ゲスト
(ka0000)
【幻想】永遠の輝きを
マスター:近藤豊

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 不明
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~4人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/03/23 22:00
- 完成日
- 2019/03/27 17:22
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
父さんが姿を消してどのぐらいの時間が経過したのだろう。
経過日数はシステムでカウントしているが、それも今となっては意味がある事なのか。
時折、自分の生まれてきた意味を考える。
何のために生まれたのか。
何を為すべきなのか。
だが、その考えもすぐに無意味と気付く。
誰も、俺の事を知らないから。
誰も、俺の存在する意味を教えてくれないから。
「戦況は?」
「敵の戦陣が到達。迎撃を開始しました」
ニガヨモギの対抗策を求めてベスタハ遺跡へ赴いたヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)。
神霊樹ライブラリからニガヨモギ対策の情報を入手した部族会議は、研究施設とされていたベスタハの遺跡を発掘。
しかし、その動きを歪虚側が察知。
歪虚はベスタハ遺跡へ侵攻を開始する。
「敵の将は?」
「姿を見せていませんが、時間が経過すれば現れると思われます」
足早に遺跡の奥へと進むヴェルナーの背後を帝国武官が説明しながら付いてくる。
ヴェルナーは予感していた。
このまま時間を浪費すれば、あの『闇黒の魔人』が現れる。手札を確実に握るためには、時間を一秒たりとも無駄にはできない。
「味方が敵の侵攻を抑えている間に目標のオートマトンを確保しなければなりません。オートマトンの何処に?」
「こちらになります」
武官の案内で遺跡の奥へと進むヴェルナー。
遺跡はチュプ大神殿が起動した時のように壁が青白い文様が浮かび上がっている。
この文様のおかげで灯りの類いは必要ない。
(この遺跡は蘇っています。大神殿の起動に呼応したのでしょうか。
だとするなら、下手な破壊行為は慎むべきですね。迎撃システムが作動すればこちらを攻撃してくる恐れもあります)
「ここです」
武官は足を止めた。
そこは行き止まりで、青白い文様が描かれた壁が行く手を遮っている。
「行き止まりですね」
「ですが、こちらをご覧下さい」
武官が指し示した場所には一枚のプレート。
そこには文字が刻まれている。
『この先を進む者に、『誠実』を。
この先を進む者に、『熱情』を。
この先を進む者に、『慈愛』を。
この先を進む者に、『成功』を。
すべてを併せ持つ者が、この地を救う』
プレートの下には数字のボタン。
――記憶にある。
チュプ大神殿でもこのような仕掛けをヴェルナーは目にしていた。
「謎かけですか。それにしてもロマンチックな謎かけですね。ここにいた研究者は最後まで希望を捨てなかった。そんな気がします」
「ヴェルナー様。他の部屋はすべて捜索しましたが、オートマトンは発見できていません。おそらくこの先に目標のオートマトンが眠っています」
武官は断言する。
既に遺跡の捜索が行われているが、オートマトンの発見には至っていない。もし、破壊されているなら、何らかの痕跡は残るはず。それも見つからない以上、誰にも発見されていないと考えるべきだ。
(ふふ、古代文明がニガヨモギ対策として研究を進めていた場所です。厳重に守られてるのは当然ですね)
「ヴェルナー様?」
考えを巡らせていたヴェルナーの顔が緩み、武官は顔を覗き込みながら声をかけた。
古代文明から残された兵器の一つ。
だが、ヴェルナーは何となくこのオートマトンが特別な気がしていた。ホナを共鳴させて結界を構築する能力があるからではない。
もっと何か特別な感情を感じるのだ。
だが、今その事は無視しておこう。
この仕掛けを乗り越え、早々にオートマトンを確保しなれば――。
「この手の仕掛けを得意とするハンターを招集して下さい。他の皆さんは、遺跡に敵が侵入しないように守りを固めるように指示を」
「はっ!」
武官は駆け足で入口の方へと戻っていく。
一人残されたヴェルナーは、青白い文様を浮かび上がらせる壁に視線を向けた。
「さて。古代の叡智に触れるとしましょうか」
●
音声感知……何者かが、近くにいる。
敵? 味方? ……不明。
現時点で施設の破壊活動は未確認。施設内部を探査している……。
破壊活動が確認された段階で、セキュリティレベルの引き上げを許可……。
誰かが、俺を呼び起こそうとしてる?
何もできない、誰も救えない。
無力な俺を――。
経過日数はシステムでカウントしているが、それも今となっては意味がある事なのか。
時折、自分の生まれてきた意味を考える。
何のために生まれたのか。
何を為すべきなのか。
だが、その考えもすぐに無意味と気付く。
誰も、俺の事を知らないから。
誰も、俺の存在する意味を教えてくれないから。
「戦況は?」
「敵の戦陣が到達。迎撃を開始しました」
ニガヨモギの対抗策を求めてベスタハ遺跡へ赴いたヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)。
神霊樹ライブラリからニガヨモギ対策の情報を入手した部族会議は、研究施設とされていたベスタハの遺跡を発掘。
しかし、その動きを歪虚側が察知。
歪虚はベスタハ遺跡へ侵攻を開始する。
「敵の将は?」
「姿を見せていませんが、時間が経過すれば現れると思われます」
足早に遺跡の奥へと進むヴェルナーの背後を帝国武官が説明しながら付いてくる。
ヴェルナーは予感していた。
このまま時間を浪費すれば、あの『闇黒の魔人』が現れる。手札を確実に握るためには、時間を一秒たりとも無駄にはできない。
「味方が敵の侵攻を抑えている間に目標のオートマトンを確保しなければなりません。オートマトンの何処に?」
「こちらになります」
武官の案内で遺跡の奥へと進むヴェルナー。
遺跡はチュプ大神殿が起動した時のように壁が青白い文様が浮かび上がっている。
この文様のおかげで灯りの類いは必要ない。
(この遺跡は蘇っています。大神殿の起動に呼応したのでしょうか。
だとするなら、下手な破壊行為は慎むべきですね。迎撃システムが作動すればこちらを攻撃してくる恐れもあります)
「ここです」
武官は足を止めた。
そこは行き止まりで、青白い文様が描かれた壁が行く手を遮っている。
「行き止まりですね」
「ですが、こちらをご覧下さい」
武官が指し示した場所には一枚のプレート。
そこには文字が刻まれている。
『この先を進む者に、『誠実』を。
この先を進む者に、『熱情』を。
この先を進む者に、『慈愛』を。
この先を進む者に、『成功』を。
すべてを併せ持つ者が、この地を救う』
プレートの下には数字のボタン。
――記憶にある。
チュプ大神殿でもこのような仕掛けをヴェルナーは目にしていた。
「謎かけですか。それにしてもロマンチックな謎かけですね。ここにいた研究者は最後まで希望を捨てなかった。そんな気がします」
「ヴェルナー様。他の部屋はすべて捜索しましたが、オートマトンは発見できていません。おそらくこの先に目標のオートマトンが眠っています」
武官は断言する。
既に遺跡の捜索が行われているが、オートマトンの発見には至っていない。もし、破壊されているなら、何らかの痕跡は残るはず。それも見つからない以上、誰にも発見されていないと考えるべきだ。
(ふふ、古代文明がニガヨモギ対策として研究を進めていた場所です。厳重に守られてるのは当然ですね)
「ヴェルナー様?」
考えを巡らせていたヴェルナーの顔が緩み、武官は顔を覗き込みながら声をかけた。
古代文明から残された兵器の一つ。
だが、ヴェルナーは何となくこのオートマトンが特別な気がしていた。ホナを共鳴させて結界を構築する能力があるからではない。
もっと何か特別な感情を感じるのだ。
だが、今その事は無視しておこう。
この仕掛けを乗り越え、早々にオートマトンを確保しなれば――。
「この手の仕掛けを得意とするハンターを招集して下さい。他の皆さんは、遺跡に敵が侵入しないように守りを固めるように指示を」
「はっ!」
武官は駆け足で入口の方へと戻っていく。
一人残されたヴェルナーは、青白い文様を浮かび上がらせる壁に視線を向けた。
「さて。古代の叡智に触れるとしましょうか」
●
音声感知……何者かが、近くにいる。
敵? 味方? ……不明。
現時点で施設の破壊活動は未確認。施設内部を探査している……。
破壊活動が確認された段階で、セキュリティレベルの引き上げを許可……。
誰かが、俺を呼び起こそうとしてる?
何もできない、誰も救えない。
無力な俺を――。
リプレイ本文
「さて……」
ヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)は、ハンターと共にベスタハ遺跡を探索していた。
神霊樹ライブラリから入手した情報――古代文明時代の対ニガヨモギ兵器が、この地に眠っている。怠惰王オーロラが次元の狭間『アフンルパル』から封じられるのも一時的。何としてもこの地にてニガヨモギに対抗する術を部族会議は手にする必要があった。
「いやはや、またしてもコレか。古代人の謎好きには恐れ入る」
エアルドフリス(ka1856)の前に立ちはだかるのは一枚の大きな扉。
その傍らに刻まれたメッセージのプレートにはこのように刻まれている。
『この先を進む者に、『誠実』を。
この先を進む者に、『熱情』を。
この先を進む者に、『慈愛』を。
この先を進む者に、『成功』を。
すべてを併せ持つ者が、この地を救う』
プレートの下には数字のボタンが並んでいる。
エアルドフリスの目にもこれが謎解きなのは明らかだ。
謎解きはあまり得意ではないエアルドフリスだが、それでもエアルドフリスはこの遺跡へやってきた。古代文明の時代から辺境に染みついた過去の因縁。それを精算する為には、この遺跡に眠る兵器を使うのがちょうど良い。
「この赤き大地を、今度こそ歪虚から解放するとしよう」
「わふー!」
エアルドフリスがメッセージプレートを見据える裏で、アルマ・A・エインズワース(ka4901)が抱き付いてきた。
すっかりヴェルナーに懐いた様子のアルマだが、当のヴェルナーは慣れた感じでアルマをそっと諭す。
「ふふ、元気なのは良い事です。なるべく早くこの謎を解くとしましょうか」
「わぅ? 謎?」
ヴェルナーへ懐く事に夢中で目的をすっかり忘れていたアルマ。
辺りを見回した後、壁にあるメッセージプレートを発見する。
「わ、わぅぅ……。また分からない言葉があるですぅ」
頭を抱えるアルマ。
普段は戦闘で十二分に力を発揮するアルマだが、遺跡を破壊して先へ進む訳にもいかない。
「あの、ヴェルナーさん」
ヴェルナーの背後から桜憐りるか(ka3748)が声をかける。
チュプ大神殿のように青白い文様が光を放ち、二人の姿を浮かび上がらせる。
ヴェルナーはやや不安そうなりるかにそっと近づく。
「はい、なんでしょう?」
「オートマトンさんは、ずっとここにお一人でいたの、ですか……」
オートマトン。
辺境の地に埋められた結晶ホナ。これを共鳴させる事でニガヨモギを相殺する仕掛けであり、部族会議が既に対怠惰の感染用結界として転用している。
このホナをコントロールするオートマトンこそ、古代文明が準備していた対ニガヨモギの切り札だった。
「そうですね。それも大神殿のように機能回復した為に明るく照らされていますが、それまでは闇の中で一人いた事になります」
「きっと、寂しかった……でしょうね」
りるかは自分の事にようにオートマトンを気遣っている。一体、オートマトンはどのような気持ちで長い年月を過ごしてきたのだろうか。
「そうですね。もし意識があるとすれば……それは気の遠くなる孤独でしょうか」
「孤独」
ヴェルナーの言葉をりるかは繰り返した。
「この先に進めば、その孤独も終わらせられます。必ずね」
八島 陽(ka1442)は深く考えるりるかにそう言葉をかけた。
「さて、問題はこのメッセージですね」
八島は改めてメッセージプレートに着目する。
着目すべきは括弧で括られた言葉。
誠実。
熱情。
慈愛。
成功。
謎の鍵はこの言葉にあるのは明白だ。そしてメッセージプレートに下にあるのは数字を入力するボタン。つまり、答えは数字である。
この言葉を何らかの法則で数字に置き換える事が必要である。
「やはりそうですか」
八島は呟く。
鉱石ホナの共鳴を制御できるオートマトンに関わる謎解きと考えれば、鍵はその事実に眠っている。
「ふむ、今回のは分かった気がするぞ」
エアルドフリスも言葉の京津点に気付いた。
身近にこの手の話が好きな人間がいる事が功を奏したようだ。
床に座り込んで悩んでいたアルマにも答えが浮かび上がる。
「わぅ! 分かったですぅ! ……でも、難しい事を考えすぎておめめがぐるぐるするですぅ」
軽くふらつくアルマ。
その体を支えるようにりるかが背中をそっと支える。
「皆さん、大体行き着いた答えは同じみたい……です」
そう、実は扉の謎に対して答えは一致していた。
気付いたハンターは一斉に声を上げる。
「誕生石!」
「なるほど。そういう事ですか」
ハンターの出した答えにヴェルナーは感心する。
メッセージに刻まれた言葉は誕生石に関わる物だった。
「そう。たとえば二月の誕生石はアメジストだ。アメジストの石言葉は『誠実』。つまり、一行目の数字は『2』という事になる」
エアルドフリスの言葉。
それに続けて他のハンターも次々と答えを導いていく。
「わぅ。二行目の『熱情』はルビーの石言葉です。ルビーは七月の誕生石なので、二行目の数字は『7』ですぅ」
「あ、あの慈愛は『サファイア』の石言葉なので……サファイアの誕生石である九月です。なので三行目の数字は……『9』です」
「そして、12月の誕生石は『成功』の言葉を持つターコイズ。四行目は『12』ですね」
ヴェルナーの言葉ですべての行の数字は導き出された。
2、7、9、12。
しかし、八島はこの後がポイントと考えていた。
「問題は最後の行です。『すべてを併せ持つ者』とあります。すべてを併せ持つ、単純に足す事も答えなのかもしれませんが……」
八島はメッセージプレートまで歩み出て、数字のボタンを押していく。
「2,7、9、12。四つの数字のどれでも割り切れる公倍数、つまり最小公倍数が答えだと思います」
八島が選んだ数字は252。
四つの数字から導き出した答えだ。
最後の数字を入力した後――行く手を阻んでいた扉は、開いた。
「わぅ! 開いたです! 正解ですぅ!」
開いた道へ喜び勇んで進むアルマ。
他のハンターもその後に続いていく中、りるかはヴェルナーへ呼び掛けた。
「あの、ヴェルナーさん」
実はりるかには一つの推測があった。
その推測を聞いたヴェルナーは、開いた扉の傍らにあった数字のボタンを数回押し始める。
入力する度に扉の動きを確認していく。
そして――。
「ふふ、確かにりるかさんの推測は当たっているかもしれませんね」
●
ハンター達が到達したのは通路の一番奥の部屋。
重い扉を開いた先にあったのは、金属製のカプセル。
取り付けられた小窓から人型の何かが横たわっている事がわかる。
「これが古代人の切り札か」
エアルドフリスの目の前に、古代文明の重要兵器が眠っている。
このオートマトンが辺境に迫る終末を乗り越える重要な存在。
だが、エアルドフリスには一つ気がかりな事があった。
オートマトンは兵器じゃない。思考もすれば感情豊かなオートマトンもいる。このオートマトンは古代文明の時代から眠り続けたと考えれば、もう気が遠くなる程人間と遭遇していない事になる。
初対面でオートマトンと出会った上で、そう簡単に相手はこちらを信用するのだろうか。
「これですね。開いてみましょう」
ヴェルナーはカプセルの傍らにあったレバーを動かす。
カプセルから内部の白い煙が解き放たれ、外気に触れる。煙が晴れ、中から現れるのは一人の青年。黒いコートを着たまま、カプセルの中で静かに目覚めを待っている。
「男性、ですね」
りるかは瞳を閉じて眠るオートマトンの姿を観察してみた。
服装から考えればリアルブルーの文化に近い気がする。白いネクタイとシャツ。目元は切れ長で、瞳を開ければ眼光が鋭いように思える。だが、それよりも注意を引くのは、オートマトンの傍らに置かれている大型のライフルだ。
「対ニガヨモギの機能を保持しているだけではなく、対歪虚戦も想定して製作されたと考えるべきでしょうね」
それがヴェルナーはオートマトンを見た率直な感想だ。
「…………」
突如、オートマトンが瞳を開く。
傍らにいた八島が周囲のハンターへ声をかける。
「目を覚まします。聞こえますか?」
開かれるオートマトンの瞳。
そして言葉よりも先にオートマトンは大型のライフルへと手を伸ばす。
「データベースに存在しない人物を確認……警告、抵抗及びそれに準じる動作をした場合は、制圧します」
「やはりこうなりましたか」
八島もエアルドフリス同様、警戒される可能性を考慮に入れていた。
だからこそ、敵意を表さない事が大事だと考えていた。
「敵じゃありません。俺は八島 陽。きみの名前は?」
「…………」
名前を問いかけてみたが、オートマトンは答えようとはしなかった。
もう何年かぶりの人間だ。それも目覚めと同時に知らない人間がいたのでは、自然な判断だ。だが、その空気を打ち破るかのようにアルマがいつもの調子でオートマトンと交流を図る。
「初めましてです! おはよーございますっ」
可愛らしく笑顔を浮かべるアルマ。
それに対してオートマトンは無表情のままアルマへ銃口を向ける。
敵対の意。しかし、それを無視してアルマは言葉を続ける。
「僕、アルマって言いますです。よろしくですー。
わふー。お友達になれます?」
カプセルの傍らに跪いて目を輝かせるアルマ。
可愛さアピールにも見えるが少なくともオートマトンに敵と認識されなければそれで良い。
「対象に敵対の意志なし……戦闘モードから移行します」
オートマトンは銃を下ろすと立ち上がってカプセルから外に出る。
そのまま周囲を見回してハンターとヴェルナーの姿を見つめる。
「……とうさん……いや、博士は?」
「誰の事か分からないが、あんたが作られてからもうかなりの年月が流れてる。まあ、生きてはいないだろうな」
エアルドフリスはオートマトンの言葉にそう答えた。
オートマトンは現状認識から改める必要がある。友好を伝えるのも大切だが、オートマトンに現状を教える事も忘れてはならない。
「早速だが、我々はあんたの力を借りたくてやってきた。どうか助力をお願いしたい」
「助力?」
「『ニガヨモギ』……我々は、こいつを防ぎたいんだ」
エアルドフリスは辺境に発生している状況を手短に話した。
古代文明時代に引き起こされたニガヨモギが、現在でも発生。ハンターと呼ばれる面々が尽力しているが、ニガヨモギを防ぐ為にオートマトンを訪ねた事まで説明した。
「ニガヨモギ」
「そうだ。あんたの力を今こそ借りたい」
「俺に、そんな大きな力を使えるでしょうか?」
「は? ……そういう事か」
オートマトンの言葉にエアルドフリスは軽く頭を抱える。
オートマトンに対ニガヨモギの機能はあるのだろう。だが、それを扱うオートマトンの性格に問題があった。長い年月を放置されたのが原因かもしれないが、オートマトンの性格がややネガティブな思考に囚われているようだ。
(友好を深めるだけじゃ駄目だ。圧倒的な経験と情報の不足か)
オートマタがそのような思考になる原因をエアルドフリスは探し始める。
機能を発揮させるには、うまくオートマトンを誘導する必要がある。
「わふぅ。僕……綺麗な言葉で包んだり飾ったりするのはあんまり得意じゃないです」
そんなオートマトンを前に、アルマはそう話始める。
これから言わなければならない事を正しく伝える為に。
「だから正直に言いますです。僕はこれから、今日初対面のあなたをとてつもなく危険な戦場に送ろうとするですよ。それでも、僕らではどうしようもなくて……だから、おはようを言いに来ました」
アルマ自身、オートマトンに無茶を願い出たのは理解している。
本当に図々しい願いだ。
だが、この願いを叶える事ができるのは目の前のオートマトンしかない。
「僕らも戦場に立つです。お願いします。僕らを助けてくれませんか。……あなたが必要なんです」
「俺はその為に作られた。それは理解できます。でも、それでも非力な俺にうまくやれるのでしょうか」
「あまり自分を卑下するものではないです」
八島はオートマトンへ改めて向き直った。
「ここへ来る途中にあったメッセージ。そこには誠実、熱情、慈愛、そして成功と書かれていました。謎かけの言葉は訪れる人間がどんな者であって欲しいかと同時に、遺跡に眠るオートマトンへの製作者からの願いではないでしょうか。
あまり自分を卑下しては製作者の想いまで踏みにじる事になります」
「とうさんの……」
ここへ来る途中、八島はメッセージの言葉を考えていた。
何故、あの言葉なのか。
セキュリティの観点から考えれば、もっと複雑であるべきだ。
だが、あの言葉である必要が製作者にあった。
そう考えれば、あの言葉はオートマトンへ向かう第三者に託する想いと同時に、ここから旅立とうとするオートマトンへ贈る言葉ではないか。
「それ、本当だと……思います」
りるかは手短に自分の知っている事を話した。
過去に何があったのか。幻獣王を始め、多くの民がオートマトンへ希望を見出していた事。
そして、オートマトンにしかできない事がある。
りるかはそんなオートマトンを助けたいとも考えていた。
「ニガヨモギに対抗できる唯一の存在。それがあなた……です」
「でも、とうさんは本当に俺にそんな言葉を贈ったのでしょうか?」
「はい……さっき、ヴェルナーさんと試しました。あなたは知らないかもしれませんが、その言葉を、誕生石の月を足して開く仕掛けですが……答えは『252』でも『30』でも『1512』でも正しかった、です」
「つまり、あれは謎解きというよりもその言葉を私達とあなたに贈りたかった。それがあなたを作り上げた製作者の想いです」
りるかの言葉をヴェルナーが捕捉した。
あのメッセージですべてを併せ持つという意味は加算でも積算でも最小公倍数でも良かったのだ。
重要な事はその言葉を歪虚と戦うすべての者に贈りたかった――。
「歪虚と戦うすべての者への言葉か。本当に重い言葉だな」
エアルドフリスがぽつりと呟いた。
そこにはオートマタに対する言葉だけではない。
遠い過去から現在へ伝えられた積年の思い。赤き大地から、否、この世界から歪虚を廃して欲しい。エアルドフリスはその言葉を心にしっかりと受け止めた。
「……分かりました、マスター」
ヴェルナーに向かって突然マスターと呼び掛けるオートマタ。
思わずヴェルナーが聞き返す。
「マスター?」
「指揮官とお見受けしてマスターとして認識しました。俺は対ニガヨモギの為に作られました。だから、俺に指示を下さい。力を正しく使えるように」
「分かりました。では……あなたを何と呼べばよろしいですか?」
ヴェルナーの呼び掛けにオートマタは答える。
「想……そう、お呼び下さい」
ヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)は、ハンターと共にベスタハ遺跡を探索していた。
神霊樹ライブラリから入手した情報――古代文明時代の対ニガヨモギ兵器が、この地に眠っている。怠惰王オーロラが次元の狭間『アフンルパル』から封じられるのも一時的。何としてもこの地にてニガヨモギに対抗する術を部族会議は手にする必要があった。
「いやはや、またしてもコレか。古代人の謎好きには恐れ入る」
エアルドフリス(ka1856)の前に立ちはだかるのは一枚の大きな扉。
その傍らに刻まれたメッセージのプレートにはこのように刻まれている。
『この先を進む者に、『誠実』を。
この先を進む者に、『熱情』を。
この先を進む者に、『慈愛』を。
この先を進む者に、『成功』を。
すべてを併せ持つ者が、この地を救う』
プレートの下には数字のボタンが並んでいる。
エアルドフリスの目にもこれが謎解きなのは明らかだ。
謎解きはあまり得意ではないエアルドフリスだが、それでもエアルドフリスはこの遺跡へやってきた。古代文明の時代から辺境に染みついた過去の因縁。それを精算する為には、この遺跡に眠る兵器を使うのがちょうど良い。
「この赤き大地を、今度こそ歪虚から解放するとしよう」
「わふー!」
エアルドフリスがメッセージプレートを見据える裏で、アルマ・A・エインズワース(ka4901)が抱き付いてきた。
すっかりヴェルナーに懐いた様子のアルマだが、当のヴェルナーは慣れた感じでアルマをそっと諭す。
「ふふ、元気なのは良い事です。なるべく早くこの謎を解くとしましょうか」
「わぅ? 謎?」
ヴェルナーへ懐く事に夢中で目的をすっかり忘れていたアルマ。
辺りを見回した後、壁にあるメッセージプレートを発見する。
「わ、わぅぅ……。また分からない言葉があるですぅ」
頭を抱えるアルマ。
普段は戦闘で十二分に力を発揮するアルマだが、遺跡を破壊して先へ進む訳にもいかない。
「あの、ヴェルナーさん」
ヴェルナーの背後から桜憐りるか(ka3748)が声をかける。
チュプ大神殿のように青白い文様が光を放ち、二人の姿を浮かび上がらせる。
ヴェルナーはやや不安そうなりるかにそっと近づく。
「はい、なんでしょう?」
「オートマトンさんは、ずっとここにお一人でいたの、ですか……」
オートマトン。
辺境の地に埋められた結晶ホナ。これを共鳴させる事でニガヨモギを相殺する仕掛けであり、部族会議が既に対怠惰の感染用結界として転用している。
このホナをコントロールするオートマトンこそ、古代文明が準備していた対ニガヨモギの切り札だった。
「そうですね。それも大神殿のように機能回復した為に明るく照らされていますが、それまでは闇の中で一人いた事になります」
「きっと、寂しかった……でしょうね」
りるかは自分の事にようにオートマトンを気遣っている。一体、オートマトンはどのような気持ちで長い年月を過ごしてきたのだろうか。
「そうですね。もし意識があるとすれば……それは気の遠くなる孤独でしょうか」
「孤独」
ヴェルナーの言葉をりるかは繰り返した。
「この先に進めば、その孤独も終わらせられます。必ずね」
八島 陽(ka1442)は深く考えるりるかにそう言葉をかけた。
「さて、問題はこのメッセージですね」
八島は改めてメッセージプレートに着目する。
着目すべきは括弧で括られた言葉。
誠実。
熱情。
慈愛。
成功。
謎の鍵はこの言葉にあるのは明白だ。そしてメッセージプレートに下にあるのは数字を入力するボタン。つまり、答えは数字である。
この言葉を何らかの法則で数字に置き換える事が必要である。
「やはりそうですか」
八島は呟く。
鉱石ホナの共鳴を制御できるオートマトンに関わる謎解きと考えれば、鍵はその事実に眠っている。
「ふむ、今回のは分かった気がするぞ」
エアルドフリスも言葉の京津点に気付いた。
身近にこの手の話が好きな人間がいる事が功を奏したようだ。
床に座り込んで悩んでいたアルマにも答えが浮かび上がる。
「わぅ! 分かったですぅ! ……でも、難しい事を考えすぎておめめがぐるぐるするですぅ」
軽くふらつくアルマ。
その体を支えるようにりるかが背中をそっと支える。
「皆さん、大体行き着いた答えは同じみたい……です」
そう、実は扉の謎に対して答えは一致していた。
気付いたハンターは一斉に声を上げる。
「誕生石!」
「なるほど。そういう事ですか」
ハンターの出した答えにヴェルナーは感心する。
メッセージに刻まれた言葉は誕生石に関わる物だった。
「そう。たとえば二月の誕生石はアメジストだ。アメジストの石言葉は『誠実』。つまり、一行目の数字は『2』という事になる」
エアルドフリスの言葉。
それに続けて他のハンターも次々と答えを導いていく。
「わぅ。二行目の『熱情』はルビーの石言葉です。ルビーは七月の誕生石なので、二行目の数字は『7』ですぅ」
「あ、あの慈愛は『サファイア』の石言葉なので……サファイアの誕生石である九月です。なので三行目の数字は……『9』です」
「そして、12月の誕生石は『成功』の言葉を持つターコイズ。四行目は『12』ですね」
ヴェルナーの言葉ですべての行の数字は導き出された。
2、7、9、12。
しかし、八島はこの後がポイントと考えていた。
「問題は最後の行です。『すべてを併せ持つ者』とあります。すべてを併せ持つ、単純に足す事も答えなのかもしれませんが……」
八島はメッセージプレートまで歩み出て、数字のボタンを押していく。
「2,7、9、12。四つの数字のどれでも割り切れる公倍数、つまり最小公倍数が答えだと思います」
八島が選んだ数字は252。
四つの数字から導き出した答えだ。
最後の数字を入力した後――行く手を阻んでいた扉は、開いた。
「わぅ! 開いたです! 正解ですぅ!」
開いた道へ喜び勇んで進むアルマ。
他のハンターもその後に続いていく中、りるかはヴェルナーへ呼び掛けた。
「あの、ヴェルナーさん」
実はりるかには一つの推測があった。
その推測を聞いたヴェルナーは、開いた扉の傍らにあった数字のボタンを数回押し始める。
入力する度に扉の動きを確認していく。
そして――。
「ふふ、確かにりるかさんの推測は当たっているかもしれませんね」
●
ハンター達が到達したのは通路の一番奥の部屋。
重い扉を開いた先にあったのは、金属製のカプセル。
取り付けられた小窓から人型の何かが横たわっている事がわかる。
「これが古代人の切り札か」
エアルドフリスの目の前に、古代文明の重要兵器が眠っている。
このオートマトンが辺境に迫る終末を乗り越える重要な存在。
だが、エアルドフリスには一つ気がかりな事があった。
オートマトンは兵器じゃない。思考もすれば感情豊かなオートマトンもいる。このオートマトンは古代文明の時代から眠り続けたと考えれば、もう気が遠くなる程人間と遭遇していない事になる。
初対面でオートマトンと出会った上で、そう簡単に相手はこちらを信用するのだろうか。
「これですね。開いてみましょう」
ヴェルナーはカプセルの傍らにあったレバーを動かす。
カプセルから内部の白い煙が解き放たれ、外気に触れる。煙が晴れ、中から現れるのは一人の青年。黒いコートを着たまま、カプセルの中で静かに目覚めを待っている。
「男性、ですね」
りるかは瞳を閉じて眠るオートマトンの姿を観察してみた。
服装から考えればリアルブルーの文化に近い気がする。白いネクタイとシャツ。目元は切れ長で、瞳を開ければ眼光が鋭いように思える。だが、それよりも注意を引くのは、オートマトンの傍らに置かれている大型のライフルだ。
「対ニガヨモギの機能を保持しているだけではなく、対歪虚戦も想定して製作されたと考えるべきでしょうね」
それがヴェルナーはオートマトンを見た率直な感想だ。
「…………」
突如、オートマトンが瞳を開く。
傍らにいた八島が周囲のハンターへ声をかける。
「目を覚まします。聞こえますか?」
開かれるオートマトンの瞳。
そして言葉よりも先にオートマトンは大型のライフルへと手を伸ばす。
「データベースに存在しない人物を確認……警告、抵抗及びそれに準じる動作をした場合は、制圧します」
「やはりこうなりましたか」
八島もエアルドフリス同様、警戒される可能性を考慮に入れていた。
だからこそ、敵意を表さない事が大事だと考えていた。
「敵じゃありません。俺は八島 陽。きみの名前は?」
「…………」
名前を問いかけてみたが、オートマトンは答えようとはしなかった。
もう何年かぶりの人間だ。それも目覚めと同時に知らない人間がいたのでは、自然な判断だ。だが、その空気を打ち破るかのようにアルマがいつもの調子でオートマトンと交流を図る。
「初めましてです! おはよーございますっ」
可愛らしく笑顔を浮かべるアルマ。
それに対してオートマトンは無表情のままアルマへ銃口を向ける。
敵対の意。しかし、それを無視してアルマは言葉を続ける。
「僕、アルマって言いますです。よろしくですー。
わふー。お友達になれます?」
カプセルの傍らに跪いて目を輝かせるアルマ。
可愛さアピールにも見えるが少なくともオートマトンに敵と認識されなければそれで良い。
「対象に敵対の意志なし……戦闘モードから移行します」
オートマトンは銃を下ろすと立ち上がってカプセルから外に出る。
そのまま周囲を見回してハンターとヴェルナーの姿を見つめる。
「……とうさん……いや、博士は?」
「誰の事か分からないが、あんたが作られてからもうかなりの年月が流れてる。まあ、生きてはいないだろうな」
エアルドフリスはオートマトンの言葉にそう答えた。
オートマトンは現状認識から改める必要がある。友好を伝えるのも大切だが、オートマトンに現状を教える事も忘れてはならない。
「早速だが、我々はあんたの力を借りたくてやってきた。どうか助力をお願いしたい」
「助力?」
「『ニガヨモギ』……我々は、こいつを防ぎたいんだ」
エアルドフリスは辺境に発生している状況を手短に話した。
古代文明時代に引き起こされたニガヨモギが、現在でも発生。ハンターと呼ばれる面々が尽力しているが、ニガヨモギを防ぐ為にオートマトンを訪ねた事まで説明した。
「ニガヨモギ」
「そうだ。あんたの力を今こそ借りたい」
「俺に、そんな大きな力を使えるでしょうか?」
「は? ……そういう事か」
オートマトンの言葉にエアルドフリスは軽く頭を抱える。
オートマトンに対ニガヨモギの機能はあるのだろう。だが、それを扱うオートマトンの性格に問題があった。長い年月を放置されたのが原因かもしれないが、オートマトンの性格がややネガティブな思考に囚われているようだ。
(友好を深めるだけじゃ駄目だ。圧倒的な経験と情報の不足か)
オートマタがそのような思考になる原因をエアルドフリスは探し始める。
機能を発揮させるには、うまくオートマトンを誘導する必要がある。
「わふぅ。僕……綺麗な言葉で包んだり飾ったりするのはあんまり得意じゃないです」
そんなオートマトンを前に、アルマはそう話始める。
これから言わなければならない事を正しく伝える為に。
「だから正直に言いますです。僕はこれから、今日初対面のあなたをとてつもなく危険な戦場に送ろうとするですよ。それでも、僕らではどうしようもなくて……だから、おはようを言いに来ました」
アルマ自身、オートマトンに無茶を願い出たのは理解している。
本当に図々しい願いだ。
だが、この願いを叶える事ができるのは目の前のオートマトンしかない。
「僕らも戦場に立つです。お願いします。僕らを助けてくれませんか。……あなたが必要なんです」
「俺はその為に作られた。それは理解できます。でも、それでも非力な俺にうまくやれるのでしょうか」
「あまり自分を卑下するものではないです」
八島はオートマトンへ改めて向き直った。
「ここへ来る途中にあったメッセージ。そこには誠実、熱情、慈愛、そして成功と書かれていました。謎かけの言葉は訪れる人間がどんな者であって欲しいかと同時に、遺跡に眠るオートマトンへの製作者からの願いではないでしょうか。
あまり自分を卑下しては製作者の想いまで踏みにじる事になります」
「とうさんの……」
ここへ来る途中、八島はメッセージの言葉を考えていた。
何故、あの言葉なのか。
セキュリティの観点から考えれば、もっと複雑であるべきだ。
だが、あの言葉である必要が製作者にあった。
そう考えれば、あの言葉はオートマトンへ向かう第三者に託する想いと同時に、ここから旅立とうとするオートマトンへ贈る言葉ではないか。
「それ、本当だと……思います」
りるかは手短に自分の知っている事を話した。
過去に何があったのか。幻獣王を始め、多くの民がオートマトンへ希望を見出していた事。
そして、オートマトンにしかできない事がある。
りるかはそんなオートマトンを助けたいとも考えていた。
「ニガヨモギに対抗できる唯一の存在。それがあなた……です」
「でも、とうさんは本当に俺にそんな言葉を贈ったのでしょうか?」
「はい……さっき、ヴェルナーさんと試しました。あなたは知らないかもしれませんが、その言葉を、誕生石の月を足して開く仕掛けですが……答えは『252』でも『30』でも『1512』でも正しかった、です」
「つまり、あれは謎解きというよりもその言葉を私達とあなたに贈りたかった。それがあなたを作り上げた製作者の想いです」
りるかの言葉をヴェルナーが捕捉した。
あのメッセージですべてを併せ持つという意味は加算でも積算でも最小公倍数でも良かったのだ。
重要な事はその言葉を歪虚と戦うすべての者に贈りたかった――。
「歪虚と戦うすべての者への言葉か。本当に重い言葉だな」
エアルドフリスがぽつりと呟いた。
そこにはオートマタに対する言葉だけではない。
遠い過去から現在へ伝えられた積年の思い。赤き大地から、否、この世界から歪虚を廃して欲しい。エアルドフリスはその言葉を心にしっかりと受け止めた。
「……分かりました、マスター」
ヴェルナーに向かって突然マスターと呼び掛けるオートマタ。
思わずヴェルナーが聞き返す。
「マスター?」
「指揮官とお見受けしてマスターとして認識しました。俺は対ニガヨモギの為に作られました。だから、俺に指示を下さい。力を正しく使えるように」
「分かりました。では……あなたを何と呼べばよろしいですか?」
ヴェルナーの呼び掛けにオートマタは答える。
「想……そう、お呼び下さい」
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大神殿の謎を解け!【相談卓】 エアルドフリス(ka1856) 人間(クリムゾンウェスト)|30才|男性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2019/03/23 14:48:52 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/03/19 18:52:01 |