【歌姫】恋とはどんなものかしら

マスター:cr

シナリオ形態
ショート
難易度
やや易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~6人
マテリアルリンク
報酬
少なめ
相談期間
5日
締切
2015/03/22 07:30
完成日
2015/04/01 21:16

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング


 巨大な空間には数え切れない量の椅子が並んでいる。
 普段はここに一杯の人間が座っているのだろうが、今日に限ってはたった一人しかいない。
 だが、それに向かい合う舞台には誰もいないわけではなかった。何人もの女性が並び、順番に歌を披露している。
 ここは極彩色の街・ヴァリオスが誇るベルカンプ大劇場。普段は多くの観客が押し寄せるこの劇場にも、時には人がいない時もある。それは公演と公演の合間。
 今日は次のオペラ公演に出演する歌手を決めるためのオーディションが行われていたのだった。


 やがて全員の歌が終わり、客席に座っていた人物――彼は次の公演の演出家である――によって、合格者が発表されていく。
 合格者たちは喜びを表現し、中には感激のあまり泣き出す者も居る。しかし名前を呼ばれなかったもの達は皆うなだれて舞台を後にする。
 クリスティーヌ・カルディナーレ(kz0095)もそんな不合格者の一人だった。落胆の色を隠せない彼女も落ち込んだまま舞台を降りようとしたが、そのまま楽屋に戻るわけではなく、何を考えたのかやおら頭を上げるとずんずんと客席に居る演出家の元に向かっていった。
「お願いです、何が悪かったのか、教えていただけませんか!」
 歌手を目指す彼女の声はよく響く。この広い空間の隅々までその声を行き渡らせながら、せめて次のオーディションに繋げようと演出家に尋ねた。
「うん、あなたの歌声はとてもいいわ。音程、リズム感、声量、全て問題ないわね」
「それじゃ何がいけないんですか?!」
 思わずただでさえ大きな声が更に大きくなる、そんな彼女に演出家はやおらとんでもないことを口走った。
「あなた……恋をしたことが無いでしょう?」
「こ、恋ですか?!」
「そう、あなたの技術は大丈夫なの。でもこの役は恋をする女性の役。だからその気持ちを歌声で表現できないと行けないわ。でもそれが全然ダメね」
 その演出家の指摘は実は図星だった。田舎生まれの田舎育ち、ヴァリオスに出てきたのがつい最近の彼女は生まれてこの方、恋をしたことが無かったのであった。


「モアさん……どうすればいいんでしょうか……」
「クリスさん、悩むのは結構ですけど、仕事はちゃんとしてくださいね」
 次の日、ここはバロテッリ商会。オペラ歌手を目指しヴァリオスに出てきた彼女だが、まだ合格できていない、となると収入がない。そこで彼女は現在バロテッリ商会でアルバイトをして日銭を稼いでいたのであった。
 そんな彼女が相談する相手はモア・プリマクラッセ(kz0066)。このバロテッリ商会の番頭であり、ハンターオフィスの受付嬢でもある。
「それで、恋の経験が無い、って言われたんですね」
「ええ……でもわたし、どうすればいいかわからないんです」
 表情をくるくる変えながら相談するクリスに、モアは表情を一切変えず答えを返す。
「それなら実際にやってみるのはいかがでしょう」
「そ、そんな事言われてもどうすればいいんですか?!」
「ハンターの皆さんの力を借りましょう。任せて下さい」
「あ、ありがとうございます!」
 感激のあまりぶんぶんと手を振り立ち上がり、その拍子にせっかく積み上げた商品を崩してしまい、雪崩に巻き込まれ埋もれるクリス。その彼女の悲鳴は大通りまで聞こえたという。
 そして次の日、恋をクリスに教えるという珍妙な依頼がハンターオフィスに貼りだされたのであった。

リプレイ本文


「夢の為に努力を惜しまないのはその気持ちは理解できるので……出来る限り、美亜もお手伝いしますぅ」
 最初に依頼の場所にやってきた神倉・美亜(ka1089)のその言葉に、クリスは「ありがとうございます!」と両手で美亜の手をしっかり掴みぶんぶんと振り回していた。感激のあまり両目には涙がいっぱいたまっている。もうひと押しすればここで号泣しそうな勢いだ。
「それでどうするんですか?」
「そうですね……具体的には、一緒に他の方のデートのデバガメ……」
「デバガメ?」
 ここで美亜はコホンと一つ咳払い。そして
「観察をしたり、でしょうか? 楽しくお勉強しましょうですぅ」
 と言葉を繋げる。
「はい! わかりました! 先生!」
 とひときわ大きな声でクリスが答えたところで、次の依頼参加者がやってきた。


 長い銀色の髪をなびかせ現れたのはシバ・ミラージュ(ka2094)。そこによく響く大きな声で挨拶するクリス。
「今日はよろしくお願いします。恋を教えてください!」
「え? 恋?? ……変じゃなくて?」
(僕も初恋とかまだなのに……)
 と勘違いに気付き、衝撃を受けるシバ。しかし依頼を受けたのだ。覚悟を決めて早速実行する。
「知人が恋で如何に変わるか、そんな一面を見ると違った角度で恋を学べるのでは、と思うんです。というわけでモアさん、擬似カップルのモデルをお願いします」
「え? 私ですか?」
「そうですよ、モアさんは女性ですよ」
 そして流れる気まずい沈黙。しばし後、クリスが何をどう思っていたのかに気づいたシバが口を開く。
「僕は男の子です……」
 シバは恥ずかしさのあまり、クリスは勘違いに気づき、二人揃って顔が真っ赤になっているのであった。
 というわけで依頼を実行するまでに随分疲れてしまったが、シバとモアとの擬似デートが行われる。

 ヴァリオスの街角、食パンを咥えて走るモア。角を曲がった所でそこに居たシバに思い切り正面衝突。そして尻もちをついて転ぶモア。そこに
「大丈夫?」
 と手を伸ばす。
「ええ、大丈夫です」
 モアは埃を払って普通に立ち上がる。そして再び流れる気まずい沈黙。
「えーっと……ここで出会った時に衝撃を受けて、それから『ガッコウ』で『テンコウセイ』としてぶつかった相手が隣りに座って恋が始まるそうなんですが」
「それは少女漫画ですぅ」
 ここでクリスと一緒に様子を見学していた美亜が口を挟む。彼女は大の本好きであり、今日も一冊の本を優しく抱いている。そんな彼女がすぐに気づいた通り、シバは少女漫画を図解入りの恋愛解説書と勘違いして読んでいたのであった。だが、少女漫画のシチュエーションの相手役としてモアは余りに不向きだ。恋に恋する少女のために描かれたそれを再現するには、モアは表情が変わらなさすぎる。
 そんな3人の様子をよくわからないといった風情で小首を傾げて眺めていたクリスであったが、ここで手を挙げると堂々と宣言する。
「あの! 今度はわたしがやってみます!」

 そして再び始まる少女漫画的シチュエーション。食パンを咥えて走るクリス。角を曲がった所で、そこに居たシバに思い切り正面衝突。尻もちをついて転んだ所に
「大丈夫?」
 と手を伸ばすシバ。
「いたたた……大丈夫……」
 と下からシバの顔を見上げた時、クリスに衝撃が走った。太陽を背にして見上げたシバの顔は、思わず動けなくなるほど美しかった。さらに背中から当たる太陽光がキラキラときらめき、その輝きがいっそうその中性的な顔立ちを引き立てる。
「……です……」
 と言葉を続けるのがやっとだった。

 シバのレッスンが終わり、まだ呆然としているクリスの口に美亜が何かを放り込む。
「初キスは甘酸っぱいレモンの味、というので……気分だけでも。体験、できましたかぁ?」
 口中にレモンキャンディの味が広がる。その甘酸っぱい味を感じながら、クリスはこれが恋なのかしら、と思っているのであった。


「恋する乙女……ねぇ」
 次にやって来た巽 宗一郎(ka3853)は悩みながら現れた。
「男の僕だとちょっとうまく説明できそうにもないけどなぁ……」
「説明できないんですか……」
 この世の終わりのような今にも泣きそうな顔で問いかけるクリス。その顔を見て慌てて
「いや、口で言うよりも実際にマヤを見せたほうが伝わりそうだし。ちょっとマヤには悪いけど、マヤの隠そうとしてる可愛い部分を見せちゃおう」
 とフォローする巽。そういうことかと理解して、ほんの少し前まで泣きそうになっていた顔をぱっと明るくさせて
「ありがとうございます!」
 とペコペコお礼をするクリス。そこに、巽は
「ただね……」
 とクリスと、共に居る美亜に何やら耳打ちをする。
 そこにマヤと呼ばれた少女、真夜・E=ヘクセ(ka3868)がやって来た。
「ふぅん、その人に見せればいいの?」
 と、クリスの顔を見るなりそっけない態度を取る真夜。
「今日はよろしくお願いします!」
 とよく響く声で挨拶をしたクリスにも、
「……ま、良いけれど」
 とつっけんどんな態度で返す。だが、そんな真夜も内心では
(ソーイチ、私が人前で素直に慣れないの知ってる筈なのに、なんでかしら……? でも御誘いは嬉しいし断る訳にも……あぁもう!)
 と身悶えていた。家庭環境が原因で凛々しく強情なことを自認している真夜、本当は素直に甘えたいのだが、この状況ではそうはいかない。しかも、巽が自分と同じような年頃の女性と何かこそこそと話をしていたのだ。穏やかに居られる訳がない。自分でもどうしていいかわからなく、いざデートが始まっても二人は何となくギクシャクしていた。
 ヴァリオス中心街の、美しく飾られた商店のディスプレイは年頃の女性には見るだけで財布の紐を緩めてしまうような華やかなものだが、今の真夜には目に入らない。思わずツンツンした態度で接してしまい、それを巽はまあまあとなだめすかす。そんな巽の態度を受けて、どうしてこんな態度を取っているんだろうと自己嫌悪に陥る真夜。

「ん? ……あの人達もう付いてこないの?」
 だが、そうやってたどり着いたブティックで真夜はクリス達が居なくなっていた事に気が付いた。街は賑やかだが、店内に入ると外の喧騒が嘘のようだ。ぐるりと周囲を見回すが、やはりクリス達の姿は見えない。もう一度確認してようやく緊張を解く。
「あのさ……さっきの怒ってたり、する?」
 解けた所でさっきの自分の態度が気になり恐る恐る問いかける真夜。なんて事をしたんだろうとしおらしくなっている、そんな彼女に巽は
「怒ってないよ」
「むぅ……」
 頬を優しく撫でられ、目を細めて安堵し巽にしなだれかかる真夜。そして
「ね、じゃあそれ……着てみようか?」
 と巽の見ている服を指差し、袖をクイクイと引く。

「素直な真夜さんって……素敵ですね」
 その頃クリス達は店の外から二人のことを見つめていた。
 巽が最初にクリス達に耳打ちしていたのは、中盤以降は真夜の気づかない場所から見てほしいとお願いしていたからだ。はぐれることの無いように、予めデートコースは教えてある。知らぬは真夜ばかりなり。
「うふふ、上手く行ったみたいですぅ」
 隣の美亜と二人、大きなコートを羽織り、帽子を被り伊達眼鏡をかけ変装している。これは美亜のアイデアだ。
「『彼』に教えてもらったんですぅ」
 そう言って美亜は胸に抱えた本をもう一度ギュッと握る。彼女が『彼』と呼ぶのは恋愛小説。探偵とヒロインの間の恋模様を描いた本だ。その探偵に習って二人も変装をしてみたのだ。

 その頃、試着を終えた真夜が出てくる。似合うだろうと思っていた服だが、実際に着てみると想像以上に似合っている。その様子を見て、巽は素直に自分の気持ちを伝える。

「可愛いよ、マヤ」

 その言葉に頬を染める真夜。

 そして二人は喫茶店へ。買った服を大事そうに抱える真夜に巽は包みを一つ差し出す。早速開いてみると、中にはクマのぬいぐるみが入っていた。それも真夜が買った服と同じ生地で作られたものだ。恐らく服の切れ端で作られたのだろう。真夜の顔がほころんだのを見て、巽は手洗いに立つ。そして一人残された真夜は

「ん……可愛い……」
 純朴な、そして今日一番の笑顔を見せるのだった。

 手洗いに立つと見せかけて会計を済ませた巽は戻ってくると真夜に手を伸ばす。驚く真夜の顔を尻目に、そのまま手を握ると喫茶店を出て行く。

「手を握るだけでいいんですぅ」
 その様子を見ていた美亜はクリスにそう、小声で話しかけた。
「こうやってふれているだけでドキドキして、手を握るだけでどこへでもいけてしまうって……」
 一つ呼吸して、クリスに語りかける。
「……馬鹿みたいに思えるのが、恋情なのだと、思うのよ」
 その言葉に、何となく気持ちがわかってきたクリスはこくり、と小さく頷くのであった。


「大規模作戦の前にもう一回依頼を受けようとは思っていましたけど……何考えてるですかスグル?」
 黒をベースにに青いリボンによる差し色が入ったゴシックドレスに身を包んだ静架(ka0387)はそう不満を漏らしながら、スグル・メレディス(ka2172)の頬をつねる。
「いたた……静ってば容赦無いんだからさ……。たまにはリフレッシュしようよ」
 一方つねられた方のスグルは頬を擦りつつ、それでも笑顔でそう返す。
「静はいつも任務任務で、ちっとも俺を振り返ってくれないんだからさ」
「何か言いましたか?」
「別にー」
 そんな二人のやり取りにクリスが思わず
「ええっと……お二人は本当に恋人同士なのですか?」
 と口を挟む。
 静架と一緒に入られることを喜ぶスグルはわかるが、ツンツンした態度を崩さない静架の様子がクリスには恋人のそれとは思えなかった。ついでに静架が実は男性であることもクリスは気づいていなかった。
「まぁ俺達じゃ参考にはならないかもしれないけど」
 と苦笑いしながら返すのはスグルだ。
「何処へ行くつもりですか」
 一方の静架はスグルに肝心なことを尋ねる。
「何処……って、馬に乗って舟遊びするだけだよ。簡単でしょ」
「遠乗り、舟遊びは良いですけど……その前にうちの馬って……自分の照日しかいないじゃないですか」
「俺、馬持ってないし」
 と言いながら静架の愛馬を連れてくるスグル。その上でしみじみとドレス姿を眺め
「うん、いいね、可愛いよ。本当はあんまり他の人には見せたくないんだけどね」
 そんなストレートな物言いに思わず慌てふためく静架を持ち上げ鞍上に乗せると、スグルもひらりと馬にまたがる。そして手を伸ばして手綱を取るとそのまま引くスグル。有無を言わさず駆け出す馬。

「男2人で相乗り……」
「うーん、いい距離」
 呆然とした表情の静架と笑顔のスグル。
(この体制だと、必要以上に近い気が……)
 静架はそう思いながら、かつてのことを思い出していた。転移後オフィスで度々絡まれていた静架。そこを救い出し、ついでに同居することを強く進めてきたスグル。結局押し切られて、今も二人は一緒に居る。
「風も暖かくなりましたし、春も直ぐそこですね」
 転移してもうすぐ一年。肌に当たる優しい空気は転移した時のようだ。ずっとツンツンしていた静架だが、穏やかな気候に思わず表情が柔らかくなる。それを気づいたのか、スグルは
「そうだね」
 と返すともうひとつ体を前に動かし、静架の背中に押し当てるのであった。


 馬を走らせ二人が来たのはとある湖畔。ヴァリオス近郊にあるここは風光明媚な上に雑魔が出ることも無く、避暑地として人気の高い場所であった。
 そこで二人は、手こぎボートを一つ借り漕ぎだす。ヴァリオスからはそんなに離れていないのだが、都市の喧騒に比べここは実に静かなだ。雲ひとつ無い鮮やかな青い空に濃い緑の美しい木々が並ぶ。澄み渡る湖面は瑠璃色の鏡のようだ。
 そんな穏やかな時間に何となく居心地の悪さを感じる静架。転移前、戦場から戦場へ渡り歩く生活を送ってきた。その頃に比べるとなんとゆったりとした時なのだろう。
 そこで静架はリュートを取り出すと、それを爪弾き始める。流れだすシンプルなメロディラインに静架の声が重なる。そんな優しい歌声をBGMに、ボートはゆっくりと水面を進んでいた。
「その歌……どこで覚えたの?」
「以前戦地で覚えたんです。古くから伝わるという民謡だそうです」
「そっか……」
 そういえば静架はずっと戦場で生きてきたんだった。その事を思い、スグルは昔のことを思い出して伝える。
「こっちに来る前、一度だけ見かけたことあるんだよ。お互い余裕も無かったけどね」
「そうですか……でも生き抜く事だけが、全てでしたから正直身内以外の記憶は殆どないです」
「そっか、そりゃそうだよな」
 そう言いつつ、スグルは
(でも俺はまた会えると思ってた)
 と心に密かに浮かべ、オールを漕いでいた。

 陸に戻るとたっぷり体を動かしたからかお腹が空く。そこでレストランに入りランチをオーダー。メインディッシュとして水と白ワインで煮た魚のスープが皿に盛られ、サラダやフルーツが添えられて出される。シンプルな料理だが、魚から出た旨味が皿全体に行き渡りどこまでも食が進む。口に次々と運ぶスグルと、サラダを避けて魚だけを口に入れる静架。静架は野菜にかぎらず生の物が苦手なのだ。
「静は好き嫌い多いよね」
 いたずらっぽく微笑みながらそう言ったスグルに
「あーん」
 静架もまたいたずらっぽく微笑み、口にサラダを押しこむ。
 モゴモゴと口を動かすスグルを眺めながら
「背中を預けても良いとは思ってますよ」
 誰にも聞こえない小声でそう、静架はつぶやいた。


 皆が自分のために教えてくれた恋の事を思い出しながら、クリスは今日もオーディションが開かれるベルカント大劇場の楽屋で準備を整えていた。
 発声練習のため立ち上がり、空気を胸一杯に吸って目を閉じる。まぶたに浮かぶのはハンター達が教えてくれた六人六色の恋模様。その想い出を心に広がらせる。恋する女性、それになりきって楽屋を出ようとしたその時だった。
「クリス、自信を持って」
 どこからともなく声が聞こえてきた。
「誰?!」
「僕は君をここでずっと見つめてきた者さ。君の才能に恋をした者だと思ってくれ」
 男の声が楽屋に響く。まるでこの劇場自身がクリスに話しかけるように声が聞こえる。恐怖のあまり逃げ出そうとしたクリスだが、腰が抜けて動けない。震えるクリスに男の声が続く。
「僕の事は誰にも内緒だよ。そうでないと、君を守ることができなくなるからね」
 その言葉に上げようとした悲鳴が止まる。
「さあ、僕のためにステージで歌ってくれ。いつでも僕は君を見ているよ」
 そして楽屋のドアが開いた。へなへなとへたり込むクリス。一体あの声は誰なのか、そう思いながらクリスは重い足取りでステージへと向かうのであった。

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重体一覧

参加者一覧

  • アークシューター
    静架(ka0387
    人間(蒼)|19才|男性|猟撃士

  • 神倉・美亜(ka1089
    人間(蒼)|14才|女性|機導師

  • シバ・ミラージュ(ka2094
    人間(蒼)|15才|男性|魔術師

  • スグル・メレディス(ka2172
    人間(蒼)|25才|男性|闘狩人

  • 巽 宗一郎(ka3853
    人間(蒼)|18才|男性|闘狩人

  • 真夜・E=ヘクセ(ka3868
    人間(蒼)|17才|女性|魔術師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/03/19 22:12:34