ゲスト
(ka0000)
【初夢】たのしいジョルダン家
マスター:三田村 薫

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/01/05 15:00
- 完成日
- 2019/01/11 02:23
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●ある日の朝
アメリカ合衆国、某州、某市の一軒家。
「日曜日だと言うのに、父さんはお仕事なのですか」
父親にスーツのジャケットを着せながら、次男ヴィルジーリオがぼやく。
「ああ、すまないね。接待が急に入ったものだから」
「何の接待?」
イヤホンを片耳だけ外した三男クレートが尋ねると、父ロベルトは肩を竦めた。
「取引先の息子のおもりさ。親の方におもりがいるって言うのにね」
(ここで控えめな笑い声)
クレートも肩を竦めて見せた。また手元の携帯ゲームに戻る。
「昨日も随分遅くまでやっていたようだね」
微笑みながら、長男アルトゥーロが弟の手元を興味深そうに覗き込んだ。
「そうなんだよ。マッチングをずっと待ってたんだ。オンライン対戦でね」
「相手は見つかったのかい?」
弟はまた肩を竦めた。
「Wi-Fiのスイッチが切れてた。朝日で気付いたよ」
(ここで笑い声)
「パパ!」
そこに、末妹のアウグスタが、パジャマのままで駆け込んできた。ロベルトは娘を抱き上げる。
「お仕事行っちゃうの?」
「ああ、行っちゃうんだよすまないね。兄さんたちも用事があって出掛けるから、代わりに人を頼んでおいた」
「アウグスタのためなら別に卒論の口頭試問くらいサボっても構わないんですけどね」
ヴィルジーリオが真顔で言った。クレートが顔をしかめる。
「いや、それは行けよ」
(ここで控えめな笑い声)
「僕も今日は最後のテストだけど、アウグスタのためならそれもサボって構わないんだけどな」
アルトゥーロが首を横に振ると、クレートの眉間の皺が更に深くなった。
「それも行けよ」
(ここで以下略)
「そう言うクレートはどうしたんだい?」
「僕? バイトだよ」
「代理を探さないって珍しいね?」
「唯一替われる奴の衛生観念が壊滅的なんだよ。地獄だぜ」
(ここで以下略)
「まあまあ、ちゃんとシッターを頼んでおいたから。良いね、アウグスタ。その人たちの言うことをよく聞くんだよ」
「はい、パパ。ところでどんな人が来るの?」
「人たちかな」
「二人?」
「いいや」
ロベルトは娘の額に自分の額をくっつけた。
「ハンターオフィスに頼んで最大六人のハンターをお願いしたよ。少なくとも三人は来るはずだ」
「パパ……」
アウグスタは目を細めて父親を見た。
「ついに数が数えられなくなったのね」
(ここでどっと笑う声)
●過ぎたるは及ばざるがごとし
父と兄たちは出て行った。一人ずつに行ってらっしゃいのキッスをしたアウグスタは、最後のクレートを送り出すと、唇を尖らせたまま廊下を駆けた。
「もう! なんなのよ、ハンターを最低でも三人もシッターにだなんて! 私、もう八歳なのよ。シリアルだってちゃんと自分で牛乳をかけられるし、ほうれんそうだって残したりしないわ!」
少し考える。
「ドレッシングを瓶の半分使って良いならだけど」
(ここで控えめな笑い声)
その時、玄関のチャイムが鳴った。アウグスタは尖らせた唇を掌でぐいと戻すと、ほっぺたを持ち上げて笑顔を作った。
「はーい! 今出るわ」
アウグスタはスコープから外を覗く。ハンターオフィスから来ました、と答える声に、アウグスタはドアを開けた。
「こんにちは! 私がアウグスタよ。今日はパパが無理を言ってごめんなさい。どうぞよろしくね」
アメリカ合衆国、某州、某市の一軒家。
「日曜日だと言うのに、父さんはお仕事なのですか」
父親にスーツのジャケットを着せながら、次男ヴィルジーリオがぼやく。
「ああ、すまないね。接待が急に入ったものだから」
「何の接待?」
イヤホンを片耳だけ外した三男クレートが尋ねると、父ロベルトは肩を竦めた。
「取引先の息子のおもりさ。親の方におもりがいるって言うのにね」
(ここで控えめな笑い声)
クレートも肩を竦めて見せた。また手元の携帯ゲームに戻る。
「昨日も随分遅くまでやっていたようだね」
微笑みながら、長男アルトゥーロが弟の手元を興味深そうに覗き込んだ。
「そうなんだよ。マッチングをずっと待ってたんだ。オンライン対戦でね」
「相手は見つかったのかい?」
弟はまた肩を竦めた。
「Wi-Fiのスイッチが切れてた。朝日で気付いたよ」
(ここで笑い声)
「パパ!」
そこに、末妹のアウグスタが、パジャマのままで駆け込んできた。ロベルトは娘を抱き上げる。
「お仕事行っちゃうの?」
「ああ、行っちゃうんだよすまないね。兄さんたちも用事があって出掛けるから、代わりに人を頼んでおいた」
「アウグスタのためなら別に卒論の口頭試問くらいサボっても構わないんですけどね」
ヴィルジーリオが真顔で言った。クレートが顔をしかめる。
「いや、それは行けよ」
(ここで控えめな笑い声)
「僕も今日は最後のテストだけど、アウグスタのためならそれもサボって構わないんだけどな」
アルトゥーロが首を横に振ると、クレートの眉間の皺が更に深くなった。
「それも行けよ」
(ここで以下略)
「そう言うクレートはどうしたんだい?」
「僕? バイトだよ」
「代理を探さないって珍しいね?」
「唯一替われる奴の衛生観念が壊滅的なんだよ。地獄だぜ」
(ここで以下略)
「まあまあ、ちゃんとシッターを頼んでおいたから。良いね、アウグスタ。その人たちの言うことをよく聞くんだよ」
「はい、パパ。ところでどんな人が来るの?」
「人たちかな」
「二人?」
「いいや」
ロベルトは娘の額に自分の額をくっつけた。
「ハンターオフィスに頼んで最大六人のハンターをお願いしたよ。少なくとも三人は来るはずだ」
「パパ……」
アウグスタは目を細めて父親を見た。
「ついに数が数えられなくなったのね」
(ここでどっと笑う声)
●過ぎたるは及ばざるがごとし
父と兄たちは出て行った。一人ずつに行ってらっしゃいのキッスをしたアウグスタは、最後のクレートを送り出すと、唇を尖らせたまま廊下を駆けた。
「もう! なんなのよ、ハンターを最低でも三人もシッターにだなんて! 私、もう八歳なのよ。シリアルだってちゃんと自分で牛乳をかけられるし、ほうれんそうだって残したりしないわ!」
少し考える。
「ドレッシングを瓶の半分使って良いならだけど」
(ここで控えめな笑い声)
その時、玄関のチャイムが鳴った。アウグスタは尖らせた唇を掌でぐいと戻すと、ほっぺたを持ち上げて笑顔を作った。
「はーい! 今出るわ」
アウグスタはスコープから外を覗く。ハンターオフィスから来ました、と答える声に、アウグスタはドアを開けた。
「こんにちは! 私がアウグスタよ。今日はパパが無理を言ってごめんなさい。どうぞよろしくね」
リプレイ本文
●この中に一人明晰夢を見ているものがいる
「こんにちは! 私がアウグスタよ。今日はパパが無理を言ってごめんなさい。どうぞよろしくね」
アウグスタの出迎えに、最初に応じたのはユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239)だ。
「よろしくねアウグスタ」
それからちょっぴり恥ずかしそうにしてるアウグスタに、
「ところでお父さん、貴女の事余程大事にしてるのね。要人護衛の依頼で請け負ったのだけど、こんな可愛らしい要人なら大歓迎よ。大丈夫、お父さん達が帰ってくるまでの間、全力で不審な輩から守ってあげるから」
と、宣言した。
(ここで控えめな笑い声)
アウグスタ八歳。要人がなんなのかはよくわかっていない。ベビーシッターくらいの意味に受け取っている。後で意味を知って「パパの馬鹿!」と口走る。
「卒論とテストの兄さん達が変な時間に帰ってきたら大学に追い返して欲しいわ」
「了解よ」
(この人がC.J.の妹さんかぁ)
三男クレートの同級生であるディーナ・フェルミ(ka5843)は、見覚えのある姓の依頼人からの依頼書を読んで引き受けた。キレると泣きわめいてつかみかかる男・クレート。彼が可愛がっている妹に会ってみたい! もはや珍獣ハンターの心持ちである。珍獣がクレートなのかアウグスタなのかはこの際おいておく。
「アウグスタちゃんの愛称ってグシーだよね? グシーって呼んでも良い?」
「ええ、もちろんよ! よろしくねディーナちゃん」
「いやー、どうもどうも。オフィスから派遣されたキヅカです」
人の良さそうな笑みを浮かべて挨拶するのはキヅカ・リク(ka0038)。実は今日唯一の男子である。
「央崎遥華です。よろしくね」
央崎 遥華(ka5644)もまた笑顔でアウグスタの挨拶に応じた。優しくも凜々しいお姉さんである。
「こんにちは、アウグスタ。貴女のパパからの依頼でシッターに来たの。今日はよろしくね。ところでおやつに食べたい物はある? クッキーやプリンなら、一緒に作りましょうか」
マリィア・バルデス(ka5848)は死が自己責任にとうてい含まれない年齢の対象に対して、無自覚ではあるが庇護責任を感じている。今回の依頼は、彼女の責任感、子ども好き故の可愛がりたい欲を刺激するものであった。
(なんだこれ、夢か?)
この中に一人、明晰夢を見ている者があった。レイア・アローネ(ka4082)。彼女は元の真面目な性格が祟って(?)酷く混乱している。
(アウグスタ……何してるんだお前)
山の中で無力な教員に蜘蛛をけしかけて笑ってませんでした? 町一つに蜘蛛をめちゃくちゃばらまいたり、クリスマスの孤児院を蜘蛛で囲んだりしませんでした? そんなことを今聞いたところで恐らく全員の頭に疑問符だろう。彼女は開き直った。
「やあ、私達がハンターだ。歪虚の討伐からネズミの駆除までお手のものさ。何がご希望だい? ネズミ駆除?」
「うーん、いるかわからないけど、もしいるならやってほしいわ」
「オーケーさ」
レイアは肩を竦める。
「実はそれしかやった事ないんだよ」
(ここでどっと笑い声)
●勇気の切断
さて、ジョルダン家に上がったハンターたち。リクはゲーム機が置いてあることに気付いた。
「何のゲーム?」
「格闘ゲームよ。クレート兄さんがやるの」
アウグスタゲームのタイトルを告げると、彼は納得したように頷いた。
「それじゃ、帰ってきたらお兄ちゃんをぼこぼこに出来る様に僕と特訓しようか。大丈夫。こう見えても僕、このゲームじゃあネットで有名なんだ。君にもできる負けない勝負の仕方を教えてあげる」
リクはアウグスタにコントローラを握らせた。兄のアカウントにログインして、オンラインマッチを選ぶ。すぐにマッチングして対戦が始まった。
「ぐぬぬ」
アウグスタも兄と遊ぶは遊ぶが、全員手加減するのでここまで強い相手と戦ったことはない。
「向こうのコントローラー突然抜けたりしないかしら」
「家では抜けるの?」
「ヴィル兄さんはたまに抜けてるわ」
アウグスタは頷く。
「アル兄さんがこっそり抜いてるのよ」
レイアと遥華は顔を見合わせた。一方、画面の中ではファーストラウンドを相手に取られている。
「やっぱり相手もやりこんでるね。セカンドラウンド開始だ。絶対負けない必殺技を教えてあげるよ」
「必殺技? 隠しコマンド?」
「いいや……」
リクは画面の体力ゲージを注視した。ゲージが半分になったところで……。
「えい」
彼はゲーム機の電源プラグを引き抜いた。画面右上に”No Signal”のドット文字が表示される。アウグスタはぽかんとしてそれを眺めていた。
「ね、簡単でしょ?」
リクは肩を竦めて見せた。
「勇気の切断」
(ここで笑い声)
「あ、でも気を付けて。一日三回やるとペナルティで降格するから。でも一週間もつづければたちまち人気ものさ。切断厨ってね?」
(ここで控えめな笑い声)
遥華が目を細めて首を横に振った。
「スプラッタ映画にお呼ばれしそうな二つ名ね」
(ここで以下略)
●小さなエプロン
ユーリは掃除にいそしんでいた。アウグスタによれば兄さん達がお掃除してくれるのだそうだが、四人とも他に生活のある身、特に上二人の兄さんは卒業試験などで忙しかったようなのでところどころに抜けが見られる。
「私もお手伝いするわ」
ゲームが一段落したアウグスタがエプロンをしてやって来た。彼女は手にもう一着エプロンを持っている。
「ユーリちゃんには……兄さんのエプロン貸してあげる!」
「ありがとう、アウグスタ。それにしても、兄さんにしては随分小さいのね?」
ユーリは貸されたエプロンを見て目を瞬かせた。どう見ても子供用である。
「兄さんがユーリちゃんくらいの身長の時に私がプレゼントしたの! 物心付く前だけど!」
どうやら赤ん坊のアウグスタを連れて行った先で彼女が触ったのを買って帰り、それをずっと使っているらしい。ちなみに一番体格が良い長男アルトゥーロのものだそうだ。
「そう。愛がこもってるのね」
「でももう育ち過ぎちゃったから首からぶら下げてるの」
「よだれかけみたいね」
(ここで笑い声)
アウグスタはくすりと笑って、
「どちらかと言うと迷子札だわ。兄さんの中でサイズが迷子なのよ」
●きわどい消費期限
「これだけ人が居るなら、私が多少台所に籠っても平気よね」
と言うことで、マリィア台所にて昼食とおやつの下ごしらえをしている。アウグスタに聞いたところ、
「パパは私とのお昼ってことだったら冷蔵庫の中身を多少使っても何も言わないと思うわ」
とのことだった。一応、男所帯にあるか微妙なバニラエッセンスやナッツの類は持参している。案の定なかった。何故か製菓用ラム酒があったが、かなり前のものらしい。開封前賞味期限を見たマリィア、
「未成年のアルコールは毒だけど、これは誰が飲んでも毒だわね」
(ここで笑い声)
ゴミ箱にシュート!
「一応、お昼のリクエストは聞いておくけど、何が食べたい?」
アウグスタを連れてきた遥華が尋ねる。
「私はシリアルで良いわ。自分で牛乳好きなだけ掛けたいの! いつも兄さん達が先回りして準備しちゃうから」
「過保護が過ぎないかしら? スプーンより重い物持てる?」
(ここで控えめな笑い声)
「それだけじゃ質素だよー? お腹に溜まればいいって、そんなイギリス人じゃないんだから」
(ここで笑い声)
イギリス出身者渾身の自虐ジョークである。
「アメリカ人は結構な割合がイギリス出身よ」
アウグスタは胸を張る。それから肩を竦めた。
「私はイタリア系だけど」
「まぁ、そりゃ私もシリアルは好きだよ? 寝坊した時とかは口に放り込んで噛み砕いてからミルクで流し込んだりお手軽で……」
「ハルちゃんはお寝坊さんなの? 私もなの。今度学校に遅れそうになったら、そうやって食べてみるわ」
「どの道、シリアルじゃもたないでしょうし、今日は料理が得意なハンターも来ているから料理は任せてくれて良いわ。お料理、したい?」
マリィアがウィンクする。
「する! したいわ! 兄さんたちは包丁が危ないからって持たせてくれないんだもの」
「冷蔵庫何がある?」
「ほうれん草、きゅうり、卵……ああ、サンドイッチが作れるわね」
「ほうれん草、ドレッシングたくさんかけても良い?」
「好きじゃないのね」
遥華が頷いた。
「じゃあ、食べやすいように作ってあげる。ジャガ芋ある?」
「あるわ」
「コロッケ作ろう。下茹でしておけば臭みも取れるし」
「良いわね。どうせならお昼は公園で食べてそのまま遊んできたらどうかしら。寒いなら家の中でも構わないけど」
「行きたい」
「決まりね。じゃあまずは卵を茹でましょうか」
●しんみりいい話?
サンドイッチを作り終え、遥華がコロッケを揚げている間、ディーナの誘いでリク、レイア、ユーリも交えてカードゲームを始めた。七並べだ。ディーナはアウグスタの隣に陣取って、事実上ペアでゲームを進める。
「グシーちゃん、次これ出せるの」
と、ディーナがつんつんとカードを一枚つついた。アウグスタは頷いてカードを出す。次はレイアの番だ。
「あなたの番よ」
「あ、ああ……」
(アウグスタに接する時何故か一瞬躊躇してしまうのは何故だろう)
出せる札を探しながら、レイアは考える。
(いや、こういう世界もあったのかもしれないな……この子と笑い合えるようなそんな未来……)
少しだけ、しんみりしてしまう。現実に戻れば、この無邪気に笑う少女は大蜘蛛に乗って人々を……。
「りっくんは普段トランプはしないの? わかった! うちの兄さんと一緒でお友達があんまりいないんでしょう」
「そうそう、人との縁も切っちゃう切断厨ってね。HAHAHA」
このキヅカ・リク、ノリノリである。彼の名誉のために付記しておくと、彼は本来温厚で人当たりの良い人物である。アウグスタはけらけら笑った。
「勇気の切断ね!」
(ここで笑い声)
「いや! しんみりいい話には出来んわこれ!!」
レイアは頭を抱えた。
●兄に似た犬
そうこうしているうちにお弁当ができあがった。一行は公園に行って、ベンチとレジャーシートに座って食事をする。風は冷たいが、マリィアが持って来てあった魔法瓶の紅茶もある。ストレートティーだ。
「これでも飲めるけど、牛乳は持ってこなかったの?」
両手でカップを持ちながらアウグスタが首を傾げる。遥華がにこりと笑う。
「持ってきたよ」
彼女はそう言って、ホワイトソースのかかったコロッケを指した。
(ここで控えめな笑い声)
「消費期限が切れそうだったのよ。なかなかギリギリの攻め方をする台所ね」
マリィアが口添えをする。
(ここで笑い声)
公園には、犬の散歩をしている人たちもいた。その内の一頭が、アウグスタたちに興味を示してやってくる。ユーリがそっと弁当箱を遠ざけた。
「かわいい! 触っても良いかしら?」
「ええ、もちろん」
飼い主の快諾を得て、アウグスタはその犬をわしゃわしゃと撫でた。茶色っぽいダックスで、目を白黒させる様を見て、ディーナが呟いた。
「C.J.みたい」
「わかる」
(ここで笑い声)
「とても可愛い。ありがとう」
「いいえ。また遊んでね」
犬を見送る。ユーリが、
「お兄ちゃんに似てるの?」
「ちょっと似てるかも」
「リードに繋がれてるの?」
(ここで笑い声)
「違うわ」
アウグスタが首を横に振る。
「しょっちゅう買い物のために歩かされているのよ」
●Life goes on
「ただいまー!」
公園でひとしきり遊んだ一行が帰って来ると、マリィアとユーリは弁当箱の後片付けとおやつ準備のために台所へ。リク、レイア、ディーナ、遥華は荷物の片付けだ。アウグスタのそんなハンターたちの周りをぴょんぴょん跳ねている。
「とっても楽しかったわ! みんなありがとう」
「ああ……良いんだ……うん……」
「どうしたの? なんだか生き別れの妹を見るような顔してるけどもしかしてそうなの?」
「そんな馬鹿な……うん、いや、そうだな、私のことを姉さんと呼ぶ世界もあったのかもしれないな……」
「ただいま」
と、一番に帰ってきたのは、バイトを早く上がった三男クレート。
「CJ、お邪魔してるの」
「ハイ、ディーナ。うちの妹が可愛いのをどこで聞きつけたんだ? どうも、妹がお世話になりました」
愛想良くハンターたちに挨拶した彼はゲーム機の電源がついているのを見るや、
「ああ、遊んでたんだ」
と言いながらアカウント画面の勝率欄を見て……。
「さっき公園で見た犬が可愛いって言ってたでしょ。お兄ちゃんに似てるって」
リクがアウグスタに耳打ちする。それから彼はクレートを指した。
「お兄ちゃんで再現」
(ここで笑い声)
「で、その次が」
「バナナを丸ごと取られたゴリラね」
「よくわかってる」
「誰がゴリラだって!?」
「怒るところそこなのか……」
レイアは頭を抱え、それから遠くから自分を呼ぶような声を聞いた気がして顔を上げた。
●夢オチ
「起きろー!!!!」
拡声器の怒声で、ハンターたちはハッと目を覚ました。草原のど真ん中。全員眠りに落ちていたようだ。
「CJが帰って来ないって心配するから見に来たら! 全員スリープクラウドの抵抗失敗ってどう言うことだよ! 聞いてんのかヴァージル! 自分まで寝てどうすんだ!」
怒鳴りまくっているのは新人疾影士のエドだった。肩で息をしている。ヴァージルと英語で呼ばれたのはヴィルジーリオで、彼が開幕一番に発動したスリープクラウドに全員巻き込まれて寝こけてしまったのであった。
そう、ハンターたちは、アウグスタ出現の報を受けて急行していたのだ。
大蜘蛛の上でアウグスタも寝ていたようだ。口の端から垂れた涎をごしごしと拭って頭を振っている。
「今日の所はこれくらいにしてあげるわ!」
「まだ何にもしてねぇだろ!?」
「えーん首がバキバキよ! 次はちゃんと起きてるんだから! 見てなさいよ! 何が起こってるかわからない犬の顔させてやるわ!」
よくわからない捨て台詞を吐いて、アウグスタは大蜘蛛の手綱を引くとそのまま去って行った。土煙を上げて遠ざかる。
「年明けから不戦勝って幸先が良いのか?」
エドがぽかんとしてそれを見送った。
「こんにちは! 私がアウグスタよ。今日はパパが無理を言ってごめんなさい。どうぞよろしくね」
アウグスタの出迎えに、最初に応じたのはユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239)だ。
「よろしくねアウグスタ」
それからちょっぴり恥ずかしそうにしてるアウグスタに、
「ところでお父さん、貴女の事余程大事にしてるのね。要人護衛の依頼で請け負ったのだけど、こんな可愛らしい要人なら大歓迎よ。大丈夫、お父さん達が帰ってくるまでの間、全力で不審な輩から守ってあげるから」
と、宣言した。
(ここで控えめな笑い声)
アウグスタ八歳。要人がなんなのかはよくわかっていない。ベビーシッターくらいの意味に受け取っている。後で意味を知って「パパの馬鹿!」と口走る。
「卒論とテストの兄さん達が変な時間に帰ってきたら大学に追い返して欲しいわ」
「了解よ」
(この人がC.J.の妹さんかぁ)
三男クレートの同級生であるディーナ・フェルミ(ka5843)は、見覚えのある姓の依頼人からの依頼書を読んで引き受けた。キレると泣きわめいてつかみかかる男・クレート。彼が可愛がっている妹に会ってみたい! もはや珍獣ハンターの心持ちである。珍獣がクレートなのかアウグスタなのかはこの際おいておく。
「アウグスタちゃんの愛称ってグシーだよね? グシーって呼んでも良い?」
「ええ、もちろんよ! よろしくねディーナちゃん」
「いやー、どうもどうも。オフィスから派遣されたキヅカです」
人の良さそうな笑みを浮かべて挨拶するのはキヅカ・リク(ka0038)。実は今日唯一の男子である。
「央崎遥華です。よろしくね」
央崎 遥華(ka5644)もまた笑顔でアウグスタの挨拶に応じた。優しくも凜々しいお姉さんである。
「こんにちは、アウグスタ。貴女のパパからの依頼でシッターに来たの。今日はよろしくね。ところでおやつに食べたい物はある? クッキーやプリンなら、一緒に作りましょうか」
マリィア・バルデス(ka5848)は死が自己責任にとうてい含まれない年齢の対象に対して、無自覚ではあるが庇護責任を感じている。今回の依頼は、彼女の責任感、子ども好き故の可愛がりたい欲を刺激するものであった。
(なんだこれ、夢か?)
この中に一人、明晰夢を見ている者があった。レイア・アローネ(ka4082)。彼女は元の真面目な性格が祟って(?)酷く混乱している。
(アウグスタ……何してるんだお前)
山の中で無力な教員に蜘蛛をけしかけて笑ってませんでした? 町一つに蜘蛛をめちゃくちゃばらまいたり、クリスマスの孤児院を蜘蛛で囲んだりしませんでした? そんなことを今聞いたところで恐らく全員の頭に疑問符だろう。彼女は開き直った。
「やあ、私達がハンターだ。歪虚の討伐からネズミの駆除までお手のものさ。何がご希望だい? ネズミ駆除?」
「うーん、いるかわからないけど、もしいるならやってほしいわ」
「オーケーさ」
レイアは肩を竦める。
「実はそれしかやった事ないんだよ」
(ここでどっと笑い声)
●勇気の切断
さて、ジョルダン家に上がったハンターたち。リクはゲーム機が置いてあることに気付いた。
「何のゲーム?」
「格闘ゲームよ。クレート兄さんがやるの」
アウグスタゲームのタイトルを告げると、彼は納得したように頷いた。
「それじゃ、帰ってきたらお兄ちゃんをぼこぼこに出来る様に僕と特訓しようか。大丈夫。こう見えても僕、このゲームじゃあネットで有名なんだ。君にもできる負けない勝負の仕方を教えてあげる」
リクはアウグスタにコントローラを握らせた。兄のアカウントにログインして、オンラインマッチを選ぶ。すぐにマッチングして対戦が始まった。
「ぐぬぬ」
アウグスタも兄と遊ぶは遊ぶが、全員手加減するのでここまで強い相手と戦ったことはない。
「向こうのコントローラー突然抜けたりしないかしら」
「家では抜けるの?」
「ヴィル兄さんはたまに抜けてるわ」
アウグスタは頷く。
「アル兄さんがこっそり抜いてるのよ」
レイアと遥華は顔を見合わせた。一方、画面の中ではファーストラウンドを相手に取られている。
「やっぱり相手もやりこんでるね。セカンドラウンド開始だ。絶対負けない必殺技を教えてあげるよ」
「必殺技? 隠しコマンド?」
「いいや……」
リクは画面の体力ゲージを注視した。ゲージが半分になったところで……。
「えい」
彼はゲーム機の電源プラグを引き抜いた。画面右上に”No Signal”のドット文字が表示される。アウグスタはぽかんとしてそれを眺めていた。
「ね、簡単でしょ?」
リクは肩を竦めて見せた。
「勇気の切断」
(ここで笑い声)
「あ、でも気を付けて。一日三回やるとペナルティで降格するから。でも一週間もつづければたちまち人気ものさ。切断厨ってね?」
(ここで控えめな笑い声)
遥華が目を細めて首を横に振った。
「スプラッタ映画にお呼ばれしそうな二つ名ね」
(ここで以下略)
●小さなエプロン
ユーリは掃除にいそしんでいた。アウグスタによれば兄さん達がお掃除してくれるのだそうだが、四人とも他に生活のある身、特に上二人の兄さんは卒業試験などで忙しかったようなのでところどころに抜けが見られる。
「私もお手伝いするわ」
ゲームが一段落したアウグスタがエプロンをしてやって来た。彼女は手にもう一着エプロンを持っている。
「ユーリちゃんには……兄さんのエプロン貸してあげる!」
「ありがとう、アウグスタ。それにしても、兄さんにしては随分小さいのね?」
ユーリは貸されたエプロンを見て目を瞬かせた。どう見ても子供用である。
「兄さんがユーリちゃんくらいの身長の時に私がプレゼントしたの! 物心付く前だけど!」
どうやら赤ん坊のアウグスタを連れて行った先で彼女が触ったのを買って帰り、それをずっと使っているらしい。ちなみに一番体格が良い長男アルトゥーロのものだそうだ。
「そう。愛がこもってるのね」
「でももう育ち過ぎちゃったから首からぶら下げてるの」
「よだれかけみたいね」
(ここで笑い声)
アウグスタはくすりと笑って、
「どちらかと言うと迷子札だわ。兄さんの中でサイズが迷子なのよ」
●きわどい消費期限
「これだけ人が居るなら、私が多少台所に籠っても平気よね」
と言うことで、マリィア台所にて昼食とおやつの下ごしらえをしている。アウグスタに聞いたところ、
「パパは私とのお昼ってことだったら冷蔵庫の中身を多少使っても何も言わないと思うわ」
とのことだった。一応、男所帯にあるか微妙なバニラエッセンスやナッツの類は持参している。案の定なかった。何故か製菓用ラム酒があったが、かなり前のものらしい。開封前賞味期限を見たマリィア、
「未成年のアルコールは毒だけど、これは誰が飲んでも毒だわね」
(ここで笑い声)
ゴミ箱にシュート!
「一応、お昼のリクエストは聞いておくけど、何が食べたい?」
アウグスタを連れてきた遥華が尋ねる。
「私はシリアルで良いわ。自分で牛乳好きなだけ掛けたいの! いつも兄さん達が先回りして準備しちゃうから」
「過保護が過ぎないかしら? スプーンより重い物持てる?」
(ここで控えめな笑い声)
「それだけじゃ質素だよー? お腹に溜まればいいって、そんなイギリス人じゃないんだから」
(ここで笑い声)
イギリス出身者渾身の自虐ジョークである。
「アメリカ人は結構な割合がイギリス出身よ」
アウグスタは胸を張る。それから肩を竦めた。
「私はイタリア系だけど」
「まぁ、そりゃ私もシリアルは好きだよ? 寝坊した時とかは口に放り込んで噛み砕いてからミルクで流し込んだりお手軽で……」
「ハルちゃんはお寝坊さんなの? 私もなの。今度学校に遅れそうになったら、そうやって食べてみるわ」
「どの道、シリアルじゃもたないでしょうし、今日は料理が得意なハンターも来ているから料理は任せてくれて良いわ。お料理、したい?」
マリィアがウィンクする。
「する! したいわ! 兄さんたちは包丁が危ないからって持たせてくれないんだもの」
「冷蔵庫何がある?」
「ほうれん草、きゅうり、卵……ああ、サンドイッチが作れるわね」
「ほうれん草、ドレッシングたくさんかけても良い?」
「好きじゃないのね」
遥華が頷いた。
「じゃあ、食べやすいように作ってあげる。ジャガ芋ある?」
「あるわ」
「コロッケ作ろう。下茹でしておけば臭みも取れるし」
「良いわね。どうせならお昼は公園で食べてそのまま遊んできたらどうかしら。寒いなら家の中でも構わないけど」
「行きたい」
「決まりね。じゃあまずは卵を茹でましょうか」
●しんみりいい話?
サンドイッチを作り終え、遥華がコロッケを揚げている間、ディーナの誘いでリク、レイア、ユーリも交えてカードゲームを始めた。七並べだ。ディーナはアウグスタの隣に陣取って、事実上ペアでゲームを進める。
「グシーちゃん、次これ出せるの」
と、ディーナがつんつんとカードを一枚つついた。アウグスタは頷いてカードを出す。次はレイアの番だ。
「あなたの番よ」
「あ、ああ……」
(アウグスタに接する時何故か一瞬躊躇してしまうのは何故だろう)
出せる札を探しながら、レイアは考える。
(いや、こういう世界もあったのかもしれないな……この子と笑い合えるようなそんな未来……)
少しだけ、しんみりしてしまう。現実に戻れば、この無邪気に笑う少女は大蜘蛛に乗って人々を……。
「りっくんは普段トランプはしないの? わかった! うちの兄さんと一緒でお友達があんまりいないんでしょう」
「そうそう、人との縁も切っちゃう切断厨ってね。HAHAHA」
このキヅカ・リク、ノリノリである。彼の名誉のために付記しておくと、彼は本来温厚で人当たりの良い人物である。アウグスタはけらけら笑った。
「勇気の切断ね!」
(ここで笑い声)
「いや! しんみりいい話には出来んわこれ!!」
レイアは頭を抱えた。
●兄に似た犬
そうこうしているうちにお弁当ができあがった。一行は公園に行って、ベンチとレジャーシートに座って食事をする。風は冷たいが、マリィアが持って来てあった魔法瓶の紅茶もある。ストレートティーだ。
「これでも飲めるけど、牛乳は持ってこなかったの?」
両手でカップを持ちながらアウグスタが首を傾げる。遥華がにこりと笑う。
「持ってきたよ」
彼女はそう言って、ホワイトソースのかかったコロッケを指した。
(ここで控えめな笑い声)
「消費期限が切れそうだったのよ。なかなかギリギリの攻め方をする台所ね」
マリィアが口添えをする。
(ここで笑い声)
公園には、犬の散歩をしている人たちもいた。その内の一頭が、アウグスタたちに興味を示してやってくる。ユーリがそっと弁当箱を遠ざけた。
「かわいい! 触っても良いかしら?」
「ええ、もちろん」
飼い主の快諾を得て、アウグスタはその犬をわしゃわしゃと撫でた。茶色っぽいダックスで、目を白黒させる様を見て、ディーナが呟いた。
「C.J.みたい」
「わかる」
(ここで笑い声)
「とても可愛い。ありがとう」
「いいえ。また遊んでね」
犬を見送る。ユーリが、
「お兄ちゃんに似てるの?」
「ちょっと似てるかも」
「リードに繋がれてるの?」
(ここで笑い声)
「違うわ」
アウグスタが首を横に振る。
「しょっちゅう買い物のために歩かされているのよ」
●Life goes on
「ただいまー!」
公園でひとしきり遊んだ一行が帰って来ると、マリィアとユーリは弁当箱の後片付けとおやつ準備のために台所へ。リク、レイア、ディーナ、遥華は荷物の片付けだ。アウグスタのそんなハンターたちの周りをぴょんぴょん跳ねている。
「とっても楽しかったわ! みんなありがとう」
「ああ……良いんだ……うん……」
「どうしたの? なんだか生き別れの妹を見るような顔してるけどもしかしてそうなの?」
「そんな馬鹿な……うん、いや、そうだな、私のことを姉さんと呼ぶ世界もあったのかもしれないな……」
「ただいま」
と、一番に帰ってきたのは、バイトを早く上がった三男クレート。
「CJ、お邪魔してるの」
「ハイ、ディーナ。うちの妹が可愛いのをどこで聞きつけたんだ? どうも、妹がお世話になりました」
愛想良くハンターたちに挨拶した彼はゲーム機の電源がついているのを見るや、
「ああ、遊んでたんだ」
と言いながらアカウント画面の勝率欄を見て……。
「さっき公園で見た犬が可愛いって言ってたでしょ。お兄ちゃんに似てるって」
リクがアウグスタに耳打ちする。それから彼はクレートを指した。
「お兄ちゃんで再現」
(ここで笑い声)
「で、その次が」
「バナナを丸ごと取られたゴリラね」
「よくわかってる」
「誰がゴリラだって!?」
「怒るところそこなのか……」
レイアは頭を抱え、それから遠くから自分を呼ぶような声を聞いた気がして顔を上げた。
●夢オチ
「起きろー!!!!」
拡声器の怒声で、ハンターたちはハッと目を覚ました。草原のど真ん中。全員眠りに落ちていたようだ。
「CJが帰って来ないって心配するから見に来たら! 全員スリープクラウドの抵抗失敗ってどう言うことだよ! 聞いてんのかヴァージル! 自分まで寝てどうすんだ!」
怒鳴りまくっているのは新人疾影士のエドだった。肩で息をしている。ヴァージルと英語で呼ばれたのはヴィルジーリオで、彼が開幕一番に発動したスリープクラウドに全員巻き込まれて寝こけてしまったのであった。
そう、ハンターたちは、アウグスタ出現の報を受けて急行していたのだ。
大蜘蛛の上でアウグスタも寝ていたようだ。口の端から垂れた涎をごしごしと拭って頭を振っている。
「今日の所はこれくらいにしてあげるわ!」
「まだ何にもしてねぇだろ!?」
「えーん首がバキバキよ! 次はちゃんと起きてるんだから! 見てなさいよ! 何が起こってるかわからない犬の顔させてやるわ!」
よくわからない捨て台詞を吐いて、アウグスタは大蜘蛛の手綱を引くとそのまま去って行った。土煙を上げて遠ざかる。
「年明けから不戦勝って幸先が良いのか?」
エドがぽかんとしてそれを見送った。
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/01/03 09:30:28 |