【アルカナ】まだ見えぬ未来へ

マスター:桐咲鈴華

シナリオ形態
ショート
難易度
易しい
オプション
参加費
1,500
参加制限
-
参加人数
3~12人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2019/08/28 07:30
完成日
2019/09/03 14:31

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栗山チオ

オープニング

「…………」
 エフィーリア・タロッキは、穏やかな風のそよぐ窓辺にて空を眺めていた。カーテンと共に被ったヴェールが風に揺れ、降り注ぐ柔らかな日差しに目を細めながら、揺蕩う浮雲達の行末に想いを馳せている。
「本当に、終わったのですね」
 エフィーリアは瞳を伏せ、こみ上げる安堵を噛み締めていた。
 ハンター達の尽力で邪神は討伐され、世界中を覆っていた悪意の暗雲は消え去った。多くの戦没者を出し、世界の各地は破壊されていったが……それでも、戦いの末に平穏を勝ち取れたのだ。戦いの果てに報告書を読み、無事に戻って来てくれたハンター達の名前を目にしたエフィーリアは、安堵のあまりへたり込んだ事すらあったのだった。

 あれから、エフィーリアは『アルカナ』の事について考えていた。
 邪神の復活に呼応するかのように目を覚ました『世界』のアルカナとの戦いは、まさにハンター達の内面に抱える己が世界、即ち絶望との対峙であった。幸いにもハンター達の多くは絶望を乗り越え、世界の映し身を打倒したことによって『世界』の能力は削減されていき、遂に討滅に成功した。
 かの能力が全てのアルカナの始まりであり、多くの歪虚群を生み出した事は疑いようもない。だが、その発端を辿るならば、それこそが悲劇の末に生まれてしまった能力だと思わずにはいられない。
(……もし、邪神討伐の戦いで、あなたが死んでしまっていたなら……私は……どうしたのでしょうね)
 考えずにはいられなかった。エフィーリアにとって大切なあの人が、もし戦いの末に帰らぬ人となってしまったらば。かつて『世界』が願ったように、絶望の果てに歪んだ望みを抱かなかったのかと……。
 エフィーリアは考える。戦いの終わった今ですら、この世界には多くの絶望が犇めいている。人の心を砕き、生き方すらも捻じ曲げてしまう悲劇。先の戦いの結果にエフィーリアは安堵した反面、大切な者を喪った人たちもまた数多く居る事実を噛み締めていた。

 そんなエフィーリアは、伏せた瞳を開き、空をまた仰ぐ。その瞳には一抹の迷いはあれど、確かな決意が宿る色を秘めていた。
「……だからこそ、示さねばならないのです。私は、あの人達が願った世界の尊さを守ると決めたのですから」
 ならば、そんな者たちの為に。今の自分に出来る事は何かと。エフィーリアは部屋の外へ歩み出していた。



 そんなエフィーリアの安堵から少し経った現在。タロッキ族が守ってきた封印は今や消え失せ、一族が守り続けて来た伝承も最早無用のものとなった。しかし、彼らの受け継いできた信仰や文化は簡単に変わるものではない。急激な状況の変化を前に、信仰の篤い者ほど困惑を覚えていた。
 しかし、そんな混乱の渦中にあったタロッキ族を牽引したのがエフィーリアだった。エフィーリアはタロッキの信仰、即ち『英雄』の遺した意志を、今後は正しい形で受け継ぐ事を部族の者たちに提案したのだった。

 英雄の遺したものは、希望と絶望。
 かつての英雄は仲間を喪い、心を喪い、そして絶望の果てに没した。それでも未来を願い、いずれ来る希望を信じたが故に、今の平和が守られたのだと。
 偶像たる英雄を信ずるのではなく、『人』として世界を生きていた英雄の想いを尊ぶ、新たな信仰。その提案は意外にも快く部族の皆に受け入れられ、部族全体が変革に向けて動こうとしていた。
 エフィーリアの進言は勿論だったが、何よりも、部族の殆どがハンター達の戦いを間近で見てきた事が大きかった。脅威に立ち向かい、希望を示して見せた彼らこそ、新時代の英雄に相応しいと称える者すら居たほどだった。

(英雄……ですか、ふふっ。私としても誇らしいですが、当の本人達が聞いたら困ってしまいそうですね……)

 そんな集落の様子を、エフィーリアは穏やかな笑顔で見守っていた。人の生き方や想いは、簡単に変わるものではない。けれど、こうして英雄の心に触れ、ハンター達の戦いに心動かされ、変わろうと尽力する想いがある限り、私達はきっと大丈夫だと胸を張って言えるからだ。
(でも……これで終わりじゃない。他にも、私に……私達に、出来る事は……)
「エフィーリアよ」
「あ……族長。こんにちは、どうかしましたか?」
 そんなエフィーリアに話しかけたのは、タロッキ族の族長、ローテス・タロッキだ。彼はエフィーリアの返しに、ほっほと穏やかな笑い声で応えてみせた。
「いやなに、歳は取るものだと思ってな。私の代で部族の悲願が成就し、皆が新たな生き方を探す……このような光景を目にすることができるとは。それもこれも、君達のお陰だろうな」
「いえ、私はそんな……本当に、ハンターの皆様のお陰です」
「ああ、もちろんだ。だが、英雄の抱えていた悲しみを受け、それも未来へ繋ごうとしている。それは紛れもなく君の想いであり、それに同意する者が居るからこそ、こうして部族が変わろうとしているのだよ」
 ローテスの言葉にエフィーリアは面映い想いを抱きながらも、ローテスの言葉に頷いて見せた。
「……ええ、彼らの願っていた未来に、希望を示す為に。私のやれる事を精一杯、やってみようと」
「うむ、その言葉こそ、これからを担う者に相応しいかもしれんな」
 頭に疑問符を浮かべるエフィーリアに、ローテスは提案する。

「エフィーリア。私は君を、次期族長に推したいと考えている」
「えっ……!?」

 驚くエフィーリアを前に、ローテスは続ける。
「伝承を守り、部族の総意を代弁するしかなかったお飾りの族長よりも、君のように新たな時代を臨む者にこそ、私は相応しいと思っている……どうだろうか。今や部族の中にも、反対するものは少なかろう」
「わ、私が……でも……」

 あわあわと慌てるエフィーリアの様子を、ローテスは穏やかに見つめている。
「焦る必要はない。ゆっくり考えなさい。一人で決められないというのならば、気のおけない友と言葉を交わしてみるのもいいだろう。幸いにも、間もなく占星祭が控えている。世話になったハンター達も是非招待したいと思っていたところだ」
 占星祭は、タロッキの伝統的な祭りだ。他部族やハンター達との交流も増えてきた昨今では、タロッキ独自の食文化や芸能を用いた交流という側面も強くなっている。本来はかつての英霊を讃え、吉凶を占いながらその御霊を祀る催しであったが、先の『世界』討伐を祝う為にローテスが時期を早めて催したのだという。

「この祭りの意味も、今後は世代の移り変わりと共に変わっていくだろう。君のすべきこと、したいこと、向き合うこと……全てを決めたなら、また私に聞かせてくれ」
 ローテスはそう言って。思い悩むエフィーリアに踵を返し、集落の中心に戻っていった。

(私の、すべきこと……したいこと……向き合う、こと……)

 エフィーリアは、もう一度空を仰ぐ。澄み渡る空に、自分の想いを求めるかのように。

リプレイ本文

 タロッキ族は普段は北の険しい山々の中で質素な暮らしをしている。しかし、そんな部族であっても日々の節目には祭り事はあるもので、そういった日には思い切って贅沢な催しをし、今を生きる事への感謝や祈りを現すのだ。此度開催される『占星祭』もその一環だ。とはいえ、部族全体の信仰の在り方が揺らいでいる今は、これまでのハンター達の戦いを労う意味の方が大きかった。
エフィーリアは祭りの只中にある集落の中を歩く。新たな信仰を提示した身の上としては、その信仰の上に成り立っているこのお祭りに複雑な感情を抱いている者がいないかと不安だったが、行き交う人々の晴れやかな表情を見ていると、次第にその不安は薄れ、心に温かいものが積もってゆくのを感じる。
(来てくれた皆さんも、楽しんで頂けているでしょうか……)


 美しい銀髪を靡かせながら、北方の寒空にも負けない暖かな熱気沸き立つ祭りの空気を肌に感じて、サフィーア(ka6909)は出店の前で食べ物を見ている。
「これは何かしら……?」
「ああ、これは木の実のキッシュだよ。一ついかがかな?」
 曰く、どれもがタロッキの集落で調達できるものらしい。サフィーアは「いただくわ」と頷いてキッシュを受け取る。食べやすいように切り取られたキッシュからは、生地の隙間からとろりとチーズがこぼれそうになっている。つい反射的に頬張るサフィーアを、店主は嬉しそうに見ていた。
「あ、ふ……」
「はは、焼き立てだから熱ぃよな。ほれ、ミルクだ。ゆっくり食いな」
 反射的な行動で、つい間の抜けた事をしてしまった事が恥ずかしかったのか、サフィーアは―他人には殆ど違いが分からないだろうが―ほんのり顔を赤らめながら、店主と目を合わせないようにミルクのカップを受け取る。ふぅ、ふぅと息を吹きかけて冷ましながら、今度は小さく齧っていく。木の実の食感に、チーズのまろやかさ。冬の野菜の美味しさが凝縮されたキッシュは絶品であった。
「美味しいわ。どうやって作ってるのかしら?作り方を聞いても良いかしら」
「お安い御用さ。木の実とほうれん草、それから干し葡萄を用意してだな、味付けにチーズを……」

 他にも色々な料理を目にし、その度に美味しさと製法に舌を巻く。寒冷地に属するタロッキだが、そんな中でも工夫を重ねて培われたものがあった。険しい環境でなければ思いつかないような製法や食材の組み合わせに、サフィーアは感心の連続だった。
 次にサフィーアが目にしたのは、タロッキの舞踊。占星祭の中心ともいえるそれは訪問者一人一人の為に舞われる特殊な儀式で、巫女の纏ったヴェールの煌めきを天の川に見立て、幸運の暗示を示すのだそうだ。
「……」
 これもまた、サフィーアにとって物珍しいものだった。舞という文化があることは知っていたが、それを占いに結びつける発想には至らない。踊りは決して激しいものではなく、まるで山々を流れる静かな水のように。光を浴びて煌めくヴェールが廻り、円を描くように翻る。その一つでさえ美しい舞は見る度に形を変えてゆく。曰く、タロッキ流の『型』はあるようだが、占う内容に応じて細かく振り付けを変えているのだという。サフィーアは次々に立ち代わる訪問者を眺めながら、その舞をじっと観察した。人々の工夫。環境が、伝統が、信仰が織り成す集大成。料理も舞も、この場所で人々が創り出した文化であり、人の生きてきた足跡。サフィーアはそんなものを作り出す人間を尊く思いながら、先の戦いに想いを馳せる。
 アルカナとの戦いも、邪神との戦いも終わった。戦いの為に産み落とされた己の力は不要になった訳ではないが、それでも以前と比べて必要性が薄くなる事は確実だろう。ともすれば、自分の存在もまた、世界の在り方に応じて変わっていくのだろうか。
タロッキの文化に触れ、人が作り出すものの数々を見て。環境に応じて変じてゆくのだとすれば、多くの戦いに触れ、多くの人々の心に触れ……これから平和になっていく世界に触れて、自分はどう変わるのか……。
「……いいえ、きっと……もう、変わり始めているんだわ」
 先の事を思い出す。店主から受け取ったキッシュの熱さを、舌で感じた美味しさを。そんな戦いとは無縁の事柄に、『興味を覚えた自分』を。人の持つ非効率な部分。感情の動きや、思考の動き。昔の自分なら余計なものと断じるであろう事を、今は自ら進んで行っている。サフィーアはそんな自己を認識して、されど、悪い感情は抱かない。きっとこれが、良い方向へ自分が変わっていってるんだと、根拠もなく確信しているからだ。
「……そうね、もう暫く……お祭りを”楽しみ”ましょうか」
 サフィーア自身、意識もしていなかっただろうが、後にサフィーアを占ったタロッキの巫女はこう語る。その時彼女は、とても穏やかに笑っていたのだと。


 サフィーアの見ていた占い参加者の中には、アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)の姿もあった。彼女もまた、戦いの疲れを癒やす為に祭りへやってきたのだった。
(やはり祭りはいいものだな。住まう人々の活力を五感で感じられる)
 先程口にしたぼたん鍋を思い返す。たっぷりと旨味が染み出した出汁で煮込まれた野菜、コクのある味わいの猪肉は絶品で、集落に来るまでに冷えた身体を温めてくれた。
(自然の恵みの味か、とても美味しかったな。戦いの後だからこそ、より感慨深いものがあるな……)
 こうした人の営みに身を投じていると、守ったものの尊さを実感できる。遠くの昔、剣を取ったあの日を思い返す。力及ばずに、手の届かなかった戦いを。多くの勝利を収めてきたアルトは、同時に幾度も無念を重ねてきた。だが……。
(此度は違う。今度こそ、守り通す事ができたんだ)
 人知れず想いを噛みしめるアルトだったが、そうしている間に占いの順番が回ってきた。舞踊による占いをするにあたり、巫女はまず占われる側に占って欲しい事柄について尋ねるのだが、特に具体的な指針がない場合は未来の吉凶を占う為の様式に則るらしい。
「では、過去と未来を思い浮かべて下さい。過去と聞き、あなたが思い浮かべる情景や人物。未来と聞き、あなたが思いを馳せる、理想や現実……。曖昧な想像でも構いません。思い描きながら、この手の中の星達に祈りを捧げて下さい」
 巫女はそう言って、細やかな輝きを放つヴェールをアルトに掲げてみせる。アルトは、かつての敵達に語りかけるように想いを馳せる。絶望の中で歪んでしまい、それでも未来を願った者たち……『アルカナ』へと。
(『恋人』……世界は絶望を払い、輪廻はこれからも続いてゆく。願わくば、君たちが愛で満たされた世で、また生まれますように)
 戦いの中で得た答えを伝えるように、アルトは祈る。
(『皇帝』……あの時言った通り、私は神を斬り、未来を掴み取った。あなたの憂いは、これから降り積もってゆく人の小さな幸福で埋められてゆくだろう)
 彼らの生は絶望で塗り潰されていたが、それでもいつか来る希望を信じていた。そんな彼らに手向けるように、アルトは祈る。
(『魔術師』……人は、進歩したぞ。絶望の化身であった邪神すらも退けるほどに。多くの人々が、想いを束ね……遂に、絶望そのものを乗り越えたんだ)
 彼らへの祈り。そして、『魔術師』との戦いを思い返しながら、未来へと思いを馳せる。
(なあ、『魔術師』。人は、どこまで行けると思う?世界を救うまでに至った人の想いに、果てはあるのだろうか?)
 彼に説いてみせた、人の可能性。それはアルトにすら予想もつかない程に大きなものとなり、世界の命運をも動かしてみせた。
(どこまで目に出来るかは分からないが、私も、これからも歩み続けていこうと思うよ)
 祈りを済ませた事を巫女に告げると、巫女は舞う。アルトの祈りは決して口には出していなかったにも関わらず、その舞はどこか、彼らの事を思い出すかのような不思議な動きをしていた。キラキラときらめくヴェールが映し出す未来を遠目に見るように目を細めた巫女は、やがて舞を終えて一礼すると、アルトにこう告げた。
「貴女に指し示された暗示は、『伝承』。と出ました。これから先、貴女は何かを語り継ぎ、教授していく……どのようなものが伝えられていくかは分かりませんが、貴女の齎したものが、確かに未来へと伝わってゆくと……そういった結果と相成りました」
 アルトは驚き、そして、腑に落ちたように顔を綻ばせてみせた。
「ありがとう。私にも思う所のある結果となったようで、驚いたよ」
「いえいえ、”剣の英雄”様のお役に立てて、私も嬉しいです」
 聞き慣れない単語を聞き返すと、巫女は「あらっ」と口を覆う。
「すみません、貴女の事は集落でも噂になってて、つい。アルカナとの戦いをエフィーリア伝いに聞いた集落の皆の間では、貴女の事をそう呼んでる方が多くて。絶望に立ち向かった、新たな英雄……と」
 どうやら本人の意図してない所で讃えられていたらしく、アルトは少しのくすぐったさと共に笑ってみせた。
「そうか……かつての英雄だけのものであった名で呼ばれるとは、面映いものだな」
 自分は、何を齎せるだろうか。何を遺せるだろうか。今は未来は見えないが、それでも。自分の存在が。誰かに良いものを残せたのだと、アルトは感じていた。。


鞍馬 真(ka5819)は、祭りに彩られた集落を見て回る。小さな集落だが、お祭りは予想に反して賑やかだった。人々の笑い声や祭囃しの華やかさが、素朴ながらも活力を感じさせる。
(いいな。こういうのは好きだ。昔の私も、こういうのを見たことがあるのかな……)
リアルブルーの北方民族を思わせる文化は、転移前の記憶がない真にとってもどこか懐かしく、暖かな雰囲気を覚えるものだった。そんな真の前に、ふわりと美味しそうな香りが漂う。視線をそちらに向ければ、出店の一つがホットドッグを販売しているのが見えた。聞けば、鹿肉を自家製のパンで挟んでいるのだという。
「うん、美味そうだ。一つ貰えるかな?」
 売り子の礼儀正しい返事を受けながら、真は温かいパンを受け取った。一口齧れば、予想に反して柔らかなパンと、さっぱりとした味わいの鹿肉が一緒に挟まれていたソースと共に口の中で溶け合う。
(へぇ、鹿肉って初めて食べるけど、美味いな)
新たに出会った文化、新たに口にした味に舌鼓を打ちながら、真は思わず表情を綻ばせる。
細めた目が捉えたのは祭りを祝う晴れやかな人々の顔。真はそれを尊いと思いながら、同時に一抹の不安を覚えていたのだった。
(世界は平和になった……けど、困ったな、何をしていいか思いつかないや……)
 真は考える。死に場所を求めるかのように休む間もなく戦い続けてきた真にとって、訪れた平和を前にどうしていいか分からないでいた。未来に目を向けていなかった自分を自嘲気味に省みていたところに、エフィーリアが近づいてきた。
「こんにちは、真様……来て下さって、ありがとうございます」
「ああ、エフィーリアさん。こちらこそ招待に感謝するよ。族長に推薦されたんだってね。すごいじゃないか」
「ええ、ありがとうございます。……とはいえ、私に務まるのかどうか……」
 曰く、族長として推薦されたことは光栄に思っているものの、人を指導した事がない事を不安に思っているようだった。
「大変な役目だと思うし、重圧もあると思うけれど……エフィーリアさんがやりたいと思えるなら、素直にその心に従うのが良いんじゃないかな」
「やりたいと、思えるなら……ですか」
「ああ。できるかどうかよりも、自分の心がどこを向いてるかが大切だと私は思うな。……なんて、この先を決めかねてる私が言う事じゃないかもしれないけど」
 苦笑混じりに真は言う。そんな様子にエフィーリアは首を傾げながら言う。
「真様も……これから先を悩んでおられるのですか?」
「ああ、うん。戦う以外の事なんて、ちっとも考えた事がなかったからさ」
 何処か寂しげな真の目の色を察してか、エフィーリアは少し目を伏せる。そして、ゆっくりと目を開き、告げる。
「真様は、私達と一緒なのですね」
 エフィーリアからの思わぬ言葉に、真は目を丸くする。
「私達もまた、守り続けてきた使命から解き放たれ……どうして良いか分からないでいます。……そんな私達に、真様は『やりたいと思える心が大事』と伝えてくれた」
 エフィーリアは、真に向き直って言う。
「ならばきっとそれは、真様自身に対する答えでもあると思うのです。……先の戦いを乗り越えられた真様は、きっと……心の何処かに、それを持っているのではないでしょうか?」
 言われて、真は『世界』との戦いで抱いた心を思い出す。空虚な自分を、それでも大切に思ってくれる人の為に戦いたい。その想いの強さが、『世界』の絶望に打ち勝った事を。
「はは、アドバイスするつもりが、こっちが助言を貰っちゃったね。どうもありがとう」
「いいえ……真様とのお話で、私も自分の気持ちを整理する事が出来ました。こちらこそ、ありがとうございますね」
 エフィーリアは一礼し、楽しんで下さいと真の元を後にする。真は今一度、人々の笑顔を瞳に映した。
(……したいこと、か。そうか。……『世界』との戦いで願ったこの想いは、他ならぬ、私の……)
 真は、これからも迷い続けるだろう。しかし、『世界』の戦いで抱いた、空虚さえも自分のものと叫んだ自分の心は、紛れもない真実だった。
「ひとまず帰ったら、話しに行ってみようかな。この世界で出会えた、大切な人達に」
 真は、自分のこれからを占って貰えるよう、巫女に願った。示された暗示は『隣人』らしい。真は占いの結果に頷きながら、今はお祭りを心ゆくまで楽しもうと決めたのだった。


 真と別れたエフィーリアが集落を歩いている。食べ物の屋台が並ぶ様は、規模こそ小さくともタロッキの受け継いできた文化であり、今もなお、そんな営みが受け継がれ続けていることがエフィーリアにとっては嬉しかった。
「……あら、あれは」
 そんな中、屋台に隣接する大きな家屋。祭り中には調理場として使われているそこで、見慣れた金色の髪が忙しなく揺れているのを目にする。エフィーリアは調理場の敷居を跨ぎ、親しげに声をかけた。
「イスカ、来て下さっていたのですね。何をされているのですか?」
「あっ、エフィ! ふふ、今雉鍋を作らせてもらってるの」
Uisca Amhran(ka0754)はエフィーリアに気づくと笑顔で応えてくれた。彼女の傍らには、ぐつぐつと鳥の肉が野菜と共に煮込まれた鍋が食欲をそそる香りを漂わせている。
「確か、イスカの部族の伝統の料理なのでしたか?」
「うんっ。私の部族でも、ハレの日にしか食べない料理で、他の部族の人に振る舞うのは私達の中でも一番のおもてなしなんだ。喜んで貰えたら嬉しいな」
 Uiscaは普段は慎ましやかな言葉遣いをする礼儀正しい巫女なのだが、エフィーリアに対しては年頃の少女らしく砕けた口調になっていた。気の置けない友人として見ていてくれるのだという嬉しさを噛み締め、エフィーリアは微笑む。
「ふふ……それは光栄ですね、では……」
 エフィーリアは袖をまくり、調理場の者に断りを入れて自分も台所についた。
「エフィ?」
「私もイスカをおもてなししたいです。それに……」
 隣に立つUiscaに、エフィーリアはやや照れくさそうに微笑みかける。
「……その、折角の機会ですから。友達と一緒に料理をしたいなと思って……ね?」
 その様子に、Uiscaもまた笑顔で応えてみせる。
「うんっ! 私もエフィの料理、食べてみたいな!」
「ふふっ、任せて下さい」
 そこには、部族や巫女、ハンターなどといった隔たりはない。ただ、二人の仲の良い友達が共にご飯を作っているだけだった。

 暫く後、二人はお互いの作った料理をそれぞれ交換しあって堪能した。エフィーリアは雉鍋の、たっぷり野菜の旨味が染み込んだ雉肉を。Uiscaはなんとローストチキンのような製法をとった兎肉をエフィーリアから受け取り、驚きつつも喜んで味わった。二人は今、集落のベンチで二人座りなあら、空を眺めている。
「はぁ……暖かくて美味しいかったです。体の芯より温まりました」
「エフィこそ、こんな料理が出来るなんて思わなかったよ。確かリアルブルーの料理だよね?」
「はい、以前ある方に教えて貰って。集落で取れるもので代用しながら作ってみたんです」
「そうなんだ。エフィも色んな事があったんだね」
「ええ……とても、色々な事がありました」
 エフィーリアは空を見上げる。空をゆく雲は少なく、晴れ晴れしい空模様に声を溶かすように。その瞳が迷いの色を含んでいる事を察し、Uiscaは語り始めた。
「エフィ、私ね、ある組織を立ち上げようとしてるの。レオに聞いたんだけど、リアルブルーには赤い十字を掲げる支援組織があるんだって」
 組織を立ち上げる、という言葉にエフィーリアは驚き、思わずUiscaの方を向いた。彼女もエフィーリアを視線を合わせ、言葉を続ける。
「本当に困ってる人は、人知れず助けを待ってると思う。そんな人達を、助ける仕事をしたいって思ってるんだ」
「それは……実現すれば、どれほどの……」
「うん、だから、やりたいんだ。英雄と呼ばれる人たちだって絶望を抱える事を、アルカナとの戦いで痛感したから……巫女っていう立場に囚われるだけじゃなくて、自分のやりたいと思った事を胸に進んでいきたい。だから、エフィも、自分のしたいと思った事を、やっていけばいいと思うな」
 Uiscaは穏やかながら、しかし芯の強さを感じる声で宣言してみせる。『世界』の戦いでもあったように、彼女は自分の心のままに誰かを助けたいと思っている。それがエフィーリアにはとても眩しくて、同時に誇らしく思った。
「ふふ、真様にも同じ事を言われました。やりたい事……ええ、あなたがその為に邁進するならば……私も、頑張らねばいけませんね」
「うん、エフィならきっと大丈夫。一緒に、まだ世界に根付く絶望に立ち向かって行こう?」
 Uiscaは手を差し出す。エフィーリアはそれに応え、硬い握手を交わした。お互いの在り方を尊び、友の歩む道を心より激励する為に。


 夜が近づく。雉鍋を他の人にも振る舞うと言ったUiscaと別れたエフィーリアは、やや祭りの喧騒とは離れた場所を歩いていた。案の定、そこにはシェリル・マイヤーズ(ka0509)がベンチに座っており、エフィーリアの気配に気づいて振り向いた。
「こんばんは。シェリル様」
「ん……エフィーリア……こんばんは」
 微笑みと同時にかけられた言葉は優しげであったが、声色に困惑の色が混じっていた事をエフィーリアが察する。やや視線を下に落とすと、シェリルの腕の中には大量の食べ物が抱えられていたのを目にする。
「……歩いてたら、たくさん、もらっちゃって……いいの、かな……」
 普段の達観したイメージに押されがちだが、実際のシェリルは背丈の小さな女の子だ。お祭りを一人歩いていて、あれこれと貰ってしまったらしい。エフィーリアはくすくすと微笑ましく笑いながら、隣に座った。
「いいんですよ。むしろ我々としては、シェリル様のような方にこそ楽しんで頂きたいんですから」
「……うん、楽しい、よ。ちょっと前からだと、考えられなかったくらい」
 以前のシェリルならば、祭りは遠巻きに眺めるばかりで、そこに自分が混じるような事はなかっただろう。店の立ち並ぶ通りを歩き、多くの人たちと交流した事が伺え、エフィーリアは微笑む。
「……エフィーリア、占いはもう、した?」
「占い……ですか? いえ、まだですが……」
 シェリルは手元の食べ物に少しずつ口をつけながら、エフィーリアに問いかける。
「よかったら……一緒に占ってもらわない?」 
「ええ、構いませんよ。一体何を占ってもらうのです?」
 その問いに、シェリルは首をこてっと傾げながら、珍しく悪戯っぽい微笑みと共に言う。
「エフィーリアとエニアのこれから、とかね?」
「っ」
 予想だにしていなかった言葉に、エフィーリアはかぁっと赤くなる。シェリルはその様子に、くすくすと笑う。
「……やっぱり、そうなんだ?」
「い、いつから……気づいておられて……?」
 自分よりも年上のエフィーリアが、たった一言で慌てふためく様子がなんだかおかしくて、シェリルはより笑顔になる。
「『恋人』を送り出してあげたときから、かな。あの頃から……ふたりの間の空気が、なんだか、ぽかぽかして……ね?」
「あっ、うぅぅ」
 図星を言い当てられたエフィーリアは更に赤くなる。エフィーリア自身も、彼を意識しだしたのはその頃からだ。
「……エニアなら、さっきまで舞を見てたけど、暫くしてから一人で、裏山の方に歩いて行ったから。今は、多分一人なんじゃないかな」
「えっ……」
「……エフィーリアも、望む未来を……自分で掴んで、ね?」
 シェリルの微笑みは優しさに満ちていた。彼女はアルカナとの戦いや皆との触れ合いの中で、きっと答えを見つけたのだろう。そんな彼女が、自分の背中を押してくれた。エフィーリアは、心の中にある感情が沸き立つのを感じた。
「……ありがとうございます、シェリル様。……行ってきますね」
「うんっ。がんばって、ね」
 エフィーリアは立ち上がりシェリルに一礼すると、早足に裏山へと駆けていった。シェリルは手を振って見送ると、改めて空を見上げる。空は少しずつ藍に染まり、遠くの空の朱と混ぜた間に、小さく星がきらめき始めていた。

「……確かに、セカイは悲劇でできている」
 シェリルは座ったまま、ぽつりと呟いた。
「でも、ちゃんとそこには、希望や、温もりが……。あんな風に、誰かを好きになれる、愛があるって事を、私はもう知ってる」
『貴女が言うと、重みが違いますな』
 背中から声が聞こえる。誰かが背後で、ベンチに背を預けている気配を感じる。だが、シェリルは振り返りはしない。
『貴女もまた、始まりは絶望であった筈。しかし貴女はそれを飲み干し、あろうことか自らの一部とした。どれ程度肝を抜かされた事やら』
「……うん、絶望も、私の一つだから」
『思い知らされるとはこの事でしょう。我々には成し得なかった事を、貴女は成し遂げた。……あの人が願った希望はここにあると、私は知る事ができたのですから』
 互いに、その姿を見もせず、振り返らないままに言葉を交わし合う。
「……今では、こうして普通に話せる自分に驚いてる。……アルカナは、たくさんの事を教えてくれた。もう会うことはないけど、大切なモノはずっと……胸にあるから」
『……ええ、その胸に我々の事を抱いていてくれたならば本懐です。永く、永く。道化であり続けた甲斐もあるというもの』
 その声に切なる想いが込められているのをシェリルは感じとる。
『さて、宴も酣。私はこの辺りで。歪虚である私の声を聞いて下さる方が居て、助かりました』
「……また会える?」
 シェリルの問いかけに、背後の気配は答えない。少し経ち、「くくっ」と小さな笑い声を最後に、背後の気配は消えた。
「……」
 シェリルの手には血のような色をした飴玉が握られていた。シェリルはそれをひょいっと口の中に放り込み、舌で転がす。
「……ふふっ」
 その口の中で広がる、優しく甘い、ざくろの味を。シェリルは答えとして受け取った。


 祭りを一望できる小高い崖の上に、十色 エニア(ka0370)はいた。夜の帳が降りてもなお、集落は眩いほどの光が溢れている。そこから視線を上げ、北方の峻険な山々と、その上に広がる星空を順に見上げてゆく。空には無数の光が瞬いていて、地上の灯にも負けないほどに明るかった。エニアはそんな空を見上げながら、これまでを思い出していた。
(結局……私は……あの頃から、何か変わってるのかな……)
「エニア、ここにいたんですね」
 背後からの声に振り向けば、そこにはエフィーリアが立っていた。
「エフィーリア? どうしてここに?」
「いえ……一人でこちらに来られたと聞きましたので」
 エフィーリアはゆっくりと歩き、エニアの方へ近寄ってくる。
「……ここ、いい場所ですよね。集落と、その向こうが一望できる場所なんですよ。まさかエニアが見つけているとは思わなかったですが」
「うん、いい場所だね。偶然見つけたんだけど……エフィーリアにとってもお気に入りだったんだ、なんだか嬉しいな」
 エニアの何気ない言葉に、エフィーリアはどきりとする。エニアの紡ぐ言葉に込められた意味を紐解く度に、内側に込められた想いが胸の中で弾けるように。
「……隣、いいですか?」
「うん、どうぞ」
 おずおずとエフィーリアが切り出した申し出を、エニアは快く受ける。隣に腰を下ろすと、ふと、エニアが空を見上げながら呟く。
「思えば、色んな事があったよね~」
「……ええ。色んな事がありました」
 改めて、これまでを思い出す。共に戦った時の事や、一緒に過ごした日々を。隣にいる人の事を想う度に、相手との思い出が次々と巡ってゆく。より鮮明に、より暖かに。そしてそれは、エニアも同じだった。
「って言っても、わたしはそこまで活躍できたようには思えないんだけどね~……ひょっとしたら、居なくたって変わらなかったんじゃ、って……」
「そんなことはありません!」
 エフィーリアがいつになく珍しい剣幕で乗り出してくる。ぐっと近づいた顔に、エニアはやや驚いた。
「私の事を、一番に助けてくれて……いつも、気にかけて下さって。これまでの日々で、何度も何度も、あなたの存在に、助けられてきました……」
 エフィーリアは思い返す。一番最初にアルカナの戦いに協力してくれたエニアが、今日この日までずっと助けてくれていたことを。優しさや温もりをくれたことを。
「だから……私にとっては、あなたは何者にも代えられない、大切な存在なんです。……居なくてもいい、なんて、言わないで下さい」
「……あはは、ごめんね。つい、気弱になっちゃってた。わたし……こんなに強く想ってもらえてたんだね」
 言われてはっと、エフィーリアは我に返る。身を乗り出してエニアにこれでもかという程顔を近づけている自分の態勢を自覚し、顔を赤くして慌てはじめる。
「すっ、すみませ……私ったら――」
 すぐさま元の態勢に戻ろうとしたエフィーリアの肩を、エニアが掴む。突然の事に驚いたエフィーリアは、真っ赤な顔のまま動けなくなった。

「ありがとう、エフィーリア。わたし、君が好きだ」
「……!」

「わたしに出来る事は、そんなに多くないけど……それでも、許されるなら、君の支えになりたい。君の笑顔が、君の声が。……君という存在が、大好きだから」
 ありったけの想いを、そのまま言葉に乗せるエニア。溢れそうになる想いを受け、エフィーリアは俯く。
「……ずるいです、エニア。……聞いて欲しい事がありましたのに、先に言わないで下さい」
「ふふ……ごめんね? それじゃ、改めて。聞いても、いい?」
 その言葉に、ゆっくりと顔をあげるエフィーリア。その目尻から一筋の涙を流し、万感の想いを込めた言葉を、エフィーリアは紡いだ。

「……私も、大好きです。あなたのことを……愛して、います……」

 その言葉と共に、エフィーリアもエニアを抱擁する。溢れる想いを抑えきれないかのように、しがみつくように。強く、強く。その身を抱きしめた。
「ありがとう、すごく……幸せだよ」
「私もです……エニア……」
 その抱擁に応えるように、エニアもエフィーリアの身体を包むように抱きしめてみせた。二人の鼓動の音が重なり、互いの温もりが二人の身体を行き来する。

 そんな二人の後ろで、大きな爆発音と共に夜空に光が弾ける。赤、黄、白と様々な色に移り変わる、光の花。祭りの最後を飾る花火が打ち上げられ始めた。


 集落の各所で、他のハンター達も打ち上がる花火を見ていた。空に輝く大輪の花が、絶望の闇を裂いて輝く様子を。

「……綺麗、ね」
「奴に見せてやりたいな、きっと驚くだろう」
 サフィーアはその輝きを『美しいと思った』。アルトはその情景を、かつての彼に想いを馳せて。
「エフィ、エニアさん、おめでとうっ」
「ふふっ……二人の嬉しさが、伝わってくる……よ」
 離れていても心を感じ取るように、違う場所にいながら同じ空を見上げているUiscaやシェリルも、エニアとエフィーリアの事を想っていた。


「……エニア、私、族長の推薦を、受けようと思います」
 エフィーリアの隣で手を握りながら、エニアはその決意を聞く。
「皆さんに、私は私のやりたい事をすべきと言われました。……不安は今も沢山ありますけど、それでも、私は……かつての絶望を、未来の希望に繋ぐ為に、頑張りたいと思います」
 握った手を、更に強く握り。エフィーリアはエニアの方を向く。
「……だから、エニア。これからも私の事を、傍で支えて、くれますか――」
 エフィーリアの言葉が終わるのを待たず、口を塞がれる。目の前には、エニアの顔。じんわりとした温もりを唇に感じ、何が起きたかを理解する前に、エニアの顔が離れる。
「……これが答えじゃ、ダメかな?」
「あ……う、も、もうっ」
 エニアの少し照れくさそうな微笑みに、エフィーリアは耳まで真っ赤になった顔を、必死にヴェールで隠そうとしていた。


世界は廻る。運命は巡る。
まるでカードの正逆のように、希望と絶望は次々に入れ替わってゆく。

これからも人は絶望に嘆き、希望に想いを馳せるのだろう。

けれど、絶望に抗い、希望を掴もうとする人がいる限り、世界は繰り返し回ってゆく。
移ろう運命は、これからも人を乗せて未来へと進み続けるだろう。

そこに生きる、全ての人々の願いを乗せて。

依頼結果

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MVP一覧

  • 【ⅩⅧ】また"あした"へ
    十色・T・ エニアka0370

重体一覧

参加者一覧

  • 【ⅩⅧ】また"あした"へ
    十色・T・ エニア(ka0370
    人間(蒼)|15才|男性|魔術師
  • 約束を重ねて
    シェリル・マイヤーズ(ka0509
    人間(蒼)|14才|女性|疾影士
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • その歩みは、ココロと共に
    サフィーア(ka6909
    オートマトン|21才|女性|魔術師

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アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/08/25 14:45:58
アイコン 【相談卓】占星祭へようこそ!
Uisca=S=Amhran(ka0754
エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2019/08/25 14:51:56