知追う者、小島の調査を決行する

マスター:狐野径

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
3~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2018/10/09 12:00
完成日
2018/10/16 01:03

みんなの思い出

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オープニング

●魔箒、墜落
 エトファリカ連邦国天ノ都から徒歩で二日離れたところにある地域・師岬。
 大江 紅葉は店で見た魔箒を手に入れた。飛べれば師岬地域にある小島を見に行けるかもしれないと考えた。小舟で行けるはずだが、それを家の人たちが許してくれるかはわからない。
 せっかくならと試しに家令に問うと、駄目とは言わないけれども、きちんとした船の準備や潮の具合をきちんと調べ直して等必要なことを言われた。それが遠回しに「人手足りなし、おとなしくしていなさい」となっていたことに、紅葉は気付いた。
「この辺りの潮の流れについては、すでに忘却の彼方、書物は灰と塵、昔ながらの人は墓の下なのです」
 紅葉はうなずいた。いずれにせよ、漁業のこと、海に歪虚がでないとかであれば海洋進出もありだと考えているため、調査するようには言っておいた。時間がかかるだろうけれども、安全のため仕方がない。
 結局、こっそりと見に行こうと考えた。近くの小さい島ならちょこっと見て、パパッと帰れば問題ないはずだ。そもそも、そこに歪虚がいるならもっと問題だ。
 入手した魔箒の説明書を見て、使い方は理解した。
「箒で空を飛ぶには、魔女猫と聞きました。魔箒ではいらないのでしょうか? うーん、きっと安定的に飛ぶには必要なのかもしれません! しかし、うちにいるのはただの虎猫のみ……これでもいいのでしょうか」
 再度記すと、魔箒の説明書は読んだうえで、紅葉はこれを考えている。魔女猫という特殊な猫ではないが、きっと猫がいれば少しでも安定するに違いないと勝手に考えた。
「使える回数はこれだけです……移動距離がこれで……行ける所はあのあたり……こっそり行くのです」
 名前がついていなかった虎猫に魔虎(まこ)と名前を付けて、箒専用猫とした。一応、箒を怖がらないとか、乗るときちんとバランスを取ったとか選ばれた理由もあるのだが、比較的どうでもいい話だ。魔箒を使うのに猫いらないのだから。
「双眼鏡に、飲み水と食べ物と……」
 探検グッズを風呂敷に包み、練習を兼ねて出かけてみることにした。魔虎もきちんと紅葉にくっついている。
 こっそり、大島の端っこに立つ。広いところでふわりと浮かんだ。よし、行けるぞ、と思ったとき事件は起こった。
「宗主、何をやっているのですか!」
「はひいいい」
 ぐっちゃと紅葉は墜落をし、見つけた家臣も大慌てとなり、島中がてんやわんやになったのだった。

●まじめに依頼
 あのあと、家の者や師匠の吉備 灯世を交え相談の結果、紅葉が無茶をしないなら調査をしてもよいということになった。そのため、調査依頼をすることになった。
「いくつか島が有るのです。島と言っても、見張りに使えるとか、密輸によさそうとかそういうところです」
「なぜ、微妙な発想なのですか……」
「いえ、ちょっと、色々研究している最中です」
 職員は一部聞かなかったことにした。まじめに取り合うと話が止まる気がしたからだ。
「……つまり、常住するには難しいけれど、漁業の拠点とかによさそうということですね」
「そうです」
「雑魔が集まっているとか、いないとかというのは不明なのですね」
「鳥はいますよ。調査にハンターの手を借りたいということです」
 紅葉はうなずく。
「移動手段は」
「一応、舟はあります。漕ぎ手は用意しますし、いらないならいらないで良いです」
 戦えない人を連れて行くことに対してどう判断するか、操舵も簡単ではないことを考えると判断は難しいかもしれない。そもそも、歪虚がいるような島があるなら、もっと問題は発生しているはずなので、悩む必要もないかも言しれない。
「何か所見るのですか?」
「私が行こうとしていたところは岩ですし……せっかくならきちんとした小島を見るべきだと思いました。そのため、今回は大き目の小島一つです」
「近寄ったことはあるんですか」
 紅葉は首を横に振った。
「陸地側から見ると、上陸しやすそうで、こんもりしていそうなのですが、海側はよくわからないのですよ」
「分かりました」
 職員は師岬の調査依頼を入力したのだった。

リプレイ本文

●現地へ
 ハンス・ラインフェルト(ka6750)はここには何度か来たことがあり、来るたびに景色は変わっていくのを見ると色々考えることが浮かぶ。
「まずは状況を判断していかないといけませんね」
 個人的に聞きたいこともあったため、仕事が先だとつぶやく。
 穂積 智里(ka6819)はハンスのつぶやきが依頼のことだと思い、うなずく。
「小島を利用するならば、どうしたいかというのも重要ですね」
 海辺から見ると、大島の先にも岩場や島のような物も見える。
 レイア・アローネ(ka4082)は小舟に乗り込む準備中の大江 紅葉(kz0163)と船頭を見ている。
「いつもながら無茶をする人だ……まあいい、そういうときのための護衛役だ。紅葉も船頭の身の安全は我々が守ろう」
 夢路 まよい(ka1328)はそれを聞きながらうなずく。手には最近気に入っている魔導カメラが握られている。
「これまでもいろんな依頼で写真を撮ってきたけど、空から見下ろすようにとった写真は絶景だろうな」
 考えるだけでもうきうきしてくる。
 エンバディ(ka7328)は龍園を出たのが初めてで、中継地も天ノ都に着いた時も気になる物はあった。
「まだ蒸し暑い? 氷がない、水が動く海。調査対象としてこの国もいいかもしれない」
 空は青く、雲が鱗のように並んでいた。

 小舟に乗り込んでから、智里は紅葉に確認を行った。
「いくつか見るつもりだということをお伺いしましたが、今日探索する島に集中しませんか? 島の利用を考えるならば、小屋程度の拠点はあった方がいいと思います。建築場所をきちんと見定めて、舟を付ける場所がどの程度あるかなど確認するなら、他の島に足を延ばすのは難しいと思います」
「安心してください、ここで終了です。気にしていただいてありがとうございます」
 智里はほっとする。
「それより、大江くんは箒をもっているけれども魔術師なのかい?」
 エンバディの質問に紅葉が首を横に振る。
「いいえ、符術師ですよ。これがあれば、私でも空が飛べます!」
「なるほど! 符術師というと、東方に由来する術だと聞いたことがあるね」
「そうですよ。そういうあなたは?」
「龍園出身でドラクーンの魔術師だ。訳あって国の外を見てくるように言われて」
 紅葉の顔が、ぱああと明るくなる。
「龍園ですか! あの! ドラクーンと言うと、うろこがあるとうかがっております。だから何ということはありません。そもそも、私は小さいころ鬼の方の――」
 紅葉の話が続く中、エンバディは同類と気づくと龍園はどういうところだという話をし始めた。
 他のハンターは気付いた。紅葉を止めないと何をしに来ているかわからなくなる状況だ。
 ハンスが咳払いをするが、わいわいと話す紅葉とエンバディには届かない。船頭を見ると「ああ、いつものことだし」という顔をしている。
「紅葉さん! 調査の途中だということを忘れないでください!」
 波の音に消されないようにハンスが声を張った。紅葉は口を一文字に結んだが、不満そうに唇がもぞもぞと動いていた。

●小島
 まず小舟に乗ったまま一周する。現状の潮の状況や、島の雰囲気は伝わる。傾斜のある小島であるが、こんもりとしているのではなく、海側が高くなり崖みたいになっていた。そこは登るにも、崩すにも問題はありそうだ。
 上陸は大島などがある方向の砂地があるところから容易にできた。小舟を停泊させる、もしくは陸地に上げておくのもできる。
 上陸すると、島の小ささはよくわかる。ただ、陸地ということは何かの役に立つ可能性は秘めている。
 早速、まよいとエンバディは空から観察するため、準備をする。
「紅葉は飛ぶの?」
「飛ばせないでくれ、安全が確保されるまで」
 まよいの問いかけに紅葉が反応する前にレイアが静止した。
「では、偵察にいってくるよー」
 まよいはカメラを引っ提げ、錬金杖に【マジックフライト】を用い、空に舞う。
「こちらも撮影はできるようにするよ。それと双眼鏡を持ってくよ」
 エンバディは魔箒を用いて空に舞う。
 双方とも、移動していないと墜落するため、撮影や遠くを見ることも要領よくしないと危険が付きまとう。
 地上ではまずは上陸したところで待つ。紅葉と船頭を中心にし、レイア、ハンスと智里が周囲を見る。
「なんで箒を持ってきたか教えてもらっていいか?」
「もしもの時、逃げられるようにです」
 レイアの問かけに紅葉が至極当然という顔で答えた。
「至極まっとうな答えのようにも聞こえますし、ひどい返答の様にもきこえますね」
 ハンスが溜息をもらす。
「もし、海に落ちたとき、この格好だとさすがに泳げません」
「紅葉さんの服、結構織りが細かそうですね。うまくすればしばらくは浮かぶかもしれません」
 智里は布の様子を見て言う。服に空気を含ませることで浮かぶことはあるから。
「でも、もしもはない方がいい」
 レイアの言葉に全員が同意を示した。

 空から見ると地形は良くわかる。中腹までは急こう配で奥はゆったりと上る。そのため、島の標高は上陸したところから把握しづらい。
「おー、池があるね」
「特に人工物はなさそうだね」
 まよいとエンバディはそれぞれいうが、互いに届いているか微妙。大きな声で叫ぶのもなんだし、連絡を取る悠長な状況でもないため、それぞれのペースで見ていく。
「おっと、やはり崖だ。登ろうと思えば登れるけれど、意味がないね。それと海鳥は止まるスペースがあるね」
 エンバディは反対側に行ったところで戻っていく。
「海鳥に変な奴混じっていたりしないよね」
 まよいは海鳥をよく見ると、鳥の動きが不自然な感じがした。
「なんか避けているような気もするけど、私たちが来たことで怯えているのかもしれないね」
 野鳥は敏感だ。
「ぼーとすると落ちちゃうから、写真だけでも」
 周囲をつい眺めてしまうが、パチリと写して戻る。
 負のマテリアルを感じたような気はしたため、一層注意はして戻っていく。

 一般人とは言え、船頭も見張りはできる。そのためか、紅葉は座り込んで海を見ている。
「潮の流れを見ているのですか?」
 智里に問われうなずく。
「時間によって違うかということも調べるのですか?」
「そうですね。浮かぶものをいくつか放って、観察していくという地道作戦ですね」
「確かに調べる機械があるわけではないので、人力でしていくしかないですね」
 智里は紅葉が破天荒なことばかり考えていないと知ってなぜか安堵する。魔箒で飛ぼうとして落ちたという話も聞いていたため何か不安もあった。
「本当に小さな島だな。とはいえ、ちょっとした作業でもできればよいし、何かに使えなくはないな」
 レイアは上空にいるまよいとエンバディの影が時々落ちる地面を見る。
「ただ、意外と急こう配にも見える」
 そうなると建物は建てづらい。
「まずは確認してからですよ。全く利用できないわけではないでしょう」
 ハンスは警戒しつつ告げる。
「そうだな」
「戻ってきましたね」
 ハンスは上空のエンバディを見た。まよいは少し遅れてから戻ってくる。エンバディは説明を見た物を簡単に説明しようとしたが、他のハンターは止める。
「待て、まよいの背後に何か……」
 レイアが指摘した、雑魔が出現していることを。

 まよいは仲間の視線に気づき、振り返って状況確認することも考える。しかし、飛行中は不安定になるため、地面に下りることを優先する。
 武器を構えて、陣形を整えている仲間の脇に下りることにする。
 背後に気配が迫る。
「鳥系の雑魔だよね? さすがに妖怪じゃないよね?」
 集中して飛び、下りた。その直後、敵が近くなり、ハンターたちは攻撃を開始した。 
「上から来るとは言え、後ろから来る可能性は薄いです」
 智里は【アースウォール】を作り、紅葉と船頭を守る。
「戦闘は好きじゃないけどそうは言ってはいられないね」
 エンバディから【ファイアアロー】飛ぶ。前に人がいる状況のため、アイテムにある力は用いない。
「まよいさんを追ってきた形ですか……しかし、早々に退場していただければよいのです」
 ハンスは【次元斬】を放つ。
「来るなら来い」
 レイアは後方にいるものを守る位置で、守る態勢に入った。
 敵は攻撃するのではなくふらつき下りてくる。
「アイテムのスキル使っても仕方ないかな……【マジックアロー】」
 まよいが放った魔法は命中し、ちょうどそれは霧散した。

●調査
 雑魔が他にいるかいないか分からない。朝食から戻ってきたのか、海鳥がそれなりの群でやってくる。
 まずは空から見た状況の報告をまよいとエンバディがする。
「なるほど、中央に水場があるんだな。調査したほうがいいな」
 レイアが告げる。
「状況がわかるのですから、今日一日で完璧にわかったと断言できるくらいしっかり調べましょう」
「そのつもりです」
 紅葉は智里に念を押されると、マッピングセットを取り出した。
「宗主、私はここで待っていましょうか?」
「危険がどこにあるかわからないので、動けるならば一緒の方が良いですが」
 ハンスが紅葉の代わりに船頭に応える。船頭は了解した旨を伝えてきた。
「水場は中腹と言ったところだ。ここから見ると頂上近くぽいが、そのあたりから緩やかになるんだ」
「そうそう、変な地形だよね。写真撮ったけど、あまりそのあたりはわからないよ。でも、海側を撮るとこんな感じできれいだよ」
 エバンディの言葉を補足しながらまよいは写真を画面で見せる。島などの陸地がほとんどない海が写っていた。
「そうだが……安全が確保できてからだがな。雑魔が本当にあれ一体かわからないしな」
「それに紅葉さん、墜落したとききましたよ」
 紅葉の目が輝いていたため、レイアと智里が改めて忠告する。
「うう……距離測りますね」
 ふてくされた様子で紅葉は砂浜の縁をポテポテと歩き始めた。紅葉の口から数える声が漏れている。
「道具がなくともおおよそはつかめますね。紅葉さんに話しかけて『時そば』みたいなことをしなければ早いでしょう」
 ハンスはペースを見て言う。
「時そば? それは何かな?」
 エバンディが質問してきたので、ハンスは簡単に説明した。その間に、紅葉が別の方向に歩き出していた。
 そばには智里とレイアとまよいがいるため、後ろについていく形に二人はなる。
 島の縁を歩き、そして、中央に向かう感じだ。
 頂上で見る景色は、陸地も見えるが主に海だった。景色を楽しまず黙々と進む依頼人。
「なるほど海鳥がここにいるんだな」
 頂上に行ったとき、レイアは崖を見下ろし確認した。
 一度目の登りは良かったが、水場の距離を測るために登り出したとき、紅葉が肩で息をしていた。
「えっと、何歩でしたっけ」
「今ので三十五歩です」
 智里がすかさず指摘した。
「助かりました……で、三十七」
「え? 六なかったよ」
 まよいの指摘に紅葉が足を止め、震える。顔が赤いかもしれないが気のせいかもしれない。

 中腹の池のようなところにやってきた。大きさを測り、覗き込む。何か爆発でもあったのかという形にも見えなくはない。
「縄梯子もないですし、水面や水中まで確認はできませんからね」
「水が飲めるのか確認したいです」
 ハンスの言っていることにうなずきながら紅葉はコップで何とか水をすくう。水をすくったら匂いを嗅いで色を見て、飲んだ。
「待て、安全なものかわからないのに、色と匂いで飲むんだ!」
 レイアは怒るとあきれるの中間的な声を出した。
「ちょっちょしょぱいです」
 紅葉がハンターに勧める。
「真水ではないということですね」
「海水かな? どこから入るんだろう? 海中に洞窟があるとか?」
 智里とエンバディが指摘する。地下の穴やここまで潮位が上昇する可能性、風で海水が巻き上げられる可能性など。
「飲んでみていい? うわ、なんか、中途半端にしょっぱい」
 まよいが飲んでみて眉をしかめた。

 ここで一旦休憩を取り、この後の予定を立てる。
 もし、水の中を見るならば何か必要だ。とはいえ、ここでそこまで調査はいるかという問題もある。
 休憩後、一通り見て帰路につくことになる。
「ついでだし大江くんが当初向かう予定だった小島にも行ってみたら? まあ、空の色からすると、通り過ぎるだけだけど」
 エンバディが言う。
「通り道ですか、紅葉さん」
 智里の確認に紅葉はうなずいた。
 船頭は潮の流れにもよると告げ、通ってくれることになった。船頭は途中で「潮の流れが朝と随分と違います」と指摘した。
「どう違うかも知っておいた方がいいですね」
 紅葉はマッピングセットの隅に書き込んだ。

●質問を
 無事怪我もなく戻ってきた。
「自力で見に行こうとした岩場までなら確かに飛べるけど、何かあったら危ないよ」
「そもそも、そこまで飛ぼうと考えるのが怖いな……」
 まよいとレイアは紅葉の発想に不安を覚える。
「私たちと探索したところだったら、何かはできそうだよね? いっそのこと、あの池に屋根を付けるとか?」
「雨水がたまって池になっていると干上がるぞ?」
「それはそれじゃない」
「活用するということか」
 紅葉はなるほどとレイアとまよいにうなずいた。
「大江くん、岩場だって活用の仕方はあるよ」
 エンバディが慰めるという意味はなく、現実的に提案もする。
「こっちは休憩の時と帰りの船で書いたレポートだ。私が見た角度からのあの島の状況と利用できそうな方向性だ。龍園で蓄えた知識がどの程度役に立てるか、となるがね」
「面白そうです。ありがとうございます」
 紅葉は受け取る。
「舟が泊められそうなところはあまりありませんでしたね。でも、それはそれで一歩です」
 智里は何か考えつつ、淡々という。
「潮の流れによっては陸に戻る際の休息ポイントに出来そうですね。潮の流れが変わるタイミングは、操舵の仕方が難しいわけですよね」
 紅葉がうなずく。
「念のため船頭さんに聞いてみます」
 智里が紅葉から離れた。
 ハンスが入れ替わりに紅葉のところに来る。
「ところで紅葉さん、もし、私とマウジーがあなたの村に住むようになったら、あなたの配下になるのでしょうか?」
「なりませんよ?」
 紅葉は首をかしげる。
「徴税体制や領主制に不勉強なところがありまして。ハンター家業を続けて町や村に居を構えたと場合、どういう違いが出るか知っておきたかったのですよ」
 ここまで聞いた瞬間、紅葉が目を丸くした。
「紅葉さん?」
「いえ、ちょ、徴税」
「……まさかと思いますが……」
「現状、ここ、勝手に住みついているので……カンパとか善意とか……」
 ハンスは目をそらした。
「いえ、まあ、将来東方で居を構えようと思うなら、知っている場所をと思いました……が、ま、まあ、これからなんですね」
「ですね!」
 夕日に照らされ、紅葉は何とも言えない笑顔を浮かべていた。

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  • 私は彼が好きらしい
    穂積 智里ka6819
  • 舌鋒のドラグーン
    エンバディka7328

重体一覧

参加者一覧

  • 夢路に誘う青き魔女
    夢路 まよい(ka1328
    人間(蒼)|15才|女性|魔術師
  • 乙女の護り
    レイア・アローネ(ka4082
    人間(紅)|24才|女性|闘狩人
  • 変わらぬ変わり者
    ハンス・ラインフェルト(ka6750
    人間(蒼)|21才|男性|舞刀士
  • 私は彼が好きらしい
    穂積 智里(ka6819
    人間(蒼)|18才|女性|機導師
  • 舌鋒のドラグーン
    エンバディ(ka7328
    ドラグーン|31才|男性|魔術師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 小島の調査当主船頭付き?
穂積 智里(ka6819
人間(リアルブルー)|18才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2018/10/08 23:37:38
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/10/08 20:07:02