ゲスト
(ka0000)
【王戦】剣士と祈りと傲慢と
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/02/28 07:30
- 完成日
- 2019/03/12 04:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
傲慢王イヴの宣言と同時に、王国各地に黒波の如く敵兵が押し寄せるようになった。戦禍はミュールが率いる王国西部、および歪虚と化した元”赤の隊”隊長のダンテ・バルカザールが率いるハルトフォートを中心に急速に広がっていく。
イヴ直属の部下であることを権威として数多の【傲慢】兵をまとめ王都への進軍を優先するミュール方面では、未だ大軍同士の交戦は少なく、どちらかというと交戦は同軍から遊撃的に――あるいは散逸する形で散った兵との戦闘が多い。
一方で、ダンテ・バルカザールは早期にハルトフォート攻略を目標に据え、一定の兵が集まった時点で明確にハルトフォートへと向かって進軍を開始。周囲の要衝を襲撃しながら攻略に乗り出した。
――応じる王国首脳はここに意図を見た。
歪虚としては新参のダンテは、【傲慢】の特性上、命令系統に不安が残る。故に、意図的に戦場を作ることで【傲慢】勢の兵を同地域に集結させる作戦をとったのでは、と。
ダンテの狙いがどこにあるかはさておき――事実として、戦火に包まれつつあるハルトフォートを中心に戦闘が激化していく。
こうして、王国史上でも最大量の砲弾消費を記録した防衛戦が、始まったのである。
●島の外
リシャール・べリンガーとシールはイスルダ島から一旦大陸側に戻ってきた。リシャールの実家の所領内にある薬草園から送られてきた物資や連絡事項をもらった。
それだけではなく、歪虚の情報なども聞きたいところだ。
「父上がいるし、マーナさんたちもいるし心配はないのですが……」
雑魔と思われるものが多く出ているとか、何かの音楽を奏でていたということを耳にする。
「そこにあるんでしょ、薬草園。荷物が届けられているから大丈夫ってことですよね」
シールが的確に告げる。
「そうですね」
「まあ、心配になるのは解かりますよ……これまでと規模違うし……それに、もっと大きな話も聞きましたし」
情報を集めた結果、二人は不安と何かできないかと言うことでため息が漏れる。
「イスルダ島に戻れると言う以前のことですよね。国自体が落ち着かないと……」
「でも、何もしないと島は荒れてしまうでしょう?」
「放置はできないですよね……」
二人は再び大きく息を吐いた。
「荷物は結構ありますね」
「リシャールさんの実家に寄っていくというのもありですよね?」
「転移門を使えばできますが。船が出る時間を考え……荷物、そこから来ています」
「確かに」
わざわざ戻る意味がないとシールは笑った。
船が出るまで情報を集める。二人はハルトフォートの状況を聞いた。
「……僕たちが行っても足を引っ張るだけ……かな」
シールは自分に言い聞かせるように言う。もしもがあれば、彼の保護者である雑貨屋のオーナーが危険にさらされる。リゼリオにいるのか王都にいるかわからない。そもそも、元々騎士だったことを考えると戦いに関する知識はあるはずだ。
リシャールは状況から思案する。
(王都が危険にさらされることになります。そのうなれば……)
父や母、姉に弟妹、領内の知り合いの顔が脳裏に浮かぶ。民のためということよりも、大切な人のためできることを考えた。結局、家族や大切な人も国の民の一人である。
「シール君……行ってみますか?」
「……え?」
「一人でも人を助けるために」
シールは逡巡する。後方で助けることができることもあるだろうが、恐いのも事実。
「……い、行ってみます」
二人は荷物とともに運んでもらう手紙をしたためた。イスルダ島で待っているはずのライル・サヴィス宛に。守りたいものがあると同時に、ライルのために戻るという選択肢を残して。
●戦場
リシャールとシールは敵の多さに圧倒される。
リシャールは双方の戦力を考える。敵は多いが、こちらにはゴーレムもある。
リシャールはシールに袖を捕まれたのに気づいた。不安だというのが分かった。
「あっちに行きましょう。私たちができることは援護するだけですから」
二人は端の方に向かう。壁の上から見て、リシャールは味方がいないところに敵の姿を見たような気がしたのだ。もらい物の軍用双眼鏡で見る。
敵がいるのかいないのかわからない。
「……シール君、私たちと来てくれるハンターを探しましょう」
「え?」
「もし、私の見間違いならいいです。でも、本当に敵がいたら……」
「……わかった、行こう」
リシャールは声をあげる。来てくれるハンターを募った。
リシャールが見た一団は確かに存在していた。ただ、異様に慎重なのか、戦場の切れ目に運よく紛れ込んだのか、徐々に砦に近づいているのだった。
傲慢王イヴの宣言と同時に、王国各地に黒波の如く敵兵が押し寄せるようになった。戦禍はミュールが率いる王国西部、および歪虚と化した元”赤の隊”隊長のダンテ・バルカザールが率いるハルトフォートを中心に急速に広がっていく。
イヴ直属の部下であることを権威として数多の【傲慢】兵をまとめ王都への進軍を優先するミュール方面では、未だ大軍同士の交戦は少なく、どちらかというと交戦は同軍から遊撃的に――あるいは散逸する形で散った兵との戦闘が多い。
一方で、ダンテ・バルカザールは早期にハルトフォート攻略を目標に据え、一定の兵が集まった時点で明確にハルトフォートへと向かって進軍を開始。周囲の要衝を襲撃しながら攻略に乗り出した。
――応じる王国首脳はここに意図を見た。
歪虚としては新参のダンテは、【傲慢】の特性上、命令系統に不安が残る。故に、意図的に戦場を作ることで【傲慢】勢の兵を同地域に集結させる作戦をとったのでは、と。
ダンテの狙いがどこにあるかはさておき――事実として、戦火に包まれつつあるハルトフォートを中心に戦闘が激化していく。
こうして、王国史上でも最大量の砲弾消費を記録した防衛戦が、始まったのである。
●島の外
リシャール・べリンガーとシールはイスルダ島から一旦大陸側に戻ってきた。リシャールの実家の所領内にある薬草園から送られてきた物資や連絡事項をもらった。
それだけではなく、歪虚の情報なども聞きたいところだ。
「父上がいるし、マーナさんたちもいるし心配はないのですが……」
雑魔と思われるものが多く出ているとか、何かの音楽を奏でていたということを耳にする。
「そこにあるんでしょ、薬草園。荷物が届けられているから大丈夫ってことですよね」
シールが的確に告げる。
「そうですね」
「まあ、心配になるのは解かりますよ……これまでと規模違うし……それに、もっと大きな話も聞きましたし」
情報を集めた結果、二人は不安と何かできないかと言うことでため息が漏れる。
「イスルダ島に戻れると言う以前のことですよね。国自体が落ち着かないと……」
「でも、何もしないと島は荒れてしまうでしょう?」
「放置はできないですよね……」
二人は再び大きく息を吐いた。
「荷物は結構ありますね」
「リシャールさんの実家に寄っていくというのもありですよね?」
「転移門を使えばできますが。船が出る時間を考え……荷物、そこから来ています」
「確かに」
わざわざ戻る意味がないとシールは笑った。
船が出るまで情報を集める。二人はハルトフォートの状況を聞いた。
「……僕たちが行っても足を引っ張るだけ……かな」
シールは自分に言い聞かせるように言う。もしもがあれば、彼の保護者である雑貨屋のオーナーが危険にさらされる。リゼリオにいるのか王都にいるかわからない。そもそも、元々騎士だったことを考えると戦いに関する知識はあるはずだ。
リシャールは状況から思案する。
(王都が危険にさらされることになります。そのうなれば……)
父や母、姉に弟妹、領内の知り合いの顔が脳裏に浮かぶ。民のためということよりも、大切な人のためできることを考えた。結局、家族や大切な人も国の民の一人である。
「シール君……行ってみますか?」
「……え?」
「一人でも人を助けるために」
シールは逡巡する。後方で助けることができることもあるだろうが、恐いのも事実。
「……い、行ってみます」
二人は荷物とともに運んでもらう手紙をしたためた。イスルダ島で待っているはずのライル・サヴィス宛に。守りたいものがあると同時に、ライルのために戻るという選択肢を残して。
●戦場
リシャールとシールは敵の多さに圧倒される。
リシャールは双方の戦力を考える。敵は多いが、こちらにはゴーレムもある。
リシャールはシールに袖を捕まれたのに気づいた。不安だというのが分かった。
「あっちに行きましょう。私たちができることは援護するだけですから」
二人は端の方に向かう。壁の上から見て、リシャールは味方がいないところに敵の姿を見たような気がしたのだ。もらい物の軍用双眼鏡で見る。
敵がいるのかいないのかわからない。
「……シール君、私たちと来てくれるハンターを探しましょう」
「え?」
「もし、私の見間違いならいいです。でも、本当に敵がいたら……」
「……わかった、行こう」
リシャールは声をあげる。来てくれるハンターを募った。
リシャールが見た一団は確かに存在していた。ただ、異様に慎重なのか、戦場の切れ目に運よく紛れ込んだのか、徐々に砦に近づいているのだった。
リプレイ本文
●出発
「何なのよ、あれ」
マリィア・バルデス(ka5848)は砦から見た敵の数に愕然としていた。数は人に恐怖を与えるが、マリィアはすぐに冷静さを取り戻す。その時、リシャール・べリンガーとシールを見つけ、驚いた。二人から事情を聞き、手を貸すことにした。
呼びかけに応じ、人が集まったところで調査に向かう。
南條 真水(ka2377)は現場に向かいながら考える。敵がたまたま気づかれなかったのか、補足されずに近づく方法があるのかという点だ。
「リシャールさんは敵を見たような気がした……それだけでも、調べて確認しなければいけない理由になるものさ」
一行は急ぎつつも、用心を怠らない。適宜、双眼鏡等で周囲を見ながら進む。
レイオス・アクアウォーカー(ka1990)はグラズヘイム王国の現状から、敵を見たならば傲慢の軍勢の一部だろうと考える。
「雑魔の集団なら楽なんだが、傲慢の軍勢なら指揮するヤツは【強制】や【懲罰】を使う可能性が高いだろうな」
双眼鏡で覗き、隠れられるような場所はチェックしていく。敵がいるならば先手をとる必要もあった。
リュー・グランフェスト(ka2419)はレイオスの意見と同じだ。
「昨今の状況から考えても傲慢の可能性が高い……だよな? であれば、変容、懲罰、強制を警戒だな……とはいえ、変容は対応手段は思いつかないし、対抗する者でない気がするからおいておくか」
変容は注意深く見て判断し、看破するしかない。
夢路 まよい(ka1328)は溜息をもらす。
「大体、傲慢は嫌らしい特殊能力が多くて、思いっきり魔法を撃ちにくいんだよね。早く倒してスカッとしたいな!」
杖を魔法を使うように突き出す。強力な魔法を使っても倒しきれなければ、反射されたエネルギーで自分が膝をつく危険性が生じてしまう。
エステル・ソル(ka3983)はリシャールとシールに助言を出す。
「シールさんはわたくしの傍を離れないでください。リシャールさんは……敵と一対一を意識して囲まれないようにしてください。退路を確保して立ち回るのも大事です」
武器を手に戦うリシャールにとって重要なことだった。それに加え、退路を作ることは大規模な戦場では自分たちが退くときに必要になってくることもあるだろう。
●接敵
注意して進んできたため、一行は一か所にとどまっている歪虚と雑魔を発見した。
若干傾斜があるため、砦の方から見ると死角になるのかもしれない。身を低くすれば隠れられるのだろうか。雑魔は獣の姿をしており、その色がこの土地の色に近いことも影響しているかもしれない。
指揮官と思われる歪虚は二体いる。どちらも人の姿に近いが、人ではない雰囲気はしている。
それぞれの役割を想定するには一体はローブに杖という魔術師をほうふつとさせる姿をしている。もう一体は金属の鎧をまとっているようにも見えた。注意深く見れば、それが体毛であり、味方を変えれば類人猿にも見えるかもしれない。そして、大きい剣を持っていた。
近づき方を考えれば、ある程度知性はあると推測できた。
「見た目からどんな奴かはわからないが、それなりに使える可能性が高い……剣を使う歪虚か。切り合う相手としては申し分なさそうだ」
レイオスは接敵する前に星神器ヴァサヴィ・シャクティを槍とし用いるとともに、武器にあるスキル【兵主神】を発動させておく。【懲罰】への対策であり、攻撃を受けても一定回数無効化するつもりだ。
「たくさん逃げると、別の部隊に再合流されてしまいます。なるべく追跡して倒しておきたいです」
エステルは雑魔の数を見て鋭く告げると、その言葉に反応するように真水は徐々にスピードを落とす。
「やっぱり……あんまり相手にしたくないよなぁ……ということで、そっちはよろしくー。後方で雑魔を受け持つよ」
真水は前半はぽつりつぶやき、後半は明確に声に出した。
「どれが厄介なスキルを持っている歪虚か、もっていないの、わからないっ! で、雑魔なら問題ないよね。『天空に輝ける星々よ、七つの罪を焼き尽くす業火となれ……ヘプタグラム!』」
まよいは【エクステンドキャスト】を紡ぎ【七芒星】を放つ。
「こっちも行くわよ」
マリィアは視界にある違和感を見落とさないよう【直感視】を用いた後、【フォールシュート】を放った。
【懲罰】を使ってくれるか、賭けだ。【懲罰】を使ってくれるならば、自分への危険を織り込み、耐えられるということを計算した行動である。
【懲罰】を持っていたとしても敵が使わない選択をした場合、強力な魔法や技がどう影響するかわからない。それも含めてレイオスやまよいとエステルが対策は考えてはいた。これまで戦ってきたからこそ、用心しているのだ。
鎧をまとっているように見える歪虚が、何か動作をした。まるで攻撃を払うような、自分を守るような動作。
「ぐっ、猿型が懲罰持ちなの」
マリィアは痛みと共にスキルの解明できた。
「リシャール、シール、猿の方に近づいては駄目よ。同士討ちしかねない」
マリィアの忠告にリシャールとシールはうなずく。
「敵発見、突撃! 狙うは大剣持ち!」
リューは鼓舞するように宣言する。状況に応じて行動を宣言して行動するつもりだった。もしも【強制】をかけられた場合を考え、リューの言葉の抑揚や行動への不自然さに気づいてもらうために。
そして、双方は交差した。
レイオスとリューは雑魔を蹴散らすように、大きな剣を持つ歪虚に殺到した。その途中で、魔術師風の歪虚から魔法が飛んでくる。
「そうはさせません」
エステルは指輪の力も引き出し【カウンターマジック】を強化して敵の魔法を撃ち消す。敵と味方の位置を見て、場所を選んだ場所で留まる。
「シールさん、仲間を見て必要なスキルを選ぶのです」
戦いになれていないシールを気遣う。案の定、どうするか考えてしまい、行動が止まってしまっていた。
一方で、まよいは敵と仲間の位置を把握しつつ、範囲魔法かそれともマジックアローか選択する。
「【懲罰】は困るし、魔法使うモノは放置はできないし、すでに乱戦状態だよね……【マジックアロー】」
指輪の力を意識し、マジックアローを範囲拡大し歪虚を含め五体に放つ。雑魔も倒していかないと問題が残ってしまう。
マリィアは歪虚を含め、【フォールシュート】を放つ。
「これ以上先に行かさない」
すぐにリロードをし次の行動に備えた。
真水は後方出見ていると、仲間が攻撃を開始したときに時間の空白ができた。その間に双眼鏡で敵の位置などを確認した。
「どのくらいいるのかよくわからないね……。取りこぼさないように、必要なのは行動を遅らせていくことだよね」
真水が見ていると、雑魔で砦に向かって動き出したものがいた。
距離や敵の数を考え攻撃手段を選ぶ。手振るように動作を行い機導術の【ミカヅチ】を放った。
「十分かな? もっと来るなら……こっちのスキルか」
今のところ、前にいる人たちにはばまれ、リシャールの行動もあり、敵は多く来なかった。
●乱戦
エステルは【アイデアル・ソング】を開始した。歌と踊りで仲間の気持ちに寄り添う。敵が【強制】やそれ以外の抵抗を必要とするスキルを使う可能性を考慮したものだ。
シールはエステルの忠告を受けた後、止まってはいけないと思い出す。そして、自分が何をするべきなのかを考えた。リシャールを守らないといけないため、【プロテクション】をまず掛ける。リシャールもだが、ハンターたちの傷の具合もうかがう。絶えず判断を下さないといけない緊張感に震えた。
まよいは【マジックアロー】を放とうとした。その瞬間、対抗するような魔法を放たれたのを感じた。
「負ける気がしないよ!」
絡みつく意識を断ち切り【マジックアロー】を放った。歪虚が使った魔法は、まよい自身が使う魔法では強力な【カウンターマジック】に近いと感じる。
「こう、スカッとするような戦いじゃないよね」
にこりと微笑む中、むかむかイライラするような気持ちがわく。地道に対処していかないとならない。
マリィアは歪虚の動きを見ていると厄介さを感じる。
「頭の中身は猿ではないということか」
反射する攻撃を選んでいるのが明確だ。それに、魔法を使ってくる歪虚も攻撃および防御を的確に使い分けている。
「そうでないと、ここまで来ないか」
淡々とつぶやいた。敵が数で優っているとしても、ここにいる多くは雑魔だ。研鑽を積んだハンターたちが連携すれば倒せない相手ではない。
リューとレイオスは歪虚と切り結ぶ。
レイオスは【刺突一閃】を放った時、歪虚の鋼のような毛が鎧の役割だと理解した。
「結構固いな、自前の鎧ってわけか」
相手の反応を見ようと試みる。レイオスに言われた瞬間、どこか誇らしそうな表情を浮かべたように見えた。
「猿といっても言葉はわかるのか!」
レイオスは言葉をたたきつけた。その上で次の行動で【ガウスジェイル】を使う。
リューは懲罰を警戒して全力で攻撃を控えていた。レイオスの言葉に殺気立つ歪虚を見て【懲罰】を使ってくる可能性を感じた。使える回数は限られているため、使うタイミングは計っている。ならば、挑発されれば早々に決着をつけようと考える可能性もある。
リューは星神器エクスカリバーで【紋章剣】を用いる。剣に赤い炎のような光が生じる。それを後ろ手にし、歪虚に突進する。
「行くぜ」
歪虚には剣で攻撃するように見せた。すぐにそれを放し、別途装備している手裏剣にて【ヴォノムエッジ】を宿し投げつける。それはリューの動きを読み切れず、危険を察知し懲罰を用いた。
リューに向かった力の塊は、レイオスに向かう。その力の塊も、兵主神で相殺された。
魔術師の歪虚はハンターを巻き込み範囲魔法を放とうとした。それを察知してまよいが【カウンターマジック】を使う。指輪に宿る力を用い、より強い魔法とした。抵抗されれば魔法が来るだろうが、今回は相手のいらだちで終わった。
互いに魔法を使う、使わせないという対抗や抵抗。スキルを使う回数が切れたところで戦いは動くことになるだろうが、互いに譲らない。
間隙を縫った魔法やスキルが互いにダメージを与えていく。雑魔は確実に減ってはいっているが、歪虚はまだ大きな影響を被っていないようにも見える。しかし、手番を進めるにつれ、ハンターは連携して攻撃することで、歪虚たちを追い込んでいく。
「抵抗するってことは根性があるってことかな……というか、そろそろボロボロだよね」
まよいは歪虚を見据えて【マジックアロー】を放った。
「そうですね『小鳥さんお願いします』」
エステルがまよいに応じ、続くように【星鳥】を放った。
【強制】を使うタイミングも逃していた歪虚は、塵となって消えた。
マリィアは【ハウンドバレット】に切り替え、剣を持つ歪虚と雑魔を狙った。
「あと、一体」
前にいるレイオスとリューの攻撃がどうなるかだった。懲罰を何回使えるのかが不明だ。ある程度慎重な行動になるのはいたしがたない。
レイオスとリューは切り結ぶ歪虚に余裕が消えていると感じた。しかし、まだどうなるかわからないため、慎重には行動する。
レイオスは主兵神の回数を使い切ると【アンチボディ】で回復をするタイミングを計る。
リューは前に出て継続的にダメージを与えていく。
「傲慢の連中とは何度かやり合って結構痛い目をみてきているんだ」
リューは吠えた。途中、送り出してくれた友人の顔が脳裏によぎった瞬間もあったが、仲間との連携で前に立っている。
「そろそろ終わりにしようぜ」
レイオスは武器を愛用の闘旋剣に持ち替え、全力で攻撃を仕掛けたのだった。
ただ武器で攻撃をするしかなかった歪虚は塵と化し消えた。
真水は敵の動きを見ると共に、見える範囲の戦場の状況を伺う。エステルの近くにいたシールがリシャールのそばにいるのが見えた。彼なりに考えた行動だろう。真水たちより、リシャールの装備は薄いし、聖導士であるシールがそばにいることは心強いだろう。
「リシャールさんにはシールさんがいるから、なんとかなりそうだね。こっちに来る数は減ってきている?」
真水は【アイシクルコフィン】を放ちながら状況を考えた。
「歪虚を倒せたなら、他の人の行動でわかるよね」
しばらくすると、仲間の行動が雑魔追撃に変わった。
「あと一息だね」
真水は位置をそのまま維持して雑魔を討伐していった。
●帰還
一行は歪虚や雑魔を一通り討伐できた。
「誰でも戦い続けなきゃベテランにはならない。今回も頑張ったと思うわよ」
マリィアはリシャールとシールの頭を撫でようとした。リシャールは小さいイメージがあったがマリィアと視線が近くなっている。いろいろと成長したことを感慨深く、頭ではなく背中をポンポンとたたき、ねぎらう。
「敵は人が少ないところに歪虚門を建ててそこから雑魔たちを送り込んでいる。この近辺も探したほうがいいかもしれないわね。それに、イスルダ島に戻ったら島内を見回って歪虚門の設置がないか確認しないと。依頼、出して頂戴ね」
マリィアは二人が気負わないように軽くウインクをする。忠告するも、歪虚門があればもっと話題になっているに違いない。
「歪虚も雑魔は消えたし、めでたしめでたし、だよね」
まよいは最後に雑魔めがけて範囲魔法を存分もしくは適宜放った。そのため、すっきりした顔をしている。
「南条さんが見ていたかぎりでは、砦の方に行った雑魔はいないよ」
真水は自分が見ていたことを言うと、他の者も逃がした感触はなかったと異口同音に言った。
「それなりに食らったが……」
リューは意識が途切れた感覚もあったが無事乗り越えたことに安堵する。しかし、安全なところにいくまで何があるかわからない。
「これで依頼はほぼ終わりだな。さあ、戻ろう。戻る途中、見落としがないか……は必要か」
レイオスが確認をとるとリシャールはうなずいた。
「シールさんは適宜回復魔法や防御を使ってくださいましたし、リシャールさんは周りを意識して行動してくれました」
エステルは褒めた。指示を出したからと言って二人がどう考え行動するかは別だった。リシャールとシールは互いを守るように行動していた。互いにないものを補うように。
「皆さんありがとうございました。戻るまでは気は抜きません」
「あ、そっか……」
シールがリシャールの言葉を聞いて終わったわけではないことを思い出していた。
砦までは無事到着する。
その後、リシャールとシールはハルトフォートを離れた。
「何なのよ、あれ」
マリィア・バルデス(ka5848)は砦から見た敵の数に愕然としていた。数は人に恐怖を与えるが、マリィアはすぐに冷静さを取り戻す。その時、リシャール・べリンガーとシールを見つけ、驚いた。二人から事情を聞き、手を貸すことにした。
呼びかけに応じ、人が集まったところで調査に向かう。
南條 真水(ka2377)は現場に向かいながら考える。敵がたまたま気づかれなかったのか、補足されずに近づく方法があるのかという点だ。
「リシャールさんは敵を見たような気がした……それだけでも、調べて確認しなければいけない理由になるものさ」
一行は急ぎつつも、用心を怠らない。適宜、双眼鏡等で周囲を見ながら進む。
レイオス・アクアウォーカー(ka1990)はグラズヘイム王国の現状から、敵を見たならば傲慢の軍勢の一部だろうと考える。
「雑魔の集団なら楽なんだが、傲慢の軍勢なら指揮するヤツは【強制】や【懲罰】を使う可能性が高いだろうな」
双眼鏡で覗き、隠れられるような場所はチェックしていく。敵がいるならば先手をとる必要もあった。
リュー・グランフェスト(ka2419)はレイオスの意見と同じだ。
「昨今の状況から考えても傲慢の可能性が高い……だよな? であれば、変容、懲罰、強制を警戒だな……とはいえ、変容は対応手段は思いつかないし、対抗する者でない気がするからおいておくか」
変容は注意深く見て判断し、看破するしかない。
夢路 まよい(ka1328)は溜息をもらす。
「大体、傲慢は嫌らしい特殊能力が多くて、思いっきり魔法を撃ちにくいんだよね。早く倒してスカッとしたいな!」
杖を魔法を使うように突き出す。強力な魔法を使っても倒しきれなければ、反射されたエネルギーで自分が膝をつく危険性が生じてしまう。
エステル・ソル(ka3983)はリシャールとシールに助言を出す。
「シールさんはわたくしの傍を離れないでください。リシャールさんは……敵と一対一を意識して囲まれないようにしてください。退路を確保して立ち回るのも大事です」
武器を手に戦うリシャールにとって重要なことだった。それに加え、退路を作ることは大規模な戦場では自分たちが退くときに必要になってくることもあるだろう。
●接敵
注意して進んできたため、一行は一か所にとどまっている歪虚と雑魔を発見した。
若干傾斜があるため、砦の方から見ると死角になるのかもしれない。身を低くすれば隠れられるのだろうか。雑魔は獣の姿をしており、その色がこの土地の色に近いことも影響しているかもしれない。
指揮官と思われる歪虚は二体いる。どちらも人の姿に近いが、人ではない雰囲気はしている。
それぞれの役割を想定するには一体はローブに杖という魔術師をほうふつとさせる姿をしている。もう一体は金属の鎧をまとっているようにも見えた。注意深く見れば、それが体毛であり、味方を変えれば類人猿にも見えるかもしれない。そして、大きい剣を持っていた。
近づき方を考えれば、ある程度知性はあると推測できた。
「見た目からどんな奴かはわからないが、それなりに使える可能性が高い……剣を使う歪虚か。切り合う相手としては申し分なさそうだ」
レイオスは接敵する前に星神器ヴァサヴィ・シャクティを槍とし用いるとともに、武器にあるスキル【兵主神】を発動させておく。【懲罰】への対策であり、攻撃を受けても一定回数無効化するつもりだ。
「たくさん逃げると、別の部隊に再合流されてしまいます。なるべく追跡して倒しておきたいです」
エステルは雑魔の数を見て鋭く告げると、その言葉に反応するように真水は徐々にスピードを落とす。
「やっぱり……あんまり相手にしたくないよなぁ……ということで、そっちはよろしくー。後方で雑魔を受け持つよ」
真水は前半はぽつりつぶやき、後半は明確に声に出した。
「どれが厄介なスキルを持っている歪虚か、もっていないの、わからないっ! で、雑魔なら問題ないよね。『天空に輝ける星々よ、七つの罪を焼き尽くす業火となれ……ヘプタグラム!』」
まよいは【エクステンドキャスト】を紡ぎ【七芒星】を放つ。
「こっちも行くわよ」
マリィアは視界にある違和感を見落とさないよう【直感視】を用いた後、【フォールシュート】を放った。
【懲罰】を使ってくれるか、賭けだ。【懲罰】を使ってくれるならば、自分への危険を織り込み、耐えられるということを計算した行動である。
【懲罰】を持っていたとしても敵が使わない選択をした場合、強力な魔法や技がどう影響するかわからない。それも含めてレイオスやまよいとエステルが対策は考えてはいた。これまで戦ってきたからこそ、用心しているのだ。
鎧をまとっているように見える歪虚が、何か動作をした。まるで攻撃を払うような、自分を守るような動作。
「ぐっ、猿型が懲罰持ちなの」
マリィアは痛みと共にスキルの解明できた。
「リシャール、シール、猿の方に近づいては駄目よ。同士討ちしかねない」
マリィアの忠告にリシャールとシールはうなずく。
「敵発見、突撃! 狙うは大剣持ち!」
リューは鼓舞するように宣言する。状況に応じて行動を宣言して行動するつもりだった。もしも【強制】をかけられた場合を考え、リューの言葉の抑揚や行動への不自然さに気づいてもらうために。
そして、双方は交差した。
レイオスとリューは雑魔を蹴散らすように、大きな剣を持つ歪虚に殺到した。その途中で、魔術師風の歪虚から魔法が飛んでくる。
「そうはさせません」
エステルは指輪の力も引き出し【カウンターマジック】を強化して敵の魔法を撃ち消す。敵と味方の位置を見て、場所を選んだ場所で留まる。
「シールさん、仲間を見て必要なスキルを選ぶのです」
戦いになれていないシールを気遣う。案の定、どうするか考えてしまい、行動が止まってしまっていた。
一方で、まよいは敵と仲間の位置を把握しつつ、範囲魔法かそれともマジックアローか選択する。
「【懲罰】は困るし、魔法使うモノは放置はできないし、すでに乱戦状態だよね……【マジックアロー】」
指輪の力を意識し、マジックアローを範囲拡大し歪虚を含め五体に放つ。雑魔も倒していかないと問題が残ってしまう。
マリィアは歪虚を含め、【フォールシュート】を放つ。
「これ以上先に行かさない」
すぐにリロードをし次の行動に備えた。
真水は後方出見ていると、仲間が攻撃を開始したときに時間の空白ができた。その間に双眼鏡で敵の位置などを確認した。
「どのくらいいるのかよくわからないね……。取りこぼさないように、必要なのは行動を遅らせていくことだよね」
真水が見ていると、雑魔で砦に向かって動き出したものがいた。
距離や敵の数を考え攻撃手段を選ぶ。手振るように動作を行い機導術の【ミカヅチ】を放った。
「十分かな? もっと来るなら……こっちのスキルか」
今のところ、前にいる人たちにはばまれ、リシャールの行動もあり、敵は多く来なかった。
●乱戦
エステルは【アイデアル・ソング】を開始した。歌と踊りで仲間の気持ちに寄り添う。敵が【強制】やそれ以外の抵抗を必要とするスキルを使う可能性を考慮したものだ。
シールはエステルの忠告を受けた後、止まってはいけないと思い出す。そして、自分が何をするべきなのかを考えた。リシャールを守らないといけないため、【プロテクション】をまず掛ける。リシャールもだが、ハンターたちの傷の具合もうかがう。絶えず判断を下さないといけない緊張感に震えた。
まよいは【マジックアロー】を放とうとした。その瞬間、対抗するような魔法を放たれたのを感じた。
「負ける気がしないよ!」
絡みつく意識を断ち切り【マジックアロー】を放った。歪虚が使った魔法は、まよい自身が使う魔法では強力な【カウンターマジック】に近いと感じる。
「こう、スカッとするような戦いじゃないよね」
にこりと微笑む中、むかむかイライラするような気持ちがわく。地道に対処していかないとならない。
マリィアは歪虚の動きを見ていると厄介さを感じる。
「頭の中身は猿ではないということか」
反射する攻撃を選んでいるのが明確だ。それに、魔法を使ってくる歪虚も攻撃および防御を的確に使い分けている。
「そうでないと、ここまで来ないか」
淡々とつぶやいた。敵が数で優っているとしても、ここにいる多くは雑魔だ。研鑽を積んだハンターたちが連携すれば倒せない相手ではない。
リューとレイオスは歪虚と切り結ぶ。
レイオスは【刺突一閃】を放った時、歪虚の鋼のような毛が鎧の役割だと理解した。
「結構固いな、自前の鎧ってわけか」
相手の反応を見ようと試みる。レイオスに言われた瞬間、どこか誇らしそうな表情を浮かべたように見えた。
「猿といっても言葉はわかるのか!」
レイオスは言葉をたたきつけた。その上で次の行動で【ガウスジェイル】を使う。
リューは懲罰を警戒して全力で攻撃を控えていた。レイオスの言葉に殺気立つ歪虚を見て【懲罰】を使ってくる可能性を感じた。使える回数は限られているため、使うタイミングは計っている。ならば、挑発されれば早々に決着をつけようと考える可能性もある。
リューは星神器エクスカリバーで【紋章剣】を用いる。剣に赤い炎のような光が生じる。それを後ろ手にし、歪虚に突進する。
「行くぜ」
歪虚には剣で攻撃するように見せた。すぐにそれを放し、別途装備している手裏剣にて【ヴォノムエッジ】を宿し投げつける。それはリューの動きを読み切れず、危険を察知し懲罰を用いた。
リューに向かった力の塊は、レイオスに向かう。その力の塊も、兵主神で相殺された。
魔術師の歪虚はハンターを巻き込み範囲魔法を放とうとした。それを察知してまよいが【カウンターマジック】を使う。指輪に宿る力を用い、より強い魔法とした。抵抗されれば魔法が来るだろうが、今回は相手のいらだちで終わった。
互いに魔法を使う、使わせないという対抗や抵抗。スキルを使う回数が切れたところで戦いは動くことになるだろうが、互いに譲らない。
間隙を縫った魔法やスキルが互いにダメージを与えていく。雑魔は確実に減ってはいっているが、歪虚はまだ大きな影響を被っていないようにも見える。しかし、手番を進めるにつれ、ハンターは連携して攻撃することで、歪虚たちを追い込んでいく。
「抵抗するってことは根性があるってことかな……というか、そろそろボロボロだよね」
まよいは歪虚を見据えて【マジックアロー】を放った。
「そうですね『小鳥さんお願いします』」
エステルがまよいに応じ、続くように【星鳥】を放った。
【強制】を使うタイミングも逃していた歪虚は、塵となって消えた。
マリィアは【ハウンドバレット】に切り替え、剣を持つ歪虚と雑魔を狙った。
「あと、一体」
前にいるレイオスとリューの攻撃がどうなるかだった。懲罰を何回使えるのかが不明だ。ある程度慎重な行動になるのはいたしがたない。
レイオスとリューは切り結ぶ歪虚に余裕が消えていると感じた。しかし、まだどうなるかわからないため、慎重には行動する。
レイオスは主兵神の回数を使い切ると【アンチボディ】で回復をするタイミングを計る。
リューは前に出て継続的にダメージを与えていく。
「傲慢の連中とは何度かやり合って結構痛い目をみてきているんだ」
リューは吠えた。途中、送り出してくれた友人の顔が脳裏によぎった瞬間もあったが、仲間との連携で前に立っている。
「そろそろ終わりにしようぜ」
レイオスは武器を愛用の闘旋剣に持ち替え、全力で攻撃を仕掛けたのだった。
ただ武器で攻撃をするしかなかった歪虚は塵と化し消えた。
真水は敵の動きを見ると共に、見える範囲の戦場の状況を伺う。エステルの近くにいたシールがリシャールのそばにいるのが見えた。彼なりに考えた行動だろう。真水たちより、リシャールの装備は薄いし、聖導士であるシールがそばにいることは心強いだろう。
「リシャールさんにはシールさんがいるから、なんとかなりそうだね。こっちに来る数は減ってきている?」
真水は【アイシクルコフィン】を放ちながら状況を考えた。
「歪虚を倒せたなら、他の人の行動でわかるよね」
しばらくすると、仲間の行動が雑魔追撃に変わった。
「あと一息だね」
真水は位置をそのまま維持して雑魔を討伐していった。
●帰還
一行は歪虚や雑魔を一通り討伐できた。
「誰でも戦い続けなきゃベテランにはならない。今回も頑張ったと思うわよ」
マリィアはリシャールとシールの頭を撫でようとした。リシャールは小さいイメージがあったがマリィアと視線が近くなっている。いろいろと成長したことを感慨深く、頭ではなく背中をポンポンとたたき、ねぎらう。
「敵は人が少ないところに歪虚門を建ててそこから雑魔たちを送り込んでいる。この近辺も探したほうがいいかもしれないわね。それに、イスルダ島に戻ったら島内を見回って歪虚門の設置がないか確認しないと。依頼、出して頂戴ね」
マリィアは二人が気負わないように軽くウインクをする。忠告するも、歪虚門があればもっと話題になっているに違いない。
「歪虚も雑魔は消えたし、めでたしめでたし、だよね」
まよいは最後に雑魔めがけて範囲魔法を存分もしくは適宜放った。そのため、すっきりした顔をしている。
「南条さんが見ていたかぎりでは、砦の方に行った雑魔はいないよ」
真水は自分が見ていたことを言うと、他の者も逃がした感触はなかったと異口同音に言った。
「それなりに食らったが……」
リューは意識が途切れた感覚もあったが無事乗り越えたことに安堵する。しかし、安全なところにいくまで何があるかわからない。
「これで依頼はほぼ終わりだな。さあ、戻ろう。戻る途中、見落としがないか……は必要か」
レイオスが確認をとるとリシャールはうなずいた。
「シールさんは適宜回復魔法や防御を使ってくださいましたし、リシャールさんは周りを意識して行動してくれました」
エステルは褒めた。指示を出したからと言って二人がどう考え行動するかは別だった。リシャールとシールは互いを守るように行動していた。互いにないものを補うように。
「皆さんありがとうございました。戻るまでは気は抜きません」
「あ、そっか……」
シールがリシャールの言葉を聞いて終わったわけではないことを思い出していた。
砦までは無事到着する。
その後、リシャールとシールはハルトフォートを離れた。
依頼結果
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マリィア・バルデス(ka5848)
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参加者一覧
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依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 夢路 まよい(ka1328) 人間(リアルブルー)|15才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2019/02/27 03:12:05 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/02/24 08:46:57 |