ゲスト
(ka0000)
豪腕雑魔・グゥレイトォ! ジャイアント!
マスター:四方鴉

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2014/06/28 07:30
- 完成日
- 2014/06/30 13:34
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●豪腕雑魔の脅威
荒れ果てた荒野に、突如そいつは現れた。
身の丈4m、筋骨隆々の体躯を見せつけ、暑苦しくもポージング。
特に自慢はその豪腕、丸太を思わすその太さ、浮かび上がる血管に脈打つ筋肉、ほとばしる汗。
巨体である事、腕力自慢である事、明らかに脅威な存在に対し、数名の傭兵が仕事を請け負い勝負を挑む。
「くそぉ、何だよこのデカブツは!」
「文句を言うな、仕事だ、仕事」
あまりのタフさに辟易しつつ、攻撃を重ねる傭兵。
だが、突如雑魔がポーズを決めて力を溜め……解放した瞬間、大逆襲が始まっていた。
「どわぁぁ!? くそ、なんだ、何処からあんな光線が!」
「エリーック! 返事しろぉ!」
後退した仲間を貫く、ごんぶとビーム。
煙を上げて倒れた仲間、よくもやったなと前衛複数名が飛び掛り、それぞれの得物で切りかかるが相手は怯まず。
「ごぶっはぁ! なんだよ、この馬鹿力!」
「ウェーッジ! 傷は浅いぞ、まだ動けるだろ!?」
「ダン、下がれ! 纏まってるとやられるぞ!」
地面を殴りつけると同時に発生した、強烈な衝撃波。
飛び掛った傭兵を複数巻き込むその攻撃を前にして、一気に押し返される中でも傭兵は奮起する。
「うまいな、アルファワン!」
「その調子だ、アルファツー!」
構えた盾で一撃を防御、がっしりと戦線を支えた傭兵が左右から攻撃を仕掛け、残る面々も散開しつつ攻撃継続。
連続攻撃を前にして、雑魔が膝を付いたように見えたがそれは次の攻撃への布石であった。
「ぬわぁああああ!」
「マーックス!? くそ、ダメだ、これ以上は戦えない、撤退だ!」
「こんな野郎に……動ける奴は怪我人抱えて撤収だ、殿は任せたぞ」
力を溜めて、繰り出されたその反撃。
先ほどまでと同じく大地を殴った一撃だが、その威力は先のものをはるかに上回る強烈な一撃。
一気に戦線が崩壊した傭兵たちは、追い討ちとばかりに放たれる光線を受けつつ命からがら撤退するのであった……
●怪我をして来い、と受付嬢は微笑んだ
「ごっつい雑魔が出ました、皆さん、ぶん殴られても殴り返してやっつけちゃってください」
「殴られろっていったよね!?」
「はい、言いました、ってか避けれませんからその辺は諦めてください」
「諦められるか!?」
開口一番、負傷上等で挑んでこいと要求する受付嬢にハンター達が抗議したが何処吹く風、彼女は説明を続けていた。
「放置したら無害です、でもほっといて害を振りまくと危険ですので始末して欲しい、という依頼です。
何処かの傭兵な人達が依頼を受けて挑んだ様ですが……プッ、無様に負けて逃げてきて、怪我して遂行出来ないから皆さんにお願いしに来たようです」
「今笑ったよね!? 依頼主の傭兵居ないからって、明らかに笑ったよね!?」
「それはさておき、敵の説明ですが……」
「聞いてないよね! 絶対こっちのツッコミ聞いてないよね!?」
「はい、無視してます。敵の能力ですが、此方から仕掛けない限りはポージングを決めているだけ。
何かしらの敵対行為……攻撃や捕縛を試みたりしたら、動き出すようですね。まずは力を溜めて攻撃態勢を整えるそうですので、戦う前に十分な準備は出来ます」
ハンター達のツッコミをスルー、しかしながら真面目な口調になって敵の能力説明に入ったので、色々言いたげなハンターも口を閉ざす。
そんな様子を見て、受付嬢はにこやかに説明を継続していた。
「攻撃準備を整えれば、拳を叩き付けて衝撃波を生み出します。衝撃波の範囲は広い上、拳を直接受ける位置の人のダメージは割り増しでしょうね。
あと、ある程度傷を受ければ再び力を溜めてきます。そこからまたパンチを出してきますが威力が上乗せされて危険です。
それから、距離を離した相手には何かこう、すっごく……太くて、熱いのが飛んできますからそこも気をつけて下さいね」
「ちょっと最後、何か妙な響きあったんですけどー」
「気にしてはいけません、そんなわけで、プライド(笑)を守るため、引き受けた仕事を完遂したい傭兵さんの尻拭いです、頑張ってくださいねー」
ドタバタしたやり取り、それを終えて受付嬢は纏めた資料を集ったハンター達に提示。
パワー自慢の雑魔退治へ、それはもう、にこやかに送り出すのであった。
荒れ果てた荒野に、突如そいつは現れた。
身の丈4m、筋骨隆々の体躯を見せつけ、暑苦しくもポージング。
特に自慢はその豪腕、丸太を思わすその太さ、浮かび上がる血管に脈打つ筋肉、ほとばしる汗。
巨体である事、腕力自慢である事、明らかに脅威な存在に対し、数名の傭兵が仕事を請け負い勝負を挑む。
「くそぉ、何だよこのデカブツは!」
「文句を言うな、仕事だ、仕事」
あまりのタフさに辟易しつつ、攻撃を重ねる傭兵。
だが、突如雑魔がポーズを決めて力を溜め……解放した瞬間、大逆襲が始まっていた。
「どわぁぁ!? くそ、なんだ、何処からあんな光線が!」
「エリーック! 返事しろぉ!」
後退した仲間を貫く、ごんぶとビーム。
煙を上げて倒れた仲間、よくもやったなと前衛複数名が飛び掛り、それぞれの得物で切りかかるが相手は怯まず。
「ごぶっはぁ! なんだよ、この馬鹿力!」
「ウェーッジ! 傷は浅いぞ、まだ動けるだろ!?」
「ダン、下がれ! 纏まってるとやられるぞ!」
地面を殴りつけると同時に発生した、強烈な衝撃波。
飛び掛った傭兵を複数巻き込むその攻撃を前にして、一気に押し返される中でも傭兵は奮起する。
「うまいな、アルファワン!」
「その調子だ、アルファツー!」
構えた盾で一撃を防御、がっしりと戦線を支えた傭兵が左右から攻撃を仕掛け、残る面々も散開しつつ攻撃継続。
連続攻撃を前にして、雑魔が膝を付いたように見えたがそれは次の攻撃への布石であった。
「ぬわぁああああ!」
「マーックス!? くそ、ダメだ、これ以上は戦えない、撤退だ!」
「こんな野郎に……動ける奴は怪我人抱えて撤収だ、殿は任せたぞ」
力を溜めて、繰り出されたその反撃。
先ほどまでと同じく大地を殴った一撃だが、その威力は先のものをはるかに上回る強烈な一撃。
一気に戦線が崩壊した傭兵たちは、追い討ちとばかりに放たれる光線を受けつつ命からがら撤退するのであった……
●怪我をして来い、と受付嬢は微笑んだ
「ごっつい雑魔が出ました、皆さん、ぶん殴られても殴り返してやっつけちゃってください」
「殴られろっていったよね!?」
「はい、言いました、ってか避けれませんからその辺は諦めてください」
「諦められるか!?」
開口一番、負傷上等で挑んでこいと要求する受付嬢にハンター達が抗議したが何処吹く風、彼女は説明を続けていた。
「放置したら無害です、でもほっといて害を振りまくと危険ですので始末して欲しい、という依頼です。
何処かの傭兵な人達が依頼を受けて挑んだ様ですが……プッ、無様に負けて逃げてきて、怪我して遂行出来ないから皆さんにお願いしに来たようです」
「今笑ったよね!? 依頼主の傭兵居ないからって、明らかに笑ったよね!?」
「それはさておき、敵の説明ですが……」
「聞いてないよね! 絶対こっちのツッコミ聞いてないよね!?」
「はい、無視してます。敵の能力ですが、此方から仕掛けない限りはポージングを決めているだけ。
何かしらの敵対行為……攻撃や捕縛を試みたりしたら、動き出すようですね。まずは力を溜めて攻撃態勢を整えるそうですので、戦う前に十分な準備は出来ます」
ハンター達のツッコミをスルー、しかしながら真面目な口調になって敵の能力説明に入ったので、色々言いたげなハンターも口を閉ざす。
そんな様子を見て、受付嬢はにこやかに説明を継続していた。
「攻撃準備を整えれば、拳を叩き付けて衝撃波を生み出します。衝撃波の範囲は広い上、拳を直接受ける位置の人のダメージは割り増しでしょうね。
あと、ある程度傷を受ければ再び力を溜めてきます。そこからまたパンチを出してきますが威力が上乗せされて危険です。
それから、距離を離した相手には何かこう、すっごく……太くて、熱いのが飛んできますからそこも気をつけて下さいね」
「ちょっと最後、何か妙な響きあったんですけどー」
「気にしてはいけません、そんなわけで、プライド(笑)を守るため、引き受けた仕事を完遂したい傭兵さんの尻拭いです、頑張ってくださいねー」
ドタバタしたやり取り、それを終えて受付嬢は纏めた資料を集ったハンター達に提示。
パワー自慢の雑魔退治へ、それはもう、にこやかに送り出すのであった。
リプレイ本文
●その巨体は荒野に佇む
「ヤッベー、あれヤベーよ。筋肉だしでけーし筋肉だし……」
「ラ、ランドマークなモニュメント……か、ぞよ?」
遠目からでも分かるその巨体、そして無駄に決めたポージング。
見ているだけで暑苦しそうな豪腕雑魔・グゥレイトォ! ジャイアント! を眺めつつ冷や汗を流すのは岩井崎 旭(ka0234)とディーナ(ka1748)の2人。
これ以上近づくと危なそうと旭が乗ってきた馬から降り、残る面々と一緒に徒歩で近づく中でも相手はポーズを忘れない。
というより、接近されて周囲を取り囲まれているが、気にせずポーズを決めていた。
「ハッハッハー! ムゥン! ドゥン! ヌリャァ!」
暑苦しい、汗が飛んできて顔にかかる、ってかこいつ、かなりの変種じゃないかとか皆が色々な目で見ているが、やっぱり気にしていない。
「あらあら~、本当に大きな雑魔さんですわねー」
「デカイ敵、こちらもCAMに乗って戦いたかったかなぁ」
パメラ・カルティエ(ka1266)がにこやかに、雪ノ下正太郎(ka0539)がちょっと残念そうにしながらも最初に決めた配置へ移動。
作戦? えぇ、四方を取り囲んでひたすら殴る、だそうです。
北側は旭と正太郎、東にディーナとダグラス・ゴルトベルク(ka1341)、南にパメラとレイオス・アクアウォーカー(ka1990)、そして西へヴィルナ・モンロー(ka1955)と文佳(ka2076)が配置されていた。
各方角、取り囲むような位置へ一人、交代要員も兼ねて別の者が待機。
西側、文佳だけは遠距離魔法攻撃を中心とするのかやや離れた配置で戦闘準備は滞りなく終了を。
そんなわけで、殴り合いがスタートするのであった。
●スタートと言ったな、あれは嘘だ!
「獅子変身っ!!」
正太郎がぺかー、と光り直立した獅子人間の如き姿へ覚醒!
「ヌゥン! ドリャァ!」
対抗してか雑魔、力瘤を作って筋肉アピール、ムッキムキやでぇ……
「く、くそう、この筋肉達磨! 俺だってなぁ、俺だってなぁ! 筋肉に憧れる男の子なんだよォッ!!」
筋肉アピール、自分にないその圧倒的筋力で涙目な旭。
正太郎が覚醒の際に目だったのが悪かったのか、筋肉アピールを見せ付けられコンプレックスを刺激されるとばっちりだ。
「世の中には様々な種類なヴォイドがいるのは知ってましたが……」
「ああ、随分と暑苦しいしヤツだが、存分に戦り合えそうだぜ」
「そうだな。しかしハンターになって、早々こんな奴に出会えるとはな」
目を細めてその光景を眺めるダグラス、戦意溢れるレイオス、いつでも殴り合えるとウキウキしているヴィルナ。
だめだこの人たち、取り囲んでる全員が生命力を投げ捨ててるぞ!
誰か、何とかできないのか!?
「殴り合いに付き合う趣味もないし、被害が出ない程度にやりましょ」
あっ、やった、冷静な人がいたぞ!
いざという時に備えて温存策な文佳さん、距離もビームが飛んでこないギリギリの位置っ!
ナントイウレイセイデテキカクナハンダンリョクナンダー。
おっと、そんなことをしてる間に動きがあったぞ。
「うおお! 俺だって、俺だってぇえ!」
開幕前に自己強化をする、と宣言していた正太郎とダグラスの強化を確認した旭が雑魔に突撃!
先ほど刺激されたコンプレックスの分をお返しとばかりにまずは仁王立ち、両腕を持ち上げ上腕二頭筋をアピールするダブルバイセップス。
そこから上げた腕を下ろし、腹部の辺りで手を合わせ側面から見える胸筋、腕、脚をアピールするサイドチェスト。
そして、両手を鳥の翼の様に広げ、右足を持ち上げ羽ばたくような荒ぶる○のポーズ!(しかし筋肉は薄い!)
「ななななな、何やっとるぞよ!?」
自分も何かやってみたかったが、わくわくしながら刺激的行動を自重していたディーナがツッコミ。
やべぇ、これは攻撃しかける前に起動してしまったか? と雑魔を見遣る彼女であったが……
「フヌゥン! フッハァ!」
両手を頭の後ろで合わせ、腹筋と大腿筋をアピールするアドミナブル・アンド・サイ。
そのまま背中を向ければ、旭が行ったダブルバイセップスの背面バージョン、ダブルバイセップス・バックで凹凸溢れる背部筋肉群を見せ付ける。
筋肉量、均整、迫力、全てにおいて旭は完敗。
再びコンプレックスを刺激され絶望するのであった。
●殴り合い、もとい殴り愛
「はっはー、さあ全力で殴り合いといこうじゃないか!」
一斉攻撃に反応、気合を入れて力を高めたグゥレイトォ! ジャイアントに再び迫るヴィルナ。
防御も考えずポーズを決めた相手に肉薄、力強く踏み込みながら全力で殴りつける。
繰り出された拳を脛で受ける雑魔、だが直後に反撃とばかりにその豪腕がヴィルナ目掛けて振り下ろされる。
「ゴフッ! グッ、ヒュー……私の、全力の味への答えは、これ、か」
咄嗟に両腕を交差、全身を使って受け止め衝撃を殺したはずだがその威力はあまりに大きい。
肺の空気を全て押し出されたかのような圧迫感、言葉を紡ぐ事すら困難な状況下にありながらヴィルナはとても楽しげに笑っていた。
「素晴らしいですわ、愉しい殴り愛☆になりそうですの」
その一撃を見、両手をぱん、と合わせつつ頬を赤らめていたのはパメラ。
回避出来ないのならばさらに一歩、踏み込んで倒せば良いとは彼女の師匠の談、らしい。
一気に駆け寄り、ヴィルナに押し付けられていた豪腕を足場に跳躍。
飛び上がった先にある、雑魔の顎へ膝蹴りが容赦なく突き刺さりその巨体を一歩、後へと押し下げていた。
「どこからでもかかって行くぞよ!」
下がった先から聞こえるはディーナの声。
後を取った状況、フェイント不要と一直線に突き進み、突き上げるようなアッパーカット。
筋肉量の少ないわき腹に拳を突き刺し、そのまま太腿を蹴った反動にて離脱。
空中にて半回転、舞いの如き動きで体勢を整え華麗に着地、次なる攻撃に備え彼女は敵の動きを見定める。
「あのパワー、面白い。動きがまだまだ衰えないなら、存分に戦いぶりを見せてもらえますね」
ディーナに続いて動くダグラス。
半片手剣を構えディーナと入れ替わる形で前進、大腿部を狙い袈裟懸けに斬りかかる。
虚空へ一閃、鈍い金属の光が走り、一拍遅れて雑魔の脚部から赤い血が一筋流れ出していた。
その後も、遠方から放たれる文佳の光りの矢、旭の斬撃、正太郎の拳、レイオスの大剣がそれぞれ命中。
だが、タフさに秀でた相手は二度の一斉攻撃を受けてなお、その膂力は衰える事は無かったのだ。
●猛攻
「やっぱ、筋肉ある奴はつえー……な……」
「岩井崎君、しっかり!」
拳を受け、やりきった顔でゆっくりと倒れた旭と叱咤激励する正太郎。
明らかに負けが見えていたポージングをやってのけたのだ、きっと満足だろう。
「こんの、よくも……!」
倒れた旭の穴を埋めるべく雑魔へ正太郎が肉薄、その手に嵌めたメリケンサックに祖霊の力が宿っていく。
そのまま一撃、突き出された拳は雑魔の豪腕にねじ込まれ強烈な痛みを相手へと与えていた。
なお、旭は10秒後激昂して立ち上がっていた模様。
「いいぞぉ、次はこちらか、それとも別か!」
スキルの関係上自身のダメージを回復できぬままだが、その闘志は衰えぬヴィルナが吼える。
次に受ければ自分が倒れる事もありえるが、心底楽しそうに再度拳を見舞っていく中、仲間からの声がした。
「ヴィルナさん、下がってください。僕が受けます」
その声はダグラス、倒れそうな仲間のカバーとしてヴィルナと入れ替わる形で前進すれば、直後に豪腕が彼を襲う。
翳したバスタードソードが軋み、両手が痺れたと思った瞬間全身に走る強烈な痛みと衝撃。
だが、彼が代わりに攻撃を受けたことで仲間が倒れ包囲が解けるというケースは避けられたのだ。
「さあ、余所見は厳禁ですわよ。わたくしはノーガード殴り愛☆ですの」
直後に突撃パメラ、太刀の下こそ地獄なれ、踏み込みゆけばそこは極楽とばかりに懐へ。
先ほどは蹴り、ならば此度は拳と巨体が仇となり反応できぬ雑魔の膝へ叩き込む。
続けざまに突っ込むレイオス、隙をさらさぬ様選んだ攻撃は遠心力を載せたグレートソードの振り回し。
フルスイングしたその一撃は雑魔の左脛に叩き込まれ、深々と食い込み骨に亀裂を与えていたのだ。
「ヌグゥ……! ……スーパーウルトラギガンティックマグナァム……」
レイオスの一撃、それを受けた雑魔がこれまでの蓄積ダメージと合わさり行動パターンを変更させる。
技名っぽい鳴き声と共に、屈みこむようにポーズを決め、その体内に強烈な力を溜める。
はちきれんばかりに膨れ上がった筋肉、炎を纏った両腕、受ける者によっては耐え切れないその一撃に備え、傷浅い者が前面に移動する中で距離を取るのが一人。
それは、距離を離し遠距離攻撃に徹していた文佳である。
「ヌゥゥン!」
その行動に真っ先に反応、叫び声を上げながらポーズを解除したのは雑魔・グゥレイトォ! ジャイアント!
両手を突き出し気合を入れれば、とっても太くて、熱いビームが二筋文佳に伸びる。
光りの奔流が消えた時、そこに居たのは膝付き衣服を焦げ付かせ、肩で息をする文佳であったがこれは彼女の計画通り。
それは、大技の動作が見えた時にあえて後退、単体狙いのビームを誘発。
その間に回復と位置取りの調整を完全に終わらせる為の、彼女の策である。
「別にみんなのこと庇うつもりなんてなかったわ。効率よくやりたいだけ!」
一撃を凌ぎ、二度目のビームを避けるため前進する文佳。
いやー、実に良いツンデレな反応ですねぇ。別に、とか言いながら仲間が倒れないように動いてるなんて。
あの人、ツンデレなんじゃないかな、なんて空気が漂うが直後雑魔の眉間へ光が伸びる。
「あそこに頭を撃ちぬかれた敵が居るでしょ? ……私がツンデレとか言った人の3秒後の姿よ!」
たった今、光の矢で撃ち抜いた敵を文佳はとても良い笑顔で指さしながら皆に告げた。
これ、脅迫って言うんじゃ……? と皆がドン引きした気がした。
●激闘の終わりへ
「こいよデカブツ。その一撃を受けきってやる!」
文佳が時間を稼いだ間に体勢を整えた本隊7人。
グレートソードを構えつつ、レイオスが挑発すればそれに応じて腕を振りかぶる雑魔。
繰り出された豪腕、震える大気、広がる炎と大地に走る数多の亀裂。
真正面から武器で受け止め、その衝撃をもろに喰らいつつもギリギリで踏み止まったレイオスが一歩前進。
「この、威力ッ……見せ付けて、自慢するだけは……あるな。だが、その自慢の豪腕をへし折ってやるぜっ!」
攻撃の硬直、隙をさらした雑魔の腕目掛け全力で振り下ろし。
腕の半ば以上まで刀身が食い込み、切っ先が大地を抉る。
「あいきゃんふらーい、そしていっきにいきますわ♪」
直後、空中から響くはパメラの声。
突き出された拳、生じた衝撃波を跳躍しながらあえて受け。
空中に吹き飛ばされる形で通常以上の高さに達した彼女はそのまま雑魔目掛けて急降下キックを放ち、更なる打撃を与えていた。
「流石に、一発で限界に達してますね。ですが、相手も追い詰められているということ」
「うむ。どこからでもかかってこい……とは言いたくないぞよ……!」
あまりに危険な攻撃、一発喰らえば倒れてしまう危険な一撃ということを理解しつつ、そのギリギリ感を楽しむダグラス。
強気に出るが、直撃は受けたくないと主張するディーナ、2人が同時に雑魔に迫る。
「さあ、決着をつけましょう……!」
「全力以上でなぐりにいくぞよー!」
駆け抜け様にダグラスの斬撃が右膝に、その傷口を抉るように叩き込まれるディーナの拳。
パックリと綺麗に開いた傷口を無理矢理こじ開け、中の筋肉を抉り取るようにその攻撃は作用していた。
「ああ、楽しいな、戦いは」
「ふざけんなっ! さっきの怨み、この筋肉達磨のタコ入道!」
「さあ、このまま一気に決めますよ」
自身がボロボロにも関わらず突っ込むヴィルナ、先ほど殴り倒された分を殴り返すと意気込む旭、この攻撃で終わらせると踏み込む正太郎。
「もうヒューリーキャノンはごめんだからね、大怪我とか死んだら笑えないもの」
そしてちょっとツンっぽく呟く文佳も加わり、最後の一斉攻撃が。
放たれた光の矢が雑魔の左膝に命中、なんとか踏ん張っていた雑魔だがここにきて遂に完全に膝を付く。
「ウヌゥ……」
膝に矢を受けてしまってな、というセリフが似合いそうな構図。手つき全身が地面に近づいたその腹部にヴィルナのアッパーが命中。
衝撃に胴を曲げ更に高度の落ちたその顔目掛け、旭の振るった剣が雑魔の右目を切り裂けば、正太郎の拳が額にめり込む。
頭蓋骨を粉砕、頭部にめり込んだその拳を引き抜いた時、雑魔は力なく大地に倒れその動きを止めていた……
●激闘終わって
「ああくそ……これでまた、次の奴を探さないとな……」
自らを死地に追いやった相手の死、ある種死にたがりな気のあるヴィルナが残念そうに呟いた。
そんな中、かの豪腕雑魔・グゥレイトォ! ジャイアント! について語る者が居る。
「こんな変わった、そして強力なヴォイドを初陣の相手に出来て嬉しいですよ」
「そ、そうか……にしてもあのジャイ、ここで何をしていたぞよ……」
ボロボロにされても、今回の戦いが嬉しいものだったというダグラスにちょっと引き気味なディーナ。
「自己主張……? 魅せるならもっと場所を選ら……あ、いや被害がでるか」
「まあ、いろいろあるけどさ。つまり、俺たちの筋肉がアイツに勝ったってことだろ?」
目的が何だったか推測したディーナ、とりあえず筋肉勝負で勝ったんだ、と主張する旭。
いや、お前完敗だろという視線が突き刺さる気がするが、ひとまずは危険な雑魔退治はこうして幕を下ろすのであった。
「ヤッベー、あれヤベーよ。筋肉だしでけーし筋肉だし……」
「ラ、ランドマークなモニュメント……か、ぞよ?」
遠目からでも分かるその巨体、そして無駄に決めたポージング。
見ているだけで暑苦しそうな豪腕雑魔・グゥレイトォ! ジャイアント! を眺めつつ冷や汗を流すのは岩井崎 旭(ka0234)とディーナ(ka1748)の2人。
これ以上近づくと危なそうと旭が乗ってきた馬から降り、残る面々と一緒に徒歩で近づく中でも相手はポーズを忘れない。
というより、接近されて周囲を取り囲まれているが、気にせずポーズを決めていた。
「ハッハッハー! ムゥン! ドゥン! ヌリャァ!」
暑苦しい、汗が飛んできて顔にかかる、ってかこいつ、かなりの変種じゃないかとか皆が色々な目で見ているが、やっぱり気にしていない。
「あらあら~、本当に大きな雑魔さんですわねー」
「デカイ敵、こちらもCAMに乗って戦いたかったかなぁ」
パメラ・カルティエ(ka1266)がにこやかに、雪ノ下正太郎(ka0539)がちょっと残念そうにしながらも最初に決めた配置へ移動。
作戦? えぇ、四方を取り囲んでひたすら殴る、だそうです。
北側は旭と正太郎、東にディーナとダグラス・ゴルトベルク(ka1341)、南にパメラとレイオス・アクアウォーカー(ka1990)、そして西へヴィルナ・モンロー(ka1955)と文佳(ka2076)が配置されていた。
各方角、取り囲むような位置へ一人、交代要員も兼ねて別の者が待機。
西側、文佳だけは遠距離魔法攻撃を中心とするのかやや離れた配置で戦闘準備は滞りなく終了を。
そんなわけで、殴り合いがスタートするのであった。
●スタートと言ったな、あれは嘘だ!
「獅子変身っ!!」
正太郎がぺかー、と光り直立した獅子人間の如き姿へ覚醒!
「ヌゥン! ドリャァ!」
対抗してか雑魔、力瘤を作って筋肉アピール、ムッキムキやでぇ……
「く、くそう、この筋肉達磨! 俺だってなぁ、俺だってなぁ! 筋肉に憧れる男の子なんだよォッ!!」
筋肉アピール、自分にないその圧倒的筋力で涙目な旭。
正太郎が覚醒の際に目だったのが悪かったのか、筋肉アピールを見せ付けられコンプレックスを刺激されるとばっちりだ。
「世の中には様々な種類なヴォイドがいるのは知ってましたが……」
「ああ、随分と暑苦しいしヤツだが、存分に戦り合えそうだぜ」
「そうだな。しかしハンターになって、早々こんな奴に出会えるとはな」
目を細めてその光景を眺めるダグラス、戦意溢れるレイオス、いつでも殴り合えるとウキウキしているヴィルナ。
だめだこの人たち、取り囲んでる全員が生命力を投げ捨ててるぞ!
誰か、何とかできないのか!?
「殴り合いに付き合う趣味もないし、被害が出ない程度にやりましょ」
あっ、やった、冷静な人がいたぞ!
いざという時に備えて温存策な文佳さん、距離もビームが飛んでこないギリギリの位置っ!
ナントイウレイセイデテキカクナハンダンリョクナンダー。
おっと、そんなことをしてる間に動きがあったぞ。
「うおお! 俺だって、俺だってぇえ!」
開幕前に自己強化をする、と宣言していた正太郎とダグラスの強化を確認した旭が雑魔に突撃!
先ほど刺激されたコンプレックスの分をお返しとばかりにまずは仁王立ち、両腕を持ち上げ上腕二頭筋をアピールするダブルバイセップス。
そこから上げた腕を下ろし、腹部の辺りで手を合わせ側面から見える胸筋、腕、脚をアピールするサイドチェスト。
そして、両手を鳥の翼の様に広げ、右足を持ち上げ羽ばたくような荒ぶる○のポーズ!(しかし筋肉は薄い!)
「ななななな、何やっとるぞよ!?」
自分も何かやってみたかったが、わくわくしながら刺激的行動を自重していたディーナがツッコミ。
やべぇ、これは攻撃しかける前に起動してしまったか? と雑魔を見遣る彼女であったが……
「フヌゥン! フッハァ!」
両手を頭の後ろで合わせ、腹筋と大腿筋をアピールするアドミナブル・アンド・サイ。
そのまま背中を向ければ、旭が行ったダブルバイセップスの背面バージョン、ダブルバイセップス・バックで凹凸溢れる背部筋肉群を見せ付ける。
筋肉量、均整、迫力、全てにおいて旭は完敗。
再びコンプレックスを刺激され絶望するのであった。
●殴り合い、もとい殴り愛
「はっはー、さあ全力で殴り合いといこうじゃないか!」
一斉攻撃に反応、気合を入れて力を高めたグゥレイトォ! ジャイアントに再び迫るヴィルナ。
防御も考えずポーズを決めた相手に肉薄、力強く踏み込みながら全力で殴りつける。
繰り出された拳を脛で受ける雑魔、だが直後に反撃とばかりにその豪腕がヴィルナ目掛けて振り下ろされる。
「ゴフッ! グッ、ヒュー……私の、全力の味への答えは、これ、か」
咄嗟に両腕を交差、全身を使って受け止め衝撃を殺したはずだがその威力はあまりに大きい。
肺の空気を全て押し出されたかのような圧迫感、言葉を紡ぐ事すら困難な状況下にありながらヴィルナはとても楽しげに笑っていた。
「素晴らしいですわ、愉しい殴り愛☆になりそうですの」
その一撃を見、両手をぱん、と合わせつつ頬を赤らめていたのはパメラ。
回避出来ないのならばさらに一歩、踏み込んで倒せば良いとは彼女の師匠の談、らしい。
一気に駆け寄り、ヴィルナに押し付けられていた豪腕を足場に跳躍。
飛び上がった先にある、雑魔の顎へ膝蹴りが容赦なく突き刺さりその巨体を一歩、後へと押し下げていた。
「どこからでもかかって行くぞよ!」
下がった先から聞こえるはディーナの声。
後を取った状況、フェイント不要と一直線に突き進み、突き上げるようなアッパーカット。
筋肉量の少ないわき腹に拳を突き刺し、そのまま太腿を蹴った反動にて離脱。
空中にて半回転、舞いの如き動きで体勢を整え華麗に着地、次なる攻撃に備え彼女は敵の動きを見定める。
「あのパワー、面白い。動きがまだまだ衰えないなら、存分に戦いぶりを見せてもらえますね」
ディーナに続いて動くダグラス。
半片手剣を構えディーナと入れ替わる形で前進、大腿部を狙い袈裟懸けに斬りかかる。
虚空へ一閃、鈍い金属の光が走り、一拍遅れて雑魔の脚部から赤い血が一筋流れ出していた。
その後も、遠方から放たれる文佳の光りの矢、旭の斬撃、正太郎の拳、レイオスの大剣がそれぞれ命中。
だが、タフさに秀でた相手は二度の一斉攻撃を受けてなお、その膂力は衰える事は無かったのだ。
●猛攻
「やっぱ、筋肉ある奴はつえー……な……」
「岩井崎君、しっかり!」
拳を受け、やりきった顔でゆっくりと倒れた旭と叱咤激励する正太郎。
明らかに負けが見えていたポージングをやってのけたのだ、きっと満足だろう。
「こんの、よくも……!」
倒れた旭の穴を埋めるべく雑魔へ正太郎が肉薄、その手に嵌めたメリケンサックに祖霊の力が宿っていく。
そのまま一撃、突き出された拳は雑魔の豪腕にねじ込まれ強烈な痛みを相手へと与えていた。
なお、旭は10秒後激昂して立ち上がっていた模様。
「いいぞぉ、次はこちらか、それとも別か!」
スキルの関係上自身のダメージを回復できぬままだが、その闘志は衰えぬヴィルナが吼える。
次に受ければ自分が倒れる事もありえるが、心底楽しそうに再度拳を見舞っていく中、仲間からの声がした。
「ヴィルナさん、下がってください。僕が受けます」
その声はダグラス、倒れそうな仲間のカバーとしてヴィルナと入れ替わる形で前進すれば、直後に豪腕が彼を襲う。
翳したバスタードソードが軋み、両手が痺れたと思った瞬間全身に走る強烈な痛みと衝撃。
だが、彼が代わりに攻撃を受けたことで仲間が倒れ包囲が解けるというケースは避けられたのだ。
「さあ、余所見は厳禁ですわよ。わたくしはノーガード殴り愛☆ですの」
直後に突撃パメラ、太刀の下こそ地獄なれ、踏み込みゆけばそこは極楽とばかりに懐へ。
先ほどは蹴り、ならば此度は拳と巨体が仇となり反応できぬ雑魔の膝へ叩き込む。
続けざまに突っ込むレイオス、隙をさらさぬ様選んだ攻撃は遠心力を載せたグレートソードの振り回し。
フルスイングしたその一撃は雑魔の左脛に叩き込まれ、深々と食い込み骨に亀裂を与えていたのだ。
「ヌグゥ……! ……スーパーウルトラギガンティックマグナァム……」
レイオスの一撃、それを受けた雑魔がこれまでの蓄積ダメージと合わさり行動パターンを変更させる。
技名っぽい鳴き声と共に、屈みこむようにポーズを決め、その体内に強烈な力を溜める。
はちきれんばかりに膨れ上がった筋肉、炎を纏った両腕、受ける者によっては耐え切れないその一撃に備え、傷浅い者が前面に移動する中で距離を取るのが一人。
それは、距離を離し遠距離攻撃に徹していた文佳である。
「ヌゥゥン!」
その行動に真っ先に反応、叫び声を上げながらポーズを解除したのは雑魔・グゥレイトォ! ジャイアント!
両手を突き出し気合を入れれば、とっても太くて、熱いビームが二筋文佳に伸びる。
光りの奔流が消えた時、そこに居たのは膝付き衣服を焦げ付かせ、肩で息をする文佳であったがこれは彼女の計画通り。
それは、大技の動作が見えた時にあえて後退、単体狙いのビームを誘発。
その間に回復と位置取りの調整を完全に終わらせる為の、彼女の策である。
「別にみんなのこと庇うつもりなんてなかったわ。効率よくやりたいだけ!」
一撃を凌ぎ、二度目のビームを避けるため前進する文佳。
いやー、実に良いツンデレな反応ですねぇ。別に、とか言いながら仲間が倒れないように動いてるなんて。
あの人、ツンデレなんじゃないかな、なんて空気が漂うが直後雑魔の眉間へ光が伸びる。
「あそこに頭を撃ちぬかれた敵が居るでしょ? ……私がツンデレとか言った人の3秒後の姿よ!」
たった今、光の矢で撃ち抜いた敵を文佳はとても良い笑顔で指さしながら皆に告げた。
これ、脅迫って言うんじゃ……? と皆がドン引きした気がした。
●激闘の終わりへ
「こいよデカブツ。その一撃を受けきってやる!」
文佳が時間を稼いだ間に体勢を整えた本隊7人。
グレートソードを構えつつ、レイオスが挑発すればそれに応じて腕を振りかぶる雑魔。
繰り出された豪腕、震える大気、広がる炎と大地に走る数多の亀裂。
真正面から武器で受け止め、その衝撃をもろに喰らいつつもギリギリで踏み止まったレイオスが一歩前進。
「この、威力ッ……見せ付けて、自慢するだけは……あるな。だが、その自慢の豪腕をへし折ってやるぜっ!」
攻撃の硬直、隙をさらした雑魔の腕目掛け全力で振り下ろし。
腕の半ば以上まで刀身が食い込み、切っ先が大地を抉る。
「あいきゃんふらーい、そしていっきにいきますわ♪」
直後、空中から響くはパメラの声。
突き出された拳、生じた衝撃波を跳躍しながらあえて受け。
空中に吹き飛ばされる形で通常以上の高さに達した彼女はそのまま雑魔目掛けて急降下キックを放ち、更なる打撃を与えていた。
「流石に、一発で限界に達してますね。ですが、相手も追い詰められているということ」
「うむ。どこからでもかかってこい……とは言いたくないぞよ……!」
あまりに危険な攻撃、一発喰らえば倒れてしまう危険な一撃ということを理解しつつ、そのギリギリ感を楽しむダグラス。
強気に出るが、直撃は受けたくないと主張するディーナ、2人が同時に雑魔に迫る。
「さあ、決着をつけましょう……!」
「全力以上でなぐりにいくぞよー!」
駆け抜け様にダグラスの斬撃が右膝に、その傷口を抉るように叩き込まれるディーナの拳。
パックリと綺麗に開いた傷口を無理矢理こじ開け、中の筋肉を抉り取るようにその攻撃は作用していた。
「ああ、楽しいな、戦いは」
「ふざけんなっ! さっきの怨み、この筋肉達磨のタコ入道!」
「さあ、このまま一気に決めますよ」
自身がボロボロにも関わらず突っ込むヴィルナ、先ほど殴り倒された分を殴り返すと意気込む旭、この攻撃で終わらせると踏み込む正太郎。
「もうヒューリーキャノンはごめんだからね、大怪我とか死んだら笑えないもの」
そしてちょっとツンっぽく呟く文佳も加わり、最後の一斉攻撃が。
放たれた光の矢が雑魔の左膝に命中、なんとか踏ん張っていた雑魔だがここにきて遂に完全に膝を付く。
「ウヌゥ……」
膝に矢を受けてしまってな、というセリフが似合いそうな構図。手つき全身が地面に近づいたその腹部にヴィルナのアッパーが命中。
衝撃に胴を曲げ更に高度の落ちたその顔目掛け、旭の振るった剣が雑魔の右目を切り裂けば、正太郎の拳が額にめり込む。
頭蓋骨を粉砕、頭部にめり込んだその拳を引き抜いた時、雑魔は力なく大地に倒れその動きを止めていた……
●激闘終わって
「ああくそ……これでまた、次の奴を探さないとな……」
自らを死地に追いやった相手の死、ある種死にたがりな気のあるヴィルナが残念そうに呟いた。
そんな中、かの豪腕雑魔・グゥレイトォ! ジャイアント! について語る者が居る。
「こんな変わった、そして強力なヴォイドを初陣の相手に出来て嬉しいですよ」
「そ、そうか……にしてもあのジャイ、ここで何をしていたぞよ……」
ボロボロにされても、今回の戦いが嬉しいものだったというダグラスにちょっと引き気味なディーナ。
「自己主張……? 魅せるならもっと場所を選ら……あ、いや被害がでるか」
「まあ、いろいろあるけどさ。つまり、俺たちの筋肉がアイツに勝ったってことだろ?」
目的が何だったか推測したディーナ、とりあえず筋肉勝負で勝ったんだ、と主張する旭。
いや、お前完敗だろという視線が突き刺さる気がするが、ひとまずは危険な雑魔退治はこうして幕を下ろすのであった。
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相談卓 レイオス・アクアウォーカー(ka1990) 人間(リアルブルー)|20才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2014/06/27 22:50:32 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/06/23 00:26:06 |