ゲスト
(ka0000)
【王戦】うちと隣、境界と
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/05/30 07:30
- 完成日
- 2019/06/06 17:19
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●手を取り
ハルトフォート砦の状況、空を進んでいた浮遊大陸。
それらの情報は逐次、ウィリアム・クリシスとユリアン・メトーポンは受けている。
むしろ、浮遊大陸に至っては視認できていた。そのため、領内の平静と兵の士気を下げないために双方必死だった。
現在は落ち着きも見られるが、ウィリアムは街の方で踏ん張る娘で領主のイノアのことが心配だった。陣を敷いている所と街は大した距離ではないため見に行けばいい話であるが、いつ何があるかわからない。
クリシスおよびメトーポンが治める地は川を挟んで左右にあり、深い関係が築かれている。それぞれの貴族としての考え方の差があることや、領主一家の年齢が近いということで何かしらあった。
それでも、小競り合いも衝突もないのは、互いに領民の安寧は視野に入っているためだった。
そのような二家が治める地域は王都より西寄りである。結果、ハルトフォートの影響がじわじわとあった。
砦方面から流れてくる雑魔や亜人などに対しての攻撃、逃げてくる兵や地域の人がいれば受け入れるなど必要に応じてしてていた。
兵力はぎりぎり。
「というか、本当、お前のところ、兵力ないよな」
ユリアンは溜息をもらす。隣の元領主は本当に最低限の戦力しか持たない。
とはいえ、現在、陣を構えるのに問題が生じているわけではない。
「だから舐められたんだろう、商人に」
「あれは……違う……。背後の十三魔がいたことはわかっている」
突っかかりたかたらしいユリアンに過去の事例を引っ張り出され、ウィリアムはむっとする。
ウィリアムが治めていたころ、魔法公害が発生していた。当初、商人や研究者の影響とされていたし、その通りだが背後に厄介な問題が横たわっていた。ウィリアムの長子ニコラスが死ぬ直前に災厄の十三魔レチタティーヴォが現れたことで、実は仕組まれたことであったと判明した。
その状況でも立て直して、善政を敷いている手腕について、ユリアンは内心驚嘆し、感心してはいた。
なお、ニコラスはプエル(kz0127)としてレチタティーヴォの下にいたが、双方討伐されているため、この件はきれいに片付いている。
「過去がどうでも、現状は変わらないからないな……」
振った割にはさらりとユリアンは話題を打ち切り、地図を見た。
この地域でどこが狙われやすいか、どこで戦いが起こったかが記されている。
「転移されるようなことはなければどうにかなるが」
ユリアンは溜息を吐く。領内の見回りは適宜している。それでも不安はぬぐえない。
「そうなるとハルトフォートの状況調査もしてもらった方がいいのか?」
ウィリアムは眉をしかめる。情報不足は否めない。
天幕に兵が入ってくる。
「報告します」
兵が言うには自分たちが守っている範囲の外に亜人や雑魔などの姿を見たというのだ。
「こちらには近づいてきません。撃って出るにしても位置が中途半端ですし、もし、陽動で別の敵が来た場合、対処できなくなります」
兵が説明したところでウィリアムとユリアンは首をひねった。
数には限りがあるし、ゴブリンやコボルドの数によっては対応できない。その上、歪虚がいないとは限らない。
「調査をハンターに頼もう」
「頼るのか」
「頼るときに頼らないと……もし、どこからか逃げてきた人がいたらどうする? 早く、依頼を頼むほうがいいだろう」
ウィリアムが言うと、ユリアンは同意した。
●依頼
ハンターオフィスの職員は依頼をぽちぽちと入力していった。
「えっと、正直言うと、双方の守りの外なのですねぇ」
地図を見ながら職員は確認する。クリシスの領地とユリアンが治める領地は隣り合っている。
双方が傲慢勢が来ないように陣を張っているのは、ハルトフォート側で町を背にした部分。
今回問題視されているのは境界部分。調査に行くには離れすぎて、兵の数を考えると下手に行けないという。
「敵がいるとなると状況を読んで用兵するのでしょうね」
状況が不明であり、何かいたかもということ。
「これまでもいた可能性もあります? とはいえ、調査は、必要なら討伐が必要……歪虚がいることも否定できないのですね……」
雑魔と違い、非覚醒者の兵が束になってもかなわない。
「怪我人とかいる可能性? 砦での戦いから日数経っていますし……いえ、むしろ、時間がかかっていた? ……でも、街と街が連結している訳ではないですし、方向を見失ってようやく……ということもありえなくはないですね」
職員は自分で想像しながら「何もわからないんだ」とわかった。
「危険があるかないかわからないので、こうしてこうで……偵察依頼に近いですね」
職員はウィリアムの依頼内容を理解した。
「敵がいてもハンターが倒せれば問題ないですし、そもそも敵がいないかもしれません?」
あれこれ依頼書に書きかけ、途中でやめる。シンプルに「偵察、状況によっては討伐」としたのだった。
ハルトフォート砦の状況、空を進んでいた浮遊大陸。
それらの情報は逐次、ウィリアム・クリシスとユリアン・メトーポンは受けている。
むしろ、浮遊大陸に至っては視認できていた。そのため、領内の平静と兵の士気を下げないために双方必死だった。
現在は落ち着きも見られるが、ウィリアムは街の方で踏ん張る娘で領主のイノアのことが心配だった。陣を敷いている所と街は大した距離ではないため見に行けばいい話であるが、いつ何があるかわからない。
クリシスおよびメトーポンが治める地は川を挟んで左右にあり、深い関係が築かれている。それぞれの貴族としての考え方の差があることや、領主一家の年齢が近いということで何かしらあった。
それでも、小競り合いも衝突もないのは、互いに領民の安寧は視野に入っているためだった。
そのような二家が治める地域は王都より西寄りである。結果、ハルトフォートの影響がじわじわとあった。
砦方面から流れてくる雑魔や亜人などに対しての攻撃、逃げてくる兵や地域の人がいれば受け入れるなど必要に応じてしてていた。
兵力はぎりぎり。
「というか、本当、お前のところ、兵力ないよな」
ユリアンは溜息をもらす。隣の元領主は本当に最低限の戦力しか持たない。
とはいえ、現在、陣を構えるのに問題が生じているわけではない。
「だから舐められたんだろう、商人に」
「あれは……違う……。背後の十三魔がいたことはわかっている」
突っかかりたかたらしいユリアンに過去の事例を引っ張り出され、ウィリアムはむっとする。
ウィリアムが治めていたころ、魔法公害が発生していた。当初、商人や研究者の影響とされていたし、その通りだが背後に厄介な問題が横たわっていた。ウィリアムの長子ニコラスが死ぬ直前に災厄の十三魔レチタティーヴォが現れたことで、実は仕組まれたことであったと判明した。
その状況でも立て直して、善政を敷いている手腕について、ユリアンは内心驚嘆し、感心してはいた。
なお、ニコラスはプエル(kz0127)としてレチタティーヴォの下にいたが、双方討伐されているため、この件はきれいに片付いている。
「過去がどうでも、現状は変わらないからないな……」
振った割にはさらりとユリアンは話題を打ち切り、地図を見た。
この地域でどこが狙われやすいか、どこで戦いが起こったかが記されている。
「転移されるようなことはなければどうにかなるが」
ユリアンは溜息を吐く。領内の見回りは適宜している。それでも不安はぬぐえない。
「そうなるとハルトフォートの状況調査もしてもらった方がいいのか?」
ウィリアムは眉をしかめる。情報不足は否めない。
天幕に兵が入ってくる。
「報告します」
兵が言うには自分たちが守っている範囲の外に亜人や雑魔などの姿を見たというのだ。
「こちらには近づいてきません。撃って出るにしても位置が中途半端ですし、もし、陽動で別の敵が来た場合、対処できなくなります」
兵が説明したところでウィリアムとユリアンは首をひねった。
数には限りがあるし、ゴブリンやコボルドの数によっては対応できない。その上、歪虚がいないとは限らない。
「調査をハンターに頼もう」
「頼るのか」
「頼るときに頼らないと……もし、どこからか逃げてきた人がいたらどうする? 早く、依頼を頼むほうがいいだろう」
ウィリアムが言うと、ユリアンは同意した。
●依頼
ハンターオフィスの職員は依頼をぽちぽちと入力していった。
「えっと、正直言うと、双方の守りの外なのですねぇ」
地図を見ながら職員は確認する。クリシスの領地とユリアンが治める領地は隣り合っている。
双方が傲慢勢が来ないように陣を張っているのは、ハルトフォート側で町を背にした部分。
今回問題視されているのは境界部分。調査に行くには離れすぎて、兵の数を考えると下手に行けないという。
「敵がいるとなると状況を読んで用兵するのでしょうね」
状況が不明であり、何かいたかもということ。
「これまでもいた可能性もあります? とはいえ、調査は、必要なら討伐が必要……歪虚がいることも否定できないのですね……」
雑魔と違い、非覚醒者の兵が束になってもかなわない。
「怪我人とかいる可能性? 砦での戦いから日数経っていますし……いえ、むしろ、時間がかかっていた? ……でも、街と街が連結している訳ではないですし、方向を見失ってようやく……ということもありえなくはないですね」
職員は自分で想像しながら「何もわからないんだ」とわかった。
「危険があるかないかわからないので、こうしてこうで……偵察依頼に近いですね」
職員はウィリアムの依頼内容を理解した。
「敵がいてもハンターが倒せれば問題ないですし、そもそも敵がいないかもしれません?」
あれこれ依頼書に書きかけ、途中でやめる。シンプルに「偵察、状況によっては討伐」としたのだった。
リプレイ本文
●緊張感を持つ
レイオス・アクアウォーカー(ka1990)はハルトフォート砦陥落の影響がここに出ていることに驚いた。
「少数の亜人だけなら問題ないが、状況が状況だからな。傲慢の眷属がいると思って動いたほうがよさそうだ」
傲慢がいれば【懲罰】を使われる可能性があるため、出発前に【兵主神】を発動させる。
ピアレーチェ・ヴィヴァーチェ(ka4804)は依頼の内容から驚いた。
「クリシスさんちとメトーポンさんちの連名依頼!?」
理由はさておき、小さくもめていたのを知っているから連名での依頼に驚いた。
「やっぱり領主なんだなぁ……危機に立ち向かおうとするんだもん……。でも、それだけ緊急事態なんだよね」
ピアレーチェは襟を正した。仲間とはもしもの時を考えて、連絡手段を整える。
マリィア・バルデス(ka5848)は出発前にウィリアム・クリシスとユリアン・メトーポンに依頼内容を確認する。
「両家の陣の外、道をたどって廃屋までの調査等依頼と言う解釈で良いかしらね?」
「目印としては良いと思う。もし、こちらから内部が分からないのは廃屋だし」
ウィリアムが言うと、ユリアンが「雨露しのげるのは重要だからな」と続けた。
ルベーノ・バルバライン(ka6752)は出発前に気にかけいる少女と精霊のことを思おう。
「イノアや精霊と合えないのも残念だ。どうせなら帰りはみんなで祠に寄っていくか? 誰も会いに来なければ精霊とて寂しかろう」
イノア・クリシスは領主であるため、現状を考えると仕方がない。なお、川の精霊は町に行けばいつでも会える。
ユメリア(ka7010)は初めての場所であるため、ハンターとして吟遊詩人として聞きたいことがあった。
「このあたりはどのようなところでしょうか?」
転移門で来られるため、ハンターだとあまり町の外に来ない。
「あの町であったこと話すと長いからな……」
「そうよね」
レイオスとマリィアが言う。話をするならば依頼を片付けた後となる。
オウガ(ka2124)は依頼人たちとの確認が終わったのを見計らって出発を促す。
「状況が不明だからな、警戒するのにしすぎるってこともないな」
町があるのだからなおさらだった。
●進む
クリシスおよびメトーポンの領地と接している付近は特に何もない。
マリィアは犬の捜索能力の方が優れているだろうと思い、連れているグレイハウンドを放す。
「何かみかたけたら、吠えずに戻ってくるのよ、行きなさい」
犬は走り出す。
ピアレーチェは移動が目立つことを考え、徒歩を選択していた。亜人が目撃されたいた地点や気づいたことなどをマッピングセットに書き込む。
ユメリアは周囲に気を配る。どこで何に出会うかわからないためだ。
オウガは見通しがいいところは自身の耳目で、時々【超聴覚】【超嗅覚】で違和感がないかを確認していく。
ルベーノは【縮地瞬動】から【縮地瞬動・虚空】を用いる。軍用双眼鏡を手に見える範囲の目視で確認する。
林や廃屋は注意すべきだと考え、下りてから報告する。
「怪我人だってすぐに町があるかわからなければ隠れるだろうし」
レイオスは状況をまとめる。
しばらく道を進む。
オウガは異臭を感じ、マリィアの犬は落ち着きをなくす。
「何かいるだろうな」
オウガはモフロウを飛ばし【ファミリアアイズ】を用いた。
ルベーノも飛び確認する。
双方わかることは何かいるということだ。ただし、木が邪魔で詳細がわからない。
「動物がいる感覚だな」
「ああ。ただ、時間的には活発に動く時間でもあるまい。もし、行動するなら異変があったことになる」
ルベーノの言葉にオウガは同意を示した。
「偵察してこようか? それとも、みんなでまとまっていく?」
ピアレーチェの提案に「まとまって」と言うことが異口同音で返答がある。
「歪虚がいる可能性もあるし、……もし、味方の怪我人がいて、敵がいるならば、声を出したほうがいい。敵を引き付けられるし、怪我人を助けることもできるしな」
「そうね、相手が歪虚ならいいけど、人間だったのに先制攻撃してしまったらひどいわよね。相手に先制を取られることになっても、そこは気を付けて行ったほうがいいんじゃないかしらね」
レイオスとマリィアにピアレーチェは「用心しつつ、近づいて声をかけるんだね」と答えた。
「まとまっている状況であれば、こちらもスキルが使いやすいです」
ユメリアは持っているスキルのことを告げる。
そして、林の側まで行き、声をかける。
「言葉がわかるヤツがいるなら出てきてくれ。怪我をしているなら手当てもできる」
「私たちは近くの領主様方に依頼されて、調査に来たハンターです。動けないなら、木の枝をたたくでもいいです、場所を示してくださいませんか?」
レイオスとユメリアが声をかける。
オウガは【超聴覚】と【超嗅覚】を用いる。獣のような臭いとかすかな血の匂いを嗅ぎ取り、獣のような息遣いを聞いた。
「そいつらが犬連れならいいが、違う気がする……それに、血の匂いもするけど……」
「怪我人がいるということかしら?」
マリィアの問いにオウガは首を横に振る。
「すでに固まっているとか、返り血が服についている感じか」
「なんとなくわかったわ」
マリィアは大型魔導銃をいつでも使えるようにした。引き金は相手をきちんと見極めてから引く必要がある。
「被害者がいないとは限らなんだね」
ピアレーチェは臨機応変が必要だと感じる。
「敵が来るならくればいい、殴るしかできんがな! ハッハッハッ!」
ルベーノが構えた。
林にいたのはコボルドとゴブリンだった。何かを捜索しているようにも、見張っているようにも見える。
視界内に人間の姿はないことを全員確認する。
相手に気づかれる前に攻撃を開始する。
「さあ、行くわよ!」
マリィアが【リトリビューション】にて範囲にいた敵はほぼ倒される。
「油断はありません。ならば、状況を見ます」
ユメリアは亜人の集団ということで、待機する。救護が必要な人を守る方に力を割くよりも必要な時に使った方がいいと判断すす。
「見張りが見たのはお前たちだな。せっかく復興した街を荒らされるわけにはいかないからな」
レイオスはゴブリンに対し【二刀流】で攻撃する。
「こいつらがいるということは、旅人などの襲撃もありうるということだな」
ルベーノが特にスキルを用いず攻撃する。当たれば一発で仕留められる勢いはある。
「これで終わりかわからないんだよな」
オウガは一対ずつ確実に狙う。
「……弓とか持っているのは迷惑だよね【プルガトリオ】」
ピアレーチェは魔法を放った後、攻撃に入る。
コボルドやゴブリンが倒されるのには時間がかからなかった。
しかし、倒される際にコボルドやゴブリンは誰かに警告するように吠えたり大声を出したのだった。断末魔ではないということは言葉がわからなくともそう感じた。
林にいる可能性の要救護人を探すべきか、援軍等が来る可能性を考え、対処するか判断が必要だった。簡易的な転移門があるならば別だが、今、この辺りで何かいるならば、廃屋と考えられる。
ここに来るまで傲慢勢が使っていたようなものは見ていない。
そのため、廃屋の調査を優先させた。
●建物
建物に近づくと、狼型の雑魔たちが騒ぎ出す。
「番犬のつもりかよ」
「殴り倒すのみ」
レイオスとルベーノが走り出す。
「中に何かいるってことかしらね」
マリィアは銃を構え、仲間の援護を考え、無理のない速度で近づく。建物の方を観察する。玄関の扉と思われるところは、壊れ扉はなかった。
「この騒ぎは、中にいる奴にも聞こえるって考えていいな」
オウガは魔斧を持ち雑魔に向かう。
「皆様を守るための茨よ……」
ユメリアは【茨の祈り】を用いる。
「確認しないといけないし、急がないとね」
ピアレーチェは前衛を追う。
マリィアの【リトリビューション】でほぼ片付くが、前衛が残った敵を倒す。雑魔がいるということで、前衛たちの緊張は高い。
「誰かいるのか! 助けに来た」
ルベーノが声をあげる。
玄関ホールを入ると廊下に人影が見える。一見人に見えるが、どこか異なる容姿である。
それは微笑むと、剣を抜き、近づいてくる。
「さっきから犬たちが吠えていたが、ここまでくる奴がいたとは驚きだね」
少年のような声が奥からする。
「人間の兵士探すのどうするの? ねえ、どうするの?」
少女の確認するような声も聞こえる。
「それは、邪魔をする者を消してからにしよう」
「賛成!」
少女がきゃっきゃと笑う。
「さあ、来い」
青年は言いながら、廊下から広いところには出なかった。ハンターが大きな武器を持っていたため有利なところを選んだのは明らかだ。
「なかなかの自信だな」
「傲慢らしいいい発言だぞ」
レイオスとオウガは武器を替える。
「武器を替えるという頭はありましたか」
青年風の歪虚は嫌味を言う。
「ハハハ、俺は関係ない、殴るのみ!」
青年に対し、ルベーノが殴り掛かる。【縮地瞬動】から【鎧徹し】を用いていた。
「ちっ」
青年は回避をする。
「玄関ホールに引っ張りださないと戦いづらい」
レイオスはルベーノに小さく助言する。このままだと【金剛不壊】で攻撃を耐えようとする可能性があったのだ。
「うん……できれば奥に入りたいかな」
「別のルートを探すにしてもこの状態では難しいですね」
ユメリアとピアレーチェは、奥に救援が必要な人がいそうなことを少年少女たちは言っていたことが気になっていた。
青年の攻撃を回避して、ルベーノが後方に飛ぶ。それによって青年はホールに出た。
「奥に行くぜ」
レイオスが廊下に入ると、進行方向には頭上に角を持つ、鎧をまとった少年がいる。レイオスはそれに対して【二刀流】から【アスラトゥーリー】を用いた。
少年は短刀で受けたが、それ以上は回避等もできず、攻撃を受けた。そのため、【懲罰】で反射的に返していた。その攻撃はレイオスがあらかじめ使っていたスキルで消える。
「【懲罰】を使えるヤツがこんな所にくるとはな。ひょっとして左遷されたか?」
レイオスは挑発する。しかし、少年の外見をした歪虚は乗らなかった。
「ふふ、余はそんな愚かなことはしないぞ。同じところを攻めてもつまらないから、逃げる人間を追って外堀を埋めただけだ」
「それは偉いな」
「……余を子ども扱いするな!」
「そう思うってことは、お前は子どもなんだな!」
レイオスは別にそのようなつもりで言っていないが、誤解して怒るならそのままにする。
「うわー」
「あー、馬鹿……」
少女歪虚がのそのそ動きながようやく廊下に出てきた。前衛の後方から魔法を放つ。さすがに仲間を巻き込めず、ちまちまとした攻撃だ。
ハンターから救護が必要な人がいるのかなどは見えないが、声を発していた歪虚は今ここにいる。
それならば歪虚たちを引き付けているならば、人がいれば安全になってきている可能性はある。
傲慢の歪虚特有のスキルを持つ少年がそれなりに強さを持っているに違いなかった。しかし、子ども扱いの言動に腹を立て、レイオスに向かうだけだった。
青年の方はルベーノとオウガを相手する状態であった。
「馬鹿な指揮官を持つと大変だな」
「指揮官だったのか、あれ」
ルベーノの挑発にオウガがむしろ反応した。青年は「認めたくない」とつぶやきつつ、オウガを攻撃した。ルベーノは攻撃すると厄介だと感じたらしい。
廊下の状況がわかれば、魔法で援護は可能だ。
「足止めするよ」
ピアレーチェは【プルガトリオ】を放ち、ユメリアは必要な時にスキルを使うため待機した。
マリィアは味方を撃たないように慎重にスキルを選び攻撃する。
歪虚側の前衛二人が倒される。
「うっそ、あの二人っ! こうなったら!」
歪虚は魔法を放つ。廊下にいるハンターめがけて電撃が一直線に飛んできた。廊下の形状を生かした戦い方だ。
しかし、歪虚は服が重いのか動きが遅く回避できず、実力を磨いたハンターの敵ではなかった。
●報告
ピアレーチェは建物の見取り図を作り、避難している人などの漏れがないか確認をした。
廃屋や林などに傲慢の歪虚たちが用いていた簡易的な転移門となる物がないかも見ておいた。
「特にはないよね……」
建物の中および林で怪我がもとで数日前には亡くなったらしい人は見つけた。このことはハンターたちは想定外だったため、領主たちに報告することとした。
発見した怪我人の手当てをユメリアは行う。無事だったのが不思議なくらい深手のものもいた。
「近くの街まで一緒に行きましょう。治療もできますから」
けが人はほっとしていた。着ているものから、どこかの兵士だとはわかった。
そして、馬に載せる等して、怪我人たちの搬送をしたのだった。
途中で待機していた両領地の医療班と出会った。怪我人を安定して運ぶすべを持っているため、引き渡した。
ハンターたちはウィリアムとユリアンに報告する。
「歪虚が転移に使っていた立て札とかはなかったよ。ハルトフォート砦あたりにいたのが歩いてきたのかな?」
「ああ、歪虚のあのいい方だと本当だろうな……傲慢だし、嘘つく理由がないし」
「誇ってたよね、自分の行動を」
「ああ」
ピアレーチェとレイオスが告げる。
「……歪虚に来られたらたまったものじゃないぞ」
ユリアンがうめく。
「ハンターオフィスあるし依頼を出してくれれば、誰か動ける人が来てくれるだろう? 今回みたいに」
「うん、気になったら誰かは助けてくれるはずだし。ただ、それに気になるなら常設で雇っておくというのも手だよ」
オウガとピアレーチェが助言する。
「これで仕事はひとまずおしまいですね。あの、よろしければ、この町、おふたりの領地のこと、最近までに起こった話を聞きたいです」
ユメリアは告げる。
「領主様と隠居様は忙しいと思いますので、ご存知の方がいれば」
ユメリアはハンターに問う。
「まあ、ある程度知ってるから、帰りながら話そうか?」
「私も知ってることあるから。精霊がいるんだよ」
レイオスとピアレーチェが告げる。
「これから、精霊のところ寄っていくつもりだけど?」
「せっかくなら、今後のこともあるし声をかけて行きたい」
マリィアとルベーノがいう。二人は邪神と戦うか否かという選択において、精霊は守りたい、解放したいといった意思を持っていた。
なお、川の精霊は現在のところ傲慢王に対して怒っていたのだった。
レイオス・アクアウォーカー(ka1990)はハルトフォート砦陥落の影響がここに出ていることに驚いた。
「少数の亜人だけなら問題ないが、状況が状況だからな。傲慢の眷属がいると思って動いたほうがよさそうだ」
傲慢がいれば【懲罰】を使われる可能性があるため、出発前に【兵主神】を発動させる。
ピアレーチェ・ヴィヴァーチェ(ka4804)は依頼の内容から驚いた。
「クリシスさんちとメトーポンさんちの連名依頼!?」
理由はさておき、小さくもめていたのを知っているから連名での依頼に驚いた。
「やっぱり領主なんだなぁ……危機に立ち向かおうとするんだもん……。でも、それだけ緊急事態なんだよね」
ピアレーチェは襟を正した。仲間とはもしもの時を考えて、連絡手段を整える。
マリィア・バルデス(ka5848)は出発前にウィリアム・クリシスとユリアン・メトーポンに依頼内容を確認する。
「両家の陣の外、道をたどって廃屋までの調査等依頼と言う解釈で良いかしらね?」
「目印としては良いと思う。もし、こちらから内部が分からないのは廃屋だし」
ウィリアムが言うと、ユリアンが「雨露しのげるのは重要だからな」と続けた。
ルベーノ・バルバライン(ka6752)は出発前に気にかけいる少女と精霊のことを思おう。
「イノアや精霊と合えないのも残念だ。どうせなら帰りはみんなで祠に寄っていくか? 誰も会いに来なければ精霊とて寂しかろう」
イノア・クリシスは領主であるため、現状を考えると仕方がない。なお、川の精霊は町に行けばいつでも会える。
ユメリア(ka7010)は初めての場所であるため、ハンターとして吟遊詩人として聞きたいことがあった。
「このあたりはどのようなところでしょうか?」
転移門で来られるため、ハンターだとあまり町の外に来ない。
「あの町であったこと話すと長いからな……」
「そうよね」
レイオスとマリィアが言う。話をするならば依頼を片付けた後となる。
オウガ(ka2124)は依頼人たちとの確認が終わったのを見計らって出発を促す。
「状況が不明だからな、警戒するのにしすぎるってこともないな」
町があるのだからなおさらだった。
●進む
クリシスおよびメトーポンの領地と接している付近は特に何もない。
マリィアは犬の捜索能力の方が優れているだろうと思い、連れているグレイハウンドを放す。
「何かみかたけたら、吠えずに戻ってくるのよ、行きなさい」
犬は走り出す。
ピアレーチェは移動が目立つことを考え、徒歩を選択していた。亜人が目撃されたいた地点や気づいたことなどをマッピングセットに書き込む。
ユメリアは周囲に気を配る。どこで何に出会うかわからないためだ。
オウガは見通しがいいところは自身の耳目で、時々【超聴覚】【超嗅覚】で違和感がないかを確認していく。
ルベーノは【縮地瞬動】から【縮地瞬動・虚空】を用いる。軍用双眼鏡を手に見える範囲の目視で確認する。
林や廃屋は注意すべきだと考え、下りてから報告する。
「怪我人だってすぐに町があるかわからなければ隠れるだろうし」
レイオスは状況をまとめる。
しばらく道を進む。
オウガは異臭を感じ、マリィアの犬は落ち着きをなくす。
「何かいるだろうな」
オウガはモフロウを飛ばし【ファミリアアイズ】を用いた。
ルベーノも飛び確認する。
双方わかることは何かいるということだ。ただし、木が邪魔で詳細がわからない。
「動物がいる感覚だな」
「ああ。ただ、時間的には活発に動く時間でもあるまい。もし、行動するなら異変があったことになる」
ルベーノの言葉にオウガは同意を示した。
「偵察してこようか? それとも、みんなでまとまっていく?」
ピアレーチェの提案に「まとまって」と言うことが異口同音で返答がある。
「歪虚がいる可能性もあるし、……もし、味方の怪我人がいて、敵がいるならば、声を出したほうがいい。敵を引き付けられるし、怪我人を助けることもできるしな」
「そうね、相手が歪虚ならいいけど、人間だったのに先制攻撃してしまったらひどいわよね。相手に先制を取られることになっても、そこは気を付けて行ったほうがいいんじゃないかしらね」
レイオスとマリィアにピアレーチェは「用心しつつ、近づいて声をかけるんだね」と答えた。
「まとまっている状況であれば、こちらもスキルが使いやすいです」
ユメリアは持っているスキルのことを告げる。
そして、林の側まで行き、声をかける。
「言葉がわかるヤツがいるなら出てきてくれ。怪我をしているなら手当てもできる」
「私たちは近くの領主様方に依頼されて、調査に来たハンターです。動けないなら、木の枝をたたくでもいいです、場所を示してくださいませんか?」
レイオスとユメリアが声をかける。
オウガは【超聴覚】と【超嗅覚】を用いる。獣のような臭いとかすかな血の匂いを嗅ぎ取り、獣のような息遣いを聞いた。
「そいつらが犬連れならいいが、違う気がする……それに、血の匂いもするけど……」
「怪我人がいるということかしら?」
マリィアの問いにオウガは首を横に振る。
「すでに固まっているとか、返り血が服についている感じか」
「なんとなくわかったわ」
マリィアは大型魔導銃をいつでも使えるようにした。引き金は相手をきちんと見極めてから引く必要がある。
「被害者がいないとは限らなんだね」
ピアレーチェは臨機応変が必要だと感じる。
「敵が来るならくればいい、殴るしかできんがな! ハッハッハッ!」
ルベーノが構えた。
林にいたのはコボルドとゴブリンだった。何かを捜索しているようにも、見張っているようにも見える。
視界内に人間の姿はないことを全員確認する。
相手に気づかれる前に攻撃を開始する。
「さあ、行くわよ!」
マリィアが【リトリビューション】にて範囲にいた敵はほぼ倒される。
「油断はありません。ならば、状況を見ます」
ユメリアは亜人の集団ということで、待機する。救護が必要な人を守る方に力を割くよりも必要な時に使った方がいいと判断すす。
「見張りが見たのはお前たちだな。せっかく復興した街を荒らされるわけにはいかないからな」
レイオスはゴブリンに対し【二刀流】で攻撃する。
「こいつらがいるということは、旅人などの襲撃もありうるということだな」
ルベーノが特にスキルを用いず攻撃する。当たれば一発で仕留められる勢いはある。
「これで終わりかわからないんだよな」
オウガは一対ずつ確実に狙う。
「……弓とか持っているのは迷惑だよね【プルガトリオ】」
ピアレーチェは魔法を放った後、攻撃に入る。
コボルドやゴブリンが倒されるのには時間がかからなかった。
しかし、倒される際にコボルドやゴブリンは誰かに警告するように吠えたり大声を出したのだった。断末魔ではないということは言葉がわからなくともそう感じた。
林にいる可能性の要救護人を探すべきか、援軍等が来る可能性を考え、対処するか判断が必要だった。簡易的な転移門があるならば別だが、今、この辺りで何かいるならば、廃屋と考えられる。
ここに来るまで傲慢勢が使っていたようなものは見ていない。
そのため、廃屋の調査を優先させた。
●建物
建物に近づくと、狼型の雑魔たちが騒ぎ出す。
「番犬のつもりかよ」
「殴り倒すのみ」
レイオスとルベーノが走り出す。
「中に何かいるってことかしらね」
マリィアは銃を構え、仲間の援護を考え、無理のない速度で近づく。建物の方を観察する。玄関の扉と思われるところは、壊れ扉はなかった。
「この騒ぎは、中にいる奴にも聞こえるって考えていいな」
オウガは魔斧を持ち雑魔に向かう。
「皆様を守るための茨よ……」
ユメリアは【茨の祈り】を用いる。
「確認しないといけないし、急がないとね」
ピアレーチェは前衛を追う。
マリィアの【リトリビューション】でほぼ片付くが、前衛が残った敵を倒す。雑魔がいるということで、前衛たちの緊張は高い。
「誰かいるのか! 助けに来た」
ルベーノが声をあげる。
玄関ホールを入ると廊下に人影が見える。一見人に見えるが、どこか異なる容姿である。
それは微笑むと、剣を抜き、近づいてくる。
「さっきから犬たちが吠えていたが、ここまでくる奴がいたとは驚きだね」
少年のような声が奥からする。
「人間の兵士探すのどうするの? ねえ、どうするの?」
少女の確認するような声も聞こえる。
「それは、邪魔をする者を消してからにしよう」
「賛成!」
少女がきゃっきゃと笑う。
「さあ、来い」
青年は言いながら、廊下から広いところには出なかった。ハンターが大きな武器を持っていたため有利なところを選んだのは明らかだ。
「なかなかの自信だな」
「傲慢らしいいい発言だぞ」
レイオスとオウガは武器を替える。
「武器を替えるという頭はありましたか」
青年風の歪虚は嫌味を言う。
「ハハハ、俺は関係ない、殴るのみ!」
青年に対し、ルベーノが殴り掛かる。【縮地瞬動】から【鎧徹し】を用いていた。
「ちっ」
青年は回避をする。
「玄関ホールに引っ張りださないと戦いづらい」
レイオスはルベーノに小さく助言する。このままだと【金剛不壊】で攻撃を耐えようとする可能性があったのだ。
「うん……できれば奥に入りたいかな」
「別のルートを探すにしてもこの状態では難しいですね」
ユメリアとピアレーチェは、奥に救援が必要な人がいそうなことを少年少女たちは言っていたことが気になっていた。
青年の攻撃を回避して、ルベーノが後方に飛ぶ。それによって青年はホールに出た。
「奥に行くぜ」
レイオスが廊下に入ると、進行方向には頭上に角を持つ、鎧をまとった少年がいる。レイオスはそれに対して【二刀流】から【アスラトゥーリー】を用いた。
少年は短刀で受けたが、それ以上は回避等もできず、攻撃を受けた。そのため、【懲罰】で反射的に返していた。その攻撃はレイオスがあらかじめ使っていたスキルで消える。
「【懲罰】を使えるヤツがこんな所にくるとはな。ひょっとして左遷されたか?」
レイオスは挑発する。しかし、少年の外見をした歪虚は乗らなかった。
「ふふ、余はそんな愚かなことはしないぞ。同じところを攻めてもつまらないから、逃げる人間を追って外堀を埋めただけだ」
「それは偉いな」
「……余を子ども扱いするな!」
「そう思うってことは、お前は子どもなんだな!」
レイオスは別にそのようなつもりで言っていないが、誤解して怒るならそのままにする。
「うわー」
「あー、馬鹿……」
少女歪虚がのそのそ動きながようやく廊下に出てきた。前衛の後方から魔法を放つ。さすがに仲間を巻き込めず、ちまちまとした攻撃だ。
ハンターから救護が必要な人がいるのかなどは見えないが、声を発していた歪虚は今ここにいる。
それならば歪虚たちを引き付けているならば、人がいれば安全になってきている可能性はある。
傲慢の歪虚特有のスキルを持つ少年がそれなりに強さを持っているに違いなかった。しかし、子ども扱いの言動に腹を立て、レイオスに向かうだけだった。
青年の方はルベーノとオウガを相手する状態であった。
「馬鹿な指揮官を持つと大変だな」
「指揮官だったのか、あれ」
ルベーノの挑発にオウガがむしろ反応した。青年は「認めたくない」とつぶやきつつ、オウガを攻撃した。ルベーノは攻撃すると厄介だと感じたらしい。
廊下の状況がわかれば、魔法で援護は可能だ。
「足止めするよ」
ピアレーチェは【プルガトリオ】を放ち、ユメリアは必要な時にスキルを使うため待機した。
マリィアは味方を撃たないように慎重にスキルを選び攻撃する。
歪虚側の前衛二人が倒される。
「うっそ、あの二人っ! こうなったら!」
歪虚は魔法を放つ。廊下にいるハンターめがけて電撃が一直線に飛んできた。廊下の形状を生かした戦い方だ。
しかし、歪虚は服が重いのか動きが遅く回避できず、実力を磨いたハンターの敵ではなかった。
●報告
ピアレーチェは建物の見取り図を作り、避難している人などの漏れがないか確認をした。
廃屋や林などに傲慢の歪虚たちが用いていた簡易的な転移門となる物がないかも見ておいた。
「特にはないよね……」
建物の中および林で怪我がもとで数日前には亡くなったらしい人は見つけた。このことはハンターたちは想定外だったため、領主たちに報告することとした。
発見した怪我人の手当てをユメリアは行う。無事だったのが不思議なくらい深手のものもいた。
「近くの街まで一緒に行きましょう。治療もできますから」
けが人はほっとしていた。着ているものから、どこかの兵士だとはわかった。
そして、馬に載せる等して、怪我人たちの搬送をしたのだった。
途中で待機していた両領地の医療班と出会った。怪我人を安定して運ぶすべを持っているため、引き渡した。
ハンターたちはウィリアムとユリアンに報告する。
「歪虚が転移に使っていた立て札とかはなかったよ。ハルトフォート砦あたりにいたのが歩いてきたのかな?」
「ああ、歪虚のあのいい方だと本当だろうな……傲慢だし、嘘つく理由がないし」
「誇ってたよね、自分の行動を」
「ああ」
ピアレーチェとレイオスが告げる。
「……歪虚に来られたらたまったものじゃないぞ」
ユリアンがうめく。
「ハンターオフィスあるし依頼を出してくれれば、誰か動ける人が来てくれるだろう? 今回みたいに」
「うん、気になったら誰かは助けてくれるはずだし。ただ、それに気になるなら常設で雇っておくというのも手だよ」
オウガとピアレーチェが助言する。
「これで仕事はひとまずおしまいですね。あの、よろしければ、この町、おふたりの領地のこと、最近までに起こった話を聞きたいです」
ユメリアは告げる。
「領主様と隠居様は忙しいと思いますので、ご存知の方がいれば」
ユメリアはハンターに問う。
「まあ、ある程度知ってるから、帰りながら話そうか?」
「私も知ってることあるから。精霊がいるんだよ」
レイオスとピアレーチェが告げる。
「これから、精霊のところ寄っていくつもりだけど?」
「せっかくなら、今後のこともあるし声をかけて行きたい」
マリィアとルベーノがいう。二人は邪神と戦うか否かという選択において、精霊は守りたい、解放したいといった意思を持っていた。
なお、川の精霊は現在のところ傲慢王に対して怒っていたのだった。
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ピアレーチェ・ヴィヴァーチェ(ka4804)
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/05/29 17:42:31 |
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相談卓 ユメリア(ka7010) エルフ|20才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2019/05/29 17:52:13 |