お月見会は蒼の月で

マスター:樹シロカ

シナリオ形態
イベント
難易度
やや易しい
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2019/09/13 22:00
完成日
2019/10/03 00:21

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


 同盟領を構成する地域のひとつ、農耕推進地域ジェオルジ。
 その一角にサルヴァトーレ・ロッソの乗員らリアルブルー出身者が移住した、バチャーレという村がある。
 クリムゾンウェストで生きることを選んだ人々は、土地を耕し、作物を植え、精霊を祀り、近隣の村とも日常的に交流するまでになっていた。
 ある日、村の代表であるサイモン・小川(kz0211)が、マリナ・リヴェール(kz0272)を呼び止めた。
「マリナ、ちょっといいかな」
「また何かトラブル?」
 マリナが警戒するのも無理はない。
 この村がある程度の自給自足を達成するまでに、多くの困難があったのだ。
 マリナ個人も辛い経験を乗り越えてきたが、今は精霊のお世話係をするまでにこの世界に馴染んでいる。
「いや、そういう訳じゃなくて。崑崙基地に行かないのかと思ってね」
「え?」
 マリナの表情に戸惑いが浮かぶ。
「この前、ちょっと小耳に挟んだんだよ。オフィスにそういう話が出ているって。一時的にとはいえ、リアルブルーに戻るチャンスじゃないか?」
「それは……」
 マリナが口ごもる。

 月面にある崑崙基地は、少し前まで混乱の中にあった。
 大規模な戦闘が終わっても、日常が戻るまでには色々な問題が残っていた。
 それらが多少は落ち着いた今、ちょっとした慰労会を開きたい。
 よければ世話になったハンター達に参加してほしい……ということだった。

 もちろん、その話はマリナも知っていた。
 だが今回は、敢えて見送ろうと思っていたのだ。
「何か問題でも?」
「自信がなくて」
 サイモンに促され、マリナは自分の迷いを口にする。
「私、もう戻ってこなくなるかもしれないじゃない」
 かつてこの村から、崑崙基地へ戻って行った仲間がいる。マリナもリアルブルーに戻りたいと思っていた。
 だが覚醒者であったために、この土地に残るしかなかったのだ。
 サイモンは首の後ろに手をやり、暫く言葉を探していた。
「……それならそれでいいんじゃないか?」
「良くない。仕事を中途半端で放り出していくことになるのよ!」
「いいか、マリナ。二度と行き来できなくなるわけじゃない。少なくとも今はね」
 サイモンが苦笑いを浮かべる。
「君が放り出したいと思うなら、その程度の仕事だよ。あまり深く考えなくてもいいんじゃないのか?」
 マリナはずっとこの土地で苦労を共にしてきた、同僚でもあり上司でもあるサイモンを、まじまじと見つめた。


 崑崙基地防衛隊のオフィスで、アスタリスク(kz0234)は椅子に身体を預けて天井を仰ぐ。
「お疲れですか、大尉」
 部下のひとりが声をかけてきた。
 アスタリスクは人好きのする、穏やかな笑みを向ける。
「少しね。でもこんな楽しい仕事の疲れなら、すぐに吹き飛ぶよ」
 目の前の画面には、今回の招待に応じてくれたハンターの名が並んでいる。
 東洋の国々では、秋の満月の頃、月を見上げて宴を催すという。
 今回の慰労会はそれになぞらえてみた。
「とはいえ月を見るのではなく、月からクリムゾンウェストを見ることになるんだがね」
 一瞬、画面に並ぶテキストが揺らぐ。
(少し目が疲れているのか。根を詰め過ぎたのかもしれないな)
 だが彼の中で、クリムゾンウェストはもうひとつの故郷と呼んでもいいほどに親しみのある存在になっていた。
 そこで出会った人々、得た経験、全てが大切なもの。
 何らかの形であの星とリアルブルーとを繋ぐことができるなら、中途半端に何も為せないままの自分にも、一つぐらいは誇れる何かができるかもしれない。
 そう思うと、仕事の手も止めたくないというもの。
「とにかく、彼らと約束した慰労会だからね。楽しんでもらえるといいが」
「おまかせください。準備は予定通り、進んでいますから」
「ありがとう、頼りにしているよ」
 アスタリスクは部下にリストを送信した。

リプレイ本文

●華やぐ月
 宴会の光景は、どこの世界も似ている。
 崑崙基地の宴会場も、心づくしの飾りつけで華やいでいた。
 マリィア・バルデス(ka5848)はハンター達を待っていたアスタリスクに、大きな籠を手渡す。
「お招きありがとう。崑崙基地でこんな事してもらえると緊張しちゃうわね、ふふ」
「実は、こちらも緊張しています。お互い無礼講ということで、ご容赦ください」
 アスタリスクはいつも通りの穏やかな笑みで答えた。
「ところで、これは?」
「前の部隊じゃ戦勝会にはかならずこれがあったのよ」
 籠の中身は、パイだ。酒のツマミにもなる主食用のミート入りと、デザートになるダークチェリー入り。
「慰労会って名前でも、実質は戦勝会を兼ねてると思って。どうしてもこれを持込みたかったのよね」
「嬉しいですね。切り分けて並べてもらいましょう」
「アスタリスク様、では私にお任せください」
 その言葉を受けて、フィロ(ka6966)が籠を引き受けた。
 フィロは到着早々にこの会場に入り、テーブルのセッティングなどをこなしている。
 招待客だからと留める崑崙基地のスタッフに、フィロは己の存在意義、誇りをもって奉仕者として活動することを認めさせたのだ。

 フィロが厨房に戻ると、星野 ハナ(ka5852)が顔を上げる。
「もうすぐお料理ができますよぅ」
 ハナは山盛りの肉団子にソースを添えた得意料理の仕上げに入っていた。
 オーブンからもピザがこんがりと焼けるいい匂いが漂ってくる。
「せっかくの慰労会ですからぁ。張り切っちゃいますよぅ」
「何かお手伝いすることがありましたらお申し付けください」
 フィロはそう言いながら、マリィアのパイを並べるトレイを準備する。
 すぐに出せるように並んだ大皿やトレイにはもう、ピンチョスや前菜の数々が綺麗に盛り付けられていた。
 厨房の責任者が料理を楽しそうに眺める。
「助かるよ、クリムゾンウェストの人の好む料理ってわかんないしねえ」
「リアルブルーと同じですよぅ。地方によっていろいろですぅ」
「なるほどなあ」
 ハナはクリムゾンウェスト風、リアルブルー風と、様々な料理を用意した。
 久しぶりに思い切り料理の腕が振るえることが、楽しくてたまらない。
 それもこれも、戦いに区切りがついたからこそなのだ。

 参加者が会場に集まり、お決まりの挨拶がはじまる。
 これが偉い人で、ちょっと長引くのはやはりどこの世界も同じ。
 やがて乾杯となり、一気に空気がほぐれた瞬間に、料理がどっと運び込まれてくる。
 ディーナ・フェルミ(ka5843)は目を輝かせてそれを待ち構えた。
「パーティーが私を呼んでるの、食べて食べて食べ尽くすのー」
 心なしか鼻息も荒く、視線は料理に釘付け。
 リアルブルーの立食パーティーの光景を色々と思い描いて、今日を待っていたのだ。
「ディーナ様、ナフキンはご入用ですか」
 フィロが大真面目な顔で口元にそっとナフキンを差し出す。
「使いますのー。使って遠慮なく食べまくりますのー」
 料理を待ちかねるあまり、ディーナは危うく乙女にあるまじき姿をさらすところだった。

 天王寺茜(ka4080)は辺りを見回し、窓を探す。
「あ、あそこ。開きそうね」
 リアルブルーの出身者なら、今は閉じているシャッターの開く場所も想像がつく。
 テーブルを借りてその上に団子を飾り付けた。
 央崎 遥華(ka5644)が興味津々という表情で、茜の手つきを眺める。
「茜さん、これは?」
「月見団子なの。お月見といったらやっぱりコレよね!」
 餡子に黄粉、みたらしと、付け合わせもならべて、皆が自由に食べられるように準備。
「でもオレ達ってば今、月にいるんだよな!」
 大伴 鈴太郎(ka6016)が笑った。
「あんまり実感はナイけどなあ」
「コロニーだって、普段は宇宙に浮かんでるって忘れるものね」
 茜の目は、窓の向こうのどこか遠くを見やる。
「だな! だいたい惑星も、でっかいだけで宇宙にポツンと浮かんでるのは一緒ってワケだよな」
 壁のモニターを見ると、もうすぐクリムゾンウェストの太陽が崑崙基地の真上を越える。
「この窓から宇宙に浮かぶクリムゾンウェストが見えるんだよね。楽しみ!」
 遥華が待ちきれないように、お団子越しの窓を見上げた。

 神代 誠一(ka2086)はクィーロ・ヴェリル(ka4122)の顔色を密かに窺う。
 気づかないふりをしているが、青ざめた顔に辛そうな気配が見える。
「最近調子悪そうだったのに、酒なんか飲んで大丈夫かー?」
 軽い調子を装い、誠一はクィーロを壁際の椅子へ誘った。
「君は心配性だよね。大丈夫だよ。二日酔いかな」
 クィーロは悪戯っぽく笑って見せる。
 本当は、絶え間なく続く激しい頭痛に悩まされていた。
 確か、本格的な頭痛が始まったのは最終決戦の頃からだ。
 疲労が溜まっているのかとそのままにしていたが、崑崙基地に着いた頃から明らかに酷くなっている。
 だが折角の誠一との遠出に、水を差したくなかったのだ。
「迎え酒といこうか」
「無理はするなよ? なんなら俺がお前の分まで飲んでやるぞ、遠慮はいらん」
「お断りだ」
 気の置けない友人同士のいつもの軽口を交わすうちに、頭痛も紛れてくるだろうとクィーロは思った。

 ラスティ(ka1400)は誠一の様子が気になりつつも、互いに軽く手を振るだけですませた。
 なんとなくだが、会話に割り込んでいくのも野暮だと思ったのだ。
 他にも見知った顔がちらほら見える。皆、いい顔をしていた。
 きっとラスティ自身もいい顔をしているのだろう。
 なんといっても、今日は大事なデートだ。
 大事じゃないデートなどあるのかという話だが、今日は特に、だ。
「アン、何か食べるか? 新しい料理もどんどん出て来るみたいだけど」
 リコ・ブジャルド(ka6450)を、ラスティはアンと呼ぶ。リコもそれを許している。
 互いに大事な相手。けれど、ふたりの間にはもう一つ、越えなければならないハードルがあったのだ。
「そうだなー。シェアして色々食べるか?」
 にやりと笑って見せるリコは、まだラスティの反応を愉しんでいるところなのだ。

 柊羽(ka6811)は見知った顔を見つけては、無事を喜び、杯を交わす。
「おう、お互い無事で何よりだ! あ? ツレ? はっは、美人で羨ましいだろう!」
 その様子をアティエイル(ka0002)は微笑みながら見守っていた。
 というか、目が離せなかった。
「おう! また後でな! ……って!?」
「柊羽、ちゃんと前を見てください。混雑していますから」
 アティエイルは絶妙のタイミングで柊羽の腕を引き、危うく他人とぶつかる寸前で回避させる。
 思えば、不思議な縁だ。
 全てが大雑把で豪快な柊羽は、いつの間にかアティエイルが唯一名前を呼び捨てにする相手となっている。
 けれどそれも、同じ目的の小隊で戦っていたからこそ。
(私は、また……独りになってしまうのか」
 戦いが終わった今、いずれ路は分かれ、散り散りになっていくだろう。
 アティエイルの胸に、鋭い痛みが走った。
 が、その意味を考える暇は与えられなかった。
「おっと!?」
「柊羽、後ろにも気をつけてください。グラスを薙ぎ倒すところでしたよ」
「悪ィ、悪ィ! ん、アティは飲まないのか?」
 笑いながら柊羽が差し出すグラスを、アティエイルは微笑んで受け取った。

 マリィアは会場を見渡す。
 あちらこちらで見知った顔が談笑しているが、探している人物がいない。
 ようやく見つけ、近づくと軽く肩を叩いた。
「マリナ、こんなところにいたのね。今日はあの衣装じゃないの?」
「マリィア!?」
 驚いて振り向いたマリナに、それから一緒に居たトリプルJ(ka6653)にも軽くウィンクしてみせる。
「マニュス様にもこういうの見てほしかったのに。貴女やキアーラ石があれば、マニュス様も何となくこの慰労会の様子を感じ取れそうな気がしたのよね」
 複雑な微笑みを浮かべるマリナの目の前に、ミサンガをつまんで見せる。
 そこには「相手の幸せを願う」キアーラ石が煌めいていた。
「霊験あらたかだったわよ、ふふ。私も彼も、死なずにこの日を迎えられたもの」
「良かった。次のお祭りではしっかりお礼を伝えなきゃ」
 マリナの表情が柔らかくなった。
「で、マリナはどうなの、そこのところは」
「どこ?」
「色々よ」
 マリィアは踵を返し、ひらひらと手を振った。
「私はちょっと哨戒の手伝いに行ってくるわ。折角の宴会だもの、少しずつでも皆に顔を出してもらいたいじゃない?」
「気をつけて! ……彼の為にもね」
 マリナの言葉に、マリィアが振り向いて微笑みを返した。

「どうだ。久しぶりのリアルブルーは」
 ルトガー・レイヴンルフト(ka1847)が問いかけると、マリナは困ったように笑う。
「長い間離れていたのが信じられないぐらい。まだ本当のリアルブルーじゃないのにね」
 マリナはここへ来ることを迷っていた。
 そんな中、ぎりぎりになってトリプルJがバチャーレ村へやって来たのだ。
『ようマリナ、迎えに来たぜ? RBへの渡航リハビリ兼ねて、行かないか、崑崙基地のパーティー?』
 もしトリプルJが半ば強引に連れ出さなければ、まだ迷っていたかもしれない。
 ルトガーに促されるままに、マリナはここで気づいた自分の気持ちを語る。
「マニュス様のこと、少しは繋がってると思ってたのに。ここに来るとなんだか夢だったみたいに、こっちの世界に馴染んでいくのよね」
「義務感で、心が他所にある状態で残っても、それはマニュス様に伝わってしまうだろう」
 ルトガーはサイモンの考えに賛成だった。
 故郷に帰りたいのか、バチャーレ村に残りたいのか。
 この場所に来なければ、マリナはじっくりと考えることができなかっただろう。
「自分の心に嘘をついては、自分も、仲間も傷つけることになる」
「サイモンもたぶん、自分の心に嘘はつけないって言いたかったのね」
 シャッターが下りたままの窓を見つめ、マリナが呟く。
 その肩を、ルトガーは労わるように軽く叩いた。
「本心に耳を傾けて、後悔のないようにな。みんな、マリナの幸せを祈っているし、その選択を責めはしないさ」
「……ありがとう。私もみんなに幸せになってほしいな」
 それゆえに苦しむのは、どういうわけなのか。
 ルトガーは再びマリナの肩を叩き、そっと離れた。

●見届けの月
 格納庫では、ルベーノ・バルバライン(ka6752)が整備兵とささやかな宴会を楽しんでいた。
 以前に訪れたときには、故障した部品を使いまわして新たなユニットを準備するという仕事を共にこなした連中だ。
 ルベーノはそのついでに謎のマシンを組み上げて、廃棄処分がてらに乗り回すという無茶なこともやっていた。
「戦勝会を兼ねているのだろう? ならば大いに飲み食いせねばな、ハッハッハ」
「でもあんた、宴会場のほうに行った方が色々楽しめんじゃねえの?」
「俺はここのほうが楽しいのだ。機械油の匂いも良いアクセントになるぞ、ハッハッハ」
 酔いが回ると、バカ話にも花が咲く。
「任せろ、格闘士は身体が資本だ、どんな爆発を潜り抜けようが無事生還して見せるとも、ハッハッハ」
「いやいや、まずは爆発しねえもん作ってくれよ! 基地に傷をつけたら大目玉だぜ」
 湧き上がる大笑い。
 互いに肩を叩きあい、膝を打ち、平和の中にあることを確かめるように笑いあう。
「賑わってるわね」
 マリィアが追加の料理を差し入れに立ち寄った。
「おお、すまんな。どうだ、こっちで一杯やって行かんか」
 ルベーノの誘いに、マリィアは軽く手を振る。
「哨戒の手伝いよ」
 そこにアスタリスクが顔を出した。
「準備できました。コクピットへお願いします」
「おう、お前にも一言言っておくか」
 ルベーノがグラスを持ち上げて、アスタリスクを呼び止める。
「俺は新型やリミックス機体が大好物でな。お前達が居る間にどんどんああいう依頼を出して欲しいと思っているぞ、ハッハッハ」
「そうですね。この月がリアルブルーに帰るまでには、またお願いしたいですね」

 並んで歩きながら、マリィアはアスタリスクに尋ねた。
「私はRBに戻ったらまた軍に奉職するつもりだけど、貴方はどうするつもりなのかしら」
「私は今が原隊復帰の形になりますね。RBに戻るとすれば、月ごとの帰還になるでしょう」
 アスタリスクがモニタールームに、マリィアが発着場へ向かう。
「悪いわね。途中で抜けさせて」
「いいえ。こちらこそ、慰労会にお越しいただいたのにすみません」
 マリィアが哨戒任務に就くには、R7エクスシアを崑崙の管制システムに接続するための操作が必要だった。
「とりあえず戻ったら改めて。お互い生き延びて、また軍に奉職できることに乾杯しましょうか」
「ええ。是非」
 アスタリスクはモニタールームで、必要な操作を済ませる。
 マリィアの機体は僚機と共に出動していった。
 それを示す光点が、不意に何重にも分裂して、ぼやけて見える。
 アスタリスクは両手で顔を覆うようにして眉間を押さえた。
(……それまでの時間が、我々には……)
 こみ上げるような焦燥を、マリィアには悟らせたくなかった。

 宴会場では控えめなアラーム音が、シャッターが開くことを知らせていた。
 太陽が基地の真上を通過し、クリムゾンウェスト側の光景を見ることができるようになったのだ。
 にぎわっていた一同の間に静寂が訪れる。
 それほどに美しい眺めだった。

「アレが、今オレ達が暮らしてる星かぁ……」
 鈴太郎がため息のように声を漏らした。
 遥華は目は惑星を見つめたまま、茜に語り掛けた。
「茜さん、誘ってくれてありがとう。来てよかった」
「ふふ、そう言ってもらえると嬉しいわ」
 あの星でたくさんの苦しいこと、辛いことを経験した。けれどそれ以上に素晴らしいこともあった。
 例えば、こうして一緒に星を眺める仲間との思い出。
「リンはこれからどうするの?」
 思わず言葉がこぼれ出す。
 これからは皆が、自分の行く末を決めて歩き出さなければならない。
 簡単には再会できない場所に行く人もいるだろう。
 虚空に浮かぶ惑星のように、それぞれが人生という軌道を進んでいくのだ。
「端から決めてたコトだ。オレはブルーに帰る」
 鈴太郎の言葉に迷いはなかった。
「もし、アカネがあの星に残るって決めても、それは同じだ」
 鈴太郎が少し照れくさそうに、茜の肩を小突いた。
「あの星に住むダチや世話ンなった人らと生きる世界が変わっても、結んだ縁や絆まで変わるワケじゃねーし。そうだろ?」
「そうね……うん、そうよね」
 茜が頷く。
「そういや、ハルカは覚えてっかワカンねぇけどよ……」
 鈴太郎が頭を掻き、惑星を見つめながらついでのように遥華に語り掛ける。
「オレが、ガキん頃の夢──看護師目指し始めた最初の切っ掛けは、ハルカなンだよな。ほら、熱中症のさ」
「そうなの!?」
 遥華が思わず振り向くが、鈴太郎は視線を合わせない。
「ああうん、ホントはオレは仮病だったンだけど……だから、その……ありがとな」
「どういたしまして」
 遥華は鈴太郎の腕を引き寄せてつかまった。
「私は……うーん……正直迷ってるかな」
 蒼の世界は懐かしい。けれど、紅の世界にも愛着はある。だから迷いがでる。
「茜さんは?」
「私も迷ってるの。皆の話を聞いて、自分のやりたいコトや夢を、ちゃんと考えたいわ」
 遥華が、今度は茜の腕を引き寄せた。両側に大事な友達。まるでどちらも自分の手の届くところに、確保するように。
「ね、もしかしたらさ! 今後もっと行き来がしやすくなるかもしれないじゃない? ……そう信じたいからどっちの世界にもまだバイバイはしたくないんだ」
 それぞれが信じた道を進めば、いつかその軌道が交差する時もあるだろう。
「ね、折角だもの。今こっから見える景色もレアだよ? 楽しもうっ」
 茜がくすぐったそうに肩を寄せる。
「リン、遥華さん、今日は来てくれてありがとう。ここで一緒に星を見上げたことを、覚えていたいわね」
「忘れるもんか。こんなに綺麗な眺めなんだからな」
 鈴太郎は見つめる窓に、自分達の姿が映るのに気付いていた。
 美しい惑星を背景に、ちょっと泣きそうな顔で肩を寄せる3人の姿を、今後決して忘れることはないだろう。

●言祝ぐ月
 アティエイルは柊羽と並んで、クリムゾンウェストを見つめていた。
 軽く目を伏せると、振りきるように柊羽に声をかける。
「柊羽は……この後どうするつもりなのですか?」
「あ? うーん、そうだなあ。でっけェ戦が終わっただけだろ? 次の戦を探しながらァ旅でもするさァ」
 からからと笑う柊羽に、アティエイルは一言、「そう」とだけ相槌を打った。
 それ以上何を言えばいいのかわからなかったのだ。
 ひとりひとりに考えがあり、自由がある。
(私の故郷は……きっと廃墟だろう)
 あの美しい惑星のどこかに、それはひっそりと眠っている。
(一度だけ、泉の祭壇に祈りを捧げに行くも良いか)
 そんなアティエイルの沈黙を、柊羽は落ち着かない気持ちで耐えていた。
(なんか俺、おかしなことを言ったか?)
 思わず頬を掻く。それから顎に手をやる。更には首をひねって、ちらりとアティエイルを見た。
 美しい横顔は何の感情も読み取れないまま、惑星の光に照り映えていた。
 柊羽はガリガリと頭を掻きまわし、ついに沈黙を破る。
「あー……んん……なんだ、暇ならァアンタも来るか?」
「……え?」
 アティエイルが目を丸くして柊羽を見ていた。
 さっきまでの人形のような無機質さが消え、命が灯ったようだ。
「随分と、楽しそうな誘いですね?」
「あァ、アンタが嫌じゃなければ、だけどな」
 ぶっきらぼうな物言いと、豪快で一見がさつにも思える柊羽の優しさを、こんな瞬間に感じる。
 そう、この優しさと言葉からは離れがたい。アティエイルは自分の本当の気持ちにようやく気付いた。
「……では私は、柊羽の傍に」
「あー、じゃあそういうコトで」
 柊羽はあの惑星にある故郷に戻る気はない。
 心の底に灯る冷たい炎が消えることはないからだ。
 けれど、長い戦いの中で、別れがたい人々と出会った。
 独りではない、背中を任せられる戦いを知った。
 だからあの星を、今までよりは少しばかり好きになってやってもいい。
 少なくとも、彼女が一緒に居るのだから。

 並んで星を見つめるふたりを、光が包むように優しく照らす。
 ラスティはちらりと横目でリコを見るたびに、この瞬間を一緒に居られる幸せを思う。
 だから、今日はしっかりと、行動しなければならない。
「なあアン」
 愛称で呼びかけるラスティの声は震えていなかった。
 美しい光景に背を向け、リコの前に立つ。
「大好きだ。これからも俺と一緒に居てくれ」
 惑星にお尻を向けるのは失礼かもしれないが、人生の大一番なのでそこは許してもらいたい。
 ゆっくりと身体を屈め、リコの肩を抱き寄せる。
 近づく唇は遮られることなく重なった。
 ややあって身体を離すと、リコの閉じた瞼がゆっくりと開いていく。
 夢見るような瞳に、一瞬でいつもの悪戯っ子のような閃きが戻ってきた。
「ひひっ。今のはハートに響いたよ」
 かつてラスティに伝えた言葉は、「あたしを本気にさせてみろ」だった。
 あれから随分と時間が経っていた。
 そしていつの間にか、少し大人しいと思っていたラスティは、リコの心の一番大事な場所にいる。
 それを伝えるのはちょっと癪な気もしたけれど、本気になったのだから仕方がない。
 ラスティが約束を守ったのだから、リコもきちんと応えるべきだ。
 服の裾を掴んで、ぐっと顔を近づける。
「ラスティ。あたしを本気にさせた責任、しっかり取れよ?」
 心を籠めたお返しのキスは、ラスティの心を受け取った証。証人は、あの輝く惑星だ。
 これからはふたりの未来の話をしよう。急がず、自分たちのペースで。
 リコはきっとこれからもラスティを振り回すだろうけれど、見つめる先は同じだから大丈夫だ。

●蒼の光
 クリムゾンウェストの光が、月面の光景を浮かび上がらせる。
 皆が惑星の美しさに見とれている中、クィーロは息をするのも忘れて、月面都市のシルエットを見つめていた。
 誠一が人混みをかき分けてクィーロの元へやってきたことにも気づかない様子だ。
「クィーロ、リアルブルーの酒があったぜ。クリムゾンウェストを見ながら飲むってのも、面白い趣向だと思うだろ?」
 笑いながらグラスと瓶をサイドテーブルに置く。
 だが反応のないクィーロに、誠一は背筋に何かがぞわりと這うのを感じた。
「クィーロ……?」
 座っていたクィーロの上半身がゆっくりと前に倒れる。
「え、っちょ、クィーロ! 大丈夫か!?」
 支えようと伸ばす誠一の手をすり抜け、椅子から崩れ落ちていくクィーロ。
「おい! 俺の声、聞こえてっか!?」
 答えはない。
 騒ぎに崑崙基地所属の医師がかけつけ、クィーロは医務室へと運ばれて行った。


 慌ただしさが落ち着くと、マリナは息を吐く。
「あの人、なんだかすごく真剣な顔で窓を見てた。何かあったのかな」
「離れた場所から改めてクリムゾンウェストを見りゃ、誰だって色々と思うところもあるだろうぜ」
 トリプルJもその一人だ。
 暑くもないのに愛用の帽子で顔をあおいでいたが、思い切ったように口を開いた。
「なあ、ちょっとだけ情けないこと言っても良いか」
「何? 珍しい」
 小さく笑ったマリナを、隅の席に誘う。
「……俺はRBから飛ばされた人間は、サイモンのような変わり者や一部の何かを見つけたハンター連中を除いて、みんな帰りたい奴等ばっかりかと思ってたんだ」
「……うん」
 否定しないマリナ。今頃、当人はくしゃみでもしているかもしれない。
「俺自身、何十年かかろうがRBに帰って、予備役だろうがまた軍に奉職するつもりでいたからな」
 トリプルJは惑星から目を離さないままで語り続ける。
「だから知り合いに、軽い気持ちでお前も帰るだろって言ったんだ……そしたら、そんなに軽く答えられないって泣かれてなぁ。正直殴られたかと思うくらいショックだった」
 マリナが息を呑んで見つめてくる。その手を取ると、トリプルJはフッと笑みを漏らした。
「マニュス様、バチャーレや近郊の村の仲間、他のハンター……こんなちっさいお前の手でも、今は俺より大きくいろんな縁を繋いで……持ってるんだよな」
「そんな……貴方は、もっと沢山の人を救ってきたんじゃない」
 トリプルJは首を振る。
「お前も、もしかしたらもう帰る気がなくなってるかもしれないが……俺は、お前が一緒にRBに帰ってくれればうれしい。帰る帰らないはお前が決めることだから強制は出来ないけどな」
 マリナが目を見張る。皆が好きにすればいいという中、目の前の男だけが「一緒に来い」と言ったのだ。
「お前が向こうに帰るなら、手伝えることは何でも手伝おうと思う……お前の恋人に立候補したいくらいにゃお前のことは好きだしな」
 冗談めかした本音か、本音めかした冗談か。
 だがいつもの不敵な笑みを取り戻したトリプルJに対して、マリナは目にいっぱいの涙を浮かべていた。
「え? ちょ、お前……」
「……私、リアルブルーに帰れないって聞いたとき、クリムゾンウェストってなんて欲張りなんだろうって思った」
 マリナがあふれる涙をぬぐう。
「他の星の人間まで、自分の元に取り込むなんてって。でもね、自分と関わった存在と別れたくなかったんじゃないかなって、今は思う」
 トリプルJがマリナの言葉を待つ番だった。
「私もとても欲張り。出会った誰とも別れたくなくて、迷ってるから」

 この場に集う人々、皆がそうなのだろう。
 出会うはずのない人と出会い、時を重ねてきた。
 その思い出はそれぞれの心の中で息づき、その人を構成するパーツとなる。
 誰が自分の大切なパーツと別れたいと思うだろう。

 マリナが落ち着くのを待って、トリプルJは背中をさする。
「今すぐに決める必要はない。とりあえず、まずはパーティー楽しもうぜ?」
「……有難う。でも私は……」
 目の前に伸びていくのは蒼の光。きっと自分はその光に向かって歩いていくだろう、マリナはそう確信していた。


 誠一は、眠るクィーロの顔を覗き込む。
 医師は一通りの診察を済ませると、身体的には何の問題もないと言った。
 誠一自身が知っている。この崑崙基地の医療設備と人材なら、診立ては信頼できる。
 だがクィーロは目覚めない。
(ここに来るべきじゃなかったのか……?)
 誠一が何度も繰り返した後悔に囚われていると、不意にクィーロの瞼がひくひくと動きだす。
「クィーロ!?」
 目を開いたクィーロは、幾度かまばたきを繰り返した後、夢をみているような目で辺りを見回した。
 視界に入っているはずの誠一には、全く反応しないままで。
「ここは……どこだ?」
「崑崙基地だ。お前、いきなり倒れたんだぜ。どこか痛いところはないか?」
 駆け寄り、クィーロの腕を掴んだ誠一の手は、いきなり振り払われた。
「お前、誰だ」
 怒ったように、あるいは怯えたように、クィーロは身構えている。
「クィーロ……?」
 冗談を言っているとは思えなかった。
 ずっと一緒に過ごしてきた相棒と同じ顔、同じ声をした男は、纏う雰囲気をすっかり変えていたのだ。
「もしかして、お前……」
 クィーロの記憶が戻ったことを、誠一は確信した。
 記憶喪失から回復したものはときに、喪失期間に積み重ねた記憶を失ってしまうと聞く。
(そうか……そうなのか。良かったな、クィーロ……)
 誠一は精一杯の平静を装い、なるべく穏やかな笑顔を作ろうとする。
「本当の名前、思い出したんだろ。教えてくれないか」
 クィーロと呼ばれていた男は、あからさまに警戒していた。
「なんだ? 知らねぇ奴に名乗る名はねぇ。おい、その手を離せ」
 誠一はいつの間にか、ふたたび相手の手を取っていたのだ。
「俺は……神代誠一。初めまして、だな。それで、君の名前は? 良かったら教えてくれないか?」
 いつか来るかもしれないと内心で恐れていた日が来た。
 だがきっと、彼にとってはこれでよかったのだ。
 誠一はそう信じるしかなかった。そして、これからもクィーロだった男の力になろうと思う。
 クィーロという存在が、この世から消えてしまっても……共に過ごした最後の時間を、誠一とこの蒼の月がずっと覚えているから。

●今暫くの
 ルトガーは窓に額をつけるようにして、クリムゾンウェストを見つめる。
「いくら見ても飽きない眺めだな。そう思わんか、お嬢ちゃん」
「いくらでも食べられるの。飽きないの。おいひいのー!」
 ディーナは料理を運んできては、次々と平らげる。
 いったいどこに入るのかと感心するほどに、気持ちの良い食べっぷりだ。
 そこにアスタリスクが現れた。
「お気に召しましたか。お口に合ったようでよかったです」
「肉! 肉が1番好きなの至高なの、でも果物も魚も野菜も好きなの、美味しいものは正義なのー!」
 お皿とカトラリーをとりあえず窓枠に預けて、ディーナは空いた手でアスタリスクの両手を掴んでぶんぶん振り回す。
 それが余りに素直な喜びの表現だったので、見ている方の顔までほころんでしまう。
「それは良かった。実は最近、月面での野菜の栽培技術がぐっと進化しましてね。こちらで仕事をしてくれるスタッフにも伝えておきましょう。きっと喜びますよ」
 ルトガーはみずみずしい葉を広げるベビーリーフをつまみ上げる。
「月の野菜か。それはクリムゾンウェストで待ってる奴にも伝えてやらんとな」
 見知った連中の喜ぶ顔が目に浮かぶ。
 時間も空間も越えて、人の営みはどこまでも繋がっていると思う。
「そうそう、ブルーの酒も中々だ。いつかリアルブルーにも行ってみたいものだな」
「リアルブルーのごはんもいっぱい食べてみたいのー」
 一瞬手を止めて、うっとりと宙を見つめるディーナの前に、ハナが山盛りの肉団子を取り分けたお皿を置いた。
「その前にここのお料理をいっぱい食べるですよぅ。足りないなら、まだまだ作りますよぅ」
 ハナは思い切り料理を作る。
 それが残っていたら寂しいが、次々となくなっていくのは料理人としては嬉しいものだ。
 だから今日は、思い残すことなく料理を作ろうと思う。

 それからハナはアスタリスクを探して、改めて挨拶した。
「軍人の皆さんとこうやって慰労会出来てうれしいですぅ。RBでは守って貰うばっかりでしたからぁ」
「とんでもない! とはいえ私は参戦していませんでしたが。ともかく、ハンターの皆様の協力があってこそ、今日が迎えられたのです」
 ハナが首を振る。
 自分に充分な戦力がないことはよくわかっている。だからこそ、伝えたいことがあった。
「私だって力がないままRBに居たらぁ、後で不利益があると分かっても強化人間に志願してましたぁ」
 アスタリスクが虚を突かれたように黙り込む。
「だからこの日を迎えられたのは皆さんのおかげだと思ってますぅ。本当にぃ、ありがとうございましたぁ」
「有難うございます。……何よりの手向けの言葉になるでしょう」
 どこかの空の星になった若者たちの為に。
 覚えてくれている人がいる限り、彼らの命は決して無駄ではなかったといえるだろう。
「だからぁ。アスタリスクさんもいっぱい食べるですよぅ」
 差し出された皿を反射的に受け取り、思わず笑いだす。
「では遠慮なくいただきます」
 ハナにじっと見つめられるので、その場ですぐに口に入れる。
 クリムゾンウェストの大地のように、あたたかく、豊かな料理だった。
「……美味しいです。本当に」
「お飲み物は如何ですか」
 絶妙のタイミングで現れたのは、フィロだった。
「有難うございます。フィロさんも少しは楽しんでいますか?」
 そう尋ねられて、フィロは少し考えるように首を傾げる。
「こうして皆様が心の底から寛がれ笑いあえる、その姿をそっと眺められることほど喜ばしいことはありません」
 フィロの喜びは、いつもそこにある。
 奉仕すべき人がいない世界には、フィロの喜びもない。
「喪われたものは多くとも、全てが喪われたわけではない、それをこうやって噛み締められることほどうれしく素晴らしいものはないのです」
「あの惑星も、そう思っているのでしょうか」
 アスタリスクがクリムゾンウェストを見つめる。
「私にはわかりかねますが。覚醒者を呼び戻すという大精霊の営みを考えるに、やはり皆様に生きて居て欲しいという欲求はあるのだと思います」
「ならばもう暫く、この月の面倒も見てくれるかもしれませんね」

 リアルブルーに月が帰還する、その日がいつ来るかはまだわからない。
 けれど蒼の月と惑星は、もう暫くの間、人々の想いと記憶を乗せてゆく船。
 美しく輝きながら、共に寄り添って虚空を漂うのだ。 

<了>

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参加者一覧

  • ふたりで歩む旅路
    アティエイル(ka0002
    エルフ|23才|女性|魔術師
  • all-rounder
    ラスティ(ka1400
    人間(蒼)|20才|男性|機導師
  • クラシカルライダー
    ルトガー・レイヴンルフト(ka1847
    人間(紅)|50才|男性|機導師
  • その力は未来ある誰かの為
    神代 誠一(ka2086
    人間(蒼)|32才|男性|疾影士
  • 語り継ぐ約束
    天王寺茜(ka4080
    人間(蒼)|18才|女性|機導師
  • 差し出されし手を掴む風翼
    クィーロ・ヴェリル(ka4122
    人間(蒼)|25才|男性|闘狩人
  • 雷影の術士
    央崎 遥華(ka5644
    人間(蒼)|21才|女性|魔術師
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士
  • ユニットアイコン
    メルセナリオ
    mercenario(ka5848unit002
    ユニット|CAM
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • 友よいつまでも
    大伴 鈴太郎(ka6016
    人間(蒼)|22才|女性|格闘士
  • 《キルアイス》
    リコ・ブジャルド(ka6450
    人間(蒼)|20才|女性|機導師
  • Mr.Die-Hard
    トリプルJ(ka6653
    人間(蒼)|26才|男性|霊闘士
  • 我が辞書に躊躇の文字なし
    ルベーノ・バルバライン(ka6752
    人間(紅)|26才|男性|格闘士
  • ふたりで歩む旅路
    柊羽(ka6811
    鬼|30才|男性|舞刀士
  • ルル大学防諜部門長
    フィロ(ka6966
    オートマトン|24才|女性|格闘士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン お月見会控室(雑談)
天王寺茜(ka4080
人間(リアルブルー)|18才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2019/09/10 21:37:28
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/09/13 02:10:08