• 王国展

【王国展】愛すべき伴を探して

マスター:鹿野やいと

シナリオ形態
イベント
難易度
普通
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
寸志
相談期間
5日
締切
2015/03/05 12:00
完成日
2015/03/16 23:14

このシナリオは3日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

「作りましょう、王国観光庁!」
「ええ、ではそのように。ああ、それと――」
 少女の喝采に、セドリックの聖人の笑みが返った。
「観光を扱う以上、民草にとっても近しい組織でなくてはなりません。そこで、システィーナ王女。貴女の出番となります」
「は、はい」
「貴女に、観光庁の代表をして頂きます」
「……ふぇ?」
「早速、催し物の段取りをしておきましょう。王女の名の下に各地に通達し、商会、職人、その他諸々の団体を応召し、展覧会を執り行う――」
「え、ぇ?」
「詳細は後日、識者を集めて会議を行いますので、それまでにお考えをお纏めください……それでは、私はこれで」
「え……?」
 ――戸を閉じたセドリックの背中を、少女のか細い悲鳴が叩いた



 王国展は城壁内部で各地の特産品や工芸品を披露するのが大半であったが、一部は城壁の外へと会場が移されていた。普段は赤の隊が訓練に使う草原に囲いを作り、そこに放たれているのは、王国で軍馬として重用されるゴースロン種だった。ここでは王国最大規模の牧場であるアークスタッド牧場を筆頭に、各牧場が自慢の馬を披露しに続々と集まっていた。馬が主役ということもあって集まった軍馬の数は相当量になり、毎年馬術大会を観戦するローレンス・ブラックバーン伯爵も思わず感嘆のため息をもらした。
「賑わっているな。会場を移したのは正解だったかな?」
「はい。その節はありがとうございます。おかげで馬達も普段通り伸び伸びと走ることができます」
 答えたのはアークスタッド牧場の所有者であるレスター・ファリントン伯爵の一人娘、マーシャであった。ローレンスが以前彼女と会ったのは5年以上前で、その頃は溌剌すぎて少年と見間違えるような少女だった。今も野良作業で日焼けしているのは変わらないが、女性として成熟して体型にめりはりがつき、髪も伸ばして結っている。父のファリントン伯はずんぐりした体型でドワーフと見間違えるような髭の仏頂面だが、彼女は母に似て細身で柔らかい表情の美人に育っていた。マーシャはローレンスが視察に来ると聞き、父の代わりと案内をかって出ていた。会場では今後商品ともなる馬が並んでおり、どこの牧場もいかに自分の馬がすばらしいかの説明に余念がない。別の場所では野良で馬術試合を開催しており、こちらも優劣を示すのに絶好の機会と大変な賑わいだ。通常ならばクロスカントリーが見世物としても人気なのだが、今回は軍馬が主役であるので趣が違う。戦闘への慣れを見せるための馬上槍試合、足の速さを見せる平地競走、労働力としての力を見せる輓曳競争の三つが主だ。ファリントン伯爵は主催者の余裕を崩しておらず、アークスタッド牧場の飼育員は普段馬の世話をする者や、これから馬を飼う者へ、馬の特性を懇切丁寧に説明している。特にハンター達は普段使わない者、そもそも動物にあまり触らない者なども居て需要が多い。
「……ブラックバーン伯爵、話は変わるのですが」
「何かね?」
 声のトーンを落とすマーシャに釣られてローレンスも声量を落とす。周囲は馬術大会の喧騒で包まれており、2人の会話を聞く者は居なかった。
「その……伯爵の部下の方かハンターの方で、馬術大会に出場できる方はいらっしゃいませんか? それも出来れば、優勝が出来そうな方が良いのですが」
「心当たりが無いでもないが……何故?」
「実は……」
 マーシャは先程耳にした騎手たちの会話は聞いたままローレンスに伝えた。
「ファリントン伯爵の娘婿になれば将来安泰だな」
 無作法な彼らは口を揃えてこう言っていたという。あんまりな話にローレンスは呆れ返った。大きな馬術大会では伝統的に優勝商品に【主催者へのお願い】が付与されるものがある。主催者はこれをなるべく聞き入れなければならないとされている。大した事のない景品に見えるが、大きな大会は主催者が国王である場合もおおく、多くの願いは実際にかなえられる。仕官を願い出るもの、故郷の村の減税をねがうもの、その他諸々ある。今回の展覧会に合わせて開かれた野良試合では主催は彼女の父であるファリントン伯爵である。願えば叶う望みも多い。馬を操る騎手達も牧場の主達に負けず劣らずのやる気を見せていたが、確かに王国への仕官よりもこの願いは叶えられやすいだろう。相続する物の無い貴族の次男坊三男坊にはまたとないチャンスだ。ファリントン伯爵は自身の牧場と馬達を可愛がってくれる婿なら、相手はどんな男でも良いと常々公言している。ついでに付け加えるなら、子供の結婚相手は親同士で決めるものと思っている。ローレンスも結婚の事情に関しては似たような考えもあるが、それにしても子供の幸せと両家の付き合いを考える程度に良識はある。
「で、ファリントン伯はなんと?」
「それがその……ゴースロンをハンターに売却する件でまだ……」
「なんと……」
 これもまたローレンスは呆れて二の句が告げなかった。マーシャが心当たりにハンターを含めたのはこれが理由だった。ファリントン伯爵は偏屈でハンター嫌いで有名であった。過去に牧場の厩舎をハンター崩れに焼かれたとかで、今でもその事を恨みに思っている。勿論ハンターには元貴族や元軍人も居るが「その不揃いさが信用ならない」とは伯爵の言だ。今回も牧場の主力である重種のゴースロンを売れと言われて渋々従ったが、今も不平をもらしているらしい。
「なんとかならないでしょうか?」
「ふむ……」
 ローレンスは離れた位置から会場をもう一度見渡した。牧場主達の集まる天幕では、ファリントン伯爵が不機嫌そうにワイングラスを傾けている。その視線は馬術大会に向けられたまま、何をするでもない。
「まあ、なんとかしよう。わしに任せておけ」
「本当ですか? ありがとうございます!」
「うむ。だから何も心配せずに仕事をしてきなさい」
 ローレンスはマーシャに会場の一角を指した。来客が多い事に加え、飼育員達は喋りなれてないおかげで会場はやや混乱していた。マーシャは頭を下げると、会場へと走って行く。解決すると言ったローレンスだが、あまり心配はしていなかった。何もしなくても良いとは思ったがそれでは彼女も納得しない。ぶらりぶらりと会場を歩きながら、目当ての騎手となりそうな者を探す事にした。
 

リプレイ本文

 抜けるような青空は雲一つ無く。春を間近に控えた日差しは暖かい。風は優しく頬をなでる柔らかさ。
 こんな日は横になれる場所があれば最高だろう。1時間でも2時間でもうとうとと過ごしてしまいそうな良い天気であった。
「はっ……」
 ユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239)は浅く甘い微睡みの中から意識を取り戻した。日差しが心地よすぎていつの間にか眠っていたのだ。それもポニーに乗りながら。周りにはドゥアル(ka3746)が同じく陽気に当てられ居眠りしていたはずだが、いつの間にか居なくなっている。そこそこ長い時間が過ぎてしまっていたようだ。周囲の者は誰も彼女に気を配っていなかったので、寝顔を見られてはいないだろう。ユーリはちいさく安堵のため息をもらし、動かずに居たポニーの首元を優しくなでた。
「……ごめんね?」
 馬は背に乗った人間の挙動など知らん振りで足下の草をはんでいた。一度だけ首を上げ気にするような素振りを見せたが、結局動く気配は無い。他の馬達も飼い主に呼ばれないうちは、好き勝手に遊び回っている。有城 蔵人(ka3880)はそんな馬の間にふらふらと入って行った。
「ん~お馬さん、可愛いよね~」
 馬は人に慣れているものの、見慣れぬ人間に警戒気味だ。蔵人はやや逃げ腰の馬でも気にせず、ゆっくり近寄り肩をそっとなでた。害意が無いことはわかったようで警戒する気配は消え始めたが、それでもあまり歓迎している空気ではない。それを見かねて雨月彩萌(ka3925)が走ってやってきた。
「ちょっと、危ないですよ」
「飼育員さん?」
「違いますけど……そうじゃなくて」
 彩萌はある程度の距離になるとゆっくり歩き、同じように馬に近づいて行った。
「後ろに入ると死角だから嫌がるのもありますけど、馬はあんまり撫でられたくない生き物なんですよ」
「そうなの?」
「そう飼育員の人が言ってました」
 彩萌はやや慣れない手つきで、馬の首筋をぽんぽんと軽く叩くように触れた。先程と違い嫌がるそぶりはなくなっていた。
「担当の人が見てくれていたんじゃないんですか?」
 ユーリもここに来るまでは実際に飼育を担当する人と一緒に行動していた。蔵人は悪びれる様子もなく頭をかいた。
「いや~、気が付くと飼育員さん居なくなってて」
「貴方がふらっと居なくなったんでしょう。探してましたよ……」
 彩萌はため息をつきながらも、特に面倒とは思わなかった。どちらかと言えば普段追いかけられる側だ。こうやって他人の心配をするというのは他の事を忘れることが出来て丁度いい。探しに来たついでに、自分も馬と戯れにきているだけなのだから。
「試合のほうはどうなってます?」
 ユーリは遠くの試合会場に目をこらしながらそう聞いた。ここからでは様子まではわからない。盛り上がっているのはわかるがその程度だ。
「そろそろ始まる頃です。私は見学してきますけど、お二人はどうしますか?」
 蔵人は聞こえていない、というか馬に触るのに夢中になっている。ユーリはそちらに視線を向けて小さく肩を竦めた。
「そうですか。それではまた後ほど」
 彩萌は来た時と同じようにふらりと会場へ戻って行った。ユーリには風が流れる音が聞こえた気がした。ゆっくりと流れる時間の中、馬術大会の喧騒だけが遠くまで響いていた。
 


 お披露目も一通り終わり、客の興味は野良試合へと集中していく。トトカルチョが始まると、場内は一気に別の盛り上がりを見せた。心を浄化するような穏やかな気候などはどこへやら。柵の外から大人達の歓声が溢れ出す。
「いけーっ! そのままそのまま!!!」
 最前列で大人げなく叫んでいるのは奄文 錬司(ka2722)だった。彼だけではない。トトカルチョに血道をあげる男達が、腕を振り上げながら声援を送っている。番号の書かれた札を握りしめて。
「追い越せー!」「なにやってんだ! さっさと抜けー!!」「逃げきれーー!!」
 男達の大人げない、もとい必死の声援に力を得たわけでもなく、馬達は全力でコースを駆け抜ける。敷地の関係上楕円形となったコースは一周2km。全力疾走するには長すぎる距離で、どこでスパートをかけるかで駆け引きも要求された。一つのレースは基本8頭立て以上で、上手く前に出られなければそれだけでもアウトだ。普段とやや趣向の違うレースではあったが、勝ち負けは誰の目にも明白でシンプル。そして勝負は最後の直線に入ってもひっくりかえる可能性がある。とはいえ、予想できないわけではない。大盛り上がりの観客席とは違い、一段高い台の上に用意された貴賓席は静かなままだった。
「あの馬は無理じゃな」
 その中心であるファリントン伯爵は酔った顔のまま一匹ずつ馬を見定めていた。顔は赤らんでいるが馬を見る眼は鋭い。
「わかるものですか?」
 イオ・アル・レサート(ka0392)は聞きながらも、慣れた手つきでファリントン伯爵のグラスにワインを注ぐ。伯爵はイオの仕草があまりに自然だったので、そのまま何も言わずに再びワインのグラスに口をつけた。頑固で偏屈だが自分の守備範囲以外では素直。そんな分かりやすい人物像が見え隠れしていた。ワインを飲み干した伯爵は再び会場を指差し、逸る馬を指差した。
「なんとなくわかる。早いやつはだいたい走る前から落ち着いておる」
「そうなんですね。伯爵はどの子が勝つと思いますか?」
「……ふむ。8番か6番かのう」
 イオは言われてその番号を鞍につけた馬を探す。が、ぱっと見ではよくわからない。彼女の視力が悪いわけではないが、微妙な差異もあるのだろう。
「お嬢さん。もし御興味があるのでしたら、私が案内いたしましょう」
 困っているイオに貴族の青年が声をかける。ちゃんと下心を隠しているあたり行儀の良い人物だが、今日はそれに付き合う気は毛頭なかった。イオがやんわり断ろうとする前に、連れのシャトン(ka3198)が間に入った。
「綺麗な花には引き寄せられるもんだけどさ。生憎、姉さんはオレとデート中なんで」
 ぞんざいな物言いに青年はあからさまに嫌そうな顔をするがイオは止めもしない。なおも未練がましく青年はイオを見るが、イオは小さく嘆息してシャトンの右腕に絡むように抱きついた。
「そういうことなの。別のお相手を見つけてね」
 青年は渋々引き下がり、元居た席へと戻って行った。シャトンはこっそり見えない向きで舌を出す。その仕草にイオはくすりと笑みをこぼした。
「ちょっともったいなかったかしら?」
「それはお客として?」
「払いは良さそうじゃない?」
 妖艶に笑うイオの顔は、シャトンに遮られて青年の側には見えなかった。
「そんなことよりもねえ、シャトン。私たちも賭けをしましょう」
「いいけど、姉さんはどの子に賭けるのさ?」
「ファリントン伯の予想の通りにするわ」
 突然話が戻ってきてファリントン伯は驚く。イオは先程と全く別人とも言える柔らかな笑顔で伯爵に微笑み返した。
「素敵な馬達と牧場の主ですもの。それにギャンブルは楽しまなくっちゃ、ね?」
「じゃあ、俺はそれ以外に賭けるよ。おっさんの力量、見定めてやるぜ」
「何だと!?」
 やる気の見えなかった伯爵だったが、馬に関わることでしかも勝負事となれば話は別だった。イオはそんな2人を見守りながら、グラスのワインを飲み干した。平地競争はしばらく続く。15分に1回のペースで実施しているが、その合間にも出場者は準備に余念が無い。
「それにしても……」
 ローレンスは準備を続けるハンター達をぼんやりと眺めていた。呼びかけの結果、平地競争の希望者はかなり集まった。気軽に声をかけたブラックバーン伯爵にとってこの数の参加は少々予想外だ。ブラックバーン伯爵は指折り息のかかった騎手の数を数える。時音 ざくろ(ka1250)、春日 啓一(ka1621)、柏部 狭綾(ka2697)、アルト・ヴァレンティーニ(ka3109)、アルファス(ka3312)、ドゥアル。そしてグリーブ家の兄弟達、シメオン・E・グリーヴ(ka1285)、アルバート・P・グリーヴ(ka1310)、ロイ・I・グリーヴ(ka1819)。合計9名。1レース出来るだけの人数だ。このうち彼の意図まで汲んでくれたのはグリーブ家の者達とアルファスぐらいだが、これだけ居れば誰かが優勝するだろう。ここでローレンスは気づく。騎手それぞれに誰が同じ目的の味方か伝えていなかったと。
(まあ……教えなくとも良いか)
 せっかくやる気を出してくれているのだ。水を差す必要もないし、なにより試合は白熱したほうが良い。ローレンスは満足気な笑みを残して自身は貴賓席へと引き上げる。背後では別のレースが決着し、怒声と歓声が飛び交っていた。


 
 騎士の誉れとも言える馬上槍の大会は1試合3セットで行われた。槍を用いた一騎打ちに、武器を替えての白兵戦を2回。鎧に対して木製の槍や刃をつぶした武器を使うことで事故はあまり無いが、それでも稀に死傷者の出る激しい試合になる。それだけに得られる名誉も大きく、平時の騎士にとっては腕前を披露する絶好の場でもあった。騎士達は次々と中央に乗り込み1騎打ちを繰り広げていく。馬上の試合では騎手の力も大きい為、ハンター達や騎士の覚醒者の独壇場であった。順当に勝ち上がったレイオス・アクアウォーカー(ka1990)とアリクス(ka4200)は、騎士槍の試合にて相対した。離れた位置で構える2人は入念に最後の点検を行っていた。アリクスの選んだ馬は気性が荒く、今にも介添えとなった飼育員を蹴りつけそうな勢いだった。アリクスはそんな馬をわざわざ選び、なだめるように首筋を叩いた。
「なぁ、力を貸してくれよ。勝ったら好きなだけ美味いモン食わせて、走らせてやるからさ」
 彼の言葉が通じたのか。単に気分が落ち着いてきただけか、試合の頃になるまでには馬はおとなしくなっていた。対するレイオスは騎馬ともに落ち着き払っている。
「勝負する以上は勝たせて貰うぜ!」
「望むところだ。来い!」
 2人は試合の合図と共に馬を寄せ、激しく剣で斬りあった。当初、レイオスがその剣術でアリクスを圧倒した。受け太刀で攻撃をかわし、致命傷と判定される一撃をかわすのがせいぜいのアリクス。しかし、アリクスはその剣の動きに致命的な弱点を見出していた。この大会では馬は当日この会場で選んだものしか使用できない。牧場主達の馬を宣伝する為の催しである以上、その規則は最低限の決まりごとだった。慣れない馬と人では連携はとれず、馬は乗り手の意志を汲めずに指示とは違う動きをしてしまう。アリクスとレイオスでここが勝敗の分かれ目となった。事前に馬に慣れ親しんだアリクスに騎馬はよく応えた。馬の意図せぬ動きを制御できぬままアリクスの剣を何度もその身に受け、レイオスは敗退した。この後、アリクスは白兵の2回戦でも勝利を収め、この時点で勝利が確定した。騎手の錬度を考えれば大きな番狂わせになった。静架(ka0387)とイレス・アーティーアート(ka4301)の試合も同じく番狂わせだったといえる。槍試合では静架の圧勝であり、このままイレスが白兵戦の部門も敗退すると思われた。静架が武器に小手を選ばなければ、である。
「行きます!」
 試合開始と同時に静架は馬を詰めていく。連撃で相手を叩きのめし、落馬での一本勝ちを狙う。しかし白兵戦において間合いとは絶対の概念である。いかに殺すかの手順において、いかに戦闘力を奪うかという段階があり、間合いの長さは相手を傷つける際に大きく役に立つ。最初こそ押していた静架だが、一度距離を離されるともう立て直すことはできなかった。徒歩での戦いであれば十分勝ち目のある戦い方だが、馬上ではそれは通じない。結果、2試合連勝でイレスの勝利となった。最後の試合はアリクスとイレスの勝負となった。多くの観衆が見守る中、2人と2頭が100m離れて位置につく。競技自体は単純で、中心に据えられた長い柵の左右から、柵越しに相手を槍で突くだけだ。頭や胸など命中箇所で点数が違い、落馬させれば高得点となる。2頭は走りだした。アリクスとイレスの槍が互いを指向する。当たれば数トンの威力のある一撃を、狙いすまして互いに叩き込む。2頭がすれ違う瞬間、槍はお互いの胸を捉えた。金属に挟み込まれた木の槍は弾けるように砕け散った。アリクスはそのまま折れた槍を抱えながら反対側まで走りきる。イレスは槍を受けた直後、態勢を崩して落馬した。勝敗を分けたのは意識の差であった。騎士の槍は直撃すればそれだけでも小細工をする必要が無く十分な破壊力がある。正確に当て、そして耐えればそれで勝ちだ。アリクスは敵を見ていた。ただ敵を打倒する決意を秘めて。イレスは自身の乗る馬を見ていた。より体を安定させるために。それだけの差が2人の明暗を分けた。
「大丈夫か?」
 馬上からアリクスが声をかける。
「なんとか……」
 鎧の兜を脱ぎながら少女は立ち上がった。鎧を着ている分、落下の衝撃も重い。
「後2回戦ある。まだ終わったわけじゃないぜ」
「……もちろんです!」
 イレスは立ち上がると、再び騎馬に飛び乗った。2回の白兵戦は両者譲らず1勝1敗。この騎馬戦の一勝が勝敗を決めることとなった。



 馬達は騎手と共に仕切られた囲いの中に誘導される。コースは古くからなじみのある楕円形で、1周2km程度の距離。最終戦に準備されただけあって、どの馬も落ち着きがあり勝負の行方はわからない。囲いは外側がやや不利にも見えるが、進路を確保できるかが命運を分ける。外側でも勝機は十分にあった。順序良く入場する騎馬を眺めながら、錬司は戦いの行く末を睨んでいた。用意した軍資金5万Gほぼ目減りすることなく残っているが、小さな勝ちを拾うだけでは面白くない。男ならガツンと一点買いだ。と、思うもののいざ誰にするかとなれば今回ほど悩ましいレースはなかった。
(お、あそこにいんのは……。アイツも競馬に出るのか)
 錬司は入場していく中に女と見間違えるような中性的な男性を見つける。時音ざくろだ。アイドルやってると聞いていたが、手の広いことである。
「よし、これも何かの縁だな」
 決める基準が無いなら直感に生きるしかない。錬司はざくろに5万Gの大金を投じることを決めた。彼は大口過ぎるぐらいであったが、最後のレースともなれば盛り上がりも違っていた。
「みんなー! がんばってー!」
 アイビス・グラス(ka2477)は所定の位置へと移動する選手達に大きな声援を送る。春日は拳を高く掲げて答え、アルトは手を振り替えしていた。声援を送るのはいいが、アイビスは叫んだ瞬間に体の節々に痛みを感じた。ナナミ河での戦いでの傷がまだ完治していないのだ。
「なんだ、あんたもか?」
 苦笑して言ったのはリュー・グランフェスト(ka2419)だった。外見にはわからないが、彼も服の下の包帯が取れていない。
「私とユーリさんはね。本当なら私も参加したかったんだけど……」
「俺もだ。暴れてやりたかったな」
 リューは愛馬テンペストを撫でながら寂しそうに言った。小さな試合ならともかく、こうして大々的に試合をする機会はそう多くは無い。大きな戦闘の後であるから仕方ないことではあるのだが、何の感慨もなしとはいかなかった。リューは気分を変えるために馬の世話をしているマーシャに声をかけた。
「マーシャ、この軍馬って売ってくれないのか?」
「ハンターにも流通させる予定ですよ。ただ……軍馬は貴重ですので皆様に行き渡るほどは無理かと思います」
「そっか……」
 ハンター達の使う店には既に納入しているため、あとは体制が整い次第、順次販売開始という予定となっている。
「やっぱり軍馬が欲しいよな……」
 それはナナミ河で多くの人が痛感したことでもあった。馬は本来臆病な生き物だ。いつまでも訓練されていない馬を前線で使うことはできない。軍馬が供給されるなら願っても無いことだが、今後の供給量拡充の鍵を握る人物は、未だにへそを曲げたままだった。貴賓席ではイオやシャトンに代わり、ジャック・J・グリーヴ(ka1305)がファリントン伯爵の愚痴を聞いていた。ジャックは貴族出身だがイオに比べて言葉遣いが乱暴だ。周囲はその不遜な態度にいつ雷が落ちるかと恐怖していたが、幸いにも伯爵はその類のことを気にするタイプの貴族ではなかった。
「なあおっさんよ、木造建築見た事あっか?」
 ジャックは唐突に話題を変える。何の話かと意図がつかめず、伯爵はそのままの通り言葉を解釈した。
「急にどうした。それぐらいあるわい」
「外面の話じゃないぜ。中身の話だ。あれってよ、不揃いの材木を一つ一つ組み合わせっから強度が上がんだとさ。均一じゃ一つ崩れりゃ全部おじゃんになっちまう」
「……何が言いたい?」
「ハンターってのはよ、不揃いだから強いんだぜ」
 伯爵は返事をしなかった。ゴースロン販売を決定した時に何度もその話は聞いていたからだ。感情的に気に食わないというのは彼が一番わかっている。そして伯爵はジャックが殴られる覚悟なことも理解した。だからこそ余計に、これ以上子供じみた返事もできなかった。 
「……ガキが知った風な口をききおって。偉そうな口をきく前に、勝負の一つぐらい当てて見せい」
 そうすれば話ぐらい聞いてやる。それが伯爵の強がりでもあった。ジャックはにやりと笑うと椅子から立ち上がってコースに集まる騎馬を見下ろした。
「そんなの簡単だ。1位はシメオンだ。俺様の弟が負けるはずねぇからな」
 そういうジャックの手には既にシメオンに賭けた馬券が握られていた。額は1万G。なかなかの気前の良さだが、伯爵はジャックの物言いに違和感を覚えた。
「お前さん、もう何人か兄弟がおらんかったか?」
「そんな奴は知らねぇな」
 お前さんこそ物事に区別をつけすぎじゃないか。伯爵はそう言おうとしたが言葉にはしなかった。こんな小さな兄弟喧嘩、自分の偏見に比べれば可愛い話だ。コースの上ではレースの準備が整っていた。多くの観客が見守る中、貴賓席より合図となる白いハンカチが落とされ、9頭の馬が一斉に走り出す。先頭に飛び出したのは柏部、ざくろ、アルファスの3騎。
「さあ、思う存分走りなさい!」
 柏部は腰を浮かせて前傾姿勢となり、馬と一体となって前に突き進む。先行逃げ切りの戦術をとった中では彼女が騎手として一番軽く、その微妙な差異が優劣をわけた。ざくろはこれが気に入らない。
「誰もざくろ達の前は走らせないもん……駆け抜けろ風の様に」
 馬の腹を軽く蹴り、加速して柏部と並ぶ。柏部の騎馬も負けじと速度を上げる。アルファスは外側になるざくろの後方に陣取った。一歩引いたアルファスは二人よりも状況をつぶさに見て取ることができた。
(これはまずいですね)
 先頭の2頭は全力で走りスタミナを消費している。おそらく最終コーナーまで持たず、どこかで追い越されるだろう。自分の位置からなら疲れた二人を抜くのはたやすいが、彼より後方の騎手は皆同じことを考えていた。徐々にアルファスと同じラインまで春日が追い上げてきていた。コーナー、直線と柏部とざくろの勝負は続き、再びコーナーに差し掛かる。そこで再び戦況が変化した。アルトとドゥアル、ロイが外側から追い上げ始めたのだ。
「させる、か!?」
 前に出ようとして春日は近くの馬に進路を防がれる。その馬が順当に前に出れば自分にも活路が開けるのだが、前が詰まってもないのに前に進まない。番号から騎手を確認する。アルバートの馬であった。
(ごめんなさいね。これも作戦なの)
 今回の試合ではなんとしても自分達が勝利を収め、伯爵へ不埒な輩が接触するのを防がなければならない。そのためにアルバートは自身の勝利を捨て、他の馬の牽制に回っていた。同じくシメオンも進路の牽制を始めていた。アルファスの横につけつつ前に出て、同時にアルトの進路を塞ぐ。アルファスの予想は最悪の形で実現してしまった。彼も同じく、兄弟の勝利のために自身の勝利を早々に放棄していた。
「ロイ兄様、行ってください!」
 その声が届いたのか、ロイは最後の直線でスピードを上げた。2人の牽制を抜いたのはドゥアルのみ。
「よし、駆け抜けるぞ」
 ロイは馬に鞭くれて加速した。ドゥアルも負けじと加速する。最後の直線は内側より柏部、ざくろ、ロイ、ドゥアルという4頭の勝負となった。ゴール付近の観客が熱狂で満たされる。どの馬が1位でもおかしくないように見えたが、馬のスタミナに陰りが見えるのもこの頃だ。柏部とざくろの馬の速度が落ち始めたのだ。
「? どうして!」
 馬も競争心が強い。隣に走る馬が居れば負けまいと力を振り絞る。が、その隣として捉えられる範囲はそう広くない。大きく外から追い上げるライバルがいても、それに気づくことができないのだ。結果、騎手が外の敵に気づいて鞭をくれようとも、隣のライバル以上の速度は出ない。そして2頭はそれより以前に、先頭争いを続けて全力疾走でここまで来た為にスタミナ切れを起こしていた。残るはロイとドゥアル。同じく外側からの追い上げ組だがここでも状況が明暗をわけた。妨害されることなく進路を維持できたロイと、妨害をかわした結果一番外に押し出されたドゥアル。ここまでになると非常に小さな差異だったが、明確な差となって現れた。結果、1位ロイ、2位ドゥアル、3位シメオン、以下略となった。走り抜けた馬はそのままの速度でゴールを駆け抜け、徐々に速度を落としながら再び客席の側へと帰っていく。
「やったぜ! ざまあみろだ兄さん」
 腕を振り上げると観客席から歓声と怒号が一緒になって押し寄せてきた。錬司他、はずれ馬券が空を舞い紙ふぶきのようになっている。遠く貴賓席では、ジャックが馬券を投げ捨ててる様が見えた。ロイは不敵な笑みを浮かべながら客席へと凱旋した。



 午後の日が和らぐ頃、全ての試合は消化された。たっぷりと軍馬の宣伝となった牧場主の貴族達により、各騎手への表彰が行われる。買い手あってこその経営者、そして乗り手あってこその軍馬である。年間を通じた公式な試合ではないものの、騎手への景品はどれも手厚いものであった。牧場主という立場ゆえか貴族達には身分による差別意識は薄く、騎手が平民出身であっても快くその栄誉を受けることができた。馬上槍試合に優勝したアリクスにもその恩恵は平等に渡された。
「名誉騎士の称号を与える。これはその証である。貴君がその武を戦場で遺憾なく発揮し、武運長久なることを祈る」
 渡されたのは騎士の兜につける赤い羽根飾りであった。
「この称号を持つ者は現役の騎士でも多くは無い。誇りたまえ」
 貴族はアリクスの肩を叩き、固く握手を交わした。感無量のままアリクスが壇上から降りると、同じ試合で戦った騎手達が彼を出迎えた。
「先越されちまったな」
 レイオスは悔しそうだが、同時に晴れやかな顔でアリクスを迎えた。彼もリアルブルー出身の彼もある意味平民出身。同じ野望を抱き試合に参加していたのだ。
「けど、次は負けないぜ」
「俺もだ」
 アリクスとレイオスは小手を小さく打ち合わせ、再び来るであろう再戦を誓い合った。そして激戦だった平地競争の表彰が始まった。ファリントン伯爵が壇上にあがったロイに先程と同じ赤い羽根飾りを手渡すと、会場が拍手の音で包まれた。
「優勝おめでとう。名誉騎士の称号を与える。賞品に希望はあるかね」
「では、伯爵に一つお願いがあります」
「良かろう、聞こう」
「伯爵は娘婿は馬をよく知る人間なら誰でも良いと聞き及んでいます。その娘婿の条件を考え直して頂けないだろうか」
 会場が固まった。偏屈で知られる伯爵にこの物言いだ。
「彼女が最も幸せだと思える相手ならば牧場ごと愛する男に決まっている。……出過ぎた事を申しました。ご一考下されば幸いです」
 伯爵は無言だ。周囲が緊張しているのが誰の目にもよくわかった。
(随分直球で言ったのね)
 アルバートも心配そうに弟の様子を見ているが、アルバートの隣に立つジャックだけは平気そうな顔をしていた。このまま怒り出すという予想に反して、ファリントン伯爵は間をおいて呵呵大笑する。
「なんだ、そんなことで皆必死になっておったのか。それは最低条件だ。心配せずとも良いぞ」
 伯爵は嬉しそうにアルバートの肩を叩いた。そして、アルバートを観衆の振り向かせ並び立った。
「今日集まってくれたハンターの諸君。今日は皆が馬を大事に扱ってくれるものと良くわかった。馬はわしらにとって子供同然だ。手元に届くことがあれば大事にしてやってくれ。以上だ」
 壇上から降りるアルバートに、会場からは大きな拍手が送られた。シメオンは笑顔で兄を迎えた。
「おめでとうございます」
「ありがとう。皆のおかげだよ。ジャック兄さんもありがとう」
「俺は何もしてねぇよ」
 ふてくされてそっぽ向くジャックを、アルバートは首を掴んで前に向かせた。
「まあジャックったら照れちゃって。出走前に要警戒対象の騎手を教えてくれたじゃない」
「バ……! 聞かれたから答えただけで、そんなつもりで教えたんじゃねえよ!!」
 ジャックはアルバートの腕から逃れようとするががっちりホールドされて離れない。そうしてじゃれる兄弟に、同じ試合を走ったアルファスが近寄った。アルファスは苦笑してその様子を眺めている。
「そういう話なら一枚かませてくれたらよかったのに」
「そういう訳にはいきませんよ。みんな、優勝してやりたいこともあったでしょうし」
 だからこそ共有もされなかった。だけどそれでよかった。
 誰の胸にも遺恨はない気持ちよくコースを駆けた。その事実だけが残ったからだ。



 店じまいには早いものの、夜の闇はすぐにやってくる。夕暮れ頃になると気の早い牧場主は馬を連れて街の中に移動を始めていた。観客もまばらとなり、あとは残った馬達がのんびりと草原を駆けるのみであった。
「……」
 エヴァは柵の近くの長椅子に陣取り、もくもくと歩く馬達を描いていた。輓曳競争に参加した以外は、朝からずっと絵をかいていたせいで、既に持ち込んだ画材の多くが底を尽いている。特に絵の具は無い色が目立つようになり、色鮮やかな絵を描くことは諦める他無かった。代わりに彼女は鉛筆を使用した。硬度の違う鉛筆を使い分け、濃淡で風景を描写し始める。彼女は一心不乱に描いた。動くもの、動かないものをただあるように。やがて一頭の馬が彼女の近くに止まり、様子を見るようになる。輓曳競争で世話になった馬だった。彼女の意図を理解したのか、あるいは飽きただけか、馬が近くで草を食べ始めるとエヴァはその筋肉の詳細まで精緻に描き始めた。
「ほう、上手いものだね」
「!!」
 驚いて思わず鉛筆を取り落とすところだった。エヴァが振り向くとそこには壮年の貴族らしい男が立っていた。男は足が悪いらしく杖を付いていたが、足腰はしっかりしている。貴族というより騎士のように壮健な印象の人物だった。エヴァは貴賓席の側で彼の顔を見てはいたが、その人物が誰かまでは知らなかった。
「驚かせてすまない。その子の絵かな?」
 男は馬のほうを見る。エヴァは小さく頷き、ほぼ書き終わっていた絵を見せた。男はまじまじとそれを見つめながら、感嘆のため息をもらした。
「これは立派なものだ。よく描けている。君は絵を生業にしているのかな?」
 エヴァは喋る代わりに単語のカードを示した。
「ほう、ハンターか。今日は楽しんでいただけたかな?」
 今度は流石に答えが長くなるので筆談となった。エヴァは小さなメダルを示し、文章を綴った紙を男に渡した。
『たくさん馬を描けました。輓曳競争も3位でした。とても楽しく過ごせました』
 簡素だがそれは主催側となる男にとって何よりの言葉だった。エヴァは朝から描いた絵を取り出してみせた。そこには草原を駆ける馬が生き生きと描かれている。鉛筆で描かれた馬は躍動する筋肉が精緻ではあったが、絵の具を使った絵はそれ以上に勢いがあった。
『優勝したらカタログの絵の仕事を貰おうと思っていました。それだけ残念です』
 エヴァはそう書き記しながらも表情は曇っていなかった。絵には自信がある。きっかけを得ることはできなかったが、努力を続ければ次の機会が必ず訪れる。そう信じていたからだ。
「なるほど……」
 男は絵をみながら考え込むように顎に手を当てていた。しばらくして決心か、あるいは算段がついたのか、エヴァがよく描けたと自信のある絵を一つ取り上げた。
「この絵をいただいても良いかな?」
 絵には力強く草原を駆ける迫力あるゴースロンの姿が描かれていた。
「必ずという約束は出来ないがその話、私が掛け合ってみよう。しばらく時間はかかるが、これだけ描けるなら牧場主達も喜ぶだろう。かまわないかな?」
 エヴァは最初ぽかんと口をあけて呆然としていたが、話の内容を飲み込むと何度も首を縦に振った。彼がどの程度の地位かは不明だが、貴賓席に居るぐらいだ。かなりの発言力があるはずだ。
「ありがとう。私は白の隊の騎士、ローレンス・ブラックバーン。この会場の設営を担当した者だ。君の名前は?」
 エヴァは慌てて懐を探り、自分の名前を書いたカードを手渡す。自己紹介に使うための単語カードだが、名刺のように使うため何枚も作ってあったものだ。
「エヴァ・A・カルブンクルス(ka0029)。ふむ、次に連絡を取る時はギルドに連絡すれば良いかな?」
 その後も幾つかローレンスは遣り取りをし話が終わると絵を布で包んだ。絵を持ち帰るローレンスの背中が見えなくなると、エヴァは喜びに震えながら胸元で拳を握り締めた。

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MVP一覧

  • 名誉騎士
    ロイ・I・グリーヴka1819
  • 0と1の狭間で
    アリクスka4200

重体一覧

参加者一覧

  • 雄弁なる真紅の瞳
    エヴァ・A・カルブンクルス(ka0029
    人間(紅)|18才|女性|魔術師
  • 龍奏の蒼姫
    ユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239
    エルフ|15才|女性|闘狩人
  • 遙けき蒼空に心乗せて
    ユキヤ・S・ディールス(ka0382
    人間(蒼)|16才|男性|聖導士
  • アークシューター
    静架(ka0387
    人間(蒼)|19才|男性|猟撃士
  • 甘香、誘う蝶
    イオ・アル・レサート(ka0392
    人間(紅)|19才|女性|魔術師
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 護るべきを識る者
    シメオン・E・グリーヴ(ka1285
    人間(紅)|15才|男性|聖導士
  • ノブレス・オブリージュ
    ジャック・J・グリーヴ(ka1305
    人間(紅)|24才|男性|闘狩人
  • 全てを見渡す翠眼
    アルバート・P・グリーヴ(ka1310
    人間(紅)|25才|男性|魔術師
  • 破れず破り
    春日 啓一(ka1621
    人間(蒼)|18才|男性|闘狩人
  • 名誉騎士
    ロイ・I・グリーヴ(ka1819
    人間(紅)|18才|男性|疾影士
  • 王国騎士団“黒の騎士”
    レイオス・アクアウォーカー(ka1990
    人間(蒼)|20才|男性|闘狩人
  • 巡るスズラン
    リュー・グランフェスト(ka2419
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人
  • 戦いを選ぶ閃緑
    アイビス・グラス(ka2477
    人間(蒼)|17才|女性|疾影士
  • 対触手モニター『谷』
    柏部 狭綾(ka2697
    人間(蒼)|17才|女性|猟撃士

  • 奄文 錬司(ka2722
    人間(紅)|31才|男性|聖導士
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士
  • 小さな望み
    シャトン(ka3198
    人間(蒼)|16才|女性|霊闘士
  • 《聡明》なる天空の術師
    アルファス(ka3312
    人間(蒼)|20才|男性|機導師
  • 寝具は相棒
    ドゥアル(ka3746
    エルフ|27才|女性|聖導士

  • 有城 蔵人(ka3880
    人間(蒼)|21才|男性|霊闘士
  • エメラルドの祈り
    雨月彩萌(ka3925
    人間(蒼)|20才|女性|機導師
  • 冒険者
    セシル・ディフィール(ka4073
    人間(紅)|21才|女性|魔術師
  • 0と1の狭間で
    アリクス(ka4200
    人間(紅)|25才|男性|聖導士
  • 青き瞳の槍使い
    イレス・アーティーアート(ka4301
    人間(紅)|21才|女性|闘狩人

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/03/05 09:35:17
アイコン 相談卓
ドゥアル(ka3746
エルフ|27才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2015/03/04 17:30:42