アウグスタのキャロル

マスター:三田村 薫

シナリオ形態
イベント
難易度
やや難しい
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2018/12/20 12:00
完成日
2018/12/27 00:15

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出? もっと見る

オープニング

●孤児院のクリスマス
 その孤児院は厳しい園長で知られる院であった。厳しいと言っても、里親の条件がやたらと厳しいだけで、虐待の類はない。形はどうであれ、院長は子どもたちの幸せと安全を願っている。
 先日、ここのところ同盟を騒がせている歪虚と、孤児たちの接触が明らかになった。これ以上、子どもたちと歪虚の接点を作りたくない。そう思った院長は調査に対してやや距離を置き気味ではあったが、ハンターたちの説得によって、子どもたちが話した歪虚・アウグスタの資料をハンターたちに渡した。
 それ以来、アウグスタの姿は見かけない。彼女は、遠くの町のハロウィンをめちゃくちゃにしたり、郷祭に出没したり、フマーレの町で自分の手下にしたハンターを使って事件を起こしている様だが、この孤児院は今のところ何もない。
 アウグスタはこの孤児院のことなど忘れてしまったのだろう。院長や職員はそう思って徐々に警戒心を解きつつある。ずっと神経を張っていては疲れてしまう。
「さあ、皆さん、今日はクリスマスのごちそうですよ」
 院長はあれ以来、少しだけ子どもたちに甘くなった。身体に悪いと制限していたお菓子も少し量が増えた。今日も、例年より少し贅沢なクリスマスのごちそうだ。職員たちも楽しく作った。だって、ごちそうだもの。贅沢に作らないと楽しくない。
「わーい!」
「おいしそう!」
「良いの? ケーキまである!」
「良いのよ。今日だけですからね。ちゃんと歯磨きをするんですよ」

●獣のキャロル
「獣の数は人を表しているそうよ」
 孤児院が見える場所で、一人の少女が、三メートルはあろうかという大きな蜘蛛に乗って呟いた。その足下には、小型犬サイズの蜘蛛が蠢いている。
 彼女はその数を把握していた。六百六十六。この数だけ用意したのだから。
 その数が何を示しているのか、彼女は知らない。ただ、リアルブルーから来た一部の人間にはあまり好かれていないらしいと言うことだけ知っている。
「きっと、この蜘蛛をハンターたちが倒しにくるわね」
 くすりと彼女は微笑む。
「さ、あなたたち、その数を示すのよ。ハンターたちがその数に気付くように! 自分たちの不幸を、世界の不幸を想像するように!」
 子どもらしい思いつき。そういえば、ブルーの一部地域では、夜の蜘蛛は不吉だった筈だ。
「夜に、獣の数だけ蜘蛛が来るわ」
 少女は詩を諳んじるように言葉を紡ぐ。蜘蛛が巣を張るように。
 その言葉が、人の尊厳を蝕むのかのように。
「ええ、数がわからなくても、きっと怖いでしょうね」

 蜘蛛たちは孤児院に向かって行く。

 獣の数字と同じ数。

 六六六。

●Jingle Spider
 食事を終えて、皆で歌ったりゲームに興じていると、一人の子どもが異音に気付いた。
「ねえ、変な音が聞こえませんか?」
「変な音?」
「なんだが、がちゃがちゃうるさいんです」
 その言葉に、一人の職員が様子を見に外に向かった。彼はすぐに戻って来た。顔色を青くして。
「どうしましたか」
 ただならぬ気配を感じた院長が、険しい顔で言う。
「く、蜘蛛が! 犬くらいの蜘蛛がいるんです! それも大群が!」
「大群ですって?」
 院長は自分も様子を見に行こうと立ち上がるが、職員がそれを押しとどめた。
「駄目です院長! 大群って言っても、蟻の大群みたいな可愛い数じゃない! 百、二百、三百……いやもっといる! この孤児院を囲んでいます!」
「すぐに避難を……」
「裏が無事なら。正面はもう駄目です!」
 しかし、裏口を見に行った職員もまた首を横に振って戻ってくる。
「駄目、囲まれてるわ」
「なんてこと……」
「僕たちどうなっちゃうの?」
 子どもたちが院長を見上げる。院長はいつだって、僕たちを守ってきてくださった。今度もきっと大丈夫。それでも、その院長がまだ指示を出さないことが子どもたちには不安だった。
 院長はしばらく蜘蛛ががちゃがちゃ言う音を、唇を噛んで聞いていた。やがて顔を上げると、いつもの毅然とした態度で言い放つ。
「皆さん、二階に行きましょう。その上で全ての扉を閉めて、私たちは戦えるものを持ちましょう。近隣の方がオフィスに通報してくれるはずです。ハンターはきっと来ます。それまで持ちこたえるの。行きましょう」

●ハンターオフィスにて
「イベントごとにちょっかい掛けてるんじゃねぇぞ、あの女」
 オフィス職員C.J.は苛立ったように毒づいた。彼は通報の内容をハンターたちに説明している。
「知ってる人もいるかもしれないね。前にアウグスタの調査で対象になった孤児院だよ。最初はあんまり協力的じゃなかったけど、ハンターたちの説得で口を割ってくれたところだ。アウグスタは孤児院が喋ったことを知らないと思うんだけどな……あれ以来接触なかったみたいだし。単に知ってるところを冷やかしてるくらいのつもりかもしれない」
 それから、彼は息を吐いてからハンターたちを見上げた。
「孤児院は籠城してるみたい。でも、小型犬くらいのブリキ製蜘蛛が優に五百は超えてるんだよ。建物に全部登ったりしたら倒壊の危険もある。何だかんだで金属だから多く集まれば重いはずだ。そうなる前に少しでも減らして。お願いだよ」

リプレイ本文

●Joy to the world
「あっはっはっは! とんだクリスマスもあったもんだね!」
 フワ ハヤテ(ka0004)は一階部分を覆い尽くす蜘蛛を見るや高らかに笑う。
「わふ! 悪い子は袋に詰めて持って……っちゃえないくらいたくさんですね?」
 数の多い歪虚退治、とは聞いていたが、実際に見るとスケール感が違う。アルマ・A・エインズワース(ka4901)は、少々慌てたように見えた。
「クリスマスにガラクタを送り付けるとは、とんだ嫌がらせもあったもんだな」
「本当に、随分嫌なプレゼントだわね…」
 ハンターオフィスに飾ってあったサンタ帽を拝借したレイオス・アクアウォーカー(ka1990)が帽子の上から頭を掻く。マリィア・バルデス(ka5848)もそれに同意して頷いた。
「アウグスタ……聖輝節を共に祝う相手がいなくて拗ねたのでは」
 と、推測しているのはGacrux(ka2726)である。
「クリスマスにたくさんねぇ。でもクリスマスって、お祝い事というか、聖書読んでお祈りしたりお歌歌うような?」
 フューリト・クローバー(ka7146)は蠢く蜘蛛を眺めながら首を傾げる。それを聞いて、Gacruxは肩を竦めた。
「まあ、彼女がどの程度聖輝節を理解しているかは微妙ですね」
「祝日でも一人じゃない……って、こういう意味は違うと思うの」
「本当に困ったものだ」
 眉を寄せるのはイリアス(ka0789)とレオン(ka5108)である。この二人も、アウグスタとの縁は浅くない。
「報復……という訳ではないのか……?」
 呻くようにレイア・アローネ(ka4082)が呟く。
「くそっ、あまり敵と交流するべきではないな……どうしても情が移ってしまう……いや……情をかけた上で倒さなければ……倒してやらなければならないのかもしれないな……」
 あの時、郷祭で楽しそうにしていた少女の顔が脳裏を過ぎった。けれど、この惨事を引き起こしているのも彼女だとすると……複雑な思いが胸中で混ざり合う。
「アウグスタは今、一人ぼっちなのネ……デモ、だからっテ」
 パトリシア=K=ポラリス(ka5996)は、先日から続くアウグスタの契約者騒動についての報告書に目を通していた。契約者はひとまずアウグスタから引き離されている。他に仲間がいるわけでないなら、彼女は一人だ。しかし、だからと言って……。
「誰かを傷つけていいワケじゃない」
「子どもたちを襲うなんて許せませんっ」
 憤慨しているUisca Amhran(ka0754)。その隣で、しばし絶句していたセツナ・ウリヤノヴァ(ka5645)はやがて口を開いた。
「子供達の笑顔がない聖輝節は聖輝節じゃありません」
 蠢く蜘蛛。
「子供の頃の私なら泣きます……減らしましょう。いえ、全部」
 刀を抜いた。
「消しましょう」

「シオンー。あれ全部じゅっとしていいものみたいです」
 アルマが目をきらきらさせながら、相棒たる仙堂 紫苑(ka5953)に告げると、紫苑は箒に跨がりながら、顔を上げた。
「おおアルマ、気合入ってんな」
「シオン、箒乗ってどっか行くです?」
「俺は飛んで行って、向こう側から攻めてみる。攻めれそうになかったら籠城してるから早く来いよ」
「わふ! すぐ行くですー! 呼んでくださいです!」

 夢路 まよい(ka1328)はマジックフライトをかけた杖で、ユーリヤ・ポルニツァ(ka5815)は魔箒で屋根に上がる。エラ・“dJehuty”・ベル(ka3142)、とレイオスは索敵と殲滅のためにフライングスレッドに乗って飛び上がった。
「身寄りのない子供達に襲撃……きっと、ボクみたいに歪虚に肉親を奪われた子も少なからずいるはず。だから、彼らが心細いときに必要なものになる」
 ユーリヤは拡声器を取り出した。高所の風に吹かれて、杖にぶら下がる鐘が鳴る。
「そう、ヒーローさ!」
 かん、と鐘を鳴らすと、彼女は拡声器で呼びかけた。
「皆! いい子にしてたかい? ボクはジェド・マロースの娘、スネグーラチカさ! 君達を助けに来た!」
 ジェド・マロースは一部地域ではサンタクロース的な存在で、スネグーラチカはその娘、あるいは孫とされている。クリスマスから新年にかけてのキャラクターとしてはなかなか個性的な存在だ。今のユーリヤの装備も、そのスネグーラチカにちなんだものになっている。パールと花飾りをあしらったスカートのまよいと並んで、愛らしい妖精が二人、降り立ったようでもあった。
「聖夜の奇跡をご覧に入れるよ!」
 スノーホワイト。広範囲に雪を降らせる魔法だ。触れても冷たくはなく、積もることもない。だが、クリスマスを楽しくするにはぴったりの幻影。

 央崎 遥華(ka5644)、パトリシア、紫苑、玲瓏(ka7114)の四人は、その雪の中を二階の窓に向かって飛んだ。パトリシアがハンターの到来を知らせるようにレクイエムを歌う。クリスマスキャロル風のアイデアル・ソングを陽気に歌うレイオスの声と重なった。
 遥華が二階の窓を叩く。明らかに人の手が叩く音に、ハンターと確信したらしい職員が、安堵の表情を見せながらカーテンを開けた。パトリシアがにこっと笑いかける。
「サンタを中に入れてくださいナ♪」
 彼女の服装は丈の短いサンタ服で、その姿を見て子どもたちは一瞬だけ状況を忘れて喜んだ。職員が窓を開けると、一同は子どもたちに笑顔を見せながら入り込む。紫苑は喚く子どもたちを宥めながら、連れてきた鈴蘭型妖精を預けた。
「幸運を運んでくる妖精だぞ、もうちょっとおとなしくしてろよな」
 外には自分の相棒始め、頼りになるハンターたちがいる。アルマはやる気だった。事態の悪化はしないだろうと彼は思っている。
「央崎です。今四名が窓から入ることに成功しました」
 遥華がトランシーバーで友軍に報告を済ませる。紫苑は窓から外を見た。飛ぶハンターもいれば、地上で白兵戦を繰り広げるハンターもいる。確実に数は減るだろう。
「待ってれば誰か来るだろ。俺は階段前で張ってる」
「パティも行きマス」
「私は窓から敵を片付けます」
「余裕があれば屋根や外壁も見るけど、私も窓側から防衛しましょう」
 玲瓏と遥華も自らの方針を告げた。窓に二人、階下に二人。良いバランスだ。

「孤児院の子供にヒーローショーをプレゼントだ」
 レイオスはフライングスレッドで外壁に向かう。窓から遥華と玲瓏が顔を出しているのに手を振った。二人は中の子どもたちに彼の存在を教える。
 彼はハンドベルを鳴らしながら、アイデアル・ソングをクリスマスキャロル風に歌っている。もろびとこぞりて。日本語の歌詞は少々難解だが、英語なら「Joy to the world」、世界に喜びを。アップテンポなアレンジも多い曲だ。
「刺突一閃! クリスマススペシャルだ!」
 リミットオーバーの力を解放する。ソウルエッジをデイブレイカーに付与して、彼は壁スレスレに走りながら剣を突き出した。
 けたたましい金属音が轟いた。ジングルベルと言うにはやや無骨だ。剣を高く掲げて口笛を吹きながら一度壁から離れる。歓声が上がった。
「しかし、弱いくせに数だけは多いな。何体いるのやら」
 数を数えようとしたその時だった。
「夢路が隕石を降らせる! 消し炭になりたくなかったら注意すると良いよ!」
 ハヤテの陽気な注意喚起が彼の度肝を抜いた。

「まよいだよ。今、屋根にいるんだけど、皆が本格的に進撃する前に七芒星……メテオスウォームを降らせるから、気をつけてね。できるだけ中ほどを狙うけど」
「わかった、周知しよう」
「集中するからちょっと時間かかるよ」
 同じ魔術師であるハヤテはそれがどれほど危険かわかっている。トランシーバーを持参していないハンターもいるだろう。彼は声を張り上げた。
「夢路が隕石を降らせる! 消し炭になりたくなかったら注意すると良いよ!」

 エラもまよいからの通信を受け取っていた。彼女はソリで飛びながら、眼下の仲間たちに声を張る。無駄な被害ほど避けたいものはない。
「火球が降ります。可能なら蜘蛛から一度離れて」
 そしてエラ自身も範囲から離脱した。

「みんなー! これから流れ星がたくさん降るって! 窓に近づき過ぎないで見ていてね!」
 ユーリヤも拡声器で周知した。二階窓から顔を出していた玲瓏は頭を引っ込め、窓を閉める。仲間の誤爆は疑っていないが、爆発によって何かの破片が飛んでくる可能性はある。予期せぬ怪我で救急外来に担ぎ込まれる患者は出したくない。

「なっ!?」
「マジかよ!」
 それに仰天したレイアが空を見上げ、レイオスがソリを全力で走らせる。元々蜘蛛にそこまで接近していなかった南條 真水(ka2377)はこれを幸いと駆け出した。
「大変!」
 歌っていたイリアスも蜘蛛の群から距離を取る。

「ディーナ? パティだヨ! お星様たくさん降るって!」
「わかったの!」
 呼びかけの周知に加え、パトリシアから伝話を受けたディーナ・フェルミ(ka5843)もまた全速力で駆け出した。

「天空に輝ける星々よ、七つの罪を焼き尽くす業火となれ……ヘプタグラム!」
 天上に描かれた七芒星から、火球が降り注ぐ。爆音、轟音を響かせたそれは、まるで世界の終わりをもたらしたかの様だった。蜘蛛が次々に吹き飛び、バラバラになって文字通り塵になる。
「黙示録ってこんな感じなのかね」
 レイオスがしみじみと言った。
「南條さん的には蜘蛛がこれだけいる方が黙示録です……」
 真水が薄目で蜘蛛が減る様を見守っている。ぐるぐる眼鏡の下で、本当に目が回りそうだった。

「ふふ……粋な……いや、酔狂とでも言おうかのう」
 蜜鈴=カメーリア・ルージュ(ka4009)はその様子を眺めている。一路、孤児院を目指す蜘蛛が、爆風で跡形もなく潰れていく様は痛快ですらあった。
「露払い、感謝しおるよ、まよい。では妾も参ろうか」
 彼女は装備の裾をはためかせながら、孤児院に向かう。同行するのは同じ方針のUiscaだ。彼女はアイデアル・ソングを高らかに歌い上げている。今回、多くの歌唱スキルを持ち込んだハンターたち同様、彼女もまた子どもたちを鼓舞するつもりでいる。
「蜜鈴様、Uisca様、私もお供させて頂けないでしょうか?」
 バイクのフィロ(ka6966)が声を掛ける。二人は驚いた。フィロは数日以内に深手を負ったらしく、まだ新しい治療の跡が見える。スキルはおろか、覚醒も難しいに違いない。
「フィロさん、その怪我でいらしたんですか?」
「はい……この大事な時にこの体たらく……本当に申し訳ありません。以前お邪魔した施設でしたので、心配で」
「構わぬよ。ただ用心おし。これ以上傷を増やしたら、おんしと会うたことのある子どもたちがびっくりしよるからね」
 蜜鈴は蜘蛛の群れに歩み寄る。その途中で蜘蛛をくしゃりと踏みつぶした。
「ふふ、穢らわしい身で妾に触れるで無いよ?」
 孤児院の入り口を見据える。フィロがバイクのアクセルを回す音がした。
「冷たき女王の腕。伸ばす御手より舞うは氷華。開く花弁に頭を垂れ、奪いし想いに懺悔せよ」
 歩み寄りながら唱えると、入り口周辺に雪が吹き荒れた。スネグーラチカの降らせる雪が、その威力を高める。吹雪の形をしたマテリアルに、範囲にいた蜘蛛はその半分が凍り付いて弾け飛んだ。隙間が空く。
 それでも残った蜘蛛たちに、Uiscaが龍獄の追撃を加えた。無数の龍の爪、牙が、広い範囲で蜘蛛を貫き、蜜鈴が拓いた道を更に広げた。三人はそこを一気に走り抜けた。ドアを開ける。
「お姉ちゃんたちが助けに来たよ!」
 Uiscaが声を掛けた。ドアの隙間から孤児院内部に滑り込む。灯りはついたままだ。今ので、捌ききれなかった蜘蛛が数匹侵入した。
「三人とも! ピカッとするカラ、注意してくださいナ!」
 パトリシアの声がした。二階から入っていたのだろう。一同は警告に従った。五色光符陣の結界は三人も巻き込んだが、これが焼くのは敵だけだ。まぶたの向こうで閃光の気配がする。目を開けると、蜘蛛はさっぱり消えていた。
「まあ! フィロさん!」
「院長、皆様ご無事ですか」
 孤児院の院長がフィロを見て驚いた顔をする。
「あなた、その怪我は……いえ、今日の傷ではありませんね? その怪我で来てくれたの?」
「はい。院長、あなた様もお部屋に。終わったら声掛けしますので絶対に出てこないで下さい」
「院長」
 紫苑がフィロの言葉に頷いた。
「彼女の言うとおりにしてください。少々古い建物ですので、他から入って来る可能性もあります。このまま二階に」
「わかりました。後は頼みますけど……傷を増やしては駄目よ」
 その時だった。一階のどこかで、窓が割れる音がした。紫苑が顔をしかめる。
「そりゃあ、これだけ蜘蛛が取りついてればどこかしら割れますよね」
「ここで陣取ってマショ。蜘蛛さん来たら、ここで迎撃」
「そうじゃのぅ。下手に分散しても手薄になりよる。二階はどうじゃ?」
「ハルと玲瓏が張ってマス」
「屋根にはまよいさんとユーリヤさんもいます。上は大丈夫でしょう。飛んでるハンターもいるし」
「絶対に、二階には侵入させません」
 フィロが頷いた。

●The first noel
「もしもし、アルマ聞こえるか?」
「はいです! 聞こえてるですー! シオン、そっちはどうですかー?」
「一階の窓が割れた。ただ、一直線に二階を目指してるって感じじゃなさそうだ。屋内で迷ってるらしい。今のところ階段前で四人張ってるが、群がってくる気配はない。様子を見ていけそうなら、こっちから撃って出る」
 Uiscaは内側の人数が足りている、と言うことで外の殲滅に向かった。龍獄のあの範囲なら、かなり効率良く減らせるだろう。
「了解ですー! もしどどーっと来ちゃったら呼んでくださいです。窓以外からでも入れそうなところあるです?」
「それはまだわからない。ただ、窓が割れるくらいだからどこか脆いところが壊れる可能性はあるな。何かあったらまたかける」
「はーい!」
 大好きな相棒との通話を終える。覚醒したアルマは、幻影の黒衣、に吸血鬼じみた容貌になる。彼はこの姿をもってして、自らを黒いサンタクロースと称した。赤のサンタ仮装が数名いるためだ。ダークヒーロー的な立ち位置を目指す。
「悪い子達! 暖炉の炎と氷の揺り籠、どっちがいいです?」
 当然ながら、答える蜘蛛はない。アルマはふむ、と考えてから、
「それじゃあ……暖炉の炎で、じゅっとしちゃいます?」
 暁の呼び声。戦いの夜に、早く朝が来るように。この悪夢の様な晩が終わるように。青白い炎が伸ばされた手の様に燃え広がる。徐々に色を薄くしていく炎の中で、かなりの数が燃えていく。
「壊して遊ぶですー! これだけいればたくさん遊べるですー!」

 その様子を、紫苑が建物の中から見ていた。
「大分減ったな。そろそろ見えてくる……あー、派手にやってんな」
 白い炎が、朝日のように眩しい。彼は目を細めた。相棒は自分に気付いて手を振る。紫苑も振り返した。

「さて、倒壊の恐れがあるなら出し惜しみはなしだ」
 ハヤテはダブルキャストを用いた。フォースリングで五本飛ばせるマジックアローに、射線さえ通れば一直線を貫けるライトニングボルト。光の矢が、雷撃が、蜘蛛を潰していく。
「穿て。散矢」
 その後ろから、エラも同じような魔法の矢で壁に取りついた蜘蛛を狙って行く。
「ベルです。多少は減ったようですが、二階、何か見えますか? どうぞ」
「央崎です。そうですね、こちらから見てもそれなりに数は減ってると思います。とはいえ既に壁についてるのがいますから……建物を覆うのが目的に見えますね……ひとまず、二階を目指しているものについては玲瓏さんと私で対応しています。どうぞ」
「了解しました。引き続き警戒してください」
「まったくね、孤児院を巨大な巣にでもするつもりなのかな? 建物を巣にするなんて蜘蛛らしくないね」
「土を掘る地蜘蛛と言うのもいますからね。そもそも巣を作るのかどうかも疑わしいですが」
「そうだねぇ、戦って散ることが目的で作られている印象は受けるね」
 ハンターたちが早急に倒してしまうというのもあるが、今のところ、ハヤテはこれらの蜘蛛が巣を作っているのを見たことはない。

 セツナは太刀を抜きながら、鋭い目で蜘蛛を見据えた。子どもたちの笑顔がないクリスマスなんて。己が子どもの時分なら泣いていたであろう。他者の恐怖を想像できる彼女の、蜘蛛を殲滅する決心は固い。
 彼女は紅月を振るった。太刀が地面を擦り、発火する。蜘蛛は真っ二つになって空高く飛んだ。彼女はそのまま鞘に刀を納める。次で蹴散らす。そのまま、彼女は留まらず、敵からの攻撃に備えた。
 雪が降る中で、次の攻撃に備えて刀の柄を握る彼女の姿は、それこそが一種の幻想の様であった。

 レオンはフューリトに掛けてもらったアンチボディの障壁を感じながら、ソウルトーチを発動した。それで、一部の蜘蛛たちはそれに反応して彼の元に群がってくる。
 防御さえ固めていれば怖い敵ではない。群がってくるのを振り落とす。
 その様子を、フライングスレッドに乗ったフューリトは遠目から確認していた。
「やっぱりあの数に群がられると辛いよねー」
 今は距離がある。彼女はレオンに向かって滑空して行った。
「レオンさーん」
 フューリトは呼びかけた。
「群がってるの落とすよー、今行くねー」
「お願いします」
 顔に飛びつこうとするのを避けて、レオンはそれに返事をした。
 ソリの速度はそこまでではない。方向転換をしながら、彼女はソリを走らせた。

「子供達に被害なんて出させないのさっさと全部居なくなれなの~」
 ディーナはレイバシアーを振り回しながら敵陣に突っ込んだ。セイクリッドフラッシュが炸裂する。彼女自身から広がる光の波動が、周辺の敵をまとめて散らした。
「聖夜の平和はこのサンタ仮面が守ります……孤児院から離れなさい……セイクリッドフラッシュ……!」
 ミニスカサンタ衣装に身を包んだサクラ・エルフリード(ka2598)は、フライングスレッドで壁スレスレに走った。彼女もまたセイクリッドフラッシュで壁際の敵を消し去る。蜘蛛が消えたところの窓が割れているのに気付いた。そういえば、紫苑がさっきトランシーバーで窓が割れているらしいことを共有していた。彼女は近くにいたディーナに声を掛ける。
「ディーナさん……ここの窓が割れているようです」
「大変なの! ここから蜘蛛が入っちゃうの!」
 ディーナは慌てた。サクラはトランシーバーに向かって声を掛けた。
「サクラです……割れた窓を特定しました……私とディーナさんで守ります」
「こちら仙堂。了解しました。助かります。入った分はこちらで迎撃しましょう」
「了解しました……ディーナさん、こちらへ」
 ソリが滑空する。ディーナはメイスを振り上げた。

 レイアは守りの構えで一部の蜘蛛をせき止めた。だが、あくまでそれは彼女の傍を通り過ぎようとするものだけで、遠いものは止められない。それでも、一部はレイアの前で止められた。それをまとめて薙ぎ払う。
「数が、多い……!」
 ハロウィンの時とは比べものにならない。倍、それ以上はいるだろう。オフィス職員は、五百は超えると言っていた。
「レイア! 動くな!」
 マリィアの鋭い声が飛んだ。レイアは手を軽く挙げてそれに応じる。マリィアはオイリアンテの装填を全て撃ち放った。フォールシュートが、レイアのすぐ傍の範囲に着弾する。蜘蛛は銃弾の雨に穿たれて消えた。
「さっきのメテオで大分減ったけど、それでもまだまだね」
「ああ、しかし、建物倒壊の可能性は減ったんじゃないか?」
「ええ」
 マリィアは頷いてからくすりと笑った。
「泣き虫C.J.が心配するから、終わったらちゃんと報告してあげないとね」
「ふふ」
 レイアも微笑む。
「Cさん、聞いたら安心するだろうな」
「ところで、あなたその帽子は?」
「ああ、これか。レイオスも借りていたので私も借りてきた。オフィスにあった飾りだ」
 本当は仲間に合わせてミニスカサンタを着てこようと思ったのだが間に合わなかったのである。正確に言えば件の泣き虫Cさんに早く行けとどやされたのだ。

 アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)はその俊足を活かして、孤児院の方へ走り抜けながら、散華で蜘蛛を斬り伏せた。駆け抜けた後に血の花が咲くことから散華と呼ばれるその技だが、ブリキの蜘蛛を斬り飛ばした今回は、鈍い金色の花が散った。アルトは振り返る。この蜘蛛の目的は、包囲することなのか、それとも孤児院に向かうことなのか。それを見極めるためだ。
 果たして、アルトが開けた穴は埋められた。だが、それは包囲のためではないとアルトは考える。
(単に、つかえていた後ろが前に出ただけだな、これは)
 だとすると、孤児院に向かうことが目的になる。ならば優先するべきは孤児院に近いもの、既に壁を登るものを撃破することだ。
「ヴァレンティーニだ。さっきも話題に上がっていたが、やっぱりこの蜘蛛たち、単に孤児院を覆うことを目的にしているらしい」
 通信機で共有する。
「それは……なおさら許しがたいですね……」
 セツナの険しい声が応える。
「央崎です。ありがとうございます。目的がはっきりしているなら迎撃に専念できます」
「ベルです。了解しました。外縁部には専属がいるので壁のを狙いますね」
「専属?」
 アルトは首を傾げた。
「ええ、専属です」

「……帰り、たい」
 真水は薄目を開けながら蜘蛛の群を遠目から見る。
 見渡す限り、蜘蛛、蜘蛛、蜘蛛。正直吐きそうだ。正気を保っていることが奇跡に近い。
「建物への多少の被害はコラテラルダメージだよ……」
 アイルクロノで焼き払う。剪定鋏の様に、範囲内の蜘蛛を刈り取った。セイクリッドフラッシュを使う聖導士は群れに入っている様だが、真水からしたら、あの群の中に突っ込むなんてとんでもない。想像するだけで気が遠くなる。外縁部に陣取ってひたすらに焼き払うことにした。
 もはや、嫌悪は時計の針の様に一回り。機械的に処理する境地にすらなっている。

 Gacruxは壁歩きで孤児院外壁を早足で移動する。ブーツのおかげで、このまま外壁に群がる蜘蛛を薙ぎ払っても彼が落ちることはない。緑の刃が形成された槍を振り抜く。壁から十近くが振り落とされた。
 方々で、機導師のファイアスローワーが陽炎を見せている。穂積 智里(ka6819)も、そのスキルを駆使する一人であった。
「Gacruxさん!」
 智里は自分の射程にほど近い彼に念のため連絡を入れた。
「ファイアスローワー展開します!建物は巻き込まないつもりですが、移動する時には気をつけてください!」
「了解しました。連絡ありがとうございます」
 先日、アウグスタと契約した機導師の女性が使ったファイアスローワー。その時、契約者の彼女は半ばアウグスタを裏切るような形で蜘蛛を巻き込んだ。それを見て、思ったのだ。
 意図的に巻き込む事ができるなら、意図的に外すこともできると。延焼を恐れて使っていなかったスキルを、一気に強化して、智里はここに立っている。どの道、これだけ大量の敵を相手にするのであれば、点で貫通するデルタレイや、線で刺し貫くアイシクルコフィンよりも、面で焼き払うファイアスローワーの方が向いていると彼女は考えた。
 炎が上がった。蜘蛛が燃えて行く。

 Gacruxはその様を眺めながら、アウグスタの言ったことを思い出した。
 母親が迎えに来ないのだと彼女は言っていた。
 今回、アウグスタが孤児院に現れたのは”迎えが来ない”子供達に引き寄せられた為なのではないかと彼は思っている。であれば、アウグスタは孤児院出身では?
(なら母親は生きている可能性はある)
 「迎えが来ない」は受け身だ。動き回れる体があるなら、自分の家に帰れるはず。その判断すら失っているのか。それとも迷子になっているのか……。

 あるいは、家を失っているか。

「アウグスタ……」
 智里は燃え盛る炎の中で塵になっていく蜘蛛を見つめながら呟いた。先日迎えに行く旨を伝えたときに、彼女が怒り出さなければ、智里は困ったことだろう。自分は言うなれば、もう一度殺すと言ったようなものなのだから。
 強くなって、私は貴女を看取りに行く。

 全員が一度は行動を終えた時に、既に蜘蛛は半分近く減っていた。オフィス職員が心配していた建物の倒壊も、これで可能性は低くなっただろう。

●Carol of the bells
「そろそろ終わりかな……」
 紫苑は廊下から足音を立ててやってくる蜘蛛に向かって符を投げつけた。数が多いわけでないならこれで足りる。スキルは万が一囲まれた時のために残しておきたい。案の定、符が当たった蜘蛛はそれだけでひっくり返って消えた。
「これで中は仕舞いかのう」
 蜜鈴が煙管から口を離し、煙を吐きながら呟く。紫苑はスマートフォンを出した。
「中はそのようですね。外はどうだろう……もしもし、アルマか?」
「はいですー!」
「中に入った分は片付いた。外はどうだ?」
「もう見える範囲では遊んでくれる歪虚さんいないです。悪い子はみーんな暖炉の火か、氷の揺り籠の中でおやすみなさいです」
「そうか。お疲れ。後でな」
「蜜鈴じゃよ。中に来よったのは残らず潰したよ。外はどうじゃ?」
「ベルです。外もほぼ掃討完了したと見て良いでしょう」
「そうだね! 今一匹見付けたから片付けておいたけど、残っていても数匹と言ったところだろう!」
「ウリヤノヴァです。見える範囲の敵は掃討しました」
「Uiscaです。こちらも、もう見える範囲にはいないようですね」
 エラ、ハヤテ、セツナ、Uisca……他にも通信機を持参した友軍から続々と情報が集まる。
「まよい、聞こえるかえ?」
「聞こえてるよ。屋根から見る分にははぐれたのが何匹かって感じ。ここからでも充分狙えるよ。中はもう大丈夫なんだね?」
「念のため見回りは必要と思いますが、大丈夫ですね」
「屋根の上にも何匹か来たから、二人で倒したけど。そうしたらユーリヤにまた呼びかけしてもらおうか?」
「そうじゃのう。それが良かろうて。頼んでくれるかの?」
「うん。伝えるね」
 程なくして、屋根からユーリヤのアナウンスが響いた。
「皆! 悪い蜘蛛はもうほとんどいなくなったみたいだ! ハンターの皆は念のため見回って、それでいなければもう大丈夫!」
 二階が少し騒がしくなった。安心して子どもたちがはしゃぎ始めたのだろう。
「いい子にしていればきっと、今日みたいにボク達が助けに来る。怖い目にあっても、諦めちゃダメだよ」

●Silent night
「大丈夫なのみんなが眠るまでここに居るの、お休みなさいなの~」
 蜘蛛の全滅が確認されると、ディーナは疲れ切った子どもたちの傍についた。子守歌を歌って寝かしつける。
 この後も、孤児院から許可を取って見回りをしていくつもりだ。必ずハンターが来て守ってくれる。子どもたちがそう思えるように。
 一方で、眠れない子、まだ寝たくない子もいる。そちらにはパトリシア、玲瓏、セツナ、アルマ、Gacruxがついた。パトリシアが朝まで相手をすると言う。途中で眠くなった子どもは、誰かしらが抱いて連れてきた。
「ディーナさん、もう一人、寝ちゃった」
 玲瓏が少女を一人抱えてくる。ディーナがベッドの布団を開けると、玲瓏がそこに少女を寝かせた。隣の部屋では遥華がアカペラで歌うキャロルが聞こえる。
「悪いサンタさんは帰りました。もう大丈夫ですよ」
 セツナが優しく告げることで、安心して自分の部屋に戻る子どももあった。それでも眠れない子どもは、アルマと一緒にお菓子を食べている。玲瓏も、マシュマロなどのお菓子を子どもたちや職員に配って回っていた。
 黒のサンタを演じたアルマもにっこりしながら子どもたちに混ざる。
「わふふ。君達は良い子ですから、ないないしないですー」
 フィロは院長に、クリスマスケーキを渡していた。
「こんな夜に食べさせてはいけないと思いますので、どうぞ明日子供達に差し上げて下さい」
「あわ」
 アルマはそれを聞いて人差し指を立てた。
「ほんとはこんな遅くに食べたら駄目でした! 僕たちだけの内緒です。でも今日はクリスマスだから許してもらえると思うです」
 寝落ちた子どもをディーナに預けた玲瓏が戻って来た。持参した神楽鈴を鳴らして、二階の遥華に合わせて聖歌を歌う。パトリシアも口ずさんだ。
 Gacruxは子どもたちの相手をしながらその様子を観察する。子どもたちがアウグスタを引き寄せたなら、彼らの情動や行動にヒントがあるのではないかと思ったのである。
 この後、オフィスに一度報告に行ったマリィアが戻ってきて巡回警備を行なう。アウグスタは概ね、蜘蛛をけしかたらそれっきりになるが、嫉妬は気まぐれだ。毎回そうとも限らない。
 数人が蜘蛛の数を調べていたが、人数が足りずに正確な数を計測することは難しかった。それでも、六百より多く、七百より少ないだろう、と言うのが彼らの見解である。

 だが、いくら最初にいたとしても、もう全ていなくなった。
 静けさを取り戻したクリスマスの夜は更けて行く。
 やがて白い暁に向かうだろう。

 それまでおやすみなさい。

依頼結果

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MVP一覧

  • 夢路に誘う青き魔女
    夢路 まよいka1328

重体一覧

参加者一覧

  • THE "MAGE"
    フワ ハヤテ(ka0004
    エルフ|26才|男性|魔術師
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • 金糸篇読了
    イリアス(ka0789
    エルフ|19才|女性|猟撃士
  • 夢路に誘う青き魔女
    夢路 まよい(ka1328
    人間(蒼)|15才|女性|魔術師
  • 王国騎士団“黒の騎士”
    レイオス・アクアウォーカー(ka1990
    人間(蒼)|20才|男性|闘狩人
  • ヒースの黒猫
    南條 真水(ka2377
    人間(蒼)|22才|女性|機導師
  • 星を傾く者
    サクラ・エルフリード(ka2598
    人間(紅)|15才|女性|聖導士
  • 見極めし黒曜の瞳
    Gacrux(ka2726
    人間(紅)|25才|男性|闘狩人
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士
  • 世界は子供そのもの
    エラ・“dJehuty”・ベル(ka3142
    人間(蒼)|30才|女性|機導師
  • ヒトとして生きるもの
    蜜鈴=カメーリア・ルージュ(ka4009
    エルフ|22才|女性|魔術師
  • 乙女の護り
    レイア・アローネ(ka4082
    人間(紅)|24才|女性|闘狩人
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワース(ka4901
    エルフ|26才|男性|機導師
  • 死者へ捧ぐ楽しき祈り
    レオン(ka5108
    人間(紅)|16才|男性|闘狩人
  • 雷影の術士
    央崎 遥華(ka5644
    人間(蒼)|21才|女性|魔術師
  • 洗斬の閃き
    セツナ・ウリヤノヴァ(ka5645
    人間(紅)|24才|女性|舞刀士
  • ヨイナ村の救世主
    ユーリヤ・ポルニツァ(ka5815
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士
  • 大局を見据える者
    仙堂 紫苑(ka5953
    人間(紅)|23才|男性|機導師
  • 金色のもふもふ
    パトリシア=K=ポラリス(ka5996
    人間(蒼)|19才|女性|符術師
  • 私は彼が好きらしい
    穂積 智里(ka6819
    人間(蒼)|18才|女性|機導師
  • ルル大学防諜部門長
    フィロ(ka6966
    オートマトン|24才|女性|格闘士
  • 風雅なる謡楽士
    玲瓏(ka7114
    人間(蒼)|18才|女性|聖導士
  • 寝る子は育つ!
    フューリト・クローバー(ka7146
    人間(紅)|16才|女性|聖導士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
夢路 まよい(ka1328
人間(リアルブルー)|15才|女性|魔術師(マギステル)
最終発言
2018/12/20 03:15:56
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/12/20 02:13:58