• 陶曲

【陶曲】古代遺跡の謎々

マスター:大林さゆる

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
3~4人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2018/09/26 09:00
完成日
2018/10/02 01:26

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


 魔術師協会広報室にて。
 トパーズの精霊に似た石像がある古代遺跡を求めて、魔術師スコットは古い文献を読み漁っていた。
「今は『カイゼル』の名で知られているが、一昔前は、異なる名前で呼ばれていた可能性もあるな」
「あたしが『過去』で観た石像は、カイゼルに似てたけど、それが手掛かりになるかも」
 ラキ(kz0002)は、少し前の依頼でハンターたちと一緒に、神霊樹ライブラリにアクセスして『過去』の世界へ行き、カッツォ・ヴォイが拠点としているであろう遺跡に辿り着いたことがあった。
 その時に調査したデータ等は、ライブラリに記録されており、許可があれば、内容を確認できるようになっていた。
 オートマトンの少年、ディエス(kz0248)は、エバーグリーン出身ではあったが、どういう経緯で、クリムゾンウェストに来たのか、未だに記憶が曖昧であった。
 だが、自分が目覚める前、カッツォが拠点としていた古代遺跡にいたことは、微かに思い出していた。
「ボク、あの時は『スリープ状態』だったから、はっきりとは覚えてないけど、古代遺跡には、いろんな宝石が置いてあったような気がする」
 ディエスが、はっきりと目を覚ました場所は、エメラルド鉱山の奥だった。
 その後、ラキの紹介で本部に招かれ、正式にハンターとなったのだ。
「考えに行き詰ったら、心当たりのある精霊に会うのが、手っ取り早いかもね。まずは、カイゼルのとこに行ってみようよ」
 ラキの提案で、カイゼルの祀る祠へと向かうことになった。



「カイゼルー!」
「カイゼルさーん!」
 トパーズの精霊、カイゼルを祀る祠の前で、ラキとディエス、同行していたハンターたちが呼びかけると、腰に手を当てて偉そうな態度をした男性の姿をした精霊が現れた。
「俺様のこと、呼んだか? 何しに来やがった?」
「カイゼル、久し振りだね。今回は聞きたいことがあって、来たんだ」
 ラキはそう言いながら、ワインを手渡す。
「お、土産も持ってくるとは、気が利くじゃねぇか。話ってのは、なんだ?」
 ワインを受け取り、ご機嫌のカイゼル。
 ラキが、先の依頼で『過去』の世界へ行き、とある古代遺跡を調査した経緯を話した。
「マッピングしながら、先へ進んでいったら、通路にカイゼルに似た石像が並んでたんだ。そのことが、どうしても気になって……カイゼル、何か心当たりないかな?」
 ラキの問いに、カイゼルは考え込んでいた。
「俺様に似た石像がある古代遺跡? ……ああ、その遺跡なら、カッツォに奪われたまんまだぜ。できれば、取り戻したいと思っていたが、俺様だけじゃ、さすがに返り討ちに逢うからなぁ。どうしたもんかと思ってたところよ」
「えっ?! カイゼル、遺跡の場所、知ってるの? だったら、教えてよ。あたしたちが、その遺跡に行って、カッツォから取り戻してみせるから」
 懸命に言うラキだが、カイゼルは溜息をついていた。
「はぁ、俺様としたことがよ。その遺跡に入るための『合言葉』、忘れちまったよー。場所が分かっても、『合言葉』が合わないと、遺跡の中へ入れないんだよなぁ」
「だったら、その『合言葉』、思い出して」
 だが、ラキの願いは届かなかった。
 カイゼルは、どうしても思い出せなかったのだ。
「何か、ヒントでもあれば、思い出すかもしれねえが、なんだったかねぇ」
 項垂れるカイゼル。
 大地の精霊でありながら、合言葉を忘れるとは、カイゼル自身も情けなくなったのだろう。
 ディエスが、思い出しながら話を続けた。
「古びた機材の奥に部屋があって、そこに地図があったよ。いろんな宝石の名前も書かれてた。それから、金銀の欠片が入った壺が、10個ある部屋もあったかな」
「金銀の欠片、壺が10個……なんか、ソレ、すっげー気になるんだがよ」
 カイゼルは、合言葉を思い出そうと頭を巡らせるが、なかなか正解が出てこなかった。
「そうだ。飲み会でもしながら、話し合っているうちに、合言葉、思い出すかもしれないね」
 ラキが励ますと、カイゼルは顔を上げた。
「飲み会なら、俺様はワインが良いぜ。あれこれ一人で考えても答えがでねぇなら、ハンターから知恵を借りるってのも良いよな。アイデアってのは、皆で話し合って決めることだからよ」
「少し論点がズレてる気もするけど、それで、カイゼルさんが『合言葉』を思い出すなら、ボクも協力するよ。簡単な料理なら作れるから」
 ディエスはそう言いながらも、久し振りにカイゼルと話す機会ができて、うれしそうに笑っていた。

リプレイ本文

 トパーズの精霊カイゼルが、古代遺跡に入るための『合言葉』を思い出すように手助けするため、祠の前にて『飲み会』をすることになった。
「アリアちゃん、この間は、ありがとう」
 ラキ(kz0002)とアリア(ka2394)は、すっかり意気投合していた。
「依頼で一緒になることはあったけど、飲み会だとゆっくり話すことができるね」
 アリアは、うれしそうに微笑んだ。
 互いに顔見知りではあったが、ようやくトークする場ができて、ラキも喜んでいた。
「ディエス君、よろしくね」
「こちらこそ、よろしくお願いします。アリア…ちゃん、でいいのかな?」
 ディエス(kz0248)は遠慮がちではあったが、アリアが明るい笑みで頷いた。
「あたしのことは、好きに呼んでいいよ。この機会に、仲良くなれたら、うれしいな」
「はい。ボクも、アリア…ちゃんと仲良くなれたら、とってもうれしいです」
 ディエスはやはり、アリアの名を呼ぶ時、少し間が空いてしまうようだった。
 だが、アリアは気にしていなかった。ようやくディエスたちと話す機会ができたからだ。
「よお、カイゼル。久し振りだな」
 ジャック・エルギン(ka1522)が、トパーズの精霊に話しかけた。が、彼は珍しく戸惑っていた。
「お? おぉ……ジャック。また会えたな」
 どこか元気がないカイゼルに気付き、ジャックが励ますように微笑みかけた。
「合言葉を忘れちまったらしいが、そんなに気にすんな。単に忘れたってのも少し妙だぜ。カッツォに精霊の力を奪われたことで記憶に欠落が出た可能性もあるからな。もしそうなら、カイゼルが自分を責める必要はねえってことさ」
 ジャックの言葉に、カイゼルは何か思い出したようだ。
「ぬぅ、そういや、カッツォと一戦、交えた時に、黄玉石を奪われたからな。その影響かもな。そのうちの1つは、フィロが取り戻してくれたから、俺様も無事だった……こうして、祠も作ってもらえて、村人たちとも気軽に会えるようになったし、全て、あんたらのおかげだな。ありがとよ」
 カイゼルが礼を述べると、ジャックが差し入れを手渡した。
「ま、今回はカイゼルたちと飲んで食べて楽しむのも良いことだってんで、ワインやチーズ、持ってきたぜ」
「良いね良いねぇ、ジャックの言う通りだ」
 ご機嫌のカイゼル。と、そこへ。
 アーク・フォーサイス(ka6568)が、カイゼルと対面して御辞儀する。
「初めまして、カイゼル。俺はアーク・フォーサイス。何か手伝いができればと思って、参加したんだ。よろしく」
「おまえさんが、アークか。ディエスから聞いてたぜ。こちらこそ、よろしくな」
「ワインは赤と白を用意してきた」
 そう言って、アークはデュニクスワイン「ロッソフラウ」とワイン「レ・リリカ」を取り出した。
「おお、美味そうなワインだな」
 カイゼルが、目を輝かせていた。
「あと、これ……」
 アークが差し出したのは、非常に大きなクルミだ。
 カイゼルが驚いていた。
「これは、おばけクルミ! 聞いたことはあるが、初めて見たぜ。本当にあるんだな」
「これ、酒のつまみになるかな」
 おばけクルミをカイゼルに手渡すアーク。
「俺様にくれるのか? 良いのか?」
 念の為、確認するカイゼルに、アークが頷いた。
「食べるのに、殻を割る必要があるんだ」
「ほお、では……タリャァー!」
 手刀で殻を叩き割るカイゼル。それを見たディエスが、大喜びで拍手。
「すごいや、カイゼルさん」
「まあ、これくらいなら、俺様にもできるぜ」
 和気藹々とした雰囲気の中、少女が舞うように現れた。
「カイゼルさん、はじめまして。あたしは、アリア。今回は飲み会、楽しもうね。もちろん、合言葉を思い出す手伝いもするよ」
 天真爛漫にも見えるアリアだが、内心はカッツォを倒すための野望を秘めていた。そのことが表沙汰にならないように、和やかな仕草でカイゼルに挨拶していた。
「おう、アリア嬢ちゃん、今回はよろしく頼むぜ」
 フィロ(ka6966)は、バスケットを手に持ち、やってきた。
「お久し振りです。カイゼル様。ワインの他にも、ローストチキンと自作のタパスを持ってきました。どうぞ、お召し上がりください」
「タパス?」
 カイゼルは興味津々に、フィロの手作りタパスを見ていた。
 小皿には、オリーブとチーズを混ぜたものがイカフライの上に添えられていた。
「見た感じ、ワインに合いそうな料理だな」
 喉を鳴らすカイゼル。
「はい。ワインに合う料理なら、カイゼル様にも喜んでもらえるかと思い、今回はタパスを持ってきました」
 そう言いながら、グラスにワインを注ぐフィロ。
 カイゼルは黄玉石を持っていたこともあり、物理的に飲んだり食べたりすることができた。
「まずは、一口」
 ワインを口に含んだ後、カイゼルはタパスを食べてみた。
「美味いな、これ! 俺様だけで食べるのは、もったいないから、皆で食べようぜ。食いね食いねぇ」
 カイゼルが手招きして、ジャックたちを呼び寄せた。
「良いのか? 俺らも食べて? 確かにワインに合いそうな肴料理だな」
 ジャックは、初めてみるフィロの手作り料理に、やはり興味を引き付けられた。
 カイゼルが、得意げに言う。
「俺様のものは、みんなのものだぜ。独り占めするなんざ、できっこねぇ。フィロが作った料理は、皆で分けて食べた方が、ワインもさらに上手く飲めるぜぃ」
 すでにほろ酔いのカイゼル。
 ラキも、楽しそうだ。
「カイゼルがそう言うなら、お言葉に甘えて、あたしも食べてみよう」
 そう言った後、タパスを食べるラキ。
「うわー、ホントだ。美味しい。ジュースにも合うし、飲み会にはもってこいの料理だね」
「そうなの? ボクも、食べてみよう」
 ディエスはそっと手を差し伸べ、タパスを食べると表情が変わった。
「ね、ね、アークさん。これ、美味しいと思うよ」
 ディエスが促すと、アークはカイゼルの顔を見た。
「遠慮せず、食べな」
「ん……それじゃ」
 タパスを口に入れると、ふわりとした食感だけでなくチーズとオリーブの絶妙なハーモニーが広がっていくのを感じた。
「……美味しいな」
 アークの感想を聞いて、ジャックもタパスを食べてみることにした。
「どれどれ……」
 食すること五秒。
「美味い! 食べると止まらない味だな、これ。すげーな」
 すっかり感心するジャック。
 アリアも、タパスを食べてみたが、どこか故郷を思い出す味だった。
「この味、懐かしい……」
 拾い主だった海賊たちの酒席では、暇さえあれば顔を出していた日々。
 アリアは味覚によって、過去の幸せな一時も味わっていた。



 飲み会は順調に進んでいた。
 アークが、ライブラリで観たデータから、気になることを話した。
「古代遺跡の内部には、金銀の欠片が入った壺が10個、あったらしいね。カイゼル似の石像が5メートル間隔で並んでいたというのも、少し気になるけれど…遺跡の仕掛けというより、言葉だからなあ」
「仕掛けは、確かにある。それは覚えてるぜ。俺様に似た石像のどれか一つに、さらに地下へと続く階段があったはずだからな。とは言っても、合言葉がないと、内部に入れねぇしな」
 カイゼルが考え込んでいると、フィロがグラスにベルモットを注いでくれた。
「あの欠片は象嵌に使うのかとも思ったのですが…きっと違うのでしょうね」
 フィロの問いに、カイゼルは「あの欠片は、別の使い道があったはずだ」と応え、リラックスした様子でベルモットを飲んでいた。
「データには、ディエス様とアリア様が、あの遺跡でエメラルドが埋め込まれたオートパラディンとオートマトンを見た記録があります。カイゼル様の関係する遺跡で、十三魔がエメラルドを使用した起動実験をするのは不思議なことに思えます。失礼な話で申し訳ありませんが、カイゼル様の遺跡なら、トパーズを使う方が親和性が高いのではと思ったのです」
 フィロの疑問は尤もだ。
 ジャックが右手の人差し指で頭を軽く叩きながら、思案していた。
 金銀の欠片、壺が10個を何か別の言葉に変換できないか、インペリアルトパーズに金銀や10の数字に絡む話はないか、トパーズ鉱石に関する説で符号はないか…ジャック自身も、自力で調べたが、これと言えるものがなかった。
「ヒントなら、扉の外でなく中に置くのは妙にも思うな。単なる暗号なら扉の外に、いわくありげに置いとくもんだ。スコットが言ってたが、カイゼルには昔の名前があるんじゃねえか? 古代遺跡が昔のカイゼルを祀ったモノだとして、金銀の欠片や壺10個は昔の名前に関連のある貢物で、名前そのものが合言葉になるとか? それなら遺跡の中に仕舞われていた理由にもなる」
 ジャックの話を聞いているうちに、カイゼルは、少しだけ掴みかけていた。
「そうだ! 俺様は昔、特定の名前はなかったが、インペリアルトパーズとして祀られていた。金銀の欠片は、俺様を『宝石の皇帝』と見立てて、昔の人々が貢物として、この遺跡に運んでいたのを思い出したぜ」
 カイゼルがそう告げると、アリアが首を傾げていた。
「そもそも、あの遺跡は何のためにあるのかな? もしかしてオパールの遺跡とかで、他の宝石の遺跡とかあったりするのかな? カッツォがいた部屋を調べた時、テーブルの上に地図があってね。そこに目印がいくつもあって、いろんな宝石の名前が描かれてたよ」
 カイゼルが、さらに何か思い出した。
「あの遺跡は、この大地にある全ての宝石を祀る神殿みたいなもんだったかねぇ。神殿と言っても、精霊を祀る場所だから、正確には別の名前があったはず……なんだが、オパールやエメラルドも、その中に含まれてた気がするぜ。カッツォがエメラルドを使用した実験をしていたのは、様々な宝石の中から、自分にとって相性の良い鉱石を選んだ結果だろうな。だから、あの遺跡はトパーズだけを祀ったものではないことは確かだ」
 その話を聴きながら、アリアはジャックのグラスにワインを注いだ。
「壺は水とかを入れるものだけど、お宝と言ったら普通、箱に入れるよね。なんで、壺なんだろう?」
 アリアに対して軽く会釈するジャック。
「俺がデータを見た時は、壺の中に金銀の欠片が入ってたな」
「壺も気になりますが、カイゼル様は昔、インペリアルトパーズとして祀られていたのですよね。『インペリアル』で、何か心当たりはありませんか?」
 フィロが尋ねると、カイゼルが我に返ったかのように告げた。
「おお、壺か。インペリアルは『皇帝』という意味だったか。……宝石の皇帝、黄色の壺3個、青色の壺7個、全ての壺に偉大さを満たせ……これだ。合言葉は、これだっ!」
 喜び勇んで立ち上がるカイゼル。
「お、皇帝に貢物ってなら、筋が通る合言葉だな」
 ジャックが一安心して、ワインを飲み干した。
「みんなのおかげで、合言葉、思い出したぜ。『宝石の皇帝、黄色の壺3個、青色の壺7個、全ての壺に偉大さを満たせ』だ。これで遺跡の中へ入れるぜ」
 と、フィロは複雑な表情をしていた。
「どうした、フィロ? 合言葉、思い出したんだぜ?」
 カイゼルが見遣ると、フィロが項垂れていたのだ。
「申し訳ありません、カイゼル様が思い出せるまでずっと、この酒宴が続けばいいと思ってしまいました…本末転倒ですね、すみません」
 少し切なげにカイゼルを眺めるフィロ。
 カイゼルは、ドキッとしたのか、少し狼狽えていた。
「な、なに言ってやがる。飲み会は、まだ続くぜ。アークから貰ったワイン、これから飲むんだからな」
「タパスは食べ終わっちゃったけど、ボクも簡単な料理、作って持ってきたんだ」
 ディエスは、用意していた小皿を皆の前に置いた。
「オニオンフライだよ。ドレッシングを作ったり、油で揚げたりするのは、アークさんにも手伝ってもらったんだ。たくさんあるから、みんなで食べよう」
 アークは、ディエスと協力してオニオンフライを手分けして並べていった。
「これまた、ワインに合いそうな料理だぜ。ささ、フィロも遠慮せずに食べてみろよ」
 カイゼルは、フィロの態度が気になったのか、ドギマギしていた。
「カイゼル様、ありがとうございます。ディエス様とアーク様が作ってくださったオニオンフライ、ありがたく頂きます」
 ようやくフィロが、普段通りの笑顔になったこともあり、カイゼルは安堵していた。
 頃合いを窺い、ジャックがグラスを掲げた。
「そんじゃ、カイゼルが合言葉を思い出した記念に、飲み会、続けるぜ!」
 カンパーイと、グラスを軽く鳴らし合う。
 ジャックはワインを飲み干すと、小腹が空いたとオニオンフライを食べていた。
「んー、美味いぜ。カリっとしてシャキシャキした食感が半端ねぇな」
 ジャックの感想に、ディエスとアークは互いに顔を見合わせて、喜んでいた。
 アークは、ディエスが紅茶を飲んでいるのを見て、安心していた。アルコールを飲んで、不調になったら心配だったからだ。ヒカヤ紅茶を用意したのは、アークだ。
 アリアは故郷では成人として見られていたが、同盟での飲み会ということもあり、ラキと近況を話し合いながら一緒に紅茶を飲んだり、ジャック差し入れのケーキを食べていた。
 カイゼルがフィロにワインを勧めると、フィロは赤ワインを選んでいた。
「赤の苦味や渋味は美味しいと思うのですが、白の酸味が得意ではなくて…そう言えばカイゼル様がワインを好まれるようになった切っ掛けは何かあったのですか」
 カイゼルは「特にねぇな」との一言。
 楽しげに微笑むフィロ…カイゼルと会えるのが、うれしくて仕方がなかった。
 ディエスの隣に座ったアークは、皆の様子を微笑ましく見つめながら、マロンプリンを黙々と食べていた。
 さらに場を盛り上げるため、アリアが故郷に伝わる歌を披露した。
 皆の拍手に、ペコリと御辞儀をするアリア。
 飲んで食べて歌い、自然と皆が笑顔になっていた。
 宴は、カイゼルが疲れて眠るまで続くことになった。
 横になって静かに眠るカイゼル。
 フィロは、またカイゼルと会えることを願っていた。


 そして、後日。
 アリアが気にしていた古代遺跡の場所は、魔術師協会広報室が文献を頼りに調査することになった。

依頼結果

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参加者一覧

  • 未来を示す羅針儀
    ジャック・エルギン(ka1522
    人間(紅)|20才|男性|闘狩人
  • 愛おしき『母』
    アリア(ka2394
    人間(紅)|14才|女性|疾影士
  • 決意は刃と共に
    アーク・フォーサイス(ka6568
    人間(紅)|17才|男性|舞刀士
  • ルル大学防諜部門長
    フィロ(ka6966
    オートマトン|24才|女性|格闘士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
ジャック・エルギン(ka1522
人間(クリムゾンウェスト)|20才|男性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2018/09/24 22:46:45
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/09/23 11:26:35