憤怒の城を越えて

マスター:赤山優牙

シナリオ形態
イベント
難易度
普通
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
少なめ
相談期間
6日
締切
2019/09/19 09:00
完成日
2019/09/24 17:06

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

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オープニング


 征夷大将軍 立花院 紫草(kz0126)が行方不明となって幾月が経過していた。
 当初は混乱していた立花院家だったが、戦乱を生き抜いた優秀な家臣団が支えて、エトファリカ武家四十八家門、第一位に相応しく勢力を回復してきた。
 遷都も考えられた天ノ都も復興が進んでおり、また、各地の領地を治める武家も徐々に、勢いを取り戻しつつある。
 大将軍が願った“東方大復興”は確実に、その一歩を進みだしているのだ。
「それで、ムラちゃ……ではなくて、タチバナさんは、溶岩城の先へと行くのに、有志を募りたいと」
 現状、溶岩城の浄化を行っている大轟寺蒼人は改めて、タチバナに確認をした。
 “龍の背骨”と呼ばれる巨大な山脈の端に位置した溶岩城を、先日、ハンター達と共に攻略。浄化作業は着々と進んでいる。
 今度は、この溶岩城から先、“龍の背骨”を越えるというのだ。
「山脈自体、長らく汚染が続いていたので、危険な山となっているのは分かっています。ただ、その先がどうなっているのか、誰も分かりません」
「お気持ちは分かりますが、今はどこも復興で人手不足です。望んだ人数が集まるとはとても思えませんが」
「それも承知の上ですよ。それでも、ここから先は幕府も朝廷も関係なく、行わなければいけません」
 いずれかの力を借りれば、見返りを要求されるのは当然の事。
 それでは、意味が無いのだ。エトファリカ連邦国の枠組みとは違うものでなければ。
「……邪魔されませんかね。確かに、未開の地であり、国とは関係ない場所ですが」
 元々は憤怒勢力だった所が広がっていたのだ。
 エトファリカ連邦国の土地だと言い張るものはいないだろうし、なにより、エトファリカ連邦国の最古の領土は『エトファリカ・ボード』に記されている。
「可能性はありますが、今に、余所の事を言える余裕はなくなりますよ。復興は加速されていくのですから」
「それで、タチバナさんはどうやって有志を募るのですか?」
 これから復興で豊かになっていくという展望がある中、わざわざ、危険な未開の地に行きたいという者は出てくるのだろうか。
「それは、ハンター達にお願いしようかなと思います。私があれこれ考えるよりかは、きっと、力強い言葉になるでしょう」
「分かりました。それにしても、一体、どこでそんな資金を……」
「実はネムレスの時に、荒稼ぎしていたみたいですので」
 タチバナは微笑を浮かべた。失った記憶を取り戻すようにハンターとして依頼を受けまくっていた結果らしい。
 人外な大将軍は、ハンターでも人外であったようだ。
「なので、完全に私のポケットマネーという事です」
「……本当に記憶喪失だったのか、疑わしいほど、計画的ですね」
 蒼人は呆れながらそう言った。
 兎に角、資金もある、やる気もある、実力も……十分過ぎる程あるならば、大轟寺家としては止める理由はない。
「分かりました。溶岩城を抜けて、“龍の背骨”へ通る事を許可します」
 自分に出来るのは、タチバナの背を押す事だけだと蒼人は心の中で呟いた。
 出来れば、その最後の結末まで行きたいが、蒼人には、大轟寺家の当主としてやらなければいけない事がある。


「都で有志募集の話、許可を認めるとお達しがありました」
 立花院家の家臣である朱夏(kz0116)が、蒼人に書状を渡しながら告げる。
 無許可に隠れてやってもいいだろうが、こういうのは段取りが大切だし、それに、ハンター達にもお願いする事なので、確りとしておく必要があった。
「ありがとう。助かるよ」
「南、か……私も、名も身分も捨てて、一緒に行こうかな……」
 唐突な台詞に蒼人は一瞬、ドキっとした。
 朱夏には紫草がどうなったのか伝えていないからだ。
 あるいは、どこからか情報を得たのだろうか……。
「……何か、あったのか?」
「あの件の事で、父上から酷く怒られて……」
 伏せ気味な様子で朱夏は呟いた。
 件の事とは、天ノ都の地下で行われた悪狐討伐戦の時の事だ。
 当初の作戦から外れ、朱夏は失態を犯した。下手すれば作戦そのものが崩壊してしまうような事だ。
 おまけに命すらも危なかった。彼女の父親が怒らない訳がない。
「……縁談の話が近いうちに出るみたい」
「武家に生まれた女性の宿命か……まさか、スメちゃんじゃないよね?」
「そんな事ある訳ない。どこかの有力武家と……という話らしい」
 朱夏は酷く落ち込んでいる様子だった。
 自らの行いの結果とはいえ、望みもしない相手の家に嫁ぐのは気が重たい話だ。
「らしくないな。誰ぞ、気になる人でもいるのかな?」
 メグネをクイクイと直しながら、ニヤリとした表情を浮かべて蒼人は言った。
 その言葉に、分かりやすく顔を真っ赤にする朱夏。
「わ、私は、女将軍を目指すと決めたのに、その矢先の、縁談だったから!」
「はいはい」
 適当な返事に朱夏はムカっと来たようだ。
 頬を膨らませて、蒼人のメガネを指差した。
「この伊達眼鏡! ちゃんと聞きなさい!」
「あ。今、シレっと、僕の大事な秘密をっ!」
 少しは元気になったかなと、そんな事を思いつつ、蒼人は叫び返すのであった。
 結局、有志募集の内容を確認するという名目で、朱夏は天ノ都での活動に参加する事になったのであった。

リプレイ本文


 溶岩城の裏側に到着した面々。獣道すらもなく、無機質な岩山が続いているだけだ。
「わふーっ!」
 いつものようにタチバナに突貫するアルマ・A・エインズワース(ka4901)。
 相当な突進力なので、山に登る前にやっておこうという事なのだろうか。タチバナは微笑を浮かべながら、アルマを受け止めた。
「頼りにしていますよ、アルマ」
「わぅ。これ結構大変です?」
 見上げると、かなりの圧迫感だ。“龍の背骨”と呼ばれるだけの事はある。
 タチバナの胴体にしがみついている弟を見て、申し訳なさそうにメンカル(ka5338)が頭を下げた。
「うちの駄犬がいつも申し訳ない……」
「いえいえ、こちらこそ、いつも助けられていますよ」
 メンカルはアルマを引っ剥がそうと手を伸ばしたが、それを止めた。
 どうせ引っ張っても外れないだろうし、無理に剥がすより自然に離れた方が早いだろう。
「生きていたとはアルに聞いたが……いや、流石か……」
「征夷大将軍はきっと死にましたよ。ここに居るのは一介の素浪人です」
「そうか……なら、そういう事にさせてもらう」
 タチバナの言葉にメンカルは返すと、改めて山脈を見上げた。
 負のマテリアルに汚染されていると分かる。これを越えるのはなかなか大変なはずだ。
「グリフォンあたりでも呼べれば楽だったんだがな……」
 単に越えるだけであれば、それが楽だろう。
 もっとも、今回は非覚醒者のルートを開拓する事も目的だ。ただ空を飛んで越える訳にはいかないのだ。

 山々から吹き降ろしてくる風は、不気味な音を立てながら容赦なくハンター達の身体に体当たりしてくる。
 負のマテリアルに汚染された風は生身の人間であれば、身体の不調を訴えるものになるかもしれない。
「砂の民や岩の民とは、別の民族の遺跡があるのか……西側と同様に、コボルドが暮らしているのか。この先には、何があるのかね」
 突風で岩山から転がり落ちないように、身体を固定していたアーサー・ホーガン(ka0471)は山頂を見上げる。
 “龍の背骨”と呼ばれる巨大な山脈は南方大陸を貫いていた。
 以前、ハンター達が接触したのは、山脈から西側の大地だ。
「南の方へ向かうのは赤龍の地への渡航以来か……」
 央崎 枢(ka5153)が険しい表情を浮かべながら、先を確認する為、小石除けのゴーグルを外す。
 ハンターオフィス以外の記録があるかどうか分からないが、現状、向かおうとする地は、未開の地と言っても過言ではない。
「長らく汚染されていたからか、至るところが汚染と風化で脆くなっているようだ」
 杖代わりの棍で地面や壁を突いて安全を確認しつつ、枢は一歩一歩確かめながら進んだ。
 山脈を越えるだけであれば単純な話、腕の立つ覚醒者が何人かいれば良かっただろう。だが、今回は一般人も通れるルートを探しながらの登山だ。
「良い道だと思ったが、思ったより大岩が邪魔だな……」
 星神器の石突で岩の安定を確認してから、アーサーは岩を捩り登った。
 猛烈な風が吹き付ける中、ぐるりと周囲を確認する。
「……ここから先は危険だな。このルートはダメだ」
「仕方ない。他のルートと合流する」
 基点から放射状にルートを開拓し、進めなさそうであれば基点に帰還する。
 地道な作業の繰り返しだ。だが、その一つ一つの歩みは決して無駄ではない。
 通れないという事実も大切な情報なのだから。

 溶岩城から“龍の背骨”に入り、だいぶと登った所でハンス・ラインフェルト(ka6750)は来た道を見下ろした。
「山登りですからね、バイクは無理があったという事でしょうか」
「持ってきたのは、私とハンスさんだけでしたね」
 何故か嬉しそうに応えたのは穂積 智里(ka6819)だった。
 二人だけが魔導バイクを持ってきたのだが、使えそうにないので、溶岩城に置いてきたのだ。
 帰りには必ず通る道なので、回収は出来るだろう。
「随分と遅れてしまいました。先を急ぎましょう」
「基点には、“あの方”もいらっしゃると思いますし」
 それが誰というのは、口にしなくても二人には分かっていた。
 ハンスは小さく頷くと鋭い視線を山嶺に向ける。
 タチバナなる男が何をしようとしているのか、それを見極めなくてはならない。
「そこは脆くなって崩れやすいですよ」
 智里が踏み込もうとした足場にハンスは注意をしつつ、手を差し伸ばした。
 彼の手を取り、飛び越えるように避け通る。
「ありがとうございます」
 用が済んだとばかりにあっという間に離された手を自分の手で握りながら、お礼を述べると智里は彼の背中を見つめた。
 この山脈越えで何か得られるものがあれば良いなと思いながら。

 一息つきながら、琴吹 琉那(ka6082)は魔導スマホで風景の写真を撮っていた。
「南の方は初めてやなあ」
 溶岩城、憤怒本陣、そして、遠くには長江の広大な大地が広がっている。
 これはこれでなかなか見られる景色ではないだろう。
「こんな景色見れるのも、この先あんまないやろし、折角やから写真撮っとこ」
「この先、まだまだ、色々なものが見られるかもしれませんよ」
 そう言ったのは、先程まで浄化術を行使していた鞍馬 真(ka5819)だった。
 山の表層が汚染されているようなので、それを浄化していたのだ。
 もちろん、大掛かりな浄化と比べれば焼け石に水なのかもしれないが、少なくともルート上の浄化は意味があるはずだ。
「越えた先はどうなっとるんやろうな」
「情報はありませんからね。ただ、未開の地を探索するって、ちょっとわくわくするんだよね」
 ニッコリと笑いながら真は山々を見上げた。
 邪神との戦いは終わったが、それで全てが終わった訳ではない。
 多くの地が汚染されているのだ。特に南北は酷い状況である。人類の戦いは終わっていないという事だ。
「お待たせしました。ここの浄化は済みましたので、次のポイントに向かいましょう」
 準備を整えた真の台詞に琉那は元気いっぱいに頷いて応えたのであった。

「新天地とはいつ聞いても、胸のわくわくがとまらんのう」
 楽しそうに足をあげ、手で岩山を越えて、ミグ・ロマイヤー(ka0665)が言う。
 真偽のほどは分からないが人類未踏の地……らしい。その響きだけで浪漫があるではないか。
「ミグのような老人は、本来なら若人に道を譲って後進に努めたりするのが通例じゃがな」
「見た目、私より随分と若いように見えるけど……」
 宵待 サクラ(ka5561)が目をパチクリしながら言葉を返した。
 外見上の見た目はあまり当てにならないのがハンターの世界かもしれない。
 不敵な笑みを浮かべてミグは親指を立てた。
「きっちり冒険の醍醐味はかっさらっていくからの」
「やるべき事があるのはいいと思うのですぅ」
 いつでも術が使えるようにと符を手にしつつ、星野 ハナ(ka5852)が頷いていた。
 邪神との戦いを乗り越えたハンター達はその存在そのものが、一般人と比べてみれば巨大な存在だ。
 引き篭もっているよりかは、外に出た方が健全というものだろう。
「これからもハンター続けるんじゃ、北も南も体験しとかなきゃ、時流に乗り遅れそうですからぁ」
 いつもながらの間延びした声を発しながらハナは人差し指を立てる。
 活躍の場は用意されているのだ。それに乗っからない訳にはいかない。それに、雑魔の出現は今後あるとしても、歪虚は確実に少なくなっていくのだ。稼ぐ手立てがあるうちに稼いでおきたい所だろう。
「サクラさんは、どうしてこの依頼に?」
「開拓にも協力するけどさ。私個人は、王国の聖導士学校の講師なんだよね」
 そう言ってサクラは顔を上げると遥か西の方角に手を伸ばした。
「学校を卒業した子供達が人間領域を拡げる夢に協力したい。それには、自分が北征や南征に参加して何が必要か伝えるしかないじゃん?」
「なるほどの。現場を確認する事は大事じゃの」
「そう。だから、夢を叶えるお手伝いの最初の一歩がここだったってこと」
 それぞれが想いを抱いて、新しい未来に向かって進んでいるのだ。
 ハナは両手で頬を叩いて気合を入れ直すと、新たな一歩を踏み出した。

 相棒である機械化怪鳥との視覚同調――ファミリアズアイ――の集中を解いた時音 ざくろ(ka1250)は地図に上空からの情報を書き込んでいく。
「これは……こうで、ここは、こんな感じかな」
「霊闘士も結構、便利そうですね」
 タチバナが書き込まれた地図を覗き込む。
 上空から登れそうなルートを確認するのは良い手段であった。
「“龍の背骨”を越え、南を目指す冒険。冒険家として、まだ見た事の無い場所をこの目に焼き付けたいから! ロプラス、頼んだっ!」
 そう言ってざくろは機械化怪鳥を再び大空へと放った。
 術の制限により、基点から動けない分、彼の相棒が情報を空から持ってくるのだ。
 素晴らしい活躍ではあるが、ざくろは動いていないというのも、まぁ、これも一つの冒険の形なはずだ。
「探索ルートが新しく開かれましたね。アルトさん行けますか?」
「当然だ」
 タチバナからのリクエストにアルトはフッと笑うと、目を細めた。
 次の瞬間、吹き下ろす風を切り裂くように駆け出した。
「相変わらず、良い動きですね」
「お褒めの言葉と、素直に受け取っておくよ」
 崩れるよりも早くアルトは岩山を駆け上った。
 そのままマテリアルを放出し、大空を文字通り走り抜けながら、ざくろが上空から見た内容と照合して、足場を確認していく。
 闇雲に突っ込んでいっても無意味だというのはアルトには分かっていた。
 通れそうなルートの目星を付け、実際に歩かなければわからないものだ。
 そして、目星をつける為に必要な情報収集を、ざくろとアルトの二人が行っていた。
「崩れても、リカバリーしやすいしな」
 足を付けた場所が周囲を巻き込んで崩れるが、アルトは持ち前の身体能力とスキルを駆使して難を逃れる。
 広い斜面を活き活きと駆け巡るアルトであった。

 基点を先に進める為、ミィリア(ka2689)がドシドシと地面を確認しながら歩き登る。
「まだ見ぬ場所へ、特攻! 突貫! 突撃あるのみー!」
 突き出した拳は力強く握られている。
 今回は履物も装備も準備してきた。準備万端だ。
「道を斬り開くのは大得意。頑張っちゃうぞーでござる!」
 崩れそうな地面や壁、岩などを見つけてはそれを鞘先でドンドンと突いて確認する。
 ある意味、危険な行為なのだが、ミィリアは気にした様子なく続けていた。
「石橋も叩けば壊れるって言うしね、岩山も叩いとけば崩れるかセーフかわかるかもしれない!」
「それ、石橋壊れちゃってるよ……」
 変テコな格言を言い放ったミィリアに冷静にツッコミを入れる天竜寺 詩(ka0396)。
 ミィリアは「え!?」と驚いた声を上げて振り返ったが、?マークを浮かべるだけで、すぐに正面に向き直す。
「でも、確実に確かめながら歩くから、これはこれでいいのかな?」
 そう疑問の声をあげて詩は振り返った。
 タチバナはいつもの微笑を浮かべて答える。
「そうですね。些か危ないですが、耐久性を確りと確認できるのは、逆に良いかもしれません」
「そっか。荷物を持って人が往来するなら、確かに」
 彼の説明に妙に納得した様子で詩は頷いた。
 ミィリアは狙ってやっている訳ではないだろうが、結果的には良い方向に繋がりそうだった。
 サムライの頼もしい背中にそっと心の中でエールを送ると、詩も歩き出した。


 新しく移動した基点に全員が集まる。
 急勾配な岩山の中で、僅かに広がっている所だが、外縁部はすぐに崩れる恐れがあった。
「随分と高いのやなあ」
 琉那が水分補給をしながら景色を堪能していると突如としてゴゴゴゴと地響きのような不気味な音と振動が広がる。
 各自が慌てて、それぞれ、武器を手にした。様子が可笑しい事はすぐに理解できたからだ。
「何か……来るな……」
 真はそう告げると、いつでも魔箒で空に上がれるように準備する。
 今回、山登りの為にハンター達は全員、軽装だ。重たい盾や頑丈な鎧を持ってきた者は少ない。
「なんだか冗談みたいだけど、アレ! こっちに向かってくるよ!」
 警戒するように叫ぶとサクラは聖罰刃を両手で構えた。
 見た目は人の形をしているが、岩でできた雑魔が群れを為して駆け下りてくるのだ。
 その勢いはまるで土石流か何かのようだ。
「あの手のタイプは幾つか探索中に出現しておったが、これ程までに群れておるとな」
 背負っていた過大集積魔導機塊を下ろすと機構を展開させる。
 殴っても中々に強い武器ではあるが、当然の事ながら、機導術の媒介装置であるからだ。
「周囲の雑魔を呼び寄せて、本流になったんか」
 意識を集中させてマテリアルを操作しながら琉那は言った。
 ボサボサしていると一気に押し流されてしまうだろう。
 その時、仲間の聖導士から支援魔法が放たれた。丁度、集合していた事が吉と出たのだ。
「ありがたい。これなら、多少のダメージは防げるはずだ」
「だったら、すれ違い様にどんどん斬るだけかな」
 真とサクラは土石流のような勢いの雑魔の群れに対して並びたった。
 支援魔法は防御力を相当、上昇させる聖導士の奥義――ミレニアム――だ。装備の関係で防御力が低くてもこれなら、耐えられるはず。
「後方からの援護射撃に徹するぞい」
「大丈夫なん?」
「なに、本流に巻き込まれても脱出手段は幾らでもあるからの」
 ミグはニヤリと笑って応えながら、小型飛行翼アーマーを力強く叩いた。
 険しい岩場を乗り越える時に使っていたが、こういう場面でも、その存在感は大きい。
 構えた過大集積魔導機塊の先端に魔法陣が発生すると、無数の氷柱が雑魔の群れの先頭へ放たれた。
「足場が悪いのは向こうだって同じこと!」
 合わせるように真が“白龍の息吹”を撃った。
 一直線に抜けていったブレスの影響を受け、幾つかの個体が同士討ちを始める。
「敵の足並みが崩れんやな」
 岩場を利用して立体的な軌道を描き、琉那は目にも止まらぬ速さで手裏剣を投げつけた。
 駆け降りていく雑魔を無理に止めようとせず、軽く手を当てて足場代わりに跨ぐと次の標的を見定めた。

 幾ら防御力が上がっているとはいえ、押し出されて落下させられたら、大惨事だ。
 仲間達を庇うように囮となった枢は逃げ場が無くなったが慌てはしなかった。
「そう簡単に押し流されると思ったら見当違いだ」
 スッと投げたカードが別の岩に突き刺さると、マテリアルの糸を手繰りよせて枢は移動した。
 彼もそうだが、環境が悪い状態での戦闘は疾影士の十八番だ。
「勢ッ!」
 気合の掛け声と共に八角棍を突き出して、雑魔を討ち滅ぼす。
 単体の強さは大した事はない。問題は数の多さと地の利を活かされた突撃だ。
 つまり、最初の突貫さえ乗り越えれば、ハンター達の敵ではない。
「纏まってくれた方が、一気に焼却処分できるのですぅ」
 ハナが符を放ち、光り輝く結界を構築した。
 結界内に閉じ込められた雑魔は容赦なく焼かれていく。
「幾ら群れても、あっという間に撃滅ですぅ」
「よし、範囲攻撃は術士に任せた。残らせておくと厄介な事をしそうな個体を狙う」
 立て続けに符術を放って雑魔を倒していくハナの様子に、枢は周囲を見渡し、岩に引っかかって身動きができなくなった雑魔を狙う。
 わざとではないだろうが、無理矢理、脱出した際に、岩と共に落下してくる恐れがあるからだ。
「八卦は……大丈夫かな」
 反撃に出たハンター達の様子にハナはそう呟いた。
 万が一の際は、符術で丸ごと転移させようと思っていたからだ。それはそれで有効だっただろうが、使う必要性がなければ、それに越したことはない。

「戦闘の余波でルートを壊したくない。出来る限り遠距離攻撃で早期撃破をしたいな」
 アーサーが神蒼機で引いた矢にマテリアルを込めて放つ。
 まだ山脈越えの最中なのだ。戦闘の影響で登山ルートが崩壊してしまっては、意味がない。
「なるほど。確かに、その通りだ」
 地形への影響を気にしながらとなると、なるべく早く敵を倒していきたい所だ。
 無謀にも突貫してきた雑魔の足を引っ掛けるようにして転ばすと、その個体は勢いそのままに山の下に向かって落下していく。
「こういう事でも良い訳だ」
「あれより派手さに掛けるが、堅実でいいんじゃねぇ?」
 基本的に無茶はしなくて良いのだ。そういう事が求められている戦場ではない。
 万が一でも落下して、誰もフォローに入れない状況だと、死は免れない訳で。
 それでも、笑いながら機導術を駆使して不安定な足場を越えつつ、攻撃魔法を放つアルマは、いつも通りだった。
「アハハハハハ! 当たったら、ボロボロって崩れていくよ!」
 デルタレイが放たれる度に、圧倒的な威力の前に、雑魔が崩れ落ちていく。
 バランスを崩して倒れるようにアルマも落ちそうになるが、都度、踵からマテリアルを噴出して着地すると、再びデルタレイを放つ。
 楽しくて仕方ない様子の弟を見て、メンカルは言い放った。
「あまり調子に乗ると痛い目に合うぞ」
「お兄ちゃんも真似するです?」
「アルの真似などしてたまるか。秒で死ぬぞ俺は」
 戦い方には得手不得手というものがある。
 間違いなく、アルマの戦い方はアルマだから出来る芸当だろう。
 敵を一撃で倒せなかったら、囲まれてお終いだからだ。万が一、落下してもスキルと装備の整ったアルマなら大丈夫なはずだ。
「……頼もしい弟だな」
「あぁ……胃には悪いがな……」
 恐るべき殲滅力を見ながらアーサーもメンカルも武器を振るい続けるのであった。

 端的に言ってしまうと、戦闘は最初だけ、雑魔の勢いに押されただけで、後は殆ど単なる残党処理戦となっていた。
 不安定な足場で倒れないように気をつけながら、逆に敵を転倒させて、終始戦闘を優位に運んでいたミィリアはある事に気がついた。
「こんなに急な斜面なのに、どうして駆け下りてこれたでござるか?」
 残っていた雑魔に、気合の掛け声と共に繰り出した倫理爆裂拳で文字通り粉砕する。
 気を使いながら戦っていたからこそ、ふと気がついた事だった。
「奴らは歩行に適したルートを自然に選んでいた可能性はあるな」
 応えたのはアルトだった。
 彼女もまた、スキルを駆使して、今にも崩れるような斜面を駆け巡り、敵を斬り伏せ続けていた。
「つまり、やってきたルートを辿れば、ちょっとは通り易いとか?」
「そう理解してもいいな。もっとも、汚染されている可能性があるから、望むルートではないかもしれないけど」
 アルトの推測に「なるほど」と頷き、ミィリアは大太刀を鞘に戻した。
 もはや、戦闘は下火だ。この先がどうなっているのか、確かめるには良いタイミングかもしれない。
「邪魔してくる敵も倒したら、後は、前へ行くだけ、でござる!」
 嬉々として駆け登るミィリアの様子にアルトも納刀すると、その後ろをフォローするように走る。
 辛うじて残った足跡を目印に、駆けて、峰の大岩を避けると突然、視界が広がった。
「――ッ!」
 勢いそのままに危うく大空に飛び出してしまう所で、首根っこを後ろから追いかけてきたアルトが引っ掴んだ。
 叱咤の声が響くかと思いきや、トンと降ろされる。その理由は、ミィリアも分かっていた。
「これは……凄い光景だ……」
 アルトが何とか声を発した。
 “龍の背骨”から望める景色は、絶景の一言だった。
 吹き抜けてくる風は爽やかで、それでいて暖かく、山を降りた眼下には広大な森、それを抜けた先にはどこまでも広がる大地が続いている。
 それさえも先、遠くには空なのか海なのか分からないが青く広がっていた。
「わぁ~~」
 驚きのあまり、口調を忘れるミィリアであった。


 世界の守り手である守護者からの呼び掛けとあって、キヅカ・リク(ka0038)の周りには多くの人々が話を聞きに来ていた。
 色々な事情があって働く機会を逃した者や引退したベテランや負のマテリアル汚染に強い鬼などを中心に募集をした結果だ。
「計画を立て、進行状況を管理できた上で、実作業に徹する事が出来る人達がいないといけないからね」
 一息ついたところでリクはそう言った。
 どこもかしこも復興で人手不足な状況の中、特に若い人や体力に自信がある者は競争が激しい。
 そんな中、年齢などで引退したベテランにまで声を掛けたのは、リクの機転によるものだ。
「険しい山脈越えとなると、老人や傷病人では厳しい。けれど、後方支援……計算や物資の手配などでは戦力となる……か」
 感心した様子で銀 真白(ka4128)が幾つもの書類を纏めていた。
 有志募集を行うハンターの数は少なかったが、最善の結果が出たと思う。
 真白は南東の方角を見つめた。今頃、仲間達が“龍の背骨”を越えているはずだ。
「既に引退した人を呼び戻すのは大変だったのでは?」
 そんな真白の問いにキヅカは深く頷いた。
「そうなんだよ、だから、こう呼び掛けたんだ……『最後に一つ、生きた証を残しませんか』とね」
「生きた証……」
 悠弓未来の握りを確りと掴む真白。
 人はいつか、死ぬ。生きているうちに何かを残せるというのは、大事な事なのかもしれない。
「真白さんも、良い呼び掛けだったと思う。まるで、大将軍でも見ている気分だったよ」
「それは、言い過ぎというもの……けれど、きっと、将軍殿なら、そう言っていたと思う」
 遠くを見つめたままで真白は応えた。
 呼び掛けの口上に幾らでも大儀はあった。けれど、真白は主としてそれを掲げなかった。
「大儀を詠うなら、疲弊した東方を立て直す為の資源や、新たな地の獲得になるのだろうが……多分、本質はそれではないと思った」
「本質……この有志募集の?」
「征西の時にも感じた事……あの時、歩いて西に向かう事が隊の目的だった。けれど、西に到着して得られたものは、目的とは別だった」
 目的を達成する為に、多くの仲間達と巡り合った。
 その奇跡のような事は、沢山の苦難を共に過ごしたからなり得たものなのだ。
「『至るまでの仲間との日々が、いつか大きな力になる。それに心が躍るならば、是非、共に』と……それが、私が呼び掛けた事」
「……分かる。僕も、きっと同じだ」
 仲間達との絆が大きな力になる事をキヅカはよく知っている。
 そうでなければ、今、守護者として、ここに居る事は無かっただろう。
「後は……気持ちが保ち続けるように、人々の心の拠り所として神社みたいなものがあると良いかもしれない」
 キヅカの何気ない台詞に真白はポンと手を叩いた。
「人々の心の拠り所としての守護者……キヅカ殿自身が拠り所に」
「待って。それ、既に御神体が決まっていそうなんだけど」
「自覚があるなら、それでいいのではなかろうか」
 容赦ない真白の言葉に、キヅカの悲痛な叫び声が辺りに響くのであった。


 龍崎・カズマ(ka0178)とUisca Amhran(ka0754)は朱夏(kz0116)と共に、事務所で有志募集に応じた人達の確認に追われていた。
 想定以上の応募があった。技術者は少なかったが、やる気や協調性ある人達が多い印象だ。
「悪意なく、皆と協力し開拓に打込める人材が集まるといいですね」
「送り出して問題になったら困りますし」
 Uiscaの話に苦笑を浮かべる朱夏。
 内側から瓦解したら、この有志募集自体、無駄になってしまう。
 確認した書類を朱夏に手渡ししながらカズマは言った。
「公的な支援は受けられないのは残念だが、万が一の時、参加者のフォローに回ってくれるというのはありがたい」
 依頼主からの要望で、武家や公家からの協力は受けないという事だった。
 だが、例えば、有志募集に参加したが、そこで怪我や病気になって退く事になった時、その後の保証がないのでは、二の足を踏む者もいるはずだ。
 そんな万が一の時にフォローする事を朱夏は約束した。
「私の独断ですが……多分、大丈夫だと思います。カズマさんは今回の募集、何に重きを置きましたか?」
「手強い敵でも、連携と知恵で乗り切れる行動力と柔軟さを条件としたかな」
「なるほどです」
 頷きながら朱夏はカズマの台詞をメモに残していく。
 有志募集は終わったので今から記録するという事は、何か別の意図があるのだろうか。
「朱夏さんは真面目ですね」
「私は武士として育てられたので、つい癖で……同年代の女性は服装とか装飾品などに話が盛り上がるそうですが……どうも、苦手で」
 少し困ったような表情で朱夏は答えた。
 常に戦いばかりの毎日であった東方の、しかも、多くの武家の頂点である立花院家では仕方がない事かもしれない。
「それなら、今度、リゼリオに一緒に行きます?」
「西方っぽい服装は、きっと、私、似合わないと思うし……」
 遠慮気味な朱夏をどうにか引っ張りだそうかとUiscaはニッコリと笑った。
 色々と問題を起こした朱夏だが、根は悪くない。むしろ、真面目で優しい。
 けれど、育った環境で同年代に同じような境遇の仲間が少ないのかもしれない。それが誰にも相談できない悪循環となっている可能性もあるだろう。
「大丈夫ですよ。きっと、ワンピースとかドレスも似合いますよね、カズマさん」
「ん……あぁ。似合うと思うよ。元が良いと思うからな」
 急に話を振られたカズマだったが、卒なく返した。
 その返事が満更でもなかったようで、朱夏は体を捩り、少し照れながら言う。
「そ、それなら、ドレスを……王国や帝国の方々が着ているような……」
「だったら、決まりですね。まだ先の話ですが、私、恋人と結婚しようと思うんです。だから、その前までには絶対」
 最愛の人と共に家庭を持つ事も未来に繋がる素敵な事だろう。
 羨ましそうな眼差しを向けながら、朱夏はUiscaの手を取った。
「式には呼んで下さい!」
「えぇ、もちろんです。そしたら、素敵なドレスで来て下さいね」
 Uiscaは満面の笑顔で応えたのであった。


 “龍の背骨”を越えて僅かに下った先で一行は目的を達した。
 溶岩城側は急な勾配が続いており、汚染も酷かったが、峠を越えさえすれば、比較的、緩やかな斜面が続いていたからだ。
「ここまで来られましたね。皆さんのおかげです」
 お礼を述べるタチバナはホッとした様子だった。
 正直、“龍の背骨”を越えたらどうなっているのか想像がつかなかったからだ。
 憤怒の負のマテリアルが影響して一面荒れ果てた荒野の可能性もあったわけだ。
「また一つ、大冒険を果たしたよ!」
 ざくろが楽しそうに言う。
 冒険家にとって、この光景に出会えるというのは、素晴らしい事なのだろう。
「これで人類の領域が広がるのは良いことだと思います」
 智里が素直にそう告げた。
「……貴方達の立場にしては、都合が悪いのでは?」
 タチバナの返しに智里は首を横に振る。
「ハンターを中心に集めたということは、この南征が、東方だけでなく王国や帝国や同盟、それに北方を巻き込んでいく意志があるということだと思いますから」
「そういう事です。私は王国で人間領域を広めるための聖導士輩出を謳った学校の臨時講師もしていますから。子供達にこういう地の事も伝えられるのは良いことでしょう」
 続いてハンスが頷きながら言った。
 勿論、二人とも奥底にある狙いを口にする事はない。
 それはタチバナも分かっていた。分かっていた上での山脈越えだ。
「越えた先で、タチバナさんは何をするのかな?」
 何気ないざくろの質問に集っていたハンター達の視線が集まる。
 彼は以前、溶岩城でこう言った――『私達、東方の民はかつて、遥か北の地から生き残る為に……未来を紡ぎ続ける為に移動してきたと聞いています。その歩みはまだ、終わっていません』――と。
「まだ見ぬ未来の地へ向けて、前に進み続ける事です。眼下に見える大地よりも更にその先を目指すのです」
「えっと、位置的には天ノ都よりも南東だけど、ここから更に先に?」
 首を傾げて尋ねてきた詩にタチバナは微笑を浮かべる。
「例えば、更に南の地、あるいは、東の海、ですね」
「そうなると、相当な準備がいるし、大掛かりな拠点……街作りからかな」
 ポンと手を叩くざくろ。
 ここに来る事だけでも大変だったのだ。これから先に更に進もうというならば、相当な規模の拠点が必要だろう。
 東方諸国から離れているので、基本的に自給自足できる規模でとなると、それこそ、多くの人が住めるような街にしなければいけないだろう。
「まさか、国を造るつもりじゃ……」
 智里は生唾を飲み込みながら言った。非現実的だが、この男なら成し遂げてしまうだろう。
「副次的にはそうなるでしょう。ですが、それは詩天にとっても、そして、東方にとっても有意義な事ですよ」
「……」
 真意を探ろうとハンスはタチバナを見つめるが、いつもの微笑のままで底には辿り着きそうになかった。
 詩が心配そうに、タチバナの腕を掴む。
「東方はいいの?」
「これが私に出来る事でもありますからね。それに、あの国は次の世代に受け継ぎました。今更、私が出しゃばる事はないでしょう」
 公家の頂点だった足柄天晴は死んだ。
 そして、武家の頂点に立つ、立花院 紫草(kz0126)は行方不明となった。
 言わば、東方は二本の巨木を失ったのだ。一時は大変だろうが、それまで巨木が遮っていた光は確実に降り注ぎ、新たな次代が育つ事になる。
「私は私の成すべき事を行うのみです。きっと、茨の道かもしれませんけど」
「この道の先に、何が待ち受けているのかは解らない。けど、私はタチバナさんと共に行くと決めたから……何があってもきっと、支えるよ。安心してね」
 詩はそう言って微笑んだ。
 まだ見ぬ未来と世界に挑む、一人の素浪人――立花紫之介――に。


 ――続く

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MVP一覧

  • 白き流星
    鬼塚 陸ka0038
  • 虹の橋へ
    龍崎・カズマka0178
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhranka0754
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろka1250
  • 春霞桜花
    ミィリアka2689
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニka3109
  • 正秋隊(雪侍)
    銀 真白ka4128

重体一覧

参加者一覧

  • 白き流星
    鬼塚 陸(ka0038
    人間(蒼)|22才|男性|機導師
  • 虹の橋へ
    龍崎・カズマ(ka0178
    人間(蒼)|20才|男性|疾影士
  • 征夷大将軍の正室
    天竜寺 詩(ka0396
    人間(蒼)|18才|女性|聖導士
  • 蒼き世界の守護者
    アーサー・ホーガン(ka0471
    人間(蒼)|27才|男性|闘狩人
  • 伝説の砲撃機乗り
    ミグ・ロマイヤー(ka0665
    ドワーフ|13才|女性|機導師
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 春霞桜花
    ミィリア(ka2689
    ドワーフ|12才|女性|闘狩人
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士
  • 正秋隊(雪侍)
    銀 真白(ka4128
    人間(紅)|16才|女性|闘狩人
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワース(ka4901
    エルフ|26才|男性|機導師
  • 祓魔執行
    央崎 枢(ka5153
    人間(蒼)|20才|男性|疾影士
  • 胃痛領主
    メンカル(ka5338
    人間(紅)|26才|男性|疾影士
  • イコニアの騎士
    宵待 サクラ(ka5561
    人間(蒼)|17才|女性|疾影士

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • 忍者(自称)
    琴吹 琉那(ka6082
    人間(蒼)|16才|女性|格闘士
  • 変わらぬ変わり者
    ハンス・ラインフェルト(ka6750
    人間(蒼)|21才|男性|舞刀士
  • 私は彼が好きらしい
    穂積 智里(ka6819
    人間(蒼)|18才|女性|機導師

サポート一覧

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依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/09/18 10:16:50
アイコン 相談【1】
天竜寺 詩(ka0396
人間(リアルブルー)|18才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2019/09/15 21:48:31
アイコン 行先について
龍崎・カズマ(ka0178
人間(リアルブルー)|20才|男性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2019/09/18 10:18:05
アイコン 【相談】【2】有志募集
龍崎・カズマ(ka0178
人間(リアルブルー)|20才|男性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2019/09/19 06:45:24
アイコン 確認用
龍崎・カズマ(ka0178
人間(リアルブルー)|20才|男性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2019/09/16 19:15:00