ゲスト
(ka0000)
星明かりの夜に祈りを
マスター:紡花雪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 6~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/02/13 19:00
- 完成日
- 2015/02/21 22:09
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●星祭りの山
星の美しい村——この村は、そう呼ばれている。
もちろん全世界で有名というわけではないが、この辺りの地域では知られたものだ。
そしてその名に則して、この村では、毎冬に星祭りが催されている。それは『星祈り姫』という地域伝承に基づいた祭事で、星の鑑賞に適した裏山で『星祈り姫』役の若い娘が祈りの歌を捧げるのだ。
「今年の『星祈り姫』はミトラだって?」
「あァ、そうらしい。星祭りが楽しみだな」
畑仕事に精を出す男たちの間でも、数日後に迫った星祭りの話題で持ちきりだ。
『星祈り姫』の役目は、毎年村娘から選ばれる。今年は、十六歳のミトラがその役を担うことになった。
実は今年の星祭りは、例年と違う。星祭りの夜が新月と重なり、絶好の星明かりが臨めるのだ。それゆえに、村人たちが星祭りにかける思いも大きい。
村の北東側にある山は神聖な場所とされており、普段は立ち入りが禁じられている。祭りの日の夕方、『星祈り姫』が一人で入山して祭壇で日没の儀式を執り行ってから、人々はようやく山に入ることができるのだ。
ところが、である。近頃、山の中から獣の遠吠えのような声が聴こえるのだという。
「山に狼がいるのか?」
「うーん、あの山は小動物と鳥の天国だろ?——いや待てよ。隣村で聞いたんだがな、牛みたいにでかい狼を麓で見たらしいぞ」
男たちは顔を見合わせた。牛ほどの大きさの狼など存在するのだろうか。いるとすれば、それはもう狼ではないのではないか。
「まさか……雑魔か?」
「おいお前、村長に相談しに行くぞ!」
慌てた男たちは、鍬を放り出して村へと駆けていく。
もし雑魔が神聖な山に徘徊しているとなれば、星祭りの開催や『星祈り姫』役のミトラの安全も危ぶまれる。
それは、星の美しい村にとっての一大事だった。
●旅行好き女性職員の見立て
ハンターオフィスには、今日もたくさんの依頼が舞い込んでいる。
執務机と受付窓口、そして同僚職員とハンターの間を忙しそうに行き来している女性職員が一人。人波がようやく引き、ふぅ、と溜息をついて彼女は自分の机に戻って腰を下ろした。
ここのところずっと忙しい。次の長期休暇には、是非とも旅行に出たいと思っていた。彼女の鞄の中には、買ったばかりの旅行雑誌が入っている。だがさすがに仕事中にそれを捲るわけにもいかず、代わりに机の上の依頼書を捲った。
「あれれ? この村って……雑誌に載ってた、よね?」
彼女が目を留めたのは、『星の美しい村』として旅行雑誌に紹介されていた村からの依頼である。地域伝承に基づいた星祭りが今年は新月に重なり、更に美しい星空が期待できるらしい。
「え〜、雑魔? 雑魔なの?」
依頼人は、『星の美しい村』の村長だ。
現地での調査によると、星祭りの舞台となる山に四体の雑魔が棲息していることが確認されたらしい。そのうちの一体は牛のように大きな狼型の雑魔で、残りの三体は大型犬程度の大きさの雑魔だという。山の中腹から山頂にかけての山道付近に潜んでいるようで、山の小動物たちが犠牲になってしまっているとのことだった。
そしてこの依頼の一番の目的は、今年の『星祈り姫』を務める少女ミトラを護衛し、無事に山頂の祭壇まで連れていくことである。
それにあたり、山道の足場は悪くないが幅員はあまり広くなく、一般的な成人ならば横並びで三人がぎりぎり歩けるくらいのようだ。大きな狼型の雑魔は単体でしか通れず、残り三体はその後ろ、もしくは前に並ぶことができるだろう。
また、山の傾斜は緩やかだが、山道以外のところは木々が深々と生い茂っている。大型犬程度の雑魔三体は山の中を駆け回ることができるだろうが、牛のように大きな雑魔やハンターたちが山の中を駆け回るのは難しいだろう。それに、雑魔の牙と爪、跳躍力には注意したほうが良さそうだ。
この雑魔四体の大きな特徴は、常に四体が群れとなって移動し、通常の狼と同じように連携を取っているところだろう。
「えっ、いいな〜! 『護衛と雑魔討伐が無事完了したときには、ハンターの皆様に是非とも星祭りを楽しんでほしい』だって! へ〜、屋台も出るんだ! 祭壇を囲んでみんなで踊ったりするのかな? いいなぁ……どのハンターさんがこの依頼受けてくれるんだろう?」
旅行好きの女性職員は立ち上がり、その依頼書を持って窓口へと歩いていく。自分もまたその村を訪れたい気持ちに駆られながら、オフィスにやってきたハンターにこの依頼を紹介するために。
星の美しい村——この村は、そう呼ばれている。
もちろん全世界で有名というわけではないが、この辺りの地域では知られたものだ。
そしてその名に則して、この村では、毎冬に星祭りが催されている。それは『星祈り姫』という地域伝承に基づいた祭事で、星の鑑賞に適した裏山で『星祈り姫』役の若い娘が祈りの歌を捧げるのだ。
「今年の『星祈り姫』はミトラだって?」
「あァ、そうらしい。星祭りが楽しみだな」
畑仕事に精を出す男たちの間でも、数日後に迫った星祭りの話題で持ちきりだ。
『星祈り姫』の役目は、毎年村娘から選ばれる。今年は、十六歳のミトラがその役を担うことになった。
実は今年の星祭りは、例年と違う。星祭りの夜が新月と重なり、絶好の星明かりが臨めるのだ。それゆえに、村人たちが星祭りにかける思いも大きい。
村の北東側にある山は神聖な場所とされており、普段は立ち入りが禁じられている。祭りの日の夕方、『星祈り姫』が一人で入山して祭壇で日没の儀式を執り行ってから、人々はようやく山に入ることができるのだ。
ところが、である。近頃、山の中から獣の遠吠えのような声が聴こえるのだという。
「山に狼がいるのか?」
「うーん、あの山は小動物と鳥の天国だろ?——いや待てよ。隣村で聞いたんだがな、牛みたいにでかい狼を麓で見たらしいぞ」
男たちは顔を見合わせた。牛ほどの大きさの狼など存在するのだろうか。いるとすれば、それはもう狼ではないのではないか。
「まさか……雑魔か?」
「おいお前、村長に相談しに行くぞ!」
慌てた男たちは、鍬を放り出して村へと駆けていく。
もし雑魔が神聖な山に徘徊しているとなれば、星祭りの開催や『星祈り姫』役のミトラの安全も危ぶまれる。
それは、星の美しい村にとっての一大事だった。
●旅行好き女性職員の見立て
ハンターオフィスには、今日もたくさんの依頼が舞い込んでいる。
執務机と受付窓口、そして同僚職員とハンターの間を忙しそうに行き来している女性職員が一人。人波がようやく引き、ふぅ、と溜息をついて彼女は自分の机に戻って腰を下ろした。
ここのところずっと忙しい。次の長期休暇には、是非とも旅行に出たいと思っていた。彼女の鞄の中には、買ったばかりの旅行雑誌が入っている。だがさすがに仕事中にそれを捲るわけにもいかず、代わりに机の上の依頼書を捲った。
「あれれ? この村って……雑誌に載ってた、よね?」
彼女が目を留めたのは、『星の美しい村』として旅行雑誌に紹介されていた村からの依頼である。地域伝承に基づいた星祭りが今年は新月に重なり、更に美しい星空が期待できるらしい。
「え〜、雑魔? 雑魔なの?」
依頼人は、『星の美しい村』の村長だ。
現地での調査によると、星祭りの舞台となる山に四体の雑魔が棲息していることが確認されたらしい。そのうちの一体は牛のように大きな狼型の雑魔で、残りの三体は大型犬程度の大きさの雑魔だという。山の中腹から山頂にかけての山道付近に潜んでいるようで、山の小動物たちが犠牲になってしまっているとのことだった。
そしてこの依頼の一番の目的は、今年の『星祈り姫』を務める少女ミトラを護衛し、無事に山頂の祭壇まで連れていくことである。
それにあたり、山道の足場は悪くないが幅員はあまり広くなく、一般的な成人ならば横並びで三人がぎりぎり歩けるくらいのようだ。大きな狼型の雑魔は単体でしか通れず、残り三体はその後ろ、もしくは前に並ぶことができるだろう。
また、山の傾斜は緩やかだが、山道以外のところは木々が深々と生い茂っている。大型犬程度の雑魔三体は山の中を駆け回ることができるだろうが、牛のように大きな雑魔やハンターたちが山の中を駆け回るのは難しいだろう。それに、雑魔の牙と爪、跳躍力には注意したほうが良さそうだ。
この雑魔四体の大きな特徴は、常に四体が群れとなって移動し、通常の狼と同じように連携を取っているところだろう。
「えっ、いいな〜! 『護衛と雑魔討伐が無事完了したときには、ハンターの皆様に是非とも星祭りを楽しんでほしい』だって! へ〜、屋台も出るんだ! 祭壇を囲んでみんなで踊ったりするのかな? いいなぁ……どのハンターさんがこの依頼受けてくれるんだろう?」
旅行好きの女性職員は立ち上がり、その依頼書を持って窓口へと歩いていく。自分もまたその村を訪れたい気持ちに駆られながら、オフィスにやってきたハンターにこの依頼を紹介するために。
リプレイ本文
●いざ山へ
午後のお茶の時間だ。
だが、村の様子はそれどころではない。皆それぞれ、祭りの準備に忙しいのだ。
御婦人や子供たちは、普段は身につけないであろう色彩豊かで華やかな衣装をまとい、男たちも農業着から洒落た黒ベストに着替え、胸元には銀の星飾りを付けている。
村に到着したハンターたちは、集会所で災厄除けの儀式に臨んでいるミトラを待っていた。儀式を終えて集会所から出てきたミトラは、村人たちの喝采で迎えられる。見たところ、十六歳としては少し小柄で、とても可憐な少女だ。
「あらあら、かいらしいお嬢ちゃんでありんすなぁ」
桐壺(ka4164)が、やや緊張した面持ちのミトラを見て言った。桐壺は歴とした男性なのだが、黒髪の長身に女性の恰好が自然と似合っている。
「あの……今日は、よろしくお願いします」
「俺たちが護るから心配すんな? ほら、これでも食って落ち着きな」
村を出て山道に向かいながら、ラティナ・スランザール(ka3839)が持参したキャンディをミトラに手渡していた。そして、一行にいる女性ハンター二人にもそれを配っている。一見、筋肉質で男らしいラティナだが、こうした優しい一面もあるのだ。
「星のお祭りなんて、とても素敵ですねぇ」
山道に入り、ミトラの後背を守るように歩く水雲 エルザ(ka1831)が場を雰囲気を和らげようと会話を始めた。そしてその手には、山道が暗くても危険がないようにと、ハンディLEDライトが提げられている。
「はい……! 村の自慢なんです」
「この辺りでは、こうした祭りは年にいくつもあるのでしょうか?」
丁寧な口調で、ミトラを励まそうと話しかけたのは、鹿東 悠(ka0725)である。先に参加した戦いで負った傷が十全に癒えていない彼は、山道ではミトラの横に付いて彼女の護衛を担うことになっている。
「そうですね、季節ごとに、恵みに感謝するお祭りがあります。うちの村では、この星祭りが一番盛大なんですけど、夏祭りが盛大な村や雪解けをお祝いする村もありますよ」
「なるほど。星見といえば夏という印象がありますが、日没が早いことや大気の状態からも、実は冬のほうが綺麗に見えるそうですね」
穏やかな声音で言ったのは、神代 誠一(ka2086)である。元は青の世界で教師をしていた彼は、十代の少年少女と話すことにも慣れていた。誠一もまた、先の戦いで負傷しており、ミトラの傍に付くことになっている。
「ミトラさん、星祭りでオススメのお土産とか食べ物とかあるかな?」
ミトラの前、ラティナの隣を歩きながら、リューリ・ハルマ(ka0502)が明るく問いかけた。ミトラとは歳の近い女性ということもあり、気安い雰囲気で場を和ませている。
「食べ物は、チーズ料理が多いですね。山で牛や山羊を飼っている人も多いので。お土産は……星を象ったお守りが人気なんです。縁結びの伝説があるくらいですから!」
そのミトラの言葉に、仲間のうちの誰かが耳をそばだてた気配がしたが、山中はもう薄らと陰に覆われ始めていてお互いの姿がはっきりとは見えなくなっていた。
そうして、和やかな会話を弾ませながら、一行は山道を登っていた。もうこのまま、山頂まで雑魔とは遭遇しないのではないかと皆が思い始めた頃である。誰かがおもむろに山中の茂みに向けたライトの灯りに、異常事態が映し出されていた。
●狼の群れのように
ハンディLEDライトを手にした誠一は、深い山の中で無残に折れた木を見つけた。
「あれは……何物かに踏み荒らされた痕ですね」
「それじゃあ、この辺りに雑魔がいそうだな」
先頭を歩くラティナが、周囲の気配を感じ取るために一度足を止める。一行の緊張感が一気に高まる。
一行の隊列は、先頭にラティナとリューリが並び、その後ろには護衛対象であるミトラを挟む形で悠と誠一が控えている。その後ろにエルザ、そして最後尾で守りを固めるのが桐壺だ。雑魔はどこから現れるかわからない。灯りを手にしたハンターたちは、懸命に周囲の状況を探ろうとした。
「これが鬼灯のランタンやったら、お洒落ぇなんでありんすけどなぁ……。あれは秋にありんしたっけ?」
充分に警戒を払いながらも、桐壺がその嫋やかな口調で手元のランタンを掲げてみせた。
その時である。重い地鳴りのような足音が前方から響いてきた。ハンターたちの意識がそちらへと向く。風に枝葉が激しく揺れた。雲ひとつないはずの空が、わずかに陰ったように見えた。
一行の右側の茂みで、ねっとりと赤く獣の瞳が光る。大型犬ほどの影が跳躍し、隊列の中央付近――悠へと襲いかかった。悠は、背後にミトラを隠して護り、日本刀「石切」を振り抜くようにして雑魔の体を弾き返す。治りきっていない傷にわずかに響くが、今は気にしてはいられない。
緊迫した状況にハンターたちはそれぞれ身構える。耳障りな葉音を立て、別の雑魔が駆け抜ける。雑魔は牙を剥き、最後尾の桐壺の脚を襲った。桐壺は、小太刀「風魔」で雑魔の頭を殴りつけるようにして振り払う。
エルザが桐壺に加勢しようと振り返ると、その横から三体目の雑魔が飛び出してきた。だがすでに警戒を強めていたエルザは、鉄扇を軽く振るって雑魔を退ける。
そのとき、隊列の最前でも戦闘が始まっていた。リューリとラティナが、山道を下りてきた大きな雑魔と対峙したのである。目撃情報どおり、三体の雑魔を率いているのは、牛ほどの大きさがある雑魔だった。その雑魔の動きは、鈍い。雑魔は前肢で土を掻いたかと思うと、リューリに向かって突進した。
リューリはナックル「メテオブレイカー」をはめた拳でそれを受け流しながらわずかに後退する。次の攻撃を受ける前にと、リューリは体内のマテリアルを高め、戦闘意欲と身体能力を向上させた。
隣のラティナに視線で合図し、リューリが先に雑魔へと拳を大きく振り抜いた。祖霊の力が注がれたナックル「メテオブレイカー」は、巨体の雑魔の腹へとめり込んだ。
「チャンスだよ!」
リューリが作った敵の隙へ、ラティナが滑り込む。背後のミトラ、誠一、悠に気を配りながらも、ラティナはユナイテッド・ドライブ・ソードにマテリアルをこめて、激しく打ち放った。またしても腹に大きな一撃を受けた雑魔は、体を折り曲げて彼らから距離を取った。
戦闘は入り乱れていた。エルザと桐壺がそれぞれ一体ずつ雑魔と対峙し、誠一と悠の二人がミトラを護りながら残る一体を相手している。
まずエルザは、ミトラに攻撃の余波がいくことのないよう注意しながら、闘心昂揚を発動させて自身を鼓舞し、揺らめく白銀の日本刀「不知火」で雑魔の後肢を突き刺した。すると息を合わせて、桐壺が別の雑魔を牽制するようにオートマチックST43を撃ち込んだ。前肢に命中し、雑魔は怯んだように後退する。
一方、誠一はミトラを安心させるように彼女に柔らかな笑みを見せながら、雑魔の気を引くように間を詰めて、流れるような動きでユナイテッド・ドライブ・ソードの一撃を雑魔の背中に叩き込んだ。
「なに。俺達からすれば、この状況はまだまだ甘いですよ。故にあなたは、落ち着いて見ててください」
悠はペットの虎猫をミトラに預け、雑魔の次の動きを見極める。誠一の攻撃で雑魔が足をよろめかせたところに、日本刀「石切」を閃かせた。雑魔は不規則に跳ねて、その刃を潜り抜ける。
個体の見分けが付きにくい三体の雑魔は、茂みや幹に隠れながら、代わる代わる顔を出した。そして大きな雑魔の威圧感はとても強い。ハンターたちも視線を交わし、呼吸を合わせ、雑魔以上の連携を見せる必要があった。
●護るものと繋がるもの
エルザと桐壺、雑魔二体が動いたのはほぼ同時だった。
動物霊の力を借りたエルザは周囲の状況をつぶさに見極め、日本刀「不知火」の読めない一撃を繰り出す。桐壺はエルザの攻撃の後ろで集中を高め、彼女に当てないように細心の注意を払って光の矢を放った。日本刀「不知火」に突き貫かれ、マジックアローに撃ち抜かれ、二体の雑魔が同時に霧散した。
一方、二人で一体の雑魔を相手取る誠一と悠だが、決して圧倒的有利というわけではない。二人の背でミトラを挟むようにして護りながらの戦闘であり、二人とも先の戦いで手負いをなっている身だ。いつもほど機敏でもなければ威力も落ちる。誠一はユナイテッド・ドライブ・ソードを短剣の状態で構え、向かってきた雑魔の目の前で組み換えてから正確に雑魔の胴を薙ぎ払う。続けざまに悠が攻撃に特化した構えで雑魔を見据え、ミトラを背後に護ったまま、日本刀「石切」で上段から必殺の一撃を雑魔の頭部へと叩き込んだ。
「……無駄撃ちは厳禁ですからね」
悠が言い、雑魔は山の葉音に紛れるように消えていく。
そして、リューリとラティナは巨体の雑魔と向き合っていた。牛のように大きな雑魔は自分からは動こうとはせず、ひらすら威圧感を強めている。リューリは背後で繰り広げられる仲間たちの戦いを肌で感じながら、ナックル「メテオブレイカー」を装着した拳に祖霊の力を込めて、雑魔の腹に重い一撃を打ち込んだ。その反動を利用してすぐさまリューリは後退し、すかさずラティナが前に出る。
「さぁ、こっちに来やがれ!」
わずかに揺らぐ巨体。前肢で地面を叩く。そこには、初めの威圧感はすでに失われているように見えた。雑魔が踏み込むタイミングを見計らい、ラティナは雑魔を引き付けながら手裏剣「朧月」を放つ。「朧月」は風を切り裂き、雑魔の胸に突き刺さった。
強い風が吹き、山が揺れたように感じられた。消えていく雑魔に、ハンターたちはようやく緊張を解いたのだった。
●星に願うは
「大丈夫? 山頂までがんばろうね!」
目の前で繰り広げられた戦闘に、ミトラは多少なりとも恐怖し、動揺してしまっているようだった。だが、悠のペットである虎猫を抱きしめ、リューリや誠一に励まされるうちに次第に落ち着きを取り戻していく。
山頂に着く頃には雑魔の脅威が去ったことに安心を見せ、儀式に臨めそうな状態に戻っていた。山頂に着いてしばらくすると、安全を確認した村の男衆が合流し、祭りの最終準備を始めた。気の利くラティナは、積極的に机や椅子の設置を手伝っていた。
やがて空が橙色から紫色へと変わり始め、祭りの会場設置を終えた村人たちはそれぞれに好きな場所に位置取り、祭壇に目を向ける。ハンターたちも村人の歓迎を受け、この土地の葡萄酒などを手に談笑に加わっていた。
祭壇へ進む巫女姿のミトラを見て、村人たちに心地よい緊張感が訪れる。
すう、っと大きく息を吸い、ミトラが舞台の中央に立つ。
星の日よ 恵み夜
星明かりが瞬き 夜が光る
光る橋 山の頂 幸福の兆し
星は護る 大地の恵みを
星は誓う 永遠の平穏を
星は謳う ひとびとの生命を
今、星に願う 優しい夜を
今、星に祈る 恵みある人生を
すべてのひとが 幸せであるように
喝采が起こる。
祈りの歌を捧げたミトラに、ハンターたちも心からの拍手を送った。
村人の誰かが夜空を指差す。そこには、散りばめられた宝石のような星が輝いていた。
「乾杯!」
村人たちが杯を打ち鳴らす。宴の始まりだ。
エルザは芋のグラタンや果実のパイの屋台を覗いて回り、そのたびに売り子に食べ物を手渡された。
「次に来るときは、ぜひ大事な方をお連れしたいですねぇ」
そうエルザが言うと、売り子の女性も、そのときを楽しみにしている、と嬉しそうに返した。
自然が好きな誠一は、葡萄酒を片手に静かに星を眺めている。他の少女たちと一緒になって歌うミトラの楽しそうな姿に、心が和むのを感じた。彼女たちを見ていると、かつて教師であった遠い地を思い出すのだろう。
持ち前の人当たりの良さで村人たちと意気投合したラティナは、いつの間にかリュートを手に奏楽の輪に加わっていた。彼もまた、故郷での祭りを思い出していた。
「あー、ひと仕事終えた後の祝宴は最高だぜっ♪」
リュートを弾きながらも、皿に確保した骨付き肉のことを忘れてはいない。
その頃、桐壺は、艶やかな女性の恰好のままでいるせいか、村の男たちから何度も声を掛けられていた。
「ごめんなんし。私はこれでも男にありんす。そっちの気ぇもないんよ」
そう答えるたびに村の男はがっかりと肩を落としたが、桐壺が、お喋りならば喜んで付き合うと言うと、また嬉しそうに酒を振る舞ってくれた。
リューリは、村の少女たちの輪に加わり、屋台や土産物屋を案内してもらっていた。
「どれから食べようかな? あ、オフィスの職員さんにもお土産渡したいし、どこから回ればいいのかな?」
楽しそうなリューリの様子に親近感を抱いたのか、村の少女たちもリューリと一緒になって土産物の相談を始めていた。
虎猫を膝に乗せた悠は、静かに料理や酒を味わっていた。時折村人に話しかけられ、リアルブルーの祭りの話などを披露してみせると、彼らは驚き、そして更に色々なことを知りたがった。
祭りではあるものの、灯火は最小限に抑えられている。そうでないと、せっかくの星が台無しになってしまうからだ。村の幼い少女が突然、星空を指差す。
「ねえ、流れ星!」
その声を耳にしたハンターたちも、星空を見上げた。願い事をするには短い、一瞬の輝きが夜空を滑り落ちる。だがハンターたちは、この村がこれからも平和な祭りを続けられるよう、願わずにはいられなかった――。
午後のお茶の時間だ。
だが、村の様子はそれどころではない。皆それぞれ、祭りの準備に忙しいのだ。
御婦人や子供たちは、普段は身につけないであろう色彩豊かで華やかな衣装をまとい、男たちも農業着から洒落た黒ベストに着替え、胸元には銀の星飾りを付けている。
村に到着したハンターたちは、集会所で災厄除けの儀式に臨んでいるミトラを待っていた。儀式を終えて集会所から出てきたミトラは、村人たちの喝采で迎えられる。見たところ、十六歳としては少し小柄で、とても可憐な少女だ。
「あらあら、かいらしいお嬢ちゃんでありんすなぁ」
桐壺(ka4164)が、やや緊張した面持ちのミトラを見て言った。桐壺は歴とした男性なのだが、黒髪の長身に女性の恰好が自然と似合っている。
「あの……今日は、よろしくお願いします」
「俺たちが護るから心配すんな? ほら、これでも食って落ち着きな」
村を出て山道に向かいながら、ラティナ・スランザール(ka3839)が持参したキャンディをミトラに手渡していた。そして、一行にいる女性ハンター二人にもそれを配っている。一見、筋肉質で男らしいラティナだが、こうした優しい一面もあるのだ。
「星のお祭りなんて、とても素敵ですねぇ」
山道に入り、ミトラの後背を守るように歩く水雲 エルザ(ka1831)が場を雰囲気を和らげようと会話を始めた。そしてその手には、山道が暗くても危険がないようにと、ハンディLEDライトが提げられている。
「はい……! 村の自慢なんです」
「この辺りでは、こうした祭りは年にいくつもあるのでしょうか?」
丁寧な口調で、ミトラを励まそうと話しかけたのは、鹿東 悠(ka0725)である。先に参加した戦いで負った傷が十全に癒えていない彼は、山道ではミトラの横に付いて彼女の護衛を担うことになっている。
「そうですね、季節ごとに、恵みに感謝するお祭りがあります。うちの村では、この星祭りが一番盛大なんですけど、夏祭りが盛大な村や雪解けをお祝いする村もありますよ」
「なるほど。星見といえば夏という印象がありますが、日没が早いことや大気の状態からも、実は冬のほうが綺麗に見えるそうですね」
穏やかな声音で言ったのは、神代 誠一(ka2086)である。元は青の世界で教師をしていた彼は、十代の少年少女と話すことにも慣れていた。誠一もまた、先の戦いで負傷しており、ミトラの傍に付くことになっている。
「ミトラさん、星祭りでオススメのお土産とか食べ物とかあるかな?」
ミトラの前、ラティナの隣を歩きながら、リューリ・ハルマ(ka0502)が明るく問いかけた。ミトラとは歳の近い女性ということもあり、気安い雰囲気で場を和ませている。
「食べ物は、チーズ料理が多いですね。山で牛や山羊を飼っている人も多いので。お土産は……星を象ったお守りが人気なんです。縁結びの伝説があるくらいですから!」
そのミトラの言葉に、仲間のうちの誰かが耳をそばだてた気配がしたが、山中はもう薄らと陰に覆われ始めていてお互いの姿がはっきりとは見えなくなっていた。
そうして、和やかな会話を弾ませながら、一行は山道を登っていた。もうこのまま、山頂まで雑魔とは遭遇しないのではないかと皆が思い始めた頃である。誰かがおもむろに山中の茂みに向けたライトの灯りに、異常事態が映し出されていた。
●狼の群れのように
ハンディLEDライトを手にした誠一は、深い山の中で無残に折れた木を見つけた。
「あれは……何物かに踏み荒らされた痕ですね」
「それじゃあ、この辺りに雑魔がいそうだな」
先頭を歩くラティナが、周囲の気配を感じ取るために一度足を止める。一行の緊張感が一気に高まる。
一行の隊列は、先頭にラティナとリューリが並び、その後ろには護衛対象であるミトラを挟む形で悠と誠一が控えている。その後ろにエルザ、そして最後尾で守りを固めるのが桐壺だ。雑魔はどこから現れるかわからない。灯りを手にしたハンターたちは、懸命に周囲の状況を探ろうとした。
「これが鬼灯のランタンやったら、お洒落ぇなんでありんすけどなぁ……。あれは秋にありんしたっけ?」
充分に警戒を払いながらも、桐壺がその嫋やかな口調で手元のランタンを掲げてみせた。
その時である。重い地鳴りのような足音が前方から響いてきた。ハンターたちの意識がそちらへと向く。風に枝葉が激しく揺れた。雲ひとつないはずの空が、わずかに陰ったように見えた。
一行の右側の茂みで、ねっとりと赤く獣の瞳が光る。大型犬ほどの影が跳躍し、隊列の中央付近――悠へと襲いかかった。悠は、背後にミトラを隠して護り、日本刀「石切」を振り抜くようにして雑魔の体を弾き返す。治りきっていない傷にわずかに響くが、今は気にしてはいられない。
緊迫した状況にハンターたちはそれぞれ身構える。耳障りな葉音を立て、別の雑魔が駆け抜ける。雑魔は牙を剥き、最後尾の桐壺の脚を襲った。桐壺は、小太刀「風魔」で雑魔の頭を殴りつけるようにして振り払う。
エルザが桐壺に加勢しようと振り返ると、その横から三体目の雑魔が飛び出してきた。だがすでに警戒を強めていたエルザは、鉄扇を軽く振るって雑魔を退ける。
そのとき、隊列の最前でも戦闘が始まっていた。リューリとラティナが、山道を下りてきた大きな雑魔と対峙したのである。目撃情報どおり、三体の雑魔を率いているのは、牛ほどの大きさがある雑魔だった。その雑魔の動きは、鈍い。雑魔は前肢で土を掻いたかと思うと、リューリに向かって突進した。
リューリはナックル「メテオブレイカー」をはめた拳でそれを受け流しながらわずかに後退する。次の攻撃を受ける前にと、リューリは体内のマテリアルを高め、戦闘意欲と身体能力を向上させた。
隣のラティナに視線で合図し、リューリが先に雑魔へと拳を大きく振り抜いた。祖霊の力が注がれたナックル「メテオブレイカー」は、巨体の雑魔の腹へとめり込んだ。
「チャンスだよ!」
リューリが作った敵の隙へ、ラティナが滑り込む。背後のミトラ、誠一、悠に気を配りながらも、ラティナはユナイテッド・ドライブ・ソードにマテリアルをこめて、激しく打ち放った。またしても腹に大きな一撃を受けた雑魔は、体を折り曲げて彼らから距離を取った。
戦闘は入り乱れていた。エルザと桐壺がそれぞれ一体ずつ雑魔と対峙し、誠一と悠の二人がミトラを護りながら残る一体を相手している。
まずエルザは、ミトラに攻撃の余波がいくことのないよう注意しながら、闘心昂揚を発動させて自身を鼓舞し、揺らめく白銀の日本刀「不知火」で雑魔の後肢を突き刺した。すると息を合わせて、桐壺が別の雑魔を牽制するようにオートマチックST43を撃ち込んだ。前肢に命中し、雑魔は怯んだように後退する。
一方、誠一はミトラを安心させるように彼女に柔らかな笑みを見せながら、雑魔の気を引くように間を詰めて、流れるような動きでユナイテッド・ドライブ・ソードの一撃を雑魔の背中に叩き込んだ。
「なに。俺達からすれば、この状況はまだまだ甘いですよ。故にあなたは、落ち着いて見ててください」
悠はペットの虎猫をミトラに預け、雑魔の次の動きを見極める。誠一の攻撃で雑魔が足をよろめかせたところに、日本刀「石切」を閃かせた。雑魔は不規則に跳ねて、その刃を潜り抜ける。
個体の見分けが付きにくい三体の雑魔は、茂みや幹に隠れながら、代わる代わる顔を出した。そして大きな雑魔の威圧感はとても強い。ハンターたちも視線を交わし、呼吸を合わせ、雑魔以上の連携を見せる必要があった。
●護るものと繋がるもの
エルザと桐壺、雑魔二体が動いたのはほぼ同時だった。
動物霊の力を借りたエルザは周囲の状況をつぶさに見極め、日本刀「不知火」の読めない一撃を繰り出す。桐壺はエルザの攻撃の後ろで集中を高め、彼女に当てないように細心の注意を払って光の矢を放った。日本刀「不知火」に突き貫かれ、マジックアローに撃ち抜かれ、二体の雑魔が同時に霧散した。
一方、二人で一体の雑魔を相手取る誠一と悠だが、決して圧倒的有利というわけではない。二人の背でミトラを挟むようにして護りながらの戦闘であり、二人とも先の戦いで手負いをなっている身だ。いつもほど機敏でもなければ威力も落ちる。誠一はユナイテッド・ドライブ・ソードを短剣の状態で構え、向かってきた雑魔の目の前で組み換えてから正確に雑魔の胴を薙ぎ払う。続けざまに悠が攻撃に特化した構えで雑魔を見据え、ミトラを背後に護ったまま、日本刀「石切」で上段から必殺の一撃を雑魔の頭部へと叩き込んだ。
「……無駄撃ちは厳禁ですからね」
悠が言い、雑魔は山の葉音に紛れるように消えていく。
そして、リューリとラティナは巨体の雑魔と向き合っていた。牛のように大きな雑魔は自分からは動こうとはせず、ひらすら威圧感を強めている。リューリは背後で繰り広げられる仲間たちの戦いを肌で感じながら、ナックル「メテオブレイカー」を装着した拳に祖霊の力を込めて、雑魔の腹に重い一撃を打ち込んだ。その反動を利用してすぐさまリューリは後退し、すかさずラティナが前に出る。
「さぁ、こっちに来やがれ!」
わずかに揺らぐ巨体。前肢で地面を叩く。そこには、初めの威圧感はすでに失われているように見えた。雑魔が踏み込むタイミングを見計らい、ラティナは雑魔を引き付けながら手裏剣「朧月」を放つ。「朧月」は風を切り裂き、雑魔の胸に突き刺さった。
強い風が吹き、山が揺れたように感じられた。消えていく雑魔に、ハンターたちはようやく緊張を解いたのだった。
●星に願うは
「大丈夫? 山頂までがんばろうね!」
目の前で繰り広げられた戦闘に、ミトラは多少なりとも恐怖し、動揺してしまっているようだった。だが、悠のペットである虎猫を抱きしめ、リューリや誠一に励まされるうちに次第に落ち着きを取り戻していく。
山頂に着く頃には雑魔の脅威が去ったことに安心を見せ、儀式に臨めそうな状態に戻っていた。山頂に着いてしばらくすると、安全を確認した村の男衆が合流し、祭りの最終準備を始めた。気の利くラティナは、積極的に机や椅子の設置を手伝っていた。
やがて空が橙色から紫色へと変わり始め、祭りの会場設置を終えた村人たちはそれぞれに好きな場所に位置取り、祭壇に目を向ける。ハンターたちも村人の歓迎を受け、この土地の葡萄酒などを手に談笑に加わっていた。
祭壇へ進む巫女姿のミトラを見て、村人たちに心地よい緊張感が訪れる。
すう、っと大きく息を吸い、ミトラが舞台の中央に立つ。
星の日よ 恵み夜
星明かりが瞬き 夜が光る
光る橋 山の頂 幸福の兆し
星は護る 大地の恵みを
星は誓う 永遠の平穏を
星は謳う ひとびとの生命を
今、星に願う 優しい夜を
今、星に祈る 恵みある人生を
すべてのひとが 幸せであるように
喝采が起こる。
祈りの歌を捧げたミトラに、ハンターたちも心からの拍手を送った。
村人の誰かが夜空を指差す。そこには、散りばめられた宝石のような星が輝いていた。
「乾杯!」
村人たちが杯を打ち鳴らす。宴の始まりだ。
エルザは芋のグラタンや果実のパイの屋台を覗いて回り、そのたびに売り子に食べ物を手渡された。
「次に来るときは、ぜひ大事な方をお連れしたいですねぇ」
そうエルザが言うと、売り子の女性も、そのときを楽しみにしている、と嬉しそうに返した。
自然が好きな誠一は、葡萄酒を片手に静かに星を眺めている。他の少女たちと一緒になって歌うミトラの楽しそうな姿に、心が和むのを感じた。彼女たちを見ていると、かつて教師であった遠い地を思い出すのだろう。
持ち前の人当たりの良さで村人たちと意気投合したラティナは、いつの間にかリュートを手に奏楽の輪に加わっていた。彼もまた、故郷での祭りを思い出していた。
「あー、ひと仕事終えた後の祝宴は最高だぜっ♪」
リュートを弾きながらも、皿に確保した骨付き肉のことを忘れてはいない。
その頃、桐壺は、艶やかな女性の恰好のままでいるせいか、村の男たちから何度も声を掛けられていた。
「ごめんなんし。私はこれでも男にありんす。そっちの気ぇもないんよ」
そう答えるたびに村の男はがっかりと肩を落としたが、桐壺が、お喋りならば喜んで付き合うと言うと、また嬉しそうに酒を振る舞ってくれた。
リューリは、村の少女たちの輪に加わり、屋台や土産物屋を案内してもらっていた。
「どれから食べようかな? あ、オフィスの職員さんにもお土産渡したいし、どこから回ればいいのかな?」
楽しそうなリューリの様子に親近感を抱いたのか、村の少女たちもリューリと一緒になって土産物の相談を始めていた。
虎猫を膝に乗せた悠は、静かに料理や酒を味わっていた。時折村人に話しかけられ、リアルブルーの祭りの話などを披露してみせると、彼らは驚き、そして更に色々なことを知りたがった。
祭りではあるものの、灯火は最小限に抑えられている。そうでないと、せっかくの星が台無しになってしまうからだ。村の幼い少女が突然、星空を指差す。
「ねえ、流れ星!」
その声を耳にしたハンターたちも、星空を見上げた。願い事をするには短い、一瞬の輝きが夜空を滑り落ちる。だがハンターたちは、この村がこれからも平和な祭りを続けられるよう、願わずにはいられなかった――。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
■相談卓■ ラティナ・スランザール(ka3839) ドワーフ|19才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/02/13 16:29:32 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/02/09 00:32:49 |