ゲスト
(ka0000)
【血断】龍とイタチの前線
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/08/09 09:00
- 完成日
- 2019/08/19 21:25
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●一方的に敬遠
ラカ・ベルフは背後を守るといえる所にいた。周囲は遮るものがないのだが、視界は意外と利かない場所だった。とはいえ、普通にいる分には問題はない。
なぜここにいるのかと言えば、進んだハンターたちの道しるべということだった。
挨拶くらいはする龍園の人間と、自分の世界の外に出てもそれ以上は出られない小さなイレギュラーもいる。それとハンターたちもいる。
(なんでこうなったんですの!)
そばにいる、全体的に青い人を視界に収め、外す。青龍の状況もあるし、クリムゾンウェストの人間すべての関わる問題なため、いてもおかしくはない人物だ。
それでも、ラカはなんとなく居心地が悪い。先ほど彼が来たときの話によると、騎士団のメンバーはそれぞれ別のところにいるはずだ。
『ラカ、あのニンゲン、僕の方をちらちら見ているでち』
「大丈夫ですわ、恐いことはありませんわ」
ラカはしゃがみ、イレギュラーとしてここにいるマッシュを眺める。
『僕も役に立ちたいでち。でも、皆、大きいでち……だから、狭いところの偵察なら任せるでち』
「いいのですわ、いてくださるだけで、こう、気持ちが和らぎますから」
『……』
マッシュは複雑な気持ちになったが、表情には出なかった。
「ところで、ラカさん……僕を、無視していませんか?」
ラカは頭上から声をかけられてビクッとなり、立ち上がる。
ガンと盛大な音がして、ラカの目の前に火花が散る。
「痛っ」
「ああああ」
想定外の行動をとったラカに、声をかけた人物シャンカラは避けられなかった。
二人でそれぞれ痛みをこらえる状況になる。
マッシュはおろおろとする。
「……で、ラカさん?」
「……む、無視はしていませんわっ! 私は、マッシュと話をしていただけですわ!」
「せっかくなので、僕も知り合いになりたいです」
シャンカラがしゃがむとマッシュはササッと移動してラカのスカートの中に隠れた。
スカートの裾から頭を出し、シャンカラをうかがう。
「初めまして、僕は竜騎士隊長のシャンカラと言います。ラカさんとは同郷の仲間なのです」
人当たりのいい笑顔で見つめられ、マッシュは恐る恐るラカのスカートから出る。
『初めましてでち。僕はマッシュでち。僕たちは、先に進みたいと思ったのでち』
マッシュはふと自分のいたところの仲間を思い出す。
ループする痛みしかない世界ではなく、世界は消えてなるかもしれないが、未来への可能性を考えた。
ハンターたちが正直に現状を話し、マッシュに協力を求めたのだ。前に進む想いのために。
『そうでち! 僕、周りを見てくるでち!』
ラカたちの返答を待たず、マッシュはトトトっと走り出した。
小さい影はすぐに見えなくなる。
「そういえば、ラカさんが変わった動物を飼っていると噂で聞きましたけど……」
「変わっていませんわ! マッシュに似ているだけの、ただのフェレットです」
「なるほど」
イタチを飼っている人が少ないから珍しいのでは、とシャンカラは思たけれども、黙っていた。ラカはたぶん、怒るから。
(ラカさんとの距離感……なぜか、避けられているんですよね……それに、怒ってます?)
そもそも騎士と神官で働く場が違うこともあるが、ラカがワイバーンのいる所に出入りしているのは噂にある。しかし、そんなラカにシャンカラは会っていなかった。
明らかに避けられているし、怒っている。それはシャンカラには分からないことだった。
●敵襲
しばらく待っていると大きな質量の何かを感じる。そちらを見ると、巨大な黒いドラゴンのような姿が見えた。
緊張が走り、臨戦態勢が整う。ラカはモーニングスターをスカートから取り出し、走り出してしまう。
『ラカぁあああ』
大きなものの手前に小さな影がある。それはマッシュであり、必死に走っている。
「マッシュ! え……追いつかれてしまいますっ!」
ラカは全力で移動する。
「……ラカさんっ! なんで、真っ先に走り出すんですかっ!? マッシュさん、無事ですか!? 皆さん、援護はお願いします」
シャンカラはラカを追いかけた。
マッシュは途中で転んだが、小さいのが幸いして、またがれていたのだ。ただ、シャンカラやハンターたちがいる方向からは無事かは見えない。
なお、ハンターには気づいた人もいるかもしれない。別の方向からも別の歪虚が来ている……。
ラカ・ベルフは背後を守るといえる所にいた。周囲は遮るものがないのだが、視界は意外と利かない場所だった。とはいえ、普通にいる分には問題はない。
なぜここにいるのかと言えば、進んだハンターたちの道しるべということだった。
挨拶くらいはする龍園の人間と、自分の世界の外に出てもそれ以上は出られない小さなイレギュラーもいる。それとハンターたちもいる。
(なんでこうなったんですの!)
そばにいる、全体的に青い人を視界に収め、外す。青龍の状況もあるし、クリムゾンウェストの人間すべての関わる問題なため、いてもおかしくはない人物だ。
それでも、ラカはなんとなく居心地が悪い。先ほど彼が来たときの話によると、騎士団のメンバーはそれぞれ別のところにいるはずだ。
『ラカ、あのニンゲン、僕の方をちらちら見ているでち』
「大丈夫ですわ、恐いことはありませんわ」
ラカはしゃがみ、イレギュラーとしてここにいるマッシュを眺める。
『僕も役に立ちたいでち。でも、皆、大きいでち……だから、狭いところの偵察なら任せるでち』
「いいのですわ、いてくださるだけで、こう、気持ちが和らぎますから」
『……』
マッシュは複雑な気持ちになったが、表情には出なかった。
「ところで、ラカさん……僕を、無視していませんか?」
ラカは頭上から声をかけられてビクッとなり、立ち上がる。
ガンと盛大な音がして、ラカの目の前に火花が散る。
「痛っ」
「ああああ」
想定外の行動をとったラカに、声をかけた人物シャンカラは避けられなかった。
二人でそれぞれ痛みをこらえる状況になる。
マッシュはおろおろとする。
「……で、ラカさん?」
「……む、無視はしていませんわっ! 私は、マッシュと話をしていただけですわ!」
「せっかくなので、僕も知り合いになりたいです」
シャンカラがしゃがむとマッシュはササッと移動してラカのスカートの中に隠れた。
スカートの裾から頭を出し、シャンカラをうかがう。
「初めまして、僕は竜騎士隊長のシャンカラと言います。ラカさんとは同郷の仲間なのです」
人当たりのいい笑顔で見つめられ、マッシュは恐る恐るラカのスカートから出る。
『初めましてでち。僕はマッシュでち。僕たちは、先に進みたいと思ったのでち』
マッシュはふと自分のいたところの仲間を思い出す。
ループする痛みしかない世界ではなく、世界は消えてなるかもしれないが、未来への可能性を考えた。
ハンターたちが正直に現状を話し、マッシュに協力を求めたのだ。前に進む想いのために。
『そうでち! 僕、周りを見てくるでち!』
ラカたちの返答を待たず、マッシュはトトトっと走り出した。
小さい影はすぐに見えなくなる。
「そういえば、ラカさんが変わった動物を飼っていると噂で聞きましたけど……」
「変わっていませんわ! マッシュに似ているだけの、ただのフェレットです」
「なるほど」
イタチを飼っている人が少ないから珍しいのでは、とシャンカラは思たけれども、黙っていた。ラカはたぶん、怒るから。
(ラカさんとの距離感……なぜか、避けられているんですよね……それに、怒ってます?)
そもそも騎士と神官で働く場が違うこともあるが、ラカがワイバーンのいる所に出入りしているのは噂にある。しかし、そんなラカにシャンカラは会っていなかった。
明らかに避けられているし、怒っている。それはシャンカラには分からないことだった。
●敵襲
しばらく待っていると大きな質量の何かを感じる。そちらを見ると、巨大な黒いドラゴンのような姿が見えた。
緊張が走り、臨戦態勢が整う。ラカはモーニングスターをスカートから取り出し、走り出してしまう。
『ラカぁあああ』
大きなものの手前に小さな影がある。それはマッシュであり、必死に走っている。
「マッシュ! え……追いつかれてしまいますっ!」
ラカは全力で移動する。
「……ラカさんっ! なんで、真っ先に走り出すんですかっ!? マッシュさん、無事ですか!? 皆さん、援護はお願いします」
シャンカラはラカを追いかけた。
マッシュは途中で転んだが、小さいのが幸いして、またがれていたのだ。ただ、シャンカラやハンターたちがいる方向からは無事かは見えない。
なお、ハンターには気づいた人もいるかもしれない。別の方向からも別の歪虚が来ている……。
リプレイ本文
●走れ!
ミグ・ロマイヤー(ka0665)は巨大な物がノッシノッシと来る状況に一瞬目を丸くした。マッシュが転んだのを見た直後、重魔導バイクを走らせる。
「いかん。このままだと踏みつぶされるか、巻き込まれるぞ」
ドラゴンのようなシェオル型とはいえ、その翼で飛ぶつもりはないようだ。攻撃するには狙いやすいが、地面にいるモノが踏みつけられる可能性が出る。
木綿花(ka6927)はマッシュの行動を見て、唖然としていた。
「マッシュ様も、思い立ったら突撃してしまう性質だったのですね」
これまでのラカ・ベルフ(kz0240)の行動を考えると、似た者同士なのかと思った。状況は悠長に考える余地は与えないため、ドラゴンのようなシェオル型の対応に動いた。
ヴォーイ・スマシェストヴィエ(ka1613)は状況を把握して行動をするつもりだったが、ラカが動いたためハッと我に返る。
「ラカちゃんらしい行動だけど……」
ラカはマッシュに向かうだろうから、それを助けるために魔導ママチャリを走らせた。
星野 ハナ(ka5852)はシャンカラ(kz0226)に会えたことで喜んでいたが、敵の殲滅を優先する。
「マッシュを目指ですよぅ」
魔導ママチャリを走らせる。
穂積 智里(ka6819)がそれを追い魔導バイクを走らせる。
「ハナさん、マッシュさんを保護したら、私が守ります」
ハナが了解を示したように手を軽く上げていた。
トリプルJ(ka6653)は仲間の行動を見た。狂気の歪虚への対応に向かう。
「狂気はこっちに任せろ、シェオルは頼んだ!」
【吼え狂いしもの】を用いた後、全力で移動していく。
メイム(ka2290)は戦馬を走らせ、ラカの方に向かう。
「マッシュ、転んだの?」
ちらりと見えた状況からの判断だ。ハナと智里が向かうというなら、ラカを回収して、戦闘を早く終わらせる方がいいと考えていた。
マリィア・バルデス(ka5848)は状況をとらえた。
「マッシュはそちらに任せるわ」
現在の位置からでも十分狙えると考え、敵の意識をこちらに向けるため準備を整えた。
●乱戦
ドラゴンの横を通り抜けるハナ。仲間の行動により、敵の意識が分散されており、あっさりと通れた。
「マッシュさん、大丈夫ですかぁ?」
ハナは魔導ママチャリから下りると、マッシュを抱き上げる。
『転んだだけでち!』
恥ずかしいのか、前足で顔をぬぐう。
大きいためか、動くと振動が来るし、何かが飛んでくる。そもそも、ブレスを吐くなどの動作で尻尾が動けば、背後にいるハナ達にも影響が出る。
ハナはマッシュをかばう。石などが飛んでくるのだが、小さなマッシュに当たればひとたまりもない。
移動するためにハナは魔導ママチャリにまたがる。
『おろしてくださいでち』
「ラカさんがおろおろしますので、きっちり確保します」
『ええっ!? ……仕方がないでち』
不満もあるところだが、小さい自分ができることが少ないことはわかっていた。
「それじゃ、マッシュさんをこちらに!」
智里が追いつき手を伸ばす。その手にマッシュが収まった。ハナは狂気の歪虚への対応に向かった。
「マッシュさん、まだこれからですよ。それに、直接戦うだけが戦うんじゃないと思います。自分たちの意思を邪神に伝えに行く、これも戦いじゃないんでしょうか」
智里は敵の状況をうかがいながら、機導術を使えるようにしておく。積極的に前に出るのではなく、マッシュを守りつつ行動をするつもりだった。
『そうでちね……怖いでちけど……』
「何のために私たちがいるんですか」
『ありがとうでち』
「揺れるかもしれませんが、ここに入ってくださいね」
智里は服のポケットにマッシュを入れる。
マッシュは顔を出し、外を見て起こることを目に焼き付けるように見ていた。
マリィアは全力移動をせず、新式魔導銃「応報せよアルコル」攻撃をすることでシェオル型のドラゴンの注意を引いていた。
「ラカもマッシュも無事保護されているはず」
後方なため、他のハンターたちの行動も把握しやすい。ただし、巨大なシェオル型の向こう側は見えづらいから推測するしかない。
そして、引き金を押し込んだ。マテリアルが武器に集中する。一射ずつであるが、通常にはありえないスピードで弾が排出される。マテリアルとともに吐き出された弾は、巨体に吸い込まれるように当たる。厚い皮を徐々に穿つようだった。
「地道な作業だ」
攻撃は効いているのだから、確実に狙うだけだった。
ヴォーイはラカを追い越した先で魔導ママチャリを乗り捨てる。この時点でドラゴンの視界に入っているはずだ。【キント雲】を用いて宙に舞った。
「こっちに来るじゃん!」
そこから戦斧「ネメシス」を【渾身撃】で叩き込む。
その巨体は前足で地面に踏ん張り、何かを吐き出すような前兆を見せる。
(ドラゴンならブレスじゃん? というのは当たり?)
中空にいる自分をメーンに狙わせようとしているのだった。そうすることで仲間が行動しやすくなるはずだ。
一方、メイムは何も考えずに動いているラカの横に馬をつける。
「ラカさん、シェオルドラゴンを何とかするよー」
「でも、マッシュが!」
「さっきラカさん抜いていった人たちが保護するから」
ラカがまだ何か言いたげなので、メイムは畳みかける。
「そもそも、シャンカラさんを巻き込んでるし!」
「あ……」
ラカが振り返ると、涼しい顔をしているシャンカラがいる。敵と対するためにいる為、本人は気にしてはいないだろう。ラカとしては足を引っ張ることはしたくはない。
「シャンカラさんの回復で支援して。自分が前に出るのはダメ、ゼッタイ」
ラカがうなずいたのを見て、メイムは自身の行動に写る。ドラゴンの行動や狂気の歪虚の位置を見て、自分の持つスキルを活かせる場所を見出す。
ドラゴンの移動は避けたいため【鉄鎖「ドローミ」】を用い足止めを試み、そのあと【レセプションアーク】を放った。
木綿花はラカの突撃が止まったのを見て、そのまま自身は先に進む。
ドラゴンのシェオル型に対して【マーキスソング】を用い、味方の攻撃の助けとなろうとしていた。ドラゴンの大きさを考えると、距離は適宜とらないとならないだろう。
木綿花はもともと龍騎士隊にいた。シャンカラとラカというコンビは不思議な気もするが、シャンカラと肩を並べて戦えることは光栄で誇らしいことだった。
そしてスキルのための第一声を発した。
ミグは重魔導バイクを走らせる。距離が詰まったところで大型魔導銃「オリアンテMk3」でシェオル型を狙う。
「今は地上におるが、翼を広げて飛ばれたら問題じゃな」
翼を狙って攻撃を仕掛けていく。
すでに、シェオル型は前進を止め、ハンターたちを敵とみなし攻撃を仕掛けくる。
「あの小さいのは幸いに見逃されたというわけか。しかし、奥にいるとしても行動が見えん」
小さいために視界に入っていなかったのかもしれない。
「早々に退場願おうかのう」
【ミグ回路「ブーステッドフェアリー」】を用いて機導術の効果を上げていく、そして、味方の位置等に問題がないところで【アイシクルコフィン】を放った。マテリアルが収束された攻撃は、シェオル型の足止めに効果を発揮した。
シャンカラはラカがハンターの言うことを聞いて立ち止まったことでほっとした。
ハンターたちの行動を見て、手薄と思われるところに行こうと考えている。
「狂気よりもシェオル型ですね……」
ブレスが幅広く吐き出されている。
「皆が帰る場所のために」
剣を持ち、間合を詰めた。
トリプルJはリアルブルーの元軍人として狂気の歪虚に対して憎悪が湧く。それは行動の原動力となりえ、普段見える軽い雰囲気はすべて消える。
敵との距離を測り、仲間がシェオル型を抑えるということを考え、行動を立てる。むろん、何かがあればそれは崩れるが、それを補う経験も仲間の援護もある。優先すべきは敵の殲滅だ。
間合いを詰めた。シェオル型の攻撃範囲が見えないが、できれば避けたい。そこで合流することで乱戦と化すのは互いにとって難しいことになる。
古代大剣を振るい【カーネージロア】を放った。
ハンターたちは敵と対峙し、それぞれの役割を意識し攻撃をたたみ込む。むろん、歪虚たちも激しい攻撃をしてくる。それをしのいでの戦いとなる。
ヴォーイが【現界せしもの】を用いたとき、シェオル型の目はそちらに行く。自分よりも小さいとしても、人間より大きな敵は想定しているとは思えないこともスキルを使う意義だった。
マリィアはリロードと【ハイペリオン】で確実に敵のダメージを重ねる。敵が位置を変えることがないことも、好条件となり、一層攻撃を与えることにつながっていた。
メイムは「イタチが走ると龍も走る」など歌いマテリアルを紡ぐ。祖霊に通じる動物から力を引き出す【朗唱】と【歌唱】を用いて仲間をサポートすると共に攻撃も仕掛けていく。
木綿花も生まれ育った龍園での子守歌で【マーキスソング】を用いながら、適宜スキルを用い攻撃を仕掛けていく。
ミグは敵の足止めを意識した【アイシクルコフィン】で狙っていく。
智里はマッシュをかばうため【ポゼッション】を用いた後、【攻勢防壁】を使う余地を意識して攻撃していく。
トリプルJの行動にハナが加わり【五色光布陣】を放つ。二人の攻撃は確実に狂気の歪虚を滅ぼしていく。精神的な影響も不安視されていた。その用心はしていため、攻撃に集中できていた。
ラカはマッシュが気になるけれども、きちんと周りを見て行動していた。シャンカラはハンター達が連携しているのでその補助的な意味合いを考え行動していた。
狂気の歪虚とシェオル型も消えるのだった。
●緩急
「皆無事じゃーん?」
ヴォーイの声が響く。それに対して「無事」という返答が他のハンターから漏れる。
「回復頼むじゃーん」
ラカはマッシュの無事を確かめに走ったので、この要望に応えてもらうには若干時間がかかるのだった。
「やれやれ、無事で何よりじゃの」
ミグはラカがフェレットのような生き物であるマッシュを抱き抱えて、喜んでいるのを見つめる。
「……にしても、ペットでなければあのようなことをすれば、抗議されるのではなかろうか?」
その読みの通り、ラカがしおしおとマッシュを地面におろしているのだった。
木綿花はラカがシャンカラと距離を置いていることに気づいていた。
合流した際の状況を思い出してもやはりそうだ。シャンカラに会えた喜びで目をキラキラさせたハナに「隊長さんを呼んでくるなんてぇ、ラカさん最高ですぅ、きゃああ」と背中をバンバンたたかれながら嫌な顔をしていた。
この後、シャンカラがマッシュに話しかけた時も怒っていた。
「……ラカ様……シャンカラ様と何かあったのですか?」
理由が見えないため、木綿花はこっそりと尋ねる。
「……別に何もありませんわっ」
そっぽを向かれたが顔が赤いし、目が泳ぐ。
「外のヒトに対して、こう……」
「え?」
「な、何でもありませんわっ!」
ラカは怒って黙った。
木綿花は出会った当時から今までの言動からパズルのピースをはめるように考える。
「私やシャンカラ様と異なって、ラカ様は外には不審がありましたね。つまり、シャンカラ様が外に対して興味があり、怒っていたところに、自分がなじんでしまったために、恥ずかしさやらなにやらが……」
視界内にいるラカはハンターとなじんでいる。答えは分からないが、正解のような気がした。
戦いが終わったところで、ハナはシャンカラに飛びついた。とろけるような笑顔で、話しかける。
「お久しぶりですぅ! 何がいいですぅ? もう、何でも食べたいもの、山のように作りますよぅ!」
「うわぁ、ありがとうございます! でも……ここで?」
「後詰だろうが何だろうが、腹が減っては戦はできぬですよぅ」
ハナは胃袋からシャンカラの気持ちを掴むために、料理を作ることを是としていた。
食事の話を始めると、時間経過が分かりづらいこの場所でも、腹が減ってくるものだった。
メイムはシャンカラと距離を置くラカや、マッシュに相好を崩すラカをPDAの機能を使い写す。後日、ラカのペットのモニに見せるためらしい。
本当はマッシュを抱き喜んでいるところを撮りたかったが、そもそもマッシュが抱き上げられることをよしとしなかった。
「マッシュ、ご苦労様」
『迷惑を掛けてしまったでち』
「そんなことないよー。だって、どこにいたってあいつらは来るんだし、見てきたからこそ、早く退治できて、道中が安全になったんだよ」
メイムはマッシュをねぎらう。
「ラカさんとマッシュを撮るよ。せっかくだからムービーモードで」
メイムはPDAの撮影を続行する。
マッシュはそれが何か分からないため、じっと見つめる。そして、得体の知れない物体と気づいて、ラカの後ろに隠れた。
「ふふっ」
この映像もどこかで役に立つだろう。記録、だから。
マリィアはマッシュの心配をしていたのでそのことを告げた。
「それに、ラカ、今回は前衛がそろっていたんだから、そんなに突撃しなくてもよかったのに」
ラカは頬を赤くしてそっぽを向いた。
「マッシュって何が好物なのかしらね? ジャーキーやナッツならすぐに用意できるし、簡単リクエストなら直ぐ答えられると思うのだけど」
戦闘の時の厳しさは消え、マッシュを見る目は可愛い動物を見るそれだった。
『肉! ……そういえば……食べたのいつだろう……』
困惑するマッシュに、マリィアはジャーキーをちぎってから見せる。
マッシュはクンクンは激しく匂いを嗅ぎ、口に含んだ。
マッシュは突然、マリィアとラカの周りを走り回る。
「どうしたの?」
マリィアの問いかけにマッシュは止まる。そして、口を開けた。牙に真っ直ぐ刺さったジャーキーがつかえ棒のようになっていたのだった。
「これは大変ね」
マリィアは外してやった。すると、マッシュはホッとした様子を見せ、毛繕いを始めた。
木綿花がやってきて、偵察をするなら高いところから見るといいという提案に従い、マッシュは肩に載せてもらう。それをラカがうらやましそうに見つめている。
「……二人とも実年齢より下よね……」
マリィアは微笑ましく眺めていた。
「マッシュさんも無事でよかったです」
智里は楽しそうにしているマッシュを見ると守れたとわかり安堵する。
「にしても、一気に砕けた雰囲気が漂うなぁ……」
トリプルJの言葉に、智里はうなずく。
「緊張ばかりも良くないですよね」
「まあ、そうだな。しばらく様子は見ようか」
智里の言葉に今度はトリプルJが同意を示した。
穏やかな時間が続くことを祈りたくなる。
一つ戦いが終わったが何があるか分からないため、しばらく、ここでの待機は続くのだった。
ミグ・ロマイヤー(ka0665)は巨大な物がノッシノッシと来る状況に一瞬目を丸くした。マッシュが転んだのを見た直後、重魔導バイクを走らせる。
「いかん。このままだと踏みつぶされるか、巻き込まれるぞ」
ドラゴンのようなシェオル型とはいえ、その翼で飛ぶつもりはないようだ。攻撃するには狙いやすいが、地面にいるモノが踏みつけられる可能性が出る。
木綿花(ka6927)はマッシュの行動を見て、唖然としていた。
「マッシュ様も、思い立ったら突撃してしまう性質だったのですね」
これまでのラカ・ベルフ(kz0240)の行動を考えると、似た者同士なのかと思った。状況は悠長に考える余地は与えないため、ドラゴンのようなシェオル型の対応に動いた。
ヴォーイ・スマシェストヴィエ(ka1613)は状況を把握して行動をするつもりだったが、ラカが動いたためハッと我に返る。
「ラカちゃんらしい行動だけど……」
ラカはマッシュに向かうだろうから、それを助けるために魔導ママチャリを走らせた。
星野 ハナ(ka5852)はシャンカラ(kz0226)に会えたことで喜んでいたが、敵の殲滅を優先する。
「マッシュを目指ですよぅ」
魔導ママチャリを走らせる。
穂積 智里(ka6819)がそれを追い魔導バイクを走らせる。
「ハナさん、マッシュさんを保護したら、私が守ります」
ハナが了解を示したように手を軽く上げていた。
トリプルJ(ka6653)は仲間の行動を見た。狂気の歪虚への対応に向かう。
「狂気はこっちに任せろ、シェオルは頼んだ!」
【吼え狂いしもの】を用いた後、全力で移動していく。
メイム(ka2290)は戦馬を走らせ、ラカの方に向かう。
「マッシュ、転んだの?」
ちらりと見えた状況からの判断だ。ハナと智里が向かうというなら、ラカを回収して、戦闘を早く終わらせる方がいいと考えていた。
マリィア・バルデス(ka5848)は状況をとらえた。
「マッシュはそちらに任せるわ」
現在の位置からでも十分狙えると考え、敵の意識をこちらに向けるため準備を整えた。
●乱戦
ドラゴンの横を通り抜けるハナ。仲間の行動により、敵の意識が分散されており、あっさりと通れた。
「マッシュさん、大丈夫ですかぁ?」
ハナは魔導ママチャリから下りると、マッシュを抱き上げる。
『転んだだけでち!』
恥ずかしいのか、前足で顔をぬぐう。
大きいためか、動くと振動が来るし、何かが飛んでくる。そもそも、ブレスを吐くなどの動作で尻尾が動けば、背後にいるハナ達にも影響が出る。
ハナはマッシュをかばう。石などが飛んでくるのだが、小さなマッシュに当たればひとたまりもない。
移動するためにハナは魔導ママチャリにまたがる。
『おろしてくださいでち』
「ラカさんがおろおろしますので、きっちり確保します」
『ええっ!? ……仕方がないでち』
不満もあるところだが、小さい自分ができることが少ないことはわかっていた。
「それじゃ、マッシュさんをこちらに!」
智里が追いつき手を伸ばす。その手にマッシュが収まった。ハナは狂気の歪虚への対応に向かった。
「マッシュさん、まだこれからですよ。それに、直接戦うだけが戦うんじゃないと思います。自分たちの意思を邪神に伝えに行く、これも戦いじゃないんでしょうか」
智里は敵の状況をうかがいながら、機導術を使えるようにしておく。積極的に前に出るのではなく、マッシュを守りつつ行動をするつもりだった。
『そうでちね……怖いでちけど……』
「何のために私たちがいるんですか」
『ありがとうでち』
「揺れるかもしれませんが、ここに入ってくださいね」
智里は服のポケットにマッシュを入れる。
マッシュは顔を出し、外を見て起こることを目に焼き付けるように見ていた。
マリィアは全力移動をせず、新式魔導銃「応報せよアルコル」攻撃をすることでシェオル型のドラゴンの注意を引いていた。
「ラカもマッシュも無事保護されているはず」
後方なため、他のハンターたちの行動も把握しやすい。ただし、巨大なシェオル型の向こう側は見えづらいから推測するしかない。
そして、引き金を押し込んだ。マテリアルが武器に集中する。一射ずつであるが、通常にはありえないスピードで弾が排出される。マテリアルとともに吐き出された弾は、巨体に吸い込まれるように当たる。厚い皮を徐々に穿つようだった。
「地道な作業だ」
攻撃は効いているのだから、確実に狙うだけだった。
ヴォーイはラカを追い越した先で魔導ママチャリを乗り捨てる。この時点でドラゴンの視界に入っているはずだ。【キント雲】を用いて宙に舞った。
「こっちに来るじゃん!」
そこから戦斧「ネメシス」を【渾身撃】で叩き込む。
その巨体は前足で地面に踏ん張り、何かを吐き出すような前兆を見せる。
(ドラゴンならブレスじゃん? というのは当たり?)
中空にいる自分をメーンに狙わせようとしているのだった。そうすることで仲間が行動しやすくなるはずだ。
一方、メイムは何も考えずに動いているラカの横に馬をつける。
「ラカさん、シェオルドラゴンを何とかするよー」
「でも、マッシュが!」
「さっきラカさん抜いていった人たちが保護するから」
ラカがまだ何か言いたげなので、メイムは畳みかける。
「そもそも、シャンカラさんを巻き込んでるし!」
「あ……」
ラカが振り返ると、涼しい顔をしているシャンカラがいる。敵と対するためにいる為、本人は気にしてはいないだろう。ラカとしては足を引っ張ることはしたくはない。
「シャンカラさんの回復で支援して。自分が前に出るのはダメ、ゼッタイ」
ラカがうなずいたのを見て、メイムは自身の行動に写る。ドラゴンの行動や狂気の歪虚の位置を見て、自分の持つスキルを活かせる場所を見出す。
ドラゴンの移動は避けたいため【鉄鎖「ドローミ」】を用い足止めを試み、そのあと【レセプションアーク】を放った。
木綿花はラカの突撃が止まったのを見て、そのまま自身は先に進む。
ドラゴンのシェオル型に対して【マーキスソング】を用い、味方の攻撃の助けとなろうとしていた。ドラゴンの大きさを考えると、距離は適宜とらないとならないだろう。
木綿花はもともと龍騎士隊にいた。シャンカラとラカというコンビは不思議な気もするが、シャンカラと肩を並べて戦えることは光栄で誇らしいことだった。
そしてスキルのための第一声を発した。
ミグは重魔導バイクを走らせる。距離が詰まったところで大型魔導銃「オリアンテMk3」でシェオル型を狙う。
「今は地上におるが、翼を広げて飛ばれたら問題じゃな」
翼を狙って攻撃を仕掛けていく。
すでに、シェオル型は前進を止め、ハンターたちを敵とみなし攻撃を仕掛けくる。
「あの小さいのは幸いに見逃されたというわけか。しかし、奥にいるとしても行動が見えん」
小さいために視界に入っていなかったのかもしれない。
「早々に退場願おうかのう」
【ミグ回路「ブーステッドフェアリー」】を用いて機導術の効果を上げていく、そして、味方の位置等に問題がないところで【アイシクルコフィン】を放った。マテリアルが収束された攻撃は、シェオル型の足止めに効果を発揮した。
シャンカラはラカがハンターの言うことを聞いて立ち止まったことでほっとした。
ハンターたちの行動を見て、手薄と思われるところに行こうと考えている。
「狂気よりもシェオル型ですね……」
ブレスが幅広く吐き出されている。
「皆が帰る場所のために」
剣を持ち、間合を詰めた。
トリプルJはリアルブルーの元軍人として狂気の歪虚に対して憎悪が湧く。それは行動の原動力となりえ、普段見える軽い雰囲気はすべて消える。
敵との距離を測り、仲間がシェオル型を抑えるということを考え、行動を立てる。むろん、何かがあればそれは崩れるが、それを補う経験も仲間の援護もある。優先すべきは敵の殲滅だ。
間合いを詰めた。シェオル型の攻撃範囲が見えないが、できれば避けたい。そこで合流することで乱戦と化すのは互いにとって難しいことになる。
古代大剣を振るい【カーネージロア】を放った。
ハンターたちは敵と対峙し、それぞれの役割を意識し攻撃をたたみ込む。むろん、歪虚たちも激しい攻撃をしてくる。それをしのいでの戦いとなる。
ヴォーイが【現界せしもの】を用いたとき、シェオル型の目はそちらに行く。自分よりも小さいとしても、人間より大きな敵は想定しているとは思えないこともスキルを使う意義だった。
マリィアはリロードと【ハイペリオン】で確実に敵のダメージを重ねる。敵が位置を変えることがないことも、好条件となり、一層攻撃を与えることにつながっていた。
メイムは「イタチが走ると龍も走る」など歌いマテリアルを紡ぐ。祖霊に通じる動物から力を引き出す【朗唱】と【歌唱】を用いて仲間をサポートすると共に攻撃も仕掛けていく。
木綿花も生まれ育った龍園での子守歌で【マーキスソング】を用いながら、適宜スキルを用い攻撃を仕掛けていく。
ミグは敵の足止めを意識した【アイシクルコフィン】で狙っていく。
智里はマッシュをかばうため【ポゼッション】を用いた後、【攻勢防壁】を使う余地を意識して攻撃していく。
トリプルJの行動にハナが加わり【五色光布陣】を放つ。二人の攻撃は確実に狂気の歪虚を滅ぼしていく。精神的な影響も不安視されていた。その用心はしていため、攻撃に集中できていた。
ラカはマッシュが気になるけれども、きちんと周りを見て行動していた。シャンカラはハンター達が連携しているのでその補助的な意味合いを考え行動していた。
狂気の歪虚とシェオル型も消えるのだった。
●緩急
「皆無事じゃーん?」
ヴォーイの声が響く。それに対して「無事」という返答が他のハンターから漏れる。
「回復頼むじゃーん」
ラカはマッシュの無事を確かめに走ったので、この要望に応えてもらうには若干時間がかかるのだった。
「やれやれ、無事で何よりじゃの」
ミグはラカがフェレットのような生き物であるマッシュを抱き抱えて、喜んでいるのを見つめる。
「……にしても、ペットでなければあのようなことをすれば、抗議されるのではなかろうか?」
その読みの通り、ラカがしおしおとマッシュを地面におろしているのだった。
木綿花はラカがシャンカラと距離を置いていることに気づいていた。
合流した際の状況を思い出してもやはりそうだ。シャンカラに会えた喜びで目をキラキラさせたハナに「隊長さんを呼んでくるなんてぇ、ラカさん最高ですぅ、きゃああ」と背中をバンバンたたかれながら嫌な顔をしていた。
この後、シャンカラがマッシュに話しかけた時も怒っていた。
「……ラカ様……シャンカラ様と何かあったのですか?」
理由が見えないため、木綿花はこっそりと尋ねる。
「……別に何もありませんわっ」
そっぽを向かれたが顔が赤いし、目が泳ぐ。
「外のヒトに対して、こう……」
「え?」
「な、何でもありませんわっ!」
ラカは怒って黙った。
木綿花は出会った当時から今までの言動からパズルのピースをはめるように考える。
「私やシャンカラ様と異なって、ラカ様は外には不審がありましたね。つまり、シャンカラ様が外に対して興味があり、怒っていたところに、自分がなじんでしまったために、恥ずかしさやらなにやらが……」
視界内にいるラカはハンターとなじんでいる。答えは分からないが、正解のような気がした。
戦いが終わったところで、ハナはシャンカラに飛びついた。とろけるような笑顔で、話しかける。
「お久しぶりですぅ! 何がいいですぅ? もう、何でも食べたいもの、山のように作りますよぅ!」
「うわぁ、ありがとうございます! でも……ここで?」
「後詰だろうが何だろうが、腹が減っては戦はできぬですよぅ」
ハナは胃袋からシャンカラの気持ちを掴むために、料理を作ることを是としていた。
食事の話を始めると、時間経過が分かりづらいこの場所でも、腹が減ってくるものだった。
メイムはシャンカラと距離を置くラカや、マッシュに相好を崩すラカをPDAの機能を使い写す。後日、ラカのペットのモニに見せるためらしい。
本当はマッシュを抱き喜んでいるところを撮りたかったが、そもそもマッシュが抱き上げられることをよしとしなかった。
「マッシュ、ご苦労様」
『迷惑を掛けてしまったでち』
「そんなことないよー。だって、どこにいたってあいつらは来るんだし、見てきたからこそ、早く退治できて、道中が安全になったんだよ」
メイムはマッシュをねぎらう。
「ラカさんとマッシュを撮るよ。せっかくだからムービーモードで」
メイムはPDAの撮影を続行する。
マッシュはそれが何か分からないため、じっと見つめる。そして、得体の知れない物体と気づいて、ラカの後ろに隠れた。
「ふふっ」
この映像もどこかで役に立つだろう。記録、だから。
マリィアはマッシュの心配をしていたのでそのことを告げた。
「それに、ラカ、今回は前衛がそろっていたんだから、そんなに突撃しなくてもよかったのに」
ラカは頬を赤くしてそっぽを向いた。
「マッシュって何が好物なのかしらね? ジャーキーやナッツならすぐに用意できるし、簡単リクエストなら直ぐ答えられると思うのだけど」
戦闘の時の厳しさは消え、マッシュを見る目は可愛い動物を見るそれだった。
『肉! ……そういえば……食べたのいつだろう……』
困惑するマッシュに、マリィアはジャーキーをちぎってから見せる。
マッシュはクンクンは激しく匂いを嗅ぎ、口に含んだ。
マッシュは突然、マリィアとラカの周りを走り回る。
「どうしたの?」
マリィアの問いかけにマッシュは止まる。そして、口を開けた。牙に真っ直ぐ刺さったジャーキーがつかえ棒のようになっていたのだった。
「これは大変ね」
マリィアは外してやった。すると、マッシュはホッとした様子を見せ、毛繕いを始めた。
木綿花がやってきて、偵察をするなら高いところから見るといいという提案に従い、マッシュは肩に載せてもらう。それをラカがうらやましそうに見つめている。
「……二人とも実年齢より下よね……」
マリィアは微笑ましく眺めていた。
「マッシュさんも無事でよかったです」
智里は楽しそうにしているマッシュを見ると守れたとわかり安堵する。
「にしても、一気に砕けた雰囲気が漂うなぁ……」
トリプルJの言葉に、智里はうなずく。
「緊張ばかりも良くないですよね」
「まあ、そうだな。しばらく様子は見ようか」
智里の言葉に今度はトリプルJが同意を示した。
穏やかな時間が続くことを祈りたくなる。
一つ戦いが終わったが何があるか分からないため、しばらく、ここでの待機は続くのだった。
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ドラゴンとビリビリ ヴォーイ・スマシェストヴィエ(ka1613) 人間(クリムゾンウェスト)|27才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2019/08/09 03:56:03 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/08/07 07:35:17 |