【アルカナ】終局へと誘う魔術師の一手

マスター:桐咲鈴華

シナリオ形態
ショート
難易度
やや難しい
オプション
参加費
1,500
参加制限
-
参加人数
3~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
締切
2019/07/07 12:00
完成日
2019/07/15 08:46

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング



 一手、また一手。駒を手にとり、また次の一手を指す。
 白黒に分けられた盤上の上で踊る駒を見ながら、私は次の手を考える。
 相手の次の一手、その次の、そしてまた次の一手を。そこが読めたならさらに次を。先の先を読み、駒を動かし、読みが違えたならば修正を加え、思考し、演算し、先の未来を、あらゆる可能性を見渡してゆく。

 そんな私が、本物の戦場、それも、異世界で指揮を取る事になるとは、さすがに予測の範疇を超えるものではあったが。

 盤面はゲーム版から地図に姿を変え、動かす駒は紛い物ではなく、本物の人となった。それでも、私がすべきことは変わらなかった。大局を見据え、『王』を取らせず、敵を追い詰め、勝利への筋道を立てる。幸いにも、私の手管は斯様な地での戦にも役立つものであったことだった。

 ……だが、違うものもあった。操っているのは人だ。チェスの駒のように、取られてそれで終わり、とはいかない。人には生命がある、換えの効かないものだ。だが、長年に渡り染み付いた私の戦術眼には、大局……すなわち全体の勝利しか映り得ない。
 情に心を揺さぶられ、魂の火が削られてゆくのを感じながらも、私は、勝ちを収め続けた。

 ―――ある日の戦いの中で、サクリファイスに利用した軍の中に。私のかけがえのない友が居たとしても。

 私は終ぞ、己の戦い方を変えることは、なかったのだ。


 ……だから、私には判る。次に私が打つべき手を。
 例え運命に踊らされているのだとしても。
 例え我が身に、どれほどの絶望が渦巻いていたとしても。

 私が打つべき手は……。
 





 辺境北部の、とある山嶺の一角。
 クリムゾンウェスト全土が邪神討伐に向けて動いている中、顔にメイクを施し、道化師のような装いをした、ゴブリンによく似た亜人は、不気味な空模様を見上げながら目を細める。

「また一つ、時代が終わりを迎えようとしているという訳ですね」

 彼の者の名は『愚者(The Fool)』。太古に封じられた歪虚群、『アルカナ』の一体である彼は、人々と歪虚の生み出す大きなうねりを遠くに感じながら、瞳を伏せる。
「目覚めたアルカナは、その尽くが人間の皆様に『還された』。……残すはいよいよ、『魔術師』の彼のみとなりましたか」
 エフィーリア・タロッキ(kz0077)の持つ秘術、『アテュ・コンシェンス』。アルカナの『核』……すなわち、そのアルカナの元となった人物の、負のマテリアが融合した心。それをむき出しにし、解き放つ事で歪められた心を元に戻し、消滅させることができる。これによりハンター達は、過去数度に渡って交戦を繰り返してきたアルカナを討滅している。
「運命に囚われながらも、運命に抗おうとした同胞達よ。どうやら、あなた方のおかげで……『ゲーム』は、いよいよ勝敗が分からなくなってきた様子」
 どこからともなく取り出したティーカップに口をつけ、愚者は一人ごちる。
「……さて、人間様方。残すはあと1人、1番目の使徒のみ。残る12体は既に虚の中。最後の彼が示す絶望を、皆様はどう救うのか……」
 ぱちんと彼が指を鳴らすと、ティーカップは虚空に消え、代わりにその手には一冊の本が携えられていた。
「邪神降臨が契機となり、いよいよ『世界』の目覚めはすぐそこまで来ている。されど……多くの絶望の中には、一縷の希望が息を潜めているもの。

……さあ、皆々様。人が未来を勝ち取るか、我々が未来を閉ざすか……。もうひとつの決戦を、はじめると致しましょう」



「……一体、なぜ。こんなにも静かなのでしょうか」
 エフィーリアは、困惑していた。
 タロッキ族の集落にて、彼女は来るべきアルカナとの戦いに備え、少しでも多くの知識を得るために、ありとあらゆる書物を調べながら、時に自らも鍛え、時にハンター達と交流を行いながら、アルカナの封印を常に見張っていた。
 だが、そんなエフィーリアの杞憂とは裏腹に、アルカナの封印は沈黙を保ち続けていた。綻びかけていた封印から漏れ出ていた断片も今や出ずる事なく、集落には平穏が訪れていた。
 だが、そんな筈はないと、エフィーリアは頭をふる。彼らは元々、人の為に戦う英雄たちであった。人の未来を想うが故に歪められた負の心が暴走し、歪虚となった彼らは、人類の未来を否定するために今の世に出てきていたのだ。彼らはその想いが転化する前ですら、強い信念を持って戦い続けていたと聞く。そんな彼らが簡単に自らの想いを曲げるとは思えない。正しきにせよ悪しきにせよ、彼らの想いは本物であったと、エフィーリアには確信があったのだ。

 だからこそ、エフィーリアには不安が募っていた。あれだけ目覚め続けていたアルカナの『断片』の出現が、今や一切の音沙汰もないことに。封印が盤石のものになったと集落の若者達は言うが、エフィーリアにはとても楽観できるものでもない。ローテスに相談したりもしたが、彼もまたこの現状に疑問を持っているようだった。邪神の復活により、クリムゾンウェストすべてに不穏な空気が渦巻いている事が、彼女の不安を加速させている。 

「……何か、取り返しのつかない事が起こっているのでは……」
 

 そんなエフィーリアの憂慮を裏切るかのように、ある報告が届く。
 辺境北部の一角にて、ハンターの一団が襲撃を受けたとの報告だった。

 その襲撃を伝えた、ハンターの言葉によると、アルカナ、『魔術師(The Magician)』が、再び現れたとの事だった。そしてそのハンターからは、なんと『魔術師』から、ある事を伝えるように言われたのだと言う。

『私に秘術を使いに来るがいい、タロッキ。貴殿らのその力で、私の一手を挫いてみせよ。さもなくば、より大きな絶望が、貴殿らを覆うことになるであろう。北の台地にて、貴殿らを待っている』

「……」

 エフィーリアは考えていた、先の『皇帝』の時といい、彼らは『アルカナ』としての総意として人類の殲滅を掲げていながら、その障害となるであろう自分(とその秘術)に対し、優先的に排除を試みることはあまりない。むしろ、それらを甘んじて受け入れているようにも見えるその姿勢に、エフィーリアは疑問を抱かずにはいられなかった。

「……それでも、私は。誓ったのです。もう、決して迷わないと。……人々の未来を、守る為に」

 邪神の襲来により、世界は既に危機に瀕している。そんな中に現れた彼らの存在は、決して無視することのできない脅威であることに間違いはない。エフィーリアは、今再び。アルカナの脅威に対抗するためにハンター達に助けを求めたのだった。

リプレイ本文

●独白

 神の一手。無敗の軍師。世界一のチェスプレーヤー……多くの名を恣にしてきた私だったが、本当に望むものが得られたのかと自問してみれば、途端に頭に疑問符がつく。
 私が望んでいたものは、本当にこんなものだったのだろうか。起源を辿るならば、根底にあったものは確かに違っていたはずだ。だが、この道を志し、計略を練り、先見を研ぎ澄ます度、それは少しずつ擦り切れていった。思い描いていた夢が現実になると、全ての事が打算的に思えてならなくなってしまった。
 故に……せめて。人々の未来を守ると定めたのだ。ここに至ったからこそ、私には人の夢を守る側に立つ責があるのだと……。

 そんな私が虚歪に身を窶し、人の未来を奪う側になるとは皮肉な話だ。いや、思うが故のこの転化なのだとすればさもありなん。

 だが、だからこそ。

 この身だからこそ、打てる一手もあるものだ。


●魔術師との対峙

「……来たか」
 白と黒の、マス目のような柄の服を装った老紳士は顔を上げる。辺境北部の、とある廃墟。かつては小さくはない規模の集落であったと思しき街の残骸の跡地。人と邪神の決戦から遠く離れたこの地に静かに佇む『魔術師(Magician)』は、自らと相対する人の気配に気づき、腰掛けていた瓦礫の山から立ち上がる。

「久しいな、『魔術師』」
 ハンター達の中にいた一人が、『魔術師』に声をかける。聞き覚えのある声の主へ『魔術師』が視線を向けると、その中には以前にも相対したアルト・ヴァレンティーニ(ka3109)の姿があった。
「あの時の武人か。またも相見える事になろうとはな」
「ああ、同感だ。今再びゲームに応じよう。今回も私はクイーンをやらせてもらおう」
「ほう……」
 アルトは今再び、『魔術師』との戦いに応じる。前回自らを斃した相手である彼女の挑戦受諾に、『魔術師』も不敵に笑ってみせる。
「よろしい。私にとっても、貴殿は因縁深き相手、雪辱戦とさせてもらおうではないか」
 静かに頷くアルトの次に歩み出、『魔術師』に相対する者がいた。彼女は澄みながらもよく通る声にて、『魔術師』に宣言してみせた。
「この勝負、私もお受けします!」
「ふむ、貴殿は?」
「私はリラ。リラ=フリューゲル=マクファーレン。『牙無き人の剣とならん』……そう教えを説く騎士の家の生まれの者です」
 名乗りをあげたリラ(ka5679)はまっすぐに『魔術師』を見据え、そう宣言する。『魔術師』はその言葉に瞠目し、宣言された言葉を反芻する。
(牙無き人の剣……か。かつての我々がそうであったように……)
「私の役割はルークを宣言いたします。異存はありませんよね?」
 リラの続く言葉に『魔術師』は目を開け、応える。
「……面白い。その言葉に期待しようではないか」
「んー……むむむ……」
 リラへの返事を終えた『魔術師』が次に視線を移したのはボルディア・コンフラムス(ka0796)だ。彼女は難しそうな顔をしながら、頭をひねらせている。
「……よし、わからん!俺はこういう……なんつーの?ちてきげーむ?は良くわかんねえ!アンタをブッ倒せばいいってのは変わりねーんだろ!」
 と、何やら納得した様子で気合を入れている。『魔術師』は呆れたように肩を竦ませる。
「やれやれ、野蛮なものだ。そんな調子で果たして私を興じさせて頂けるのかね」
「はん、そういうテメーは小難しい事ばっか考えてっけどよ」
 『魔術師』の小馬鹿にした態度に強く反応するでもなく、ボルディアは言い放つ。
「あれこれ考えすぎて、自分の一番考えてえことを見逃してちゃ、意味ねーんじゃねえの?」
「…………」
 ボルディアの言葉は、愚直なほどに真っ直ぐだ。だが、だからこそ聡明な『魔術師』の核心を真正面から捉える。
「……なるほど、脳筋だが馬鹿ではないらしい。貴殿のその言葉の意味、戦いの中で問うとしよう」
 そうしてハンター達は、『魔術師』と戦前のやり取りを交わす。自らの役割を表明し、言葉を放つ。剣を交わす前から既に盤上を整えるという戦いが始まっているのであろう。
 そんな様子を、エフィーリア・タロッキは遠巻きに離れながら、廃墟の物陰で見守っている。此度の戦いもまた『アルカナ』との戦いである以上、彼女も前線に出るつもりでいたのだが、ハンター達の強い勧めで後方待機をすることにした。『魔術師』からの挑戦状にも、彼女の戦闘への不参加を認める旨の事が記されていたとはいえ、エフィーリアとしてはやはり前線に戦うハンター達の身が心配なのだろう。
「……此度の戦いも、皆様が無事に、帰れますように……」
 せめて、祈りを捧げる。手を合わせ、信じるものへと願いを送る。ほんの少しでも、彼女らが無事に戦いを終える事ができるように……と。
「いつも、そうやって祈っててくれたんだ?」
「ひゃっ!?」
 背後から突然声をかけられ、大きく肩を跳ねさせるエフィーリア。その様子にやや顔を綻ばせ、後ろからひょこっと顔を覗き込ませるのは、十色 エニア(ka0370)だ。
「ご、ごめんなさい。エニアでしたか……てっきり他の皆さんと、一緒にいるものとばかり……」
「ん、本当はそうだったんだけどさ。エフィーリアがここに居るのが見えたから、戦いの前に……ね」
 エニアははにかみながら、エフィーリアに話しかける。エフィーリアは長らく各所への訪問に時間を取られて居たために、あまりエニアと会う事はできなかったのだった。
「その……会いたかったから」
「あ……」
 やや視線を外しながら、照れくさそうに告げるエニアに、エフィーリアも面食らう。
「ぇと……それじゃ、行ってくるね。今回もしっかり頑張ってくるから」
「あっ、エニア……!」
 戦いに向かおうとするエニアを、エフィーリアは呼び止める。エニアが振り向くと、エフィーリアははっとする。
「ん、なに?何か用でもあるの?」
「あっ、いえ、そ、その……自分でも、何か用があった、という訳ではないのですが……」
 思わずといった感じに声をかけたエフィーリアだったが、そのエフィーリアも自分が何故エニアを呼び止めたか解らないらしく、あたふたと慌て始める。
「……大丈夫。わたしは前よりもずっと強くなってるから、きっと今回も勝ってみせるよ」
 エニアはそんなエフィーリアを安心させるように、優しくも頼もしい声色で声をかける。エフィーリアはそんなエニアを見て、心を動かされるような感覚を覚えた。
「…………はい、エニア。どうか気をつけて」
 エフィーリアの言葉に、エニアは微笑みで応え、仲間たちの居る場……すなわち、これから戦場になる場所へと駆けていった。エフィーリアは、そんなエニアの背中を見送り……。
(……あんなにも、大きかったんですか……)
 その背中に、頼もしさと、もう一つ……何か、別の感情を抱いていたのだった。


●魔術師との対峙

「さて、それでは……『ゲームを始めよう』」
 ハンター達の役割を伝え終えた後、『魔術師』がそう宣言すると、彼の手からはトランプが逆巻き、展開されていく。戦場に散らばったトランプ達はそれぞれに手足が生え、武装し、兵隊へと変形していく。
 それと同時に、ハンター達の身体にも変調が起こる。ある者は動きが制限され、ある者は動きが加速する。『魔術師』固有能力である、チェスの駒に応じた特性が付与されたのだった。
「ぅーん……動きづらい、かな?」
「チェスには明るくないけれど……せいぜい、与えられた役割を活かさせてもらうとしましょう」
 ポーンにはシェリル・マイヤーズ(ka0509)が。ビショップにはサフィーア(ka6909)があてがわれる。それぞれの駒の持つ特性に自らの身体の調子を確かめるようにする二人だが、『魔術師』はじっくりと待ってくれる相手ではない。二人はすぐさま自らの武器を構え、戦闘に臨む。
「さて、此度はどんな盤面を見せてくれるかな」
「そういうことなら、まずはこれを見せてあげる」
 戦場を俯瞰しようとする『魔術師』だが、突如として敵陣の一人、エニアに魔力の急速な収束を確認する。エニアの手の内に複数現れた魔法陣が重なり、掌の中に魔力の塊が形成されると、手を大きく振りかぶり、それを勢いよく撃ち出した。
「景気よくね!」
「ほう、ずいぶんと派手な狼煙だな。とはいえ、闇雲に撃った訳ではない……か」
 いくつもの雷撃が折り重なり、巨大な紫電が蛇のように次々とトランプ兵を貫いてゆく。そのままエニアの狙いであるルークに喰らいつかんとしたところで、翳された『魔術師』の手が雷撃を霧散させる。
「駒の特性をよく理解している。威力も狙いも悪くない……が、それだけで勝たせるものではないよ」
「そうでしょうね。ですが、それもお見通しです!」
 横合いからの攻撃の次に『魔術師』は目にする。正面から真っ直ぐ突っ切ってくるリラの姿を。
「突進力に優れる者にルークを任せたか。そうでなくてはな」
 『魔術師』が軽く手を振るうと、複数体のポーン兵がリラの前に立ちふさがる。が、
「受けて立ちます!」
 ポーン達の壁が出来上がる前にリラは地面を踏みしめる。一瞬遅れて地面に大きな衝撃が走り、リラの姿が消え去る。リラの姿を見失ったポーン兵は、その背後からの強烈なマテリアルの収束に振り向くも
「そこですっ!!」
 一息のうちに繰り出される無数の拳撃に、ポーン兵の一体が即座に打ちのめされる。縮地によって素早く背後に回り込んだリラが繰り出した朱雀連武だ。一体が撃破されたポーン兵のカバーに入るべく、すぐさま別のポーン兵が左右からリラへと雪崩込む。
 続いてリラの背後からシェリルが進軍してくる。移動力を制限され、思うように動けないシェリルだが、それでも本来のスピードを活かしてリラの影から進み、剣戟によってポーンを足止めしていく。
「大魔法による牽制の意味も込めた砲撃、前衛の直進。一見力押しのようにも見える……が」
 ルークたるリラへと、ビショップの魔法攻撃を向けようとした『魔術師』だが、すぐさまその手をリラのすぐ横へとかざす。『魔術師』の手が導く先にビショップの魔法弾が撃たれると、その場所へと跳躍してきたアルトにその魔法弾が直撃する。
「戦子よ、先に戦った記憶を持つのは貴殿だけではないぞ。貴殿ほどの使い手への警戒を怠る私ではない」
 『魔術師』はルークたるリラの後背から飛び込んできたアルトの動きを読んでいたのだ。クイーンの動きを得たアルトは『魔術師』にとって最大限警戒する駒である。それも、前回に辛酸を舐めさせられたアルト個人に対しても、『魔術師』は警戒を厳にしている。一手先を行き、アルトの飛び込んでくるであろう場所に予め魔法攻撃を準備していおき、その予感は見事に的中した。
「もちろん、分かっているとも」
「何……!」
 魔法攻撃が直撃したはずのアルトの唇が動き、言葉が紡がれると同時に、その身体の輪郭が揺らぎ、霧散する。直撃したと思った筈のアルトは、既に残像であった。
「はっ―――!」
 その正反対の地点で、着地するように激しく地面を踏みしめる音。そこに居たのはアルトで、手には抜き放たれた法術刀。一拍置いた次の瞬間、連続した斬撃がアルトの移動した軌跡を追うように順番にトランプ兵を斬り倒していく。
「お前が知略で私の動きを読む事など想定済みだ。私はその上で、この”武”でお前の戦略の尽くを上回ってみせよう」
「……面白い、私の予測を、ただの武力で上回るか―――!」
 アルトは『魔術師』相手に、下手な戦略を組み立てない。ただひたすらに敵を斃すかどうかのみを考える彼の目は、戦略家ではなく一人の武人そのもの。『魔術師』はその力に畏怖し、同時に高揚する。
「いいだろう、ならば我が戦略をもって、貴殿の武を上回るのみ……!」
「あら、そちらばかりに注意していてもいいのかしら」
 割り込む声を前に手を翳し、ポーン兵を壁にする。強烈な烈風が吹き抜けると、複数のポーンが切り裂かれる。
「確かに彼女は強いけれど、私達だって雑兵じゃないのよ。無視できるものと思わないで頂戴」
 その言葉と同時に、今度は極寒の吹雪がさながら衝撃波の如く吹き抜ける。『魔術師』が見やる遥か後方に居るサフィーアが魔法による支援攻撃を行ったのだった。
「この距離から当ててくるか……ビショップの増強を活かしているとはいえ……」
 サフィーアは再びエクステンドレンジで魔法の射程を伸ばし、風の刃を繰り出していく。近距離攻撃に弱いビショップの特性を活かしつつ、強化された魔法攻撃で攻め込む。的確かつ効率に特性を活かす戦い方に、『魔術師』は舌を巻く。
「方やこちらは堅実にルールに則って攻め込んでくる……か、なるほどこれは厄介だ、だが……!」
 『魔術師』が指揮する。動き出したのはナイトとクイーン。速度に秀でる駒がサフィーアを襲う。
「させてなるものか……!」
 それを追うはアルトだ。踏み込み、加速した速度はナイトに追いすがる。火炎のようなオーラを纏ナイトを切り伏せ、クイーンの前に立ちふさがってみせるが……。
「! いや、囮か……!」
「気づいた時には遅い」
 『魔術師』が手をくるりと回すと、別方向からナイトの駒が自陣の懐にまで踏み込んでいる。疾走するナイトが目指すのはキング……つまりはボルディアへの攻撃だ。
「血気盛んな様子を戦闘前に見せたが、その実、キングの駒の役割を全うする為に後方へ下がる……見かけによらず堅実な立ち回りではないか。だが、貴殿以外の全員が攻撃に転じてる今がこそ、奇襲には警戒すべきであったな」
 ナイトの駒の持つ馬上槍が、ボルディアの肩を捉える。だが……。
「へ、そう来ると思ってたぜ!」
 王手をかけられたボルディアはむしろ笑ってみせる。マテリアルを束ね、彼女の両の手が赤く閃く。
「おらぁっ!!」
 放たれた槍の一撃を武器で受け流しながら、ボルディアは腕を翳す。その腕から延びた灼熱の腕がいくつも折り重なり、さながら炎の檻のようにナイトを捉えてみせる。
「何……!」
「へ、残念だったな、こう見えて警戒はきっちりしてんだ……捕まえたぜ!」
「……些か驚いたが、依然王手をかけた事に変わりはない、ビショップ!」
 『魔術師』が捉えられたナイトの指揮を放棄し、すぐさまビショップによる遠隔攻撃を行う。ボルディアはビショップの魔法攻撃を受けるが、ボルディア燃え盛る闘志を具現化させ、すぐさま傷を癒やす事で、キングの駒が受ける全員へのフィードバックダメージを軽減する。
「オラどしたぁ! この程度じゃ倒れてやれねぇな!」
「ダメージはあるはずだが……呆れたな、そんな方法で耐えてみせるとは……」
 いつもなら真っ先に前線に出、その豪腕を振るうボルディアであったが、今は捉えたナイトからの近接攻撃をいなし、遠距離攻撃からの攻撃に倒されない、防御主体の立ち回りを見せている。手薄に見えた自陣の守りと、戦闘前に見せたボルディアの性格から奇襲をかけた『魔術師』だが、予想以上のボルディアの粘りに計算を狂わされる。
「いつもたぁ違うが、俺が倒れねえことで仲間を護れるんならなんも問題はねぇ!今がチャンスだぜ!」
「もちろん!やるよ、サフィーアさん!」
「心得たわ」
 ボルディアの耐久に攻めあぐねているところに、魔法使いの二人が息を合わせる。エニアはその背から妖精の翅のような光を輝かせ、サフィーアは視界の中で遥か遠方の『魔術師』に向けて焦点を定め、二人同時で極大のブリザードを放つ。クイーンとナイトが出払ってる今、『魔術師』を守るものはルークとポーンのみ。範囲攻撃で十分に体力を削れる。
「逆にこちらが攻撃の隙を狙われたという事か……面白い、だが!」
 『魔術師』は自身の掌の中に火炎の球を作り出し、それを握りつぶす。すると彼の掌を起点に熱線が周囲一帯に拡散され、猛吹雪と相殺、軽い水蒸気爆発が巻き起こる。魔法の炸裂によるマテリアルの乱れと、湯気で周囲の気配がぼやけていく。
「だが、まだだ。まだ私の計略を打ち破るにはほど遠い。ここからもう一手……いや、”もう三手先”を私は読んでいる!」
 『魔術師』は正面に手を翳す。バチバチと轟音を立てて弾ける雷撃の音の方向へ掌を向け、魔法障壁を展開する。次の瞬間、紫電一閃。エニアの放ったグングニルが、魔法障壁を破砕し、爆散する。
「二手目……!吹雪により視界を隠し、本命の雷槍を突き立てる。それだけの魔力を操ってみせるとは、貴殿らには驚かされる……だが」
 『魔術師』は、更に手を手繰るように回す。残存するポーンとルーク、そして敵陣から猛スピードでクイーンを呼び戻してくる。その一手後で、湯気を切り裂いて直進してくるアルトの姿が。
「――それもまたブラフ! 本命である貴殿らがここで決めに来る事は読んでいた!」
「流石に読んでいたか……だが、関係ない。―――押し通る!!」
 アルトは勢いよく開眼し、体中にマテリアルを走らせる。一つ、肉体のリミッターを。一つ、マテリアルの出力限界を。そしてまた一つ、精神の集中力を極限以上に高める。無我の境地に至ったアルトは、もはや人の域を超越した神速のスピードで、クイーン、ルーク、そしてポーン兵を切り刻んでいく。
「素晴らしい……私の計算ではクイーンとルークをぶつければ、貴殿とは拮抗を保てると思っていたが……”もう一体抑えられるとは思っていなかった”な」
 アルトは絶対的な速度で攻撃を繰り返す。もはや兵達では追いすがれない速度ではあるが、それでもクイーンを中心とした連携はアルト一人では切り崩す事はできない。クイーン、ルーク、そして複数のポーン兵が剣戟の暴風雨と化したアルトをせき止め、そして徐々に押し返していく。
「クイーンはその攻撃と引き換えに脆いもの。攻撃に集中した貴殿をこの数で囲えば、ひとたまりもあるまい!」
「それをさせない為に、私がいるんです!」
 その暴風の中に更に声が割り込む。拳とともに飛び込んできたリラが、兵の一部の前に立ちふさがる。振り下ろされる剣やメイスの一撃を、リラはあろうことか掌を翳して受け止める。
「はぁぁぁっ!!」
 金剛不壊。気迫と気功で自らの身体を活性化させ、肉体の硬度を限界まで高める技だ。リラは複数の武器による攻撃から、その身を盾にアルトを守ってみせた。
「これすらも……だが、ここまでだ。クイーンとルークは捉え、ナイトとビショップによる攻撃をも凌いだ、これで……!」
「……ああ、そうだ」
 ボルディアへの奇襲から転じた、複数回のブラフを織り交ぜた攻撃。複数回の使用が出来ない大技を駆使しながら、それすらも全て凌ぎ切った『魔術師』は未だに健在だ。アルトは『魔術師』の言葉を肯定する。
「……これでチェックメイトだ、『魔術師』」
「――な」
 何、と言い切る前に、その胸から刃が飛び出してくる。『魔術師』は背後から刀によって貫かれたのだった。
「…………馬鹿、な」
「……」
 そこに居たのは、シェリル。
 背後から『魔術師』に決定打を与えたのは、ポーンの役割を持つ、シェリルだった。
「いつから……貴殿は、確か……」
 『魔術師』は盤上の動きを注視していた。確かにシェリルはポーンの動きにぎこちなくしていた所を見ていたし、盤面を常に俯瞰していた『魔術師』が見逃すはずがない。
「……そうか、あの時……!」
 二人の魔法使いが、ブリザードを放った時。あのタイミングでシェリルはナイトカーテンを使い、自らの存在を消していたのだった。普段ならば見逃す筈もないが、ボルディアへの奇襲が思うようにいかなかった事に加えて、あの派手な十字砲火、そしてアルトという予想以上の使い手がいたこと。
 それら全てが、シェリルの存在をほんの一瞬だけ、『魔術師』の認識から消すことに成功していたのだった。
「……やられたよ、てっきり、貴殿が決めにくるとばかり……思っていたがね……」
「……ああ、お前を武で上回ると言ったのは嘘ではない。私は、本気でこの武のみでお前の戦略を上回る気でいたからな」
 アルトは、動きの止まったトランプの兵士たちを見、そして。仲間たちと今まさに『魔術師』に決定打を与えたシェリルを見る。
「……だが、人は皆、進歩し続ける。それは私だけではなく、今を生きる人全てが、だ。私のこの武力が、この戦いの大局を動かすに足りるなら、この力をも勝利の為の布石としよう。それを託せる仲間が、今の私にはいるのだから」
「……」
 シェリルが刀を引き抜くと、『魔術師』は膝を折る。今、勝敗は決したのだった。


●勝敗の先に

 勝敗の決したのを合図に、エフィーリアはゆっくりと戦場に近寄ってくる。『魔術師』は深手を負って動けないでいるが、まだ完全に撃破された訳ではない。エニアやシェリルがエフィーリアの両脇を固めながら、用心深く『魔術師』へと近寄っていく。
「……『魔術師』。あなたは……いえ、あなたたちは……」
 エフィーリアは『魔術師』に問いかける。本来、アルカナ達はエフィーリアの秘術なしには完全に討滅することはできない。言うなれば、彼女の存在こそがアルカナと対峙する者たちの勝利条件であり、同時に敗北条件でもある。にも関わらず、『魔術師』はエフィーリアを狙う真似はしなかった。念の為に警戒していたエニアやサフィーアの目をもってしても、『魔術師』が不意を打ってエフィーリアを狙う様子もなかった。計略に優れた能力と性質を持った『魔術師』にも関わらずにそうしなかったのは、一重にエフィーリアを狙う必要がない、とも現している。
 その問いかけに、『魔術師』は口を開く。
「……私達は、絶望に堕ちた悪鬼。かつて人の世の為に戦い……そして今では、人の未来を否定する、かつての我々の影法師」
 『魔術師』は顔を上げる。やや皺のよった初老の男性は瞳の奥に、鋭くもどこか優しさを感じさせる色を帯びていた。
「我々の本質は、それに間違いはないのだ。だが、我々は……望んで、そうなったわけではない」
「何だと? だが、アルカナは……」
 数多くアルカナと戦ってきたアルトは、過去のアルカナ達を思い出す。彼らは一度目の生で死に、絶望の淵から蘇った者たちだ。絶望がマテリアルを歪め、生前の願いを誤った形で叶えるもの。アルトや他のアルカナを討伐した者たちは、少なからずそう思っていた。
「……望んで人を滅ぼしたい訳ではない、という事さ。私達が望んだのは、あくまで人生のやり直し……。今思えば、そんなものが叶う筈もないのに、それに縋りたくなるほどに、我々は生きる事に絶望していたのであろうな……」
「……つまり、歪虚になったのは本意ではなかったということですか。あくまで、結果としてそうなっただけで……」
 エフィーリアの補足に、『魔術師』は頷く。
「……故に我らは、人を殺す。そう在れと存在を許された我々は、人の未来を閉ざす為に動いていた。……だが」
 『魔術師』は、自らの手を掲げて言う。
「……そのまま踊らされていては、私達は、真なる敗北を迎えたも同意義だ。生前の想いを利用され、尖兵として……駒として扱われること。我ら『ファンタズマ』が、かつて願った事を否定されれば……我々の価値すらも、貶められてしまう……」
 『魔術師』は、その手を強く握りしめて宣言する。
「故に、私は。私自身を駒として盤上に乗ったのだ。……我々をこうした元凶に、抗う為に」
「……ぇと、つまり……君たちが封印から出てきたのって……」
「そうだ」
 エニアの問いかけに、『魔術師』は応える。

「『世界(The World)』は目覚めかけている」
 
 その言葉に、ここに居た一同が驚愕する。エフィーリアはその言葉を、注意深く聞いた。
「我らが英雄に邪悪なる囁きをし、我々を歪め堕とした、封印の奥底に在る者……彼奴は、目覚める事を拒む我らを、封印の中で喰らい続け……目覚めようとしているのだ……」
「おいおい待てよ、するってーと、最近出てきたっつーお前たちは、そいつに食われない為に出てきたとでも言うのかよ」
 ボルディアは自分なりに、『魔術師』の説明を噛み砕き、補足する。『魔術師』はやや自嘲気味に言葉を紡ぐ。
「……封印が綻んだお陰で抜け出せてこれたのは偶然だがな。何故、封印が綻んだのかまでは……分からぬが、我らは……抗ったのだ。人を滅ぼさんとする宿業を持ちながらも……我らが出て、討滅される事で……『世界』の力を、削ぐ事ができる……とな」
「……おじーちゃん……」
 シェリルは、胸の前に手を添える。彼女は、数多の絶望を抱えたアルカナ達を悼み、見送ってきた。その絶望は紛れもなく本物で、彼らは人の世に嘆き、慟哭とも言える叫びを胸の内に抱えていたのを覚えている。だが、そんな彼らは人を殺さねばならない宿命を背負いながら、討ち滅ぼされる事を望んでいた。それは、紛れもなく……人の未来を守るためのものだった。
「おじーちゃん……みんな……たくさん、耐えてきたんだね。あなたも……絶望を持っていた筈なのに……」
「……ああ、そうだな。私にもあったよ、絶望が。この身を苛むほど、二度目の生を夢見る程の執着が、な。だが……それでも、染み付いた指揮官としての采配が、自らの心を殺してでも大局を見据えなければと訴えたものだ。……死してなおこれとは、我ながら滑稽なものだ」
「笑うものか」
 アルトは、自虐する『魔術師』の言葉を否定してみせる。
「お前のその信念が、彼らの真の願いを紡いでくれたんだ。私は、心からその信念に敬意を表そう」
「……そう、か」
 『魔術師』は、満足そうに天を仰ぐ。

「……私の夢は、叶ったのだな。感謝する。……もう十分だ、終わらせて欲しい」
「……『魔術師』……」

 エフィーリアが、一歩前に出る。
「……あなたの絶望も、私達が背負っていくと誓います。……アルカナとなった者たちがいたことを、私達は決して忘れません。……ですから」
 エフィーリアが、『魔術師』に手を翳す。
「1番目の使徒……真なる姿をここに。――『アテュ・コンシェンス』」
 光が、辺りに広がっていった。


●行間

 世界を股にかける若き男の手には、トランプとチェス盤があった。
 彼は、ゲームが好きだった。人と人との頭脳の競争、空想の中で行われる平和な戦争が。
 駒が取られても、ジョーカーを引いても。戦った同士は健闘を讃え笑いあえる。コミュニケーションとしてのゲームが、コミュニケーションとしての”せんそう”が大好きだった。

 時は流れ、いつしか彼の中からは『楽しみ』が消え、”ゲーム”は手段となっていた。駒を動かせば人が死に、楽しかった記憶は薄れていく。最後のあの時、男は兵に懇願した。君だけは作戦から外れて欲しいと。だが、それでも。兵は『君の采配なら信じられる』と、笑って死地へと赴いた。帰らぬ人となった兵の背を見送った時、男の中から人らしい喜びは消えていた。

 そうして戦い抜いた最後の日は、自らもまた戦の中に沈んだ。
 最後まで戦ってた理由を思い描きながら……次の生では、もう一度。

 あの楽しかった日々を思い出せるような、『ゲーム』ができたなら、と。


●戦いの後

 『魔術師』であった男は、光となって消えていった。シェリルは天高く昇ってゆく男を見送り、両手を合わせていた。
「終わったんですね……それにしても、『世界』って……」
 リラがエフィーリアに確認を取る。エフィーリアはその言葉に頷く。
「……はい、この話が本当ならば、『世界』は……封印の奥で、目覚めかけています。この対処を行わなければ……」
「ああ、皆にも共有しなければなるまい。一刻も早く、な」
「ったく、次から次へとまぁ厄介なこったなぁ、アルカナってのは」
 アルトとボルディアもまた、感じ取った脅威への対処を思考する。エフィーリアは頷き、同意するようにハンター達に呼びかける。
「……私は、族長へと呼びかけてみます。封印の奥で目覚めつつある、『世界』……。おそらく、私が次に出す依頼は『世界』の事になるはず。どうか、その時には……力をお貸し頂けないでしょうか」
 エフィーリアの問いに、ハンター達は頷いてみせる。邪神討伐に動き出した世界の中で、またどれほどのハンター達と共に戦えるかは解らないが、それでも。エフィーリアは、来たるもう一つの決戦を予感しているのだった。




「……」
 その帰路、エフィーリアはエニアに視線を移す。
 エニアは、いつも自分を気にかけてくれていた。そして、今日のあの言葉……きっと、間違いではないのだろう。その事を自覚したエフィーリアは、かぁっと顔が熱くなるのを感じた。
(……そう、なのですか?エニア……あなた、は……)

 声に出したい。あなたの声で、確かな言葉を言って欲しい。でも、今はそんな事を気にしている場合ではない……。決戦間近だというのに自らの感情が溢れては消える。けれど。

「ん、どうかした、エフィーリア?」
「………エニア」
 エフィーリアは、エニアに声をかける。エニアは、不思議そうに首を傾げながら、エフィーリアの方を向いた。
「……もし、次の戦いが終わったら。……聞いて欲しい事があるんです。……聞いて、くれますか?」
「……ぇと、それって……」
「今は、聞かないで下さい。今言えば、戦いに余計な気持ちを持ち込んでしまいそうですから……」
 エフィーリアは、この戦いを預かる身としての責任から、明確な言葉を紡ぐのを避けた。個人的に、一抹の不安がエフィーリアにもあったのかもしれないが……そんなエフィーリアの気持ちを察してか、エニアは頷く。
「……ん、わかった。ちゃんと、聞かせてよね?」
「ええ、必ず……聞いてください」

 そうして、ハンターの皆は『魔術師』を討滅する。そして……もう一つの決戦が、すぐ近くに在る事を、ハンター達は予感していたのだった。

依頼結果

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MVP一覧

  • 約束を重ねて
    シェリル・マイヤーズka0509
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニka3109

重体一覧

参加者一覧

  • 【ⅩⅧ】また"あした"へ
    十色・T・ エニア(ka0370
    人間(蒼)|15才|男性|魔術師
  • 約束を重ねて
    シェリル・マイヤーズ(ka0509
    人間(蒼)|14才|女性|疾影士
  • ボルディアせんせー
    ボルディア・コンフラムス(ka0796
    人間(紅)|23才|女性|霊闘士
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士
  • 想いの奏で手
    リラ(ka5679
    人間(紅)|16才|女性|格闘士
  • その歩みは、ココロと共に
    サフィーア(ka6909
    オートマトン|21才|女性|魔術師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
ボルディア・コンフラムス(ka0796
人間(クリムゾンウェスト)|23才|女性|霊闘士(ベルセルク)
最終発言
2019/07/06 22:44:10
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/07/05 08:27:03