ゲスト
(ka0000)
涙の城
マスター:松尾京

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/01/07 12:00
- 完成日
- 2015/01/14 20:54
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●暴虐
目の前で村が滅ぼされるというのは、どのような気分だろうか。
ある日突然現れたその一団は、殺し、喰い、盗み、暴虐の限りを尽くした。
後に残ったのは、地面に散らばる死体。空になった食糧庫。荒らされた田畑。腐臭と、生きた人間のいなくなった静けさ。
全てを奪ったその一団は、やりたいことをやりたいだけやると、残った金品や武器などを、あらかた略奪して、去った。
圧倒的な力の雪崩。村人が反抗する隙など、有りはしなかった。
それは、驚くほど短い時間でのことだった。
そうして全てが終わってしまった。
人間などは決して敵わぬ力を持った一団に、村の人びとは、みすみす殺されてしまった。
その様子を、森から戻ってきた猟師のパトリクは――
物陰に隠れて、涙と鼻水を垂らしながら、ただただ見つからないように、震えて見ていることしかできなかった。
●生き残った男
家族がいた。親友がいた。仲間がいた。
村の人間が殺されるのを、パトリクは何とも思わなかったわけではない。
ただ、足が動かなかった。
自分が出て行っても、どうせ殺される。
そんな恐怖と諦念が、パトリクを物陰にひたすら縛り付けた。
そうして、全てが終わってしまった。
ふらふらと、生きたもののいなくなった村に入ったパトリクは……物言わぬ死体の中で、一人、むせび泣いた。
「ごめんよ……ごめんよ」
そうしてひとしきり泣いたあと、パトリクは――ゆっくりと立ち上がる。
もう、遅い。全ては終わった。
でも、最後に、やらなければいけないことがあった。
村人を殺し尽くした一団は、誰も近寄らぬと言う、あの山へと去っていったのだ。
●一団
村々を滅ぼすゴブリンの一団のことは、近くの村の間でも、恐怖の対象として話題に上っていた。
風のように現れて、力で全てをねじ伏せる。
そうして、また何事も無かったかのように去っていく。
ジャイアントやコボルドをも手下として使い、強力な戦闘力を持つという。
そんな狡猾な知能を持ったゴブリンが、人にはそうそう見つからない場所をアジトにして、略奪を繰り返しているという噂だった。
だから、誰にも知られていなかった恐怖の一団の、アジトを突き止められれば――きっと、自分が生きている意味があったと思えると、パトリクは考えたのだ。
一団はきっと、略奪した後は、アジトへ戻る。
今から後をつければ、それは不可能ではないはずだった。
――そして、切り立った崖ばかりで危険視され、人びとが寄りつかぬ西の山の中に。
パトリクは、ゴブリンのアジトの姿を見た。
●贖罪
崖に囲まれた湖の中の高台。自然に守られたそこに、ゴブリンのアジトはあった。
パトリクは喜んで、アジトまでの道のりと概略図をメモに残した。
これで意味があったのだと……。
そのとき、アジトの方で、騒ぎが持ち上がったのが見えた。
木に隠れていたのに……今度ばかりは、パトリクは、見つかってしまったのだ。
斥候のコボルドが追ってくる。パトリクは、それから必死で逃げた。
命が惜しかったわけではない。この地図を、本当に力の持った人間に渡さない限りは、死ねないと思っただけだ。
山を走り降りる。その間、コボルドに追いつかれ、剣で切られ、槍で突かれた。
血まみれになりながら、それでもパトリクは止まらなかった。
そして崖から転げ落ちるようにコボルドからも逃れ、とうとうパトリクは、人里にたどり着いた。
その頃にはもう、足は動かなかったけれど。
通りすがりの人間に、途切れた声で言った。
「これ……を……。強い、人……ハンター、に――」
それがパトリクの最期の言葉だった。その目からは、涙が溢れていた。
目の前で村が滅ぼされるというのは、どのような気分だろうか。
ある日突然現れたその一団は、殺し、喰い、盗み、暴虐の限りを尽くした。
後に残ったのは、地面に散らばる死体。空になった食糧庫。荒らされた田畑。腐臭と、生きた人間のいなくなった静けさ。
全てを奪ったその一団は、やりたいことをやりたいだけやると、残った金品や武器などを、あらかた略奪して、去った。
圧倒的な力の雪崩。村人が反抗する隙など、有りはしなかった。
それは、驚くほど短い時間でのことだった。
そうして全てが終わってしまった。
人間などは決して敵わぬ力を持った一団に、村の人びとは、みすみす殺されてしまった。
その様子を、森から戻ってきた猟師のパトリクは――
物陰に隠れて、涙と鼻水を垂らしながら、ただただ見つからないように、震えて見ていることしかできなかった。
●生き残った男
家族がいた。親友がいた。仲間がいた。
村の人間が殺されるのを、パトリクは何とも思わなかったわけではない。
ただ、足が動かなかった。
自分が出て行っても、どうせ殺される。
そんな恐怖と諦念が、パトリクを物陰にひたすら縛り付けた。
そうして、全てが終わってしまった。
ふらふらと、生きたもののいなくなった村に入ったパトリクは……物言わぬ死体の中で、一人、むせび泣いた。
「ごめんよ……ごめんよ」
そうしてひとしきり泣いたあと、パトリクは――ゆっくりと立ち上がる。
もう、遅い。全ては終わった。
でも、最後に、やらなければいけないことがあった。
村人を殺し尽くした一団は、誰も近寄らぬと言う、あの山へと去っていったのだ。
●一団
村々を滅ぼすゴブリンの一団のことは、近くの村の間でも、恐怖の対象として話題に上っていた。
風のように現れて、力で全てをねじ伏せる。
そうして、また何事も無かったかのように去っていく。
ジャイアントやコボルドをも手下として使い、強力な戦闘力を持つという。
そんな狡猾な知能を持ったゴブリンが、人にはそうそう見つからない場所をアジトにして、略奪を繰り返しているという噂だった。
だから、誰にも知られていなかった恐怖の一団の、アジトを突き止められれば――きっと、自分が生きている意味があったと思えると、パトリクは考えたのだ。
一団はきっと、略奪した後は、アジトへ戻る。
今から後をつければ、それは不可能ではないはずだった。
――そして、切り立った崖ばかりで危険視され、人びとが寄りつかぬ西の山の中に。
パトリクは、ゴブリンのアジトの姿を見た。
●贖罪
崖に囲まれた湖の中の高台。自然に守られたそこに、ゴブリンのアジトはあった。
パトリクは喜んで、アジトまでの道のりと概略図をメモに残した。
これで意味があったのだと……。
そのとき、アジトの方で、騒ぎが持ち上がったのが見えた。
木に隠れていたのに……今度ばかりは、パトリクは、見つかってしまったのだ。
斥候のコボルドが追ってくる。パトリクは、それから必死で逃げた。
命が惜しかったわけではない。この地図を、本当に力の持った人間に渡さない限りは、死ねないと思っただけだ。
山を走り降りる。その間、コボルドに追いつかれ、剣で切られ、槍で突かれた。
血まみれになりながら、それでもパトリクは止まらなかった。
そして崖から転げ落ちるようにコボルドからも逃れ、とうとうパトリクは、人里にたどり着いた。
その頃にはもう、足は動かなかったけれど。
通りすがりの人間に、途切れた声で言った。
「これ……を……。強い、人……ハンター、に――」
それがパトリクの最期の言葉だった。その目からは、涙が溢れていた。
リプレイ本文
●霧の要塞
六人は南北に分かれ、森からアジトをにらんでいた。
その南側。霧の先に、アジトのかがり火が浮かぶの見ながら――柊 紅葉(ka3799)は北からの連絡を受けていた。
「わかりました。それじゃあ、こちらからはじめさせてもらいますね」
伝話を降ろし――そして目を仲間に向ける。作戦開始の合図だ。
「では……私がまず……火をつけますね」
Luegner(ka1934)が静かに道に出る。たいまつを地に刺し点火すると木の陰に戻った。
「これで、向こうが明かりに気付くのも時間の問題だろうな」
クローディア(ka3392)は振動刀を握り、臨戦態勢で待ち構えている。
すると遠くでたいまつが揺らめき、ゆっくりとこちらに近づいてくるのが見えた。おそらくは、斥候。
それを待ちながら、紅葉は何とはなしに言っていた。
「それにしても、攻城戦なんて面倒なことこの上ないですね~」
戦闘を目の前にして、緊張もなく。マイペースに仕事をこなす顔がそこにはあった。反してLuegnerは物思いながら霧を見つめる。
「最後の思いが……恨みであったとは……考えたくないですね……」
「彼や村のことは、今となっては私たちにはわからない。今できるのは――敵を殲滅することだけだ」
答えたクローディアの言葉は、静かだ。ただ、心まで圧するかのような空気が、覚醒によって生まれていた。
そして、アジトからやってきた影は、森の手前まで来た。
コボルドが、一匹。地に刺さるたいまつに不審な面持ちを浮かべていた。
と、森から光が瞬く。紅葉が暗闇から光らせているLEDライトだ。
コボルドは、剣を構えつつも森にひた、と入ってきて――
どうっ! 背後からの銃弾に転げた。覚醒によって銀の髪を輝かせる――Luegnerの攻撃だ。
ギャギャッ、と立ち上がり、剣をがむしゃらに振るうが、狙いも定めずにあたらない。
ざんっ、とその背にとどめの刺突を放ったのは、紅葉だった。
北側では、それから少し時間をおいて作戦を開始した。
仁川 リア(ka3483)は、霧の先を見据えていた。
自分も、両親を殺された。それを思い、表情が引き締まっていた。
「……許せないよ、本当に」
「ふむ、必ず、仕留めて見せようのう」
星輝 Amhran(ka0724)は、獲物を前にしたかのような笑みを浮かべ……ランプを取り出す。リアのランタンも合わせ、不審な明かりを作り上げた。
ほどなく、一つのたいまつの明かりが、アジトから向かってきた。
「背の高さから見ると、コボルドか。――さて。復讐タイム、だね」
黄金の翼のようなオーラを発するリア。
星輝が出ようとすると、瀬織 怜皇(ka0684)が星輝の前で神楽鈴を構えていた。髪と瞳の色を変化させ、周囲に蒼き龍の幻影を浮かべている。
「キララ。まずは、俺が、やりますよ」
「……ふうむ。将来の義弟候補殿は、頼もしいのぅ?」
星輝の呟きが怜皇に聞こえたかは定かでないが……ともかくコボルドは森までやってきて、周囲を見回しはじめた。
それを後ろから強襲される。怜皇の、近接攻撃だ。しゃん、という音と共に攻撃を受けたコボルドは慌てて振り返る、が、闇に狙いは定まらない。怜皇の続けての打撃に、あっけなく絶命した。
わずか一匹のコボルドの死体に、怜皇は少し考える。
「これだと、まだ斥候を排除したとは言い難い、ですね」
リアが伝話で連絡をすると、南にも現れたのは一匹だけらしい。
ここで突入する手もあるが……伝話から、紅葉が言った。
「斥候がやられた、とまで思うには時間があると思います。少し待ちましょう」
すると、その言葉通り。北の道に、また、動く明かりが現れた。
●接近
明かりは、慌てているようではない。おそらく、コボルドの様子を確認しに来たというところだろう。
ただ、このとき霧から現れたのは――巨体。棍棒を持ったジャイアントだ。
「これは、連携していった方がいいであろうのう」
星輝は体に黒い昇竜の刻印を浮かべる。取り巻く霧にできる影は、さながら天女舞だ。
そのままジャイアントの足元に飛び込むと……攻撃する間も与えず、部位狙いで脚を切り裂いた。
ゴアアッ! 巨人は大声を上げる。よろめきながら星輝を狙うが、挑発するような鈴の音が響く。怜皇だ。
「……そっちじゃなくて、こっち、ですよ!」
顔を向けるジャイアントに接近。星輝が痛めつけた場所を追撃した。
悲鳴を上げながらも、ジャイアントは間近の怜皇に、棍棒をたたき込む。
ずん、と直撃を受ける怜皇。だが――ダメージは、信じられないほどに浅い。何か、温かい祈りのようなものが痛みを和らげた感覚だった。
「隙だらけだよ」
その巨体に、リアが太刀での斬撃を見舞う。それでジャイアントは動かなくなった。
南側。予想通り、アジトから斥候の第二陣が来た。
背の低い影が持った明かり、三つ。コボルドだ。
たいまつの周辺をうろつく三匹を、紅葉が同様に森に引き込む。
注意深く森に入るコボルドを、最初に襲ったのは――クローディアだった。
「遅いな、亜人」
暗闇から振りかぶった振動刀が、コボルドの背を一閃。両断するように、一撃で倒した。
二匹のコボルドは、ギャギャッ! と慌てる。
一匹がクローディアに向くが、紅葉が背後から太刀を突き刺した。コボルドは血を流しながらも紅葉に向いて、槍を突き出すが――紅葉は巧みに木を盾にし、通さない。
紅葉は正面から、刺突。心臓を貫かれたコボルドは倒れた。
Luegnerは残る一匹に銃を突きつけていた。
「この一匹を帰し……さらなる増援を呼び込む手も……あるかと思いますが……」
ジャイアントがこちらに来ていないことを鑑みての言葉だ。
紅葉は伝話での連絡をしながら言う。
「確かに、北側ではジャイアントも出てきたようなので、さらなるおびき寄せは有効かも知れませんね……」
ただ、向こうも最低限の見張りは保つつもりである可能性はあった。
皆で北側と相談し……その結果、敵に気付かれぬうちに突入することに決まった。
三人は早々に北側と息を合わせ――霧の中、アジトへと踏み出した。
霧の道を、音を立てないようにアジトへ、駆ける。
南側の三人は、気付かれることなくアジトの近くまで来ていた。北と連絡を取り合い、突入の息を整えるが――
ずざざざっ、と矢の雨が降り注ぐ。
「さすがに、この距離では気付かれてしまいますか」
紅葉が見上げると、霧に阻まれながらも、高台のかがり火が近くに見えた。
そして正面から低いうめき声。一匹のジャイアントが門を守っていた。
矢と、巨人の二段構えだが――
紅葉の行動は機敏だった。ひもで括ったライトを、横へ投げる。
すると、矢がそちらに集中した。それを機に、三人は一気に前進していた。
紅葉とLuegnerが、素速くそれぞれの銃でジャイアントを狙撃。ひるんだジャイアントをクローディアの熾烈な斬撃が襲った。
ジャイアントは瀕死になりながらも、棍棒を振り回した。ごっ、と悪視界の中、それがクローディアを直撃する。だが――彼女自身も驚く程にダメージは少ない。
大切な何かに守れているかのような思いが、ふと胸に生まれていた。
ジャイアントの懐で、クローディアは一歩も引かない。
「おまえは、死ぬんだ」
渾身撃が巨人の腹を貫き、息絶えさせた。
三人の前に、霧の要塞の入口が、開いた。
●突入
北側の三人は、道を一気に登坂していた。進みは遅いが距離は短く、ほどなくアジトの大きな影を目の前にした。
と、北から回ってきたのか……正面にジャイアントが一匹見えた。同時に、空から矢が強襲する。
その一本が星輝めがけて飛んでくるが――マテリアルの光がその衝撃をはじき飛ばす。
怜皇の防御障壁だ。
怜皇は自らもムーバブルシールドで矢を防ぐ。ジャイアントはリアに近づいて棍棒を振り下ろす、が、リアは立体的な動きでかわした。
「っと、今は倒れるわけにはいかないんだよね!」
太刀での反撃をたたき込んだ。だが、巨人はまだ倒れない。
大きく棍棒を突き出し、次に狙ったのは星輝だったが……またもそこに滑り込んだのは怜皇だった。身代わりになり、棍棒を受ける。
「……キララは何としてでも、護ります!」
「レオ――その行動には、報いねばならんのう」
星輝は前に出て、低い姿勢からジャイアントを、切り上げた。
続けざまにリアが横一閃。倒れた巨人に神楽鈴でとどめを刺したのは、怜皇だった。
「道が、開きました、ね」
そのままジャイアントを乗り越え、三人は入口から、アジト内部へ。
南側の三人の声も聞こえた。突入は、成功だ。
アジトへ侵入すると――亜人たちの混乱したような声が、つんざいた。
内部は、薄明るい。全体に屋根があるわけではないが、霧も薄かった。
後は――敵を殲滅させるのみ。一堂に会した六人は、それぞれの役割へと、散った。
「ここから、総力戦、ですね」
北から入った怜皇の目についたのは――コボルドとジャイアントの二匹。
怜皇は即座に、直線上にいるコボルドに機導砲。その命までもをつらぬいた。
ジャイアントは驚き、振り返るが……そこを背後から銃弾が襲った。
南から入ったLuegnerである。守りの強みを生かして間近での銃撃をしていた。
「もう……諦めては……どうでしょう」
グォアッ! とジャイアントはLuegnerへの反撃に出る。
だがその前にさらなる射撃が巨体を穿った。離れた位置で、紅葉が拳銃を構えていた。
「私は、後方から援護させてもらいますね」
紅葉の銃弾は、エイミングにより狙い違わず急所にあたっていた。ジャイアントはそのまま倒れ込む。
クローディアは、高台へのはしごを破壊、ゴブリンを容易に降りられなくさせていた。
「南側は、ここだけか。……そちらはどうだ?」
「こっちも今、壊した――よっ」
折れて崩れる北側のはしごをよけているのは、リアだ。
すると、頭上のゴブリンたちがにわかに騒ぎ出す。状況の不利をはじめて悟ったようだ。
高台から外へは落差がありすぎる。こうなると中に飛び降りてくるしかなかった。
だが、そうなればいい的だった。
中には転げて体勢すら整わないゴブリンもいた。その胸部を、ずん! とクローディアの刀が刺し貫いていた。
リアも、反対側で近くに飛び降りてきたゴブリンを相手にしていたが……そこで、ギャギャギャッ、と声を上げるゴブリンがいるのに気付いた。
入口にワイヤートラップをしかけていた星輝も、目を向ける。
物陰に潜んでいたようだが、状況が悪くなったのに気付いて、指示を飛ばしだした一匹のゴブリン。まわりより装備も上物だった。
星輝はにたりと、凄絶に笑った。
「……ほう」
●静寂
一目でわかった。それが、ここのリーダーだと。
そのゴブリンは壁際から、自分も逃げる隙をうかがっているようだった。
「――させないよ」
リアが、瞬脚で素速く近づいた。敵はすぐに察知したが……それでもリアが速い。
スラッシュエッジを袈裟懸けにたたき込まれると壁に激突する。
リアは追撃しようとした。が――そこで、目にも留まらぬ斬撃を喰らった。
「くっ――!」
リーダーのゴブリンは……鋭い剣を、二刀流で使っていた。ぽた、と刃先から血が落ちる。
が、そのゴブリンに、逆側からもスラッシュエッジが切り裂いた。二刀流の一本が、落ちる。
ひたひたと近寄るのは、星輝だ。
「ヌシが頭かや? 少々、行いが過ぎたようじゃの」
リーダーのゴブリンは、そこではじめて焦りを浮かべた。
敵の恐ろしさを、はじめて感じたかのように。
「一人の男が幾多の人の恨み辛みを背負い、最後には貴様らの死を望んで絶命したそうじゃ。呪いは強い。幾多の魂が織りなす強く、黒い希望の祈りじゃ」
星輝は刀を突きつけ、リアと同時に敵を挟む。
「その呪いが今、貴様らに輪廻してきたのじゃ! わしらは言うなれば、限りなく清浄なる黒き祈りの執行を賜って参った。――楽に死ねると思うでないぞ」
殺意をみなぎらせ、再びスラッシュエッジ。逆側にリアがいるので、逃れられない。
リアが浮かべるのは、無慈悲なものに対する怒りだ。
「――君に教えてあげるよ……目の前で仲間も友達も殺される悲しみを。何も出来なかった悔しさを!!」
ほぼ同時に、リアもスラッシュエッジを放つ。猛烈な攻撃を連続でその身に受け、甲高い悲鳴と共に、ゴブリンは息絶えた。
指示を受けたゴブリンたちの多くは、逃げ出そうとしていた。
その一匹が北側出口に走るが――星輝のワイヤートラップに引っかかり、倒れた。
首から血を流しながらも這うゴブリンだが……そこをLuegnerが銃撃する。
ギャッ、ともんどり打ったゴブリンは、息絶え絶えになりながらも外を目指すが……伸ばした腕を、今度はクローディアが突き刺した。
出口を塞ぐように前に回ると……クローディアは、その脳天に刀を振り下ろした。
それは、少なからず敵の士気に影響を与えるであろう光景だった。
「……こんなに無慈悲で血の匂いのする女でも、一緒にいてくれますか? 」
クローディアは、誰にも聞こえない声で、ぽつりと呟いていた。
と、そこで星輝がリーダーの首を取り喧伝した。残りのゴブリンは色めき立ち、統制を欠いて右往左往しだした。
ハンターは、冷静だ。南の入口も、後方の紅葉がしっかりと見張っていた。
「頭脳を失った敵はもう、怖くないですね」
言いながら、確実にゴブリンを撃ってゆく。敵味方がそれぞれに動く中でも狙いを逃さず――敵の武器を狙って、跳弾。
予想外の方向から撃たれたゴブリンは、自分を襲ったものの正体もわからず、死んだ。
両方の出口がふさがり、がむしゃらに逃げ回るゴブリンは……略奪した荷を台にして、屋根へと飛び出そうとした。そこを、一条の光が捕らえた。
「……逃がしは、しません、よ」
怜皇の、機導砲。浅ましい行いを繰り返してきた亜人は、最後には浄化されるかのように、マテリアルのエネルギーの餌食となった。
それを境にアジトは静かになった。
敵が、全滅したのだ。
「やっと、終わりましたね~」
紅葉の言葉に、皆も息をつく。
そこに残ったのは、略奪された品々と、暴虐の一団の無残な亡骸。
Luegnerは何かを思うように、空を見上げて呟いていた。
「最後の思いが……村の皆への謝罪であったのなら……新たな被害者がもういなくなることを……皆に伝えに行ってください……それは間違いなく……あなたの行いに連なる結果なのですから……」
霧の要塞は、静寂に包まれていた。
きっと、気のせいであろう。
そのときほんの少しだけ、空の霧が晴れたようだったのは。
六人は南北に分かれ、森からアジトをにらんでいた。
その南側。霧の先に、アジトのかがり火が浮かぶの見ながら――柊 紅葉(ka3799)は北からの連絡を受けていた。
「わかりました。それじゃあ、こちらからはじめさせてもらいますね」
伝話を降ろし――そして目を仲間に向ける。作戦開始の合図だ。
「では……私がまず……火をつけますね」
Luegner(ka1934)が静かに道に出る。たいまつを地に刺し点火すると木の陰に戻った。
「これで、向こうが明かりに気付くのも時間の問題だろうな」
クローディア(ka3392)は振動刀を握り、臨戦態勢で待ち構えている。
すると遠くでたいまつが揺らめき、ゆっくりとこちらに近づいてくるのが見えた。おそらくは、斥候。
それを待ちながら、紅葉は何とはなしに言っていた。
「それにしても、攻城戦なんて面倒なことこの上ないですね~」
戦闘を目の前にして、緊張もなく。マイペースに仕事をこなす顔がそこにはあった。反してLuegnerは物思いながら霧を見つめる。
「最後の思いが……恨みであったとは……考えたくないですね……」
「彼や村のことは、今となっては私たちにはわからない。今できるのは――敵を殲滅することだけだ」
答えたクローディアの言葉は、静かだ。ただ、心まで圧するかのような空気が、覚醒によって生まれていた。
そして、アジトからやってきた影は、森の手前まで来た。
コボルドが、一匹。地に刺さるたいまつに不審な面持ちを浮かべていた。
と、森から光が瞬く。紅葉が暗闇から光らせているLEDライトだ。
コボルドは、剣を構えつつも森にひた、と入ってきて――
どうっ! 背後からの銃弾に転げた。覚醒によって銀の髪を輝かせる――Luegnerの攻撃だ。
ギャギャッ、と立ち上がり、剣をがむしゃらに振るうが、狙いも定めずにあたらない。
ざんっ、とその背にとどめの刺突を放ったのは、紅葉だった。
北側では、それから少し時間をおいて作戦を開始した。
仁川 リア(ka3483)は、霧の先を見据えていた。
自分も、両親を殺された。それを思い、表情が引き締まっていた。
「……許せないよ、本当に」
「ふむ、必ず、仕留めて見せようのう」
星輝 Amhran(ka0724)は、獲物を前にしたかのような笑みを浮かべ……ランプを取り出す。リアのランタンも合わせ、不審な明かりを作り上げた。
ほどなく、一つのたいまつの明かりが、アジトから向かってきた。
「背の高さから見ると、コボルドか。――さて。復讐タイム、だね」
黄金の翼のようなオーラを発するリア。
星輝が出ようとすると、瀬織 怜皇(ka0684)が星輝の前で神楽鈴を構えていた。髪と瞳の色を変化させ、周囲に蒼き龍の幻影を浮かべている。
「キララ。まずは、俺が、やりますよ」
「……ふうむ。将来の義弟候補殿は、頼もしいのぅ?」
星輝の呟きが怜皇に聞こえたかは定かでないが……ともかくコボルドは森までやってきて、周囲を見回しはじめた。
それを後ろから強襲される。怜皇の、近接攻撃だ。しゃん、という音と共に攻撃を受けたコボルドは慌てて振り返る、が、闇に狙いは定まらない。怜皇の続けての打撃に、あっけなく絶命した。
わずか一匹のコボルドの死体に、怜皇は少し考える。
「これだと、まだ斥候を排除したとは言い難い、ですね」
リアが伝話で連絡をすると、南にも現れたのは一匹だけらしい。
ここで突入する手もあるが……伝話から、紅葉が言った。
「斥候がやられた、とまで思うには時間があると思います。少し待ちましょう」
すると、その言葉通り。北の道に、また、動く明かりが現れた。
●接近
明かりは、慌てているようではない。おそらく、コボルドの様子を確認しに来たというところだろう。
ただ、このとき霧から現れたのは――巨体。棍棒を持ったジャイアントだ。
「これは、連携していった方がいいであろうのう」
星輝は体に黒い昇竜の刻印を浮かべる。取り巻く霧にできる影は、さながら天女舞だ。
そのままジャイアントの足元に飛び込むと……攻撃する間も与えず、部位狙いで脚を切り裂いた。
ゴアアッ! 巨人は大声を上げる。よろめきながら星輝を狙うが、挑発するような鈴の音が響く。怜皇だ。
「……そっちじゃなくて、こっち、ですよ!」
顔を向けるジャイアントに接近。星輝が痛めつけた場所を追撃した。
悲鳴を上げながらも、ジャイアントは間近の怜皇に、棍棒をたたき込む。
ずん、と直撃を受ける怜皇。だが――ダメージは、信じられないほどに浅い。何か、温かい祈りのようなものが痛みを和らげた感覚だった。
「隙だらけだよ」
その巨体に、リアが太刀での斬撃を見舞う。それでジャイアントは動かなくなった。
南側。予想通り、アジトから斥候の第二陣が来た。
背の低い影が持った明かり、三つ。コボルドだ。
たいまつの周辺をうろつく三匹を、紅葉が同様に森に引き込む。
注意深く森に入るコボルドを、最初に襲ったのは――クローディアだった。
「遅いな、亜人」
暗闇から振りかぶった振動刀が、コボルドの背を一閃。両断するように、一撃で倒した。
二匹のコボルドは、ギャギャッ! と慌てる。
一匹がクローディアに向くが、紅葉が背後から太刀を突き刺した。コボルドは血を流しながらも紅葉に向いて、槍を突き出すが――紅葉は巧みに木を盾にし、通さない。
紅葉は正面から、刺突。心臓を貫かれたコボルドは倒れた。
Luegnerは残る一匹に銃を突きつけていた。
「この一匹を帰し……さらなる増援を呼び込む手も……あるかと思いますが……」
ジャイアントがこちらに来ていないことを鑑みての言葉だ。
紅葉は伝話での連絡をしながら言う。
「確かに、北側ではジャイアントも出てきたようなので、さらなるおびき寄せは有効かも知れませんね……」
ただ、向こうも最低限の見張りは保つつもりである可能性はあった。
皆で北側と相談し……その結果、敵に気付かれぬうちに突入することに決まった。
三人は早々に北側と息を合わせ――霧の中、アジトへと踏み出した。
霧の道を、音を立てないようにアジトへ、駆ける。
南側の三人は、気付かれることなくアジトの近くまで来ていた。北と連絡を取り合い、突入の息を整えるが――
ずざざざっ、と矢の雨が降り注ぐ。
「さすがに、この距離では気付かれてしまいますか」
紅葉が見上げると、霧に阻まれながらも、高台のかがり火が近くに見えた。
そして正面から低いうめき声。一匹のジャイアントが門を守っていた。
矢と、巨人の二段構えだが――
紅葉の行動は機敏だった。ひもで括ったライトを、横へ投げる。
すると、矢がそちらに集中した。それを機に、三人は一気に前進していた。
紅葉とLuegnerが、素速くそれぞれの銃でジャイアントを狙撃。ひるんだジャイアントをクローディアの熾烈な斬撃が襲った。
ジャイアントは瀕死になりながらも、棍棒を振り回した。ごっ、と悪視界の中、それがクローディアを直撃する。だが――彼女自身も驚く程にダメージは少ない。
大切な何かに守れているかのような思いが、ふと胸に生まれていた。
ジャイアントの懐で、クローディアは一歩も引かない。
「おまえは、死ぬんだ」
渾身撃が巨人の腹を貫き、息絶えさせた。
三人の前に、霧の要塞の入口が、開いた。
●突入
北側の三人は、道を一気に登坂していた。進みは遅いが距離は短く、ほどなくアジトの大きな影を目の前にした。
と、北から回ってきたのか……正面にジャイアントが一匹見えた。同時に、空から矢が強襲する。
その一本が星輝めがけて飛んでくるが――マテリアルの光がその衝撃をはじき飛ばす。
怜皇の防御障壁だ。
怜皇は自らもムーバブルシールドで矢を防ぐ。ジャイアントはリアに近づいて棍棒を振り下ろす、が、リアは立体的な動きでかわした。
「っと、今は倒れるわけにはいかないんだよね!」
太刀での反撃をたたき込んだ。だが、巨人はまだ倒れない。
大きく棍棒を突き出し、次に狙ったのは星輝だったが……またもそこに滑り込んだのは怜皇だった。身代わりになり、棍棒を受ける。
「……キララは何としてでも、護ります!」
「レオ――その行動には、報いねばならんのう」
星輝は前に出て、低い姿勢からジャイアントを、切り上げた。
続けざまにリアが横一閃。倒れた巨人に神楽鈴でとどめを刺したのは、怜皇だった。
「道が、開きました、ね」
そのままジャイアントを乗り越え、三人は入口から、アジト内部へ。
南側の三人の声も聞こえた。突入は、成功だ。
アジトへ侵入すると――亜人たちの混乱したような声が、つんざいた。
内部は、薄明るい。全体に屋根があるわけではないが、霧も薄かった。
後は――敵を殲滅させるのみ。一堂に会した六人は、それぞれの役割へと、散った。
「ここから、総力戦、ですね」
北から入った怜皇の目についたのは――コボルドとジャイアントの二匹。
怜皇は即座に、直線上にいるコボルドに機導砲。その命までもをつらぬいた。
ジャイアントは驚き、振り返るが……そこを背後から銃弾が襲った。
南から入ったLuegnerである。守りの強みを生かして間近での銃撃をしていた。
「もう……諦めては……どうでしょう」
グォアッ! とジャイアントはLuegnerへの反撃に出る。
だがその前にさらなる射撃が巨体を穿った。離れた位置で、紅葉が拳銃を構えていた。
「私は、後方から援護させてもらいますね」
紅葉の銃弾は、エイミングにより狙い違わず急所にあたっていた。ジャイアントはそのまま倒れ込む。
クローディアは、高台へのはしごを破壊、ゴブリンを容易に降りられなくさせていた。
「南側は、ここだけか。……そちらはどうだ?」
「こっちも今、壊した――よっ」
折れて崩れる北側のはしごをよけているのは、リアだ。
すると、頭上のゴブリンたちがにわかに騒ぎ出す。状況の不利をはじめて悟ったようだ。
高台から外へは落差がありすぎる。こうなると中に飛び降りてくるしかなかった。
だが、そうなればいい的だった。
中には転げて体勢すら整わないゴブリンもいた。その胸部を、ずん! とクローディアの刀が刺し貫いていた。
リアも、反対側で近くに飛び降りてきたゴブリンを相手にしていたが……そこで、ギャギャギャッ、と声を上げるゴブリンがいるのに気付いた。
入口にワイヤートラップをしかけていた星輝も、目を向ける。
物陰に潜んでいたようだが、状況が悪くなったのに気付いて、指示を飛ばしだした一匹のゴブリン。まわりより装備も上物だった。
星輝はにたりと、凄絶に笑った。
「……ほう」
●静寂
一目でわかった。それが、ここのリーダーだと。
そのゴブリンは壁際から、自分も逃げる隙をうかがっているようだった。
「――させないよ」
リアが、瞬脚で素速く近づいた。敵はすぐに察知したが……それでもリアが速い。
スラッシュエッジを袈裟懸けにたたき込まれると壁に激突する。
リアは追撃しようとした。が――そこで、目にも留まらぬ斬撃を喰らった。
「くっ――!」
リーダーのゴブリンは……鋭い剣を、二刀流で使っていた。ぽた、と刃先から血が落ちる。
が、そのゴブリンに、逆側からもスラッシュエッジが切り裂いた。二刀流の一本が、落ちる。
ひたひたと近寄るのは、星輝だ。
「ヌシが頭かや? 少々、行いが過ぎたようじゃの」
リーダーのゴブリンは、そこではじめて焦りを浮かべた。
敵の恐ろしさを、はじめて感じたかのように。
「一人の男が幾多の人の恨み辛みを背負い、最後には貴様らの死を望んで絶命したそうじゃ。呪いは強い。幾多の魂が織りなす強く、黒い希望の祈りじゃ」
星輝は刀を突きつけ、リアと同時に敵を挟む。
「その呪いが今、貴様らに輪廻してきたのじゃ! わしらは言うなれば、限りなく清浄なる黒き祈りの執行を賜って参った。――楽に死ねると思うでないぞ」
殺意をみなぎらせ、再びスラッシュエッジ。逆側にリアがいるので、逃れられない。
リアが浮かべるのは、無慈悲なものに対する怒りだ。
「――君に教えてあげるよ……目の前で仲間も友達も殺される悲しみを。何も出来なかった悔しさを!!」
ほぼ同時に、リアもスラッシュエッジを放つ。猛烈な攻撃を連続でその身に受け、甲高い悲鳴と共に、ゴブリンは息絶えた。
指示を受けたゴブリンたちの多くは、逃げ出そうとしていた。
その一匹が北側出口に走るが――星輝のワイヤートラップに引っかかり、倒れた。
首から血を流しながらも這うゴブリンだが……そこをLuegnerが銃撃する。
ギャッ、ともんどり打ったゴブリンは、息絶え絶えになりながらも外を目指すが……伸ばした腕を、今度はクローディアが突き刺した。
出口を塞ぐように前に回ると……クローディアは、その脳天に刀を振り下ろした。
それは、少なからず敵の士気に影響を与えるであろう光景だった。
「……こんなに無慈悲で血の匂いのする女でも、一緒にいてくれますか? 」
クローディアは、誰にも聞こえない声で、ぽつりと呟いていた。
と、そこで星輝がリーダーの首を取り喧伝した。残りのゴブリンは色めき立ち、統制を欠いて右往左往しだした。
ハンターは、冷静だ。南の入口も、後方の紅葉がしっかりと見張っていた。
「頭脳を失った敵はもう、怖くないですね」
言いながら、確実にゴブリンを撃ってゆく。敵味方がそれぞれに動く中でも狙いを逃さず――敵の武器を狙って、跳弾。
予想外の方向から撃たれたゴブリンは、自分を襲ったものの正体もわからず、死んだ。
両方の出口がふさがり、がむしゃらに逃げ回るゴブリンは……略奪した荷を台にして、屋根へと飛び出そうとした。そこを、一条の光が捕らえた。
「……逃がしは、しません、よ」
怜皇の、機導砲。浅ましい行いを繰り返してきた亜人は、最後には浄化されるかのように、マテリアルのエネルギーの餌食となった。
それを境にアジトは静かになった。
敵が、全滅したのだ。
「やっと、終わりましたね~」
紅葉の言葉に、皆も息をつく。
そこに残ったのは、略奪された品々と、暴虐の一団の無残な亡骸。
Luegnerは何かを思うように、空を見上げて呟いていた。
「最後の思いが……村の皆への謝罪であったのなら……新たな被害者がもういなくなることを……皆に伝えに行ってください……それは間違いなく……あなたの行いに連なる結果なのですから……」
霧の要塞は、静寂に包まれていた。
きっと、気のせいであろう。
そのときほんの少しだけ、空の霧が晴れたようだったのは。
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/01/04 19:21:53 |
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相談卓 星輝 Amhran(ka0724) エルフ|10才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/01/06 11:09:02 |