
そんな颯は前半サイクロプスの足元を崩して回り、後半は敵指揮官を狙う予定だ。
エルバッハ・リオン(ka2434)の搭乗する機体はR7エクスシア『ウィザード』。
「攻め込んできたのなら返り討ちにするだけです」
と、呟いて気合いを入れている彼女。ただし、勢いに任せて突出するような真似はせず、しっかり仲間と連携を取る。
初期はハンター全員で通常の武装サイクロプスを迎撃し、数が半分程度になった段階で、敵指揮官を狙う班とそのまま武装サイクロプスの迎撃を続ける班に分かれる。
……というのは前述の通りだが、範囲攻撃が得意なエルバッハは後者の班に所属し、残った武装サイクロプスを掃討する予定だ。
通常の武装サイクロプスと言っても、今回はパイルバンカー(攻城兵器)持ちが居るため、最後の一体を撃破するまで油断は出来ない。
ゾファル・G・初火(ka4407)の登場する機体はガルガリン『ガルちゃん』。
「ひゃっはー、これこれこれだよ、これこそまさに死地じゃん」
世の中には多種多様な趣味が存在すると言うが、死地好きなどというハイパーMは世界広しと言えどもゾファルくらいかもしれない……。
彼女は今まさに、ギンギンに滾りに滾っている様子。まさにバトルジャンキー。
鞍馬 真(ka5819)が騎乗する相棒はワイバーン『カートゥル』。
「指揮官が前線にのこのこ出てくるなんて、随分余裕なんだな」
そういった感想を述べる真。とは言え、前線指揮官という存在は珍しいものではない。
現状も敵指揮官である女性型巨人は最前線では無く隊列の最後尾に位置し、尚且つ重装備の親衛隊によって守られている。
「こうして見ると、敵も味方も大きくて壮観だなあ……」
進軍してくる武装巨人の軍勢、そして立ち並ぶハンター達のCAMや魔導アーマーやゴーレムを眺める彼。
CAMの操縦が苦手な身としては足を引っ張らないか心配であるところだが……。
「まあ、空を自由に飛べる私たちだからこそできることだってあるよね、カートゥル」
鳳城 錬介(ka6053)に随伴する相棒は刻令ゴーレム「Gnome」『掛矢鬼六』。
「この戦場も久しぶりですね……あの時はただ突っ込んでくるのをすり潰すだけの仕事だったけど」
錬介は過去のマギア砦での戦いを思い返す……。あれは刻令ゴーレム「Volcanius」による砲撃の良い的だった。
あのときのサイクロプスはヘルメットもボディアーマーで身を固めておらず、近代兵器も装備していなかった。
しかし現在はフル装備且つ、指揮官によって統率されている……。
遠距離攻撃の手段は投石から突撃砲(アサルトライフル)や狙撃砲(スナイパーライフル)へ。……脅威度は段違いである。
「今回はそう簡単にはいかなそう、かな。……技術の進歩って凄いなぁ」
技術の進歩というのか……とにかく敵も味方も戦力が強化されているのは確かだ。
「とにかく数が多いから、まずは止まってもらわないといけませんね。足さえ止まれば、後は頼れる皆が薙ぎ払ってくれることでしょう」
今回の彼の相棒は刻令ゴーレム「Gnome」。砲撃では無く法術地雷を設置し、ゴーレム自体は後方支援に回る予定。
「大変だけど頑張ろうか、鬼六」
アーク・フォーサイス(ka6568)の搭乗する機体はR7エクスシア『羽々斬』。
「目的はマギア砦の防衛……。可能であれば、敵の殲滅も行いたい。ここで倒しきることができれば、次の襲撃もないはずだからね」
愛機『羽々斬(R7エクスシア)』に搭乗し、CAM固有のスキルと、スキルトレースシステムによるスキルの再現を利用し戦闘を行う予定のアーク。
通常の武装サイクロプスが半数程度になれば敵指揮官や親衛隊との戦闘班として行動するつもりである。
ユウ(ka6891)が騎乗する相棒はワイバーン『クウ』。
「あれだけの巨人の進行……厳しい戦いになりそうだね。でも、何としても守り切らないと」
イヤリング『エピキノニア』を通信機として設定するユウ。彼女はマギア砦の破壊を狙う、通常の武装サイクロプスの排除に従事する予定だ。
「サイクロプス共め、性懲りもなく湧いて出てきやがって……殲滅してやる!!」
南護 炎(ka6651)の搭乗する機体はコンフェッサー『GRAND SWORD』。
今回はCAMを使用する作戦であるため、整備は万全に。担当の整備士ともしっかり打ち合わせ、準備完了。
「行くぞ。みんな! 『GRAND SWORD』出撃する!!」
南護が声を上げ、ハンター達の全CAM、魔導アーマー、ゴーレム、幻獣がマギア砦を出撃。各自配置に着く。
●
マギア砦の前面に陣取ったハンター達の機体、および幻獣――。
まずは前回の迎撃時と同じく、範囲攻撃持ちのCAMにより、進攻中の武装サイクロプスの軍勢へ一斉掃射を敢行する。
R7エクスシア『閻王の盃』で出撃したデスドクロ。
「初手は他の連中とタイミングを合わせて、マテリアルライフルによる射撃から入るぜ」
R7エクスシア『清廉号』で出撃したロニ。
可能な限り敵の全滅を狙って攻撃を行う予定。
予め通信機を用意し、味方同士で連絡を取り合って、戦況を共有出来る様に準備。
ガルガリン『王虎』で出撃した悠。
各位に無線での情報共有、及び声掛け徹底を要請。数が劣る分を情報伝達によって補う。
(状況が最悪なのは当たり前、こちらに優位になる保証などないんだからな)
いかなる状況においても目的のために冷静に冷徹に行動。
クローアーム『ボラルデード』による【マテリアルレーザー】を照射し、敵戦力を削ぎ陣形の崩れを狙う。
R7エクスシア『ウィザード』で出撃したエルバッハ。
戦闘時の攻撃方法は敵の数を減らすことを優先。
【マテリアルライフル】や【スキルトレース】による【ファイアーボール】にて敵密集地点を狙う。
R7エクスシア『羽々斬』で出撃したアーク。
「可能な限り複数の敵を巻き込めるようにしたいな」
コンフェッサー『GRAND SWORD』で出撃した南護。
試作波動銃『アマテラス』による【マテリアルビーム】を撃つ予定。
各機、掃射態勢のまま待機……。
……。…………。間もなく敵陣前衛が射程に入る。
――というところで、これまで隊列を組んで進軍していた敵が陣形を変え始めた。交戦前に横へ広がるらしい。
そこで。
「今だ。行くぞ、各機掃射開始」
戦闘中ということで口調が変わった悠の合図。
四機のR7エクスシア。ガルガリン、コンフェッサー各一機。
計六機のCAMから【マテリアルライフル】【マテリアルレーザー】【マテリアルビーム】の光条、それぞれが一斉に敵陣へ向けて放たれた。
眩い光が迸り、敵陣を包み込む――……
光が収まると…………多数の光に身を焼かれた武装サイクロプスの前衛が一時動きを止めていた。好機!
ロニ機は掃射を継続。再度【マテリアルライフル】の紫色の光線を放つ。クイックライフル『ウッドペッカー』による【マテリアルビーム】も。
エルバッハ機も続けて【スキルトレース】による【ファイアーボール】を発動、火球が飛び、敵陣に着弾して爆発し、広い範囲に衝撃を与える。
二機は協力し、味方機が敵陣へ突入する前に、範囲攻撃を連打して可能な限り多数の武装サイクロプスの生命力を削る。
***
掃射が完了すれば後続のハンター達が攻撃を開始する。
「祭りの始まりじゃーん」
ゾファル機は真っ先に敵陣へ正面から突っ込んで武装サイクロプス相手に大乱闘を繰り広げる。
斬艦刀『雲山』を振り回して足止め、および撹乱する。
一対四十ではないので相応にダメージはバラけるが一番槍を譲る気はない模様。
「さぁ、素敵なパーティーと行こうか?」
(俺は範囲攻撃可能な装備もねぇし、正面から殴り合いといこう)
続いて恭也機。フライトシールド『プリドゥエン』を構えつつ、【アクティブスラスター】を使用し、武装サイクロプス四十体目掛けて全速力で突っ込む。
「俺の優先目標は狙撃砲(スナイパーライフル)持ちだ。……パイルバンカーも不味いが、狙撃砲(スナイパーライフル)を放置して砦に砲撃されるのも不味い」
通信機で情報を共有し、戦線を突破する撃ち漏らしが無いように注意して攻撃を行う。
敵軍は態勢を立て直しつつ、行軍陣形から広く横へ展開。交戦陣形へ。
散弾砲(ショットガン)持ちが最前列、その後ろに突撃砲(アサルトライフル)持ち、更にその後ろに狙撃砲(スナイパーライフル)持ち、という配置だ。
ちなみにパイルバンカー(攻城兵器)持ちは、現時点では更にその後ろ。今はまだ温存するつもりらしい。
恭也機の目標は狙撃砲(スナイパーライフル)持ちなので、無理矢理敵陣に割り込む形に。
かなりの数を被弾するが、そこは超重装甲で無理矢理突破。兵装を魔刃『凶骨』に切り替え、近接格闘戦に移行する。
颯機、前半も後半も基本的にやることは一緒。
【多重性強化】を使用して味方の能力を底上げした後、武装巨人達の間をすり抜けるような動きで――
武装サイクロプスの足首、人間で言うところのアキレス腱を古代銃『トニトルス』にて狙い撃ち。
「こういう事はCAMと比べて小型な分だけ足が速くて小回りが利く四脚アーマーの方がやりやすいでしょう」
しかしそこ――というか狙われるであろう足回りは重点的にアーマーで防護されており、なかなかダメージを与えられない。
「歪虚にアキレス腱があるかどうかは知りませんがあの巨体と装備の重量を支える足回りには相当な負担がかかってるはずですし」
それはそうだ。ゆえに狙われることを考慮し、防備を固めてある。颯機はとりあえず足アーマーにダメージを与え、防護を崩して回った。
「この機体も、装備も伊達や酔狂ではありませんのよ!」
敵の注意が足元に向いたなら今度はフライトブースター『ズヴォルタ』の【フライトシステム】で飛翔。
対空砲火を警戒しながら、次は敵の頭上を抑えてアーマードリル『轟旋』により一撃必殺! ……と、行きたいところだったが今度はヘルメットが邪魔をする。
武装サイクロプスの防護はカッチカチなのであった。ともあれヘルメットに穴を空けるくらいは出来るので、その後に離脱する。
ユーリはイェジド『オリーヴェ』に騎乗。通信機器持ち情報共有と把握。
CAMによる一斉掃射後、味方に合わせた速度で進軍。武装サイクロプスと接敵。
攻撃範囲に入ると同時に蒼姫刀『魂奏竜胆』にて【刺突一閃】を繰り出し、ダメージを負っていた一体を撃破。
続いて【桜花爛漫】からの【蒼刃剣舞・白銀雷姫】により、可能な限り複数体纏めて何度も斬撃を喰らわせ、またも撃破。
負傷している個体を優先して狙って蒼姫刀の斬撃を見舞い、敵の頭数を削ってゆく……。
ボルディアはイェジド『ヴァーミリオン』――愛称『ヴァン』に騎乗して突撃。
味方の掃射に巻き込まれぬよう注意しつつ前進。接敵前に【ライフリンク】を使用。
接敵後は範囲内に味方が居ないこと確認し、可能な限り多くの敵を巻き込む位置取りをして【紅狗】からの【烽火連天】。
「まず配下の巨人どもの数を減らす!」
魔斧『モレク』にて大回転すると同時に周囲を薙ぎ払う。既にダメージを負っていた敵前衛数体が沈黙。
ヴァンにも【ウォークライ】を使わせ、咆哮により周囲を威圧し、行動を阻害。敵の散会を防ぐ。
当然ながら反撃を受けるが、それはヴァンの脚で回避して見せる。その後も囲まれて袋叩きにされないよう警戒しながら攻撃して回る。
真はワイバーンの『カートゥル』に騎乗して行動。
【飛翔の翼】で飛び立ち、接近前に遠距離から幻獣ミサイル『シンティッラ』による【プラズマバースト】で攻撃。
着弾地点に大きな爆発が巻き起こり、傷を受けていた武装サイクロプス数体を撃破。
それからやや高度を取り、上空から最も驚異となりそうなパイルバンカー持ちを見定める。
その後に、【サイドワインダー】による強襲・攻撃と離脱を繰り返す。攻撃前にはSAを乗せた【ソウルエッジ】を使用。
【剣心一如】からの【刺突一閃】にて武装巨人を刺し貫き、【納刀の構え】で次の攻撃に備える。
これを繰り返し、確実に一体ずつパイルバンカー持ちの武装サイクロプスを撃破してゆく。対空砲火もあったが、回避。
上空からならば色々と状況を確認出来るので、パイルバンカー持ちの武装巨人が砦に近付いたら通信機で皆に連絡――と考えるもまだ目立った動きは無い。
「乱戦になるだろうから味方の範囲攻撃に巻き込まれないよう気を付けて飛ぼう、カートゥル」
ユウもワイバーン『クウ』に騎乗し、【飛翔の翼】を使用して飛行。
対空砲火により蜂の巣にされないよう一定場所を旋回せず、縦横無尽に飛び回る。
そうやって武装サイクロプスの注意が上空へ向くように促し、地上の仲間が動きやすいように努める。
「クウ、敵は遠距離武器を多く持っている。油断しちゃだめだよ」
自身がクウの死角を警戒し、無警戒の対空砲火による攻撃を受けないように注意。
上空から地上の様子を観察し、敵の隊列をイヤリング『エピキノニア』により仲間に逐次連絡。
パイルバンカー持ちの武装サイクロプスを確認すれば位置を仲間と共有。
仲間が範囲攻撃を使用する際にはそれに合わせて、SAを乗せた【ファイアブレス】による攻撃も行う。
パイルバンカー持ちの武装巨人を攻撃時は【レイン・オブ・ライト】。チャージしたマテリアルを無数の光線として放出し、降り注がせ、複数纏めてダメージを与える。
敵の数が多いため、弱った敵から優先して狙い、確実に数を減らしていく。
旭はイェジド『ウォルドーフ』に騎乗し、味方CAMとともに前進。
味方の砲撃に合わせて、一気に敵陣へ斬り込みを掛ける。
敵が完全に態勢を立て直す前に、集中しているところへ【ウォークライ】を使用。咆哮により周囲を威圧し、敵前衛の集団防御を阻害する。
今回は敵に指揮官による統率があるため、行動と移動の阻害スキルを使用し、指揮官の指示通りに動けない状況を積極的に作っていく。
(四十体を超えるCAMもどき、消耗を抑えるために全員の状態を把握するのは、骨だろうぜ。さあ、上手く動けない例外を増やしてもっと混乱させてやる!)
混乱に乗じて敵陣深くに斬り込み、パイルバンカー持ちの武装サイクロプスを集中的に攻撃し、なるべく早めに撃破する。
錬介は砦を巻き込まないよう前進して離れた場所で交戦。
相棒は刻令ゴーレム「Gnome」『掛矢鬼六』。錬介自身は魔導二輪『闘走』に騎乗して並走。
【ガウスジェイル】を発動し、『掛矢鬼六』を武装巨人の砲撃や狙撃から守りつつ進み、ある程度の距離を置き、敵前列とのきょりが縮まれば『掛矢鬼六』は一旦停止。
他の仲間が交戦している最中、【Cモード「bind」】の法術地雷敷設作業を指示。
目の前の空間から始めて、終わったら隣にまた設置を繰り返し、砦までの進路に横たわるように法術地雷原を作成。
領域と領域の間に隙間が出来ないように注意しつつ、法術地雷の敷設を完了。
***
ロニ機、武装サイクロプスを相手に交戦を継続。
砦に接近されないように足止めしつつ、分散される前に範囲攻撃等で纏めて攻撃し、敵の頭数を減らすことを優先。
現在も範囲攻撃を継続中。【マテリアルライフル】は撃ち切ったのでクイックライフル『ウッドペッカー』による【マテリアルビーム】を掃射。
この分ならば敵がバラける前に範囲攻撃を全て撃ち切ることが出来るだろう。初手から続く範囲攻撃の連打で敵全体の生命力を大分削ることが出来た。
後続の味方がかなり敵を倒し易くなったはずである。
武装サイクロプスが半数程度まで減ったら、一部の面子が敵指揮官と親衛隊への対処を開始……するのは前述の通りだが。
ロニの行動としては、武装サイクロプス(通常)の相手を終始行う。味方と歩調を合わせながら前進し、タイミングを合わせて攻撃。
エルバッハ機、範囲攻撃スキル……特に【ファイアーボール】では自分や味方を巻き込む恐れがある場合、重機関銃『ラワーユリッヒNG5』で弾幕を張る。
敵との距離が詰まれば【スキルトレース】による【ウインドスラッシュ】や【ファイアアロー】に切り替えて魔法攻撃。
更に距離が縮まり近接格闘戦の間合いに入れば試作錬機剣『NOWBLADE』にて対応。マテリアルの刃で武装サイクロプスを斬り裂く。
この距離になれば武装サイクロプスも太刀やナイフを装備しているので斬撃を受けぬよう、回避を優先。
なお、魔法スキルで攻撃する際には可能な兵装を魔砲『天雷』に切り替えておく。
南護機は最前線に立ち、基本は斬機刀『轟劾』による近接攻撃だが、敵との距離に余裕があれば試作波動銃『アマテラス』を撃ち込む。
仲間との連携を重視し【マテリアルライン】によって適宜連絡を取り、行動。何が何でも武装サイクロプスを砦に近づけさせない。
また、彼の攻撃優先順は以下の通りである。
1:武装サイクロプス(通常・パイルバンカー装備)
2:武装サイクロプス(通常・パイルバンカー以外)
3:武装サイクロプス(親衛隊)
4:敵指揮官
●
デスドクロ機は通常の武装サイクロプスと交戦中。
「敵の数が多いってことは、それなりに密集しているってことだからな。まずは削りつつ、相手の出方を見るわな」
(まー、多少やり合った程度で、敵の練度や目的のすべてが分かるとは思っちゃいねーが……)
『障害となる俺様達を優先的に狙ってくるのか』
『俺様達の対応は最低限に留め、砦へと迫るのか』
くらいのことを判別出来ればそれで良い、と彼は考える。
……結果的には前者であった。武装サイクロプス達は足を止めてハンター達と交戦している。
その後、デスドクロ機は距離を取りつつ、傷ついた個体を狙って200mm4連カノン砲にて砲撃し、一体ずつ確実に撃破。
(無茶はしねぇ……っていうか、そういうあくまで砦の防衛部隊だ、って思わせるのが狙いだな)
悠機は初撃……一斉掃射後、他の近接組とタイミングを合わせて突撃、敵陣の中へ飛び込む。
集中砲火と各個撃破を避けるために足を止めないようにし、彼我の位置関係・射線を考慮して動き、敵の同士討ちを誘って攻撃の阻害を狙う。
また、撃破され(本体が消滅し)空になったボディーアーマーやヘルメット、盾を投げ付けるなど利用し、周囲の物を最大限に活用することを心掛ける。
悠機は斬艦刀『雲山』による斬撃で既にダメージを受けている敵を斬り刻む。
獣が獲物を狩るかの如く――闘争本能の赴くまま全力で戦い血風を巻き起こす勢いで戦う――。
武装サイクロプスを攻撃する際はなるべく防御の薄い部位やアーマーが崩れているところを狙って斬り付ける。
特にパイルバンカーや持ちや、狙撃砲(スナイパーライフル)持ちの武装サイクロプスを優先的に排除していく。
動き回りながら敵集団を【マテリアルレーザー】で薙ぎ払い。
プラズマボム『ネブリーナ』による【プラズマグレネード】を置き土産や、敵の背後に投擲し、かく乱を試みる。
複数の盾持ちの武装サイクロプスが守りを固めている場合、それを『遮蔽物』として利用し、敵の死角に入り、そこから斬撃を見舞う。
アーク機は一斉掃射後、囲まれないように動きつつ、【スキルトレース】による【二連之業】を主軸に、斬艦刀『雲山』を振るい、連続の斬撃を加える。
また【アクティブスラスター】は必要であれば使用するものの、通常の武装サイクロプスとの戦闘のみで使い切らぬよう、ある程度温存。
「多勢に無勢だなんて言葉があるくらいだ、数があるというだけで暴力になる」
味方を孤立させないよう、自らも孤立しないように配慮しつつ、ボディーアーマーが脆くなっている部分を狙って武装巨人を斬り付ける。
***
恭也機、武装サイクロプスの数が半分程度になったら通信機で各員に連絡。
仲間は善戦し、特に問題は無いようだったので同じ班の仲間とタイミングを合わせて後方の指揮官と親衛隊の処理へ向かう。
当然残存の武装サイクロプスが邪魔になるため、フライトシールド『プリドゥエン』の【フライトシステム】により飛行。
(これが上手くいけば武装サイクロプスに挟撃される心配も無いし、敵の逃げ道も塞げるだろう)
――対空砲火を受けながらも超重装甲で耐え、敵指揮官の背後まで一気に飛んで、着地。
そして魔刃『凶骨』と【ワークスドリル】【アグレッシブ・ファング】使用し、親衛隊の武装サイクロプスを殴る殴る殴る。
もし仲間で壁役が必要ならカバーに向かい、【カスタムタイプ:ディフェンダー】を活かし、ダメージを肩代わり。
「よぉデカブツ共、互いに自慢の装甲で我慢比べしようぜぇ!」
颯機もフライトブースター『ズヴォルタ』による【フライトシステム】で飛行し、敵の背後を目指す。
無論、激しい対空砲火に晒されるが、それは大部分を恭也機に肩代わりしてもらった。……その後、無事着陸。
親衛隊に守られた敵指揮官――女性型巨人との戦闘に移行。まずは二度目の【多重性強化】でボス狙いの味方を能力底上げ。
その後、敵の足元を崩して……と考えるがやはり脚部・足部の防護は堅牢。特に親衛隊や指揮官は。ちくちく削ってゆく。
それと交互に古代銃『トニトルス』で射撃し、厄介な対空砲火を行う親衛隊のガトリング砲の破壊を狙う。
(逃げられると厄介なのでここは逃げる足から封じてしまいたいところ)
ユーリは騎乗したまま交戦中。敵戦力――通常のサイクロプスの数は半減してきた。
これならばやや強引にはなるが敵陣の奥へ斬り込めるだろう。ゆえに彼女は全力で突破試み、後方の指揮官までの接近を狙う!
「殺すつもりなら、蹂躙するつもりなら、死ぬつもりでかかってきなさい。こっちは、死ぬ気で道を斬り拓き、敵将を討ちに行くから」
ボルディアも騎乗中。敵の武装サイクロプスの数が半減したので敵指揮官のほうへ向かう。
猛烈な勢いで突撃。敵中突破。……敵指揮官の近くまで接近後、ヴァンから降り、分かれて戦闘を行う。
ヴァンに【ライフリンク】を使用し、敵指揮官へ【ブロッキング】を使わせる。
それで足が止まれば【砕火】や【烽火連天】による魔斧『モレク』での苛烈な連続攻撃を敵指揮官の脚を狙って叩き込む。
真も武装サイクロプスが半数程度になれば掃討班と親衛隊・指揮官班に分かれ、行動。真は主に親衛隊の対応に回る。
騎乗して飛行し、高度を取り、敢えて親衛隊のガトリング砲による対空放火に狙われて隙を作ることを試みる。
『カートゥル』の【レイン・オブ・ライト】と真の魔導剣『カオスウィース』から発生させた【衝撃波】を交互に放ち、やや距離を取って攻撃。
隙が見えたら【サイドワインダー】を使用して親衛隊の懐に飛び込み、【剣心一如】からの【刺突一閃】により、分厚いアーマーを貫く。
攻撃前にはSAを乗せた【ソウルエッジ】を使って威力強化。対空砲火を浴びそうになれば【バレルロール】にて回避。
***
こちらは残存の、通常の武装サイクロプスの対応班――。
ロニ機、敵密集地点の中心へ、クイックライフル『ウッドペッカー』による【マテリアルビーム】を照射。
複数体の武装サイクロプスへダメージを与える。
「……ふむ、これで最後か」
範囲攻撃を継続していたロニ機、残弾が無くなったので兵装をMハルバード『ウンヴェッター』に切り替え。近接格闘戦へ移行。
乱戦となっている地点へ【アクティブスラスター】を使用し、迅速に向かう。
ゾファル機、彼女はいつもの如く、『好きにするから周りは好きなように利用し倒してくれ戦法』で戦う。
接敵するまでの弾幕や砲撃は聖機盾『オラシオン』と自前の装甲と【マテリアルカーテン】で受け止める。
斬艦刀『雲山』の間合いに入れば【スキルリンカー】による【薙ぎ払い】で武装サイクロプスを蹴散らす。
その後に、同じく【スキルリンカー】による【刺突一閃】を繰り出し、串刺しにして武装サイクロプスを撃破。
更には【一打撃砕「星砕き」】での唐竹割りを真っ向から叩き込み、もう一体を撃破。斬艦刀『雲山』を振り回し、縦横無尽に暴れ回る。
エルバッハ機はようやく動きを見せたパイルバンカーの持ちの武装サイクロプスの対応に当たる。
前に出て来た攻城兵器持ちの武装サイクロプスに対して【スキルトレース】による【ウィンドスラッシュ】や【ファイアアロー】を撃ち放つ。
また、別班が敵指揮官に攻撃を開始するか、敵指揮官を討った時点で、武装サイクロプスの一部が援護または逃走を始めるかもしれない――
とも考えたが今のところ大きな変化はない。ちなみに敵指揮官は他班のハンターと現在交戦中である。
南護は少なくとも一回は敵指揮官に試作波動銃『アマテラス』を撃ち込むつもりであったが……。
距離が遠い上に敵指揮官は親衛隊の武装サイクロプスに守られれており、ここからでは射線が取れなかった。
仕方がないので残存の、通常の武装サイクロプスを始末する。
【スキルリンカー】による【人機一体】【気息充溢】【マテリアルフィスト】を組み合わせ。
斬機刀『轟劾』を振るい、太刀持ちの武装サイクロプスと打ち合った後に、幻影のオーラを纏った南護機は鋭い斬撃を加え、敵を撃破する。
旭は【ライフリンク】を張ったウォルドーフを別行動させ、攻撃の手数を増やす。
自身が単独行動する場合、CAMとの乱戦になっている『視線の高い戦闘』の足元を駆け抜けて敵を脅かす。
アーマーが剥げ落ちた部位や、または魔斧『モレク』の柄を長く持ち、アーマーごと叩き斬るつもりで【乱気流】にて攻撃。
攻撃を受けた武装サイクロプスはそれが致命傷となり、地に伏してほどなく黒い霧となり、消滅した。
ユウは敵の数が半減し、仲間が敵指揮官・親衛隊の対応に向かったのを確認すると、SAを乗せた【アクセルオーバー】を使用。
砦に一番近い敵集団の先頭に【チェイシングスロー】の範囲内まで『クウ』に接近してもらい、【チェイシングスロー】で攻撃すると同時にクウから飛び降り。
手裏剣『八握剣』が着弾した先に効果移動を行い接近。通常攻撃を行う。なお、『クウ』には以下のように指示。
「クウは上空からブレスによる攻撃をお願い」
錬介は魔導拡声機で『掛矢鬼六』に指示を出しつつ、自分自身は前線で戦いに加わる。
ダメージを受けた仲間に対し、【ファーストエイド】併用の【フルリカバリー】で回復を行う。
必要ならば更に回復を重ねるか、または【プルガトリオ】を詠唱・発動して攻撃しつつ移動不能を付与して足止めを行う。
特にパイルバンカー持ちの武装サイクロプスは砦に近づけさせないよう警戒。……パイルバンカー持ちは温存されており、まだ結構な数が残っていた。
錬介はそれを発見次第最優先で攻撃。攻防共に聖盾剣『アレクサンダー』を使用。
また、近くに仲間がいる場合は【ガウスジェイル】を発動して自ら盾になり、仲間を守る。
●
悠機は敵指揮官・親衛隊対応班の動きに合わせて通常の武装サイクロプスを斬艦刀『雲山』によって斬り捨て、適宜排除。
どさくさにまぎれ敵指揮官集団を迂回し、敵最後列の背後にちゃっかりと回り込み、敵の逃走を阻止する態勢。
デスドクロ機はフライトフレーム『ヴォラーレ』による【フライトシステム】で飛行。
「女巨人に向かうぜ。これはタイミングが重要だ」
(俺様の役割は女巨人を狙う連中が、取り巻き連中に邪魔されないための、阻止役だ)
飛行からの着地の勢いそのまま「親衛隊連中にブチかますぜ!」と、機棍『プリスクス』を振り被ってぶん殴る!
(ヤバい勝負なのは分かっちゃいるが、ここはビビッてられねえ局面だ。虚を突き、無茶を貫き、仲間の刃を届かせる)
至近距離でガトリング砲やサブマシンガンの弾幕を受け機体の装甲を抉られるが、怯まずに機棍『プリスクス』を何度も叩き付け、味方が指揮官へ攻撃出来る機会を作る。
「いつまでも舐められてるワケにゃいかねえだろ」
アーク機も敵指揮官・親衛隊のほうへフライトシールド『プリドゥエン』による【フライトシステム】にて飛行して移動。
――着地して、敵指揮官、および親衛隊と接敵。すぐさま周囲の状況を確認し、既に交戦中の仲間と連携を取る。
親衛隊の武装サイクロプス相手に、基本は斬艦刀『雲山』での近接格闘戦を主軸にし、肉薄し、大型盾の内側に入り込み、斬撃を加え、敵の片腕を斬り飛ばし、大型盾を無効化する。
その後に、親衛隊を複数巻き込めるタイミングを見計らって、【マテリアルライフル】による掃射を行い、親衛隊の戦力を少しでも削る。
恭也機は引き続き親衛隊の武装サイクロプスと殴り合い。魔刃『凶骨』を叩き付け、確実にダメージを与える。
装甲では恭也機が上回っているのでこちらが押し込んでいる形。しかし無茶な戦い方をしているため、機体の表層はボロボロだ。
「突刺したドリルから放つ電撃で無防備な敵体内を直接焼いてやりましょう」
颯機はちくちく削った敵指揮官のボディアーマーの穴からアーマードリル『轟旋』の先端をねじ込み。
スキルトレースやスキルリンクでは使えない高レベルスキルも、パイロットの姿が外部に露出する魔導アーマー量産型なら乗ったまま使用可能!
というわけで――
「びりびり電撃どりる!」
雷撃がドリルの如く渦を巻き螺旋を描いた。これにより、敵指揮官は麻痺による行動阻害を受ける!
ユーリは仲間が親衛隊の相手をしてくれている隙に突破し、【フェンリルライズ】を使用して敵指揮官へ一気に接敵!
その後【ウォークライ】により咆哮により周囲を威圧し、行動を阻害。【蒼刃共鳴】からの【刺突一閃】を叩き込む。
麻痺により行動を阻害されている敵指揮官に対し喰らい付き、蒼姫刀『魂奏竜胆』を振るっての斬撃、または突き刺すなどして何度も攻撃を繰り出す。
「さぁ、互いの命と矜持(いのり)を己の武器に込めて、存分に斬り結びましょう。退くなら今の内、退かぬなら、どちらかが果てるまで全力で」
ボルディアはヴァンには【クラッシュバイト】で攻撃させ、これを好機と見て自分自身も魔斧『モレク』を連続で振り被り、全力攻撃。
「オラオラァ! 武装巨人の指揮官様はこの程度かぁ!!」
「指揮官に対応する皆が少しでも楽になるよう、常に敵の上に陣取って気を引きたいところだね」
真は変わらず『カートゥル』に騎乗し、上空から敵の注意を引くが、親衛隊の攻撃が地上のほうへ向き、対空砲火が薄くなったので攻撃の頻度を増す。
「せめて、敵指揮官の体力を半分程度は削っておきたいところだが……この様子ならいけるかな?」
(個人的には撤退に追い込むのが一番かな。今回は迎撃なんだし、深追いして損耗が激しくなっては元も子も無いと思うしね)
***
「へっへーん、そんな後ろに引っ込んでないですべてを捨ててかかってこいよじゃーん」
ゾファルは『ガルちゃん』の斬艦刀『雲山』を武装サイクロプスに叩き込んで張り倒しつつ、遠くから敵指揮官を挑発。
仲間と適当に連携しつつ、段々と数が少なくなってきた武装巨人を確実に始末していく。
ロニ機はまだ敵が複数密集しているところへ【スキルリンカー】による【レクイエム】を発動し、周囲の敵に行動阻害を付与。
ビームライフル『ベウストロース』で射撃しつつ、敵がまだ纏まっているところへは【スキルリンカー】の【セイクリッドフラッシュ】で攻撃を行う。
距離を空けるなり、砦に向かおうとするなりした敵には【スキルリンカー】の【ジャッジメント】を発動して足止めを行う。
味方が敵指揮官・親衛隊のほうへ向かった際は、その邪魔になる敵を優先的に狙って排除、または足止めした。
エルバッハ機、敵の攻撃を回避することが難しそうならば【アクティブスラスター】を使用。
また、回避が無理と判断すれば【マテリアルカーテン】を使用して防御力を高め。受け止める。
装備による飛行スキルは、攻撃のために射線を確保したり、万が一敵の包囲を受けた際に緊急脱出するためなど、必要に応じて使用。
今のところ仲間との連携もあり、包囲されたことは無かったので、引き続き攻撃。
仲間を巻き込まないところに居る敵へ【スキルトレース】による【ファイアーボール】を撃ち放ち……爆発。複数を巻き込む。
「俺は歪虚を断つ剣だ!」
南護機は引き続き太刀装備の武装サイクロプスと近接格闘戦を演じる。
「俺の『制御不能な覚悟』を見せてやるぜ」
重い斬撃を繰り出し、武装サイクロプスのボディアーマーを断ち斬る。
旭は味方が敵指揮官・親衛隊を狙いに行った際に、味方を巻き込まないように【破滅の大地】を使用。
追おうとする敵を転倒させて隙を作った。
「すっ転んだ残念な連中は、ついでにそのままおねんねさせちまおう」
動けない武装サイクロプスに対し魔斧『モレク』を叩き込み、撃破する。
ユウはSAを乗せた【アクセルオーバー】を常に維持。
SAを乗せた【ランアウト】からの【アサルトディスタンス】にて複数の武装サイクロプスを斬る。
攻撃後は囲まれないように距離を取るなど位置を調整し、武装サイクロプスを撃破後、敵が展開し距離があれば『クウ』に近くへ来てもらう。
そして手裏剣『八握剣』による【チェイシングスロー】を使用し、『クウ』の真上に移動。
時間を短縮して速やかに再び騎乗し、次の武装サイクロプスのほうへ向かう。
錬介は引き続き武装サイクロプスの撃破に当たる。
彼の相棒である棒は刻令ゴーレム「Gnome」『掛矢鬼六』が敷設した法術地雷原により、砦のほうへ突破する敵は居なかった。
敵の数は残り少なくなってきたが、それゆえに捨て身の特攻などがあるかもしれないので、『掛矢鬼六』へ結界を残りのCモード「bind」で補修を指示。
その作業が終わり次第、パイルバンカー『アグヘロ』や【R.Oモード「マテリアルバースト」】で参戦してもらう。
***
親衛隊の武装サイクロプスはデスドクロ機・アーク機・恭也機の奮戦により三体が倒れた。現状はハンターが有利に戦闘を運んでいる。
敵指揮官・メニヤに対しても颯機・ユーリ・ボルディアの攻撃により大ダメージを与えている。
そこで――悠機が動いた。彼は大胆な行動に出る。【スキルリンカー】による【二刀流】を発動。
連続の斬撃により敵指揮官の両脚に深手を負わせて逃げ足を奪い(これには既にボルディアの攻撃によりダメージを受けていたこともあった)。
更に両腕を斬り落とし、無力化することに成功する。――その後に、もはや動けなくなった敵指揮官の口に機体の拳を突っ込み、自害を阻止。
「相川少尉に通達。敵指揮官を確保。至急回収を願う」
すぐに相川少尉から返答。「本当ですか!? よくもまたそんなことを考え付きましたね……」
と少尉は驚いた様子で「回収部隊を向かわせます。ですが敵は指揮官クラスの歪虚、完全に回収……捕獲を完了するまで油断なさらず」と言い、通信が切れる。
そうして、貴重な情報源として、メニヤの捕獲を狙う悠であったが――彼女の表情には憎しみの籠った笑みが浮かんでいた。
「――っ!?」
「不味い! そいつは!!」
ボルディアが叫ぶが遅かった。突如、メニヤの身体が閃光に包まれ、大爆発を起こす。もちろん口に手部を突っ込んでいた悠機も巻き込まれる。
「自爆した……のか……」
デスドクロも唖然とした様子。しかしながら冷静に考えてみれば歪虚の指揮官クラスだ。簡単に敵に捕まるはずがない。
メニヤは自身が戦闘不能になると、捕虜になることを防ぐため、自爆するようになっていたと思われる……。
…………煙が晴れると、消滅したメニヤの防具と、大破した悠機の姿があった。
その後すぐに親衛隊・敵指揮官班が残りの親衛隊の武装サイクロプスを片付け、悠の救出に向かう。
CAMのマニュピレータで悠機のコクピットハッチを無理矢理こじ開けると……悠は負傷していたものの、なんとか生きていた。
「いやはや……欲をかくととんでもない目に遭いますね……ごふっ」
吐血。すぐさま悠は仲間のCAMにて機体ごとマギア砦に運ばれ、悠はストレッチャーで医務室へ直行。
なお、残存の武装サイクロプスもそれほど時間をかけずに全て撃破され、殲滅を完了。
悠が負傷するというトラブルはあったものの、ハンター達の活躍により、マギア砦を襲撃した武装巨人の軍勢は指揮官を含め、駆逐されたのであった。
またも武装巨人の襲撃を受けたマギア砦。しかも今回の敵は数が増えた上、攻城兵器まで用意していた。
更に――敵は指揮官の巨人が直々に出向き、隊列後方から親衛隊の武装巨人に守られつつ全体指揮を行っているという徹底ぶり。
それに立ち向かい、迎撃に当たるのは、各々のユニットを駆る十五名のハンター達である――。
デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013)の搭乗する機体はR7エクスシア『閻王の盃』。
「砦の防衛に回るぜ。襲撃してくるとは思っちゃいたが、予想以上に早かったな。世界の全てを見通すこのデスドクロ様の計算を僅かにでも上回ったか」
※彼の発言には一部『設定』が含まれています。ともあれデスドクロは襲撃を予想していたようだ。
敵からしてみれば巨人用近代兵器の生産施設の場所が露見したのだから攻められる前に攻めよ! というのは当然のことではあるが。
「グーハハハ! 敵ながら天晴だ。良いぜ特別だ……今回は15パーセントの力で相手をしてやろう」
前回は5パーセントだったのでかなり上がっている……。
敵は相応に戦力を増強しているのだから暗黒皇帝(シュヴァルツカイザー/『設定』です)も少し本気を出したのだろうか。
「前に戦った時と違ぇのは、パッと見だとまず数が違ぇな。群れの動きも微妙に違うのは、後ろの方の女巨人が影響してんのか……?」
さて、真面目な話。武装巨人の数は前回の襲撃から目に見えて増えている。後列に居る親衛隊らしき重装備の巨人も含めて。
その親衛隊が護衛するのは敵指揮官と思しき女性型巨人である……この指揮官が武装巨人達を統率していると見て間違いないだろう。
「細かいところはやり合ってみねぇと分からねぇが、連中の本気度が高いのは間違いねぇ」
辺境北部の兵器工廠をハンター達に発見されてしまい、敵は焦っているのだろうか……。
「散漫に戦ってたらジリ貧になるのは前以上だ……ってことで。俺様達の狙いは、サイクロプスを削りつつの、群れの司令塔っぽい女巨人を討つ!」
敵指揮官さえ叩けば武装巨人の軍勢の統制は崩れるだろうが……まず敵指揮官は後列に居るので接近が難しい。
飛行して接近しようにも、見たところ親衛隊が対空防御を固めているようであるゆえ……。
そうなれば地上から接近するしかないのだが、まずは隊列を組んで進攻中である多数の、武装巨人の数をかなり減らす必要があった。
「全員が共通認識を持って動くことが何より重要だからな。俺様も駒の一つになってやるよ」
岩井崎 旭(ka0234)が騎乗する相棒はイェジド『ウォルドーフ』。
「こっちから攻めるかと思ったら、まさか先手を取られるとはな」
今回はワイバーンではなくイェジド『ウォルドーフ』に騎乗する旭。――生産施設の場所が露見してからの、敵の対応は迅速だった。
相川少尉ですら連合軍の辺境北部遠征部隊を編成すべく上官に掛け合っている最中だったというのに。
「前よりも数が増えてやがるし……リーダーっぽいのまでいるのか」
前述の通り今回の敵は数を増している上に指揮官+親衛隊付き。
「まぁ、ここで出てきた敵を叩いとけば、逆侵攻する時が楽になるってもんだぜ!」
(結構なスパンで攻撃仕掛けられてるのもあるし、出来るだけ敵の戦力を削いでおきたいところだ)
その通りである。厳しい戦いになるがここで敵を殲滅させることに成功すれば辺境北部へ逆進攻する際に大分楽になるだろう。
という風に考えながら旭は通信機器を味方と合わせておく。
砦に優しくないパイルバンカー持ちの数は、事前に数えて……おきたかったのだが、まだ敵が離れているために正確な数は判別出来ない。
どうやら敵はパイルバンカー(攻城兵器)持ちの武装巨人を温存しているらしく、隊列中衛に配置しているようだった。
ユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239)が騎乗する相棒はイェジド『オリーヴェ』。
「巨人の軍勢の襲撃かぁ……。そういえば、向こうも重火器の類で武装してるんだっけ?」
気高く、凛々しく、美しく、の三拍子揃ったエルフの姫騎士、ユーリは近代兵器で武装している歪虚について思案。
「……最近の歪虚って、所謂近代兵器の類まで扱える様になったのね」
扱えるようになった、というか……そのように訓練した輩……知性のある歪虚がいると思われる。
前回と今回襲撃してきた武装巨人の場合は敵指揮官の女性型巨人が怪しい。
「まぁ、連中が知恵なんて無いとは思ってないけど、ゴブリンやらオークやらが使ってるのを見てるから、なんかもう驚かなくなってきたわね」
オークなども銃器で武装するようになっているという事態……やはり背後で暗躍する歪虚が存在しそうだ。
ちなみにオーク用の銃器の出元は巨人用兵器工廠かもしれない。そこは内部を調査して見なければ判らないが。
「まあいいわ、だからといって侮るつもりはないし自身の実力を驕るつもりもない。全力で迎え撃ち、尽くを斬り拓いて敵将を討つのみ……ってね」
ロニ・カルディス(ka0551)の搭乗する機体はR7エクスシア『清廉号』。
「これだけの戦力で指揮官も送ってくるとは、随分と本腰を入れてきているらしいな」
歴戦の聖導士である彼も今回の敵の陣容にはそのような印象を抱くらしい。
攻城兵器まで投入し、本気でマギア砦を潰しに来ているのは間違いない。
「だが、ここで指揮官を打ち取る事ができれば、流れはこちら側に傾く」
柊 恭也(ka0711)の搭乗する機体は魔導型ドミニオン『ギガント』。
「おーおー、これはまた壮観だな。巨人共にCAM用の兵装を装備させるたぁ、悪くない」
回収した巨人用装備を解析した結果、巨人用の近代兵器……主に火器は、元はCAM用装備だったことが判明。
そのため、巨人にCAMサイズの武装を装備させるという発想は「悪くない」というのが恭也の感想らしい。
「現状は一般的な兵装ばかりだが、放っておけば強化モデルも出回るだろうな。なら今の内に潰すのが得策だろうな」
このまま鹵獲されたCAM用兵装の解析が進めば、下手をすればマテリアル兵器も――
とまではいかないだろうが突撃砲(アサルトライフル)などは改良されていくことだろう。
ちなみに電子機器満載のCAM用装備を解析出来るほどの知識や技術や能力を持った歪虚二名は既に撃破されている。
一先ずは、これ以上の技術が歪虚に漏れる心配は無い……と見て良いかもしれない。
「ふむ……そうだな、どうせならPDAで音楽でもかけるか。こんな状況ならフリージャズが良いな」
と言って恭也は地球連合軍用PDAを操作する。
鹿東 悠(ka0725)の搭乗する機体はガルガリン『王虎』。
「いやはや、随分と数を揃えてきましたね。今回は指揮官に重装歩兵付きと……」
(ふむ……これは考え方によってはチャンス……ですね)
今回は通常の武装サイクロプスの数が半数になるまで全員で対処、その後は指揮官・親衛隊優先班と残敵掃討班に分かれて対処という作戦である。
そして悠は一体何を企んでいるのか……。
ボルディア・コンフラムス(ka0796)が騎乗する相棒はイェジド『ヴァーミリオン』。
「ヘッ……そういや巨人とやり合うのは久々だな? 以前と比べてどう変わったか、確かめてやるぜ!」
思わず見惚れてしまいそうな鍛え抜かれた肉体美を誇るボルディア。
その肉体から繰り出される一撃はかなりの威力を誇る。巨人相手でもまったく遜色はない。
というわけで今回、彼女はイェジド『ヴァーミリオン』と共に戦場を駆ける予定だ。
八劒 颯(ka1804)が搭乗する機体は魔導アーマー量産型『Gustav』。
「はやてにおまかせですの!」
藍色に近い青髪ツインテールに露出多めなビキニアーマー姿、そして魔導ドリルがトレードマークの彼女。
愛機の魔導アーマー量産型『Gustav』にも装備された巨大なアーマードリル『轟旋』がかなり目立つ。
「今回は防衛戦。巨人部隊が相手です」
そんな颯は前半サイクロプスの足元を崩して回り、後半は敵指揮官を狙う予定だ。
エルバッハ・リオン(ka2434)の搭乗する機体はR7エクスシア『ウィザード』。
「攻め込んできたのなら返り討ちにするだけです」
と、呟いて気合いを入れている彼女。ただし、勢いに任せて突出するような真似はせず、しっかり仲間と連携を取る。
初期はハンター全員で通常の武装サイクロプスを迎撃し、数が半分程度になった段階で、敵指揮官を狙う班とそのまま武装サイクロプスの迎撃を続ける班に分かれる。
……というのは前述の通りだが、範囲攻撃が得意なエルバッハは後者の班に所属し、残った武装サイクロプスを掃討する予定だ。
通常の武装サイクロプスと言っても、今回はパイルバンカー(攻城兵器)持ちが居るため、最後の一体を撃破するまで油断は出来ない。
ゾファル・G・初火(ka4407)の登場する機体はガルガリン『ガルちゃん』。
「ひゃっはー、これこれこれだよ、これこそまさに死地じゃん」
世の中には多種多様な趣味が存在すると言うが、死地好きなどというハイパーMは世界広しと言えどもゾファルくらいかもしれない……。
彼女は今まさに、ギンギンに滾りに滾っている様子。まさにバトルジャンキー。
鞍馬 真(ka5819)が騎乗する相棒はワイバーン『カートゥル』。
「指揮官が前線にのこのこ出てくるなんて、随分余裕なんだな」
そういった感想を述べる真。とは言え、前線指揮官という存在は珍しいものではない。
現状も敵指揮官である女性型巨人は最前線では無く隊列の最後尾に位置し、尚且つ重装備の親衛隊によって守られている。
「こうして見ると、敵も味方も大きくて壮観だなあ……」
進軍してくる武装巨人の軍勢、そして立ち並ぶハンター達のCAMや魔導アーマーやゴーレムを眺める彼。
CAMの操縦が苦手な身としては足を引っ張らないか心配であるところだが……。
「まあ、空を自由に飛べる私たちだからこそできることだってあるよね、カートゥル」
鳳城 錬介(ka6053)に随伴する相棒は刻令ゴーレム「Gnome」『掛矢鬼六』。
「この戦場も久しぶりですね……あの時はただ突っ込んでくるのをすり潰すだけの仕事だったけど」
錬介は過去のマギア砦での戦いを思い返す……。あれは刻令ゴーレム「Volcanius」による砲撃の良い的だった。
あのときのサイクロプスはヘルメットもボディアーマーで身を固めておらず、近代兵器も装備していなかった。
しかし現在はフル装備且つ、指揮官によって統率されている……。
遠距離攻撃の手段は投石から突撃砲(アサルトライフル)や狙撃砲(スナイパーライフル)へ。……脅威度は段違いである。
「今回はそう簡単にはいかなそう、かな。……技術の進歩って凄いなぁ」
技術の進歩というのか……とにかく敵も味方も戦力が強化されているのは確かだ。
「とにかく数が多いから、まずは止まってもらわないといけませんね。足さえ止まれば、後は頼れる皆が薙ぎ払ってくれることでしょう」
今回の彼の相棒は刻令ゴーレム「Gnome」。砲撃では無く法術地雷を設置し、ゴーレム自体は後方支援に回る予定。
「大変だけど頑張ろうか、鬼六」
アーク・フォーサイス(ka6568)の搭乗する機体はR7エクスシア『羽々斬』。
「目的はマギア砦の防衛……。可能であれば、敵の殲滅も行いたい。ここで倒しきることができれば、次の襲撃もないはずだからね」
愛機『羽々斬(R7エクスシア)』に搭乗し、CAM固有のスキルと、スキルトレースシステムによるスキルの再現を利用し戦闘を行う予定のアーク。
通常の武装サイクロプスが半数程度になれば敵指揮官や親衛隊との戦闘班として行動するつもりである。
ユウ(ka6891)が騎乗する相棒はワイバーン『クウ』。
「あれだけの巨人の進行……厳しい戦いになりそうだね。でも、何としても守り切らないと」
イヤリング『エピキノニア』を通信機として設定するユウ。彼女はマギア砦の破壊を狙う、通常の武装サイクロプスの排除に従事する予定だ。
「サイクロプス共め、性懲りもなく湧いて出てきやがって……殲滅してやる!!」
南護 炎(ka6651)の搭乗する機体はコンフェッサー『GRAND SWORD』。
今回はCAMを使用する作戦であるため、整備は万全に。担当の整備士ともしっかり打ち合わせ、準備完了。
「行くぞ。みんな! 『GRAND SWORD』出撃する!!」
南護が声を上げ、ハンター達の全CAM、魔導アーマー、ゴーレム、幻獣がマギア砦を出撃。各自配置に着く。
●
マギア砦の前面に陣取ったハンター達の機体、および幻獣――。
まずは前回の迎撃時と同じく、範囲攻撃持ちのCAMにより、進攻中の武装サイクロプスの軍勢へ一斉掃射を敢行する。
R7エクスシア『閻王の盃』で出撃したデスドクロ。
「初手は他の連中とタイミングを合わせて、マテリアルライフルによる射撃から入るぜ」
R7エクスシア『清廉号』で出撃したロニ。
可能な限り敵の全滅を狙って攻撃を行う予定。
予め通信機を用意し、味方同士で連絡を取り合って、戦況を共有出来る様に準備。
ガルガリン『王虎』で出撃した悠。
各位に無線での情報共有、及び声掛け徹底を要請。数が劣る分を情報伝達によって補う。
(状況が最悪なのは当たり前、こちらに優位になる保証などないんだからな)
いかなる状況においても目的のために冷静に冷徹に行動。
クローアーム『ボラルデード』による【マテリアルレーザー】を照射し、敵戦力を削ぎ陣形の崩れを狙う。
R7エクスシア『ウィザード』で出撃したエルバッハ。
戦闘時の攻撃方法は敵の数を減らすことを優先。
【マテリアルライフル】や【スキルトレース】による【ファイアーボール】にて敵密集地点を狙う。
R7エクスシア『羽々斬』で出撃したアーク。
「可能な限り複数の敵を巻き込めるようにしたいな」
コンフェッサー『GRAND SWORD』で出撃した南護。
試作波動銃『アマテラス』による【マテリアルビーム】を撃つ予定。
各機、掃射態勢のまま待機……。
……。…………。間もなく敵陣前衛が射程に入る。
――というところで、これまで隊列を組んで進軍していた敵が陣形を変え始めた。交戦前に横へ広がるらしい。
そこで。
「今だ。行くぞ、各機掃射開始」
戦闘中ということで口調が変わった悠の合図。
四機のR7エクスシア。ガルガリン、コンフェッサー各一機。
計六機のCAMから【マテリアルライフル】【マテリアルレーザー】【マテリアルビーム】の光条、それぞれが一斉に敵陣へ向けて放たれた。
眩い光が迸り、敵陣を包み込む――……
光が収まると…………多数の光に身を焼かれた武装サイクロプスの前衛が一時動きを止めていた。好機!
ロニ機は掃射を継続。再度【マテリアルライフル】の紫色の光線を放つ。クイックライフル『ウッドペッカー』による【マテリアルビーム】も。
エルバッハ機も続けて【スキルトレース】による【ファイアーボール】を発動、火球が飛び、敵陣に着弾して爆発し、広い範囲に衝撃を与える。
二機は協力し、味方機が敵陣へ突入する前に、範囲攻撃を連打して可能な限り多数の武装サイクロプスの生命力を削る。
***
掃射が完了すれば後続のハンター達が攻撃を開始する。
「祭りの始まりじゃーん」
ゾファル機は真っ先に敵陣へ正面から突っ込んで武装サイクロプス相手に大乱闘を繰り広げる。
斬艦刀『雲山』を振り回して足止め、および撹乱する。
一対四十ではないので相応にダメージはバラけるが一番槍を譲る気はない模様。
「さぁ、素敵なパーティーと行こうか?」
(俺は範囲攻撃可能な装備もねぇし、正面から殴り合いといこう)
続いて恭也機。フライトシールド『プリドゥエン』を構えつつ、【アクティブスラスター】を使用し、武装サイクロプス四十体目掛けて全速力で突っ込む。
「俺の優先目標は狙撃砲(スナイパーライフル)持ちだ。……パイルバンカーも不味いが、狙撃砲(スナイパーライフル)を放置して砦に砲撃されるのも不味い」
通信機で情報を共有し、戦線を突破する撃ち漏らしが無いように注意して攻撃を行う。
敵軍は態勢を立て直しつつ、行軍陣形から広く横へ展開。交戦陣形へ。
散弾砲(ショットガン)持ちが最前列、その後ろに突撃砲(アサルトライフル)持ち、更にその後ろに狙撃砲(スナイパーライフル)持ち、という配置だ。
ちなみにパイルバンカー(攻城兵器)持ちは、現時点では更にその後ろ。今はまだ温存するつもりらしい。
恭也機の目標は狙撃砲(スナイパーライフル)持ちなので、無理矢理敵陣に割り込む形に。
かなりの数を被弾するが、そこは超重装甲で無理矢理突破。兵装を魔刃『凶骨』に切り替え、近接格闘戦に移行する。
颯機、前半も後半も基本的にやることは一緒。
【多重性強化】を使用して味方の能力を底上げした後、武装巨人達の間をすり抜けるような動きで――
武装サイクロプスの足首、人間で言うところのアキレス腱を古代銃『トニトルス』にて狙い撃ち。
「こういう事はCAMと比べて小型な分だけ足が速くて小回りが利く四脚アーマーの方がやりやすいでしょう」
しかしそこ――というか狙われるであろう足回りは重点的にアーマーで防護されており、なかなかダメージを与えられない。
「歪虚にアキレス腱があるかどうかは知りませんがあの巨体と装備の重量を支える足回りには相当な負担がかかってるはずですし」
それはそうだ。ゆえに狙われることを考慮し、防備を固めてある。颯機はとりあえず足アーマーにダメージを与え、防護を崩して回った。
「この機体も、装備も伊達や酔狂ではありませんのよ!」
敵の注意が足元に向いたなら今度はフライトブースター『ズヴォルタ』の【フライトシステム】で飛翔。
対空砲火を警戒しながら、次は敵の頭上を抑えてアーマードリル『轟旋』により一撃必殺! ……と、行きたいところだったが今度はヘルメットが邪魔をする。
武装サイクロプスの防護はカッチカチなのであった。ともあれヘルメットに穴を空けるくらいは出来るので、その後に離脱する。
ユーリはイェジド『オリーヴェ』に騎乗。通信機器持ち情報共有と把握。
CAMによる一斉掃射後、味方に合わせた速度で進軍。武装サイクロプスと接敵。
攻撃範囲に入ると同時に蒼姫刀『魂奏竜胆』にて【刺突一閃】を繰り出し、ダメージを負っていた一体を撃破。
続いて【桜花爛漫】からの【蒼刃剣舞・白銀雷姫】により、可能な限り複数体纏めて何度も斬撃を喰らわせ、またも撃破。
負傷している個体を優先して狙って蒼姫刀の斬撃を見舞い、敵の頭数を削ってゆく……。
ボルディアはイェジド『ヴァーミリオン』――愛称『ヴァン』に騎乗して突撃。
味方の掃射に巻き込まれぬよう注意しつつ前進。接敵前に【ライフリンク】を使用。
接敵後は範囲内に味方が居ないこと確認し、可能な限り多くの敵を巻き込む位置取りをして【紅狗】からの【烽火連天】。
「まず配下の巨人どもの数を減らす!」
魔斧『モレク』にて大回転すると同時に周囲を薙ぎ払う。既にダメージを負っていた敵前衛数体が沈黙。
ヴァンにも【ウォークライ】を使わせ、咆哮により周囲を威圧し、行動を阻害。敵の散会を防ぐ。
当然ながら反撃を受けるが、それはヴァンの脚で回避して見せる。その後も囲まれて袋叩きにされないよう警戒しながら攻撃して回る。
真はワイバーンの『カートゥル』に騎乗して行動。
【飛翔の翼】で飛び立ち、接近前に遠距離から幻獣ミサイル『シンティッラ』による【プラズマバースト】で攻撃。
着弾地点に大きな爆発が巻き起こり、傷を受けていた武装サイクロプス数体を撃破。
それからやや高度を取り、上空から最も驚異となりそうなパイルバンカー持ちを見定める。
その後に、【サイドワインダー】による強襲・攻撃と離脱を繰り返す。攻撃前にはSAを乗せた【ソウルエッジ】を使用。
【剣心一如】からの【刺突一閃】にて武装巨人を刺し貫き、【納刀の構え】で次の攻撃に備える。
これを繰り返し、確実に一体ずつパイルバンカー持ちの武装サイクロプスを撃破してゆく。対空砲火もあったが、回避。
上空からならば色々と状況を確認出来るので、パイルバンカー持ちの武装巨人が砦に近付いたら通信機で皆に連絡――と考えるもまだ目立った動きは無い。
「乱戦になるだろうから味方の範囲攻撃に巻き込まれないよう気を付けて飛ぼう、カートゥル」
ユウもワイバーン『クウ』に騎乗し、【飛翔の翼】を使用して飛行。
対空砲火により蜂の巣にされないよう一定場所を旋回せず、縦横無尽に飛び回る。
そうやって武装サイクロプスの注意が上空へ向くように促し、地上の仲間が動きやすいように努める。
「クウ、敵は遠距離武器を多く持っている。油断しちゃだめだよ」
自身がクウの死角を警戒し、無警戒の対空砲火による攻撃を受けないように注意。
上空から地上の様子を観察し、敵の隊列をイヤリング『エピキノニア』により仲間に逐次連絡。
パイルバンカー持ちの武装サイクロプスを確認すれば位置を仲間と共有。
仲間が範囲攻撃を使用する際にはそれに合わせて、SAを乗せた【ファイアブレス】による攻撃も行う。
パイルバンカー持ちの武装巨人を攻撃時は【レイン・オブ・ライト】。チャージしたマテリアルを無数の光線として放出し、降り注がせ、複数纏めてダメージを与える。
敵の数が多いため、弱った敵から優先して狙い、確実に数を減らしていく。
旭はイェジド『ウォルドーフ』に騎乗し、味方CAMとともに前進。
味方の砲撃に合わせて、一気に敵陣へ斬り込みを掛ける。
敵が完全に態勢を立て直す前に、集中しているところへ【ウォークライ】を使用。咆哮により周囲を威圧し、敵前衛の集団防御を阻害する。
今回は敵に指揮官による統率があるため、行動と移動の阻害スキルを使用し、指揮官の指示通りに動けない状況を積極的に作っていく。
(四十体を超えるCAMもどき、消耗を抑えるために全員の状態を把握するのは、骨だろうぜ。さあ、上手く動けない例外を増やしてもっと混乱させてやる!)
混乱に乗じて敵陣深くに斬り込み、パイルバンカー持ちの武装サイクロプスを集中的に攻撃し、なるべく早めに撃破する。
錬介は砦を巻き込まないよう前進して離れた場所で交戦。
相棒は刻令ゴーレム「Gnome」『掛矢鬼六』。錬介自身は魔導二輪『闘走』に騎乗して並走。
【ガウスジェイル】を発動し、『掛矢鬼六』を武装巨人の砲撃や狙撃から守りつつ進み、ある程度の距離を置き、敵前列とのきょりが縮まれば『掛矢鬼六』は一旦停止。
他の仲間が交戦している最中、【Cモード「bind」】の法術地雷敷設作業を指示。
目の前の空間から始めて、終わったら隣にまた設置を繰り返し、砦までの進路に横たわるように法術地雷原を作成。
領域と領域の間に隙間が出来ないように注意しつつ、法術地雷の敷設を完了。
***
ロニ機、武装サイクロプスを相手に交戦を継続。
砦に接近されないように足止めしつつ、分散される前に範囲攻撃等で纏めて攻撃し、敵の頭数を減らすことを優先。
現在も範囲攻撃を継続中。【マテリアルライフル】は撃ち切ったのでクイックライフル『ウッドペッカー』による【マテリアルビーム】を掃射。
この分ならば敵がバラける前に範囲攻撃を全て撃ち切ることが出来るだろう。初手から続く範囲攻撃の連打で敵全体の生命力を大分削ることが出来た。
後続の味方がかなり敵を倒し易くなったはずである。
武装サイクロプスが半数程度まで減ったら、一部の面子が敵指揮官と親衛隊への対処を開始……するのは前述の通りだが。
ロニの行動としては、武装サイクロプス(通常)の相手を終始行う。味方と歩調を合わせながら前進し、タイミングを合わせて攻撃。
エルバッハ機、範囲攻撃スキル……特に【ファイアーボール】では自分や味方を巻き込む恐れがある場合、重機関銃『ラワーユリッヒNG5』で弾幕を張る。
敵との距離が詰まれば【スキルトレース】による【ウインドスラッシュ】や【ファイアアロー】に切り替えて魔法攻撃。
更に距離が縮まり近接格闘戦の間合いに入れば試作錬機剣『NOWBLADE』にて対応。マテリアルの刃で武装サイクロプスを斬り裂く。
この距離になれば武装サイクロプスも太刀やナイフを装備しているので斬撃を受けぬよう、回避を優先。
なお、魔法スキルで攻撃する際には可能な兵装を魔砲『天雷』に切り替えておく。
南護機は最前線に立ち、基本は斬機刀『轟劾』による近接攻撃だが、敵との距離に余裕があれば試作波動銃『アマテラス』を撃ち込む。
仲間との連携を重視し【マテリアルライン】によって適宜連絡を取り、行動。何が何でも武装サイクロプスを砦に近づけさせない。
また、彼の攻撃優先順は以下の通りである。
1:武装サイクロプス(通常・パイルバンカー装備)
2:武装サイクロプス(通常・パイルバンカー以外)
3:武装サイクロプス(親衛隊)
4:敵指揮官
●
デスドクロ機は通常の武装サイクロプスと交戦中。
「敵の数が多いってことは、それなりに密集しているってことだからな。まずは削りつつ、相手の出方を見るわな」
(まー、多少やり合った程度で、敵の練度や目的のすべてが分かるとは思っちゃいねーが……)
『障害となる俺様達を優先的に狙ってくるのか』
『俺様達の対応は最低限に留め、砦へと迫るのか』
くらいのことを判別出来ればそれで良い、と彼は考える。
……結果的には前者であった。武装サイクロプス達は足を止めてハンター達と交戦している。
その後、デスドクロ機は距離を取りつつ、傷ついた個体を狙って200mm4連カノン砲にて砲撃し、一体ずつ確実に撃破。
(無茶はしねぇ……っていうか、そういうあくまで砦の防衛部隊だ、って思わせるのが狙いだな)
悠機は初撃……一斉掃射後、他の近接組とタイミングを合わせて突撃、敵陣の中へ飛び込む。
集中砲火と各個撃破を避けるために足を止めないようにし、彼我の位置関係・射線を考慮して動き、敵の同士討ちを誘って攻撃の阻害を狙う。
また、撃破され(本体が消滅し)空になったボディーアーマーやヘルメット、盾を投げ付けるなど利用し、周囲の物を最大限に活用することを心掛ける。
悠機は斬艦刀『雲山』による斬撃で既にダメージを受けている敵を斬り刻む。
獣が獲物を狩るかの如く――闘争本能の赴くまま全力で戦い血風を巻き起こす勢いで戦う――。
武装サイクロプスを攻撃する際はなるべく防御の薄い部位やアーマーが崩れているところを狙って斬り付ける。
特にパイルバンカーや持ちや、狙撃砲(スナイパーライフル)持ちの武装サイクロプスを優先的に排除していく。
動き回りながら敵集団を【マテリアルレーザー】で薙ぎ払い。
プラズマボム『ネブリーナ』による【プラズマグレネード】を置き土産や、敵の背後に投擲し、かく乱を試みる。
複数の盾持ちの武装サイクロプスが守りを固めている場合、それを『遮蔽物』として利用し、敵の死角に入り、そこから斬撃を見舞う。
アーク機は一斉掃射後、囲まれないように動きつつ、【スキルトレース】による【二連之業】を主軸に、斬艦刀『雲山』を振るい、連続の斬撃を加える。
また【アクティブスラスター】は必要であれば使用するものの、通常の武装サイクロプスとの戦闘のみで使い切らぬよう、ある程度温存。
「多勢に無勢だなんて言葉があるくらいだ、数があるというだけで暴力になる」
味方を孤立させないよう、自らも孤立しないように配慮しつつ、ボディーアーマーが脆くなっている部分を狙って武装巨人を斬り付ける。
***
恭也機、武装サイクロプスの数が半分程度になったら通信機で各員に連絡。
仲間は善戦し、特に問題は無いようだったので同じ班の仲間とタイミングを合わせて後方の指揮官と親衛隊の処理へ向かう。
当然残存の武装サイクロプスが邪魔になるため、フライトシールド『プリドゥエン』の【フライトシステム】により飛行。
(これが上手くいけば武装サイクロプスに挟撃される心配も無いし、敵の逃げ道も塞げるだろう)
――対空砲火を受けながらも超重装甲で耐え、敵指揮官の背後まで一気に飛んで、着地。
そして魔刃『凶骨』と【ワークスドリル】【アグレッシブ・ファング】使用し、親衛隊の武装サイクロプスを殴る殴る殴る。
もし仲間で壁役が必要ならカバーに向かい、【カスタムタイプ:ディフェンダー】を活かし、ダメージを肩代わり。
「よぉデカブツ共、互いに自慢の装甲で我慢比べしようぜぇ!」
颯機もフライトブースター『ズヴォルタ』による【フライトシステム】で飛行し、敵の背後を目指す。
無論、激しい対空砲火に晒されるが、それは大部分を恭也機に肩代わりしてもらった。……その後、無事着陸。
親衛隊に守られた敵指揮官――女性型巨人との戦闘に移行。まずは二度目の【多重性強化】でボス狙いの味方を能力底上げ。
その後、敵の足元を崩して……と考えるがやはり脚部・足部の防護は堅牢。特に親衛隊や指揮官は。ちくちく削ってゆく。
それと交互に古代銃『トニトルス』で射撃し、厄介な対空砲火を行う親衛隊のガトリング砲の破壊を狙う。
(逃げられると厄介なのでここは逃げる足から封じてしまいたいところ)
ユーリは騎乗したまま交戦中。敵戦力――通常のサイクロプスの数は半減してきた。
これならばやや強引にはなるが敵陣の奥へ斬り込めるだろう。ゆえに彼女は全力で突破試み、後方の指揮官までの接近を狙う!
「殺すつもりなら、蹂躙するつもりなら、死ぬつもりでかかってきなさい。こっちは、死ぬ気で道を斬り拓き、敵将を討ちに行くから」
ボルディアも騎乗中。敵の武装サイクロプスの数が半減したので敵指揮官のほうへ向かう。
猛烈な勢いで突撃。敵中突破。……敵指揮官の近くまで接近後、ヴァンから降り、分かれて戦闘を行う。
ヴァンに【ライフリンク】を使用し、敵指揮官へ【ブロッキング】を使わせる。
それで足が止まれば【砕火】や【烽火連天】による魔斧『モレク』での苛烈な連続攻撃を敵指揮官の脚を狙って叩き込む。
真も武装サイクロプスが半数程度になれば掃討班と親衛隊・指揮官班に分かれ、行動。真は主に親衛隊の対応に回る。
騎乗して飛行し、高度を取り、敢えて親衛隊のガトリング砲による対空放火に狙われて隙を作ることを試みる。
『カートゥル』の【レイン・オブ・ライト】と真の魔導剣『カオスウィース』から発生させた【衝撃波】を交互に放ち、やや距離を取って攻撃。
隙が見えたら【サイドワインダー】を使用して親衛隊の懐に飛び込み、【剣心一如】からの【刺突一閃】により、分厚いアーマーを貫く。
攻撃前にはSAを乗せた【ソウルエッジ】を使って威力強化。対空砲火を浴びそうになれば【バレルロール】にて回避。
***
こちらは残存の、通常の武装サイクロプスの対応班――。
ロニ機、敵密集地点の中心へ、クイックライフル『ウッドペッカー』による【マテリアルビーム】を照射。
複数体の武装サイクロプスへダメージを与える。
「……ふむ、これで最後か」
範囲攻撃を継続していたロニ機、残弾が無くなったので兵装をMハルバード『ウンヴェッター』に切り替え。近接格闘戦へ移行。
乱戦となっている地点へ【アクティブスラスター】を使用し、迅速に向かう。
ゾファル機、彼女はいつもの如く、『好きにするから周りは好きなように利用し倒してくれ戦法』で戦う。
接敵するまでの弾幕や砲撃は聖機盾『オラシオン』と自前の装甲と【マテリアルカーテン】で受け止める。
斬艦刀『雲山』の間合いに入れば【スキルリンカー】による【薙ぎ払い】で武装サイクロプスを蹴散らす。
その後に、同じく【スキルリンカー】による【刺突一閃】を繰り出し、串刺しにして武装サイクロプスを撃破。
更には【一打撃砕「星砕き」】での唐竹割りを真っ向から叩き込み、もう一体を撃破。斬艦刀『雲山』を振り回し、縦横無尽に暴れ回る。
エルバッハ機はようやく動きを見せたパイルバンカーの持ちの武装サイクロプスの対応に当たる。
前に出て来た攻城兵器持ちの武装サイクロプスに対して【スキルトレース】による【ウィンドスラッシュ】や【ファイアアロー】を撃ち放つ。
また、別班が敵指揮官に攻撃を開始するか、敵指揮官を討った時点で、武装サイクロプスの一部が援護または逃走を始めるかもしれない――
とも考えたが今のところ大きな変化はない。ちなみに敵指揮官は他班のハンターと現在交戦中である。
南護は少なくとも一回は敵指揮官に試作波動銃『アマテラス』を撃ち込むつもりであったが……。
距離が遠い上に敵指揮官は親衛隊の武装サイクロプスに守られれており、ここからでは射線が取れなかった。
仕方がないので残存の、通常の武装サイクロプスを始末する。
【スキルリンカー】による【人機一体】【気息充溢】【マテリアルフィスト】を組み合わせ。
斬機刀『轟劾』を振るい、太刀持ちの武装サイクロプスと打ち合った後に、幻影のオーラを纏った南護機は鋭い斬撃を加え、敵を撃破する。
旭は【ライフリンク】を張ったウォルドーフを別行動させ、攻撃の手数を増やす。
自身が単独行動する場合、CAMとの乱戦になっている『視線の高い戦闘』の足元を駆け抜けて敵を脅かす。
アーマーが剥げ落ちた部位や、または魔斧『モレク』の柄を長く持ち、アーマーごと叩き斬るつもりで【乱気流】にて攻撃。
攻撃を受けた武装サイクロプスはそれが致命傷となり、地に伏してほどなく黒い霧となり、消滅した。
ユウは敵の数が半減し、仲間が敵指揮官・親衛隊の対応に向かったのを確認すると、SAを乗せた【アクセルオーバー】を使用。
砦に一番近い敵集団の先頭に【チェイシングスロー】の範囲内まで『クウ』に接近してもらい、【チェイシングスロー】で攻撃すると同時にクウから飛び降り。
手裏剣『八握剣』が着弾した先に効果移動を行い接近。通常攻撃を行う。なお、『クウ』には以下のように指示。
「クウは上空からブレスによる攻撃をお願い」
錬介は魔導拡声機で『掛矢鬼六』に指示を出しつつ、自分自身は前線で戦いに加わる。
ダメージを受けた仲間に対し、【ファーストエイド】併用の【フルリカバリー】で回復を行う。
必要ならば更に回復を重ねるか、または【プルガトリオ】を詠唱・発動して攻撃しつつ移動不能を付与して足止めを行う。
特にパイルバンカー持ちの武装サイクロプスは砦に近づけさせないよう警戒。……パイルバンカー持ちは温存されており、まだ結構な数が残っていた。
錬介はそれを発見次第最優先で攻撃。攻防共に聖盾剣『アレクサンダー』を使用。
また、近くに仲間がいる場合は【ガウスジェイル】を発動して自ら盾になり、仲間を守る。
●
悠機は敵指揮官・親衛隊対応班の動きに合わせて通常の武装サイクロプスを斬艦刀『雲山』によって斬り捨て、適宜排除。
どさくさにまぎれ敵指揮官集団を迂回し、敵最後列の背後にちゃっかりと回り込み、敵の逃走を阻止する態勢。
デスドクロ機はフライトフレーム『ヴォラーレ』による【フライトシステム】で飛行。
「女巨人に向かうぜ。これはタイミングが重要だ」
(俺様の役割は女巨人を狙う連中が、取り巻き連中に邪魔されないための、阻止役だ)
飛行からの着地の勢いそのまま「親衛隊連中にブチかますぜ!」と、機棍『プリスクス』を振り被ってぶん殴る!
(ヤバい勝負なのは分かっちゃいるが、ここはビビッてられねえ局面だ。虚を突き、無茶を貫き、仲間の刃を届かせる)
至近距離でガトリング砲やサブマシンガンの弾幕を受け機体の装甲を抉られるが、怯まずに機棍『プリスクス』を何度も叩き付け、味方が指揮官へ攻撃出来る機会を作る。
「いつまでも舐められてるワケにゃいかねえだろ」
アーク機も敵指揮官・親衛隊のほうへフライトシールド『プリドゥエン』による【フライトシステム】にて飛行して移動。
――着地して、敵指揮官、および親衛隊と接敵。すぐさま周囲の状況を確認し、既に交戦中の仲間と連携を取る。
親衛隊の武装サイクロプス相手に、基本は斬艦刀『雲山』での近接格闘戦を主軸にし、肉薄し、大型盾の内側に入り込み、斬撃を加え、敵の片腕を斬り飛ばし、大型盾を無効化する。
その後に、親衛隊を複数巻き込めるタイミングを見計らって、【マテリアルライフル】による掃射を行い、親衛隊の戦力を少しでも削る。
恭也機は引き続き親衛隊の武装サイクロプスと殴り合い。魔刃『凶骨』を叩き付け、確実にダメージを与える。
装甲では恭也機が上回っているのでこちらが押し込んでいる形。しかし無茶な戦い方をしているため、機体の表層はボロボロだ。
「突刺したドリルから放つ電撃で無防備な敵体内を直接焼いてやりましょう」
颯機はちくちく削った敵指揮官のボディアーマーの穴からアーマードリル『轟旋』の先端をねじ込み。
スキルトレースやスキルリンクでは使えない高レベルスキルも、パイロットの姿が外部に露出する魔導アーマー量産型なら乗ったまま使用可能!
というわけで――
「びりびり電撃どりる!」
雷撃がドリルの如く渦を巻き螺旋を描いた。これにより、敵指揮官は麻痺による行動阻害を受ける!
ユーリは仲間が親衛隊の相手をしてくれている隙に突破し、【フェンリルライズ】を使用して敵指揮官へ一気に接敵!
その後【ウォークライ】により咆哮により周囲を威圧し、行動を阻害。【蒼刃共鳴】からの【刺突一閃】を叩き込む。
麻痺により行動を阻害されている敵指揮官に対し喰らい付き、蒼姫刀『魂奏竜胆』を振るっての斬撃、または突き刺すなどして何度も攻撃を繰り出す。
「さぁ、互いの命と矜持(いのり)を己の武器に込めて、存分に斬り結びましょう。退くなら今の内、退かぬなら、どちらかが果てるまで全力で」
ボルディアはヴァンには【クラッシュバイト】で攻撃させ、これを好機と見て自分自身も魔斧『モレク』を連続で振り被り、全力攻撃。
「オラオラァ! 武装巨人の指揮官様はこの程度かぁ!!」
「指揮官に対応する皆が少しでも楽になるよう、常に敵の上に陣取って気を引きたいところだね」
真は変わらず『カートゥル』に騎乗し、上空から敵の注意を引くが、親衛隊の攻撃が地上のほうへ向き、対空砲火が薄くなったので攻撃の頻度を増す。
「せめて、敵指揮官の体力を半分程度は削っておきたいところだが……この様子ならいけるかな?」
(個人的には撤退に追い込むのが一番かな。今回は迎撃なんだし、深追いして損耗が激しくなっては元も子も無いと思うしね)
***
「へっへーん、そんな後ろに引っ込んでないですべてを捨ててかかってこいよじゃーん」
ゾファルは『ガルちゃん』の斬艦刀『雲山』を武装サイクロプスに叩き込んで張り倒しつつ、遠くから敵指揮官を挑発。
仲間と適当に連携しつつ、段々と数が少なくなってきた武装巨人を確実に始末していく。
ロニ機はまだ敵が複数密集しているところへ【スキルリンカー】による【レクイエム】を発動し、周囲の敵に行動阻害を付与。
ビームライフル『ベウストロース』で射撃しつつ、敵がまだ纏まっているところへは【スキルリンカー】の【セイクリッドフラッシュ】で攻撃を行う。
距離を空けるなり、砦に向かおうとするなりした敵には【スキルリンカー】の【ジャッジメント】を発動して足止めを行う。
味方が敵指揮官・親衛隊のほうへ向かった際は、その邪魔になる敵を優先的に狙って排除、または足止めした。
エルバッハ機、敵の攻撃を回避することが難しそうならば【アクティブスラスター】を使用。
また、回避が無理と判断すれば【マテリアルカーテン】を使用して防御力を高め。受け止める。
装備による飛行スキルは、攻撃のために射線を確保したり、万が一敵の包囲を受けた際に緊急脱出するためなど、必要に応じて使用。
今のところ仲間との連携もあり、包囲されたことは無かったので、引き続き攻撃。
仲間を巻き込まないところに居る敵へ【スキルトレース】による【ファイアーボール】を撃ち放ち……爆発。複数を巻き込む。
「俺は歪虚を断つ剣だ!」
南護機は引き続き太刀装備の武装サイクロプスと近接格闘戦を演じる。
「俺の『制御不能な覚悟』を見せてやるぜ」
重い斬撃を繰り出し、武装サイクロプスのボディアーマーを断ち斬る。
旭は味方が敵指揮官・親衛隊を狙いに行った際に、味方を巻き込まないように【破滅の大地】を使用。
追おうとする敵を転倒させて隙を作った。
「すっ転んだ残念な連中は、ついでにそのままおねんねさせちまおう」
動けない武装サイクロプスに対し魔斧『モレク』を叩き込み、撃破する。
ユウはSAを乗せた【アクセルオーバー】を常に維持。
SAを乗せた【ランアウト】からの【アサルトディスタンス】にて複数の武装サイクロプスを斬る。
攻撃後は囲まれないように距離を取るなど位置を調整し、武装サイクロプスを撃破後、敵が展開し距離があれば『クウ』に近くへ来てもらう。
そして手裏剣『八握剣』による【チェイシングスロー】を使用し、『クウ』の真上に移動。
時間を短縮して速やかに再び騎乗し、次の武装サイクロプスのほうへ向かう。
錬介は引き続き武装サイクロプスの撃破に当たる。
彼の相棒である棒は刻令ゴーレム「Gnome」『掛矢鬼六』が敷設した法術地雷原により、砦のほうへ突破する敵は居なかった。
敵の数は残り少なくなってきたが、それゆえに捨て身の特攻などがあるかもしれないので、『掛矢鬼六』へ結界を残りのCモード「bind」で補修を指示。
その作業が終わり次第、パイルバンカー『アグヘロ』や【R.Oモード「マテリアルバースト」】で参戦してもらう。
***
親衛隊の武装サイクロプスはデスドクロ機・アーク機・恭也機の奮戦により三体が倒れた。現状はハンターが有利に戦闘を運んでいる。
敵指揮官・メニヤに対しても颯機・ユーリ・ボルディアの攻撃により大ダメージを与えている。
そこで――悠機が動いた。彼は大胆な行動に出る。【スキルリンカー】による【二刀流】を発動。
連続の斬撃により敵指揮官の両脚に深手を負わせて逃げ足を奪い(これには既にボルディアの攻撃によりダメージを受けていたこともあった)。
更に両腕を斬り落とし、無力化することに成功する。――その後に、もはや動けなくなった敵指揮官の口に機体の拳を突っ込み、自害を阻止。
「相川少尉に通達。敵指揮官を確保。至急回収を願う」
すぐに相川少尉から返答。「本当ですか!? よくもまたそんなことを考え付きましたね……」
と少尉は驚いた様子で「回収部隊を向かわせます。ですが敵は指揮官クラスの歪虚、完全に回収……捕獲を完了するまで油断なさらず」と言い、通信が切れる。
そうして、貴重な情報源として、メニヤの捕獲を狙う悠であったが――彼女の表情には憎しみの籠った笑みが浮かんでいた。
「――っ!?」
「不味い! そいつは!!」
ボルディアが叫ぶが遅かった。突如、メニヤの身体が閃光に包まれ、大爆発を起こす。もちろん口に手部を突っ込んでいた悠機も巻き込まれる。
「自爆した……のか……」
デスドクロも唖然とした様子。しかしながら冷静に考えてみれば歪虚の指揮官クラスだ。簡単に敵に捕まるはずがない。
メニヤは自身が戦闘不能になると、捕虜になることを防ぐため、自爆するようになっていたと思われる……。
…………煙が晴れると、消滅したメニヤの防具と、大破した悠機の姿があった。
その後すぐに親衛隊・敵指揮官班が残りの親衛隊の武装サイクロプスを片付け、悠の救出に向かう。
CAMのマニュピレータで悠機のコクピットハッチを無理矢理こじ開けると……悠は負傷していたものの、なんとか生きていた。
「いやはや……欲をかくととんでもない目に遭いますね……ごふっ」
吐血。すぐさま悠は仲間のCAMにて機体ごとマギア砦に運ばれ、悠はストレッチャーで医務室へ直行。
なお、残存の武装サイクロプスもそれほど時間をかけずに全て撃破され、殲滅を完了。
悠が負傷するというトラブルはあったものの、ハンター達の活躍により、マギア砦を襲撃した武装巨人の軍勢は指揮官を含め、駆逐されたのであった。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談用スレッド デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013) 人間(リアルブルー)|34才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/05/26 18:48:44 |
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質問卓 柊 恭也(ka0711) 人間(リアルブルー)|18才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/05/25 13:37:00 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/05/25 19:09:40 |