ゲスト
(ka0000)
悪の一言
マスター:蒼かなた

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 不明
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/03/19 22:00
- 完成日
- 2015/03/24 22:00
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●悪は成す
「悪いことっていうのは楽しいもんだな」
そう言ってくつくつと笑う男が一人。
ランプの光で揺れる暗闇の中、赤い髪の毛を掻き上げながら樽の上に腰掛けてワインボトルを呷り喉を鳴らす。
ここには男以外には誰もいない。明りに照らされた壁面はごつごつとした石で出来ており、あちこちに木箱や樽が転がっている。
男は空になったボトルを放り投げると、近くの木箱からまた同じボトルを取り出した。
そのボトルの口を男がすっと撫で、そのあとピンと指で弾く。すると抵抗もなくボトルの口部分が宙を舞い、男はそのままラッパ飲みで酒を腹の中へと流し込む。
「また派手にやったようだな」
何時の間に現れたのか、部屋の入り口らしき場所に別の男が立っていた。
弱いランプの光では男がコートと帽子を被っていることしか分からない。男だと分かるのも声でそう判断できたからだ。
「俺の仕事はコレを奪うことだろ? 方法は指定されてないからな」
ケラケラと笑いながら赤毛の男はバンバンと自分が座っている樽を叩く。
コートの男は何も答えず、自分の近くにあった木箱を開ける。そして中から一振りの剣を取り出す。
目立った装飾もない数打ちものらしいが、傷一つない新品だ。見ればそれが木箱の中に十数本収められている。
「確かに。これが報酬だ」
コートの男は懐から取り出した小袋を赤毛の男に向けて放り投げる。
赤毛の男は何事もなくそれを受け止めると、中身を確認してニィっと笑う。
「それじゃ、ご注文通りもう一仕事してくるとするかな」
樽から腰を上げた赤毛の男は片手に酒瓶、片手で小袋を弄びながら部屋から出て行った。
コートの男はそれを見送り、ぽつりと一言だけ呟く。
「闇の何でも屋、か」
●悪の所業
ここ最近、辺境の開拓地『ホープ』で事件が発生していた。
正確にはホープに向かう途中、もしくはホープから出て別の場所へ向かう道中での事件である。
その事件とは馬車の襲撃。それも武具関連を積んだ商隊が立て続けに襲われているのだ。
理由は不明。犯人も不明。突然現れて襲い掛かり、そして荷物と共に忽然と姿を消すのだ。
目撃者はゼロ。いや、これは正確ではないだろう。目撃者は全員殺されている。
商隊は勿論、恐らく近くを通りかかったのであろう旅人の死体も発見されている。
勿論それに何の対策も取らなかった訳ではない。商隊には護衛も付けられていた。
だが事態は一向として改善を見せず、既に4件目の事件が発生していた。
商人達の間でもその話は広がり、ホープへ向かうことを渋る者達も出始めているという。
今はまだ大きな影響は出ていないが、何れ無視できないものになるだろう。
「こうなれば仕方ない。ハンターに正式に依頼を出そう」
かくして、ハンターオフィスに一つの依頼が並ぶこととなった。
「悪いことっていうのは楽しいもんだな」
そう言ってくつくつと笑う男が一人。
ランプの光で揺れる暗闇の中、赤い髪の毛を掻き上げながら樽の上に腰掛けてワインボトルを呷り喉を鳴らす。
ここには男以外には誰もいない。明りに照らされた壁面はごつごつとした石で出来ており、あちこちに木箱や樽が転がっている。
男は空になったボトルを放り投げると、近くの木箱からまた同じボトルを取り出した。
そのボトルの口を男がすっと撫で、そのあとピンと指で弾く。すると抵抗もなくボトルの口部分が宙を舞い、男はそのままラッパ飲みで酒を腹の中へと流し込む。
「また派手にやったようだな」
何時の間に現れたのか、部屋の入り口らしき場所に別の男が立っていた。
弱いランプの光では男がコートと帽子を被っていることしか分からない。男だと分かるのも声でそう判断できたからだ。
「俺の仕事はコレを奪うことだろ? 方法は指定されてないからな」
ケラケラと笑いながら赤毛の男はバンバンと自分が座っている樽を叩く。
コートの男は何も答えず、自分の近くにあった木箱を開ける。そして中から一振りの剣を取り出す。
目立った装飾もない数打ちものらしいが、傷一つない新品だ。見ればそれが木箱の中に十数本収められている。
「確かに。これが報酬だ」
コートの男は懐から取り出した小袋を赤毛の男に向けて放り投げる。
赤毛の男は何事もなくそれを受け止めると、中身を確認してニィっと笑う。
「それじゃ、ご注文通りもう一仕事してくるとするかな」
樽から腰を上げた赤毛の男は片手に酒瓶、片手で小袋を弄びながら部屋から出て行った。
コートの男はそれを見送り、ぽつりと一言だけ呟く。
「闇の何でも屋、か」
●悪の所業
ここ最近、辺境の開拓地『ホープ』で事件が発生していた。
正確にはホープに向かう途中、もしくはホープから出て別の場所へ向かう道中での事件である。
その事件とは馬車の襲撃。それも武具関連を積んだ商隊が立て続けに襲われているのだ。
理由は不明。犯人も不明。突然現れて襲い掛かり、そして荷物と共に忽然と姿を消すのだ。
目撃者はゼロ。いや、これは正確ではないだろう。目撃者は全員殺されている。
商隊は勿論、恐らく近くを通りかかったのであろう旅人の死体も発見されている。
勿論それに何の対策も取らなかった訳ではない。商隊には護衛も付けられていた。
だが事態は一向として改善を見せず、既に4件目の事件が発生していた。
商人達の間でもその話は広がり、ホープへ向かうことを渋る者達も出始めているという。
今はまだ大きな影響は出ていないが、何れ無視できないものになるだろう。
「こうなれば仕方ない。ハンターに正式に依頼を出そう」
かくして、ハンターオフィスに一つの依頼が並ぶこととなった。
リプレイ本文
●偽装商隊
ハンター達は開拓地『ホープ』から一つの馬車が街道へと出る。
Celestine(ka0107)は御者台に座り、その隣でオキクルミ(ka1947)は馬の手綱を取り御者の役となっている。
「それにしても武器ばかりを狙う強盗、ね。噂の反帝国組織とかに横流しでもしてるのかな?」
「うーん、それはどうっすかね。確かに四度襲われてるらしいっすけど、どれも小規模な商隊だったみたいなんっすよ」
オキクルミの呟きに馬車と並行するように馬を走らせている神楽(ka2032)が応える。
出発までの僅かな時間でこれまで襲われた商隊について調べたところ、どれも馬車は1~2台の小規模なものだった。
勿論一番手っ取り早いとなればそういった小規模のものだが、その分実入りも少なく旨みは殆どないようなものだ。
その為に数をこなしているのかもしれないが、覚醒者の護衛を倒せる程の腕があるにしては随分と消極的な犯行に思えた。
「実は私のほうでも少し調べてみたのだが。どうも普通の賊には思えないな」
馬車の荷台から顔を覗かせたダーヴィド・ラウティオ(ka1393)もその話に加わる。
「それはどういうことかしら?」
「ああ、まず利害関係からも洗ってみたのだが。特に怪しい人物は浮かび上がらなかった」
「それだと尚更普通の賊っぽくに思えるけど?」
オキクルミの言葉にダーヴィドは首を横に振る。
「君も口にしたように武器ばかりを狙う、いや狙えると言うのがそもそもおかしいのだよ。まるで積荷が何なのか予め分かっていたようだ」
なるほど、確かにとオキクルミは頷く。
「それですと事前に襲う商隊について調べていたということかしら?」
「その通りだ。だが商人も馬鹿ではない。自分の積荷や出発日を無関係の人間には早々話さないそうだ」
今回襲われている商隊も同じ商会や商人仲間ならある程度情報を知っていたようだが、他の無関係な人間に口を滑らせた様子はなかったそうだ。
「それってつまり、知ってる奴が賊にリークしたってことっすよね?」
「確信はない。だが、その可能性は否定できないな」
なにやらキナ臭いものを感じる。一同がそんな空気を感じたところでダーヴィドの肩に手を乗せてレーヴェ・W・マルバス(ka0276)が顔を出した。
「なにやら難しいことを話してるみたいだが、眠れる内に眠っておけ。夜に困るぞ?」
そう言ってレーヴェはニッと笑った。
ホープを出てから大分経った。作戦通りに行くならそろそろ二交代で見張りと休憩に分かれる頃合だ。
「最初は私達からですわ。ダーヴィド様とレーヴェ殿はゆっくりお休みください」
「ああ、では宜しく頼む」
そう言ってダーヴィドは荷台の中へと戻り、レーヴェも肩手をひらりと振ってから同じく荷台へ戻った。
「それじゃ、俺らはのんびり進むとするっすかね」
「流石にまだ襲われないだろうけど警戒はしっかりとしてよ?」
僅かな雑談を交えつつ、ハンター達の偽装商隊は街道をまっすぐ進んでいった。
日も落ちて辺りが暗くなってきた頃にハンター達も足を止め夜営を行っていた。
食事も終わり、また二交代で見張りを行っていた。
馬車から少し離れた場所で焚き火の明りだけが当たりの闇を掃う。
「…………」
ぱちぱちと火の粉が舞う焚き火の中にダラントスカスティーヤ(ka0928)は枯れ枝を折り放り投げる。
そのダラントスカスティーヤの背後からその肩をぽんと叩いたのはレーヴェだった。
「交代の時間じゃ。どれ、場所を変わるぞ」
見張りを始めて数時間、ダラントスカスティーヤは言葉も無く立ち上がるとそのまま馬車へと向かっていった。
「やれやれ、夜は寒いな……」
入れ替わるようにしてやってきたティーア・ズィルバーン(ka0122)は首をこきりと鳴らし、焚き火で沸かしていたコーヒーをコップに注ぎ口に含む。
春も近づいてきているとはいえ、夜になれば気温は大分下がる。西方世界の北部に位置する辺境のこの地では尚更だ。
「もう夜も半分終わったか」
ロニ・カルディス(ka0551)もまた見張り役として馬車から出てきた。周囲には木々は一本もなく、殆どが平たい草原になっている。 見晴らしはいい。だが馬車の近くで燃える焚き火以外は明りがなく、月明かりだけのこの場所では暗がりに何かが潜んでいたとして気づくことが出来るかは少し不安に思えた。
「このままあと数時間もすれば夜が明けてしまう。今夜襲撃があるとすればそろそろのはずだが……」
「まだ一日目じゃからの。今日襲撃があるとも限らないのじゃ」
予定の町までは片道三日の旅路の予定だ。必ず今日襲われるとは限らない。そもそもこの偽装商隊が襲われるとも限らない。
何れにせよ油断はせず、警戒を怠ってはいけない。
周囲には先を見通せない暗闇が広がり、頭上からは綺麗な星空がこちらを見下ろしている。
ハンター達は誰も口を開かず、ただ静かにくるかもしれない襲撃を待った。
その時、少し遠くの木から何かがばさりと飛び立つ音が聞こえた。
●襲撃
風を切る音が三つ。それがハンター達の耳に届くと同時にその体が反射的に動いた。
「ぐっ」
「くぅっ」
対応が僅かに遅れたダーヴィドの肩、そしてレーヴェの脇腹にそれぞれ一本の矢が突き刺さる。
「どうやらおいでなすったようだな」
盾で矢を叩き落したロニは腰を上げ、矢の飛んできた方向を見る。
そこはやはり暗闇で、こちら側から今の襲撃者の姿を見ることは出来なかった。
「見えないか。ならば仕方がないな」
ロニはそう言うと近くにあったロープの先端を焚き火の中に放り込んだ。
するとロープは一瞬で燃え上がり、瞬く間に馬車を囲うようにして辺りを照らす光源となる。
するとその炎の向こう側にぼんやりとだが闇が揺れる場所があった。
その闇は炎を恐れることも無く乗り越えてくると、三人の赤衣の人物が姿を現した。
赤衣にその顔には赤い仮面を付けており素顔も見えない。そんな異様な集団だった。
「きやがったな……それじゃ、こちらも仕事をさせてもらうぜ」
ティーアは剣を抜き駆ける。それに応えるように赤衣の一人が剣を抜いて迎えうった。剣と剣がぶつかり甲高い音と共に火花が散る。
「夜襲ですって!」
その時、外の騒ぎに気づいたCelestineが馬車から飛び出した。
「ああ、敵は三人。そこそこ手練のようだ」
肩から矢を引き抜いたダーヴィドがそれに答え、 戦斧を持ち直して前線へと駆ける。
それに続くようにして馬車から降りたダラントスカスティーヤもまた剣を手に走る。
「三人で襲撃とは、随分と少ない賊っすね」
「それでも相手が覚醒者なら、もし私達が一般人だったらお釣りがくる数です」
Celestineの言うことはもっともで、もし一般人だけの商隊だったのなら覚醒者が三人も居れば制圧は容易だっただろう。
「だが、生憎とこちらは一般人ではないのじゃ」
レーヴェはその言葉と共に無骨で飾り気の無いライフルの引き金を引いた。
放たれた弾丸は正確に杖を手にしている赤衣の人物の足を貫いた。
「was yea ra slepir yorr jene oz mea !」
Celestineもまたそれに追い討ちをかけるように呪文を詠唱し、その黄金色の杖を向けると杖を持つ赤衣を薄い霧が包み込んだ。
足の激痛、そして続く強烈な眠気に抵抗しきれなかったのか杖を持つ赤衣はその場で膝をつく。
「おっ、早くも一人確保っすね」
と、その瞬間に銃持ちの赤衣の銃口が神楽達へと向けられた。無標準で放たれただろう弾丸はその殆どが背後の闇と地面へとめり込むが、そのうちの数発は彼らの体に突き刺さる。
「おっと、それ以上仲間は撃たせないぜ!」
リロードをしていた銃持ちの赤衣にティーアは肉薄して剣を振るう。赤衣はそれを銃身で受け止めるが、その衝撃に後ろに弾かれるようにして下がった。
「ちっ、何でお前が……」
赤衣はそこで初めて言葉を口にした。声からして男。それも随分と若い印象を受けた。
「俺の仲間は優秀でな。あっちは任せてある」
ティーアの後ろでは剣持ちの赤衣がダラントスカスティーヤとダーヴィド、そしてロニが囲んで猛攻を仕掛けている。
だが剣持ちの赤衣も並大抵の腕ではないらしく、多少の負傷を負いながらもそれを捌き、時折反撃も行っている。
「くそっ、サンクが苦戦するなんて。お前等覚醒者だな!」
「お前さんはお喋りだな。戦ってる時に喋ってると舌噛むぞ?」
挑発と共にティーアは剣を振るい、銃持ちの赤衣はそれを何とか避けながら滅茶苦茶に銃を撃ちまくった。
と、その時である。突如近くの草むらから銃声が響き、間髪居れずに火柱が上がった。
一瞬のうちに照らし出された草原の上では、服の袖の火を払うオキクルミと、赤い髪の男が頬の傷を拭っていた。
「いやぁ、まさか俺と同じ考えをしてる奴がいるとは。ネズミ同士心が通じ合うものがあったのか?」
「ボクはフクロウ氏族だ。ネズミなんかと一緒にするな」
睨み付けるオキクルミの視線に赤髪の男は連れないねと肩を竦める。
「もう一人いたか。何があった?」
「こっそり隠れて後ろから奇襲しようと思ってたんだけどね……」
オキクルミは襲撃があったのと同時に馬車からこっそりと抜け出し草原に姿勢を低くして入った。
そしてそのまま敵の背後を突こうと移動をしていた所で、直ぐ近くの草むらから気配を感じた。そしてすぐさまそちらに向けて発砲すると、お返しにとあの火柱が上がったのだ。
「それで、君はどこの兵隊かな?」
「それを喋ると思うか? まあ、鳥ならぴーちくぱーちくすぐに鳴くんだろうがな」
ケラケラと笑い出す赤髪の男に、オキクルミは上段に構えた斧を渾身の力で振り下ろした。
しかし、地面をも抉る一撃は空を切り赤髪の男は軽い身のこなしで距離を取る。
「まあ、俺らが誰かだなんてことはどうでもいいんだよ。そういうお前さんらはハンターで間違いないよな?」
男は口元を手で多いながらこの戦場に居る人物全員を見渡す。その口ぶりはその事をほぼ確信しており、ただ確認の為だけに言葉にしたようだった。
「リーダー! やっときてくれた。さあ、早くこいつらやっちまってくれよ!」
銃持ちの赤衣が歓喜の声を上げる。先ほどまでの焦りなどなかったかのようだ。
「なあ、今回の情報収集はお前だったよな?」
「えっ? あっ、はい。そうですけど……」
銃持ちの赤衣は赤髪の男の突然の言葉にきょとんとした様子で言葉を返す。
「そうか。じゃあこれはお前の責任だな」
「えっ? ぐぅっ?!」
それは突然だった。銃持ちの赤衣が突然首元を押さえながら苦しみだしたのだ。赤髪の男が何かをしているようには見えない。
「まあ、あれだ。死んで償え」
その言葉と共に、赤衣の首元から赤い鮮血が周囲に撒き散らされた。
「うげっ、仲間を殺すなんて。狂ってるんっすか?」
ここにいるハンター達の気持ちを代弁するするかのように神楽がそう漏らす。
「何、相手が自分から一人減ってくれたんじゃ。状況は悪くなってはおらんじゃろ」
レーヴェの言葉通り、敵が一人増えたと思ったら一人減った。人数差としては依然ハンター側が有利だ。
「ククッ、やる気十分みたいだな。まあ、軽くなら付き合ってやるよ」
赤髪の男がそういうと同時に、その両手に赤い炎が燃え上がる。
「お前、魔術師かっ!」
「ご名答。正解のご褒美に丸焼けにしてやるよぉ!」
放たれた二つの炎が剣持ちの赤衣と戦っていたロニやダラントスカスティーヤと、馬車越しに射撃をしていたCelestineや神楽達の両方へと向かう。
炎の速度はそれほど速くない。見てから避けることは簡単だったが、その炎は着弾すると同時に大きく膨れ上がりその場に火柱を生み出した。
マテリアルで生み出された炎は衝撃と熱により辺りに破壊の傷跡を作り一瞬で消え去る。地面は円形に焼け焦げ、馬車は横倒しに倒されてしまった。
「それほどの力がありながら……いや、それだけの力があるからそうなっちまったのか」
ティーアの言葉に赤毛の男はニヤリと笑みを浮かべて応えると、草むらの中で倒れ付していた杖持ちの赤衣の近くまで歩み寄る。
「おら、さっさとおきろこの愚図」
赤髪の男は赤衣の脇腹を蹴りつけた。その衝撃に赤衣は咳き込み、蹴られた脇腹を押さえながら立ち上がる。
「これでも3対8か。まあ、ハンデには丁度いいよな?」
明らかに挑発的な発言と共に、赤髪の男の周囲の風が渦巻き始める。
「was yea ra yehar guatrz oz zarnn !」
早口で唱えられた詠唱と共に風の刃が赤髪の男に迫る。しかし、赤髪の男の体は突然風に吹かれた柳の如く揺れてその刃を避けてみせた。
その避けた隙を狙おうと斧を構え接近しようとしたオキクルミは突然足を止める。足元に見えた一瞬の違和感をほぼ勘で、そして強引に体を捻って自分と赤髪の男を結ぶ直線上から遠ざけた。
次の瞬間、何かの風切り音と共にオキクルミの腕に鋭い裂傷が生み出される。
「風、じゃない。何をした?」
「だから、種を教えるわけないだろう?」
赤髪の両腕にまた炎が宿る。そして戦場に二つの爆音がまた轟いた。
「あちらは苦戦しているようだな」
「ああ、だがこちらを倒さねばな!」
ロニが背後から伝わってきた熱気に言葉を漏らしながら敵の剣を盾で受け流し、ダーヴィドがその言葉に繋げるようにしてロニの作った隙に戦斧で剣持ちの赤衣に叩きつけた。
確かな手応えがあったが、赤衣はまだ倒れない。出血もかなり酷いように見える。
まだ戦う意志を見せる赤衣だったが、突然その背後からドンっと衝撃音が聞こえてきた。
そしてそのまま前のめりに倒れ、その背後からはダラントスカスティーヤの姿が現れた。
「あーらら、やられちまったか」
剣持ちの赤衣がやられたのを見て、赤髪の男はまるで人事のように喋る。
「まっ、どーせ積荷も偽物だろうし。そろそろ帰るかな」
赤髪の男はそう言いながら完全にやる気をなくしたようで、周囲に渦巻く風も止まりハンター達に背を向けた。
「おいおい、逃がすと思ってるのか?」
「おいおい、捕まえられると思ってるのか?」
赤髪の男が顔だけ振り向いて口元を上げた途端、ハンター達と赤髪の男の間に青白い霧が立ち込め始める。
スリープクラウド、その単語が頭に過ぎった所為で一瞬ハンター達の判断を迷わせる。
その間に赤髪の男ともう一人の杖持ちの赤衣は姿を消していた。
その後、ホープ周辺での商隊の襲撃はぱったりと止んだ。
そして捕らえた男から得られた情報で役に立ちそうなものは1つだけ。
あの赤髪の男が闇の何でも屋『赤髪のリュビ』という名前だということだった。
ハンター達は開拓地『ホープ』から一つの馬車が街道へと出る。
Celestine(ka0107)は御者台に座り、その隣でオキクルミ(ka1947)は馬の手綱を取り御者の役となっている。
「それにしても武器ばかりを狙う強盗、ね。噂の反帝国組織とかに横流しでもしてるのかな?」
「うーん、それはどうっすかね。確かに四度襲われてるらしいっすけど、どれも小規模な商隊だったみたいなんっすよ」
オキクルミの呟きに馬車と並行するように馬を走らせている神楽(ka2032)が応える。
出発までの僅かな時間でこれまで襲われた商隊について調べたところ、どれも馬車は1~2台の小規模なものだった。
勿論一番手っ取り早いとなればそういった小規模のものだが、その分実入りも少なく旨みは殆どないようなものだ。
その為に数をこなしているのかもしれないが、覚醒者の護衛を倒せる程の腕があるにしては随分と消極的な犯行に思えた。
「実は私のほうでも少し調べてみたのだが。どうも普通の賊には思えないな」
馬車の荷台から顔を覗かせたダーヴィド・ラウティオ(ka1393)もその話に加わる。
「それはどういうことかしら?」
「ああ、まず利害関係からも洗ってみたのだが。特に怪しい人物は浮かび上がらなかった」
「それだと尚更普通の賊っぽくに思えるけど?」
オキクルミの言葉にダーヴィドは首を横に振る。
「君も口にしたように武器ばかりを狙う、いや狙えると言うのがそもそもおかしいのだよ。まるで積荷が何なのか予め分かっていたようだ」
なるほど、確かにとオキクルミは頷く。
「それですと事前に襲う商隊について調べていたということかしら?」
「その通りだ。だが商人も馬鹿ではない。自分の積荷や出発日を無関係の人間には早々話さないそうだ」
今回襲われている商隊も同じ商会や商人仲間ならある程度情報を知っていたようだが、他の無関係な人間に口を滑らせた様子はなかったそうだ。
「それってつまり、知ってる奴が賊にリークしたってことっすよね?」
「確信はない。だが、その可能性は否定できないな」
なにやらキナ臭いものを感じる。一同がそんな空気を感じたところでダーヴィドの肩に手を乗せてレーヴェ・W・マルバス(ka0276)が顔を出した。
「なにやら難しいことを話してるみたいだが、眠れる内に眠っておけ。夜に困るぞ?」
そう言ってレーヴェはニッと笑った。
ホープを出てから大分経った。作戦通りに行くならそろそろ二交代で見張りと休憩に分かれる頃合だ。
「最初は私達からですわ。ダーヴィド様とレーヴェ殿はゆっくりお休みください」
「ああ、では宜しく頼む」
そう言ってダーヴィドは荷台の中へと戻り、レーヴェも肩手をひらりと振ってから同じく荷台へ戻った。
「それじゃ、俺らはのんびり進むとするっすかね」
「流石にまだ襲われないだろうけど警戒はしっかりとしてよ?」
僅かな雑談を交えつつ、ハンター達の偽装商隊は街道をまっすぐ進んでいった。
日も落ちて辺りが暗くなってきた頃にハンター達も足を止め夜営を行っていた。
食事も終わり、また二交代で見張りを行っていた。
馬車から少し離れた場所で焚き火の明りだけが当たりの闇を掃う。
「…………」
ぱちぱちと火の粉が舞う焚き火の中にダラントスカスティーヤ(ka0928)は枯れ枝を折り放り投げる。
そのダラントスカスティーヤの背後からその肩をぽんと叩いたのはレーヴェだった。
「交代の時間じゃ。どれ、場所を変わるぞ」
見張りを始めて数時間、ダラントスカスティーヤは言葉も無く立ち上がるとそのまま馬車へと向かっていった。
「やれやれ、夜は寒いな……」
入れ替わるようにしてやってきたティーア・ズィルバーン(ka0122)は首をこきりと鳴らし、焚き火で沸かしていたコーヒーをコップに注ぎ口に含む。
春も近づいてきているとはいえ、夜になれば気温は大分下がる。西方世界の北部に位置する辺境のこの地では尚更だ。
「もう夜も半分終わったか」
ロニ・カルディス(ka0551)もまた見張り役として馬車から出てきた。周囲には木々は一本もなく、殆どが平たい草原になっている。 見晴らしはいい。だが馬車の近くで燃える焚き火以外は明りがなく、月明かりだけのこの場所では暗がりに何かが潜んでいたとして気づくことが出来るかは少し不安に思えた。
「このままあと数時間もすれば夜が明けてしまう。今夜襲撃があるとすればそろそろのはずだが……」
「まだ一日目じゃからの。今日襲撃があるとも限らないのじゃ」
予定の町までは片道三日の旅路の予定だ。必ず今日襲われるとは限らない。そもそもこの偽装商隊が襲われるとも限らない。
何れにせよ油断はせず、警戒を怠ってはいけない。
周囲には先を見通せない暗闇が広がり、頭上からは綺麗な星空がこちらを見下ろしている。
ハンター達は誰も口を開かず、ただ静かにくるかもしれない襲撃を待った。
その時、少し遠くの木から何かがばさりと飛び立つ音が聞こえた。
●襲撃
風を切る音が三つ。それがハンター達の耳に届くと同時にその体が反射的に動いた。
「ぐっ」
「くぅっ」
対応が僅かに遅れたダーヴィドの肩、そしてレーヴェの脇腹にそれぞれ一本の矢が突き刺さる。
「どうやらおいでなすったようだな」
盾で矢を叩き落したロニは腰を上げ、矢の飛んできた方向を見る。
そこはやはり暗闇で、こちら側から今の襲撃者の姿を見ることは出来なかった。
「見えないか。ならば仕方がないな」
ロニはそう言うと近くにあったロープの先端を焚き火の中に放り込んだ。
するとロープは一瞬で燃え上がり、瞬く間に馬車を囲うようにして辺りを照らす光源となる。
するとその炎の向こう側にぼんやりとだが闇が揺れる場所があった。
その闇は炎を恐れることも無く乗り越えてくると、三人の赤衣の人物が姿を現した。
赤衣にその顔には赤い仮面を付けており素顔も見えない。そんな異様な集団だった。
「きやがったな……それじゃ、こちらも仕事をさせてもらうぜ」
ティーアは剣を抜き駆ける。それに応えるように赤衣の一人が剣を抜いて迎えうった。剣と剣がぶつかり甲高い音と共に火花が散る。
「夜襲ですって!」
その時、外の騒ぎに気づいたCelestineが馬車から飛び出した。
「ああ、敵は三人。そこそこ手練のようだ」
肩から矢を引き抜いたダーヴィドがそれに答え、 戦斧を持ち直して前線へと駆ける。
それに続くようにして馬車から降りたダラントスカスティーヤもまた剣を手に走る。
「三人で襲撃とは、随分と少ない賊っすね」
「それでも相手が覚醒者なら、もし私達が一般人だったらお釣りがくる数です」
Celestineの言うことはもっともで、もし一般人だけの商隊だったのなら覚醒者が三人も居れば制圧は容易だっただろう。
「だが、生憎とこちらは一般人ではないのじゃ」
レーヴェはその言葉と共に無骨で飾り気の無いライフルの引き金を引いた。
放たれた弾丸は正確に杖を手にしている赤衣の人物の足を貫いた。
「was yea ra slepir yorr jene oz mea !」
Celestineもまたそれに追い討ちをかけるように呪文を詠唱し、その黄金色の杖を向けると杖を持つ赤衣を薄い霧が包み込んだ。
足の激痛、そして続く強烈な眠気に抵抗しきれなかったのか杖を持つ赤衣はその場で膝をつく。
「おっ、早くも一人確保っすね」
と、その瞬間に銃持ちの赤衣の銃口が神楽達へと向けられた。無標準で放たれただろう弾丸はその殆どが背後の闇と地面へとめり込むが、そのうちの数発は彼らの体に突き刺さる。
「おっと、それ以上仲間は撃たせないぜ!」
リロードをしていた銃持ちの赤衣にティーアは肉薄して剣を振るう。赤衣はそれを銃身で受け止めるが、その衝撃に後ろに弾かれるようにして下がった。
「ちっ、何でお前が……」
赤衣はそこで初めて言葉を口にした。声からして男。それも随分と若い印象を受けた。
「俺の仲間は優秀でな。あっちは任せてある」
ティーアの後ろでは剣持ちの赤衣がダラントスカスティーヤとダーヴィド、そしてロニが囲んで猛攻を仕掛けている。
だが剣持ちの赤衣も並大抵の腕ではないらしく、多少の負傷を負いながらもそれを捌き、時折反撃も行っている。
「くそっ、サンクが苦戦するなんて。お前等覚醒者だな!」
「お前さんはお喋りだな。戦ってる時に喋ってると舌噛むぞ?」
挑発と共にティーアは剣を振るい、銃持ちの赤衣はそれを何とか避けながら滅茶苦茶に銃を撃ちまくった。
と、その時である。突如近くの草むらから銃声が響き、間髪居れずに火柱が上がった。
一瞬のうちに照らし出された草原の上では、服の袖の火を払うオキクルミと、赤い髪の男が頬の傷を拭っていた。
「いやぁ、まさか俺と同じ考えをしてる奴がいるとは。ネズミ同士心が通じ合うものがあったのか?」
「ボクはフクロウ氏族だ。ネズミなんかと一緒にするな」
睨み付けるオキクルミの視線に赤髪の男は連れないねと肩を竦める。
「もう一人いたか。何があった?」
「こっそり隠れて後ろから奇襲しようと思ってたんだけどね……」
オキクルミは襲撃があったのと同時に馬車からこっそりと抜け出し草原に姿勢を低くして入った。
そしてそのまま敵の背後を突こうと移動をしていた所で、直ぐ近くの草むらから気配を感じた。そしてすぐさまそちらに向けて発砲すると、お返しにとあの火柱が上がったのだ。
「それで、君はどこの兵隊かな?」
「それを喋ると思うか? まあ、鳥ならぴーちくぱーちくすぐに鳴くんだろうがな」
ケラケラと笑い出す赤髪の男に、オキクルミは上段に構えた斧を渾身の力で振り下ろした。
しかし、地面をも抉る一撃は空を切り赤髪の男は軽い身のこなしで距離を取る。
「まあ、俺らが誰かだなんてことはどうでもいいんだよ。そういうお前さんらはハンターで間違いないよな?」
男は口元を手で多いながらこの戦場に居る人物全員を見渡す。その口ぶりはその事をほぼ確信しており、ただ確認の為だけに言葉にしたようだった。
「リーダー! やっときてくれた。さあ、早くこいつらやっちまってくれよ!」
銃持ちの赤衣が歓喜の声を上げる。先ほどまでの焦りなどなかったかのようだ。
「なあ、今回の情報収集はお前だったよな?」
「えっ? あっ、はい。そうですけど……」
銃持ちの赤衣は赤髪の男の突然の言葉にきょとんとした様子で言葉を返す。
「そうか。じゃあこれはお前の責任だな」
「えっ? ぐぅっ?!」
それは突然だった。銃持ちの赤衣が突然首元を押さえながら苦しみだしたのだ。赤髪の男が何かをしているようには見えない。
「まあ、あれだ。死んで償え」
その言葉と共に、赤衣の首元から赤い鮮血が周囲に撒き散らされた。
「うげっ、仲間を殺すなんて。狂ってるんっすか?」
ここにいるハンター達の気持ちを代弁するするかのように神楽がそう漏らす。
「何、相手が自分から一人減ってくれたんじゃ。状況は悪くなってはおらんじゃろ」
レーヴェの言葉通り、敵が一人増えたと思ったら一人減った。人数差としては依然ハンター側が有利だ。
「ククッ、やる気十分みたいだな。まあ、軽くなら付き合ってやるよ」
赤髪の男がそういうと同時に、その両手に赤い炎が燃え上がる。
「お前、魔術師かっ!」
「ご名答。正解のご褒美に丸焼けにしてやるよぉ!」
放たれた二つの炎が剣持ちの赤衣と戦っていたロニやダラントスカスティーヤと、馬車越しに射撃をしていたCelestineや神楽達の両方へと向かう。
炎の速度はそれほど速くない。見てから避けることは簡単だったが、その炎は着弾すると同時に大きく膨れ上がりその場に火柱を生み出した。
マテリアルで生み出された炎は衝撃と熱により辺りに破壊の傷跡を作り一瞬で消え去る。地面は円形に焼け焦げ、馬車は横倒しに倒されてしまった。
「それほどの力がありながら……いや、それだけの力があるからそうなっちまったのか」
ティーアの言葉に赤毛の男はニヤリと笑みを浮かべて応えると、草むらの中で倒れ付していた杖持ちの赤衣の近くまで歩み寄る。
「おら、さっさとおきろこの愚図」
赤髪の男は赤衣の脇腹を蹴りつけた。その衝撃に赤衣は咳き込み、蹴られた脇腹を押さえながら立ち上がる。
「これでも3対8か。まあ、ハンデには丁度いいよな?」
明らかに挑発的な発言と共に、赤髪の男の周囲の風が渦巻き始める。
「was yea ra yehar guatrz oz zarnn !」
早口で唱えられた詠唱と共に風の刃が赤髪の男に迫る。しかし、赤髪の男の体は突然風に吹かれた柳の如く揺れてその刃を避けてみせた。
その避けた隙を狙おうと斧を構え接近しようとしたオキクルミは突然足を止める。足元に見えた一瞬の違和感をほぼ勘で、そして強引に体を捻って自分と赤髪の男を結ぶ直線上から遠ざけた。
次の瞬間、何かの風切り音と共にオキクルミの腕に鋭い裂傷が生み出される。
「風、じゃない。何をした?」
「だから、種を教えるわけないだろう?」
赤髪の両腕にまた炎が宿る。そして戦場に二つの爆音がまた轟いた。
「あちらは苦戦しているようだな」
「ああ、だがこちらを倒さねばな!」
ロニが背後から伝わってきた熱気に言葉を漏らしながら敵の剣を盾で受け流し、ダーヴィドがその言葉に繋げるようにしてロニの作った隙に戦斧で剣持ちの赤衣に叩きつけた。
確かな手応えがあったが、赤衣はまだ倒れない。出血もかなり酷いように見える。
まだ戦う意志を見せる赤衣だったが、突然その背後からドンっと衝撃音が聞こえてきた。
そしてそのまま前のめりに倒れ、その背後からはダラントスカスティーヤの姿が現れた。
「あーらら、やられちまったか」
剣持ちの赤衣がやられたのを見て、赤髪の男はまるで人事のように喋る。
「まっ、どーせ積荷も偽物だろうし。そろそろ帰るかな」
赤髪の男はそう言いながら完全にやる気をなくしたようで、周囲に渦巻く風も止まりハンター達に背を向けた。
「おいおい、逃がすと思ってるのか?」
「おいおい、捕まえられると思ってるのか?」
赤髪の男が顔だけ振り向いて口元を上げた途端、ハンター達と赤髪の男の間に青白い霧が立ち込め始める。
スリープクラウド、その単語が頭に過ぎった所為で一瞬ハンター達の判断を迷わせる。
その間に赤髪の男ともう一人の杖持ちの赤衣は姿を消していた。
その後、ホープ周辺での商隊の襲撃はぱったりと止んだ。
そして捕らえた男から得られた情報で役に立ちそうなものは1つだけ。
あの赤髪の男が闇の何でも屋『赤髪のリュビ』という名前だということだった。
依頼結果
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相談卓 ダーヴィド・ラウティオ(ka1393) 人間(クリムゾンウェスト)|35才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/03/19 19:03:15 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/03/16 12:40:21 |