• 東幕

【東幕】虎の胃に入る狐

マスター:紺堂 カヤ

シナリオ形態
ショート
難易度
やや難しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
3~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2018/11/28 22:00
完成日
2018/12/04 21:42

このシナリオは3日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 今回の仕事もなかなか骨が折れた、と、若き忍は息をついた。たった今、報告を済ませてきたばかりの仕事のことだ。あの客の仕事は常にひと癖もふた癖もある。しかし、苦労と危険に報いるだけの払いはしてくれる客だ。そうでなければ、とっくに契約を切っている。
(そもそも契約するだけでも危ない客だっての)
 胸中で毒づく。支払いのよい客とは、つまりはそういうものだ。そんなことは百も承知で、別に不満はない。
 若き忍──月白(ゲッパク)は、旅商人姿で街道を急いでいた。実際に急いでいるかどうかは問題ではない。怪しまれないためには必要最低限のことだ。のんびりした足どりで暢気に歩いている商人など存在しないのだから。
 急いでいるかどうかはともかく、忙しいことは事実だった。裏稼業である忍の仕事も、表立ってやっている仕事も、どちらもやることは山積みだ。
(加えて、気になることもあるし……)
 歩みを緩めぬままに、月白は考え込んだ。裏稼業の折に耳に入ってきた噂のことだ。近頃、登箭城下によく当たる占い師が来ているらしい、という噂で、それは静かに、しかし妙な期待を持って語られていた。それがどうも月白には気になって仕方がなかった。
(良い方向に、か、悪い方向に、か……それすらもまだわからないが、捨て置けないことは確かだ)
 後ろ暗い世界に身を置く者特有の「勘」というやつかもしれなかった。探っておかない手はない。今後、どう仕事に繋がっていくか知れないのだ。忙しい間を縫って情報収集してこそ、この世界では生き残ってゆける。
 探り方をどうしようかと考えているうちに、月白は街道を抜け、人通りの少ない道へと入って行った。そこからさらに細い道へ入り、暗い森へ続く方向へと足を向けると、周囲にたっぷりと注意を払ってから、サッと森の木々の中へ姿を消した。
(近道、近道っと)
 実はそう近道になるわけでもないのだが、どうせ追手を巻かなければならないことを思えばこうするのが一番の近道だ。
 そう、月白は自分がつけられていることをしっかり感じ取っていた。それも、複数に。そのほとんどは、振り切れたはずだ。
(ったく、ここのところ有名になっちまったからな、俺も。有名な忍なんて忍の価値を落としかねないってのにさ……、優秀すぎるのも考えものか……なんてな)
 森へ入ったのと同時に目にもとまらぬ瞬間技で旅商人姿から黒装束に替えた月白は、樹の上を飛びまわり、風のように森を駆け抜けてゆく。
 これで、僅かに残っていた追手もすべて振り切れた。と、そのとき。
(ん……?)
 月白の視界の端に、不可解な動きをするものが映り込んだ。足を止めて目を凝らすと、深くえぐれた溝に、一匹の狐がいた。不可解な動きだと思ったのもそのはずで、狐はそこから這い上がれずにもがいているのだった。
(うーん、このままじゃあ命はないな、あの狐……、ほぼ穴と言ってもいいくらいの溝だし……、仕方ない、助けてやるか)
 見つけてしまったものを放置していくのは寝ざめが悪い。
「よいしょっと、さ、こっちへ来いよ。怖がらなくていい。……そう、いいこだな」
 月白は溝へ降り、口を覆う布を外してそっと笑いかけ、狐に手を差し伸べた。ずいぶん深くまで追って行ってようやく、狐は月白へ近付いてくる。と。
 ガシャン!!
 金属の音が、した。したと思ったら。
「!? しまっ……」
 狭い溝の入口は、驚くほどに頑丈な金網で塞がれてしまったのだった……。



「やられたな……」
 月白は、金網をぐい、と押してみて呻いた。とてもひとりで動かせそうにない。周りの土を掘れば出れないこともないかもしれないが、なにせ妙な形にえぐれた溝である、不用意に掘ればたちまち生き埋めになるだろう。
「ったく……、つけてた奴らに偶然見かけられちまった、ってところか。それにしても卑怯なことしやがる」
 月白の隙をついて攻撃せず、わざわざここへ閉じ込めたということは、月白と戦って勝つ自信が相手にはなかったからだろう。たとえ隙を突かれても何人で襲われたとしても、月白は滅多な相手に負けを取ることはない。それだけの腕を、持っているのだ。
「卑怯上等だ」
 月白はニヤリと昏く笑うと、紙と筆を取り出し、さらさらと何か書きつけた。最後の署名を、少しだけ迷って、月白とは違う名前を書く。
「……まさか忍がハンターに依頼を出すわけにいかないよな」
 自嘲気味にそう呟いて、月白は懐から伝書鳩を一羽出した。緊急の時の為にいつも連れているのである。長時間懐に隠されていても問題ないよう、訓練されている鳩だ。金網の隙間も、この鳩であればすり抜けて飛び立てる。
「頼むぜ、助けを連れてきてくれ」
 手紙を鳩の足に縛り付けて放ち、月白はふう、と息をつくと黒装束の姿をまた着替えた。商人の姿……、それも、顔を一切隠さぬ少年商人の姿に。
「ま、なんとかするしかないよな」
 手紙の最後に記した名前は、史郎。
「もうちょっと辛抱してくれよ」
 史郎は、ともに閉じ込められてしまった狐の背中を優しく撫でた。

リプレイ本文

 伝書鳩で届けられたという依頼は、その風変わりさからハンターオフィスで少々注目された。
「史郎? ああ、この間の彼か。伝書鳩での救護依頼とはまた変わってるな……」
 レイア・アローネ(ka4082)が呟く。レイアと同じく史郎( kz0242 )とは顔見知りであるハンター数名は、さっそく出発の準備を整え史郎を救出すべしと意気込んでいた。
「史郎君のピンチ! 助けにいかなきゃ!!」
 ジュード・エアハート(ka0410)がぐっと拳を握ると、夢路 まよい(ka1328)も大きく頷く。
「史郎からはこの前もお仕事貰ったからね。困ってるようなら、助けてあげないと」
 少しでも早く駆けつけるため、早々に出発しようとすると、星野 ハナ(ka5852)が声をあげた。
「ちょっと十分待ってて下さいぃ……あ、追いつくので先行して貰って良いですよぅ?」
 全員、少し不思議そうに小首を傾げたものの、連絡先だけをしっかり交換してから、ハナが言うとおりに先に出発した。ひとり後に残ったハナは、にこにこした笑顔をうしし、と打算的なものに変える。
「うふふふ、これで史郎さんからの株が爆上がりすればお返しガッポガッポですよぅ」
 史郎を首尾よく救出し、見返りをせしめようという思いがあるらしい。
「合コンのグレードアップ、期待できそうですぅ」
 自分のための合コンを史郎が開催してくれるものと信じてやまないハナなのであった。
「ただの括り罠とかその派生で吊り上げられる罠だったとしてもぉ、短刀持っている人間なら普通に抜け出せると思うんですよねぇ。落とし穴とか籠罠系で人まで捕まるってぇ、元々人用だったりしませんかぁ?」
 ハナは打算的な笑みを少しずつ消して、救出に必要な道具について占った。
「なるほどぉ……」
 出た占いの結果に頷くと、ハナは馬にひらりと跨って、先行した仲間を追った。



 森の入口で、ハンターたちは一度立ち止まった。ハナは無事、仲間たちに合流を果たしている。
「何か嫌な予感するし不穏な気配もするなぁ」
 ジュードがゴースロンのSonettoから降りて呟くと、レイアも頷いた。
「史郎は閉じ込められたとしか言ってないが……、人一人を閉じ込めるような罠だ、何が関わっててもおかしくはない」
 知らせを受けた時は熊用の罠にでもかかったのかとそれほど気にはしていなかったレイアだが、道中、頭の中で状況を整頓しているうちに何かおかしいという気がしてきたのだった。慎重に進もうとしていたレイアとジュードの脇を、バイクがすり抜けた。
「急がなくちゃならないんでしょ。先に行くわよ」
 マリィア・バルデス(ka5848)だ。フルスロットルで森の中へ入り、あっという間に見えなくなる。
「あっ、待ってください! 私も行きます!」
 マリィアを馬で追って行くのは百鬼 一夏(ka7308)である。
「えっ、ちょっと!」
 まよいが呼び止める間もなかった。
「まぁ、大丈夫なんじゃない? もし史郎君が閉じ込められた罠に何か裏があったとしても、罠に閉じ込めるような陰湿なタイプの相手ってことだから、真正面から襲われるってことはないような気がするよね」
 遠ざかるマリィアと一夏が見えるわけでもないだろうに、ジュードが額の上に手を当てて森の中を覗き込みながら言った。そうですねぇ、とハナが頷く。
「もし敵がいるんなら、むしろ先行者がいた方が目くらましになっていいかも」
「囮、というやつだな」
 レイアが身も蓋もないことを言って、ジュードが苦笑した。自分のエクウスで現場まで急行しようと思っていたハナだが、囮、と聞いて予定を変更した。
 四人は周囲の気配に注意しながら森へ入った。森へ入ってすぐ、まよいはマジックフライトで飛び上がった。
「本当に囮として襲われてたら助けが必要だろうし、私も先に行くね。上からなら、何かが潜んでたとしても見つけやすいと思うし」
「わかった、気をつけて」
 飛び去るまよいを見送り、残った三人も急ぎ足で森を進んだ。



 マリィアと一夏が森を駆け出してほどなく、マリィアは「誰かにあとをつけられている」と察していた。そんなことになる気がする、と予想していたマリィアが適宜、直感視を用い、常に気を配っていたから察せられたことである。
「人を捕まえる罠なら、後は敵がいつ仕掛けてくるか、だけだもの」
 そう呟いたとき。マリィアと一夏の背中に、黒い影が襲い掛かった。反応が早かったのは、マリィアとは違い襲撃の予想などしていなかった一夏である。素早く馬を反転させ、飛んできたダーツのような小さな刃物を避ける。
「急に襲ってくるなんて酷いじゃないですか! さては盗賊ですね! 目的はなんなのか言いなさい!」
 一夏は続けて飛びかかってきた黒装束の人物を竜巻返しで投げ飛ばしながら叫んだ。黒装束の人物は、ふたり。もうひとりは、少し離れた木の上で、再度飛び道具での攻撃をしようと狙っていた。しかし。
「させるわけ、ないでしょう」
 マリィアの制圧射撃が、敵の前に弾幕をつくった。かすかな舌打ちとともに、敵は素早く木の上から木の上へと飛び移ってマリィアから離れてゆく。一夏に投げ飛ばされた方の者も木の上へと飛び上がり、マリィアと一夏をちらちら振り返って気にしながら風のように去って行った。
「あっ、待ちなさい!!」
 一夏が追おうとし、マリィアも後ろからさらに射撃を重ねたが、敵を捕らえることはできなかった。
「むぅぅ」
 一夏が無念そうに唸る。と、まよいが空から追いついてきた。
「何かあった!? 大丈夫!?」
「謎の人物に襲撃を受けました!」
 一夏が先ほどのことを報告すると、まよいは顔をしかめながら敵が逃げて行ったという方向へ目を向けた。
「何者かわからないけど、史郎が救出を求めていることと無関係ではなさそうだよね。でも、深追いはしない方がいいかな。まずは史郎を助けないと」
「そうね」
 まよいは、マリィア、一夏と頷き合って、史郎が待つ場所へと急いだ。マリィアは引き続き直感視で敵に注意を払ったが、それらしい姿は認められなかった。あのふたりだけだったのだろうか、と思ったが、油断はできない。
「あっあれじゃない?」
 まよいが、上空からいち早く目的の場所を見つけ指差した。ほとんど穴のような溝に、森にあるにはあまりに異質な金網がはまっている。そこへ近付く前に、マリィアが再度周囲をチェックした。誰かに見張られているのであれば、不用意に目の前に姿をさらさない方がいい。
「……ひとまず、敵はいなさそうね」
 マリィアの判断にまよいが頷いて、金網の前まで飛んでゆく。二重の罠がある可能性も考えて、地上には降りないまま、中を覗き込んだ。
「誰かいるー? 史郎~?」
「やあ、助けに来てくれたんですね、ありがとうございます」
 金網の内側からは、すぐに返事があった。中が暗くて姿がはっきり見えなかったが、特に衰弱している様子もなかった。
「怪我はない?」
「まったく、どこにもありません」
 マリィアの質問にも明瞭に答える。
「きちんと調べてから網を外すわ。ブービートラップも兼ねるなら、罠を外そうとしたら次の罠が発動するもの。致死性の毒ガスが湧いているようでもないし、もう少し待っていて貰えるかしら」
「はい、よろしくお願いします」
 史郎の返事を聞いて、三人は罠を調べ始めた。
「うーむむむむ……。これはこれは……」
 一夏がもっともらしく唸るが、実際のところは何もわかっていない。まよいがふわふわ浮かんで丁寧に罠を確認していった。地に足をつけていないため、もしも地面に二重の罠があったとしても踏み抜いてしまう危険性はない。金網はずっしり重そうだった。固定に使用されているワイヤーは二本で、それぞれ大きな木の幹に金具でとめられていた。
「うーん、金網そのものを切断してしまうのは無理かな? ワイヤーなら切断できそうかな……」
 まよいがそう呟いたとき、後続の三名が到着した。ジュードが大きく手を振りながら、金網の中に向かって叫んだ。
「もー、史郎君大丈夫ー? 心配したよー」
「ああ、ご心配をおかけしました。大丈夫ですよ」
 中から元気そうな声がして、ジュードは安心した。全員で協力して罠を調べ、解除方法を相談する。日が落ちかけ、周囲が暗くなってきたのを察して、ハナが灯火の水晶球で照度を得た。
「金網の前とか、ワイヤーをくくりつけている木の周辺に二重トラップがあるかもしれないし、近付かないようにしないとね。ここからワイヤーの固定金具を銃で狙うよ」
 ジュードがそう提案し、全員が頷いた。
「それなら、金網側の金具ではなく、木の側の方を狙ってくれませんかぁ? 切れたワイヤーにロープを追加して、引っぱればいいと思うんですぅ」
 ハナがそう言いながらハンターオフィスから借りてきたというロープを示す。占いで得た結果をもとに用意したのである。
「りょうかーい!」
「我々は少し離れていよう。金具が外れたワイヤーで怪我でもしては意味がない」
 レイアがそう言って、他の五名はジュードから距離を取った。レイアはそうしながらも周囲に注意深く目を配っていた。マリィアたちが敵に襲われたという話を聞いて、いつまた戻って来るかもしれぬと思ったからである。襲撃とまではいかなくとも、史郎の姿を目撃されない方がいいような気がする、という思いもあった。その理由について、詮索する気はなかったけれど。
「よーし、じゃやるよー!」
 ジュードが銃を構え、木の幹に取りつけられている金具を狙って弾を放つ。ギャンッ、ギャンッという音とともに、金具がはじけ飛び、支えを失ったワイヤーがビィン、としなりながら地面に落ちてきた。
「すごーい」
「一発ずつで仕留めました……」
 ジュードの射撃の腕に、まよいと一夏が無邪気な声を上げる。へへへ、とジュードは少し照れながら得意そうに笑った。
「で、これを結べばいいのよね」
「はいぃ。ワイヤーそのものを引っ張ると手が痛くて力が入りにくいですけどぉ。ロープなら楽に引けると思いますぅ」
 マリィアとハナがワイヤーにロープを結び付け、引っ張る準備を整えた。
「これを引っ張るんですね! 任せてください! 私は肉体労働派なのです!」
 一夏がガッツポーズをして気合を見せる。二本のロープを、三名ずつに分かれて引くこととなる。
「ではいきますよー! せーの! どっこいしょ、うんとこしょ!」
 一夏の掛け声に合わせて、全員で精一杯ロープを引くと。
 ガシャン、という音がして、金網が倒れた。



 ガシャン、という音とともに、史郎の目の前を塞いでいた金網が倒れた。音に驚いたのか、狐がきゅう、と鳴き声をあげる。
「さあ、もう大丈夫だからな」
 閉じ込められている間にすっかり懐いた狐を抱き上げて、史郎は周囲の気配を探る。ハンターたちのもの以外に、少なくともこの場所を目視できる範囲には、何者もいないであろうことを察知してから、深い溝より足を踏み出した。
「わー! 史郎君!」
「史郎! 無事でよかったよ!」
 ジュードとまよいが口々に安堵の言葉をかける。その後ろでハナが何か意味ありげな視線を送ってきていたのが気になったが、史郎はまず、深々と頭を下げた。
「皆さん、ありがとうございました」
 史郎の言葉がわかるわけでもなかろうに、狐もちょこんと頭を動かし、皆が「可愛い!」と笑顔になる。史郎が助けたくなるのももっともだと思えた。
「そうそう、ここへ来るまでに、謎の敵に襲われたんですよ! 史郎さん、心当たりありますか!? 商売をしていると逆恨みとかもあるでしょう? 心当たりがあるなら解決に協力しますからね!」
 一夏がハッとして思い出してから、息も荒く史郎に言った。ありがとうございます、と笑顔で受け流す史郎に向かって、マリィアが平坦に補足する。
「ごめんなさい。襲ってきた敵、ひとりくらい捕らえてあなたに差し出そうかと思ってたんだけど、ダメだったわ」
 え、と史郎が目を見開く。
「依頼人へのプレゼント、かしらね? こういう人の口を割らせるの、得意じゃないかと思ったのよ。貴方と狐の時間を無駄にさせた分、身体……って言うと卑猥だわね、情報で払って貰えばいいんじゃないかと思ったのよ。まぁ、残念ながらできなかったわけだけど」
「得意、って……。どうしてそう思うんです?」
 少し苦笑する史郎に、マリィアは不思議そうな口調で続けた。
「だって貴方、お金次第でなんでも売ってくれる凄腕の美形商人なんでしょう?」
「お金次第で……。俺、そんな印象ついちゃってるのかぁ」
 史郎はさすがに絶句して、けれどすぐに苦笑した。ここで戸惑った表情をするようではプロ失格だ。
 いや、今回はまさしくそのプロ失格の行動によって招いた事態だったわけだが、と史郎は内心で呟く。マリィアだけではない、ここに来てくれたハンターのほとんどは、史郎の依頼理由に疑問を持っているはずだし、襲撃されたことにも何かを感じているはずなのだ。だが、それを直接問うような真似を、彼らはしない。
「……あなた方プロの仕事に、助けられました」
 史郎はもう一度、頭を下げて微笑む。そう、彼らはプロだからだ。
「どういたしましてですぅ。……うふふふふ、史郎さん、史郎さん、見返りでグレードアップ期待してますからぁ」
 ハナがキラキラした瞳で史郎にぐっと顔を近づけた。史郎は少しのけ反って、くすくすと笑う。
「ハナさんは相変わらずですね」
 まるで同意するように、狐がきゅう、と鳴いた。

依頼結果

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MVP一覧

  • 空を引き裂く射手
    ジュード・エアハートka0410

重体一覧

参加者一覧

  • 空を引き裂く射手
    ジュード・エアハート(ka0410
    人間(紅)|18才|男性|猟撃士
  • 夢路に誘う青き魔女
    夢路 まよい(ka1328
    人間(蒼)|15才|女性|魔術師
  • 乙女の護り
    レイア・アローネ(ka4082
    人間(紅)|24才|女性|闘狩人
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • ヒーローを目指す炎娘
    百鬼 一夏(ka7308
    鬼|17才|女性|格闘士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
ジュード・エアハート(ka0410
人間(クリムゾンウェスト)|18才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2018/11/28 18:37:49
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/11/28 17:49:32