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【王戦】うちと隣、境界と

マスター:狐野径

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 3~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2019/05/30 07:30
リプレイ完成予定
2019/06/08 07:30

オープニング

●手を取り
 ハルトフォート砦の状況、空を進んでいた浮遊大陸。
 それらの情報は逐次、ウィリアム・クリシスとユリアン・メトーポンは受けている。
 むしろ、浮遊大陸に至っては視認できていた。そのため、領内の平静と兵の士気を下げないために双方必死だった。
 現在は落ち着きも見られるが、ウィリアムは街の方で踏ん張る娘で領主のイノアのことが心配だった。陣を敷いている所と街は大した距離ではないため見に行けばいい話であるが、いつ何があるかわからない。
 クリシスおよびメトーポンが治める地は川を挟んで左右にあり、深い関係が築かれている。それぞれの貴族としての考え方の差があることや、領主一家の年齢が近いということで何かしらあった。
 それでも、小競り合いも衝突もないのは、互いに領民の安寧は視野に入っているためだった。
 そのような二家が治める地域は王都より西寄りである。結果、ハルトフォートの影響がじわじわとあった。
 砦方面から流れてくる雑魔や亜人などに対しての攻撃、逃げてくる兵や地域の人がいれば受け入れるなど必要に応じてしてていた。
 兵力はぎりぎり。
「というか、本当、お前のところ、兵力ないよな」
 ユリアンは溜息をもらす。隣の元領主は本当に最低限の戦力しか持たない。
 とはいえ、現在、陣を構えるのに問題が生じているわけではない。
「だから舐められたんだろう、商人に」
「あれは……違う……。背後の十三魔がいたことはわかっている」
 突っかかりたかたらしいユリアンに過去の事例を引っ張り出され、ウィリアムはむっとする。
 ウィリアムが治めていたころ、魔法公害が発生していた。当初、商人や研究者の影響とされていたし、その通りだが背後に厄介な問題が横たわっていた。ウィリアムの長子ニコラスが死ぬ直前に災厄の十三魔レチタティーヴォが現れたことで、実は仕組まれたことであったと判明した。
 その状況でも立て直して、善政を敷いている手腕について、ユリアンは内心驚嘆し、感心してはいた。
 なお、ニコラスはプエル(kz0127)としてレチタティーヴォの下にいたが、双方討伐されているため、この件はきれいに片付いている。
「過去がどうでも、現状は変わらないからないな……」
 振った割にはさらりとユリアンは話題を打ち切り、地図を見た。
 この地域でどこが狙われやすいか、どこで戦いが起こったかが記されている。
「転移されるようなことはなければどうにかなるが」
 ユリアンは溜息を吐く。領内の見回りは適宜している。それでも不安はぬぐえない。
「そうなるとハルトフォートの状況調査もしてもらった方がいいのか?」
 ウィリアムは眉をしかめる。情報不足は否めない。
 天幕に兵が入ってくる。
「報告します」
 兵が言うには自分たちが守っている範囲の外に亜人や雑魔などの姿を見たというのだ。
「こちらには近づいてきません。撃って出るにしても位置が中途半端ですし、もし、陽動で別の敵が来た場合、対処できなくなります」
 兵が説明したところでウィリアムとユリアンは首をひねった。
 数には限りがあるし、ゴブリンやコボルドの数によっては対応できない。その上、歪虚がいないとは限らない。
「調査をハンターに頼もう」
「頼るのか」
「頼るときに頼らないと……もし、どこからか逃げてきた人がいたらどうする? 早く、依頼を頼むほうがいいだろう」
 ウィリアムが言うと、ユリアンは同意した。

●依頼
 ハンターオフィスの職員は依頼をぽちぽちと入力していった。
「えっと、正直言うと、双方の守りの外なのですねぇ」
 地図を見ながら職員は確認する。クリシスの領地とユリアンが治める領地は隣り合っている。
 双方が傲慢勢が来ないように陣を張っているのは、ハルトフォート側で町を背にした部分。
 今回問題視されているのは境界部分。調査に行くには離れすぎて、兵の数を考えると下手に行けないという。
「敵がいるとなると状況を読んで用兵するのでしょうね」
 状況が不明であり、何かいたかもということ。
「これまでもいた可能性もあります? とはいえ、調査は、必要なら討伐が必要……歪虚がいることも否定できないのですね……」
 雑魔と違い、非覚醒者の兵が束になってもかなわない。
「怪我人とかいる可能性? 砦での戦いから日数経っていますし……いえ、むしろ、時間がかかっていた? ……でも、街と街が連結している訳ではないですし、方向を見失ってようやく……ということもありえなくはないですね」
 職員は自分で想像しながら「何もわからないんだ」とわかった。
「危険があるかないかわからないので、こうしてこうで……偵察依頼に近いですね」
 職員はウィリアムの依頼内容を理解した。
「敵がいてもハンターが倒せれば問題ないですし、そもそも敵がいないかもしれません?」
 あれこれ依頼書に書きかけ、途中でやめる。シンプルに「偵察、状況によっては討伐」としたのだった。

解説

 歪虚などがいれば討伐。
 怪我人・死人への対応。
 その他。

●現場
 クリシスとメトーポン、両家がそれぞれ治める領地の外側、ハルトフォート砦方面。
 ハルトフォートの方に続く道があるけれど、すぐに到着するほど近くはない。
 一時期はそちら方面から逃げてきた人もいたが、戦闘が激化してからは途絶えている。
 道の両脇は草地、時々林。亜人と思われるものは、少し先の林の近くだった。
 林は灌木もあり、隠れる所もある。
 ただし、目撃のある林の近くに撤去されていない廃屋がある。廃屋でもそれなりに大きく、二階建て部屋数は十はあるという。
 廃屋は形は保っているけれど、持ち運べるものは何も残っていないが、雨風はしのげる。

●敵勢力(PL情報)
 ※強さの目安として、表記が下に来るほうが強い。
 ・コボルド サイズ0、6体。何かあったら吠える。噛みつく、ひっかくなど攻撃してい来る。
 ・狼型雑魔 サイズ1、5体。攻撃は噛みつく、ひっかく。
 ・ゴブリン サイズ1、10体。簡素な鎧をまとい、剣や弓で武装している。
 ・歪虚(少女) サイズ1。豪奢な衣類をまとって杖を持つ。範囲魔法も用いる。なお、服が重く動きが遅い。
 ・歪虚(青年) サイズ1。二本刀を持つ。二刀流等で戦う。
 ・歪虚(少年) サイズ1。角があり、適宜鎧はまとっている。一応【懲罰】使える。このメンバーの指揮官的な役割を持つ。
 
●怪我人や死人
 いるかもしれないし、いないかもしれない。

●街の経緯
 ウィリアム・クリシスが治めており、現在娘のイノア・クリシスが領主をしている所とユリアン・メトーポンが治める所は川を挟んで接している。仲が悪いわけではないけれども、領主一家の年齢が近いため、意識する部分が強かった。考え方の違いの差異はあるけれども、領民を守ることで一致団結している。直前の状況は『【王戦】隣の町を助けて!』であるけれども読まなくとも問題ない。

マスターより

 こんにちは、狐野径です。
 王国の運命はいかに、という中心地から離れたところでも事件は起こります。
 防御しているのがやっとこさなので、確認に言ってきてほしいという内容です。実際何かいる為、討伐シナリオになります。
 そのため、どう探すか、どう戦うかが重要になりますね。
 なお、歪虚の外見、アルファベットより雰囲気出るかなと言う程度です。
 よろしくお願いします。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2019/06/06 17:19

参加者一覧

  • 王国騎士団“黒の騎士”
    レイオス・アクアウォーカー(ka1990
    人間(蒼)|20才|男性|闘狩人
  • 援励の竜
    オウガ(ka2124
    人間(紅)|14才|男性|霊闘士
  • 本家・名付け親
    ピアレーチェ・ヴィヴァーチェ(ka4804
    ドワーフ|17才|女性|聖導士
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士
  • 我が辞書に躊躇の文字なし
    ルベーノ・バルバライン(ka6752
    人間(紅)|26才|男性|格闘士
  • 重なる道に輝きを
    ユメリア(ka7010
    エルフ|20才|女性|聖導士
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ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/05/29 17:42:31
アイコン 相談卓
ユメリア(ka7010
エルフ|20才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2019/05/29 17:52:13