わた死

マスター:ゆくなが

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
  • relation
参加費
1,500
参加制限
-
参加人数
3~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2019/06/17 07:30
完成日
2019/06/21 20:50

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 グリューエリン・ヴァルファー(kz0050)は完全回復していた。だが、まだ襲撃犯の全貌は掴めない。だからハンターたちが調べた情報を元にブラウエブルームへ行くことになった。
 ハンターと歌舞音曲隊隊員は2台の馬車で目的地に向かう。空は曇っていて灰色。気持ちまで落ち込むような色彩だった。
 到着してグリューエリンたちは先んじて危険がないか領地を調べることにした。ここは流行病を切欠に滅びたが、土地の安全性は保障されているので罹患の心配はない。
 遠くにシャーフェ家の屋敷が見えた。あたりに生物は居らず、草原が続いている。じっとりした空気が気持ち悪かった。
 その草原の先に、1人の少女が見えた。
「あぁ──」
 知っていた、という吐息がグリューエリンから漏れた。
 少女の顔を知っている。CDジャケットで見た黒髪に白皙の美貌。丈の短い純白のウェディングドレス、髪には青い薔薇の飾り。周囲には6体のコウモリが飛んでいた。
「あなたが、私を襲ったのですね」
「そうだよ。グリューエリン・ヴァルファー」
 軽やかに夕凪 藍が答えた。藍は右手にナイフを、左手に分厚い本を持っていた。本からは濃密な負のマテリアルが発せられている。
「その本は?」
「これはセンセイだよ」
『センセイ』。SSSが朗読者の少女たちに自分を呼ばせるときに使った名前だ。
 グリューエリンは理解した。
「SSSはその本であり、核自体に憑依する亡霊型歪虚ですね」
「正解」
「そして、あなたは彼の契約者ですね」
「大正解。花丸あげるね」
 可憐に藍が微笑んだ。
「ヨルと契約したのもSSSですね」
「そうらしいね。わたしはよく知らないけど」
 そんなことはどうでも良い、と藍は話題を変えた。
「グリューエリン。アイドルってなんだと思う?」
「誰かを元気付けたり、人々に夢を与えたりする存在です」
「あははははははは。そんなこと本気で信じてるの?」
 藍は笑った割に、全然楽しそうじゃない。
「誰かって誰? 人々って何? 恋人とか友達とかならわかるよ? でも、それって誰でもいいってことにならない? とんだ尻軽だわ!」
「でも、──でも! それでは一体、アイドルはなんなのです? あなただって、そうなりたかったはずでしょう!?」
「そうよ。わたしもあなたも売女なの。誰でもいいから元気になって欲しかった、わたしで夢を見て欲しかった。そうじゃないと満たされない。それって、すごく、暴食っぽいね?」
 湿った風が吹きすさぶ。
「結局、『夢を与える』とか言っている奴って、自分の夢を持っていないのよ。だから他人に縋るしかない。『与える』とか言って、自分が在るふりをしているの。だからきっと──わたしなんてどこにもいない。そもそもアイドルは夢を見ちゃいけない。わたしたちが明確な夢を抱いてしまったら、みんながわたしたちで夢を見るとこができなくなってしまうから。だから、わたしなんて誰だって構わない。だって、そうでしょ? わたしがいなくても、『夜になるまで待って』は続いているんだから」
「それは──」
「仕方ないよね。わたし、夢がないんだもん。だから、いろんな人の夢になって、それでぐちゃぐちゃになるしかないもんね」
 藍はナイフを持つ手で、ウェディングドレスの裾をつまんで見せた。
「加色法と減色法ってご存知? 加色法だとね、最も色が混じった状態は白色になるんだって。このドレスと一緒。純白なんて清らかな印象があるけど、実は最も汚れた色なんだから。減色法だとそれは黒色なんだ。喪服の色だよね、黒って。そういえば、白は死装束の色だよね」
 藍が意味もなく言葉だけを並べる。帝国軍の一般兵の軍服は黒色だ。
「6月のライブだから、恋愛禁止なのに結婚するんだって。だからわたしは、あの日、舞も自分も刺し殺してやろうと思って、ナイフを隠し持っていたのに、乱入者のせいで、転移のせいで、台無しよ」
 転移後、藍はハンターとしてひっそり暮らしていたらしい。が、グリューエリンのライブを見て、止まっていた歯車が回ってしまった。
「アイドルのあなたを殺したいの」
「あなたがこんなことをしていてはあなたのファンだって──」
 ──悲しむでしょう? という言葉が何故かつっかえた。
「知っている? 人間の血は赤いの」
「知らないはずもありません」
「楽屋でリストカットしてたアイドルを知っている。その時思い知った。わたしたちの血は赤い。わたしの体は血と肉でできている。刺されれば痛い、嫌われたら涙が出る。でも、神対応なんかして、平気なふりをしなくちゃいけない。人間が鎧を着る理由を知っている? 人間は弱いからよ。アイドルが可愛い衣装を着る理由を知っている? 本当はアイドルなんて人間なんて可愛くないからよ! ハートも体もズタズタで、傷跡を隠して平気なふりをするために、夢という嘘をつくために必要なのよ!」
 痙攣的な微笑。
「CDジャケット、アーティスト写真に街頭広告、チェキ、自撮、盗撮写真。どれもがわたしだった。切り取られたわたしだった。わたし以外がわたしだった」
 それでも藍は泣いていなかった。
「アイドルには、なろうと思ってなれるものじゃない。衣装を着ただけじゃただのコスプレ。『あの子が私のアイドル』と言われてはじめてアイドルになれるの。アイドルにしてもらうしかないの。だから──」
 藍は一転して懇願する。
「『あなた、誰なの?』なんて言わないで。あなたがわたしを証明してよ」
 そして、藍はグリューエリンを証明する。
「あなたはグリューエリン・ヴァルファー。アイドルだよ」
「ええ。私はグリューエリン。軍人であり……アイドルです」
「そっか。じゃあ、わたしは誰?」
「あなたは──夕凪 藍」
 その返答に藍は安心した顔をして、ライブのはじまりを告げた。
「わたしたち……いえ。『わたしをアイドルにしてくださいますか?』」
「あなたはアイドル──、でした」
「──そう。わたし、ちゃんと夕凪 藍だったのね。アイドルでいられたのね」
 藍は寂しく笑った。
「アイドルって流れ星みたい。走る最中に願いを受けて、燃え尽きてしまう。消えたくないって思いながら年をとって、アイドルをやめるんだ。流れ星たるわたしたちは、一体何に願いをかければよかったのかな? ──おねがい、願い事が欲しかったの。そんな言葉を誰が聞いてくれたんだろう」
「投降するつもりはありませんか?」
「それは無理。もう、死ぬことでしか決着はつかないの。……センセイ、最後のライブをはじめよう。わたしは夕凪 藍だから」
 SSSのページがひとりでに捲られて、負のマテリアルが迸る。その途端、地面から無数のゾンビが出現した。ここに埋められた領民たちの死体だろう。
「わたしの体が、お砂糖とスパイスとなにか素敵なものでできていればよかったのに。音の出る蝋人形でもよかったのに」
 血と肉でしかない少女の言葉が風にかき消えた。

リプレイ本文

「悪くねぇ対話だ。なかなかアイドルの本質に迫ってたんじゃねぇか」
 無数のゾンビを前にして尚、デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013)は鷹揚に言った。
「『自分自身が何者である、どこへ向かおうとしているか』は、アイドルたる者、常に自身に問いかけ続けなくちゃならねぇ、究極のテーマだ。つーわけで、グリりん。あのSSSに何か聞いておくことはあるか? 親父さんのこと、連中何か知ってるんじゃねぇの?」
「お父様の?」
 だがグリューエリン・ヴァルファー(kz0050)より先に、夕凪 藍がこたえた。
「知ってるよ。そもそも、知らないのはグリューエリン、あなただけなんじゃない?」
「どう言う意味です?」
「わたしが本当のことを言うなんて限らないよ? あなたのお父さん、立派だよね」
 グリューエリンの剣の柄を握る手に力が一層こもる。それを見て取ったフューリト・クローバー(ka7146)がこつん、と肘で彼女の脇腹を小突いた。
「力入りすぎだよ。リラックス……はできないけど、ちょっと力抜こう?」
 にひっと、あえて気の抜けた笑みをフューリトは浮かべた。
「思い詰めちゃ、うまくいくものもうまくいかないよー。無茶してもいいけど無理はダメ。グリューさんはアイドルで軍人でもあるけど、歌が好きな1人の女の子で、僕の友達だから、無理されたら悲しいよ」
「すみません。思わず……」
「だいじょーぶ。今ので少し眉間のシワ減ったから。……グリューさん、行こう。伝えたいコトあるんでしょ?」
「伝えたいこと……」
 だが、グリューエリンにはわからなかった。藍に何か言いたいことがあったのだろうか。そもそも、藍を恨むことはできなかった。自分が結局無事だからだろうか。それとも──
「ごめんなさい。……言いたいこと、何も思い浮かばなくて。でも、思うんです。藍のことを否定してしまっていいのかって……」
「藍は捕縛しよう」
 きっぱりと時音 ざくろ(ka1250)が言った。
「藍は契約者だから、SSSを倒せばただの人間に戻るはず。ざくろも……藍を死なせたくないって思うから!」
「万が一の時にロープは用意してあります」
 Uisca Amhran(ka0754)も捕縛に同意を示した。
「ここで答えを探して、SSSさんから解放するのです! 藍さん、聞こえますよね!?」
 ゾンビたちがハンターたちの視界を遮っているので、藍の姿は見えない。
「あいどるって自ら輝いてこそですよっ! なぜあいどるを目指したのか思い出して!!」
「所詮、照明器具の輝きだよ。スポットライトを当ててもらっただけ」
「『アイドルにしてもらうしかない』ですか……」
 ルナ・レンフィールド(ka1565)も問いかける。
「でも、アイドルになろうとした最初は何でしょうか。歌うのが好き、演奏が好き、音楽が好き。そういう気持ちだったと思うんです。”誰かの為に”も素敵だけど、やっぱり根幹は”自分が歌が好き”という気持ちがあったのではないですか?」
 その声には感情が乗り、それすら一種の音楽に聞こえる。
「わ、わたしは……」
 対して藍の声は震えていた。彼女の声は、6体のコウモリに拡散されて、囁くような声でもハンターたちの耳に届く。
「スカウトでアイドルになった。アイドルになりたかったわけじゃない。ステージに上がるつもりじゃなかった。だって、プロデューサー兼作詞家に『アイドルになってください』って言われたから、それがみんなを元気づけて、夢を与えて、善いことだって言っていたし思っていたから、だからだから、頑張ったのに……。偶像になんてなるつもりじゃなかった。ウェディングドレスなんて着るつもりじゃなかった。こんなところに来るつもりじゃなかった。でもわたしには、なにもないから……」
 Uiscaはミレニアムを発動した。絶対守護の光の障壁が味方全員に施される。
「だから──『砂糖菓子は溶け出した 白く白く わたしはそれをごくんと飲むの あなたはきっと幸せね』」
 詩歌を藍が読み上げた。ゾンビの壁の向こう側から、歌声はコウモリに拡散され7条の衝撃波となりハンターたちを襲う。
「みなさん、大丈夫ですか!?」
 Uiscaが呼びかけ、さらに高速詠唱を発動し近い未来における魔法継続を約束した。
「ああ、障壁のお陰でなんとかな」
 大したことないと紫炎(ka5268)が言う。
「とにかく、近づかなければ捕縛も何もあった話ではないな」
 その通り、藍への道はゾンビで閉ざされている。
「でも、行かないと……!」
 ルナが乱れ前髪をかきあげた。構えたリュートの音色を響かせる。
「アイドルになる経緯はいろいろあると思います。今、こんな状況になってしまっても、きっと好きな部分はあったと思うから……歌で他の人を傷つけるなんて悲しいと思うから……!」
 暗雲を引き裂くような鋭さでリュートが奏でられる。弦を爪弾く右手に光が灯っている。流れる旋律は赤い光を帯びてゾンビを包み込んだ。
「奏で謳いましょう。ラプソディー『クリムゾン サーガ』!」
「ならば、ここは私が道を拓こう!」
 紫炎が剣を振り抜き、次元斬で斬撃を前方に投影する。
 続くルナのライトニングボルトが[SA]の効果によって、占有スクエアを無視してゾンビの間を迅雷となって駆け抜けた。歌唱の効果もあり、紫炎の攻撃と合わさって複数のゾンビが塵に帰っていく。ただ、数が多くまだまだ藍へは届かない。
(ポゼッションが使えれば……!)
 ざくろは、ゾンビ出現前に目測した藍との距離を思い出していた。
 今の位置からポゼッションを発動すれば、確実に藍まで吹き飛ばしてしまう。目標を遠ざけてしまっては意味がない。効果範囲を狭められれば良かったが、そんな器用なことは出来ない。
「とにかく、ここを突破しな……、っ!?」
 ざくろが半身になって腕を躱した。死体の腐った匂いが後を引く。
「いつの間に!?」
「ちっ……囲まれてやがる!」
 デスドクロも気がついていた。
 ハンターたちの背後にもゾンビたちが出現していたのだ。
「ここね、流行病とかでいーっぱい死人が出たんだってさ。その死体がね、この辺一帯に埋まっているの」
 SSSはそれを利用してゾンビにしているのだ。
「その時に負のマテリアルが溜まったとかで、センセイは歪虚として誕生したらしいよ?」
 ルナと紫炎が葬ったゾンビたちも既に補充されている。
「このままでは……!」
 グリューエリンにも焦りが見え始めた。ただのゾンビとは云え、数の暴力は恐ろしい。
「後ろの方は俺様が相手をしてやる!」
 デスドクロは、背後から襲い来るゾンビに向けて銃撃を開始する。デスドクロには考えがあった。彼は星神器「フラガラッハ」の所有者だ。この武器にインストールされた権能はラヴァダの光条。このスキルは視認の有無にかかわらず射程圏内の5点に小太陽を召喚し、問答無用で敵を焼き尽くすもの。この状況を打破する力を秘めているが、射程が15〜40スクエアで藍やゾンビを有効射程圏内に捉えていないのだ。
(なら、俺様の射程に入るよう移動すればいいだけのことよ)
 そのためにも、背面の敵は邪魔だった。
「ざくろも手伝うよ!」
 デルタレイをうまく分散させて、ざくろも敵に完全包囲されないように攻撃を行っている。
 その中で、Uiscaの【龍獄】黒龍擁く煉獄の檻は非常に有効な魔法攻撃であった。[SA]で効果範囲を広げたそれは、高火力なのも相まって確実にゾンビを殲滅していく。ただ、射線が通らないばかりに魔法展開起点が自分の近くになるので効果範囲を有効に使いきれない。
 フューリトがレクイエムでゾンビの動きを阻害する。ルナの歌唱も相まって、ゾンビを弱体化させているのだが、もともと大して強くない敵に対しそれらはやや過剰な支援だったかもしれない。
「2人とも、歌がお上手なのね」
 藍が話しかけてきた。
「ありがとー。アイさんは歌、好きー?」
「好きになるより、好きになってもらう方が重要だよ」
「んー、音楽の神様にとか、そういう話?」
「違うよ。だって、アイドルに音楽の神様なんて必要じゃないもの。わたし、誰でも大好きだよ。だから、わたしのことを好きになってよ」
「そうなんだ。ありがとー」
 フューリトは続けてSSSに問いかけようと思ったのだが、爆音が邪魔をした。
 走り寄ってきたゾンビがフューリトの目の前で自爆したのだ。咄嗟に発動したホーリーヴェールで威力は減衰させた。
「ねーえ、SSSのおじーちゃん。こんなことして楽しーい?」
 再度自爆音が響き渡る。
「『朗読者が十全に実力を発揮できる舞台ほど嬉しいものはない』」
 藍がSSSの言葉を読み上げる。
「フーン。僕これでもけっこー怒ってるんだよ」
「『よかったね、藍。我々の行いは彼らの琴線に触れたみたいだよ』」
「アイさん、ありがとー。でも、僕BAKAだからおじーちゃんの言葉難しくてわかんなーい」
「それ、理解する気がないだけなんじゃないの」
 藍の声音はこの時だけ異様にフラットだった。
「ま、いっか」
 でも、それもすぐに元に戻る。
「そうだね、センセイ。なんにもないわたしでも、こうしてれば満たされるんだね」
「藍さん、思い出してください!」
 爆音に負けないように、Uiscaが声を張り上げた。
「スカウトではじめたアイドルでも、何か素敵なものがあったはずでしょう!? だから、あなた自身の輝きをもう一度取り戻してください!」
「輝いたって、誰にも見られなければ存在していない。アイドルにしてもらわなきゃ……アイドルじゃないんだから」
「私たちはあなたのことを調べたのです。リアルブルーでの活動も知ることができました。そこで思ったのです。藍さん、誰かにいわれたとか、こう在りたいという模範的あいどる像に固執しすぎではないのです?」
「模範的……」
「そうです! 私もリアルブルーのあいどるさん達に憧れて色々調べました。あいどるの中には結婚しても子供ができても活動を続けてる人もいると聞いたのです」
「そんなの、ごく一部でしょ?」
「でも、そういう方もいらっしゃることは事実です! 私は巫女ですが、皆に偶像として崇められる点で似てると思うのです。でもあいどるさんは自ら輝いてキラキラしてる……そんな所に憧れるんです。それって誰かからの借り物では出せない雰囲気な気がして……」
「借り物だもん。綺麗な衣装、華やかなステージライト、ヘアメイク。声にはエフェクト。MCに台本がある。そういう風に積み上げてようやくステージに立てるんだよ。たくさん練習して、劣化って言われないように食事も気をつけて、それでなんとか成立させてるんだよ。たくさんの大人たちの協力があって、はじめて実現する夢なんだよ」
「それが模範的なんです!」
 Uiscaは続ける。
「歌だけでなく声優さん、バーチャルアイドルさん……色々なあいどるの形があると聞きます。藍さん、もっとあいどるを自由に考えてもよいのではないのです? もっと、あなたは自由だったはずなのです!!」
 その言葉尻に続く沈黙をゾンビの自爆が埋めていた。これで5つ目の爆発音。
「アイドルってさ、システムなんだよ」
 藍の語りはじめは異様に静かだった。この先の綻びが弾けるのを予感させるように。
「スカウトやオーディションで、少し目立つけど特別ではない女の子を見つけて、綺麗に仕立て上げてファンから金を搾取する。リアルブルーではさ、アイドルはそういう金儲けのシステムで、その中に組み込まれているからわたしなんかでもステージに立てるんだよ。アイドルは、モデルみたいに特別スタイルがいいわけじゃない。歌手みたいに特別歌が上手いわけでもない。ダンサーみたいに特別ダンスが上手いわけでもない。役者みたいに、演技が特別上手いわけでもない。作詞ができない、作曲ができない、編曲なんてよくわからない。振り付けのやり方なんて、知らない。……わたしね、勉強得意じゃないの。スポーツも苦手なの。歌もダンスもおしゃべりも、上手いわけじゃないの。スカウトされてアイドルになってくださいって言われて、夢のない、なにもない、こんなわたしでも何者かになれるって言われて、だからアイドルとして頑張ることにしたの。わたしより歌やダンスやおしゃべりが上手い人なんてたくさんいるんだよ。でも、こんなわたしでもアイドルっていうシステムに組み込まれれば脚光を浴びることができたの。わたしは特別じゃない、カリスマでもない。だから模範的になるしかないんだよ。恋愛はしない。悪口は言わない。嫌われてもとりあえずニコニコしている。アンチにはスルースキルを発動する。どんなに下手くそでも頑張ってやってみる。泣き顔だって可愛くする。歌もダンスも必死に練習して、見るに耐えるものにしている。そうやって──毎日毎日ぎりぎりの綱渡りをしているの! 落ちたら二度と這い上がれない! 失敗した奴に居場所はない! 弱い奴にファンはつかない! でも、アイドルはか弱くなければいけない! 知ってる? アイドルって未熟でないといけないんだって。一緒に成長する過程を楽しむものなんだって。アイドルは子供ではない。でも女性でもない。アイドルは『少女』だ。いつか完全なる女性になるまでのこの時期を売り物にすることで成立するんだよ。売って売られて、手首を切って肉体を確かめて、でも傷が付いたら売り物にならない。『またお菓子を作ってよ 色は白に決まってる あなたの気持ちを込めてよね』」
「貴公は先ほど『誰かのため』になることを否定したな」
 紫炎の傷は誰よりも深い。次元斬の後、納刀の構えによって常に攻撃態勢でいたために、防御ができないからだ。
「でも、私はそれの何が悪いかわからない。無償で、見知らぬ多くの人間に何かしたいと思うのは悪い事なのだろうか!?」
 Uiscaが白龍に祈りを捧げて、紫炎の傷を癒す。
「私は今までにもアイドルであった少女を見たことがある。仲間になった者にもいるし、この場にも居るだろう。その中には精霊の彼女と同様に多くの人に夢を与えたいと言った少女もいた。その目がとても輝いていた事を私は鮮明に覚えている。それは自分を、自分がかなえるだろう夢を信じている目だった。それは……悪ではないはずだ!」
「わたしそれが悪いだなんて言ってないよ? 恋愛を責める人はいないけど、同時期に複数人と恋愛したら不倫とか浮気になるみたいな話。だから『誰でもいい』は尻軽なんだよ。それだけ」
「で、あるならば! 自分にとって無関係な人間をどう捉える!? 確かに多くの人間とは無関係なのだろう。だが、思うのだ。自分に関係の無い人間ならどんな顔をしていても心は動かないのか、と……!」
「あなたはどうなの?」
「私は子供が好きだ」
 紫炎が言った。
「子供のきらきらとした笑顔が好きだ。初めて会う子供でも、親と触れあい心の底から嬉しいと言う気持を表現している笑顔をみると心が安らぐ。私は子供を泣かしたくは無い。泣いている子供がいれば、例え赤の他人でも手を差し伸べたいと思うのは、笑って欲しいと思うのはおかしなことだろうか? そして、それは形もあり方も違ってもアイドルでなくても持ちうるものだろう、人ならば!」
「それ、相手が子供だから成立するんじゃないの? 子供って弱いものの、守れなきゃならないものの、力を持たないものの代表でしょう。あなたは男で体格もいい。戦うだけの力も持っている。あなたの方が子供より強いから、そうやって好きになれるんじゃないの?」
「もし、そうだとしても──力があるからこそやるべきことがあるはずだ!」
「わたしはステージで刺し殺されそうになった。そもそも、──ファンの人たちはわたしの泣く顔が大好きだよ? それにわたしたちの歌で、ファンの人たちが感動とかで泣いているのもわたし、好きだなぁ」
「なんて──ことだ」
 藍はどこかズレた笑い声しか返さなかった。
「私は剣を取る! まだ見ぬ何処かの誰かの為に──これ以上の悲劇を産まぬために!」
「結局あなたもわたしと同じ、淫売なだけでしょう。笑顔って対価をもらわなければ、自分を感じられないんでしょう。よかったね、子供はあなたに逆らわなくってさ」
「ここで貴公は止める!」
 紫炎の次元斬とUiscaの龍獄が合わさって、ついに藍へ至る道を開いた。
 紫炎が馬を全速力で走らせて肉薄する。
「ここまでだ!」
 だが、馬が急停止して紫炎の体がぐらついた。
 藍は何もしていない。ただ開かれた本とナイフを持っているだけ。
 だからこれはSSSの仕業なのだ。
 あまりのことに、紫炎は落馬した。流石に受け身は取ったけれど視界に端に捉えたのは、地面から突き出すゾンビの腕が馬の足をつかんでいるところだった。
「センセイ、爆発」
 地中から現れたゾンビは、全身を外気に晒す前に自爆させられた。
「言ったよね。草原の下には死体が埋まっているって」
 SSSは感染によってゾンビを作製し、彼らはハンターの体にしがみ付くなどする。その状態で自爆されたら爆心地の仲間になるだけだ。
「は──ぁ、」
 傷を抑えて、紫炎が立ち上がる。馬も、ミレニアムの効果で命を繋ぎ止めていた。
 Uiscaが駆け寄ろうとしたが、ゾンビがその道を塞いでしまった。閉ざされた視界の向こうで自爆音がした、した、した。
「もう、なりふり構っていられるものか! 展開超機導ゾーン!」
 ざくろがポゼッションによる不可侵域を展開する。効果範囲内にいたゾンビとコウモリおよび藍は結界から遠ざかるように弾き飛ばされた。だが、味方である紫炎と馬はその場に残る。
「回復しますっ」
 Uiscaが即座に祈りを捧ぐ。
「……僕でもわかるけど、このままじゃまずいよね?」
 フューリトの言葉は事実だろう。包囲されている現状。そして捕縛対象で、契約者でもある藍は、能力を行使するたびに死へ近づく。時間はあまりないのだ。
「いや、手はある」
 だかしかし、デスドクロが明快な言葉で答えた。
「ようやく俺様の攻撃の出番みてぇだな」

「何あれ」
 ポゼッションは視界すら妨害するので、藍にはハンターたちが視認できない。ゾンビたちは結界を叩くが、意味はない。
「ま、いっか。『うまくいかない時には慰めてあげる そうすればまた湧いてくる』」
 藍はSSSの詩を読み上げて時間を潰した。
「『悲しいことはわたしが飲み込んであげる 涙はしょっぱくないんだわ』」
 そして、藍は喀血した。肉体の限界は近い。SSSは血を浴びたが、それはすっと本に消えていき、白いページが戻ってきた。
「『でも お腹はいっぱいにできないの ひとつ目の苺は少女のはじまり ふたつ目の苺は少女の終わり どっちも潰れてホイップクリームと混じり合う さようなら』」

「藍! ざくろの声を聞いて!」
 ポゼッションを維持しながら、ざくろが呼びかける。
「アイドルが夢を見てはいけない、夢を持たない存在なんて誰が決めたの!? 誰かを笑顔にしたい、楽しんで貰いたい、そういう思いがあるのならそれは、アイドルそれぞれの夢の輝きだよ! だからこれ以上自分を傷つけないで!!」
「結局、わたしがどこにもいないのよ! 誰かって誰? 笑顔って何? 誰かが喜ぶように踊り続ければいいの!? 頑張ったのに、わたしたち刺し殺されなきゃならないの!? 刺し殺そうと思ってしまうことが正しいことだったの!?」
「ああもうっ……。みんな準備はいい? 結界解くよ……!」
 ポゼッションが解除される。最も早く行動したのは紫炎だった。
「確実に先手は頂く!」
 先手必勝を発動し先手を取る。そして、背後の結界境界線にいたゾンビを次元斬で刻む。
「これで、絶対に終わらせますから……!」
 ルナもライトニングボルトを紫炎と同じ方へ放ち、ゾンビを駆逐する。リメンバーラブで支援することも考えたが、藍までの距離が遠かったのだ。
 ルナと紫炎が拓いた場所、藍から最も遠い位置にデスドクロはいた。
「夕凪。直々に教えてやる。俺様は暗黒皇帝だ。その俺様の近くで小太陽まで現れたら、暗黒オーラと超反応を起こしてダークネスユニヴァースが誕生しちまう。だから、これには距離が必要なんだよ」
 ポゼッションの効果範囲は直径15スクエア。ラヴァダの光条の射程は15スクエアから。
 ようやく、十分な距離だった。
「デスドクロ様の暗黒太陽を浴びな」
 フラガラッハは契約者の精神に呼応して漆黒色。その銃爪が引かれた。
 ゾンビたちの間に5つの太陽が同時に出現する。それはブラックホールが今まで吸い込んだ光を吐き出すかのように輝き戦場を焼き尽くした。
「あ、あああ、あああああああああああああああ」
 ゾンビは一掃されて、藍への道が通った。光は藍の体を引き裂いて、ウェディングドレスを血液でまだらに染めあげる。
「藍さん!」
 Uiscaがマルモリーで蹲る藍に接近する。
「やだ、来ないで!」
「そういうわけにはいかないのです!」
 藍がナイフを構えるより速く、Uiscaはフルスロットルの状態のバイクから飛び降りて、藍に覆いかぶさった。
「……もう、終わりにしましょう。SSSさんも、もう誰かに依存するのはやめにしましょうっ」
 Uiscaが藍を組み敷いていた。ナイフを持った手を押さえつけている
 他のハンターもすぐに寄ってくる。
「……歩んできた道が違うし知らない事ばかりだから偉そうな事言えない。あなたとは会ったばかり。でも、そんな悲しい歌でお別れなんてしたくないですよ」
 ルナの紫の瞳には深い悲しみがあった。
「終わり……、か。センセイ、もう、いいよ」
 藍はあっさりナイフを手放した。SSSもそれを了解したのか、残ったゾンビたちの動きが止まった。
 デスドクロが用心深くナイフを取り上げる。
 フューリトがSSSを奪い取った。藍の腕には全く力が入っていない。
 Uiscaは藍がもう抵抗する気もないことを見て取って、拘束を解除した。ロープで縛る必要もないだろう。Uiscaは藍に回復魔法を当てた。
「最悪」
 藍は妄言のように呟いて起き上がり、ぎゅっと両腕で立てた膝を抱えて座り込んで、俯いた。長い黒髪も垂れ下がって表情は見ない。
「ドレス、血で汚れちゃった」
 SSSをそこら辺にうっちゃって、フューリトが藍に話しかける。SSSは紫炎が監視しているから逃げることはない。
「アイさん」
「……」
「あなたは終わってない。あなたには歌が残ってる。でも、今は休んで。頑張ったね」
「何それ」
 藍が喋った。
「歌が下手でもアイドルになれるんだよ。CDの歌声はソフトウェアで音程を修正してる。ライブでは音源を流している。曲なんて作れない。わたしのどこに歌うべき要素があるわけ? 恋したことなくても恋を歌う、キスしたことなくてもキスについて歌うことが、そんなにいいの? わたしにはあなたたちが歌とアイドルの狂信者にしか見えない。信じるものは救われる……だったら、わたしの信仰心が足らないからこんなに苦しいの? 頑張れ、頑張れ、わたし、もっと頑張れ……」
 もう、何を言っても無駄だと思った。だからフューリトはこの元凶に向き合った。
「おじーちゃん、まだ生きているよね?」
『まあね』
 閉じていた本がひとりでに開かれて、白紙のページにブルーブラックのインクの文字が浮かび上がった。
「かわいそうな人だったとか言わないけど、ヨルに何したのおじーちゃん。グリューさんに何したのおじーちゃん。今も何してんのおじーちゃん」
『何って、何が?』
「 こ の く そ じ じ い 」
 フューリトは満面の笑みを浮かべた。
「何したか、わかっている?」
『契約者にしただけだよ』
「それがこの結末だよ?」
『わたシが悪いとでも?』
「それ以外に何があるの」
『あなたは何か勘違いをしている』
『わたシは一度だって契約を強要したことなんてないよ。生前だってそうだ』
『藍もヨルも、他の少女たちも喜んでわたシと契約してくれたよ』
『良好な関係だったんだ』
『それを横から文句をつけて、無粋だなあ』
「ふざけるな」
 ざくろは怒りの語調であった。剣の切っ先をSSSに向けている。
「お前は、自分の詩を誰かに聞かせたかっただけじゃ無いのか? 何故人の負の心を煽るようなことをする……お前の望みは何だ」
『だから、わたシたちは良好な関係だったんだよ』
『ヨルは変声期に苦しんでいた。だから美しい声に戻るようにした。彼が堕落者になったのは、想定外だったけど』
『藍はもう一度アイドルを殺す決意をした。だからわたシは詩を書いた』
『何をしたって、望み通りにしただけだよ』
『取り柄のない少女たちを舞台に上げてあげただけ』
「でも、彼女たちは幸福な最期を迎えていないじゃないか!」
『当然だろう。彼女たちの春は終わったのだから』
『少女の時間はとても短い。ここに特別な食材があったとして、これを調理する権利は誰にあると思う?』
『最も腕の立つ料理人だ』
『だからわたシは、放っておけば腐るだけの少女期という素材を極上の料理にしたんだ。少女は喜んでいた。なにもない自分でも賞賛されたから。観客だって喜んだ。彼らは嬉々として少女を消費した』
『わたシは少女にも観客にも求められたものを提供しただけだよ』
『だけど、わたシだけが悪いのかい』
『暴食的消費者の観客も、もっと喝采をと暴食的にわたシに縋る少女も責めないのかい』
『少女は消費されるんだから、いずれ死ぬ。でもわたシに逢ったことでいい経験ができただろう』
『アイドルなんて、少女とプロデューサー、そしてファンが共謀して造り上げた幻想のことなんだよ』
『肉体のある夢のことなんだよ』
『夢や虚構には決して触れられない。だから夢の体現者たるアイドルの少女は最後に物理的な肉体との齟齬で崩壊するんだ。少女が終わる頃に壊れるのだ』
 SSSはページを繰って話を進めて、苦しみについて書く。
『あなたたちこそ、人の苦しみについて軽く考えすぎだ』
『大切なもののためなら、地獄へ嬉々として下る者もある』
『また、一般に善とされているものに追い詰められる者もある』
『だからほら』
『藍はもう手遅れだよ』
「「え?」」
 ざくろとフューリトが振り返るより早く、混乱した声が聞こえた。
「舌を噛み切って……!?」
 自殺だった。藍の体が痙攣している。
『もう回復魔法は無駄だけど、敢えて言うよ。舌を失くした藍はどうやって歌うんだい? このまま死なせてやりなよ』
 グリューエリンが藍の肩を抱いていた。その凄絶な姿に何も言えなかった。

 藍は今まで隠していた感情を瞳で伝えていた。
「おまえもいつかこうなるんだ」
 確かにそう、グリューエリンに告げていた。
 それきり藍は事切れた。
 グリューエリンは白いハンカチで彼女の血液で濡れた口元を拭って綺麗にして、瞳を閉じてやった。

「え、……嘘?」
「お前、何をしたッ!?」
 呆然とするフューリトと、譴責するざくろ。だが、SSSの筆跡は乱れない。
『何もしてないよ。藍は自殺した。それだけだ』
『死ぬことでしか決着はつかない。藍はちゃんと言っていただろう』
「まさか、本当のことだったと……!?」
 紫炎はその言葉を記憶していた。アイドルにしては寂しい台詞だと思ったから。
『藍の決意は全く伝わっていなかったんだね。可哀想に』
『あなたたちは藍に生きていて欲しかったようだけど、彼女の今後の人生を想像したのかい?』
『犯罪者として裁かれるか或いは、あの精神状態なら療養院に幽閉されるだろうね。もしかしたら一生出られないかも』
『そもそも藍が生きたいなんて言ったのかい?』
『生きることはそんなに善いことか?』
『自分勝手な欲望を押し付けているのはどちらの方だ』
『藍にアイドルを、歌を続けさせることの、どこが彼女のためなんだ。彼女はあんなに苦しんでいたじゃないか』
『踊れという人がいる。上手な人も下手な人もいて、そもそも足のない人だっている』
『藍はもう踊れなかったんだよ』
『藍だって、アイドルを善だと信じて壊れる寸前まで踊って、舞台で相棒を刺し殺そうとしていたのに。あなたたちはさらに善を説いて苦しみを長引かせるのか?』
『わたシは地獄への道は善意で舗装されているという言葉を思い出さずにはいられない』
『藍は弱者だ。わたシは悪モノだ。物語の大団円にそんな奴らの居場所はない。藍は死んだ。わたシは消える。かくして、めでた詩、めでた死』
「まだ終わっていません!」
 グリューエリンが言った。
「お父様……フリーセンについて何か知っているんでしょう!?」
『あなたはまだ虚構の中に生きていたんだね。よし、答えよう』
『フリーセンの敵前逃亡には理由がある』
『ここで流行った病は、ヴァルファー領でも流行ったのだよ』
『ただ、敵前逃亡の汚名を被ってでも駆けつけたフリーセンの尽力で死者はほとんど出なかった』
『こことは大違いだね』
『つまりグリューエリンの父親は軟弱者ではない。あの領地では英雄さ』
『これが真実だ。あなたが耳を塞いできた真実だ』
『虚構を生きるのはやめたまえ。悲劇のヒロイン気取りは終了だ』
『哀れなグリューエリン。こんな虚構を信じて生きてきたなんて!』
『さあ、夢から覚める時間だよ。現実におはようのキスをしてやりな』
「そう──、だったの」
「……もういいよね?」
 ざくろの抑揚のない声に誰も返事をしなかったが、それこそが明確な肯定だった。
 超重練成により巨大化した剣で、ざくろはSSSを断ち割った。断面から血液みたいにブルーブラックのインクが溢れ出した。
「最後の最後にてめぇの血が青色だったなんて、笑えねぇ」
 デスドクロが呟いた。
 その後、まだ残っている作製された歪虚をハンターは殲滅した。
 空にはいまだに分厚い暗雲。晴れる気配は一向になかった。

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参加者一覧

  • 完璧魔黒暗黒皇帝
    デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013
    人間(蒼)|34才|男性|機導師
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 光森の奏者
    ルナ・レンフィールド(ka1565
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 聖盾の騎士
    紫炎(ka5268
    人間(紅)|23才|男性|舞刀士
  • 寝る子は育つ!
    フューリト・クローバー(ka7146
    人間(紅)|16才|女性|聖導士

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依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/06/12 21:24:59
アイコン 【相談卓】
Uisca=S=Amhran(ka0754
エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2019/06/16 21:18:57