ゲスト
(ka0000)
【空蒼】長い夜
マスター:近藤豊

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~4人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/11/16 19:00
- 完成日
- 2018/11/18 17:55
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
「すまんな、無理を言って」
ムーンリーフ財団トモネ・ムーンリーフは月面基地『崑崙』の廊下をハンターと共に歩いていた。
大規模宇宙ステーション『ニダヴェリール』の管理権限を移譲されたトモネではあるが、財団としての財力や技術力は地球と共に封印されてしまった。今や、ニダヴェリールだけが財団の中枢と言っても差し支えない。
それでもトモネは悲観してはいなかった。
「落ち込んでいると思ったか? 残念ながらそのような暇はなくてな。ニダヴェリールの故障箇所を修繕すると共に反重力バリアのチェック。いつでも出撃できるように準備せねばならんのだ」
ニダヴェリールの管理権限を移譲されたという事は、ニダヴェリールを整備する権利と義務を保有する事になる。メインコンピュータがある程度は代行してくれるが、トモネが判断しなければならないケースも少なくない。
さらに有事となれば宇宙ステーションとしての機能を利用できるようにしておかなければならない。万一、崑崙が襲撃されて避難民を受け入れる事態が起こるとも限らない。
「厄介な物を寄越しおって……」
ポツリと呟くトモネ。
その横顔が、やや寂しそうにも見える。
ハンターが顔を覗き込んでいた事に気付いたトモネは、顔を左右に振って脳裏の考えを必死で振り払う。
「お、おほん。それより一緒に来て貰ったのは他でもない。あやつがこの先の部屋で待っておるのだ」
今日、ハンターがトモネと共に訪れたのは崑崙内に設けられたとある部屋だ。
それは身柄を拘束された罪人が、外部の人間と顔を合わせる事が許される唯一の部屋。
つまり、トモネがこの部屋を訪れた理由は――。
「久しぶりなのだ……ユーキと顔を合わせるのは」
ユーキ・ソリアーノ。
黙示騎士シュレディンガーの側へついてニダヴェリールを強奪した犯人であるが、実は強化人間となって昏睡状態にされた先代総帥の仇を取る為――シュレディンガーの傍へ単身潜り込んだ事が判明した。
最終的にユーキは財団を守る為、かかった嫌疑をすべて一人で引き受けて殺されようとしていたのだが――。
「結果としてユーキを説得して死のうとする事は止められたのだが……あれからユーキと何を話せば良いか分からなくてな」
少し視線を下に向けながら歩くトモネ。
ニダヴェリールを奪還した時点で身柄を拘束されたユーキ。トモネは、それ以来ユーキと会ってはいなかった。罪を裁くにも裁くべき人間は地球で一緒に封印されている。統一連合宙軍も再編中であり、ユーキへの処遇も保留とされていた。
独房で一人、ユーキは何を思っているのか。
先代への感謝か。
財団存続への願いか。
それとも――。
ユーキの身を案じるトモネだが、心配は日に日に大きくなっていく。
そんなユーキと会えない日々がトモネの背中を押したのだろうか。
気付けば、崑崙へユーキとの面会申請を行っていた。
だが、いざ会うとなればトモネの心に緊張が走る。
「一人で会うのは心配だったのだが、お前達がいれば何とかなるだろう。……頼むぞ」
●
「面会だ」
見張り役の軍人が、部屋の中にいた男に声をかける。
男が返事するよりも早く、鋼鉄の扉が開かれる。
同時に流れ込んでくる外気。密閉されている訳ではないのに、扉一枚で空気がまったく違うような錯覚。
身柄を拘束されただけで手錠はされていないが、それでもこの感覚は独特だ。
「すいません、少しだけ待ってもらえませんか?」
男は見張りにそう懇願する。
身柄を拘束したといっても裁きを受けられるかも分からない状況。それに情状酌量の余地がある事は崑崙の軍人なら誰でも知っている。見張りも男をぞんざいに扱ったりはしない。
「あまり時間はないぞ」
「はい。少しでも身嗜みを整えさせて下さい」
手早く服についた誇りを払いながら、小さな鏡で髪の乱れを手櫛ですく。
これから会うあの方にみすぼらしい姿は見せられない。
できる限りあの方と一緒に過ごした日々に外見を近付けなければならない。
そうでなければ、あの方はきっと強く落ち込むだろうから。
「いけませんね。感傷的になっては」
胸の小さなポケットから懐中時計を取り出した。
没収されなくてよかった。
先代からの大切な贈り物。今も元気に時を刻み続けている。
男――ユーキ・ソリアーノは、胸を張って扉を潜る。
あの先にある扉の向こうでトモネが待っている事を予感しながら。
ムーンリーフ財団トモネ・ムーンリーフは月面基地『崑崙』の廊下をハンターと共に歩いていた。
大規模宇宙ステーション『ニダヴェリール』の管理権限を移譲されたトモネではあるが、財団としての財力や技術力は地球と共に封印されてしまった。今や、ニダヴェリールだけが財団の中枢と言っても差し支えない。
それでもトモネは悲観してはいなかった。
「落ち込んでいると思ったか? 残念ながらそのような暇はなくてな。ニダヴェリールの故障箇所を修繕すると共に反重力バリアのチェック。いつでも出撃できるように準備せねばならんのだ」
ニダヴェリールの管理権限を移譲されたという事は、ニダヴェリールを整備する権利と義務を保有する事になる。メインコンピュータがある程度は代行してくれるが、トモネが判断しなければならないケースも少なくない。
さらに有事となれば宇宙ステーションとしての機能を利用できるようにしておかなければならない。万一、崑崙が襲撃されて避難民を受け入れる事態が起こるとも限らない。
「厄介な物を寄越しおって……」
ポツリと呟くトモネ。
その横顔が、やや寂しそうにも見える。
ハンターが顔を覗き込んでいた事に気付いたトモネは、顔を左右に振って脳裏の考えを必死で振り払う。
「お、おほん。それより一緒に来て貰ったのは他でもない。あやつがこの先の部屋で待っておるのだ」
今日、ハンターがトモネと共に訪れたのは崑崙内に設けられたとある部屋だ。
それは身柄を拘束された罪人が、外部の人間と顔を合わせる事が許される唯一の部屋。
つまり、トモネがこの部屋を訪れた理由は――。
「久しぶりなのだ……ユーキと顔を合わせるのは」
ユーキ・ソリアーノ。
黙示騎士シュレディンガーの側へついてニダヴェリールを強奪した犯人であるが、実は強化人間となって昏睡状態にされた先代総帥の仇を取る為――シュレディンガーの傍へ単身潜り込んだ事が判明した。
最終的にユーキは財団を守る為、かかった嫌疑をすべて一人で引き受けて殺されようとしていたのだが――。
「結果としてユーキを説得して死のうとする事は止められたのだが……あれからユーキと何を話せば良いか分からなくてな」
少し視線を下に向けながら歩くトモネ。
ニダヴェリールを奪還した時点で身柄を拘束されたユーキ。トモネは、それ以来ユーキと会ってはいなかった。罪を裁くにも裁くべき人間は地球で一緒に封印されている。統一連合宙軍も再編中であり、ユーキへの処遇も保留とされていた。
独房で一人、ユーキは何を思っているのか。
先代への感謝か。
財団存続への願いか。
それとも――。
ユーキの身を案じるトモネだが、心配は日に日に大きくなっていく。
そんなユーキと会えない日々がトモネの背中を押したのだろうか。
気付けば、崑崙へユーキとの面会申請を行っていた。
だが、いざ会うとなればトモネの心に緊張が走る。
「一人で会うのは心配だったのだが、お前達がいれば何とかなるだろう。……頼むぞ」
●
「面会だ」
見張り役の軍人が、部屋の中にいた男に声をかける。
男が返事するよりも早く、鋼鉄の扉が開かれる。
同時に流れ込んでくる外気。密閉されている訳ではないのに、扉一枚で空気がまったく違うような錯覚。
身柄を拘束されただけで手錠はされていないが、それでもこの感覚は独特だ。
「すいません、少しだけ待ってもらえませんか?」
男は見張りにそう懇願する。
身柄を拘束したといっても裁きを受けられるかも分からない状況。それに情状酌量の余地がある事は崑崙の軍人なら誰でも知っている。見張りも男をぞんざいに扱ったりはしない。
「あまり時間はないぞ」
「はい。少しでも身嗜みを整えさせて下さい」
手早く服についた誇りを払いながら、小さな鏡で髪の乱れを手櫛ですく。
これから会うあの方にみすぼらしい姿は見せられない。
できる限りあの方と一緒に過ごした日々に外見を近付けなければならない。
そうでなければ、あの方はきっと強く落ち込むだろうから。
「いけませんね。感傷的になっては」
胸の小さなポケットから懐中時計を取り出した。
没収されなくてよかった。
先代からの大切な贈り物。今も元気に時を刻み続けている。
男――ユーキ・ソリアーノは、胸を張って扉を潜る。
あの先にある扉の向こうでトモネが待っている事を予感しながら。
リプレイ本文
「なんじゃ、お前。何をそんなにそわそわしておる?」
ムーンリーフ財団総帥のトモネ・ムーンリーフの背後で、マリィア・バルデス(ka5848)で落ち着きのない様子だった。
トモネの護衛という任務を受けたマリィアであるが、マリィアには別の意図があった。
トモネが赴いたのは月面基地『崑崙』でも軍事施設の部分だ。軍属でもないハンターが、勝手に徘徊できる場所ではない。
もし、そこに『あいつ』がいるなら一発ぐらい殴ってやりたい。
そんな想いを、抱いていた。
極力、トモネにバレないようにしていたのだが、さすがにそわそわした上に周囲を見回していれば怪しまれもする。
「ごめんなさい。ちょっと気になってしまって……」
「…………」
マリィアの言葉にトモネは黙って耳を傾けた。
本来ならトモネもマリィアのように緊張感を持つべきなのか。
実はトモネ自身も、ユーキが待つ面会室へ向かう間にどうすれば良いのか分からないのだ。
緊張するべきなのか。
体の一つでも震えてくれるなら良いのだが、その気配はまったくない。
緊張もなく自然体なのだ。本当にユーキとどう接すれば良いか分からない――。
「ねぇ、トモネ」
その様子を知ってか知らずか、マリィアが話し掛けた。
屈み込んでトモネの視線に合わせる。
「貴女はユーキの本音を聞きたいのよね? 確かに貴女はトモネムーンリーフだけど、貴女にはいくつかの立場があるわよね」
「うむ。財団総帥ではあるが、いくつかの組織も兼務して……」
「そうじゃなくて。貴女が総帥として話さなければ、ユーキは貴女の補佐としての立場しか話さないと思う」
マリィアが言わんとしている事は、トモネが財団総帥として接すればユーキはその補佐役としての立場で話すという事だ。
立場は確かに大切だが、本音でぶつかりたいのであれば邪魔になる。
「二回目に会えるかどうかは、この一回にかかっていると思うの。
貴女が欲しいのは、筆頭補佐? 執事?
違うでしょう? 自分の支えてくれる兄のような人に会いたいんでしょう?」
「……む」
「なら、最後まで総帥として話してはダメよ。ただのトモネとして、トモネの気持ちをぶつけるの。彼の行動の釈明を聞くだけで終わったら、貴女が兄とも慕うユーキは二度と戻らないわ。
彼が貴女の下に戻りたいと思う気持ちを起こさせたいなら、恥ずかしがろうと何だろうと……貴女の本音を一秒でも長くぶつけるの」
マリィアはそっとトモネの肩に手を置いた。
自分が『あいつ』と接する時に重ね合わせたのか。
いや、純粋にユーキと会う前のトモネに声をかけてあげたかった。
今回の面会が重要だと。うまくいけば次に繋がる。そうやって距離を縮めていけば、必ずユーキは帰ってくる。
マリィアは、そう考えていた。
「優しいなお前は」
「あら? 私はいつだって優しいのよ」
「感謝ついでに教えてやる。『あいつ』はここにはおらぬぞ。ホープとかいう場所にラズモネ・シャングリラのベース基地を作るそうじゃ。『あいつ』はラズモネ・シャングリラへ戦線復帰する予定じゃからな。そちらへ行けば会えるじゃろう」
「!」
トモネはそう言いながら、面会室の扉を開けた。
●
「こんにちは、トモネ様。そして、ユーキ様。
今日という日を迎えられて、とても喜ばしく思います。本日は精一杯お手伝いさせていただきます」
トモネの傍らでフィロ(ka6966)が出会った二人へ言葉をかける。
アクリルの板を挟んでトモネとユーキが顔を合わせる。
一体、いつ以来か。
ニダヴェリールのコントロールルームで相対してからと考えれば、まだ数日程度か。
だが、二人にはもっと長い時間会っていなかった気がする。
「ユーキ……」
トモネは、一言だけ呟いた。
それに対してユーキは優しく頷くのみ。
独房にいたとは思えない程、しっかりとした身嗜み。トモネに会うために精一杯身綺麗にしてきたのだろう。
そんな沈黙の続く二人の間に、フィロは敢えて口を挟む。
「トモネ様、今回は差し入れに飲食不可のようです」
「そうであったな」
「はい。ですから、ユーキ様にこのような品をご用意致しました」
そう言ってフィロが出してきたのは書籍の数々であった。
事前にトモネへユーキの差し入れは独房でも読める書籍が良いと勧めていたのだ。
トモネはその言葉を聞いてユーキが読んでいない本や好きそうな本を選んでフィロに持たせていた。敢えてシリーズ本を入れたのは次の面会へ繋げる為だ。
「ユーキは仕事の合間によく本を読んでいたのでな。フィロの進言でいくつか見繕ってきてやったぞ」
「ありがとうございます。独房では退屈していましたから、大変助かります」
温和そうなユーキの顔。
世間では『ニダヴェリールの強奪犯』もしくは『人類の裏切り者』として叩かれる事もあるが、フィロの前にいるユーキは慈愛に満ちた青年にしか見えない。
「……あのお茶会以来にあったが、変わらないな」
以前、トモネの屋敷の庭で開催されたお茶会に参加していたマリナ アルフェウス(ka6934)。
マリナは、トモネとユーキのやり取りを『変わらない』という印象を抱いた。
とても地球やVOIDを巻き込んだ大事件を起こした者達とは思えない。
あの庭で味わった紅茶の味のように、マリナの記憶に残っている二人だ。
「変わらない、ですか。ですが、それは物事の一面に過ぎません」
「そうか? 私は仮に様々な面があったとしても、今見たのが本当の二人だと思うがな」
ユーキの言葉を、敢えてマリナは否定した。
ユーキからすればトモネとの距離を測っている最中なのだろう。だが、トモネはマリナ達を連れてここまで赴いたのだ。慎重な駆け引きに付き合うつもりはない。
「そうだ。あのお茶会の続きという訳ではないが、トモネの話を聞かせてくれないか?」
「……はい?」
マリナはユーキへ思い切った問いを投げかけた。
トモネ本人の前でユーキの口から語らせる。
ニダヴェリール奪還で乗り越えた二人だ。偽りでトモネの悪口を言うとは思えない。そこでユーキからトモネの印象を引き出す事で二人の距離を詰めさせようというのだ。
「ユーキ」
「総帥、心配そうな顔をせずとも大丈夫です。
……総帥は、聡明な御方です。頭脳明晰であられる上、状況判断や行動力は非常に高い御方です。特に大胆とも言える事が、財団成功を後押ししたと言えるでしょう。
それでいて他者を案じられる心をお持ちです。特にアスガルドの強化人間達と友好を深められたのも、そうした心があったからです」
「なるほどな。トモネをもっとも身近で見知っている人物だから言える言葉だ。
なら、さらに聞きたい。その言葉はトモネを慕う感情がなければ出て来ないはずだ。その感情は……偽りか? 私にはそうは見えないが」
「!」
マリナはさらにユーキへ意地悪な問いを仕掛けた。
ユーキの事だ。ある程度は社交辞令も交えて喋るだろう。
だが、その言葉の裏にはしっかりとユーキのトモネに関する言葉が隠れている。
マリナはそこを逃さず、指摘して見せたのだ。
これにはユーキも言葉を詰まらせる。
「そ、それは……」
「もう良い。マリナの言う通り、私の事を考えてくれなければ出て来ぬ言葉だ。
自分の事を褒められているようで気恥ずかしかったが、その気持ちは十分受け取ったぞ」
トモネにはユーキの気持ちが伝わったようだ。
マリナのおかげで二人の距離はまた一歩近づいたようだ。
●
今回の面会で、トモネとは別に覚悟を決めて臨んだ者がいる。
――鳳凰院ひりょ(ka3744)。
強化人間研究施設『アスガルド』訪問時からトモネに関わってきたハンターの一人だ。
強化人間暴走事件を経てユーキとも関わりを持ったひりょは、ニダヴェリール強奪事件を前に戦いの中で翻弄され続けた。
そして、ニダヴェリール奪還に成功したひりょであるが、ひりょの心に引っかかった言葉がある。
「ニダヴェリールのコントロールルームで聞いた話には驚かされた」
「何の話でしょう?」
「先代総帥の話だ」
先代総帥――トモネを養子とした人物にして、ユーキが長く使えてきた人物である。
ユーキからは以前健康上の理由でトモネに総帥の座を譲って入院していると聞いていた。だが、真実は黙示騎士シュレディンガーの暗躍により強化人間にされて昏睡状態になっていたのだ。
「その話でしたか。申し上げた通り、先代は封印された地球で今もお眠りになっています」
ユーキは懐から懐中時計を取り出した。
刻まれる時間。
だが、総帥には刻まれる時間がない。
それは幸か不幸か、死へのカウントダウンを止める事となっている。
「なら、教えてくれ。ロンドンで俺に『強くなれ』と言ったのは、『トモネの為に自分を殺せる存在になれ』と言いたかったのか?」
「!」
ひりょは覚えている。
ロンドンでトモネを連れていくユーキが、ひりょに対して言った言葉。
『もっと強くなって下さい』
それは、トモネの為にユーキを殺せる存在になれという事なのか。
ひりょは率直にユーキへ想いをぶつける。
そこへフィロも考えていた言葉を投げかけた。
「ユーキ様は財団が抱えた負の遺産を自分の死で帳消しになさるおつもりでした。
それはユーキ様が一人で多くの物を抱えてきた上での判断でしょう。信頼を寄せていたトモネ様の心を置き去りにしてでも、やらなければならない。そうお考えだったのではないでしょうか」
フィロはコントロールルームで語られたユーキの目的を思い出していた。
一つは先代総帥を昏睡状態とされたシュレディンガーへの敵討ち。
もう一つは、強化人間技術により財団の名誉が穢された事からユーキがすべての罪を被って死亡する事。そうする事で財団はユーキに騙されていたと世間に信じ込ませようとしていた。
「私は……」
ひりょとフィロの話を聞いていたユーキが口を開く。
「私は、あの時死のうとしていました。死ぬ事で、すべてが丸く収まると信じていました。先代が育み、総帥が愛したムーンリーフ財団。それをVOIDに穢されたままにしてはいけない、と」
ユーキが行った事は、理由がどうあれ大罪だ。一時はVOIDに加担したのだから。
情状酌量の余地はあるかもしれないが、それを裁く統一地球連合宙軍の中枢は今も地球と一緒に封印されている。
裁きを待つ身となっているユーキであるが、決断までには多くの苦悩があったのだろう。
「ユーキ。俺はユーキの思い通りにはならなかった。
俺はトモネを守る者であると共に、トモネの笑顔を守る者でもあるからだ。
ユーキを失えば、トモネの笑顔も失われる。だったら、俺にはユーキは殺せない。
弱いままとなじられようとも、俺は……この判断を間違っていたと思わない!」
ひりょは敢えて語気を強めた。
本心をぶつける。
そして、フィロもまたトモネへと促す。
「トモネ様。今の財団の様子も、貴女自身がユーキ様と離れてどれだけ寂しかったかを、そしてこれからの財団の夢の為にどれだけユーキ様が必要かを、恥ずかしがらずに語ってあげて下さいませんか」
「なに……?」
フィロはトモネに本心をぶつけるように言っているのだ。
それは奇しくも、面会室へ入る前にマリィアが言った言葉と同じものであった。
「トモネ、今よ。ここで言うの。思いの丈を、全部」
「…………!」
マリィアの言葉。
それは高貴で何処か誰も寄せ付けようとしなかった雰囲気を消し、年相応の、まだ幼さの残る少女の顔を曝け出した。
ユーキへと向けられた感情がトモネの中に溢れ出す。
「ユーキ、私は……私はあああぁぁぁぁ!」
涙と共に感情が発露する。
トモネが総帥である事を一時的に捨てた瞬間でもあった。
●
トモネが一頻り泣いた後、涙ながらにユーキに想いを伝えた。
戻ってきて欲しい。
あの頃のように、共に居て欲しい。
総帥と補佐役ではなく、トモネを支えて欲しい。
ハンター達にはそれが本心だと感じ取れた。
「俺はリアルブルー奪還の際には、ユーキの力も必要だと思っている。リアルブルーを取り戻すまで、すべては終わっていない。
ユーキ、力を貸して欲しい。あの邪神の前では一人でも多くの協力が必要だ」
ひりょはユーキに協力を要請した。
ユーキはトモネに悲しい涙を流させた。
なら、今度は喜びの涙で上書きしてあげたい。
「……分かりました。できる事は致しましょう」
ユーキは、そう答えた。
その言葉を聞き、トモネに満面の笑顔が戻ってきた。
「そうか、そうか……ありがとう」
「ですが、私は裁きを待つ身です。監獄の中では何もできませんが」
「それは私が軍と掛け合おう」
協力してくれるのであればトモネも全力で動きやすい。
早速軍と交渉を始めるつもりなのだろう。
「ああ、そういえば」
唐突にマリナが声を上げた。
先日のお茶会である事を思い出したのだ。
「あのお茶会ではトモネがクリムゾンウェストについて興味があると話していてな。
良い機会だ。釈放されたら、自分の目で見るのも良い。そして、ニダヴェリールの管理者であるトモネには側近が必要ではないか?」
側近。つまり、ユーキをその役目につけてトモネがクリムゾンウェストを回ってはどうかというのだ。
ニダヴェリールの管理がある為に長期間の移動は難しいが、リゼリオ周辺だけでも十分に楽しめるはずだ。
「そうですね。それが叶えば良いのですが……」
「大丈夫です、ユーキ様。叶います。もしかしたら、聖輝節の頃にはご一緒できるかもしれません」
フィロの言った聖輝節という言葉にトモネは早くも反応する。
「聖輝節!? なんだ、それは」
「クリムゾンウェストのクリスマスよ。リゼリオでは盛大なイベントが行われるはずよ。そういえば『あいつ』は……」
解説をしつつも、マリィアは再びあの男について思い返していた。
その傍らではトモネが大興奮である。
「ユーキ、聖輝節へ行くぞ! 今年は盛大に皆と祝うのじゃ!」
距離が縮まり、未来に目を向ける事ができたトモネ。
その様子にハンターは胸を撫で下ろすのであった。
ムーンリーフ財団総帥のトモネ・ムーンリーフの背後で、マリィア・バルデス(ka5848)で落ち着きのない様子だった。
トモネの護衛という任務を受けたマリィアであるが、マリィアには別の意図があった。
トモネが赴いたのは月面基地『崑崙』でも軍事施設の部分だ。軍属でもないハンターが、勝手に徘徊できる場所ではない。
もし、そこに『あいつ』がいるなら一発ぐらい殴ってやりたい。
そんな想いを、抱いていた。
極力、トモネにバレないようにしていたのだが、さすがにそわそわした上に周囲を見回していれば怪しまれもする。
「ごめんなさい。ちょっと気になってしまって……」
「…………」
マリィアの言葉にトモネは黙って耳を傾けた。
本来ならトモネもマリィアのように緊張感を持つべきなのか。
実はトモネ自身も、ユーキが待つ面会室へ向かう間にどうすれば良いのか分からないのだ。
緊張するべきなのか。
体の一つでも震えてくれるなら良いのだが、その気配はまったくない。
緊張もなく自然体なのだ。本当にユーキとどう接すれば良いか分からない――。
「ねぇ、トモネ」
その様子を知ってか知らずか、マリィアが話し掛けた。
屈み込んでトモネの視線に合わせる。
「貴女はユーキの本音を聞きたいのよね? 確かに貴女はトモネムーンリーフだけど、貴女にはいくつかの立場があるわよね」
「うむ。財団総帥ではあるが、いくつかの組織も兼務して……」
「そうじゃなくて。貴女が総帥として話さなければ、ユーキは貴女の補佐としての立場しか話さないと思う」
マリィアが言わんとしている事は、トモネが財団総帥として接すればユーキはその補佐役としての立場で話すという事だ。
立場は確かに大切だが、本音でぶつかりたいのであれば邪魔になる。
「二回目に会えるかどうかは、この一回にかかっていると思うの。
貴女が欲しいのは、筆頭補佐? 執事?
違うでしょう? 自分の支えてくれる兄のような人に会いたいんでしょう?」
「……む」
「なら、最後まで総帥として話してはダメよ。ただのトモネとして、トモネの気持ちをぶつけるの。彼の行動の釈明を聞くだけで終わったら、貴女が兄とも慕うユーキは二度と戻らないわ。
彼が貴女の下に戻りたいと思う気持ちを起こさせたいなら、恥ずかしがろうと何だろうと……貴女の本音を一秒でも長くぶつけるの」
マリィアはそっとトモネの肩に手を置いた。
自分が『あいつ』と接する時に重ね合わせたのか。
いや、純粋にユーキと会う前のトモネに声をかけてあげたかった。
今回の面会が重要だと。うまくいけば次に繋がる。そうやって距離を縮めていけば、必ずユーキは帰ってくる。
マリィアは、そう考えていた。
「優しいなお前は」
「あら? 私はいつだって優しいのよ」
「感謝ついでに教えてやる。『あいつ』はここにはおらぬぞ。ホープとかいう場所にラズモネ・シャングリラのベース基地を作るそうじゃ。『あいつ』はラズモネ・シャングリラへ戦線復帰する予定じゃからな。そちらへ行けば会えるじゃろう」
「!」
トモネはそう言いながら、面会室の扉を開けた。
●
「こんにちは、トモネ様。そして、ユーキ様。
今日という日を迎えられて、とても喜ばしく思います。本日は精一杯お手伝いさせていただきます」
トモネの傍らでフィロ(ka6966)が出会った二人へ言葉をかける。
アクリルの板を挟んでトモネとユーキが顔を合わせる。
一体、いつ以来か。
ニダヴェリールのコントロールルームで相対してからと考えれば、まだ数日程度か。
だが、二人にはもっと長い時間会っていなかった気がする。
「ユーキ……」
トモネは、一言だけ呟いた。
それに対してユーキは優しく頷くのみ。
独房にいたとは思えない程、しっかりとした身嗜み。トモネに会うために精一杯身綺麗にしてきたのだろう。
そんな沈黙の続く二人の間に、フィロは敢えて口を挟む。
「トモネ様、今回は差し入れに飲食不可のようです」
「そうであったな」
「はい。ですから、ユーキ様にこのような品をご用意致しました」
そう言ってフィロが出してきたのは書籍の数々であった。
事前にトモネへユーキの差し入れは独房でも読める書籍が良いと勧めていたのだ。
トモネはその言葉を聞いてユーキが読んでいない本や好きそうな本を選んでフィロに持たせていた。敢えてシリーズ本を入れたのは次の面会へ繋げる為だ。
「ユーキは仕事の合間によく本を読んでいたのでな。フィロの進言でいくつか見繕ってきてやったぞ」
「ありがとうございます。独房では退屈していましたから、大変助かります」
温和そうなユーキの顔。
世間では『ニダヴェリールの強奪犯』もしくは『人類の裏切り者』として叩かれる事もあるが、フィロの前にいるユーキは慈愛に満ちた青年にしか見えない。
「……あのお茶会以来にあったが、変わらないな」
以前、トモネの屋敷の庭で開催されたお茶会に参加していたマリナ アルフェウス(ka6934)。
マリナは、トモネとユーキのやり取りを『変わらない』という印象を抱いた。
とても地球やVOIDを巻き込んだ大事件を起こした者達とは思えない。
あの庭で味わった紅茶の味のように、マリナの記憶に残っている二人だ。
「変わらない、ですか。ですが、それは物事の一面に過ぎません」
「そうか? 私は仮に様々な面があったとしても、今見たのが本当の二人だと思うがな」
ユーキの言葉を、敢えてマリナは否定した。
ユーキからすればトモネとの距離を測っている最中なのだろう。だが、トモネはマリナ達を連れてここまで赴いたのだ。慎重な駆け引きに付き合うつもりはない。
「そうだ。あのお茶会の続きという訳ではないが、トモネの話を聞かせてくれないか?」
「……はい?」
マリナはユーキへ思い切った問いを投げかけた。
トモネ本人の前でユーキの口から語らせる。
ニダヴェリール奪還で乗り越えた二人だ。偽りでトモネの悪口を言うとは思えない。そこでユーキからトモネの印象を引き出す事で二人の距離を詰めさせようというのだ。
「ユーキ」
「総帥、心配そうな顔をせずとも大丈夫です。
……総帥は、聡明な御方です。頭脳明晰であられる上、状況判断や行動力は非常に高い御方です。特に大胆とも言える事が、財団成功を後押ししたと言えるでしょう。
それでいて他者を案じられる心をお持ちです。特にアスガルドの強化人間達と友好を深められたのも、そうした心があったからです」
「なるほどな。トモネをもっとも身近で見知っている人物だから言える言葉だ。
なら、さらに聞きたい。その言葉はトモネを慕う感情がなければ出て来ないはずだ。その感情は……偽りか? 私にはそうは見えないが」
「!」
マリナはさらにユーキへ意地悪な問いを仕掛けた。
ユーキの事だ。ある程度は社交辞令も交えて喋るだろう。
だが、その言葉の裏にはしっかりとユーキのトモネに関する言葉が隠れている。
マリナはそこを逃さず、指摘して見せたのだ。
これにはユーキも言葉を詰まらせる。
「そ、それは……」
「もう良い。マリナの言う通り、私の事を考えてくれなければ出て来ぬ言葉だ。
自分の事を褒められているようで気恥ずかしかったが、その気持ちは十分受け取ったぞ」
トモネにはユーキの気持ちが伝わったようだ。
マリナのおかげで二人の距離はまた一歩近づいたようだ。
●
今回の面会で、トモネとは別に覚悟を決めて臨んだ者がいる。
――鳳凰院ひりょ(ka3744)。
強化人間研究施設『アスガルド』訪問時からトモネに関わってきたハンターの一人だ。
強化人間暴走事件を経てユーキとも関わりを持ったひりょは、ニダヴェリール強奪事件を前に戦いの中で翻弄され続けた。
そして、ニダヴェリール奪還に成功したひりょであるが、ひりょの心に引っかかった言葉がある。
「ニダヴェリールのコントロールルームで聞いた話には驚かされた」
「何の話でしょう?」
「先代総帥の話だ」
先代総帥――トモネを養子とした人物にして、ユーキが長く使えてきた人物である。
ユーキからは以前健康上の理由でトモネに総帥の座を譲って入院していると聞いていた。だが、真実は黙示騎士シュレディンガーの暗躍により強化人間にされて昏睡状態になっていたのだ。
「その話でしたか。申し上げた通り、先代は封印された地球で今もお眠りになっています」
ユーキは懐から懐中時計を取り出した。
刻まれる時間。
だが、総帥には刻まれる時間がない。
それは幸か不幸か、死へのカウントダウンを止める事となっている。
「なら、教えてくれ。ロンドンで俺に『強くなれ』と言ったのは、『トモネの為に自分を殺せる存在になれ』と言いたかったのか?」
「!」
ひりょは覚えている。
ロンドンでトモネを連れていくユーキが、ひりょに対して言った言葉。
『もっと強くなって下さい』
それは、トモネの為にユーキを殺せる存在になれという事なのか。
ひりょは率直にユーキへ想いをぶつける。
そこへフィロも考えていた言葉を投げかけた。
「ユーキ様は財団が抱えた負の遺産を自分の死で帳消しになさるおつもりでした。
それはユーキ様が一人で多くの物を抱えてきた上での判断でしょう。信頼を寄せていたトモネ様の心を置き去りにしてでも、やらなければならない。そうお考えだったのではないでしょうか」
フィロはコントロールルームで語られたユーキの目的を思い出していた。
一つは先代総帥を昏睡状態とされたシュレディンガーへの敵討ち。
もう一つは、強化人間技術により財団の名誉が穢された事からユーキがすべての罪を被って死亡する事。そうする事で財団はユーキに騙されていたと世間に信じ込ませようとしていた。
「私は……」
ひりょとフィロの話を聞いていたユーキが口を開く。
「私は、あの時死のうとしていました。死ぬ事で、すべてが丸く収まると信じていました。先代が育み、総帥が愛したムーンリーフ財団。それをVOIDに穢されたままにしてはいけない、と」
ユーキが行った事は、理由がどうあれ大罪だ。一時はVOIDに加担したのだから。
情状酌量の余地はあるかもしれないが、それを裁く統一地球連合宙軍の中枢は今も地球と一緒に封印されている。
裁きを待つ身となっているユーキであるが、決断までには多くの苦悩があったのだろう。
「ユーキ。俺はユーキの思い通りにはならなかった。
俺はトモネを守る者であると共に、トモネの笑顔を守る者でもあるからだ。
ユーキを失えば、トモネの笑顔も失われる。だったら、俺にはユーキは殺せない。
弱いままとなじられようとも、俺は……この判断を間違っていたと思わない!」
ひりょは敢えて語気を強めた。
本心をぶつける。
そして、フィロもまたトモネへと促す。
「トモネ様。今の財団の様子も、貴女自身がユーキ様と離れてどれだけ寂しかったかを、そしてこれからの財団の夢の為にどれだけユーキ様が必要かを、恥ずかしがらずに語ってあげて下さいませんか」
「なに……?」
フィロはトモネに本心をぶつけるように言っているのだ。
それは奇しくも、面会室へ入る前にマリィアが言った言葉と同じものであった。
「トモネ、今よ。ここで言うの。思いの丈を、全部」
「…………!」
マリィアの言葉。
それは高貴で何処か誰も寄せ付けようとしなかった雰囲気を消し、年相応の、まだ幼さの残る少女の顔を曝け出した。
ユーキへと向けられた感情がトモネの中に溢れ出す。
「ユーキ、私は……私はあああぁぁぁぁ!」
涙と共に感情が発露する。
トモネが総帥である事を一時的に捨てた瞬間でもあった。
●
トモネが一頻り泣いた後、涙ながらにユーキに想いを伝えた。
戻ってきて欲しい。
あの頃のように、共に居て欲しい。
総帥と補佐役ではなく、トモネを支えて欲しい。
ハンター達にはそれが本心だと感じ取れた。
「俺はリアルブルー奪還の際には、ユーキの力も必要だと思っている。リアルブルーを取り戻すまで、すべては終わっていない。
ユーキ、力を貸して欲しい。あの邪神の前では一人でも多くの協力が必要だ」
ひりょはユーキに協力を要請した。
ユーキはトモネに悲しい涙を流させた。
なら、今度は喜びの涙で上書きしてあげたい。
「……分かりました。できる事は致しましょう」
ユーキは、そう答えた。
その言葉を聞き、トモネに満面の笑顔が戻ってきた。
「そうか、そうか……ありがとう」
「ですが、私は裁きを待つ身です。監獄の中では何もできませんが」
「それは私が軍と掛け合おう」
協力してくれるのであればトモネも全力で動きやすい。
早速軍と交渉を始めるつもりなのだろう。
「ああ、そういえば」
唐突にマリナが声を上げた。
先日のお茶会である事を思い出したのだ。
「あのお茶会ではトモネがクリムゾンウェストについて興味があると話していてな。
良い機会だ。釈放されたら、自分の目で見るのも良い。そして、ニダヴェリールの管理者であるトモネには側近が必要ではないか?」
側近。つまり、ユーキをその役目につけてトモネがクリムゾンウェストを回ってはどうかというのだ。
ニダヴェリールの管理がある為に長期間の移動は難しいが、リゼリオ周辺だけでも十分に楽しめるはずだ。
「そうですね。それが叶えば良いのですが……」
「大丈夫です、ユーキ様。叶います。もしかしたら、聖輝節の頃にはご一緒できるかもしれません」
フィロの言った聖輝節という言葉にトモネは早くも反応する。
「聖輝節!? なんだ、それは」
「クリムゾンウェストのクリスマスよ。リゼリオでは盛大なイベントが行われるはずよ。そういえば『あいつ』は……」
解説をしつつも、マリィアは再びあの男について思い返していた。
その傍らではトモネが大興奮である。
「ユーキ、聖輝節へ行くぞ! 今年は盛大に皆と祝うのじゃ!」
距離が縮まり、未来に目を向ける事ができたトモネ。
その様子にハンターは胸を撫で下ろすのであった。
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相談卓 マリナ アルフェウス(ka6934) オートマトン|17才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2018/11/13 22:20:31 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/11/13 22:18:07 |