クリスとマリー 『結婚式』狂騒曲

マスター:柏木雄馬

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,500
参加制限
-
参加人数
8~12人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2019/11/02 19:00
完成日
2019/11/11 10:10

みんなの思い出

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オープニング

 堅苦しい貴族社会に見切りをつけて実家の伯爵家を飛び出したマリー・オードランは、友であるルーサー・ダフィールドら侯爵家の仇討ちを手伝った後、花の冒険者生活を謳歌していた。
 幼い頃に読んだ様々な物語の主人公の様に、気の向くままに世界のあちこちへ旅をした。そこに神秘があると聞けば仲間らと共にそれを目指し、怪異ありとの噂を知ればその謎を探求せずにはいられなかった。
 出先で人々を困らせている事件があれば、ハンターとして見過ごせず……というか、自分から積極的に首を突っ込んでは解決して回っていった。
 ありとあらゆる冒険を心から堪能し、様々な土地で様々な人たちと邂逅した。中にはマリーに純心を捧げる者もあったが、彼女の自覚の無さ故か、浮いた話は一つも無かった。

 様々な世界を見て回った。数多の文化を、人々の営みを、自然が作り上げた奇跡の様な風景の数々を。
 それでも、そんな彼女の冒険者人生──その原点は、王国巡礼の旅路であり続けた。
 まだハンターでもなく、何の力もなかった頃。領地と王都以外の『世界』を知った、彼女の人生における初めての、旅── その中でも、道なき道を踏み越えて進んだ侯爵領の逃避行は──親友のクリスを助ける為に仲間たちと乗り越えたあの日々は、今でも彼女の中で燦然と輝いていた。

 それ故か、マリーは定期的にダフィールド侯爵領を訪れた。
 旅先で見聞きし、体験した様々な出来事をマリーが侯爵家の面々に語って聞かせ、ルーサーがそれを筆記するのが毎年の恒例行事となった。
 後にそれは『マリー・オードランの冒険譚』として書籍化されることになるのだが、そこには語り手であるマリーが瞳を輝かせて自身の冒険を語る様子が書き手であるルーサーの視点で活き活きと描写されており、冒険譚であると同時にマリー本人の為人を伝える伝記的な書ともなった。


 その年も、マリーは異世界への旅を終えて侯爵領へと向かっていた。
 道中、ちょうど新たに発見されたという古代遺跡があったので、ぶらりと立ち寄って探索を行い、数日掛かりで踏破した後、侯爵館へと辿り着く。
 新たな侯爵館は、以前の侯爵館があった跡地に再び建てられた。『ダフィールド家当主は代々オーサンバラ村に居住すべし』とのしきたりは、800年経った今代でも継承されることになったらしい。
 館に勤める者たちも、先代の頃からと変わらず引き続き雇用されていて、門番もすっかり顔馴染になったマリーを顔パスで館の中へと案内してくれた。
「今回の新遺跡の探索において、各種の古代魔導道具と、手足をもいだゴーレム3体、それと魔法鉱石の鉱床を発見しましたぞ」
「浄化さえ済ませてしまえば、すぐにでも鉱山化できるでしょう。つきましては鉱脈の発見者の権利として、発生した利益の0.5%をアークエルスの遺跡考古学部へ『寄付』していただけましたら……」
 マリーの遺跡探索の師匠──遺跡考古学者のサー・ロック・ド・サクソンとサー・ポロット・ド・フランクと共に、先程、一緒に踏破したばかりの遺跡について、諸々の権利関係の申請を終わらせる。
 こうして得た報酬こそが、マリーが冒険者として活動していく資金を担っていた。……もっとも、今回の遺跡については利益が出るかは分からない。新たに発見した鉱脈も採算が取れないと判断されれば開発自体が始まらないし、運よく有望なものであっても黒字化はまだまだ先の話だ。
(ま、その辺りはギャンブルよねー。山師とはよく言ったものだわ…… 私としては、遺物の売却で当座の旅費くらいは稼げたし、寄り道にしては万々歳といったとこだけど)
 ……あこがれの冒険者稼業というのも、実際にやってみれば色々と経費の掛かる現実的なものだった。今回の様に危険な古代遺跡に潜って得た事物を売って活動資金に回す自転車操業── それでも何とかやっていけているのは、世界が『邪神』を倒した後の『開拓期』、『膨張期』であったことと、そして、何より『冒険が好きだ』というマリーの個人的資質によるところが大きかった。
(そんなわけで、クリス。私はどうにかこうにか冒険者稼業を続けています。貴女は健やかに、幸せに過ごしておられるでしょーか……?)
 窓の外の空を見上げ、故郷に残して来た親友に思いを巡らせるマリー。……ここ最近、彼女はクリスの近況について知ることができないでいた。以前は侯爵家を介して手紙のやり取りなどをしていたのだが、一度、その手紙を検閲したと思しき実家から追っ手を差し向けられて、その交流も途絶えていた。
「クリス……元気かな……?」
 少し寂しそうに俯いてから、マリーは慌ててブンブンと頭を振った。──今度、何としても一回、会おう。どうにか実家の干渉を振り切って……
「そうと決まれば、侯爵家の三兄弟に相談しよう。協力してもらう事もあるだろうし…… いや、いっそ久しぶりに皆で会うのもいいかもしれない」
 決断するや、マリーはすぐに行動を開始した。
 マリーはまず四男ルーサーの部屋を訊ねたが、留守だった。三男ソードは館を出てニューオーサンの街で一人暮らしをしているとのことだったので、長男カールの仕事が終わるのを待ち、彼の元を訊ねていった。
「マリー・オードラン?! どうしてこんな所に……ルーサーならもうオードラン伯爵領へと向かったぞ?」
 ひどく驚いた表情を浮かべて彼女を出迎えるカール。どういうことです? とマリーが事情を訊ねる。
「……? だって、来月には結婚式だろう? ……オードラン伯と、クリス嬢の」
 マリーは愕然とした。……誰が誰と結婚するって? ……親父殿が? 娘の様な齢の、クリスと?
 あまりに予想外の事態だった。しかし、すぐにその原因に思い至った。
「……私の、せいか……」
 一人娘に出奔されて、オードラン伯は新たな跡継ぎを作る必要に迫られた。様々な思惑が錯綜し、周囲に新たな嫁を取るように勧められ……若い女性に白羽の矢が立った。
「それが寄りにも寄ってクリスだなんて……! いや、あの子も美人なのになぜか浮いた話の一つもない娘だったけども……!」
 武門の家系の次男坊として生まれた父ハロルドは、常に戦場にあって晩婚だった。尊敬すべき父ではあるが、クリスの様な若い娘の嫁ぎ先としては余りに年嵩だ。
 ダンッ、とマリーは机を叩いた。……その机はカール唯一の贅沢と言える調度品で、瞬間、彼に鉄面皮が崩れる程の動揺を走らせたのだが、無論、マリーは気付かない。
「人手がいる……ルーサーは船便で? では、その船が川湊に着く日時を教えてください。それと……ソードさんはどこですか?」
 ギリッ、と奥歯を噛み締め、絞り出すようにマリーが訊ねた。
 いったい何をするつもりなのか──? 問われて、マリーはきっぱりと宣言した。
「勿論……結婚式に乗り込んでって、クリスを奪い取って来ます……!」

リプレイ本文

 マリーはすぐに侯爵家館を飛び出すと、所在の分かっているハンターたちの所へ片っ端から転移門。『結婚式強襲』を手伝ってくれる人材をなんとか一日で掻き集めた。
「ざくろ、今は東方で領主をしているんだけど、凄い剣幕で乗り込んで来たマリーが半ば無理矢理……」
「私もです。もう、こういう仕事をすることは殆どないと思っていたんですけどね」
 只事ではない様子のマリーに碌に説明を受けぬままハンターオフィスへ転移させられて来た時音 ざくろ(ka1250)とアデリシア・R・時音(ka0746)。すぐにその場で待ち合わせていたルーエル・ゼクシディア(ka2473)とレイン・ゼクシディア(ka2887)と合流すると、出て来たばかりの転移門へ再び戻るよう指示された。
「このまま王都へ……いや、伯爵領ならガンナ・エントラータの方が近いか……」
 ブツブツ独り言つマリーを「ちょっと待った」と呼び戻し、そろそろ詳しく事情を説明するように要求する。
 そこで初めてマリーは仲間たちに何も説明していなかった事に気付き(とにかく急いでいたのだ)、近場のカフェで軽食を採りがてらようやく事情を説明した。
「あれ? マリーちゃんは親に言わないで家出をしてたんだっけ? ……ダメだよ、そんな事しちゃあ」
「……レインお姉さんと同じだね。娘が家出なんて、親は気が気ではないよ。人の親となった今なら良く分かるんじゃないかな。ねぇ、レイン?」
 夫であるルーエルにジッと見つめられて、レインは口笛吹きつつ(←鳴ってない)視線を逸らして……「反省してマス」とポツリと呟く。
 ルーエルは頷くと、今度はマリーの方を見て、やれやれと苦笑した。……おそらく、こちらもお互いの悪いところがでちゃった感じがする。ちゃんと話をしていたら、ここまで拗れることはなかったろうに……
「うん。そういうことなら、ざくろも手伝うよ。乗り込みたいっていうマリーの気持ちも分かるし……何より、それがクリスの本意でないなら助けなきゃ!」
「……仕方ないですね。乗り込んでしまった船の行先はしっかり見届けませんと」
 話を聞いたざくろとアデリシアが協力を約束してくれて、マリーは何度もありがとうと頭を下げた。「いいよいいよ、水臭い!」と手を振るレインに頷きながら、ふとルーエルが気が付いた。
「しかし、人生で二回も結婚式に『飛び入り』することになるなんてね……しかも、どっちもクリスさんのだし」
「確かに……! 滅多にないよね。2回も襲撃される花嫁なんて!」
 一しきり苦笑し合った後、話は実務的なものへと移った。
 式は伯爵領首府、城の内部にある聖堂で行われるという。城と言っても館の様なものだとマリーは言うが、それでも、普通の教会に押し込んで花嫁を浚っていくのとはわけが違う。
「流石に5人では手が足りないでしょう。誰か他に適当な戦力は……」
 城内の様子を聞き取りながら作戦を考えていたアデリシアが思い当った。
「そうだ。ソードも連れて行きましょう。……『役割』的にも丁度良いですし」
「ソード! 忘れてた!(ぇ クリスさんがこんな状況なのに、いったい何を……?」
 ざくろが問うと、マリーが表情を消した。
 どこか怒っているようにも見えた。

 一行は再び転移門を通った後、ニューオーサンへと移動した。
 マリーの話によれば、クリスの結婚話を聞かされたソードは、そのまま休暇を取って自室に引きこもっているという。
「いやいや、ソードさんも、もうショックを受けるような歳でもないはず。ひょっとして、周りに気を遣って姿を見せないだけなんじゃ……」
 ルーエルは(一抹の不安を感じつつ)そう言って笑った。鍵のかかっていなかった扉をレインが「はい、どーん!」と開くと、そのソードは部屋の片隅で体育座りで『の』の字を書いていた。
「うわっ、まさかのガチへこみ!?」
「……ソード。ショックなのは分かるけど……」
 ざくろが声を掛けると、ソードは「いや、体育座りはネタだからな?」と、案外サバサバした様子で立ち上がった。そして、働き詰めだったから休みを取っただけ、と主張するも、部屋には外出した形跡はなかった。
「とにかく、こんな所に引きこもるくらいなら、ちゃんと気持ちを伝えなきゃ! 告白するなら相談に乗るよ!」
 ちなみに相談には乗るが解決するとは言ってない(レイン)。……まあ、告白の果てに玉砕して帰って来たら、皆で慰めてあげないことはない……かな?
「いや、だから引きこもってなんてない」
「えー」
「ってか、告白って……いったい俺にどうしろって言うんだ? 貴族の結婚は家と家とがするものだ。他家の人間が介入しようものなら、政治問題になるぞ」
 ソードはそう言って肩を竦めた。──シモンとクリスの結婚式の時は、自分の家中の話だった。しかも、クーデターやらでゴタゴタしていたどさくさ紛れの事だ。
「俺に出来ることは何もない。なら、酒カッ喰らってふて寝するか、せいぜいクリスの幸せを祈る事くらいしか……」
「やかましい」
 突如、アデリシアがソードの胸倉を掴み上げ、壁にダンッ! と思いっきり叩きつけた。……彼女の顔に張り付いた笑顔はひくついていた。コメカミにはちょぴっと青筋まで浮かんでいる。
「拒否権? そんなものは貴方にはありません。……あの最後の戦い、決着を譲って差し上げましたよね? あの時は貸しにする気は更々ありませんでしたが、事情が変わったんで貸しにします。返済期限はたった今」
「貸し……?」
「結婚式会場の真正面から突っ込んで行って囮になってください。その間に私たちがクリスを浚います」
「鬼かっ!?」
 そんな両者の間にルーエルが「まぁまぁ」と割って入った。ちなみにマリーは、自身が激発しかけたところをアデリシアに先を越されてしまって、とりあえず何かおろおろしている(
「悩むまでもないよ、ソードさん。ダフィールド家の一員として、堂々と式に姿を現せば良いのさ。そして、彼女が選んだ人を見定めてあげれば良い。告白した人として、それくらい当然だよ」
「しかし……」
「男子たるもの、自分の胸に自信を持て──だよ。(女性陣はどうかともかく)僕は、あの戦いを共にした戦友として、応援してる。……それに、まだ絶望的だと決めつけちゃ早いかも。何か裏があるかもしれないし」
「裏……?」
 ルーエルの言葉に、ソードとマリーが同時に眉をひそめた。ルーエルは答えない。曖昧に微笑むだけだ。
 ざくろがソードに手を差し伸べた。『冒険』への誘いだった。
「とにかく、一緒に行こうよ。真実を見極める勇気が無くちゃ、大切な人は手に入らないよ」


 オードラン伯爵領、首府。城下町──
 街の人々が醸し出す雰囲気にどこか明るいものを感じて、旅人・霧雨 悠月(ka4130)は立ち寄った宿の主人に訊ねてみた。
「随分と賑やかだね。お祭りか何かあるのかい?」
「お。お客さん、目敏いねぇ。お祭りと言やぁ『お祭り』かな? お城で今度『結婚式』があるんだよ。……まだ日時は決まってないけどね」
「……?」
 悠月は小首を傾げて礼を言うと、街を出立する前にお城へ寄ってみることにした。彼の生業は歌うたい。祝い事は絶好の営業機会だ。
「こんにちは。歌を届けるのがお仕事です。なんて……」
「歌……? 流れの楽師か? 歌えるのか?」
「これでも奏唱士ですから」
「ッ! ハンターか!」
 式の準備が進む城の庭先で、最も偉そうな壮年の男性に売り込みを掛けた悠月は、すぐに腕を掴まれて城の内部へ案内された。
 連れていかれた先は、なんと城の最奥だった。そこには別の壮年の男性と美しい妙齢の女性、そして、他に3人のハンターたちがいた。年齢よりも幼く見えるサクラ・エルフリード(ka2598)とディーナ・フェルミ(ka5843)。そして、不機嫌さを隠さずにぶーたれた星野 ハナ(ka5852)の3人だ。
「こちらにおわすはオードラン伯爵。私の兄だ。実はな、今回の結婚式は、出奔した伯の一人娘、マリーを呼び戻す為の狂言なのだ」
 先の壮年の男性(ハリスンと名乗った)が、部屋の上座に座った男性を紹介しながらそう言った。……言われてみれば、二人の男性はよく似ていた。伯はいかにも寡黙な武人といった佇まいで、弟の方はやり手のビジネスマンといった物腰だ。実際、ハリスンはガンナ・エントラータの商家へ婿に入った人物だという。
 ハリスンは説明した。
 伯爵家が尚武の家系として知られる名門であること。跡取りがマリー一人しかいないこと。遠縁の男子を婿に迎えようとしたが、当の二人が家出してしまったこと。伯の年齢的にそろそろ手を打たないとマズい、と親戚連中が騒ぎ始めたこと等々──
「そこで、伯とマリーの親友であるクリスの結婚式を装って、放蕩娘をひっ捕まえることにした。これまでは自由にさせて来たが、いい加減『年貢の納め時』という訳だ。マリーが来ないなら来ないで、そのままお二方には結婚してもらってもいい」
 マリーは覚醒者だ。故にこんな回りくどい方法を取ることにした。ハンターたちには実際にマリーを捕える役目を任せたい──
「理解したか、奏唱士?」
「ええ、まあ」
 悠月は曖昧に頷いた。……話を聞く限り、どちらが悪いとは分からなくなってきたけれど。
「ハリスン。私はこのようなやり方は……」
「兄上は黙っていてください! ……私ども夫婦にも子はありません。伯爵家を存続させるには、最早手段を選んでいられる段階ではないのです!」
 ハリスンは悠月との契約(歌い手としてではなくハンターとしてだけど)を済ませると、再び『式』の準備の為に戻って行った。伯も巻き込まれた形のクリスとハンターたちに「……すまんな」と声をかけて出て行った。
「あ~あ、これだから男どもはぁ……!」
 お偉いさんらが出て行くと、ハナが本音を吐き出した。
「女の子にとって結婚式がどれほど大事か、分かっているんですかねぇ! 一生に一度のハレの舞台なんですよぉ!? ……そりゃ一生に一度でない人もたくさんいますけどぉ。まだ一生に一度も縁のない人もここにいますけどぉ……」
「……ありがとうございます、ハナさん。でも、流石に私も女の子って年齢じゃあ……」
「いーんですぅ! 未婚の女はいつまで経っても女の子なんですぅ! だから私もまだ女の子! クリスさんと同じ!」
 そんなハナの主張に苦笑してみせるクリス。サクラとディーナは顔を見合わせ、本題を口にする。
「しかし、良いのですか、クリス? 雇われた以上、全力は尽くしますが……これはマリーを捕まえる為の企みですよ……?」
「そうなの。そんなことに加担するなんて……なんだかクリスさんっぽくないの」
 二人の質問に、ハナも意を得たりとばかりに身を起こして言う。
「私はクリスさんが一番幸せになる方法に協力しますよぉ? 私は結婚は幸せ推しの人なのでぇ。お二人が相思相愛なら万難を排してサポートしますし、無理矢理なら貴女を連れて逃げますよぅ?」
「はい」
 クリスはハナの問いに曖昧に頷いた。そして、今回の『式』における『彼女自身の思惑』を、彼女たちだけに語って聞かせた。
「……なるほど、そういうことですか」
 サクラは納得して頷いた。彼女とクリスとの付き合いは長い。侯爵領の旅の前──王国巡礼の旅の頃からの縁だ。その彼女からすれば、クリスのしようとしていることはストンと腑に落ちた。
 一方、今回の結婚式に対する彼女のスタンスは曖昧で…… 結局どっちなのか、とハナは悶々とすることになった。
(……私、恋愛関係へっぽこなんですぅ。100%クリスさんの気持ちが分かるならぁ、とっくに恋愛マスターを名乗って結婚してますよぅ……)


「マリーが来る。二日後だ。今しがた連絡があった」
 ハリスンの言葉に、すっかり準備を整え終えて待ち構えていた使用人たちや城下の協力者たちが「わあ」と歓声を上げた。彼らはマリーを幼い頃から──野山を駆け巡るおてんばっぷりを良く知る人々だ。
 すぐに式の準備に入る。マリーを迎え入れる為の狂言の結婚式だが、まるで本物の式と同等の費用が掛けられていた。或いはそのまま伯とクリスの、或いはマリーと誰かの式に移行しても良いように……
「狂言とは言え式は式、というわけだね。だったら僕もそれらしく振舞わないと…… 何かリクエストはありますか? リアルブルー調の曲が多いけど、それで宜しければお応えしましょう」
 悠月は本番での選曲を兼ねて、準備作業中に流す歌の希望を聞いて回った。
 ディーナはその日から一日中、護衛の為にクリスにべったりと張り付いた。風呂に入る時も先に浴室を確認してから脱衣所へと呼び入れ、トイレも先にチェックする。就寝時もすぐ隣の侍女の間で待機して、何かあればいつでも駆けつけられるようにした。
「マリーさんは行動派だから、式が始まる前にとんでもない所で貴女を浚うかもしれないの。話は浚った後で聞こうとするタイプかも、って」

 ディーナの予想は当たっていた。
 実際、マリーはそうするつもりだったのだが、結局、式場への到着はギリギリになってしまった。
「作戦を立てていきたいところでしたが、残念ながら、あまり時間がなさそうです。断腸の想いではありますが、兼ねてからの作戦を実行に移すとしましょう」
 作戦参謀のアデリシアが、芝居がかった口調でクッと奥歯を噛み締めた。
「え。それって……」
「はい。裏をかくと見せかけて正面から突っ込みます。……ソードが」
 囮役のソードを正面に残して他の皆が城の背後へ回る。マリーにとっては勝手知ったる実家の城だ。
 そのまま待機に入ったマリーに、レインが「本当にいいの?」と改めて確認を取った。
「もし、もしもだよ? クリスさんと伯爵様が本当に相思相愛で結婚するとしたら…… そこに乗り込んで行って花嫁を強奪するマリーちゃんって、ダーティ過ぎじゃない?」
 その場合、マリーはクリスに決定的に恨まれることになるかもしれない。家の面子を潰された親族だって決してマリーを許さないだろう。
「まさか……そんな、ことは……」
 断言することはできなかった。……思えばクリスって昔からモテたのに浮いた話一つなかったし、「お館様を尊敬している」と目をキラキラさせて公言するような娘だったけど…… もし、その視線に尊敬以上の熱が籠っていたのだとしたら……
「……問題になるかな?」
「むしろ何で問題にならないと思ったのかを聞きたいよ、僕は」
「ぐぬぬ……」
 マリーは今更ながらに歯噛みした。だが、引き返すことはできなかった。
 城の表玄関が騒がしくなったからだ。ソードたちが突入を始めたのだ。
「じゃ、じゃあ、こっそりと侵入して、クリスに事情を訊いてから浚うかどうか決めるってことで……」
「いいでしょう。その場合、囮役となったソードだけババを引く形になりますが……まあソードですし」

 作戦開始時刻が来た。
 ソードは何だか泣きたくなるような心持ちのまま布をグルグル巻きにして顔を隠すと、剣を佩いたまま城正面へと向かっていった。
 周囲の『招待客』たちがザワと彼から離れた。すぐに警戒していた門兵の誰何の声が飛んだ。
「怪しい奴め、何者だ?!」
「今回の結婚に疑義ある者だ! 力づくで押し通る!」
 叫ぶと同時に走り始めるソード。応じて押し寄せる警護の兵士たち。彼らは礼装の為、武装も本格的なものではなかった。ソードが抜剣していない為か、得物も手にしていない。
 ソードも曲がりなりにもハンターだ。第一陣を難なく蹴散らした。だが、相手もハンター相手を予測していたのか、更なる物量で押し寄せる。
(ここまでか……?)
 思った瞬間── 背後から飛んで来た『ワンダーフラッシュ』の閃光が彼らの視界を灼き染めた。
 振り返ったソードが見た者は、仮面で顔を隠した謎のヒーロー、『ざくろ仮面』その人だった(ぇ
「お前、ざ…… 何でこっちに!?」
「流石に一人で囮役はないかなぁ、って…… それに、僕は貴方も必ずクリスの所へ送り届けると決めたから」
 さあ、行って! と促すざくろに、すまん……! と礼を言って駆け出すソード。目を擦りながらそれを追おうとする兵らの頭上をざくろ仮面が『ジェットブーツ』で跳び越え、着地。ソードを追うルートを『ポゼッション』で封鎖する。
 見えざる結界に阻まれて臍を噛む礼服の兵士たち。ざくろはソードを振り返って駆けるその背を見送って……再び正面を向き直ると「ここは通さないよ!」と高らかに宣言した。

「さて…‥何やら騒がしくなってきたね」
 耳の良い悠月が正面玄関の騒ぎを察して呟いて。直後に飛び込んで来た伝令が事態を伝え、聖堂内に待機していた予備兵力が慌ただしくそちらへ移動していく。そんな中……
「……陽動だな」
「陽動ですね」
 伯とハリスンの二人はマリーたちの意図を正確に予測した。
「私の『占術』によるとぉ、マリーは『こっそり来んじゃネ?』ってでたんだけどぉ、心当たりありますぅ?」
「ある。マリーが城を抜け出す時によく使っていた『道』が」
 その場所を聞いたハナは、すぐに『式神』を偵察に向かわせた。そして、「ドンピシャ!」と潜入中のマリーたちを発見した。
「行きます」
 近場の兵たちと共に聖堂より出撃していくサクラとハナ。クリスの護衛に就く為にその場に残ったディーナが手を振ってその背を見送る。
「さて。ここも騒がしくなりそうだし……皆さんも他へ避難しておかなくていいのかい?」
 悠月に訊ねられた城下の参席者たちは笑って答えた。
「襲撃者ってのはマリー嬢ちゃんなんだろ? だったらそこまで酷い事にはならねぇさ!」

 一方、城内へと侵入したマリー一行は、誰にも見咎められず順調に聖堂へと向かいながら、逆にその静けさを訝しんでいた。
「……おかしい。うちの兵士たちって、王国でもそこそこ精強で知れらてるんだけど……」
 案の定と言うべきか。彼女らは中庭に達したところで、兵士たちに囲まれた。その『敵』を率いるハンターたちを目の当たりにして、アデリシアが薄く目を細めた。
「サクラ。なぜ貴女たちが伯爵家に与しているのです?」
「それは……」
 問いにサクラが口籠る。兵たちの手前、まだクリスの思惑をマリーたちに開示するわけにもいかない。
「そんなことよりぃ! こんな力づくで突っ込んで来るような真似して、もし二人が相思相愛だったらどうしてくれるんですぅ? 伯爵は十分魅力的な男前なんですからぁ。女の子の最大の夢をぶっ壊す大馬鹿者になりますよぅ」
「あ。それはもう突入前に私がマリーにツッコんどいたから」
 ハナの言葉にヒラヒラ手を振って答えるレイン。確信犯!? とハナが激怒する。
「……とりあえず、大人しく捕まってください。悪いようにはなりませんから……」
「聞けません。私の依頼主はマリーです」
 短いやり取りの後、止むを得ませんね、とルーンソードを引き抜くサクラ。ワイヤーウィップを引き伸ばしたアデリシアもまた「縛って芋虫にして床に転がす」と戦闘モードへ移行する。
 激突は互いに計ったかのように。サクラとアデリシアの闇の刃の乱舞により始まった。『時の女神の加護』を与えつつ「ここは任せて先へ行け!」とマリーを送り出すアデリシア。その声に背を押されたマリーがルーエル、レインと共に中庭を突破する。
 そのまま聖堂へと飛び込んで扉を封鎖し、閂を掛けて、振り返り…… しかし、その場には新郎新婦の他に、ディーナに悠月、ハリスンに加えて多数の兵たちが待ち構えていた。
「フハハハハ、引っ掛かりおったな、マリー! まさに飛んで火に入るマリーホイホイ! ……全てはお前を捕える為に仕組んだ狂言だったのだよ!」
 やっぱり、とルーエルは歯噛みした。本当の式なら、わざわざこんな目立つやり方をする必要は無い。
「さあ、マリー。お前には大人しく伯爵家を継いでもらうぞ。さあ、ハンターたちよ。今こそ放蕩娘を捕えるのだ!」
 高揚と共に飛ぶハリソンの令。しかし、ディーナも悠月も動くことは無かった。
「なぜだ、なぜ動かん!?」
 狼狽するハリスンに、クリスが静かに告げた。
「申し訳ありません、お館様、ハリスン様。彼らには私のお願いを聞いてもらっているのです」
「何っ!? どういうことだっ?!」
「今回の策を聞いた時、私は思ったのです。これは碌に想いも伝えずに伯爵家を飛び出して行ったマリーとお館様を引き合わせる機会になるのではないか、と──」
 悠月とディーナの二人は、むしろクリスとマリーたちを兵たちから守る様に配置についた。マリーとレインの顔が輝き……そして、ハリスンとマリーは「謀られた!」といった顔をした。
「ここは聖堂──大切な場所のはずです。慎重な対応を提案致します」
「マリーさん、待ってたの。きちんと話し合いをしましょうなの。きちんと円満解決をするなら、貴女が最初に自分の立ち位置をきちんと表明するべきだと思ったの」
 ディーナが続ける。貴族の責務──それは王家に対して負うそれとは別に、税を納めた領民に対して負う責任。マリーがこの地を継ぐ気がないのであれば、領民が不安にならないよう、自身の本気をきちんと表明するべきだ。
「グッ……!」
 マリーは呻いた。……それを言われるとツラかった。見れば集まった『参加者』たちは幼い時から見知った顔だ。皆、笑顔でマリーを見ている。非難するような顔は一つもない。
「……今迄がどうあれ、世界も変わり、マリーも変わった。伯爵に自分の想いを一旦、全部ぶつけてみるべき」
 いつの間にか扉が開けられ、サクラが。そして、ハナとアデリシアが戻って来ていた。
「伯爵も。考えは口にしなければ伝わらない事も多い……マリーを大切に思うなら、話を聞いて、自分の想いもしっかり伝えるべき……」
「オードラン家の方々! マリーは立派に自分の道を選んで進めるようになった……もう一人前の大人です。役割を押し付けようとせず、家の将来を対等に話し合ってください」
 ハリスンと兵らを牽制するように、ルーエルが先手を打った。ちなみに、レインがこっそり「ちなみに家出娘が旦那と子供(跡継ぎ)を作って戻って来る可能性だってあるヨ?」と混ぜっ返そうとしたので、取り敢えず口を塞いでおいた。
 いよいよマリーは追い詰められた。
 皆に押されて伯の前へと進み出て。ゴホンゴホンと咳払いををした後、どうにか父らを『説得』しようと試みた。
「家を出てから、私は色んな世界を回った。そして、確信したことがある。……貴族は、いずれ名誉職に過ぎなくなる。そんなものの為に誰かが犠牲になる必要は……」
「マリー」
 伯がそれを遮った。
「お題目はいい。私はお前の本音が聞きたい」
 マリーはバツが悪そうに口籠った後……飾り気のない笑顔(苦笑とも言う)を浮かべて、ぶっちゃけた。
「後免、父様。私に貴族は無理」
「……で、あろうなぁ」
「兄上っ!?」
 狼狽するハリスン。マリーを良く知る城下の者たちは「さもありなん」と失笑した。
「まあ、家の事はこちらでなんとかする。マリー、お前が幸せであればそれでいい」
 マリーは一瞬、きょとんとして……その日、初めて、自身の心に素直な表情を浮かべた。即ち、花の咲く様な笑顔から……涙と鼻水混じりの慟哭へと。
「ありがとう、父様」
 父娘の和解はなった。たったこれだけのことに数年の回り道をした二人だった。

「大丈夫か、マリー、クリス! って、アレ……?」
 全てが終わってからソードが到着した。
 ……まぁ、しょうがないか。ソードだし(


 狂言の結婚式は流れたが、その為に用意しておいた料理は消えてはなくならない。
 それらは協力してくれた城下の領民たちや兵らに振舞われ、聖堂と中庭、庭先を舞台にした大宴会へともつれ込んだ。
「さて、今宵はご満足いただけましたか? アンコール? 勿論だよ。少し休憩を頂いたら、この地の益々のご発展をお祈りしつつ、もうひと頑張りしちゃいますね!」
 この地では見たこともないようなリアルブルーの歌と踊りを披露して、一旦、ステージから捌ける悠月。休憩に向かった先では、サクラが酒杯(中身はジュース)を手に、仲間たちと旧交を温めていた。
「なるほど。ルーサーはクリスの協力者だったのですか。……本当に色々と見違えましたね。一方、ソードさんの方は……」
 ……いや、旧交を温めているというよりは冷やかしていた。
「聞きましたよ。クリスの結婚話を聞かされて、家に引きこもっていたそうですね? なぜそこで略奪しようと奮起できない。その程度の想いなんですか、情けない!」
 酔っぱらっていないのに、酔っ払いより性質が悪い── 思いながらも、ソードはなぜかサクラの言い様に腹が立ちはしなかった。その程度──そう言われても特に傷つかない、その自覚がソードにもぼんやりとある。
 ソードは席を中座した。別のテーブルでは、伯が今回の件でクリスに謝罪をしていた。
「すまんな。伯爵家のゴタゴタに巻き込む形になってしまって…… 思えば、クリスにはマリーが子供の頃から色々と任せきりにしてしまった」
「とんでもない。お館様が謝られるようなことは、何も! 私も、その、今回の件についても、色々と楽しかったですし……!」
 伯の前で恐縮し、薄っすら頬を染めるクリス。それを見たルーエルが(あれ? もしかして、クリスさんって意外と……?)と気付いてちょっと驚いた。
「私の旦那様は私の二倍近く年上なの」
「わあ!」
 突然背後から声を掛けられて、ルーエルとレインは仰天した。それを見た声の主──お盆の上いっぱいに食べ物を乗せて来たディーナが「……失礼なの」と不本意そうに頬を膨らませながら隣りの席へと座った。
「歳の差とか関係ないの。大事なのは、本当にその人を好きかとか、生涯連れ添えるかとか……その人と共にある人生に自分たちで意味を見出せるかだと思うの」
 そう告げるディーナに頷きながら。ルーエルとレインは「あれ? 今、惚気られてる?」と気づいた。だが、その内容には大いに同意した。なぜなら、彼らも夫婦だから(
 と、その場へやって来たソードがクリスに声を掛けた。それを見ていた3人は、何て折り悪い男なんだ、と頭を抱えた。
(た、確かに玉砕しろとは言ったけど! 今はタイミングが悪いよ、ソーどん!)
 ハラハラ悶絶しながら、レイン。一方、ざくろはギュッと両の拳を握って(頑張れ……!)と激励の念を送った。
 二言、三言、会話を交わしただけでソードが戻って来た。3人(ディーナは食事に夢中だ)がそこへ「結果はどうだった?!」と詰め寄った。
「告白? ……してねぇよ。元々そんなつもりで来たんじゃねぇよ。クリスが意に沿わない結婚を強制されんなら助けなきゃ、って、そう思っただけだ。……旅の仲間だからな」
「……でも、あわよくば、って思ったりは……?」
「ねーよ。そも俺は一度クリスにはフラれているんだ。あれから何年経ったと思っている……気持ちの整理をつけるには十分過ぎる時間だろ。……初恋は叶わないっていうしな」
「初恋だったのっ!?」

 宴会が終わり、夜が明け── 旅立ちの日、別れの朝を迎える。
 伯とクリスらに見送られ、再びマリーが『旅』へと戻る。両者の間に涙はない。ただ、いつまでも尽きない名残が別れ難くあるだけで──
「人生は旅です。生きることは戦いです。戦う事に疲れたら、その時はこうしてまた皆で会いましょう。──汝らに戰神の祝福があらんことを。おさらばです、戦友たちよ」
 先陣を切る様に、アデリシアがまず振り返らずにその場を後にした。
 続けて悠月がポンとマリーの肩を叩いて言葉を贈る。
「大人になるとね、わかると思う。親しい人や家族と過ごせる時間ってさ……限りがあるんだよ。怒ったり、笑い合えるうちが華さ」
 そんな予言めいた事を言って、悠月もまた去っていった。
 ……ちなみに、ハナは暫くの間、伯爵領に逗留することにした。主にクリスの観察──もとい、相談相手を務める為に。

 名残を惜しんで出発する。とりあえずはルーサーが乗る船便が出る川湊まで。同じ道行きまで──
「へぇ……これがマリーの冒険譚かあ。面白そうだね! あっ…… これ、こんな風に纏めたら面白いんじゃないかな?」
 道中、話題はルーサーの纏めたマリーの冒険の話となり。ざくろが参考になるかも、とご先祖さまの冒険記をルーサーに貸してみた。
 ルーサーは興味深そうに頁を捲った。それはルーサーのものとは違い、主に直接自分が体験したことが活き活きとした筆致で描かれていた。
「……冒険譚を執筆するだけでなく、自分も旅に出てそれを書いたりしてもいいんじゃないですか?」
 サクラがルーサーに提案する。ルーエルも「いいんじゃないか」と頷いた。
「うん。結構良いコンビだと思うよ、マリーとルーサー。すっかりクリスさんポジションだったし。なんだったらソードさんも」
 ルーエルが話題を振ると、ソードは「それもいいかもしれんなぁ」と呟き、マリーが「意外……」と驚いた。
「旅か……」
 ルーサーは独り言ちた。
 思えば、旅に出る度に自分は一皮剥けていった。多くの出会いと別れがあり、辛いことも多かったけど…… 館の中にいただけでは経験したことがないような、ドキドキとワクワクに確かに世界は溢れていた。
「うん、それもいいかもしれない」
 ルーサーは決意した。そして、自分も一大決心をしてサクラへと向き直った。
「師匠。師匠も僕たちの旅を手伝ってくれたりは……?」


 取り敢えず、クリスとマリーとルーサーの運命(と呼ぶにはささやかな)の記録はここで終わる。
 だが、彼らの人生という名の旅は続く。
 そこに何が記されるのかは……それぞれの胸の中に、きっと宝物の様に仕舞われることになるだろう。

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参加者一覧

  • 戦神の加護
    アデリシア・R・時音(ka0746
    人間(紅)|26才|女性|聖導士
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 掲げた穂先に尊厳を
    ルーエル・ゼクシディア(ka2473
    人間(紅)|17才|男性|聖導士
  • 星を傾く者
    サクラ・エルフリード(ka2598
    人間(紅)|15才|女性|聖導士
  • それでも私はマイペース
    レイン・ゼクシディア(ka2887
    エルフ|16才|女性|機導師
  • 感謝のうた
    霧雨 悠月(ka4130
    人間(蒼)|15才|男性|霊闘士
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師

サポート一覧

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依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/11/02 17:28:10
アイコン 結婚行進曲?
ディーナ・フェルミ(ka5843
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2019/11/02 15:39:39